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カテゴリー「ウルトラマンクラシック」の記事

2019年5月10日 (金)

新緑カネゴン

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こんどのゴジラおもしろいかニャ?
そんなことより、新札に合わせてコインも変わるのか気になるゴン!

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初夏の公園で昼寝のニャーちゃんと噂話を交わすのは
おなじみカネゴン大先生😃
令和捕獲のお宝第二弾、やまなや怪獣郷のSTソフビでございます。
どうやらこの色は、2000年10月25日発売の通販版らしい模様😃

一峰デザインのヤマトンなど一部を除き
やまなやのソフビはそれほどプレミアが付かないので
今でも相場はほぼ定価。
このカネちゃんも安心してゲットできました😃

とはいえカネゴンのヴィンテージ人気は根強く
STソフビの流通は、今もマルブル当時物/復刻が大半。
やまなや版やマーミット版、ノスヒロのマルサン電動プラモ復刻ソフビなどは
出品自体が少ないので、見逃さなければ価格的な心配は少ない方でしょう。
正直私も写真では何度も見ていたものの、現物を手にするのは初めて。
店頭でも見かけたことが無いし
手近な割に入手しにくいメーカーなんですよね。やまなやって😃

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リリースはふた昔前なのにさすが新規造形👀
個性に乏しい分、受け入れやすさは一級品。
どこから見ても外さない、これぞやまなやテイストと言える仕上がりですね😃
そこが物足りないという向きもいらっしゃいますが、私はこの無難さが好きで
気がつけばけっこう持っていました🎶
レトロ風ソフビの好みにマルブル・M1号派とやまなや・ベアモデル派があるとすれば
どちらかと言えば私は後者。
ついでに、マリンコングで有名なシカルナ・工房派でもありますが😃

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さらに、嫌みの無い造形と並ぶやまなやソフビの売りと言えば
ハッとするような原色系のカラーリングですね🎵
このカネちゃんも、マルブル版で刷り込まれたサックス系の先入観を覆し
『カネゴンの繭』収録LDの開田ジャケット画を思わせる、鮮やかなオレンジ色。
私も届くまで、多少の拒否反応は覚悟していましたが
手にした瞬間「コレもアリじゃん!」と、完全にやまなやマジックの術中に。
ボディ中心を縦に走る黄色、側面や口周りの薄紫が絶妙なアクセントとなって
CCPのウルトラソフビ等にあるような"夕焼けバージョン"の趣を
ユルソフビで実現しているのです。

いやーそういう彩色コンセプトだったのかなー。
あくまで想像の域を出ませんが😃

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やまなやSTって、軽く小さめなイメージがありましたが
マルブル版と比べたら、意外と同サイズで新鮮な驚き。
重量もそこそこありますし。
とはいえ、アイテム毎にソフビの厚みがまちまちで
このカネゴンやゴメス等の肉厚組と、ネロンガやドラコ等の肉薄組に別れるんですね。
薄々分かっていましたが、満足感が重さに比例する貧乏人には
願ってもない幸運でした😃

それでもご覧の通り、全身バランスはかなり違いますね。
カネゴンのようなファニー系怪獣でも、時代によって
造形がよりリアルに近づいていることが分かります。
どちらの原型師さんも、それなりに思い入れがあったんでしょうね。
それぞれの味が出ていて、捨てがたいものがあります😃

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細々と集めてきたわが家のチームカネちゃんも、今回の新顔登場でカラフルに。
コレクションは人を表すと言いますが
傾向が王道をちょっと外れるあたり、私という人間を映し出していて何とも😃

マルヨシやマルミツのポリ製パチに目の色を変える、はぐれおもちゃ好きですから
なにとぞお許し下さいませ。
一枚目のネコと2Sも、撮ってるうちに興が乗ってきちゃって
岩合光昭先生ばりに道に寝ころび演技指導。
通りがかりの散歩客に励まされたおバカでございます😃

2019年4月 6日 (土)

桜吹雪B/Oジラース

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まさに春らんまんで気温急上昇。早くも散り際の桜吹雪を背に
ほろ良い気分でお花見を楽しむ、懐かしのあのお方は!?

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そうです20度越えの暖かさには不釣り合いなマフラーをまとった
お馴染み円谷ファミリーのサラブレッド、ジラース兄さん!😃
マルサンB/Oスタイルと呼ばれる、超高級レトロソフビでございます。

先輩格は昭和41年発売、当時のブルジョアご子息に親しまれた
マルサン製・リモコン式電動歩行ブリキゴジラ。
着ぐるみ流用のブリキジラースは、同原型で彩色を変えエリマキを追加し
昭和46年、ブルマァクから発売されたようです。
(それが初版かどうかは資料不足で不明。ご存知の方はご教示を😃)
時は流れ平成21年。強プレミアで手が出ないブリキゴジラのイメージを
好事家諸氏にお届けすべく、マルサンからソフビ復刻されたのが
このB/Oスタイルシリーズです。
(ブリキ/オールドスタイルの略と勝手に解釈してますが、正式には知りません😃)
同原型のジラースが第二弾としてリリースされるのも、ごく当然の流れでした。

 まー最近のマルサンソフビはほとんどが通販&イベント発売、
おまけに個数限定で、おびただしいカラーバリエーションがありますから
先輩のB/Oゴジラにしてからが、何色あるのか情報が全く掴めません。
同じ事情でジラちゃんも、はたしてこの色が何年発売の何期なのか
さっぱり見当がつかない情けなさで。

マルサンさんにも、過去発売のソフビ彩色変えを時系列で紹介するページを
設けてもらいたいものですね。
そうすれば、カラバリ集めという新たな楽しみが出来るんですが。
その領域は、私的コレクター諸氏の活動分野なんでしょうか。
それを続けるには潤沢な資金と情報収集力、おまけに行動力が要求されますから
一個手に入れるのが精一杯の田舎の貧乏おもちゃ好きには
まったく頭が下がるばかりです😃

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それにしてもこの(何期か分かりませんが)B/Oジラース。
もちろん当時のブリキ玩具そのまま、全高約29cm(エリマキ含む)。
加えてご覧の通り彩色がいにしえのブリキ風で、もうホントに惚れ惚れするばかり。
ネットで比較する限り、先発B/Oゴジラのブリキ風彩色に近い味わいで
ベースのブラウンとシャドウに差されたグリーンが、絶妙なアクセントを見せています。
そして、締めに吹かれたシルバーのメタリック感。
この金属質のイメージが、ソフビとは思えない高級感の理由でしょう。
正直初めて見た時、コレは復刻おもちゃと言うより美術品系のヴィンテージレプリカだなと
タメ息をつきながら愛でていましたが
マルサンさんもそこを念頭に置いたんでしょうね。なんとなく風格があるんですよ😃

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ブリキ玩具の証、パーツ分割線もちゃんと再現。
しかも、寄りで見ると分かりますが・・・

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手足の可動軸を貫くシャフトの先端も、もちろんポチっと再現されています。
(ワッシャーが無いのは意図的な処理?)
さらに面白いのは、着ぐるみのディテールをイメージした全身のモールド。
ネット情報ではこのソフビ、「商品そのもの」ではなく
「商品の元となったリアルモールドの試作品」から開発されているらしいので
ブリキという素材の事情で、塗装でしか表現できなかった細かい凹凸までもが
リアルに再現されているというわけです。
言わば"当時の商品より出来が細かい"って事でしょうね。
当時品を持っていないので判断はできませんが
試作品と商品の比較写真を見た記憶では、おおよそのリアリティ差は分かります。
いやースゴいアイテムですね。そんな細かい所にまでこだわってるとは。
定価一万円越え、今もプレミアが付き続けている事が
ただの復刻ソフビではない、この逸品の格式を証明しています。

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歩行玩具の証、足・尻尾裏のローラーもちゃんとあります。
立たせた時足裏がちょっと浮く所なんか、リアルタイム派にはたまらない懐かしさ。
設置性命のディスプレイ派は眉をひそめそうですが、コレが昭和おもちゃの証ですから😃

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で、ジラースと言えば北山湖ですよねと、カモで賑わう近所の池で一枚。
うーむやっぱり海にはゴジラ湖にはジラース。昭和のおもちゃは田舎の風景。
似合いの場所ってあるもんだなーと至福のひと時。
春先にはあーいうのが出るのよねと、おバカな怪獣好きを遠目に皆さん泳いでました😃

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ブルマァク復刻のジラースとも好相性。
こう並べると、格の差が一目で分かりますね。
かけた手間、こだわりの違いが、たたずまいに表れるといった所でしょうか。
当時も今も、金属製の可動おもちゃは子どもの憧れですもんね。
私なんか憧れ続けて数十年、未だにソフビ製レプリカしか手に入りませんが😃

 

で、ここからは新機軸。
例年この時期に撮影している、桜おもちゃ写真ですが
撮影スポットはもう決まっているので、今年はちょっと趣向を変えて
開花前から満開までの様子を、数日間かけて定点撮影しました。
モデルはもちろん、今回のB/Oジラちゃん。
それではどうぞ😃

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3月20日。まだ蕾は固いままです。

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3月26日。蕾もちょっと芽吹いてきました。

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3月29日。二分咲きくらいでしょうか。

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4月4日。名古屋も満開と報じられましたが、地域差かさらに先があって・・・

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4月6日。チラホラ桜吹雪が舞う正真正銘の満開。
平成最後の艶姿を目に、おだやかな令和の訪れを待つこととしましょう😃

2018年11月25日 (日)

平成最後のウルトラ正月は

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来年のお正月は平成最後という事で、わが家もちょっと特別仕様に。
外身だけでも張り込もうとゲットしました、ウルトラおせちの三段重箱
言わずと知れたデアゴスティーニ製、紅白いずれかのCCP製ウルトラセブンソフビ付きで
各300個しか発売されなかった、超限定アイテムのお重でございます
怪獣仲間があしらわれた賑やかな箱絵に、わが家のペギちゃんカネちゃんも大喜び

ここ数年のウルトラおせちは、サークルKサンクスをはじめディアゴや高島屋などから
各社個性豊かな仕様で、半ば競作状態のごとく発売されていますから
とてつもなくお金持ちのウルトラファン諸氏には、すでにおなじみでしょうね。
この黒重箱・セブンソフビセットは2017年年末発売(2018年お正月版)ですから一年落ち。
もちろんソフビ&中身なし、重箱のみの中古品です
(このセットは高級おせち料理付きで税込27,000円近くもしましたから
私ごときには逆立ちしても無理ですよ

高島屋版など、重箱の蓋にはウルトラファミリーの新撮写真が華やかにコラージュされ
実にお正月らしい、ファン垂涎の逸品なんですが
このディアゴ2018年版は少し変わっていて、蓋絵が'60年代プラモ風イラスト仕様。
当時派の私にも琴線に触れ、貧乏ながら購入に走るきっかけとなりました
昭和を経て平成も終わりに近づく今、最新技術でこんなアイテムが作られるなんて
もう驚きしかありませんね。
しかもお正月の伝統風習、おせち料理の器になるなんて

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タテヨコ19.5cm四方×高さ16cm。ご覧の通りシンプルな三段重箱です。
コレは見栄えするでしょうねー
中身は高級おせちじゃなくても、スーパーのパックおせちやオードブルで充分。
コレに詰めかえれば、気分はさながら科特隊の新年会ですよ
フジ隊員のお酌に盃を傾け、テレビでは青空球児好児が明治神宮でゲロゲーロを奏でる
新春うるとら寄席に興じるなんて、夢のような元旦が瞼に浮かびます
コレが昭和の年明けですよねー。まさに平成最後のお正月にふさわしい。
かなりムリヤリっぽいですけど

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この蓋絵こそ、本アイテム最大のアピールポイント。
昭和プラモの箱絵画家・ 関口猪一郎氏描く、'60年代のウルトラマン原画
今の技術でも再現不可能な筆のタッチがもう、当時派にはたまりません。
ウルトラマン&人気怪獣のコラボも魅力的ですが
何と言っても私が惹かれたのは、マイ・フェバリットウルトラ怪獣のネロンガが
関口画で登場しているところ
この手のデザインには、バルタンやカネゴンはよく選出されますが
ネロンガは人気怪獣の割に露出が少ないので、今回の採用は嬉しい限りです
カラータイマーが、懐かしの光エフェクトで発光しているのもいいですね

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重箱側面は金塗装のおなじみシルエットが配され、実に豪華。
蒔絵並みの美観を醸し出しています。
セレクトを第一次ウルトラの三作品に絞り込んだことで
このあたりは成田デザインの独壇場ですね。
ウルトラ黎明期の息吹を反芻しながら、新春の候を楽しむのも一興でしょう
こんなおせちを味わいながら、オタク仲間の賀状に目を通し
亥ネタの怪獣ヒネリに優劣をつけるなんて、最高の元旦じゃありませんか
年賀ハガキの元号も最後の平成。格別の感慨がありますねえ

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やっぱりおせちですから、鏡餅も良く似合います
たとえ出来あいであっても、おせち料理は正月気分を盛り上げますね。
平成最後の年明け、(スーパーで買った)たつくりや昆布巻きをつまみながら
ウルトラ半世紀の歴史に想いを馳せるひと時を、この重箱は与えてくれそうです。

それとも童心に帰るなら、駄菓子を詰め合わせても楽しいかな?
好きなように使えるのが、重箱の良い所ですし

2018年9月14日 (金)

ナリタ ササキ タカヤマ 誌上最大の決戦

1

発売時買い逃して以来、刊行後22年を経てようやくわが手に
『空想特撮美術体系 大ウルトラマン図鑑('96年(株)ホビージャパン刊)』。
Q・マン怪獣造形研究書の最高峰として、今もファン愛蔵の一冊となっています。
迫力のA4サイズとハードカバーの豪華装丁。
珍しい図版がふんだんに使われた充実の内容

いやー長かった
このHJ社の図鑑シリーズは当時『大ゴジラ図鑑』の二冊で予算が尽きちゃって
これまで手が回らず泣く泣くスルーした記憶が。
しかしながら、情報の限界が最新作に止まざるをえないゴジラ資料の悲しさ。
時代と共に色褪せ徐々に値崩れ、今や中古市場で半額程度となったゴジラ図鑑に比べ
このウルトラマン図鑑は逆にプレミアが付き、ますます手の届かない高額アイテムに。
オタクの殿堂ま●だらけでも、目の眩む高値で売り場の主と化してるし
それが先日覗いたメルカリで(以下お察しの通り)。
待てば海路の日和あり。ウルトラの神は私のような貧乏人にも
ささやかなアルカイック・スマイルをおすそ分けしてくれました
唯一のネックだった帯欠けも、中身健在でこの安値なら微塵も気になりません

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並々ならぬ情熱と綿密な取材で、読者を唸らせた大ゴジラ図鑑と同じく
今に至るも、全ての怪獣のオリジンとなる第一次ブーム時のウルトラ怪獣を
ジャーナリスティックな視点で紐解く、著者ヤマダ・マサミ氏執念の労作。
著作物ゆえ内容公開は控えますが、刊行後20年以上を経てなお貴重な資料の数々や
怪獣の造形面に特化したヤマダ氏の、的を得たキャプション群は極めて新鮮。
怪獣というモチーフを得て、現代美術家たちが創造の翼を自在に広げた
第一次怪獣ブームの挑戦姿勢や現場の熱気、各々の試行錯誤を追体験する感覚。
成田亨、佐々木明、高山良策らウルトラ造形クリエイター諸氏の瑞々しい姿も窺え
当時新たなメディアだったテレビ時代の息吹を思わせます。

★ガラモンの全身のトゲはウレタン削り出しのままの色で
 くっつき防止用にラテ塗りや彩色はされていなかった事。
★ペギラの尻尾取付位置や初代レッドキングの前傾ポージングは
 マルサン電動プラモがかなり忠実に再現していた事。
★Aタイプウルトラマンが本編では遂に見せなかった鉄人バンガオーポーズや
 "右手を握っていない"変身ポーズなど、オフショット満載。
 (スーツアクター古谷敏氏の意向か、握り拳の写真は特に露出が少ないようで)
★拙ブログでも以前話題に挙げたウルトラマン第14話「真珠貝防衛指令」の間延び感は
 Aタイプ→Bタイプへのスーツ移行による撮影スケジュール圧迫に原因があった事。
★造形が恐すぎると変更された、迫力あるウーNGスーツの貴重写真。

・・・などなど、パラパラ見ただけでも
'96年当時の読者が狂喜した造形秘話がてんこ盛り。
さすがヤマダ氏。ファンのツボを知り尽くした心憎い編集です

刊行は'96年ですから、今では広く知られたこれら情報も
露出機会の少ない現場写真と絡めて語られると、なかなかの説得力があります。
ペギラの頭部は左右非対称なんて常識も、検証写真は本編焼き抜きよりクリアですし。

この図鑑が結果的に高騰、コレクターズアイテム化した勝因は
テーマを'66年のQ・マンのみに絞り込んだ事で
時代に流されない普遍性が与えられた事でしょうね。
その上で、怪獣を造形美術の切り口でここまで掘り下げた研究書は
今に至るも今作が唯一無二。
プロの造形師やモデラー諸氏が、GK制作の参考書に使う理由も頷けます。
スーツの素材やギミック仕込みのヒントを、制作途中の写真と共に
体系的にまとめた書籍って、意外に少ないんですよ

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史実を丹念に追い、膨大な資料を独自の視点で編み込む
ヤマダ氏の第一次ウルトラブーム研究本と言えば
制作背景面では『ウルトラQ伝説('98アスキー刊)』が印象深いですが
こと造形面に於いては、本書が決定版という気がしますね。
さらに、ブーム俯瞰の視点で編んだ
『大怪獣グラフィティ ウルトラ時代('99年ソフトガレージ刊)』
の三冊が揃えば、ウルトラ黎明期の雰囲気はほぼ鳥瞰できちゃう。
後続の研究書執筆者にとって、これら諸作が貴重な文献と共に高いハードルとなった事は
想像にかたくありません。

第一次ウルトラの造型を紐解く上で、今も怪獣ファンのマストアイテムですね。
名著は時の重みに耐えうることが再認識できました

2018年6月 8日 (金)

メトロン星人対ス●ル星人

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名古屋も梅雨入り重苦しい灰色の空の下
ドドンゴーと駆けつけたウルトラさんを待っていた当時物は?

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好事家諸氏にはおなじみのウルトラアイテムEP盤「怪獣《4大主題歌と大迫力ドラマ》」。
前回日記のスペクトルマン「公害怪獣総登場」と、抱き合わせで入手したものです
メインはアチラだった上、補修アリジャンク扱いとあったので
それほど期待していませんでしたが、予想を上回る充実の内容で

表紙からいきなり、梶田達二画と思われるリアル挿絵で期待満点。
Bタイプウルトラマン対アントラーにビラ星人参戦!番組枠を越えた夢の対決
収録曲から見てリリースは、セブン放送時~新マン放送前の'68~'71年ごろでしょうか。
小松崎世代の私には、ツルリとしたCG画より肉筆画の方が思い入れ大で。
子ども時代に培われた価値観は、これほど強固な物なのかと

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表紙を開けばセブンのうた、大怪獣のうたと賑やかな幕開け
(テープ補修はご愛嬌
今にして思えば、宇宙哲学を語るセブンと怪獣大暴れのQでは色合いが異なりますが
当時はこういうカップリングも当たり前でしたね
怪獣とセブンの果てしない肉弾戦、ウルトラファイトのイメージも強いですし。
今でもセブンと言えば、宇宙陰陽の構えやマキシ斬りを駆使する
武闘派の印象があるんですよ
セブンファンには怒られそうですが

その後は数ページに渡る怪獣大図鑑。
かなり設定に忠実で、「ゼットンの炎は一兆度」ほどの驚きが無い所は今一つ。
巷の怪獣図鑑をご参考頂ければ充分なので、今回は割愛させて頂きます
ここは、前回の公害怪獣くらいのインパクトが欲しかったですね。
当時の円谷スタッフの、公式設定整備の素晴らしさとも言えますが。
(この頃、もう竹内博さんはご活躍だったのでしょうか?)

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怪獣図鑑に挟まれ現れたカラーページは「モーレツ怪獣大あばれ」。
待ってました!おバカな私にピッタリのビジュアル企画
今は失われた秘蔵図版続出かと、期待も高まりますが・・・
(結果的にある意味、期待以上でしたが

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おおーここからは、梶田画伯の誌上ウルトラファイトぢゃありませんか!
物語によれば、テレスドン下のツインローターが科特隊の装備みたいですが
ずいぶん思い切った発想ですねー。ミサイルまで発射してるし。
怪獣Gメンのボントトルエカも真っ青。腕自慢のモデラーさんが立体化しそうですね

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で、コレが当時物ならではの大ショックカット
予備知識ゼロだったのでひっくり返りました。
ス●ル先生がゴドラ・メトロンと並ぶセブン代表メンバーとは!
居並ぶセブン宇宙人を差し置き、見開きで堂々の出演

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この品が重版されたかどうかは不明ですが、間違いなくアウトでしょうコレは
件の回は本放送も見ましたが、大方のご感想通り他の回と変わりない印象で
とりわけ強インパクトでもなかったですし。
セブン以降がアウェイの私には、琴線に触れなかったのかもしれませんね。
しかしながら、未だに円谷側の解禁が無いあたり
問題が複雑化しているのかもしれませんし、私も配慮して公開はこの辺りまでに。
本放送数年後における当話の世間の感触が、わずかに垣間見える資料という事で。
(余談ですが右側の隊員、横顔ですがちょっとアマギさんに似てますね

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ハードテイストな宇宙人戦からうって変わって、次ページは華やかな怪獣大絵巻。
後光の射すレインボーコモラ?と正統派怪獣ガボラと戦うのは、なぜかウルトラセブン
テレスドンのページに記された「ウルトラマンはいずこに・・・」の語り通り
このレコードは完全にセブン推しなんでしょうね。収録曲も一曲目がセブンだし。
だったらウルトラファイトのタイトルで出せば良かったのに
山田二郎アナの新録実況入りなら、珍盤認定間違いなしだったでしょうね

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宇宙人も、こうして分かりやすく暴れてもらった方が気持ちいいなあと
やっぱり光線の応酬とブロウバトルですよ。着ぐるみ対決の醍醐味は
「地球人はこの二大怪獣の滅亡を願っいる」(原文ママ)
うーむメフィラス怪獣扱い!(ウルトラ怪獣散歩ではMCだしイロモノ枠だなこの人

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裏表紙前になってようやく、ウルトラマンがメイン扱いに
おまけにセブンより多い二曲入り。梶田挿絵がカッコイイですね。
ついでに言えば音源はすべてオリジナルで、やるなーエルムと感心

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まさかエルム版は「ピュピュン」なのかと期待しましたが
聴き慣れた3番でちょっと残念
東京一さんのお戯れではありませんでした

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裏表紙も気が抜けない、ザラブ対ジャミラ対(またなぜか)ホーク1号
ここまで番組の枠を越えてると、おはなし「怪獣ランドたんけん」も気になりますが
コレはキャップ役の小林昭二さんをホストに、ビートルで空中パトロールという
完全新録ドラマでした。小林さんの声が若い!
レッドキング、スフラン、ヒドラ、ケムラー、ゴモラ、バルタン星人、ガマクジラ
グビラ アボラス、バニラ、テレスドン、アントラーが暴れまわる賑やかなエピソードで
ウルトラマンと激闘を繰り広げます。(SEも完全オリジナル。さすがエルムの底力)
もちろんキャップも、防衛隊と共に大活躍。
「どんな怪獣でも束になってかかってこい!」「ウルトラ宙返りでかわしてやれ!」
この日のキャップは血の気が多いです

いやージャケットはセブン推しなのに、ドラマは全部マン怪獣という珍盤。
若き小林さんの名調子も聴けておなか一杯。マニア諸氏には有名な盤なのでしょうか?
こうなるとレコードやソノシートも、まだまだ発掘しがいがありそうですね。
思いがけない拾い物に感謝です。
こういうのがあるからやめられないんですよ。当時物散策は

2018年4月14日 (土)

究極スペシウムポーズ

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桜の宴と入れ替わり、新緑の季節を迎えた名古屋の片田舎。
しかし春に三日の晴れ無し。春霞に煙る森の奥で
おなじみの構えをキメる怪獣退治の専門家は!?

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ピープロ贔屓のわが日記では久々の登場
全高38.5cmの海洋堂メガソフビ、ウルトラマンCタイプ。
(腰だめポーズですから、直立すれば40cmサイズでしょうか
原型はウルトラ造形の第一人者・木下隆志氏。
数あるCタイプリアルソフビの中でも、生粋の血筋を引く塗装済モデルです

初代ウルトラマン独特の前傾姿勢スペシウムポーズを
確かな造形力で立体化。
個人的には、このサイズでコレを超えるCタイプソフビは見当たらない気がします
世の腕自慢モデラーが、プロップ仕上モデルのベースに選ぶ理由も
よく分かるというもので

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その存在感は、まるで画面から抜け出たようで
全身バランスからポージングまで、BP社等の同サイズプライズとは一線を画す出来
そのリアリティはおそらく、前傾姿勢の上半身を支える腰から下のドッシリ感や
足元の踏ん張り表現から来るものでしょう。
まさしく「腰が据わった」「地に足が着いた」造形で
二足フィギュアは人体構造の把握がリアリティ再現にいかに重要かが
理解できるアイテムです

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誕生から半世紀以上も魅了され続ける、このスペシウムポーズも
スーツアクター古谷敏氏の特徴を再現していて、ただ秀逸の一言
両ひじの角度や掌の反り具合に加え
見せ場となる左の二の腕など、内なる筋肉の緊張が想像出来る造型で
実に説得力を与えてくれます。

マスクの出来で定評のある、木下造形ですが
意外にも正面から見ると、他社の同サイズソフビより若干横幅が広い印象です。
ところがサイドカットでは面長が強調され、本編通りのCタイプマスクになるのですから
実に不思議
おそらく実物マスクも、そうした造型マジックの産物でしょう。
マスク表面の丸み(Rのつけ方)も、綿密に計算されているようです。
この大スケールでも、1ミリ単位の違いが大きなイメージ違いに繋がる立体再現の世界。
しかもソフビ素材の伸縮を計算に入れての原型製作ですから
そのご努力には脱帽するばかりです

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ディテール表現にも説得力が。
このブーツのファスナー再現は、同サイズのCタイプソフビでは見た事がありません
しかも、脛ズボンとの重ね穿きで盛り上がった部分まで造型されているとは。
着ぐるみの完全再現を目指した木下氏の努力に、ただ頭が下がるばかり

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この二箇所のみクリアパーツ(内側カッティング処理)になっています。
その素材感を活かし電飾発光させるのが、このアイテムの定番改造ですが
全身プロップ並みのリアル塗装を施され闇を照らす
カラータイマー、アーモンドアイの輝きは
大人のウルトラ趣味として、実にセンスの良い処理ですね
私も腕さえあれば、一手間加えてみたいものですが
失敗が目に見えているので、飾って愛でるだけで我慢する事とします

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最近入手のウルトラソフビは大サイズばっかりで迫力満点
いずれも素晴らしい出来ですが、今回捕獲の逸品はさすがGKメーカーらしく
ドラマ性・存在感を演出するポージング再現が、新鮮な感動を与えてくれました
とはいえスーツの好みはスペクトルマン同様、B→A→Cなので
機会あればBタイプの決定版が欲しい所です。
ここまで持ってるのにゼイタクな悩み。やっぱり決定版はメガソフビかな?

2018年3月25日 (日)

陽春カネゴン

Photo

10時8分。そろそろ桜も見ごろかなと、いつもの森に出かけてみたら。
ちょっと勇み足で八分咲き
でも今日は気持ち良い晴天で、一緒に行ったカネちゃん親子の笑顔は満開でした

この新顔親子、せっかくですから正式にご紹介しましょう
大きい方のお母さんはノスタルジックヒーローズ・マルサン電動怪獣倶楽部。
ウルトラQ本放送の'66年、マルサンから発売された電動歩行プラモを外観のみ復刻、
彩色ソフビ化したものです。
全高25.5cmもあるかなりの大物で
文献によれば、完成させてもやや歩行難だったとの事。
当時としてはいろんな意味で、子供の手に余るお宝だったんでしょうね
ノスヒロのこのシリーズはかなりの肉厚ソフビで
歩行ギミックは無いものの、プラモの硬質感や重量感が追体験できます
小さな坊やは’80年代発売のバンダイ食玩。いずれもお迎えは昨年12月です。
二体セットで購入したので並んでいないと落ち着かず
写真を撮る時はいつも二人連れ。このほのぼの感がお気に入りです

楽しかったのは、この一枚の撮影直後。
モデル並みに美しい妙齢のお姉さんが、ツカツカとやって来ました
一本の桜を選びやおら上着を脱いだと思ったら、下はまだ寒そうなタンクトップ。
そのまま勇敢にも木の前に逆立ちし、器用に自撮りを始めました
おおーインスタ映えの努力もここまで来たかとただ感心。
すごく整ったお顔立ちだったので、芸能関係の方かもしれませんね。
お仕事の関係で、そういうアクティブな感覚をお持ちの方も多く知ってますから。
それともまさか『カネゴンの繭』のオチをご存知だったとか

日曜日なのでお花見客も多いかと思いましたが、写真の通りゼロでした
この暖かさなら満開は数日後でしょうから、ここも親子連れで賑わうでしょうね。
その時こそ前回入手の超お宝をバックに、桜の写真をお届けできそう。
逆立ちのお姉さんは居ないでしょうけど

2017年12月16日 (土)

第三火力発電所防衛命令

「ホシノ君、どうするの?危ないわよ!」
アキコ隊員の忠告も聞かず、井戸の奥に一人乗り込む
イサム少年の前に突如現れた、光る眼の正体は!?

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2017年も押し迫った12月中旬
満を持してわが家に襲来した王道中の王道、透明怪獣ネロンガ大先生。
昔から言ってますが、これこそマイベストウルトラ怪獣です

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特撮系リアルフィギュアの代表格、ご存知エクスプラスのガレージトイ。
ポリストーン製の巨大スタチュー完成品。
圧倒的な存在感がネロンガ好きの魂を鷲掴みにする
超重量級のビッグモデルですね

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このネロちゃん、ご存知電気が主食ですから
暖房費でかさむわが家の電気代に追い打ちをかけるのは必至。
ブースカ並みに困った食いしん坊がやってきました
でもこのカッコよさなら許せちゃう

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全長なんと45cm。設定身長が45mですから
カッキリ1/100という巨大スケール
さらに素材のポリストーンはムクらしく重量も2㎏(自宅体重計調べ゛)という
凶器レベルに重いアイテムなのです。
もっともコチラは、設定体重の1/20000000ですから
スケール的にはかなり軽いかな

リリースは2000年。原型制作は柴田幸房氏。
エクスプラスが店頭からネットに販路を移行しつつあった時期の発売らしく
当時も極端な品薄で、コレを店頭で見かけたのは過去一度きりでした。
しかも同社主力のPVC製ではなく、破損リスクから敬遠されがちなポリストーン製だけに
エクスとしても素材の試行錯誤時期だったのでしょうか。
少ない資料を当たってみても、このポリストーン大サイズラインはこの他に
初代ウルトラマンとラゴンくらいしか見当たらず
エクスが同素材の商品化から早々に撤退していた事情が窺えます。
あくまで推測の域を出ませんが。

そんな事情からか、ネットでも出品即高騰の幻アイテム化し
当時定価の12,800円前後が落札相場。
それがほぼ半額で入手できたとあれば、私にとっては奇跡と言えましょう。
万年貧乏ゆえ、こんなチャンスを見極める鼻ばかりが効く体質に育ちました

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全身の皮膚感や、こうした背びれのディテールは
キャストやボリストーンにしか出せないハード&リアルテイストで
ソフビと見比べれば、さながら4Kとアナログ画面ほどの質感差がありますね
確かに輸送や展示には注意が必要ですが
そのリスクを補って余りある満足感を得られるアイテムです

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しかもポリストーン独特の硬質感は、着ぐるみの再現と言うより
一種のオブジェ的厳かさも醸し出しています。
スタチューという事もあり、ネロンガ特有の猛々しさを切り取ったポージングが
美術品のごとき美しさを見る者に与える瞬間があるんですよね
ネロンガ好きにとって至福の時間。愛でて楽しむ大人の怪獣遊びです

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もちろん、放電光線発射シーンの触覚回転アクションも再現可能
単に別パーツなだけですが
角・触覚ともクリアパーツなので、臨場感は抜群です
体表の凹凸が作り出す陰影も、照明と相まって実にカッコイイ!
アラシ隊員を苦しめつつも、ウルトラマンには効かなかったあの一撃シーンを
目の前で再現できるなんて!
(ネロンガアイテム数ある中で、触覚が角にピタリと集まるアクションを
再現できるモデルって、意外に少なかったりしますから

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左からエクスプラスPVC初期Ver、今回入手のポリストーン、海洋堂ソフビ。
ポリストーン製がいかに大サイズかが、お分かり頂けると思います。
ちょっと頭を重そうに揺らしながら前傾姿勢で二足歩行するあの動きが
マイ・フェバリットネロンガなので
そのイメージに近いポージングの今回版がお気に入りなのは当然で

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顔のパランスも、私的には最も好み。
何故かネロンガフィギュアって下顎がハミ出ぎみの"長さん顔"が多くて
顔の締まりがイマイチなんで、今回の逸品でやっと満足できた次第です

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有名な対決写真(撮影会時分?)をあしらった大パッケージも魅力タップリ
あまりにカッコイイので、大掃除ではこの箱をメインにおもちゃ棚を整理しました。
写真バックの小松崎画も含め、今や部屋の一角は’60年代風味全開です

ネロンガ集めて数十年、現時点での決定版に出会えた気分。
いつか予算とチャンスがあれば、エクスPVCリボーン版やCCP版と比べてみたいですね。
同時に、この一体に見合うウルトラマンAタイプも探さなくちゃ。
わが家の電気が吸い尽くされて、年が越せなくなる前に

2017年12月 2日 (土)

歳末小松崎展

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先日入手の当時物、世紀の天才 故・小松崎茂画伯の美研製紙芝居
『ウルトラマン 大怪獣総進撃』。近年の復刻版ではありません
あまりの魅力に、日焼けを避けしまっておくのも宝の持ち腐れと
20枚中16枚を厳選、A1サイズフレームに並べてみました。
こうして眺めると、さながら路地裏アート展の趣き
加工してないのに写真がセピア風味
今月7日で没後16年。特別ゲストの京本Aタイプさんも
昭和子ども文化の一翼を担った巨匠の偉業に、思いを馳せている事でしょう

2017年も師走に入り、部屋の模様替えにやってみましたが
思った以上にピッタリサイズ、迫力も凄くて大満足
年末掃除のモチベーションも上がります。
こうなると部屋のテイストは、ますます’60~’70年代風になってきましたね。
時代に逆行する黒電話も大活躍してくれてますし


今日の時点で、未公開の新着アイテムがまだ4点もあるので
年内には何とかしないとと、気ばかり焦る年の瀬です。
でもまあ、掃除の遅れや年賀状のデザインを気にしながら
小松崎画に囲まれ暮れてゆく年末が、一番幸せなのかもしれませんね。
次のインテリア候補はザボーガーのジグソーパズルかな?

2017年10月 9日 (月)

秋晴れウルトラ観音

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2017年秋。光の国からぼくらのために
晴天の名古屋へせいぎのかい人あらわる

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未来型オブジェを背にスックと立った雄姿こそ、誰あろう
原点にして頂点のAタイプを、プロポーションから着ぐるみの質感まで忠実に再現した
究極のソフビアイテム
2009年バンダイ京本コレクションNEO・ウルトラマンその人

発売から早や8年。全高50cmサイズの素立ちAタイプで
これを超える物は未だ見た事がありません。
メジャーメーカー品ながら、ガレージキット並みのクォリティ。
普段はエクスプラスやCCPを持ち上げるうるさ型のマニア諸氏も
Aタイプソフビを語る際は別格扱いするほど、サイズ出来ともにウルトラ級。
まさに、初期ウルトラマン立体モデルの決定版なのです

その出来にたがわず、価格もそれなりにウルトラ級ですから
万年貧乏の私は、入手に8年もかかってしまいました
最近ちょっと値崩れ気味で、未開封新品が定価の約4,000円オフ(税・送料込)
こんなチャンスでもなきゃ以下自粛

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秋空の下に置けば、いつものソフビ遊びとは別格の厳かな空気に。
そのサイズ感も手伝って、もはやリアルフィギュアと言うより観音像を拝む気分でした
全身に凝縮された念のような何かが、ヒシヒシと伝わってきます。
コレは間違いなく京本氏のAタイプ愛、立体化の気合でしょうね。

「外に持ちだして、建物を入れ込んだ煽りの写真を撮影して頂いたら
そこに本物のスーツが立っている風景を見て頂けると確信しています。」

今回の写真は、このパッケージの挨拶文を念頭に撮影しましたが
確かにそこには、あの懐かしい51年前の空気が映っていました。
そうそうこの姿こそ、リアルタイムで観たわれらのヒーロー・ウルトラマン!

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全身の汚れやくすみなども、実にスーツに忠実。
こうして改めて見ると、このAタイプってやっぱり
直前のNGデザイン"レッドマン"の香りをかなり色濃く残していて
後年定着した"光の巨人"という呼び名より、まだまだ宇宙生物色が強いですね
パルタンやギャンゴと同じ世界に暮らす、人知の及ばぬエイリアンといった印象です。
そのミステリアスなイメージが、当時の少年誌に"かい人"と紹介されたゆえんでしょうか。
確かに銀ボディに理解不能の赤ライン、感情移入を拒む吊り眼やシワで歪んだ口元など
カッコよさより怖さが先に立ちますもんね

演じられた古谷敏氏の見事なスレンダーボディも、ウルトラマンの宇宙人像に
大きく貢献しています。
言わばこの比類なき宇宙人像は、成田デザイン×古谷アクト+スタッフの試行錯誤の
化学反応が起こした奇跡なのです。

そうした諸要素も、この京本モデルは忠実に再現していて素晴らしいの一言。
下手に登場ポーズやスペシウムポーズなどとらせなかった所も、戦略の勝利と思います。
素立ちの方がむしろウルトラマンらしいという、逆転の発想。
京本先生、分かってらっしゃいますね

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クリスタルカットの表皮が特徴的なレッドマンの名残を残す
眼やカラータイマーのクリアクリスタル。
私のウルトラマンフィギュアの信条は「プロポーションより目のクリアパーツ」ですが
この京本Aタイプは、そのあたりも実に上手く処理していますね
表面がマットクリアで裏面を着色(?)するという、マスク再現への拘りというか。
写真では分かりにくいんですが、眼の表面は球状ではなく多面処理されているんですよ。
本物はどうたったんでしょうね。隈取りも含め、素人目にはかなりの再現度と思いますが。

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で、この汚しも尋常じゃない所が本気度の証明で。
全身このタッチですから、いわゆるかっこ良さを目指したわけではないんですね。
到達点はあくまで"あの頃のウルトラマン"。
思い出補完アイテムとして、リアルタイム派の琴線に触れないわけがありません

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よく知りませんが、同シリーズの出来と一線を画す京本超リアルラインは
今の所、このAタイプだけなのでしょうか。
それとも"NEO"名義で、この一点のみのスペシャルリリースとか。
いずれにしても、ここまでのアイテムを商品化できるポテンシャルを
パンダイという超メジャーメーカーが持ちえた事に、ただ驚きです

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こういうオブジェ的大型アイテムには、やっぱり当時物が似合いますね。
古谷さん、二瓶さんのサインも、孤高の逸品に華を添えてくれます。
毎朝の礼拝に相応しい、全高50cmの存在感。
やっぱりAタイプは別格ですね。わが家のご神体がまた増えました

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