さまよう異邦塵
今日、8月12日の深夜。つまり13日の早朝2時~5時ごろにかけて
先月22日の皆既日食に続く、真夏の天文イベントが展開されるそうで。
その名も「ペルセウス座流星群」。
いやー何とも、心躍るネーミングじゃありませんか![]()
ペルセウス座の流星は毎年、7月から8月にかけて多いそうですが
今年は今夜がピークだそうで。50個近くの流れ星が見られるとの事です。
まー大きめの宇宙の塵とはとても思えない、キレイなものですよね![]()
流星と言えば、古代から人間にとっては神聖な存在だったようで。
人々は命の輝きになぞらえたり、願い事を託したりしてきました。
かくいう私は不幸な事に、これまでの人生で流星を目撃したことは一度もありません。
目が悪いせいでしょうかボケてるせいでしょうか、気づかないんでしょうね![]()
そんな私でも、「流星」という言葉に特撮心をかき乱される事は数知れず。
夜空を駆け抜ける孤高の異邦人、というロマンチックな存在には
やはりヒーロー性を感じずにはいられないんでしょうね。
古今東西のクリエイターたちも、流星に様々な思いを投影してきたようで。
「流星」の名を冠する作品やキャラクターって、考えればけっこうありますよね。
筋金入りの特撮ファンである私には、やっぱりまずコレが浮かびます。
「流星人間ゾーン」(1973年日本テレビ・東宝映像)
まー「ネヴュラ」読者にはまったく説明の必要もない
第二次怪獣ブーム真っ最中の超人気番組でしたね。
悪の星・ガロガバラン星の攻撃により破壊された平和の星・ピースランド星人の
生き残り、ゾーンファミリーの活躍を描いた、正統派巨大ヒーローストーリーでした。
当時私はこの番組を、秋田書店「冒険王」のコミカライズと共に楽しんでいました。
まーとにかくこの頃は、とてもここでは書ききれないほどの特撮ヒーロー百花繚乱
チャンネルをひねればヒーローが見られる毎日で。
子どもは日替わりで、彼らの活躍に声援を送っていたのです。
特にこの「ゾーン」は東宝映像制作ということで、それまでスクリーンでしか
見られなかったゴジラやキングギドラがついにブラウン管デビューを果たしたと
いうイベント性が、子どもの心をいやがおうにも盛り上げました。
ただ私はちょっとヒネた子どもだったので![]()
「ゾーン」に出てくるゴジラがメガロゴジラだった事にひどくガッカリ。
せめてキンゴジくらい怖くてカッコよければなあなんて、マニアックなツッこみを
入れていたのでした![]()
ただそれよりも、この「ゾーン」に私が心を奪われたファクターは
何より、あのゾーンファィターの決め技「流星ミサイルマイト」でした。
上の画像中、ちょうど1分4秒から登場する、手首装着の連射ミサイル砲です。
今考えればこれは、東宝映像火薬特撮の一つの極地ですね。
スタッフの意地と言うか。
あんな火薬の塊を手首から発射して、よく「念仏の鉄最終回状態」に
ならなかったものです。
やっぱりピースランド星人は、皮膚の組成からして仕置人の比じゃ
ないんでしょうか![]()
ですから当時、「冒険王」にミサイルマイトが付録として付いた時には
もう小躍りしましたねー。もちろん、作って遊び倒しました。
コレがどんな仕様だったかは、思い出を共にしたご同輩だけの秘密という事で。
こんな事を語れるお仲間が、少なくなりました![]()
「流星」と言えば、「ゾーン」に先駆けること1年、あの「スペクトルマン」にも
第55・56話に「宇宙の殺し屋・流星仮面」なるゲストキャラが出演しているんですよ。
奇しくもこの2話、先日亡くなられた長谷部安春監督作品なんですが。
この「流星仮面」、テレビ版と一峰大二先生による「冒険王」コミカライズ版では
キャラデザインが違うんですよね。
私は「流星仮面」については、コミカライズ版に軍配を上げます。
テレビ版・コミカライズ版とも、宇宙から来た殺し屋で卑怯な戦いを好まない
という設定は変わらないんですが、持つ武器が違うんですね。
両者ともいわゆる「楽器系」で、テレビ版はオカリナ、コミカライズ版はギターを
奏でるんですよ。このギターがまたカッコイイ![]()
スナフキンの昔から、やっぱり旅人は悲しげなギターが似合いますね。
オカリナもいいんですが、遠藤周作原作の「おバカさん」を連想してしまって![]()
まー好みですけどね。両者とも決め技「流星フラッシュ」の切れは素晴らしいし。
実力はスペクトルマンと互角ながら、その戦いの幕切れは
ヒーロー史に残る素晴らしいものでした。
やっぱり「名ヒーローには名ライバルあり」ですね。
ライオン丸とタイガージョーしかり![]()
アニメーションで「流星」と言うと、私はこの作品を思い出してしまいます。
「蒼き流星SPTレイズナー」(1985年~86年日本テレビ・サンライズ)
地球を支配下に置こうとするグラドス星人と地球人との攻防。
そして両者のハーフである主人公・エイジの苦悩という
多重的なドラマ構造を持った、ロボットアニメーションでした。
「攻防」とはいえ皆さんご存知の通り、さほど派手な戦闘はありませんよね。
前半は火星から地球への逃亡劇、後半はうって変わって地味なレジスタンス劇。
しかも私は圧倒的に、緊張感溢れる後半がお気に入りです。
アップ映像が後半のオープニングなのもそのためで![]()
ボトムズ命と言ってはばからない私はかなりの「高橋派」なので
ロボット物にもどうしても変化球を求めてしまうようで。
よく「お前はもう死んでいル・カイン」テイストに見られるレイズナー後半ですが
どう見てもアレ、「華氏451」ですよね。
そこがいいんですよ。あのトリュフォーテイストが。
そんな、ちょっと抑制の効いた語り口・世界観が、私には新鮮に映ったのかも
しれません。
敵と味方のどちらにも相容れない、ハーフという主人公の存在も
視点を一方向に限定しない効果を上げていたと思います。
本放送当時、バンダイのSPTキットは山のように買い漁りました。
もちろん最近のR3レイズナーも、二種ともゲット。
好きなんですよレイズナーって。メカドラえもんと言われても![]()
この「主人公が敵と味方のハーフ」という設定を先取りしたという意味で
「レイズナー」の先鞭をつけたと語られている作品がコレ。
「遊星仮面」(1966年~67年フジテレビ・TCJ(現エイケン)
「流星」とは一字違いですがテーマが通じるという意味で、仲間に加えました![]()
地球の反対側に位置する新惑星「ピネロン」は友好関係になり
地球の男性とピネロンの女性が結婚、子どもが生まれました。
しかし15年後、ピネロン星科学者の陰謀により地球とピネロン星は
戦争状態に突入。
その時現れたのが「遊星仮面」と名乗る少年です。
両者の戦争を終わらせる為、彼は孤軍奮闘するというお話でした。
コレ、好きでしたー
いや、本放送当時は物心ついてなかったでしょうから
知ったのはたぶん、再放送でしょう。
一つだけ、断片をものすごく覚えているエピソードがあるんですよ。
極秘情報の合言葉で、この言葉を知る男を遊星仮面が探すというお話です。
「お前は今、何が食べたい?」という問いに対して
「満月が食べたい」と言うのが合言葉という。
いいでしょ何となく。秘密の暗号っぽくって![]()
で、この情報にはタイムリミットがあって、早く聞き出さないと大惨事に
みたいなお話と、記憶しています。
相手が見つからないサスペンスが、ドラマを盛り上げていましたねー![]()
・・・と、「流星」というキーワードから、昔の作品をつらつらとお話してきましたが
こうやって見ると、「流星」を冠するキャラクターにはどこか
「居場所を失った、孤高の放浪者」というイメージが付きまといますね。
母星を失ったゾーンファミリー。宇宙の殺し屋・流星仮面。
敵と味方のハーフ・エイジや遊星仮面。
流れる星は、行く先々で異邦人とならざるをえない。
その美しき光芒は、心に流れる一筋の涙なのか。
だからこそ人は夜空の流星に、命のはかなさを感じるのかもしれませんね。
でも人はその輝きに、願いを託す事も出来ます。
きっとクリエイター達は、その願いを聞き届けるヒーローとして
前述のキャラクターを創造したのでしょうね。
意識、無意識に関わらず、人の思いは必ず創造に反映される。
そんな事を思ってしまった、流星群の夜でした。
ちなみに今日の深夜0時35分からは、NHK総合で
海外ドラマ「ムーン・パニック」後編の放送があるんですよ。
どうやら少し前、BSハイビジョンで放送されたものらしいですが。
ウチはハイビジョンが入らないし![]()
http://www.nhk.or.jp/frontier/archives/20090404.html
昨夜、たまたま途中から見たんですが、コレがまた深夜には丁度良い
SFディザスターの佳作で![]()
久しぶりに、後編が楽しみなドラマに出会えました。
期せずしてこのお話、流星ならぬ褐色矮星がキーワードのドラマ。
それが月に・・・で、えーっそんな事に?うわーどーなっちゃうの?
「妖星ゴラス」好きの方には、たまらないストーリーかも。
さて。放送時間も迫ってきましたので、今日はこのくらいで。
そうか。前述の合言葉、コレにピッタリですね。
「お前は今、何が食べたい?」
「満月が食べたい!」![]()
しまった。お菓子の「満月ポン」を買っておけばよかった![]()
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