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カテゴリー「円谷プロ名作」の記事

2018年9月10日 (月)

バラサで起きよう!

携帯アラームの味気ない目覚めも明日からバラサ
ブー冠パワーで飛んできてくれた可愛い逸品は!?

1

かなり昔から待ち望んでいた、快獣ブースカ目覚まし時計
出合い頭のメルカリ遭遇で昨日即決もう到着
中古完動品を送料込み千円で交渉成功、好機はいつも突然に
'71年物のスペクトルマン紙芝居をバックにしても違和感ゼロ。
ちゃぶ台風テーブルがこれほど似合うキャラクターも珍しいですね

さすがブースカ、平成発売なのにレトロな逸品。
文字盤は間違ってもデジタルぢゃいけません。
写真も普通に撮ってるのに、セピア風味満点です

2

手の平サイズと思いきや、意外に大きい全高約21cm。
STソフビ並みのボリュームで、存在感抜群です。
サイズ比較用のチキンラーメンが似合いすぎですね
食べられそうだからすぐ片付けよっと

3

頭のブー冠をアラームスイッチに、後頭部のスピーカーから
初代ブースカ役・高橋和枝さんの新録ボイス※が流れる所が
ファン感涙のマニアックぶり
(※もともと朝日新聞ノベルティ(高橋ボイス内臓)の一般販売用らしいので
 音声内容もほぼ同様と推測。お分かりの方はご教示下さい
 
お目覚めアラームは
★♪ボ~クはブースカブー に~んき者~
 ラーメン食べさせてよ 三十杯でいいからさ

で、ブー冠を押すと
★バラサパラサ
★シオシオのパー
★プリプリのキリリンコ カッカッカッ
のいずれかが流れて止まります。
いやー懐かしい!やっぱり高橋さんしか出せないブースカボイス
この声が毎朝聴けるだけで、入手の価値は充分です!
音量最大で大作君気分♪

4

さらに嬉しいのは、この手のキャラクター系アナログ時計によくある秒針音が
かなり抑えられている事ですね
大きな秒針音に泣く泣く電池を抜き、置物化した時計が何個あった事か
新録ボイスが楽しめるコレクターズアイテムは手持ちが少ないので
私にとっては貴重な逸品です。

ブーちゃんのモーニングコールで、明日からの寝覚めはいっそう爽やか
毎朝ラーメンをねだられるのはお財布の毒ですが

2018年7月 3日 (火)

チルソノアの神

1

人跡未踏・謎の町と呼ばれた中近東の秘境、ガラージに分け入った科特隊は
森の聖地に佇む純白の石像に息を飲んだ!
「チルソノアの神・・・五千年の昔、ガラモンの先祖は地球上に現れ
侵略の魔の手を伸ばしていたのか!?」
(ロボット怪獣を先祖呼ばわりもアレですが、まー原典遵守という事で

2

という訳で今回お迎えしたのは、海洋堂ソフビキット・1/200ガラモン
ガレージキット黎明期にスター原型師として名を馳せた、原詠人氏の手によるもので
白成型色が美しい1989年発売バージョンの、素組み無塗装版です。
そのクォリティの高さは、2016年に再販された事実からも証明できますね

このキットは当時、予想の斜め上を行く個性的造形の原氏が手がけたとあって
仲間内では話題騒然でした。
体中のトゲ再現がネックとなり、それまでメジャーメーカーが二の足を踏んでいたアイテムだけに
大人の鑑賞に耐えうるリアルガラモン、それもあの原アレンジが手に入るというだけで
ファンにはとてつもない朗報だったのです。
さらにキャストに比べ安価で手軽なソフビキットという事もあり、発売直後は争奪戦勃発
幸運にも入手できた者は200個近いパーツ接着にも果敢に挑み
仕上げただけで勇者扱い
思い込みタップリに塗装の腕を競ったものでした

3

かくいう私も当時は東奔西走、行きつけショップで有名な成田画パッケージを入手。
喜び勇んだものの、ガラモン命の先輩が既に一体をロールアウト直後で
その工作・整形・塗装テクの凄まじさに呆然自失、ため息交じりに仰ぎ見るのみで
わが腕のふがいなさに手を出せなくなった過去があります
いわゆるトラウマアイテムですね
自分の実力が十しかないのに百を見ちゃった敗北感と言うか
そんな過去がモチベーションに影を落とし、キットも手つかずのまま手放すハメに
ガレキに手を染めた者なら誰もが通る黒歴史まーそんな昔話はともかく。

4

今回の入手は素組無塗装版だったので、当時のリベンジ的意味合いもあったのですが
前オーナーさんの工作技術が予想以上に素晴らしく、接着剤漏れ一つ無いので
むしろこのままで全然OK、しばらくはオブジェ扱いで鑑賞したい気分になって来まして
ビリケンキット等でもありますよね。無塗装で成型色を楽しむ鑑賞スタイルが。
私には珍しいですが、白のボディカラーにデッサン像的魅力を感じたとでも思って下さい

5

白という色はディテールを浮き立たせ、明暗のコントラストがはっきり出るので
塗装でごまかせない分、造形の嘘がつけません。
その特性が、デッサンのモチーフとして使われる理由でもあるのでしょう
言ってみれば、原型師の腕がそのまま出てしまう恐ろしい色なんですね。
ですからこのガラモンも、期せずして原氏の造形技術を味わう
絶好の立体モデルというわけです
背面の量感からトゲのサイズ・フォルム・配置をはじめ・・・

6

7

ガラモンという怪獣が持つ個性、プロポーションはもとより表面の細かい凹凸などが
塗装済みモデル以上にはっきり確認できます。
おそらく造型姿勢は憑依型であろう、豪放にして緻密な原氏のディテールへの執着。
左右非対称な腕の位置などに見られる、ポージングの躍動感。
それでいてガラモンの基本ラインを崩していない、このさじ加減が絶妙なんですね

8

ガラモンの肌ってこんなにデコボコしてたっけ?まるで冷えて固まった溶岩のようですね。
皺の彫も尋常じゃない深さだし。
そこも微妙な原アレンジ。着ぐるみ再現より印象の追及と言う方向性でしょうか
その造型の魅力が、発表から30年近くを経た今も再販され続ける所以なのでしょう

9

ただ白いというだけで巨大感を演出する"スター・ウォーズの法則"で
この一体も、実物以上に巨大に見えます。
梅雨空を切り取るその威容は、全高100mを誇るかの仙台大観音を思わせますね。
怪獣を観音様と比べちゃバチ当たりですけど

で、今回、あえてサイズ表記を避けていましたが・・・

10

意外にもノスヒロやメディコムとほぼ同じ、25cmというビッグサイズなんですね
しかも昔見た時よりボリューミーな印象でした。逆はあるんですけどこういうのは珍しい。
三体並べてみればさながら、ガラモンフィギュア40年の歩み
電動歩行から固定モデルを経て、フレキシブルフィギュアにまでなっちゃうんですから
さすが人気怪獣、大したバリエーションと唸っています
ご覧の通り、海洋堂版はメディコム版よりハードディテールで顔も大きく
近くで見ればすごい迫力
しかも係累を持たない唯一無二のフォルムですから、存在感も抜群です

やっぱりガラモンは特別ですね。
いつかチャンスがあれば、ビリケン版とも比べてみたいところです

2018年6月10日 (日)

梅雨の復刻まつり

高額な当時物とは無縁な日々を強いられる、万年貧乏な私の強い味方
バンダイのブルマァク復刻ソフビ。
それすらもモノによってはプレミアが付く中
今回は双方難アリゆえ、お手頃価格でやって来てくれました
外は梅雨ですから、部屋に引きこもっての公開には絶好という事で
珍しくもないモノを何で今さらと、ご立腹などなさらぬよう

1

好事家諸氏には基本中の基本と、鼻で笑われそうですが

1991年リリース・カネゴンSTサイズ(マルサン風復刻カラー) 全高約22cm
※オリジナル・・・1966年マルサン→金型ブルマァク移行
2001年リリース・ジャイアントゴジラ(復刻第一期カラー) 全高約31cm
※オリジナル・・・1970年ブルマァク

の二体です。

難アリ部分は推して知るべし。
いずれも出品者さんのご厚意により、相場よりお値打ちでした
それでもカネちゃんは復刻時より高騰してる所が、人気アイテムの証ですね。
近所のショップに色違いが一万円超えで並んでいた時には、目が眩みました
ですから晴れれば連れ出して、バンザイの一つもしたくなるというモノ。
さすが当時型。見れば見るほど味わい深いスルメアイテムです

2

円谷ファニー系怪獣はブースカ派なので、カネちゃんの手持ちは少ないですが
気がつけばそれなりに集まってるあたりが、おもちゃ好きの業
復刻とはいえ真打の登場で、一族集合の絵も引き締まりますね。
いやーいつ見てもかわいいわあ
ちなみに手持ちの十円玉はギザジュウ。きっとツルジュウより美味しいんだろうなと

3

ジャイアントゴジラもミニサイズを絡め、親子ショットで
グリーン成型に黒彩色が復刻一期に選ばれた理由は不明ですが
ミニサイズのHMV限定版が同カラーリングな所を見ると
オリジナルにも存在したという事でしょうか?
(バンダイ'93年刊「ゴジラTOY博物館」には、記述が無いようですが
おびただしい色違いのほとんどがハデハデな、このアイテムにあって
着ぐるみを意識した渋い配色は、逆に新鮮に見えますね
なおこの個体、前オーナーさんが非常に大切にされていたようで
傷や汚れは皆無、スレ焼けも全く無いんですよ
まさに新品の輝き。復刻物は扱いにオーナーさんの性格が出るなあと

4

オリジナルの発売は'70年ですが、参考着ぐるみは息子ゴジラ~総進撃ゴジラあたり?
この角度だとキンゴジにも見えるような。
まー着ぐるみ特定さえ無かった時代の大らかさこそ、当時物の一番の魅力ですが
やっぱり良いですね。30cmサイズのレトロゴジラも。
リアルフォルムとは一味違う昭和オーラで、梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれています

2018年2月10日 (土)

銀翼の謎

1

昭和43年4月6日。
東京某所の市街地上空を、国籍不明の巨大飛翔体が高速移動するという
真偽不明の怪事件が勃発した。
目撃証言によれば全長200m超。船舶と航空機の特徴を併せ持つ外観で
その大サイズにも関わらず飛行音は極めて静寂な上
当時としては驚くべき運動性能を見せたという。
この事件について政府発表は皆無。やがて雲や旅客機の誤認と歴史の闇に紛れたが
奇しくも事件半世紀後の今年、現場を捉えたと思われるこの写真が流出。
戦後稀に見る航空ミステリーとして、再び物議を呼んでいる・・・

2

というわけで、ベタな導入で今回お迎えしたのは
矢吹コンツェルンが誇る巨大航空兵器・万能戦艦マイティ号
2013年発売の海洋堂製・特撮リボルテックNO.46です。
同シリーズ中でも破格の大きさ、全長約23cm。
デザインは第一期ウルトラブームで多大な功績を残した故・成田亨先生
主題歌のごとく、青い海と陽光に映える優美なフォルムは
生誕後半世紀という歳月を、全く感じさせません。
個人的には、同氏によるウルトラホーク1号より好きなフォルムで
成田メカニックデザインの最高傑作と思っています

スター・ウォーズEP4が国内初公開された'78年。
超広角レンズを使った冒頭の仰角撮影で観客のド肝を抜いた
スター・デストロイヤーとよく比較され
飛行カットの広角撮影、巨大感演出ではわが国が十年先取りしていたと
和製特撮ファンの溜飲を下げた一隻でもありました
海底ドックの発進待機カットでは船舶にしか見えないのに
デルタ状の主翼が航空機である事を強烈に主張するそのフォルムは
まさに天才の発想としか言いようがありません

3

4

5

まあこの一隻に関しては、何万語を尽くしても語り足りないので
今回は素直に、写真をご覧頂く事にしましょう
現時点で最新の立体化という事もあり、この特撮リボルテックは実に良く出来ていて
いつもながらの見事な再現度に、唸らされること必至です。
(ギミックが付属ミニチュアが程度の好みレベルな苦言流言なんて
 リリースされた感謝に比べれば微々たるものですよ
イマイのプラモデルを大中小と経験し
電動走行ギミックが詰まった艦底のプラ板加工を挫折した身にとっては
ここまでの逸品が完成品で手に入る時代が来るなんて、想像だにしませんでした。
(入手に四年ちょっとかかったのはひとえに予算の事情

6

そんな作り手贔屓の私にも、疑問に感じる点が一つ。
この水平尾翼の翼端から逆噴射エンジンの間に
黄色い彩色の翼延長部分が有る無しの謎。
写真通り、特撮リボルテックには造型されていませんね

7

というわけで、手持ちのマイティ号勢揃いで検証スタート。
左からアートストームEX合金Ver.1・コナミSFムービーセレクション・特撮リボルテック。
EX合金と特リボのサイズが意外に近い事が分かります。
ボディ素材の違いはあるにせよ、定価は5倍近くの差があるので
特リボのコスパがいかに高いかがお分かり頂けるかと

おっといけない。疑問の件ですが
ご覧の通りEX合金とコナミ版には、水平尾翼先端に黄色い延長部分がありますよね。
当然その分翼長が伸びてます。でも特リボにはありません
伸縮機構等の設定があるのか調べても、そんな気配はないようだし。
検索下手なのか、ユーザーレビューでもこの点はまったく検証されていません。
うーむ謎が謎を呼ぶこの展開(敵がQだからとはぜったい言いませんが

一つヒントらしいのは、アートストームHP上のEX合金Ver.2、フォルム改修点です。
検索すれば分かりますがこのEX合金、現在の流通は写真のVer.1ではなく
改修後のVer.2が主流で
なぜか特リボ同様、黄色い延長部分が無いんです
本体の改修点はパネルラインやサークルレーザー形状、ディテール等の変更との事。
で、そのリニューアル理由は「初期設定のMJ号を再現」という事らしいんですね。

8

うーむ分からない。いったいなぜこんな事を?
この尾翼延長問題、二つの可能性が考えられます。

❶もともと本編には翼長が異なる二種類のミニチュアが使われており
  どちらのタイプも正しい。
❷2012年開催の特撮博物館でマイティ号の3mミニチュアが復元された際
  短尾翼タイプが公式設定化され、EX合金・特リボともそれが商品化された。

うーん❶→❷の経緯で当たってる気がするな~
DVDで確認すると、第一話の発進シーンだけでもカット毎で翼長が違う。
なんで気づかなかったんでしょう
割合的には水上・水中モデルが短尾翼、飛行モデルが長尾翼といったところでしょうか。
だから❷の復元ミニチュアも短尾翼だったんですねー。
でもそうすると「EX合金Ver.2の解説ではなぜ"初期設定を再現"なんて表記をしたのか」
なんて、別の疑問が湧いてきちゃうし。
初期設定=短尾翼 後期設定=長尾翼なんて分ける所が誤解を生むんですよね
それじゃー今後は勝手に、飛行時に尾翼が伸びるってマイ設定にしちゃおっと。
そういう事も全てファン周知の事実、暗黙の了解なのかな?
これだけ広いネットの海で誰一人話題にしてないんだもん。
どなたか詳しい方にご教示頂きたいものです
まーカッコ良いからどっちでもいいんですけど(身も蓋もない

9

やっぱりマイティ号と言えば、陽光バックに大空を駆ける雄姿がサマになりますね
艦首に陽射しをひっかける為に、今回も苦労しました
我々世代の憧れですね。この巨大戦艦が大活躍する新作を
いつか、MJ好きの庵野監督演出で観てみたいものです
シン・ゴジラの眼球シールドUPをわざわざモノにするほど
ディテールに拘る庵野氏ですから
ぜったい差し込みますよね。グイーンと尾翼が伸びるカット

2014年5月 8日 (木)

木漏れ日ケムール

4_002

最近のマイブーム、気まぐれ放送記念日サイン入りおもちゃ遊び
しょうこりもなく今日もやっちゃいました

48年前の今日、昭和41年5月8日は
ウルトラQ第19話『2020年の挑戦』が放送された日。

それを記念して
ケムール人を演じられた初代ウルトラアクター・古谷敏さんに魂を込めて戴いた
M1号製のユルソフビで、自然バックの一枚

早いものです。あの日からもう三年近くなるんですね。
歳とともに、時の流れの速さに追いつけない私

撮影は午後二時半。今日も気持ち良い晴天でしたが
青空バックのアングルは昨日の記事で使ってしまったので
今日はあえて木をあしらい、葉陰に差し込む木漏れ日を狙ってみました。
効果はさほど出ませんでしたが、まー私の腕なんてこの程度ですから

陽光を優先した為、古谷御大のサインはよく見えませんが
過去記事で詳しくおひろめしているので
ご覧になりたい方は
コチラ


実はこの写真を撮っているとき、面白い出来事がありまして。


ソフビを木に置いて、ポーズをとらせカシャカシャやっていると
うしろで突然「ケムール!」と叫ぶ子どもの声が。
振り返れば、黄色い帽子も愛くるしい五歳児くらいの男の子が
お母さんの手を引っぱりながら、こちらへ近づいてきました。


彼はソフビと私の顔を見比べ、お母さんに向かって
「ケムール!ウルターマ・・・ウルター怪獣だよ!」と、知識総動員で解説。
”ウルトラ”が”ウルター”になっちゃう舌足らずぶりもかわいいけど
ウルトラマンと言いかけたのをウルトラ怪獣と言い直すあたり
この子、なかなか見どころあるぢゃないの

そう。コレはゼットン星人ぢゃなくて、あくまでケムール人。
れっきとしたウルトラQメンバーだもんね

思わず嬉しくなった私も、満面の笑みで
「よく知ってるねーボウヤ。」
突然始まった、見知らぬ相手とのフレンドリーなやりとりに
怪訝な顔のお母さんも
「そうなの?なんかすいません怪獣好きで・・・」
照れ笑いするお母さんを尻目に彼は大興奮、その場を一歩も離れません。
私の手のケムールを穴の空くほど見つめる、眩しさに溢れた目の輝き

いいねーこうでなくちゃ子どもは。
この子も将来はきっと、立派な怪獣ファンになることでしょうね。
ヒーローに憧れるピュアな心を、大人になっても忘れないでね。


お写真の邪魔はいけないからと、ていねいな挨拶を下さり立ち去る
若い親子を見送りながら
ウルトラの知名度、歴史の深さに改めて感動しました。
半世紀も前の作品が、あんな年端もいかない子どもにまで浸透しているなんて。
彼が愛するケムール人や、ウルトラマンを演じた古谷さんの名前も
子どもたちの心に、ずっと刻み込まれていくんでしょうね。


こんな風に、世代の垣根を越えた繋がりが簡単に生まれるところも
屋外ウルトラ怪獣遊びの利点ですね。
森でおもちゃ写真を撮り出して、子どもに声を掛けられる機会が本当に増えました。
これからのヒーロードラマを担う、彼ら若い世代には
頭の固い大人の意見など気にせず、想像の翼を思いきり広げて
既成概念を打ち破る、新しい作品を創って欲しいものです。

安易な模倣を「オマージュ」「リスペクト」「影響」などと煙にまく
マニア上がりのクリエイターには作れない、オリジナリティー溢れる
「創造」を。

過去作品に縛られ、中途半端なヒーロー企画しか立てられないヘタレな私は
彼ら若い感性に、心から期待するのでありました

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2014年5月 1日 (木)

パゴス記念日

001
ゴールデンウィークも中休みながら、頬をなでる風はもう初夏の香り。
そんな爽やかな今日・5月1日は、ちょうど48年前
ご存知「たんぽぽ団の誓いを忘れたの!?」の名ゼリフでおなじみの
ウルトラQ第18話『虹の卵』が放送された日です。

言わば今日は、バラゴン改造のウルトラ怪獣第一号
電気のいらない扇風機じゃなかった、パゴスの誕生日というわけで。

奇しくも近所の公園では、たんぽぽが満開。
というわけでたんぽぽ団団長、ピー子ちゃんの努力に敬意を表し
わが家のパゴスを連れて、虹の卵さがしに出かけました

このソフビパゴス、当然ながらマルサンの当時物なんて貴重品じゃなく
後年のバンダイ復刻版。
でもこの一体には、Qを代表するビッグネームの魂が
しっかりと刻み込まれているのです

ウソじゃありませんよ。だいいちアタイはねぇ
ウソつきとダイコンの煮たのとカマキリは大キライなんだから


002_2
サザメダケならぬツツジの花に囲まれご満悦
その背中に記された一筆こそ
元祖ウルトラ戦闘機、星川航空のセスナ・ヘリコプターを自在に操る
戸川一平隊員・西条康彦氏その人のサインぢゃありませんかっ

ちゃんと一平って書いてあるところがスバラシイ

まーこのサイン、昔のウルトラQトークショーでご本人から戴いたモノ。
以来このパゴスは、門外不出のご神体として大事にしまってあったんですけど
久々のパゴス記念日ですから、たまには外の空気も吸わせてあげようと。

最近はウルトライベントも盛んに行われているので
当時の出演者から戴いたサインのおひろめ日記も多く見かけます。
「Q」以来、ウルトラマン以降にも出演していた
佐原健二さん、桜井浩子さんのサインは、わりあい見かけるんですが
メインキャストとしては「Q」のみだった西条さんのサインは
あまり日の目を見ない所がなんとも寂しい


ウルトラマンよりむしろ、ウルトラQに思い入れの強い私としては
やっぱり淳ちゃん、由利ちゃん、一平くんのトリオこそ魂の故郷だよなあと。

その割に、未だに佐原さんにはお会いした経験のないあたり
なんとも詰めの甘い私なんですけど
まーあえて最後のピースをハメない所が、ジグソーパズルの醍醐味って事で


003

一平くんがあれば、もちろん由利ちゃんのサインも
現在は円谷プロの敏腕Pとして、精力的に活躍されている桜井さんですが
このサインを戴いた頃は、まだ現在のポストに就かれていなかったように
記憶しています。

それでもこのパゴスを携えた私に「後でサインしますから待ってて下さい」
気軽にお声をかけて下さった気遣いには
すでにプロデューサーの才覚が見えていたなあと、今にしてみればしみじみと

以前、友人が
「サインはその文字以上に、ご本人とやりとりした時の思い出こそがお宝。
記名戴いた色紙やソフビは、その思い出を反芻するタイムカプセル。」

と語っていましたが、私も同感ですね。
人づてに書いてもらったサインには、貴重さ以上の感慨は沸きませんが
自分が直接ご本人にお会いしペンを渡して、戴く時に二言三言交わした時の記憶は
サイン以上に心に刻まれていますもんね。


当時、ソフビにサインをお願いするファンは少なく、会場でも私ひとりだったので
コレをお渡しした時も、お二人で不思議そうに眺めながら
「たしかこの怪獣、ウルトラQの怪獣でしたね~」
嬉しそうにお話下さった思い出が昨日の事のように蘇えります。そんな時代でした。
まさにその会話の記憶こそ、私の『虹の卵』。
わざわざ探しに行かなくても、あったんですね手元に


この写真、パゴスの彼方に見えるカラフルなつぶつぶは
公園にたまたま遠足で来ていた、幼稚園の子どもたちなんですよ。
今日の思い出も、彼らの心には美しい虹の卵として残るのでしょうか

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2014年4月12日 (土)

ゴメス’88

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恐怖の古代怪獣ゴメス、突如トンネル工事現場にあらわる!

”大むかしさかえた、らんぼう者の肉食怪獣、アロザウルスの一種”
(昭和41年秋田書店刊『怪獣画報』より)

なんてふれこみで、元祖『ディセント』ウルトラQ第1話のタイトルバックから
出ずっぱりで暴れまわった人気怪獣、ゴメス大先生。
本放送当時は”オケラの怪獣”なんて説も出回りましたが
オケラよりは肉食”怪獣””アロザウルス”の方がカッコイイのでそっちを採用

モスゴジ改造の着ぐるみながら、そのフォルムは実に個性的で
ゴジラとはまったく別の魅力を発散するこの名獣は、私のお気に入り
その為に今も、ゴメスのおもちゃは安価なものを細々と集め続けていますが
コレは今を去ること26年前、’88に発売されたビリケン商会のソフビキット。
発売価格は3,OOO円と手軽な価格だったので速攻ゲット
当時の私はバリバリのリアルフォルム、ハードディテール派でしたから
間着をパテ埋めした上、腕も無いのに塗りたくり
なんとかデッチ上げました


久々に屋外へ持ち出してみましたが、さすがビリケンクォリティ。
30cm近い大サイズの迫力、的確なポージングを可能にするパーツ割りはもちろん
着ぐるみの質感と生物感がほど良くブレンドされた、清潔感溢れるディテールは
リリース後四半世紀を経た今にあっても、まったく色褪せていません。

無い腕であれこれ塗装を試し、やっと完成した瞬間には
そのあまりのカッコ良さに躍り上がった覚えがあります。

ああ資料設定のがんじがらめで発想の自由が利かなくなった、昨今の風潮に比べ
怪獣と純粋に向き合っていた当時の、なんと健全だった事よ


003

午後の陽光に浮かび上がるこのご尊顔も、実にハンサム
(’66年の本放送当時、イケメンという言葉は無かったので)
そりゃ由緒正しいゴジラの血筋ですから、崩れようも無いわけですが。
でもリアルフォルム怪獣なんて全く塗り慣れない私の筆で、このカッコ良さですから
元のソフビがいかに優れているかが、察せられるというものです


こうして首から上だけを見ても、ゴメスがいかにゴジラとの差別化を目指していたか
よく分かりますね。
基本ディテールの違いをはじめ、巨大なキバや頭頂部、後頭部の角なども
ゴメスの個性を強烈にアピールしています。


004

ゴジラには無いこの角や、鉤爪状に巨大化させた拳のフォルムが
私にはゴメスをゴメスたらしめる大きな特徴に思えますね。
過剰なディテールの追加に陥らず、最小限の意匠で個性を演出する職人芸。
東宝特殊美術課・井上泰幸氏の卓越したデザインセンスを、非常に感じます。


005_2

お腹や背中の甲羅風ディテールも、ゴメスの大きな意匠の一つ。
こうして横から見れば、なるほどフォルムはゴジラそのものですが
本放送当時、コレがゴジラ改造とはまったく思えなかったなー
やっぱり角や爪、甲羅やウロコ状の表皮などの”井上マジック”に
当時の私は心地よく騙されていたんですね


まるで画面から飛び出してきたような、このビリケンゴメスの雰囲気が
そんな当時の記憶を鮮やかに蘇えらせるのでしょうか


006

新緑の森にこだまする、古代怪獣の咆哮
ゴジラより頬が盛られているのも、ゴメスの特徴の一つなので
こんな角度でやや見上げると、頭部の表情はまた変わります。

目の上の張り出しも大きい為、瞼の部分が影になる効果も
古代怪獣の名に恥じない迫力に、一役買っているようですね。

いやーカッコイイわあゴメス
このゴメスをはじめ、ゴジラやバラゴンを改造した怪獣が
新作ウルトラ作品等で、名獣として人気を博しているのを見るにつけ
つくづくシンプルイズベスト、良い物は時代を超える事を感じます。

私のウルトラ怪獣NO.1はネロンガですが
このゴメスも、常に上位に食い込む永遠のフェイバリットです


Photo

わが家のゴメス全員集合。みんなでやりゃー何とかなる@中村作業係長
これだけのメンバーを森まで連れて行くのは大変なので
残念ながら、部屋の貧乏スタジオで

集めたら意外に居ましたね。硬軟大小織り交ぜて。
昔はハードなビリケンやエクスプラス、怪獣軒などが好みでしたが
最近はマルサン・ブルマァクの復刻や、USTOYSのユルユルゴメちゃんに
親しみを感じるところがなんともはや

まーリアルもユルユルもゴメスはゴメス。
ゴメスの名はゴメスは結城昌治

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2014年4月10日 (木)

カネゴンの春

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48年前の今日、1966年4月10日は
ウルトラQ第15話『カネゴンの繭』が初放送された日。

シリーズ屈指の名キャラクターにして、今も絶大な人気を誇るカネゴンが
ユル~くお茶の間にやってきたのは、こんな春本番の夕暮れだったんですね

というわけで今日は、ささやかなカネゴン記念日ということで
わが家のカネちゃんファミリーを、いつもの森に連れてきました。

森もここ数日で、主役の座を桜からタンポポに明け渡した様子。
チラホラ残る桜の木をバックに、新緑のジュータンと戯れる陽気な三人
若草のグリーンとタンポポのイエロー、葉桜の控えめなピンクが
カネゴンのファニーなキャラクターを、より盛り上げてくれますね


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二人の子どもを膝であやすのは、以前入手したマーミットのソフビ貯金箱。
古道具の上にしょんぼり座り込む姿がかわいくて、思わず連れてきました。
試しにブルマァク魂のミニカネちゃんを抱いてもらったら
あつらえたようにピッタリ。ムリなく親子役を演じてもらいました。

おもちゃ好きなら必ず欲しいマルサン~ブルマァクのスタンダードカネゴンは
恥ずかしながら復刻版さえ入手できず、お金と名が付くモノとは縁遠い私
でもこんなコラボは意外と新鮮な上、試すおバカも私くらいでしょうから
しばらくはコレでガマンして、部屋に居てもらうことにしましょう

カネゴンと言えば、1966年12月に初版刊行、先日復刻された
故・円谷英二氏監修による秋田書店の名著
『写真で見る世界シリーズ・怪獣画報』には
カネゴンは”金属をかじる金くいカブトムシの幼虫を食べた動物”が変身するという
驚愕の設定(いや事実でしょう円谷監督の監修ですから)が
記されています。

という事は、劇中に登場した繭は件の『金くいカブトムシ』のものでしょうし
吸い込まれた金男くんも、繭の中で『金くいカブトムシの幼虫』とやらを
食べたのでしょうか?

うーむ謎が謎を呼ぶカネゴンの世界
ウルトラマン幻の必殺武器『シルバーヨード』と並んで
興味深い設定(いや事実でしょう以下略)と言えますねー
”動物”とあるように、カネゴン化の素材生体条件は人間に限らないと考えれば
あるいはエイリアンのごとく、ワンちゃんやネコちゃんも
カネゴンになる可能性があると。

全国各地で金運を呼ぶ招き猫なんて、カネゴン化したネコちゃんとかね

そういえば「招き猫」はあるのに「招きカネゴン」ってありませんね
どこかのソフビメーカーが作りそうなもんだけどなー。売れそうな気もしますが
またまた脱線しました。こういう事を書くから呆れられちゃうんですね


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おおっとコチラは、葉桜の下でのんびり昼寝のカネゴン先生。
見ればリアルな大伴解剖図版。バンダイ『ウルトラ怪獣解剖図鑑』のひとつです。

げぷ~お花見で食べすぎて胃がパンクしちゃったよ
いいなあ私も、財布が破れるほどお金を貯めてみたいよ。
とはいえコイン怪獣だから、満腹でもそれほど大金にはならないだろうけど

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2014年4月 2日 (水)

桜井桜

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桜も満開、平日なのにお花見客でにぎわういつもの公園に
恐怖の火星怪獣ナメゴンあらわる!

マルサン復刻のジャイアント版、イベント限定カラーのこの一体。
久しぶりのおひろめ、さらに初の屋外撮影
ライトグリーンのグラデーションが、春の青空に映えますねー

ボディに刻まれたサインは、アートディレクター金原明彦さんのもの。
というのも。このナメちゃんを入手したイベントは
『ウルトラシリーズ誕生40周年 オブジェクト・サブジェクト』。
2007年、ウルトラQ、ウルトラマンの登場プロップを
アートという切り口で撮影した、同タイトルの写真集リリースを記念して
同年4月12日~5月7日まで、名古屋パルコで開催された
プロップ展示イベントでした。


イベント期間中の4月21日には、円谷プロ関係者や写真集スタッフの
トークショーが開かれ、私もいそいそと見学。

このナメちゃんはその場で会場購入し、トークショー後のサイン会で
色紙代わりにさせて頂いたものです。つくづく良い記念になりました。

ちなみに当日の様子はコチラ。

桜井Pとの約束(接触篇)

http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2007/04/post_259f.html

桜井Pとの約束(発動篇)
http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2007/04/post_0f1c.html

トークショーでは私もあれこれ質問、楽しいひと時を過ごさせて頂きました。
その後のサイン会では、写真集でアートディレクターを勤められた金原氏はじめ
関係者の皆さんよりイベント参加の証を頂戴し、感謝の嵐
そしてもちろんこのお方にも・・・


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満開の桜を愛でるウルトラエース・万城目淳ちゃんと相棒ナメちゃん。
そしてそのボディには、毎日新報カメラマンから
円谷プロのプロデューサーにまで上り詰めた
われらの桜井”由利ちゃん”浩子大先生のサインがっ

彼女もナビゲーターとしてトークショーに参加、当然サインも戴きました。
ついに実現した、桜と桜井さんのコラボレーション
このくだらない企みを思いついて以来、満開をどれほど待ったことか

しかもちょっと見にくいですが、ナメちゃんの足元には
写真集ディレクターにして円谷作品を数多く手がける
原口智生監督のサインまでっ


いずれ劣らぬビッグネームの名が刻まれたナメちゃんと同フレームに収まって
今日の桜はとりわけキレイですね。

今週後半、名古屋のお天気は下り坂らしいので、どうやら桜も今日がピーク。
今年最後のチャンスに間に合って、ホントによかったよかった

やっぱり日本の怪獣には、桜が似合います。
由利ちゃんのサインも、春の訪れを歓迎しているようですね

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2013年1月12日 (土)

雲下の咆哮

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今日はウルトラQまつりと勝手に決めて、わが家は盛り上がってるんですが
午後1時すぎ、いつものベランダにいい感じで雲がかかったので
手持ちのゴメスを置いて、一枚撮ってみました

当時のウルトラQイメージソング♪ウルトラマーチの歌詞を添えれば
心なしかバックの空も、’66年1月ごろの懐かしさを覚える所が不思議
この季節にこういう雲は、なかなか見られるもんじゃありません。
手前の怪獣がしっくりハマる、まさに怪獣日和と言えるでしょう

あまりにキレイにハマったので、ちょっと欲を出して
二体目はカネゴンを持ち出したんですが
惜しくもこの雲に太陽が隠れちゃったので、撮影は泣く泣く断念
こういう日の陽射しは実にデリケート、ゴメス一瞬のミラクルショットでした

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