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カテゴリー「東宝特撮クラシック」の記事

2019年5月18日 (土)

大怪獣バラン・岩屋湖掃討命令

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「アッ!あれは何だッ!?」
東北地方は北上川上流。山深い村落のしじまを破る太古の咆哮!
かの地へ謎の蝶を追い、生物研究所の調査員が怪死を遂げる中
真相究明に村へ分け入った追跡調査団の面々は
突如現れた巨大な異形に息を呑んだ!

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渦巻く湖面を割って出現したのは、身長数十米に及ぶ有翼膜竜。
生物研究所所長・杉本博士は、この生物を中生代の恐竜、バラノポーダーの生き残りと断定。
かくして杉本博士の協力を得たバラン掃討作戦が
自衛隊の指揮下、大規模に展開される事となった・・・


という訳で、今回入手のお宝は
2018年エクスプラス製・東宝30cmシリーズのバランでございます。
有名ガレージキットのソフビ化をコンセプトとした、FAVORITE SCULPTORS LINE の一品で
原型は2007年浅井造型「大怪獣バラン・羽田空港最終防衛線」なるレジンキットの模様。
さすが浅井篤氏入魂の造形、気合はハンパぢゃありません😃

このバランという怪獣、私は非常に不遇に感じていて。
円谷特撮映画の再評価が盛り上がった、'70年代末期~'80年代初頭。
私は映像ソフトでデビュー作『大怪獣バラン』を初見した遅れファンでしたが
(そりゃ'58年作ですから、封切に間に合わないのも無理はないですが)
鑑賞後、その怪獣掃討に特化したプロット、日本的湿り気が一切ない硬派な演出、
(後の『フラバラ』『サンガイ』に繋がる)仰角に拘ったカメラワークの妙に惚れ込んでしまい
怪獣造型の素晴らしさも手伝って、初作ゴジラと肩を並べる傑作と評価は最大級。
同好の友人たちと大騒ぎしていました😃

〇〇砲やメカ〇〇〇など、売り物ガシェットも登場しない地味な作風ですが
今も特撮映画の基準が'73年版『日本沈没』である私にとって
怪獣映画の好みは「空想に走りすぎた超兵器より、現用兵器のみで怪獣を倒す」方が
どちらかと言えば上なので、それも関係しているのでしょう。
逆に、怪獣の存在にリアリティを与える辺境舞台設定、土着信仰から漂う伝奇性や
破壊絵巻を存分に見せるミニチュアの作りこみ
「砲弾を跳ね返すのは皮膚の堅さではなく、柔らかいから受け付けない」等のセリフに見られる、
世界観豊かな疑似科学性には力が入っていて
そうした堅実な作りにも、怪獣映画の本質を感じています。

それほど好きな作品ですが、今も世界的な知名度を誇り新作が作り続けられるゴジラに比べ
未だ知る人ぞ知るマニアック怪獣の域に留まるバランの不遇ぶりは、皆さんもご存知の通り。
加えてデザイン、造型ともこれほど素晴らしいのに、立体化の数も雲泥の差という情けなさ😞

初見から早や40年近いですが、私にとってこれはどうにも腑に落ちません。
当然、人気の無さ=少量生産=高コスト=割高という資本主義原理により
いくら好きでも、おいそれと手に入らないという図式が成り立つわけで😃

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そんな事情で、リアル・レトロを問わずバランの立体物は
ミニソフビを除き、まったく入手できず数十年。
令和になってようやくの初入手となりましたが
コレは良い!☀

'58年当時、怪獣着ぐるみのお手本はゴジラやアンギラス、ラドン程度だったと思うんですが
この頭部を見るにつけ、いずれとも異なるデザインテイストを感じます。
頭部造型は利光貞三氏。
村瀬継蔵氏によれば、粘土原型→型起こしという行程は無かったそうで
俗にいう一発作り。ひとえに利光センスの賜物と言えますね。
劇中で崇拝対象となる、婆羅陀魏山神の面影を残しつつ
海外のモンスターやクリーチャーとは異なる、日本古来の「怪獣」に昇華させた
見事な仕事と思います。

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劇中前半のクライマックス、岩屋集落破壊シーンを思わせる四つ足ポーズ。
このフィギュアのイメージソースは、タイトル通り後半の羽田空港シーンですが
個人的には砂塵舞うあのシーンの方が、名カメラマン"スモーク円谷"を彷彿とさせ好きです。
ご覧の通りかなり尻尾が長く、引き締まった細マッチョ体型も手伝って
このシルエットは実に独特。
どちらかと言えば力士・プロレスラー体型のゴジラソフビを見慣れた目に
筋肉質なこのボディは新鮮に映ります。
やっぱりバランは逆三体型。浅井原型の再現度もお見事です❤

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このバラン、爪先から頭頂までの高さは約18cmなんですが
尻尾の先までは約20cm。尻尾の方が高いんです。
これがフィギュアの立体感、躍動感演出に非常に貢献していて
好感を覚える大きなファクターなんですよね。
とかくベッタリしがちな四つ足怪獣の尻尾ですが
藁ぶき屋根をなぎ倒すあの名演出への思い入れが、この跳ねに表れている気も。

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どーですこの、血管が浮き出たような腕の盛り上がり!
やっぱり男は上腕二頭筋よねー💕
この腕でワイシャツをまくった姿がたまんな(以下自粛)

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大腿二頭筋の発達ぶりなんてもう、アスリートのそれですよ。
劇中ではさほど俊敏さを発揮しなかったバランですが
この筋肉を見ると、アンギラスと互角もしくは凌ぐ脚力がありそうですね😃
極めて特異なこの着ぐるみを手がけた八木康栄・勘寿ご兄弟の造型コンセプトは
とういうものだったか、調べてみたい気もしますね。

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ご存知"村瀬ビニールホース背びれ(トゲ)&落花生の皮イメージ甲羅"。
バランと言えば最も印象的な"白い背びれ"が、
村瀬氏発案のホースだった事はあまりにも有名ですが
甲羅のヒントがおやつの剥き殻にあったなんて、初めて知りました。
耐久性、生物感ともに上々で好評だったそうです😃
このソフビも、表皮再現には苦労されたでしょうね。

このアイテムは素晴らしい事に、劇中でボーッと光るトゲを再現する為
わざわざ全身をクリヤー素材で抜き、ボディのみ塗装する手間の掛けよう。
おかげで劇中同様、象牙のような乳白色の質感が再現されているんです。
大したモノですねエクスプラス。村瀬リスペクトもここまで来ると感動しかありません😃

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神と崇められていた設定ですから、やっぱりバランは自然が似合いますね。
顔のアップなんか、どことなく厳かさまで漂います。
これが海外クリエイターに真似できない、和製怪獣の崇高さなんでしょうね。
近作はともかく黎明期の怪獣は、デザイン、制作の過程で
関わったクリエイターが神を宿しているんですよ。きっと😃

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全長約43cm。サイズだけなら、ビリケンのパゴスとほぼ同じです。
ものすごーく豪華な2Sですね。まさか令和早々にこんな日が訪れるとは😃

入手難のバランがお迎えできれば、いよいよ金子監督の幻企画
『GVBA』ソフビ再現計画もスタートできます。
灼熱怪獣と氷結怪獣の気温差が生む突風で飛ぶ有翼膜竜なんて
まさに神がかり的な発想と、企画頓挫した今でも思っていますので😃

2019年1月18日 (金)

巨大不明生物、三時間以内に再び都内侵入の可能性大!

「攻撃は、総理のご意思で決まります。」
鎌倉に再上陸した巨大不明生物・第四形態は
市街地を蹂躙しながら一路、都内を目指す。
時の総理・大河原は首都防衛の為
多摩川を絶対防衛ラインとするB-2号・タバ作戦を発令。
駆除を目的とした地上戦・航空戦の容認に至る
苦渋の決断を下すのだった・・・

Photo

というわけで久々のお宝日記は、昨年末から連続入手しているGアイテム数点の中から
今日届きたてのシン・ゴジラ。
と言っても一昨年の大ヒット以来、未だに立体物のリリースが続く人気キャラクターだけに
一目でこのアイテムがお分かりの方は、相当なゴジラ好きでしょう
そうですコレはその出来の良さから封切当時に超高騰、好事家同士の争奪戦となった
パンプレスト製一番くじ、A賞のビッグフィギュアでございます

今でこそメジャー・マイナーを問わず
各メーカーから高品質の立体物が出揃った感のあるシン・ゴジラ。
このフィギュアにしても後に原型を利用し、三色カラバリのいずれかが当たる
とるパカという形で発売。
それなりに市場は潤いましたが、騒動の元凶はこの一体でした
あの大騒ぎから二年半。価格もようやく落ち着いて
いつもの落穂拾い候補に巡り合えた私。
当時の最高値の十分の一程度で入手てきたのですから、まあ文句はありません

それにしてもこの一体、さすが原形は酒井ゆうじ氏。
リアル怪獣フィギュアとしては現在メジャーな30cmラインより小さな
マルサンST並みの全高22cmサイズにも関わらず
このプロポーションの正確さ、ディテールの細かさはどうでしょう
封切にやや先駆けたリリースで、後発メーカーより資料が少なかったにも関わらず
相変わらずのツボを押さえた仕事ぶりには、ただ感服せざるを得ません。
私にしてからが今日開封した瞬間、あまりの出来にひえ~と驚き
他の予定を放ったらかして、このオープン撮影を決めた程ですから
そうさせるだけの気迫が、この一体には込められていたと信じて疑いません。

しかも。いつもならヘタな腕でつらつら並べる三面図写真も
今回はこの一枚で充分。他は蛇足と切り捨てる潔さ。
もともと勝算も無く、毎度のノープランでシャッターを切っただけなのに
陽光が予想以上の効果を醸し出し、撮影後プレビューで二度目の「ひえ~」でした
手前の街並みコレクションが、これほど活きるフィギュアも珍しい。
インドア怪獣派の皆さんも、コレに関しては陽光下で愛でることをお勧めします

この一番くじVer.と後発のとるパカ(これに相当する鎌倉上陸Ver.)は
同原型でも塗装がいくらか違うのか、私もネットで探してみたのですが
ついぞ比較記事は発見できませんでした
ですからそこは掘り下げられませんが、このディテールならきっと見事な出来でしょう。
ユーザー諸氏が、多少のプレミア価格でも満足とベタ褒めする理由が分かります。
封切当時の争奪戦の理由は、希少性以上に
今でも通用するクォリティーの高さにあったのです。
全ての賛美は、わずか22cmに過ぎないこの"小さな名作"に向けられるべきでしょうね

前回の日記で予告した、モンスターアーツの公開はまた追って
今三体居ますから、まとめて公開も面白そうですね。
こちらも16cmサイズなのに、ゴジラ個々の特徴を再現していて素晴らしい。
手軽に入手できない高額アイテムですが、価格以上の満足感を与えてくれています

2018年12月22日 (土)

S.H.MonsterArtsゴジラ1962(理由あって今は未開封)

Photo

予約一番乗りから五ヶ月。気が遠くなるほど待たされて
暮れも押し迫った今日、ついに届いたこの逸品
バンダイS.H.MonsterArtsゴジラ1962。
プロポーションと可動の両立でいつも話題を呼ぶモンスターアーツシリーズに
昭和ゴジラで抜群の個性と人気を誇るキンゴジが、ようやくラインナップされました。
これを快挙と言わずして、どう表現すれば良いのやら

基本的に怪獣はソフビ派で、アクションフィギュアにはさほど食指が動かない私も
このシリーズのゴジラはなかなか気になっていて
拙ブログでも以前、こんな写真を上げたりしました。

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この時も、シリーズ屈指の出来でお気に入りのGMKゴジラを中古入手
ポージング自在の利点を活かし、下手なジオラマで悦に入っておりましたが
まさかこの平成最後の年末に、最も好みのキンゴジをわが手にできるとは
まさに盆と正月が一緒に来たような、尋常ならざる騒ぎでございます。
(正月は十日後に来ますから嬉しさも倍増

秒速で開封したいところですが、今回はお正月にかわいい従甥
(映画青年でゴジラにうるさい19歳)が遊びに来るので
おひろめはその時と決め、カッターを握りしめひたすら待ちの一言。
ブログでの公開も、従甥のリアクション後という事にしましょう。

今はこのカッコ良いパッケージを眺め、ひたすらため息をつくひと時。
何事も前夜が一番楽しいの法則で、あえてのおあずけを楽しむ所存です。
前評判が高かったモンアツキンゴジ、入手された方も多いでしょうから
中身は有名おもちゃ系ブロガー・YouTuber諸氏のレビューをご覧頂ければ

父親たる従弟の影響で、ミレニアム世代の割に昭和ゴジラが好きな19歳の目に
高度成長期の勢いが形になったような、このパワーファイターはどう映るのか?
若い世代とゴジラ談義を交すのも、オールドファンのささやかな楽しみですね

2018年8月 9日 (木)

白眼の怨獣

Photo

「鬼か悪魔か。奴の顔は憎悪に狂っているように見えた。
俺は一日たりとも忘れた事はない。奴に殺された、人々の叫びを。」

防衛省・橘准将の宿敵"黒く巨大な塊"、昭和の町に現る!
迎え撃つはわが国が誇る最新鋭兵器・メーサー殺獣光線車!
武器では倒せぬ残留思念の集合体に、果敢に挑む科学の粋に
はたして勝機はあるや否や!?

流行りのストラクチャーやダメージビルなど一切使わない
古き良き卓上特撮ですが
驚異の可動域を誇る最新ゴヂラフィギュアのおかげで
ヘタレ写真でもそれなりの迫力が出せました。
それにしてもプロポーションを崩さず動く動く。とても全高16cmとは思えません。
最近のバンダイクォリティーは凄まじいですね。
異常高温の名古屋では屋外撮影もままならないので
フィギュアの紹介はまた改めて。

ボンネットバスやクラウンパトカーも違和感なし。
やっぱり昭和テイストが似合いますね、このゴヂラには。
闇を切り裂く稲妻も良い味出してます

2018年6月10日 (日)

梅雨の復刻まつり

高額な当時物とは無縁な日々を強いられる、万年貧乏な私の強い味方
バンダイのブルマァク復刻ソフビ。
それすらもモノによってはプレミアが付く中
今回は双方難アリゆえ、お手頃価格でやって来てくれました
外は梅雨ですから、部屋に引きこもっての公開には絶好という事で
珍しくもないモノを何で今さらと、ご立腹などなさらぬよう

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好事家諸氏には基本中の基本と、鼻で笑われそうですが

1991年リリース・カネゴンSTサイズ(マルサン風復刻カラー) 全高約22cm
※オリジナル・・・1966年マルサン→金型ブルマァク移行
2001年リリース・ジャイアントゴジラ(復刻第一期カラー) 全高約31cm
※オリジナル・・・1970年ブルマァク

の二体です。

難アリ部分は推して知るべし。
いずれも出品者さんのご厚意により、相場よりお値打ちでした
それでもカネちゃんは復刻時より高騰してる所が、人気アイテムの証ですね。
近所のショップに色違いが一万円超えで並んでいた時には、目が眩みました
ですから晴れれば連れ出して、バンザイの一つもしたくなるというモノ。
さすが当時型。見れば見るほど味わい深いスルメアイテムです

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円谷ファニー系怪獣はブースカ派なので、カネちゃんの手持ちは少ないですが
気がつけばそれなりに集まってるあたりが、おもちゃ好きの業
復刻とはいえ真打の登場で、一族集合の絵も引き締まりますね。
いやーいつ見てもかわいいわあ
ちなみに手持ちの十円玉はギザジュウ。きっとツルジュウより美味しいんだろうなと

3

ジャイアントゴジラもミニサイズを絡め、親子ショットで
グリーン成型に黒彩色が復刻一期に選ばれた理由は不明ですが
ミニサイズのHMV限定版が同カラーリングな所を見ると
オリジナルにも存在したという事でしょうか?
(バンダイ'93年刊「ゴジラTOY博物館」には、記述が無いようですが
おびただしい色違いのほとんどがハデハデな、このアイテムにあって
着ぐるみを意識した渋い配色は、逆に新鮮に見えますね
なおこの個体、前オーナーさんが非常に大切にされていたようで
傷や汚れは皆無、スレ焼けも全く無いんですよ
まさに新品の輝き。復刻物は扱いにオーナーさんの性格が出るなあと

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オリジナルの発売は'70年ですが、参考着ぐるみは息子ゴジラ~総進撃ゴジラあたり?
この角度だとキンゴジにも見えるような。
まー着ぐるみ特定さえ無かった時代の大らかさこそ、当時物の一番の魅力ですが
やっぱり良いですね。30cmサイズのレトロゴジラも。
リアルフォルムとは一味違う昭和オーラで、梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれています

2018年3月 8日 (木)

銀背びれの怪獣王

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うららかな春先の陽気に香る曇天の森で
看板タイトルを奪われリペンジ意欲に燃える、特徴的なシルエットは?
(本編同様一班体制の忙しさで、毎度のお手軽仰角ですが

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出ました昭和50年当時の"最新作メカゴジラシリーズ第2弾"
『メカゴジラの逆襲』登場の'75ゴジラ。通称メカ逆ゴジラ
後に"キングギドラやラドンやマンダのような"人気怪獣となったメカゴジラ2号機の頭を
かわいい顔してもぎ取った、アウトレイジな武闘派です
1997年ビリケン商会製。
原型は同社の名キット・メカニコングも手がけた須合潔貴氏。
'70年代中期のヒーローゴジラを、安定の造形力でモノにしています。
ゴジラスーツではやや不人気で立体化が少ない中、30cmサイズで唯一のこの品は
まさにメカ逆ゴジラの決定版と言えましょう

ヤフオク入手でお迎えしたのはご覧の通り、前オーナーによる製作塗装済完成品。
腕の無い私には願ったり叶ったりです
商品写真が不鮮明で、スレハゲヨゴレ覚悟の入札でしたが
スレは予想以上に少なく、接着部分の白濁やヨゴレも照明のテカリだったという良い誤算。
さらに成型色そのまま素組、眼・口内・爪・背びれのみ塗装の
お手軽仕上げかなと思ったら
接着線整形、全身塗装の上、軽いドライブラシまで施された良品でした
なんて幸せ者なんでしょう私は。
(ディテールを強調する為、撮影時は若干レフを当てています

とはいえ今回は、出品ページのメーカー名表記で一波乱
どう見てもビリケン製なのに、某王座メーカーB社製という謎の表記。
出品は信頼あるショップなのに、サイズ不明の上全表記がB社で統一されているので
ここまで断定されると私の目がおかしいのかなと、不安の中で最終決戦を迎えました。
幸か不幸か締め切り間際に高騰した事で、私の見立てもあながち的外れではないと
安心できましたが
落札した夜は、今やワンコイン程度の17㎝サイズを手渡される悪夢にうなされ
翌日の店頭受渡しで、ショップのお姉さんが両手に抱え現れた時はホッとしました
こうしたリスク込みの所も、オークションの醍醐味ですね。

そんな苦労の上での対面ですから、実物以上に見栄え良く撮ってあげようと
気合も充分で

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でもそんな気合を入れなくても、そのまま撮っただけでこのカッコ良さ
どこから見ても絵になるビリケンクォリティ。
"須合マジック"と評判の通り、その造型力の冴えは
ふた昔前のリリースという事を全く感じさせません。

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ヒーロー然としたプロポーションも忠実に再現。
独自のビリケンアレンジも、万人が抱くメカ逆ゴジラのイメージを損ねていません。
ボディは'74年公開の前作『ゴジラ対メカゴジラ』登場時の補修流用らしいですが
『メカゴジラの逆襲』版では、頭部のフォルムがややいかつくアレンジされた印象です

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そういえば今回、久々にDVDを再現しましたが
昭和メカゴジラシリーズ登場のゴジラって、背びれの縁取りが銀塗装なんですね
この完成品も同じ塗装なので、おもちゃ風ハデハデ仕上げかなと思ってたんですが
こっちが正解という事で。いやー大変失礼しました
前作で帯電体質になった事と、関係があるんでしょうか?

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広角気味なデジカメレンズの影響で、頭部もこの角度では
'74ゴジラそのままの印象ですが・・・

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この角度では表情の険しさ、盛り上がった眼の下の筋肉、ややすぼまった下顎サイドなど
メカ逆ゴジヘッド独自の造型が楽しめます
'95年1月刊行の造型研究本「大ゴジラ図鑑」(HOBBY JAPAN社)によれば
こうした怒りの表情は、前作のヘッドに手が加えられた事に加え、
鼻先が潰れた事も関係しているようですが、'74ゴジラと印象が全く違いますね。
(チタノザウルスによく咬みつかれたのが、潰れた原因でしょうか?
新兵器・回転ミサイルの威力を十二分に伝えた、都市大破壊ロングショットの迫力と共に
今作のシリアスさに一役買った、迫力ある面構えと思います。
重厚な伊福部サウンドも、この造型を盛り立てていますし。

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最後はお約束のビリケンコンビ。
実物はゴジラの方が低いんですが、メカゴジラ2と目線を合わせる為にかさ上げ
写真ではゴジラの方が大きく見えます。まーいーか今回の主役だし
中央のパンフは封切時、劇場鑑賞で求めたもの。
こんな所で日の目を見るとは、43年前は夢にも思いませんでしたが

わが家のビリケンGもコレで4体目。
毎度思いますがビリケンソフビって、時代を超えて愛される魅力がありますね。
素組・未塗装でも映える上、手を入れればさらに高品質に。
絶版品が高額取引されるのも無理はありません。
個人的にはこのクォリティで、永遠のフェイバリット・GMKゴジラの登場を
期待していますが・・・
じっくり集めたいシリーズですから、気長に待つことにしましょう

2017年11月 3日 (金)

六十三年目のゴジ肌空

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午後3時19分。今日はゴジラの誕生日ということで
空もこんなゴジ肌雲でお祝い
見上げておおと感動、慌てて最新入手ソフビを持ち出しパチリ
空の粋なはからいも、わずか数分で消え失せ
まさに一瞬の奇跡でした。

世紀の怪獣王も齢六十三歳。おめでとうございます。
これからもますますお元気で、破壊に対決にがんばって下さいね

2017年10月 6日 (金)

聴兵器4号A

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いまだガラケーの毎日なのに、さらに時代に逆行する逸品を
血迷って中古入手してしまいました
懐かしの日本電氣株式会社製・4号A卓上自動式電話機。通称黒電話
(この漢字の羅列がカッコ良くてもう
あのけたたましい呼び出し音と、ジーとダイヤルを回す感覚が懐かしくて。
ケータイの普及で固定電話の存在意義が薄まり
加えて最新電話を追いかけるのも飽きてきたので
家電は家電として残しておき、コチラは部屋のインテリアにでも置いとけば和むかなと

誕生は1952年(昭和27年)。
実家の家電は後継の600形(1963年~)だったので、このタイプは使っていませんでしたが
古い映画やTVドラマにはよく登場し、目にはなじみがありました。
とりわけ'68年円谷プロ制作番組『怪奇大作戦』第4話『恐怖の電話』冒頭で
黒コゲになった"第一の凶器"として、お好きな方々には有名ですね
他にも'60年代後半の特撮作品には頻繁に登場していましたから
なんとなく私も、家電と言うより超兵器の一つみたいに思えていたのでしょう
丸みを帯びた優しい形状から愛称はダルマ。このクラシックなフォルムが好きなんですよ。
いにしえの電電公社マークも絶妙のポイントで

さすがに半世紀以上前の品なので、もともと鑑賞目的で実用は諦めていたんですが
意外にケーブルは劣化が少なく、おまけに先端はモジュラー端子に改造済み。
ひょっとして最近まで使われてた?と繋いでみれば、懐かしいベル音も通話機能も健在で
おおコリャ眺めるだけではもったいないと大喜び
うーむ昭和の家電は強いなあと。私も負けてはいられませんね。
そのパワフルぶりを見習ってガンガン使いまくろうと。
と言う訳で名前も勇ましく"キンゴジ電"と名付けました

キンゴジの名を冠する理由はもう一つあって。まーコッチがメインですが

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底面ラベル。コレの破損がない事も驚きですが
もっと驚いたのは四行目の製造(登録?)年月。
なんと、昭和37年7月ですよ
『キングコング対ゴジラ』初公開日(同年8月11日)の前月。
ゴジラ映画ではキンゴジを別格扱いするほどの好き者にとって
コレを偶然と考えるなと言う方がムリというわけで

Photo_3

いやーいいわあキンゴジ電。ベル音まで鳴き声に聴こえて来ます
なるほどキンゴジ冒頭でも、例の有島"多胡"部長が社長から怒られる一幕で
この4号A電話が活躍してましたしね。
この情熱!このスタミナ!活動の原動力はキンゴジ電の勢いで
この秋もガンバリます
けっこう重い受話器の上げ下げも、絶好の筋トレになるし

さっそくかかってきましたが、独特の金属質のベル音には気合が入ります。
ベークライト製のボディに反響する為か、明らかに600形より硬度の高い音の響き
場の空気を'60年代の刑事ものっぽくする、この緊張感が良いんでしょうね。
さすがキンゴジ電。やっぱり電話はこうでなくちゃ
(ダイヤル中央部のデザインはネットより拝借。
 ありがとうございました。こんな形で使わせて頂いています

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2014年8月19日 (火)

救世主のファンファーレ

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ようやく届きました!8/2に発注した新作GODZILLAのサントラCD。
毎度貧乏なので、国内盤よりはるかに安いインポート盤ですが
最安値ショップで送料込み1,518円なら、まあ手頃な金額ですし
すでに二回もの鑑賞で耳に刻み込まれた作品のアルバムですから
懐の痛みより待ち遠しさの方が勝るというわけで


いそいそと開封、わが家唯一の5.1サラウンド・DVDプレーヤーで再生した途端
部屋中に響き渡るのは、ゴジラサウンドの新時代を告げる名コンポーザー
アレクサンドル・デプラの名調子!

銀幕狭しと暴れまくった、われらが怪獣王の雄姿が甦る!

メインタイトルは当然として、全ナンバー興奮のるつぼですが
とりわけ、敵怪獣MUTO出現シーンを盛り上げた6曲目『MUTO HATCH』
結果的にGODZILLAが避難バスを救う形となった名シーンに流れた
14曲目『GOLDEN GATE CHAOS』なんかは印象深いですねー。
さらにクライマックスにたたみかける17曲目『TWO AGAINST ONE』から
あのラストカットに流れた20曲目『BACK TO OCEAN』までの4曲は
まさに王道の怪獣映画BGM、琴線に触れっぱなしの感涙状態でございました

古くは伊福部先生から数十年、新作公開の度に特撮映画サントラを入手
大音響で再生しながら、観たばかりの作品の興奮を反芻してきましたが
このアルバムもまた、永く聴きたい愛蔵盤になりそうです。
ああまた毎度のごとく、プレーヤーに入れっぱなしの日々が続きますね

というわけで今日は、早くも動画サイトにアップされた
興奮の記録映画風『GODZILLA』メインタイトルをご覧頂きながら
サントラアルバムの感動を、皆さんと分かち合う事としましょう

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2014年8月 3日 (日)

魅惑のGカップ

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お仲間の情報で、新作GODZILLAの上半身が乗ったドリンクカップの存在を知り
今日は朝から上映館に電話をかけまくり。

すでに二回も鑑賞したにも関わらず、劇場では飲食しない主義が裏目に出ました
さすがにどこも在庫切れで焦る中、運良くまだ残る劇場を見つけ
行ってきました雨の中

カウンターで写真を撮影する許可を戴き、意気込んで撮った一枚がコレ
うーむ珍しいさすが世界の怪獣王ならではのレアアイテムですね。
そりゃ売り切れ店も続出するわけです


Photo_3

カップの裏面はこんな感じ。ちゃんと封切日が明記されていますから
絶好の鑑賞記念になりますね

しかも上に乗っかってるGODZILLAさん、出来がまたメチャクチャ良い
既に入手やご覧になった方も多いでしょうけど
遅まきながらわがブログでもおひろめ、ディテール・プロポーションを見てみましょう。


Photo_5

大迫力の正面。荒ぶる表情に似合わずラブリーな小さいお目目
今回のGさんは、両手を下に向けたポーズが印象的ですね。
それにしてもこの、ディテールの細かいこと
バンダイ版ソフビを超えそうなリアリティは、この手のカップヘッドとしては特筆もので
上半身だけにも関わらずコッチを選びました

まー予算の都合も大きいですけど


Photo_6

サイドショットもこの通り。劇中のGさんの特徴を見事に捉えた造形の妙
表面ディテールのアプローチはアメリカンクリーチャーのそれですが
どっしりした重量感はまぎれもなくゴジラのそれで、しっかり”怪獣”してます。

この辺が、エメリッヒ版との大きな違いですね。


Photo_8

ぐるっと回ってバックショット。三列に並んだ背びれは完全にゴジラのそれ。
プロポーションもゴジラしてますねえ。

さすがゴジラフリーク・ギャレス監督の本領発揮ってわけで


Photo_9

逆サイドも手抜きなしのゴジラテイスト。ボディ幅もかなりのボリュームです。
そういえば今回のGさん、ボディのディテールはウロコがメインなんですね。
初作ゴジラの検討デザインにもウロコに覆われたタイプがあったようですから
このアプローチには、そのあたりへのリスペクトも匂わせているのかな?

ゴジラを愛しつくしたギャレス監督ですから、マニアックさも一筋縄じゃ行かないと


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でもこうして気持ち俯瞰気味にすると、また別の表情が表れてきたりして。
このあたりの頭部デザインは
初作ゴジラと同期の『原子怪獣現わる』リドザウルスをちょっと意識した感じ
というよりも、恐竜モチーフの洋画怪獣伝統の”トカゲ顔”と言うか。
こめかみから首筋にかけてのディテールも、まるっきりトカゲの雰囲気ですもんね。


しかも面白いのは、このお腹のブロックパターン。
今作と平成ガメラとの類似点を指摘されている識者諸氏は多いですが
この腹部のパターンも、気合一つでウルティメット・プラズマぐらい発射しそうな
”ガメラ腹”っぽかったりして

そーかープロットのみならず、デザインまで平成ガメラしてるかギャレスG。
ますます親近感が湧いてくるなあこの子には


Photo_12

でもやっぱり、こういう見上げがちのアングルに戻すと
間違いなくわれらのゴジラなんですよねー。ディテール、プロポーション共に。
こんな風に、角度によって印象を変えるデザインと言えば
いにしえのキンゴジを思い出しますが

このギャレスGにも、キンゴジ譲りのマッシブ&アクティブなイメージがありますね。
初作ゴジラへのリスペクトを公言していたギャレス監督ですが
彼の中には少なからず、キンゴジへの思い入れもあったのでしょうか?
まー惚れた欲目で、何でも良い方に捉えてしまう私の悪い癖ですが


Photo_13

60年の時を越え、初代と最新コジラ涙の対面
カップヘッドGのサイズが、バンダイソフビとほぼ同じ事がお分かり頂けるかと。
でも60年の間に、ずいぶん貫禄が増しましたね怪獣王も。
まーコレも長期シリーズの歴史が生む、存在の厚みという事で


いやーこのゴジラカップ、入手できてホントにラッキーでした。
この手の飲食パッケージ系は封切直後に売り切れるのが常なので
まさか公開も十日を数える今まで残っているとは、とても思わず。
現に、売り切れ劇場もチラホラありましたしねー
情報を下さったお仲間に、改めて感謝の雨あられです

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