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カテゴリー「宇宙船映像倶楽部」の記事

2012年11月 8日 (木)

二年ぶりの提出

写真などが皆無なので証拠の見せようが無いんですが
先ほどようやく発送してきました。『宇宙船映像倶楽部』のプロット。

いやー久しぶりに書いたなー。調べてみたら最後に出したのが
ちょうど一昨年の昨日だったから、ほぼ二年ぶりの提出ですね
だって苦手なんだもんデザイン。アイデアが湧いても絵にするスキルが無い

そんなわけで、ここまで二年間も
良く言えば沈黙を守ってきた、はっきり言えば発想力が涸れていたわけですが
9月あたりから盛り上がってきたお仕事で、勢い余ったテンションが
新ヒーロー創出脳まで起動させてしまったようで
一昨日の夜に突如、夢のお告げのごとくプロットが浮かびました
いや思いつきですねむしろ。プロットなんて高級なものじゃなく

昨日は雑事に追われ、ちょっと手が付けられなかったんですが
最近のリズムに従い、今朝も夜明け前の4時にムックリ起床(早いね)
パソコンに襲いかかるかのごとく、猛然と執筆作業
あれよあれよと完成、お昼すぎには怒涛の発送。

嵐のような創作作業でした。

でもプロット自体は非常にシンプルで、まったく迷いが無い。
タイトルも内容も選択の余地なし、コレ以外考えられないと
サクサク進むこの快感 ああ気持ちイイ

これまで提出した課題の創作経緯で、このパターンは初めてです。
まーそれほど下らないアイデアだったのねと、出して気がつくこのおバカ

コレも特撮界の流れが部の方向性がと
自分の好みより周りに合わせようとする姿勢を、緩めたからかな。
もともと新たな企画なんて、やらされてる感で動くんじゃなく
自分が作りたいかどうか、見たいかどうかというシンプルな動機が
モチベーションの基とならなきゃおかしいですもんね。
今回はそんな自分の願望に、素直すぎるほど素直に従いました。
そりゃ迷いも無いはずだよねえと

だから今日の提出作品も、私がやりたかった方向性がたまたま
今回の課題テーマとマッチしただけですし
提出手法に至っては、デザイン画という部のオーダーなんか守っちゃいない
テキストによるプロット形式というていたらく
しょうがないんですよね。私にできるのはこんな程度ですから。
これからも何か思いついたら出す程度の、ユルーいスタンスで行こうかと

それが受け入れられなくても自業自得、諦めはつくかなと。
まー毎度ボツ続きで才能が無いおバカの負け惜しみとでも、呆れて頂ければ

2010年8月 8日 (日)

脳は痩せても腹は出る

いやー皆さんごぶさたしました
暦の上では立秋を過ぎましたが、まだまだ暑い日が続きますねー。
お元気ですかーバテてませんかー

世間はちょうどお盆休みの時期ですから、レジャーやご実家への里帰りなど
パワフルにお過ごしかもしれませんね
私は両親とも雲の上ですから、しいて言えばこの部屋が実家です
まー数日後に迫ったお盆には、久々にお墓参りなども考えていますが

というわけで。前回お話した「宇宙船」の企画応募も
締め切りギリギリの今日、やっと送ることができました。

もともと能力の低い頭に加え、すでに固まりきった古い脳ミソですから
新しいアイデアを毎回送り続けるにはあまりに酷使がひどく
今回もすっかり、中身をしぼり出してしまいました。
さながらこんな感じ。一目でお分かりと思います


Photo

もはや今の脳内は、この使いきったハミガキ粉のチューブのごとし。
まさに真っ白でカラッポ、キナにも呆れられるほどなーんにも考えられません

まー応募直後はいつもこうですから、一晩も眠れば復活しますが
それでも暑いですからねー。クールダウンしつつ徐々にペースを戻さないと

しかもここ二日ほどは最後の追い込みだったので、ウォーキングも臨時休業。
パソコン周りにお茶とお菓子を山積みにして
ひたすら食べまくり飲みまくりの執筆だったので、まー太る太る。
なんと二日で4キロも太ってしまいました。えーっ考えられないっ
体重計に乗った瞬間、目まいがしましたよホントに

テレビのワイドショーで知りましたが
昔からよく言われていた「夏ヤセ」って、現代では逆だそうですね。
最近は「夏は体力が落ちるから水分や栄養を摂らないと」って
過剰な食べ過ぎ飲みすぎの結果、逆に「夏太り」が多いそうなんですよ。
番組調べでも夏以前に比べ、皆さん平均で2キロ程度太るそうです。
いやー怖いわー夏太り。でももうアフターフェスティバル
それにしても、二日で4キロはあんまりと言うか。
どういう体内組織になってるんでしょうか私はっ

うーむ宇宙船太りとでも呼びましょうか。脳は軽くなったはずなのになー
つくづく世の中、うまくいかないものだなと


今年のお盆休みは、この4キロとの格闘になりそうです
ああまったく、毎年何をやってんだか。
そんなわけでまた、「ネヴュラ」再開です。
さすがに今日は話題を考える気力もありませんが
またぼちぼち、気ままにやっていきますので、おヒマでしたらお越し下さい。

皆さんのお盆が、楽しい思い出になりますように

2010年7月 7日 (水)

入選を超えた喜び

さて予告通り(最近はこの言い回しばっかりですが)
前回のサブタイのタネ明かしをしましょう。


実は、折りに触れお話しているSF・特撮専門誌「宇宙船」の読者参加企画
『宇宙船映像倶楽部』に応募した拙プロットが
現在発売中の最新号・vol.129で久々に入選、掲載されました

これもすべて、「ネヴュラ」で意見交換頂けるお仲間のおかげです。
いつもながら、本当にありがとうございました。
けっして社交辞令じゃなく、皆さんと交わす言葉の一言一言が
企画の血となり肉となっている事は間違いないんですよ


まーおバカな私のこと、アイデアも枯れ果てた中での応募でしたが
雨宮部長からは、これまでの拙応募作中で一番面白いという
ありがたいお言葉を頂き、複雑な心境ながら胸を撫で下ろしております

いやー誌面で自分の名前を見たのはvol.125の次点以来、久々ですし
vol.120の募集開始以来、入選・次点含め、今回まで合計5回程度の掲載では
他の有名常連さんにはとても及びませんが
足りない頭ながら、努力の結果が表れるのは嬉しいものです


例によって応募作の内容は倶楽部に帰属する上、誌面の公開も出来ない為
ご興味ある方は、書店にて「宇宙船」vol.129の111P最上段をご覧下さい。

今回は拙応募作全ページ(表紙含め3ページですが)が掲載されているので
目の良い方は、私の下らない企画の内容をご理解頂けると思います
あっご興味ない?時間のムダ?コリャ失礼しました

まーここで以前のようにこまごまと、ヒーロー企画についての想いをお話するのも
自慢話みたいで皆さんも退屈でしょうし、私自身、お話する心持ちにはなりません。
ですからそういうところはスパッと飛ばして
今回はちょっと、違うお話をしましょう。

実は私が今号の入選を知ったのは、昨夜のことなんです。
しかも自分で誌面を確認したわけではなく、電話でおまえ載ってるぞと教えられて。
その一報をわざわざくれたのは、意外にも幼なじみのro_okuさんでした。


社会人劇団で活躍している彼の事は「ネヴュラ」でもたびたび話題にしていますが
以前、応募企画の内容で悩んだ私が、彼に参考意見を聞いた事がきっかけで
彼もオタクではないながら、少なからず映像倶楽部に興味を持ったらしいんですね。
で、書店で「宇宙船」を見かけるたびに、拙作が掲載されているか
なんとなくチェックしてくれていたようなんです。
で、今回もたまたま最新号を手にとって、私の名前が目に入ったというわけ。
でもこれまで、掲載の際にも特に連絡のなかった彼から
なぜ今回に限って、電話があったのか。
考えるにそれは、そんな大事な入選の事実を
今月1日の結果発表から今の今まで
私が「ネヴュラ」で記事に上げていなかったからでしょう。


これまで掲載されるたびに大騒ぎして、意味なくダラダラと自己満足を綴り
皆さんに呆れられていた私が、今回に限って何も書かない。
書かないのは何か理由があるのかと、不思議に思ったらしいんですよ。
彼もここ数日の「ネヴュラ」をチェックしてくれていたわけですね
で、その確認の意味もあったのでしょう。


理由は簡単でした。まだ「宇宙船」vol.129を入手していなかったからです
いつも発売日の朝一番に書店へ駆けつける私がなぜ、今回は未入手だったのか。
実は今回の応募作は、お仕事や雑事などかなりタイトなスケジュールの中で
追い詰められ、締め切りギリギリに何とかヒネり出したアイデアで
内容は練り込みが足りないし文も荒削り、とても自信を持って提出できるものでは
なかったのです。

こんな雑な企画では部長に申し訳ないという気持ちも
心のどこかにあったと思います


ですからさすがに今回は望み薄、掲載は無理だろうなあと覚悟していました。
でもせっかく提出したんだから、たとえ希望が1%しかなくても捨てたくない。
そんな複雑な心持ちだったゆえ、ちょっと怖かったんですね。結果を見るのが。

自作に納得が行かないゆえのジレンマと言うか。
皆さんにもあるでしょそういう事って。ましてや小心者の私ですから
よけいにそんな気持ちが募り、書店から遠ざかっていたんです。
確認したいけどしたくない 記事にしたいけどしたくない
前回のサブタイ『恐怖の宇宙船』とは、そういう意味だったんです。
ああ千路に乱れる女心(石を投げる気分にもなりませんかそうですか


ここ数日はそんなモヤモヤ気分でしたから、昨夜のro_okuさんからの電話は
実にタイムリー、理想的なタイミングで結果を知ることができました。
だってノーリスクで、良いニュースだけが届くわけですから。
期せずして、恐る恐る合否を確認する審判タイムが回避されちゃったと。

ましてや前述の事情により、今回は特に自信がなかったですから
親しい幼なじみの「良い感じに出てた」なんて声が、どんなに救いになったことか
こういう偶然って、時々あるんですよね。
彼も、私がまだ結果を知らなかったことに驚いていましたが

もちろん朗報を知った上ですから、大手を振って書店へ向かえました。
ほどなく件のvol.129をゲット、嬉しい掲載に一人ニヤニヤしておりますが

正直にお話しましょう。
私が今回の一件で嬉しかったことは、久々の入選もさることながら
こうして私の挑戦や結果を気にしてくれ、連絡をくれた友人が居たということです。

雨宮部長には本当に申し訳ないながら、今回のみに限っては
入選の事実よりむしろ、ro_okuさんが連絡をくれた事の方が嬉しかった。

今年2月からの「ネヴュラ」休止時期に、大阪で働く幼なじみのO君が
記事執筆再開の背中を押してくれたように。


忙しさにまぎれ、どうしても疎遠になる旧友が、自分を気にかけてくれている。
年を経るに従って、そういうことがものすごく心に沁みるんですよ。

なんでもない言葉、他愛のない会話が今も交わせるということが
どれほど貴重で幸せな事なのか。

どんなにプロが考えつくした名ゼリフも、同時代を過ごした仲間の
なんでもない一言にはかなわないのです。

心を飾り繕い、見栄えを気にしてカッコイイ振る舞いをするよりも
最近は、自分の心に正直に思いを伝えることの方がずっと尊く
相手の心を動かすと思えるようになりました。

そして。正直になる事ほど難しく、強い人間でなければできないという事も。
手前味噌ながらその気持ちは、今回の入選作にも反映されていると信じます。


朝日を追っかけたり、サウナスーツに怪獣を忍ばせ森の動物と遊ぶしか能のない
おバカの私でも、時にはこんなことを考えるんですよ。
今回の入選は、そういう事を再認識するいいきっかけとなりました。
せっかくの七夕も局地的な豪雨など、ちょっと危険なお天気となりましたが
今の私はエネルギー100%、やる気充分です
リアル・ネットの区別なく、やっぱり気にかけられているという事は
創作のモチベーションを上げますね。
今度の応募締め切りまであと一ヶ月。今年の夏も、熱い戦いとなりそうです

2010年1月 8日 (金)

右肩に力を、左肩に余裕を

えーこの『三ヶ月に一度のお楽しみ』という謳い文句も
すっかり定着した感がありますが

またまたやってきました。現在唯一の愛読書にしてモチベーションの源
『宇宙船』vol.127の発売日です

Photo













いやー宇宙船も、もう創刊30周年なんですねえ。
’80年のあの日、近所の書店で創刊号を手に取った時の衝撃が
昨日のことのように思い出されます


まー年寄りの昔話なんて、誰も聞きたくないでしょうから
話題は一気に、例のページへ飛びます。
部員からチャレンジャーの皆さんまで、まんじりともせず待ちわびた
あの4ページ。そう。『宇宙船映像倶楽部』です。


いやーでも今回はまず、その扱いにビックリ
いつもよりかなり前のページに、しかも・・・
そーか。公式HPに「映像倶楽部」の項目が二つあったのは
てっきり誤植と思っていたんですが、こういう意味だったんですねー

まー出世しちゃって。お母さんは嬉しいです


そんな喜びの余韻に浸りながら、掲載作を確認してみると・・・


うーむ残念ながら、今回も拙応募作の掲載は無し。
まーこんなものですよ。これまでがまぐれだっただけで




ここからは部員・チャレンジャー諸氏寄りのお話なので
ちょっと他の読者の皆さんには分かり辛くて、申し訳ないんですが

今回の倶楽部ページを見て、二つほど思った事があります。

まず一つ目。
つぐづく思うのは、「映像倶楽部」って
もはや方向性が、完全に課題作一本に絞られちゃってるなあと。

まあ確かに、作品化に際して最も現実性の高い企画に力を入れるのは
部として実に真っ当な姿勢ですから、私もまったく異論はありません。

別の言い方をすれば、現課題作に匹敵する斬新な企画が
つまり新たな部の課題になりえるような応募作が無い、という事でしょうね。
そこは毎回、企画応募に血道を上げている私も
素直に反省しなければなりません。


「だって課題にしたくても、そこまで魅力的な企画が
部員から出てこないんだから、しょうがないじゃん」

なんておっしゃるだろう雨宮部長のお言葉が、胸に刺さります。
ああごめんなさい。ひとえに私の努力不足の結果です。
頭の足りないおバカな私を、どうぞお許し下さいと


で、二つ目は。
これ、言い訳に聞こえちゃったら、私の稚拙な文章力のせいですが
実は、今回出題された課題の事なんです。


ちょっと説明しにくいんですが、私はどうやら
前回、前々回の課題「シナリオ」の出題主旨を
今回の課題のソレと勘違いしていたような気配がありまして。

コレは応募された方なら、なんとなくお分かり頂けるような気もするんですが。

「主人公が戦いに出向く、印象的なシーンのシナリオ」という
前回・前々回の課題は、一歩間違えば今回の課題
(ネタバレになっちゃうので、本誌を直接ご覧下さい)と混同し
今回寄りの応募作を作ってしまう確率が、非常に高いように思うのです。

私の場合はまさにその通りで、前回までのシナリオ課題に対し
むしろ今回出題の課題作を、せっせと応募していました。
事実、前回までのシナリオと今回の課題が要求する内容の
線引きは非常に曖昧で、私はこの課題出題欄を読んだ瞬間
「えーっ?前回までのシナリオ課題は
今回のコレを要求していたんぢゃなかったのー?」

脳内で叫んだほどでしたから

そりゃ拙応募作が、選に漏れるわけですよ。
課題の出題意図をはき違えていたわけですから。
まーそれ以前に、実力不足は間違いないので
たとえ出題意図を正確に把握していても
採用はおぼつかなかったでしょうけど。

うーむ自分で傷口を広げてますが

まあそれも、私の咀嚼力の無さと反省していますが
逆に言えば、今回の課題はまさに
私が最も創作意欲を掻きたてられる分野なんです。

事実これまで、そこばっかり追求していたわけですから
いやーついにそこですかー。大好物なんですよそのネタ。
なんて幸運。ありがとうございます雨宮部長
誌面登場はかないませんでしたが、今回も締め切りまで
また楽しい一ヶ月を過ごせそうです


もちろん前述の通り、新ヒーロー企画も応募しますよ。
最近は「宇宙船」最新号の発売日が近づくと
何を見ても、ヒーロー企画に結び付ける習慣になってます
から
やっぱり好きなんでしょうね創作が。すでにヒントは二、三あります。
ひょっとして締め切られた感もある、プロット部門ですが
狭き門ほど燃え上がるこの情熱。うーむ高度成長期生まれの性と言うか



いつもながらこんな言い訳にお付き合い頂いて、ありがとうございます。
でも実は今回は、これまでとはちょっと心持ちが違うんですよ。

これまでは選考の結果が気になり

ページを開く手も震えていた、映像倶楽部なんですが
前号、今号あたりは、ちょっと余裕が出てきたんです。
「自分より斬新な応募作があれば、拙作なんて選に漏れてもいいぢゃん」
なんて感じで。


以前から折りに触れ、お話している通り
私の目標は「斬新なヒーロー企画のお役に立てる事」であり
「応募作を入選させること」ではないんですよね。

むしろ、私のような古いオタクなんかとても及ばないほど
素晴らしく新しい発想が、若い層からどんどん出て欲しいわけです。

幸いにも、今の映像倶楽部はそういう流れになっているので
私はむしろ、自作の掲載云々よりも
部員さんやチャレンジャーの新発想を見る方が楽しいんですよ。
「おおーなるほどなあ。コリャ叶わないわ。私もがんばろーっと
くらいの心持ちで、やや肩の力が抜けているんです。



確かに入選、掲載も重要ですが
それはあくまで通過点であって、到達点ではありません。
現課題の実現化や、課題になりうる企画の弾数を増やす努力こそが
部員には求められているわけです。
その為にはなにも部員全員が、しゃにむに掲載だけを目指す必要はないと。
企画書作成技術やプレゼン技術、文芸やデザイン、造形など
各パートで実戦力を発揮すればいいわけで。

応募や掲載の有無が部員資格に影響せず
毎回どんなに選に漏れても、部員一覧から名前が消えないことが
部の姿勢を何よりも、物語っているような気がします。


野球はけっして、一人だけではできません。
全員がピッチャーを目指す必要はないのです。
応募のモチベーションを保つ意味で、右肩には力を。
でも自作の掲載に固執せず、他掲載作も尊重する意味で、左肩には余裕を。

まだまだ先は長いです。それくらいの気構えでいた方が
これからの長丁場を乗り切れるのではないでしょうか。


最近ちょっと、部員やチャレンジャーの皆さんとは疎遠となっていて
寂しい限りです。なぜそうなっちゃうのかが、私にはよくわかりませんが

こういう機会こそ、お互いの意見を交換したいもの。
せっかくのコミュニティーも、存在意義が今ひとつ掴めませんし。
まー落選続きの私なんぞに、呼びかける資格なんぞないですが
部員として、またチャレンジャーとして、倶楽部へのご意見等あれば
この機会に、ご遠慮なくお寄せ下さいねー

2009年10月 4日 (日)

スリップ・ストリーム作戦

木曜日の衝撃から3日あまり。お仲間からの電話やメールなどのやりとりで
ズンドコなダメダコリャ気分も回復、やっと再発進できました

更新がストップしていたこの間の方が、いつもよりアクセス数が多いというのも
実に不思議ですが

いやー実際のところ、今回『宇宙船vol.126』の映像倶楽部結果には
さすがに驚きました。

拙作が落選となった理由も、よく分かります。
今号から映像倶楽部は、新たな展開に入ったんじゃないでしょうか。
何しろ課題のシナリオ、プロット共に、入選作は完全に新メンバーですもんね。
しかも誰もが納得できるほど、両作のレベルは他作から突出している。
こんな才能がまだ埋もれていたのかと、目からウロコが落ちるばかりです。

私ごときが部員でございなんて大口叩いていたのが、もう恥ずかしいくらいで
次点掲載の皆さんの作品も、それぞれ個性が光るものばかりで素晴らしいです。


入選・次点を問わず「掲載」という意味で、これまで拙作が未掲載に泣いたのは
今号を除き、vol.123の一号のみでした。
しかもその理由は「応募者全員のプロットが入選レベルに達しなかった」という
ある意味、公平なものだったわけです。
ですから私も、「全員落選じゃしょーがないねえ」と納得できたわけなんですが。
しかし今回は、事情が違います。
入選作は間違いなく存在し、拙作は落選した。
しかも前述の通り、入選作の出来は文句のつけようがありません。

今回、拙作の落選に失意を覚えた最大の理由は、これだったんですね。
いわば、実力の差を思い知らされたわけです。

もともと私に実力なんてありませんが。これまでがまぐれ当たりだったという事で
いやーおみそれしました。
今回掲載された方々の作品は、手放しで賞賛したいと思います


まーそう言いながらも毎回、浅知恵を駆使して応募を続けているわけですから
誌面に自分の名が載っていないことが、悔しくないと言えば嘘になりますが
ともあれ、以前からお話している通り、映像倶楽部全体の枠で考えれば
実力ある部員が増えることは、何よりの戦力アップ。
掲載される、されないという個人レベルの発想よりも
作品実現化という目標にはむしろプラス、近道なんですよね。

部員個々にとって入選、掲載は確かに課題制作の大きなモチベーションですが
いくら自作が入選したって、その基となる課題作が映像化されなければ
映像倶楽部そのものの意味がなくなってしまいます。
自作の誌面掲載は作品実現化の一つの「ステップ」であって
「最終目標」ではないと。
入選、掲載にこだわりすぎると、最も重要な目標を見失ってしまう。

ひょっとして私も、そのダークサイドに陥りかけていたのかもしれません。


そこを考えれば、これから続々と新たな才能が現れ
私のような、頭の凝り固まった古いオタクが置き去りにされていくのは
むしろ嬉しい事なのかもしれません。
目標が「見た事のない新特撮ヒーロー」なら
「見た事のない発想」が必要ですもんね。
しかもその実現には、部員個々の才能を尊重し活かすチームワークが必要。
映像倶楽部は個人プレーではなく、チームプレーなんですから。
「自分が自分が」という発想は、部の足を引っ張ることにもなりかねません。


今回の映像倶楽部は、私ごとき古いオタクの旧態依然とした発想が
通用しなくなったという意味で、一つの大きなターニングポイントとなりました。
今までの号にはほとんど感じなかった
「時代に追い抜かれた」「もう私の出る幕じゃないかな」なんて感触もあります。
そこは素直に認めます。寂しい事も事実ですが、認めない方がむしろ見苦しい。
ただそれはそれで、また楽しいもの。
これまで毎回掲載を目指して力が入りすぎていた肩を
ちょっと揉みほぐす時期かもしれません。

何より雨宮部長に認められ入部できた以上、部員であることには
変わりないんですから。

これからは課題やプロット応募と共に
「それが部全体にとって良い事か悪い事か」という視点も
大事にしたいと思います。


そう考えると、ちょっと肩が軽くなりました。
さて。今回もシナリオの募集は続くようなので、力を抜いて自由な発想で
またつらつらと、無い頭をヒネっていきましょう。
負けたら終わりじゃなくて、やめたら終わり。挑戦する姿勢が大事なんです。
追われる立場より追う立場、防衛戦より奪取戦の方が、夢は膨らみますしね。

実力ある皆さんの後にピッタリ張り付き、スリップ・ストリームを使わせてもらって
ノコノコついて行きますので、部員の皆さん、またよろしくお願いします。


最近はすっかり減ってしまいましたが、部員の皆さんからのコメント・メール等も
お待ちしています。
お互い、遠く離れた地で頑張る私たち部員にとって、そういうちょっとした
意見交換が、チームワークを作る上で大事なことも忘れないで下さいね。
また、いつも応援して下さる読者の皆さま。
応援のしがいもないでしょうが、やる気だけは失っていないので、
どうかこれに懲りず、温かい目で見てやって下さい

2009年8月 3日 (月)

彼女はオトコマエ

あの休止告知から早や三週間弱。皆さま、ご無沙汰しておりました。
今日、名古屋もようやく梅雨明けを迎えまして。
本格的な夏の訪れと同時に「ネヴュラ」の再開ができるというのも
うれしいものですね
オタクイーン、充電を終え、ただいま帰ってまいりました
水分を摂りすぎて、ちょっとリバウンドしましたが


休止中は皆さまから、ご心配や励ましのコメント、メールなどたくさん頂いて
本当にありがとうございました。
正直、こんなに気にかけて頂いているとは思いもよらず
ちょっと物騒なことを休止告知に書いちゃったものですから
気を遣っていただいて、コメント欄より直接メールなどが多かったのですが
中には電話で、グチをお聞き頂いたお仲間も

もちろん、常連のお仲間の励ましは何より嬉しかったのですが
意外だったのは、以前ちょっとだけコメント頂いた
懐かしい方々のご訪問が、予想以上に多かったことでした。

いやー「ネヴュラ」はあまりにおバカな独り言ばっかりなので
皆さんにはとっくに呆れられ、お相手頂けないと思ってました


これは本当に予期せぬ出来事でした。
まるでお盆に、
学生時代の同級生から久々の便りが来た気分
皆さん、陰ながら応援下さっていたんですね。ありがたいことです。

もちろんこれを機に、またおつき合い頂ければ
こんなに嬉しいことはありません。
ともあれ。戻ってきた夏の太陽と共に、「ネヴュラ」再発進です



さて。再開一回目の今日はどうしようかと迷いましたが。
やっぱり、これをお話しなければダメでしょうという事で。

ちょうど応募締め切りを迎え、お仲間のブログでも続々と取り上げられている
このネタ。そう。「宇宙船映像倶楽部」です。


今回の休止の一つの理由だっただけに、ちょっと迷いもありましたが
やっぱり、好きな事を書けないのはブログじゃないと。
加えて休止中、課題制作に悩む部員の皆さんの記事にも、本当に励まされました。
日本のあちこちに、同じテーマに挑んでいる方々が居る。
何と言われようと、それがモチベーションに繋がる事は確かなのです。
ですから私も、堂々と記事にする事を決めました。
笑ってやって下さい。私はやっぱり「夢」を捨てきれません


えーそういうわけで。今回の課題締め切りは今日、8月3日でした。
応募作は今日必着で、「宇宙船」編集部へ送付する決まりなんですね。
昨年4月から始まったこの募集に、まー懲りずに毎回応募している私。
送付の度に記事にしていますので、今回もやっぱり書かなきゃと
送りましたよ昨日。雨が降ったり止んだりの中、昭和郵便局から

Photo_2何しろこの夏は、毎日がぐずつき気味の空もようで
各地で豪雨や土砂災害の被害が頻発していますから、いつもの翌朝10時便も
天候次第でどうなるかわからない。
送付一週間前から確認の電話、涙目でしつこく送付リミットを聞き込みました。
「どーしても3日に届かないとマズいんですけど。届きますよね絶対
その持ち込みリミットである8月2日、夜8時に先駆ける事6時間。
午後2時にようやく完成。まさに駆け込み前日送付、ギリギリですね。
「この時間なら確実に届きますね」なんて局員さんの言葉に
ホッと胸を撫で下ろすノミの心臓の私 もっと早く送ればいいのに。
最後まで試合を捨てたくない悪い癖が、今回も出てしまいました

でもまーこれまでの応募で、今回ほど苦戦した事もなかったですねー
今回はプロット1本と課題4本に加え、部活で出された「部員用課題」も消化。
もうそれだけでクタクタです。

考えてみれば、今回が6回目の募集です。
私は募集の度に、1本ずつヒーロープロットを応募していますから
今回ではや6作目。よくもまあ続くものだなあと

いい加減、ネタも尽きそうなものですが、もっとたくさん応募されている部員さんも
いらっしゃるわけですから、私も甘えてはいられません。

でも私の凝り固まった頭なんか、タカが知れてます。
さすがに発想の泉も涸れ気味で
でも、空回り気味ながらヤル気だけはあるので 
今回は発想の火種が浮かんだら、後は知識を外から摂り入れる事に専念しました。
でもここで、期せずしてネットの盲点に気づく事に


これまで、この手の調べ物はネットで行う事が多かった私。
でもネットって、ある程度絞り込んだ事柄や単語を調べるには便利ですが
その分野そのものの概略をザックリと理解するには、非常に不便なんですね。

そういう時はやっぱり、昔ながらの「●●入門」なんて本が役に立ちます。
ネット検索でいき詰まり、途方に暮れた私は
迷わずBOOK OFFへ走りました。まー入門書ですから。

適当な一冊さえあれば、中古本でも分野そのものの概略は変らないだろうと。
で、案の定ありましたよ。100円本で良いのが

そんなわけで今回のプロットは、その一冊を読み倒した成果です。
でも年には勝てず。やっぱり落ちてますねー。咀嚼力も頭の回転も。
まーその分野にあまり詳しくなるのも発想の妨げになりますから、私程度の理解力でちょうど良いのかもしれませんね。なんて言い訳してみたり

あとは前回の轍を踏まないよう、既存作品とカブってない事を祈るばかりです
でも今回もシンプルですよ。一行で語れちゃうプロットです。
その一行が雨宮部長の琴線に触れるかどうかが、最大のハードルですね



で、今回のメインイベント、「課題」ですが。
「宇宙船」vol.125をご覧の方はご存知でしょうが、今回の課題は「シナリオ」なんですね。

ただシナリオと言っても、与えられた文字数はわずか400字。
その文字数で、主人公が戦いに赴くシーンを描くというオーダーです。
加えてシーンはワンシーンのみ、登場人物は主人公ともう一人のキャラクターという縛りがあります。


これまでお仕事で色々なシナリオを書いてきましたが、私にとってもこういうルールは初めてなので正直、戸惑いました。
まー誌面掲載の都合もあるだろうし。あまりに長いのも選考しづらいだろうという事で、きっとこの形式になったのかなと。
でも考えるに従って、これには二つの思惑が隠されている事に気づいたのです。
まー見当違いかもしれませんが、私はそこを思惑と感じたと


部員の皆さん。この縛りでシナリオに挑んだ時、どんな事を考えましたか?
私の場合まず「このシーンで核になるセリフ・もしくはアクション」を考えました。
と言うのは。400字の中でシチュエーション、主人公と相手との関係
シーンの盛り上がり、ストーリーを表現しようとすると
おそらく見せ場=シーンの核は一箇所しか作れないだろうと計算したからです。

ダミーのやりとりを仮想し、ストップウォッチで計ってみましたが
400字で表現できるシーンの尺は、約1分。

どんなドラマでも、わずか1分間にすべてを凝縮することはできません。
凝縮できるんならそのドラマは、1分間あればいいんですから
要求されるシーンはあくまでドラマの一部、という事を意識する必要があります。
ですからこの「400字」というルールにはまず、
「1分間で表現できるサイズの主張を、いかに上手くまとめあげられるか」
という、一つ目の狙いがあるんですよ。


当然ながら、そこにドラマそのもののテーマを持ってくる事は至難の技です。
だって「主人公が戦いに赴くシーン」なんですから。ラストシーンじゃなくて。
もしここでドラマの大テーマを語っちゃったら、その後のクライマックス、
言わば戦いのシーンは蛇足になっちゃう。
しかも「相手とのやりとり」「1分間」という縛りまであります。
どんなヒーロードラマでも、戦いの前にクライマックスを迎える展開は珍しい部類に入ります。
あったとしてもそれは、設定や筋運びが、ある程度視聴者に認知されている場合に限られるのではないかと。
その「送り手と受け手の共通理解」あっての、アクロバット的作劇なのです。


企画書のみで形になっていない今回の課題作「ホンノバケモノ」の場合
そういう意味で、400字では語れない設定や筋運びが残っているわけです。
まだ誰も、この作品を見た事はないわけで。
ですから今回の「400字シーン」では、ドラマの大テーマまで行かないにしても
「1分間の間に、大テーマまで繋がるセリフやアクションを配する技術」が
要求されるような気がするのです。

でも普通のおしゃべりじゃ意味がないですから、何かしら受け手の心に残るセリフやアクションを入れたいですよね。


ただ1分間しかないですから、あれもこれも入れるわけにはいかない。
こういう時こそ「一点豪華主義」が生きるんです。言いたい事は一つに絞る。

一番見せたいコマを大きくし、周りに小さいコマを配することで大ゴマを際立たせる
マンガのコマ割りに通じるものがあります。

言わば400字、1分間はマンガにすればおよそ見開き2ページ。
出題者・小林雄次氏はそのさじ加減・ドラマの力学を見たいのではないでしょうか。

例えば、小林雄次氏による課題例文では
シオリ★の「言葉には心が宿る、その言葉が観客を幸せにする」というセリフが
このシーンの「核」だと思うんですよ。小林氏はこれを言いたかったんだと。
これがドラマの力学なんですね。

ですから私は、その「シーンの核となるセリフ・アクション」には
徹底的にこだわりました。

まず核のセリフやアクションを考え、シチュエーションや相手役から
そこに至るまでのやりとりまでを決めるという順序です。

ただそこで陥りやすいのは、説明ゼリフが多くなっちゃうという事ですね。
その一言を引き出したいが為に、どうしてもやりとりがわざとらしくなっちゃう。
着地点が決まっていることで、出発点の不自然さが際立っちゃうんです。
「をいをい、ここでその質問はないだろう」みたいな、ぎこちなーい展開に
それを不自然に見せないテクが難しかったですね。私なんか全然ダメで
でも、その核になるセリフは気に入っていますよ。
もちろん、主人公だけに言わせるわけじゃありませんが
「ここではこのセリフがメインなんだ」感は、おそらく伝わったと思います。


でも意外にも、400字が短いとは感じませんでしたね。
最初からセリフを削って削って、研ぎ澄ましてから挑みましたから
逆に、400字が長いくらいでした。
普段のお仕事で、台本は脳内で削ってから書くという癖が染み付いていますから
それが幸いしたのかもしれません。
「一行余っちゃった。削りすぎたかな」なんて苦笑いして、逆に伸ばした事も
むしろ、シオリ★に絡む「もう一人のキャラクター」という縛りに腐心しました。
必ず二人芝居にしなくちゃならない難しさというか。
苦手なんですよ。「相手の立ち位置を創出する」というのが



二つ目に感じた思惑は。実はこっちがメインかもしれませんが。
前述の意味合いとも関係しますが、この「400字シナリオ」は、
実は課題作「ホンノバケモノ」主人公・シオリ★の
「文字によるキャラクターデザイン」じゃないかと思うんですよね。

つまり、課題応募者全ての脳内にある「シオリ★像」みたいなものを
シナリオの形で見てみたいという、小林氏の思惑を感じるんですよ。


考えてみれば、「ホンノバケモノ」主人公・シオリ★のキャラクターイメージは
「宇宙船」誌に掲載されたデザイン画のバリエーションも非常に多いですよね。
かくいう拙作もページの末席に加えて頂きましたが、結局シオリ★のキャラクターって、現在に至るも決定イメージが無いんですよ。
ですからファッションをはじめ、暮らしぶりも話し方も選ぶ言葉も癖すらも
応募者一人一人の中で違うはずなんです。
きっと応募者の皆さんは、そこで自分の「シオリ★像」を決定する必要に迫られたと思います。
そうしなければ、シナリオの中でシオリ★が生きた存在にならないですから。


ちょっと余談ですが。古今東西の「二次創作」作品がそれなりに形になるのは、基となっているオリジナル作品で、すでにキャラクターが確立されているからなんです。
逆に言えば、オリジナル作品でそれだけキャラが出来ているから、二次創作が可能なんですね。


そのキャラクターが決まっていなかったら、作劇の難しさは想像を絶するでしょう。
「ただ何となく、誰が喋っても同じセリフ」じゃ、キャラの個性は出ないんです。
「キャラが生きていない」というのはそういう意味です。

どんな人間にも個性があり、それが魅力になる。
実際この「ネヴュラ」だって、言葉の選び方や文の運びに、私の個性が出ているはずですよね。その是非はともかく
それが見えるか見えないかで、シナリオの魅力はまったく違ってきます。


私は下記の通り、「宇宙船」vol.124に掲載された折
シオリ★のキャラデザインを考える機会があったものですから
私の中で彼女のキャラは、完全に確立されています。

まー実在の人物がモデルだったので 話し方から癖、動きまで
想像には事欠かないというわけで


講評では「雨宮部長のシオリ★像とは異なる」とありますし
部長ご本人にも直接、部活の打ち上げで詳細をお聞きしましたが

まー掲載されたわけだし、私のシオリ★はこの子なんだからと
強気で行きたいと思います

でも何となく、シナリオ例文に見られる「小林雄次版・シオリ★」とは
ちょっとイメージが近いようにも思うんですが・・・気のせいかな?


この子の個性を最も演出できるシチュエーション、相手、セリフ。
今回はその事だけに、心を砕きました。
結果、完成したシナリオは4本。それぞれまったく違うテイストになっていますが
いずれのシナリオにも、このシオリ★のキャラが貫かれていると思います。


で、思ったんですが。
結局私はこのシオリ★に、自分の理想像を投影しているんですよ。
一人で風を切って生きる、前向きな女性。
言動には癖もあるしボケもかますけど、キめる時はキめる「オトコマエ」。
こんな女性になりたいと

だからもう、セリフの決まりっぷりもハンパじゃない。
「カアァッッコイイイイイッッッ」と言わせたいんでしょうね。私は視聴者に。

まー私の実力が伴わないですから、思いと結果はまた別ですが


まーそんなこんなで七転八倒、ラスト1本は送付当日の朝まで粘って
ようやく書き上げたシナリオ4本。
さらに、A42枚にビッシリ書いた部員用課題も加えました。
いやー大変だった。プロット、シナリオ、部員用課題その他もろもろを合計すれば
今回は総応募枚数、実に17枚ですよ
一回目の応募以来の大ボリューム。


Photo_4











で、いつもの「記念撮影」。
バギラとガルバの下にあるのが、今回のNG印刷です。
今回は32枚でしたから、いつもよりは少ないんですが
その分、脳内作業が多かったという事でしょうね。
まーいーか今回も善戦したし。やりきった感はあります。

そのせいで昨日はもう、送付後帰宅とともに爆睡

いやーまたこれで、10月1日の発表まで楽しみな二ヶ月が過ごせそうですね。
どんなに苦しくてもここを経なければ、発表が待ち遠しくならない。
「夢」という名の宝くじは、努力でしか手に入らないんです
結果は例によって、またダメダメかもしれませんが
部員の皆さん、チャレンジャーの皆さん、今回の「戦果」はいかがでしたか?

加えてお仲間の皆さん、読者の皆さん。
ご心配おかけしましたが、これからもこんな調子でお気楽にやっていきますので
どうぞまた、呆れてやって下さいね

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2009年7月 1日 (水)

天の企画は待ってはおれぬ

さて前回の予告通り、今回は恒例・三ヶ月に一度のお楽しみ。
今日発売の雑誌『宇宙船』最新号・vol.125で発表された

『宇宙船映像倶楽部』応募作のお話です。


いつも通りのペースで、5月8日(金)に締め切りとなった今回の募集ですが
以前「ネヴュラ」でもお話した通り、私は課題となったキャラクター「ソード」のデザイン一点に加え、性懲りもなくオリジナル作品プロット一点で応募しました。
いつもなら誌面への興味は、この応募作品の動向のみに絞られるのですが
今回はなにしろ、先月行われた「部活」のインパクトがあまりに強すぎて
自作への期待も、それほど抱いていなかったのです。
実際、応募作品の制作追い込みと部活の準備が重なってしまったのも事実で
パワー・モチベーション共に、部活へ偏ってしまったきらいがあります。
ぶっちゃけて言えば「今回は締め切りに間に合えばOK」的な印象だったんですね。
この記事を雨宮部長がご覧になっていたら、怒られちゃうかもしれませんが

で、迎えた今日の発売日。行きつけの書店を覗けば、ああありました。
仮面ライダーが大勢戦っている表紙が目を引きます。


帰りに近所のSEIYUで、お気に入りのチチヤスヨーグルトやブルーベリージャムを
買い込みながらも、なぜかしぐれ煮おにぎりを頬張りながらページを開く私。
別におにぎりにジャムを付けるわけではありませんが

編集長には申し訳ないですが、私は最近の特撮作品には全く興味が湧きません。
その為、巻頭のカラーページはほとんど飛ばし読み。
ペラペラとめくったら、今度は例のページを探すべく、巻末から見ていく私。
最初からそうすれば良かったのに

でもアレですね。もうページ構成も予測できますから
いきなり目指すページを開いても良さそうなものですが
そこを戸惑うあたり、まだまだ無意識に期待を抱く自分が可愛かったり

で、見つけました。いつものモノクロページ『宇宙船映像倶楽部』です。


実際には私、いつもの癖で後半のページから見ちゃったんですよ。
それでもう、「俺ソードデザイン次点」「部活動報告」などが踊る誌面を
眺めながら、敗北感に打ちひしがれていたのです。

「ああ次点とはいえ、ネット交流や部活でお会いした皆さんの作品が
発表されてるなー。
最近はもうこのページ、部員レギュラー枠の様相さえあるよね。
前号はプロット入選作が後半ページに載ってたから
今回、影も形もないって事は入選作もゼロか
「ソード」の応募デザインは自信がなかったから、
前号の「シオリ★」デザインみたいな奇跡の入選は、まず期待できないし。
やっぱり予想通り、私の応募作はデザイン、プロット共にボツだねえ。」


なーんてほっぺたにご飯つぶなどつけて、前半ページを見た私。
「ソード」生みの親・黒田朝生さんの作品をはじめ、キラ星のごとく
誌面を飾る入選作は、さすがに画力、オリジナリティーなどなど
私などとは段違いの素晴らしさ

「そりゃ落ちるよね。私のは絵かどうかって所さえ危ないし」
不思議なもので、私はデザインに関してはあきらめが早いんですよね。
やっぱり企画こそ、自分の目指すジャンルだからでしょうか。
で、どこともなくページに目を泳がせるうち、
視線の隅に、忘れようにも忘れられない名前が。
「あれっ?」


そうです。今回はなんとプロットや「ソード」以外の次点作品が
前半ページに来ていたのでした。

で、その中に、またしても自分の名前が。
いつもコメント下さるお仲間の応募作も、仲良く次点で並んでいます
いやーこれはビックリ。なんというサプライズでしょう。
そう来ましたか雨宮部長、N編集長


写真はクリックで拡大できますが、画面左の部長寸評を見る限り
今回の拙プロットは、既存のゲーム作品とカブっちゃったようですねー。
うーむ私はDSなんてまったくやらないので、すっかり勉強不足で

ボツで当然なのに、次点で拾って頂いただけでも在り難いというものです。
何ですか?『ぼくらはカセキホリダー』?
さっそく調べてみます。ああゲーマーの皆さんの嘲笑が聞こえる


でもここだけのお話、本心を言えば。
前号の拙入選作「シオリ★」デザインよりも、
今回の次点の方が、掲載された喜びはずっと上なんです

いやーだって、次点とはいえ自作プロットが掲載されたのって
vol.122の「氣闘士」以来、実に9ヶ月ぶりですからねー


しかも。むしろこっちがメインの思いですが
「雨宮部長には、まだまだプロット発掘の意欲がおありなんだ」
という事を再確認できた事が、本当に嬉しかったんです。

プロット枠のあまりの縮小ぶりに、一時はもう締め切りか、なんて不安も
大きかったですから。


これでまた、新企画考案へのモチベーションが復活しました。
そういう意味で、決して今回の次点は無駄ではなかったと思います。
まだまだアッと驚かせますよ。雨宮部長


ちなみに。お話が後々になっちゃいましたが。
これが後半ページの「部活動報告」です。


ごめんなさいね。どうしても読みたい方は、お手数ですが書店で
立ち読みなさって下さい。
写真の現場に私も居たのですが、以前の懸念通り、残念ながら私の姿は
雑誌コードでカットされたようです

部活記事中にもあるのですが、今回の部活では部員限定の宿題が
出されています。
さらに部員個々へのアドバイス、課題も盛りだくさん。

加えて今回の一般課題は、いよいよ待ちに待った「シナリオ」です。
いやーこの日を、どれほど待った事か
ここ数回、自分が目指す分野の課題がなかなか無かったので
今回のお題で、俄然ヤル気が湧いてきました。

うーんあーしてやろうかこーしてやろうか。
あんなシーンも面白そうだし、こういうのもカッコ良さそうだしなー。
これはもう、一本だけの提出じゃもったいないかも


HPやブログなどで二次創作作品を発表されているお仲間の皆さん、
一度応募して、ご自分の実力を試されてはいかがですか?


でも思うのですが。
雨宮部長って、あえてプロット部門の応募者にもデザインの
逆にデザイン部門の応募者にもプロットやシナリオへの
チャレンジを期待していますよね。


個人的には、これは非常に良い事なんじゃないかと思います。
得意分野ってやっぱり、自分のスタイルが決まっちゃいますからね。
一度それが確立されると、そこから抜け出せない分
斬新な発想が生まれにくいのかもしれません。
自分で自分の殻を作ってしまっている。

敬遠している分野だからこそ、先入観に捉われない発想が出来るのかも。

きっと部長も、それを望んでいるんですよ。
私だって苦手分野のキャラデザインに、二回も挑戦したんですから。
デザイン部門の部員の皆さん、今度は皆さんの番です。
ぜび今回の課題にチャレンジしてみて下さい。
あらゆる角度から新ヒーローを模索する。
『宇宙船映像倶楽部』って、そういう企画ですもんね


いやー楽しみ。シナリオで皆さんと発想を競う事が出来るなんて。
他の「宿題」も含め、締め切りまでのこの一ヶ月間は
これまで以上に充実しそうです。
そんな事を考えたら、とても次点掲載なんかで喜んでいられません。

駆け出しの頃、プロデューサーに「一本、書いてみるか」なんて
シナリオを振られた時の感動が甦ります。

その時私は同じ番組のシナリオを、百戦錬磨の構成作家と
書き競ったんですよ
「二人同時に書かせて、優れている方を採用する」
というプロデューサーの、粋なはからいで。

その時、私はシナリオ初体験。
もちろん完膚なきまでに叩きのめされ、本職の実力を思い知りましたが
でも同時に痛感しました。「物語を紡ぐってこんなに面白いんだ」なんて


ともあれ、そんな新鮮な感動を思い起こさせる、今回の課題。
お楽しみは、まだまだこれからです。
いやーつくづく感じますが、映像業界って本当に
初期必殺シリーズ世界に通じる所がありますね。
一度足を突っ込んだら、二度と抜けられない奥深さがあります。

去る夜、屋台のおでん屋さんで、坊主頭の旦那もこんな事を言ってました。
「この癖はなかなかやめられねえぞ
そう。癖なんですよこれはすでに
あ、一ヶ月企画を考えないと、世の中霞がかかったようになる所も似てるかな

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2009年6月 9日 (火)

魔界都市新宿⑦

たとえば。
『「宇宙猿人ゴリ」は、フジテレビから制作GOのサインが出てから
第一話放送まで、一ヶ月しかなかった』という史実があります。

その状況が、どれほど過酷なものであったか。
現場はどれほどのハードワークを強いられたか。
それを肌で感じられるか感じられないかで、この史実の受け取り方は
まったく変わってしまいます。

それを理解するには「業界現場経験」というスキルが必要かもしれません。
しかしそれが無くても、ある程度の社会経験さえあれば
「30分番組一本に一ヶ月もかけてちゃ長すぎるよ」なんて
「分かっていない事が分かっていない」乱暴な発言は出ないはずです。


きっとそういう発想に至る方は、生番組は別として
「なんで30分番組が30分で出来ないのか」という、根本的な理屈を調べる
努力を怠っているのでしょう。

「今どき、そんな無知な人は居ないでしょう」と思われるでしょうが
今も呆れるほど多いんですよ。この手の質問で制作陣を辟易させる方が


現場経験のあるなし以上に、その理解度には社会経験に裏打ちされた
節度や、ご本人が生まれ持った人間性が関係するような気がします。

5月17日。この日、新宿で開かれたささやかなオフ会は
そんな大人の節度と遊び心に満ちた、素晴らしいものになりました。
前回のお話でも触れましたが、参加者三人でふらりと入った
居酒屋さんで乾杯の後、ノンストップで展開された会話は実に5時間半。
誤解を恐れずに言えば、その場で交わされたやりとりはある意味
前日の「宇宙船映像倶楽部」部活以上に濃いものだったのです。



さて。そんなわけで、私の新宿での日々も今回が最終回。
ずいぶん引っ張っちゃった上に、更新も間が開いちゃって失礼しました
それにはここ数日、熾烈を極めたウォーキングが関係しておりまして。
新宿から帰って以来、リバウンド防止に加え梅雨前の貴重な晴れを
無駄にするまいと、今まで以上に歩きこんでいたのでした。
その結果、新宿出発前よりさらに4㎏ほど落ちまして。
現在、ウォーキング開始後約3ヶ月半で、合計24㎏ダウンとなりました
まーそんな事はどーでもよく
この最高の夜を書き記しておかなければ寝覚めが悪いですし
痩せるよりそっちが重要だろうとようやく気がつきまして 
毎度おバカですみません


前回のお話どおり、この夜の参加者、市川大河さんと自由人大佐さんは
ブログを通じいつも懇意にして頂いている、東京在住のお仲間です。
今回、部活で上京する事をきっかけに、私の方から市川さんへ
お会いできないかとお願いし、市川さんを通じて自由人さんへも
ご連絡頂いた末、お二人とも快いお返事を下さいました。
お二人は、私の都合に合わせて下さったわけですね。ありがたい事です。


そんな奇跡のようなオフ会。本来ならその内容を逐一お話したい所
なのですが、残念ながら今回も、その顛末は伏せなければなりません

と言うのも。この時の内容は、あまりに生々しい他言無用の話題が多く
とても「ネヴュラ」で発表できる性格ではないからです。
要は「ロフト・プラスワンのトークショーの内容は、テレビ放送できない」
というのと、同じ意味合いなんですね。

残念ですがこの夜語られた事は、参加者各々の胸の中に
しまっておく事とします。ごめんなさい本当に


ですから今回は、そんな会話を通じて感じた
市川大河さん、自由人大佐さんというお仲間の印象や
スタンスについてお話しましょう。


「ブログは書き手の内面世界」とよく言われます。
今回のようなオフ会の場合、お仲間はまず直接対面ではなく
ブログやコメントを通じてお知り合いになる場合が多いので
受け手はまずブログの文面や記事内容、言葉の選び方などから
書き手の人となりや考え方を想像するわけですよね。
その想像が、直接お会いした時に大きく逸れることはまずないと思います。
「文は見かけ以上に人を表す」という事かもしれません。


今回お会いしたお二人も、私が想像した通りの方でした。
お話の内容も、いつも拝読しているブログ記事がそのまま
ご本人の口から語られるようなもの。これが楽しくないわけがありません。

「ブログでは書けない事」の方が多かったような気もしますが


さて。なぜ今回、冒頭で「宇宙猿人ゴリ」のお話をしたかと言いますと。
これはもちろん、私がスペクトルマン好きだからとか
一ヶ月で作られた第一話のレビューをしたかったからではありません
この「オタク趣味的データとして残る史実に対するスタンス」の違いが
お会いしたお二人の個性を、より
明確にするような気がしたのです。

ご存知の方も多いでしょうが、写真特撮によるウルトラシリーズの
エピソード再現と、独自のウルトラ論でファンも多い市川大河さんは
かつては映像作品制作の現場でご活躍後、ライター経験をされていました。
これがどんな意味を持つのか。

つまり氏の評論は
「現場経験に基づいた史実の理解度+ライター経験に基づいた探求能力」
で成り立っているわけです。

これは非常に微妙なバランス感覚なんですね。


たとえば冒頭の例で行けば。市川氏は
「30分の特撮番組の第一話を一ヶ月で作り上げなければならない時
プロデューサーは何日以内に何を準備しなければならないか。
またスタッフ編成やロケ、編集、音楽入れの段取り
そして放送事前の告知から予算管理などなど
山と積まれた懸案事項を実行していく大変さ」を
「過去の業界現場経験」で肌に感じる事が出来るわけです。

それは単なる「単なるデータとしての史実の文面」を超えた現実性を持って
氏に迫ってくるはずです。
後年に残る例の「親子チラシ撒き伝説」だって
それがいかに大変な事であるかが「推測」できるんですね。


で、さらに。
「その一ヶ月間に、ピープロの鷺巣富雄プロデューサーはどんな繋がりで
誰に連絡を取って、誰の口添えでどうスタッフを編成し、第一話を作ったか」
という切り口、探究心を氏に持たせるのが、もう一つの「ライター経験」です。

このどちらが欠けても、「血の通った」評論は書けないんじゃないかと
思います。

いわゆる「取材」と称したロケ現場の見学だけでは絶対に見えてこないもの。
それが「現場経験」にはあるのです。

「作品」を内側から外へ見る監督や脚本家と、外側から内へと見る評論家の
スタンスは、
言わば真逆。
要は市川氏は、その両方の立場を取る事が出来ると言えましょう。

私の場合、現場経験が勝っている為に、内側の立場からは何でも言えますが、「その時、金城哲夫氏はこう思ったのでは」なんて、後年、クリエイター個々の感情にまで思いを馳せる事は出来ないですから
その「両方の立場」から見えてくる解析が、市川氏のブログに強力な説得力を与えている事は間違いないでしょう。
氏のブログが他の追従を許さない理由はそこにあります。
私が氏に最もリスペクトするポイントは、その「本物を知る者の説得力」なのかもしれません。

事実、オフ会中に氏が語った膨大な量の情報や現場経験に、私は圧倒されました。
俳優さんの小道具一つから作品の路線変更の真相まで、その内容は
マニア誌の文面などを軽く凌駕するものがあったのです。


オフ会中、市川氏の口から出たこんなお話が、妙に心に残っています。
「『俳優は待つのが仕事』なんてよく言うけど、スタッフは俳優が待ってる時間も休みなく働いてるんだから。自分達だって休みたいよ。」
現場経験が無い方の中には
「俳優さんはずっと待ってて大変。待たせるスタッフは何をやってるんだ」と
思われる向きもおありかと思います。
つまりそれが、現場スタッフの大変さを知らない証拠。
お分かりでしょうか。「自分達も待ちたい」なんて言葉は
現場を知らない方からは絶対出てこないんですよ。

もちろん私も、市川さんのご意見に全面賛成。
「待つのが仕事」というセリフがいかに贅沢か、体で知っていますから



「史実をデータとしてしか捉えられないファンは「分かってない」って事?」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。そういう事じゃないんです

そこからはもう「人間性」のレベルになるんですが。
要は、そういう史実を知った時「俺は業界の裏を知ってるんだ凄いだろう」と
意味も分からずに知ったかぶりを気取らない「節度」の問題なんです。
「第一話を一ヶ月で仕上げたという事は、自分には窺い知れないけど大変な事なんだろう」と考える気持ち。もっと言えば
「自分の仕事にも他人には分からない苦労があるんだから、この史実も
きっとその類なんだろう。楽な仕事はないよね」と
「自分に置き換える事で納得できる」スキル。

それがなければ「本当に理解した」「分かった」事にはならないと思うのです。


実はそっちの方が、現場を肌で感じる私なんかより高度な能力を必要とするように思えます。
そりゃそうですよね。経験が無い事を推測するわけですから。
で、自分のスキルで推測できないと思ったら
「分からないんだから、曲解を避ける意味でも手を触れない」という潔さも
大切。「教えてもらう」という謙虚な姿勢ですね。

この境地に達せられる人は、本当に尊敬に値します。
それが出来るのが、この夜のもうお一人のゲスト、自由人大佐さんです。


ご自分の生きてきた時代を彩った映像作品や音楽、ムーブメントやアイテムを
宝物のごとく大切に捉え、個人の優しい視点で振り返る自由人氏のブログ
「失われた時を求めて」は、読み手にいつも、懐かしさと共に
共感を覚えさせる何かがあります。

私も記事の更新を心待ちにしているファンの一人なんですが
いつも感心するのは「そうそう。そういうのあったよね。」という懐かしネタの
向こうに覗く、自由人氏ご本人の「過去のご自分に対する微笑み」なのです。

「○○デパートによく連れて行ってもらったっけ」
「●●味はあまり好きじゃありませんでした。」なんて
その当時に感じた事を包み隠さず、正直にお話になるスタンスに
非常な潔さを感じるんですね。
変に斜めからではなく、過去を正面から見る潔癖さと言うか


そのスタンスは、ウルトラなど映像作品の紹介記事にも貫かれています。
自由人氏は映像業界関係者ではない為、分からない事もあって当然ですが
「好き嫌いはある。分からないこともある。でも自分はこう感じた。」という
記事の語り口がいわゆる「評論口調」じゃない為に
非常に口当たりがいいんですよ。

「意味も分からずムック本から引用したような、借り物の知識」が全くない。
それは何より、自由人氏ご本人のゆるぎない「自らの立ち位置の見極め」
によるものだと思います。
要は自由人氏は、ご自分の過去や映像作品すべてに「誠実」なのでしょう。

自分を大きく見せようとして必要以上に知ったかぶりをしたり
知識をひけらかそうとしない氏の節度が、記事に抵抗を感じさせない
大きな理由かもしれません。
その姿勢が多くのファンを獲得している事は、皆さんもよくご存知と思います。


前述の通り、ブログは書き手を映す鏡ですから、その誠実さが
自由人氏の本質である事は当然でしょう。

この「誠実さを貫く」というのは簡単なようで、なかなか難しい事ですよね。
なにしろブログは文字だけなので、その気になればある事ない事
何でも書けちゃうわけです。
「自分は映像作品に関して特別の知識がある」なんて大きく出たって
本人が言うんだからそうなのかなとしか、受け手は理解できないわけで。
まーそういう人に限って、ボロが出る確率も高いですが

きっと自由人さんは、その愚かさを誰よりもご存知なのでしょう。
ですから、ご自分の立ち位置がしっかりしている。
「分からないという事を恥じない」という立ち位置です。

前述の、社会経験に裏打ちされた「自らの業界との置き換え理解」も含め
その誠実な姿勢こそ、私が自由人氏にリスペクトするところなのです。



実際、今回のオフ会は、業界経験者の市川氏と私による
「業界内あるある話」が主軸だったので、その微妙な肌感覚が分からない
自由人氏には少々、ハードルが高かったのではないかと反省しております
でもそこで自由人さんは、口かど泡を飛ばしてトークを展開する
私たちのそばで、ずっと微笑んでいて下さいました。私たちを包み込むように。
下手に、文献で聞きかじった程度の知識で参戦するような愚行を
一度として犯す事がなかったのです。
マニアが一番陥りやすい「痛い行動」に走らない、その節度。

これは本当に凄い事なんですよ。
業界人にとって一番始末におえない「ニセ通ぶり」が無いところが

その微笑みはまさに、氏のブログに対する姿勢そのものだったと思います。
ひょっとして今回のオフ会の成功は、その自由人さんのスタンスに
支えられていたのかもしれません。
市川さんと私だけだったらヒートアップしすぎて、収拾がつかなくなっていたかもしれませんから。ね、市川さん


これはあくまで、私がお二人に持った印象です。
若輩に加え表現力も足りない私の事、これでお二人を語りつくせるわけも
ありませんので、先にお詫びさせて頂きます。無礼等、失礼しました。
なにとぞ誤解、ご立腹などなさらぬよう。



この夜、お二方に頂いた極上の一時は、私にとって大きな宝物となりました。
こんな素晴らしいお仲間とお会いできた事を、私は幸せに思います。
まさに宝石のような瞬間がギュっと詰まった、極上の四日間でした。

メインであった部活も含め、振り返れば、今回の上京は
「ヒーローに対するスタンス」を、様々な角度から教えられた機会だったように
思います。



ヒーローの『創造』を目指す、宇宙船映像倶楽部のメンバー。
ヒーローが作られた背景を
『探求』する、市川大河さん。
ヒーローが生きた時代とご自身の関わりを
『補完』する、自由人大佐さん。


それぞれが意義あるスタンスである事も、今回、改めて確認できました。
そういう意味でこの四日間は、今後の私の活動に大きく影響する事でしょう。
「ネヴュラ」を開設後わずか三年。
これほど見聞が広がった事に驚きを隠せません。
それはとりも直さず、可愛がって下さる読者の皆さんや
ネットを通じてお知り合いになったお仲間のおかげなのです。


それに加え、以前から何度もお話している通り、私の外見に抵抗なく
接して下さった皆様のご配慮にも、感謝を禁じ得ません。

雨宮部長はじめ宇宙船スタッフ、部員の皆さん
市川さんや自由人さんはもちろん
道をお尋ねした一般の方までも、新宿でお会いした全ての方々が
本当に良くして下さいました。
改めて、全ての方々にお礼を申し上げます。



さて。これで5月15日から18日にかけての道中記は終わりです。
下らないお話に長々とおつき合い頂き、ありがとうございました。
まさか自分でも、こんなに長丁場になるとは予想だにしませんでしたが
次回からはいつもの「ネヴュラ」に戻りますので
またからかってやって下されば幸いです。


さて最後に。まだ私のスタンスをお話していませんでしたね。
前述の三つに当てはめれば、私は一つ目の『創造』に入るのですが
実はこの四日間で、自分の姿勢に最も気づかされた言葉があるのです。

それは今回お話したオフ会で、市川大河氏から出た言葉でした。

それは市川氏プロデュースによる「光の国から子ども達へ」での拙作
「ウルトラマン・リトラを護れ!」についての話題。
私が提出したストーリーのシノプシスを見て、市川氏はこう思ったそうです。



『こう来たか!』


「ああ私がヒーローを創造するのは、この言葉を聞きたいからなんだ」と
体に電気が走ったようでした。

「こう来たか。」すべてのファンからその一言を絞り出したい為に
私はヒーロー創出に挑んでいるのかもしれませんね。
もっとも私をご覧になった方は全員、心にその言葉を持ったと思いますが

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2009年5月26日 (火)

魔界都市新宿④

「あっ、しまった。」
5月16日。新宿、午後11時30分。
ホテルに帰り携帯を開いた私は、同じ人物から届いた何通かの着信履歴と
一通の留守電を確認しました。
「怒ってるかなー彼
なにしろ明日の件ですから、深夜でもしょうがない。
心で平謝りして、私は彼の電話番号を押しました・・・



さてさて。また日が空いちゃいましたが、前回・5月16日の続きです。
前回ラストで『宇宙船映像倶楽部』第一回部活後、打ち上げ一次会に続いて
有志11
人で向かった二次会の直前で、お話は終わっていました。
二次会会場となった居酒屋さんでも、新ヒーローやリスペクトした番組の
会話で盛り上がったのは間違いないのですが
実際のところ、そこで私が感じた事は
「一口に宇宙船映像倶楽部の部員と言っても、年齢や目的など、
本当に多種多様な方々の集まりなんだなあ」という事でした。

あの場に居た方なら、同じ思いを持たれたことと思います。


何しろ部員全員の年齢差は、最年長と最年少で30年近くの開きがあるわけ
ですから、生きてきた時代背景もリスペクトする作品も、まったく違って当然。

DVDなどで過去の映像ソフトが容易に見られる現在にあっても、第一話から最終話までがあらかじめ揃った作品を「骨董価値」的に後追い鑑賞するのと、常に時代の空気とともに毎話を「新作」としてリアルタイム鑑賞するのとでは、作品の感じ方はまったく違ってきます。
また、感性が最もむき出しになっていた子ども時代に、今も続くウルトラやライダーの「オリジナル」・・・後年、シリーズ第一弾と呼ばれる作品に出会ってしまった衝撃は本当に大きなものです。
どんなにシリーズが続いても、その「オリジナルの衝撃」を超える事は
不可能である事を、人生を経れば経るほど確実な真理として
思い知ってきました。

しかし、今も多くのファンを魅了し、新作が作られ続けている
「戦隊シリーズ」に於いては
私は第一弾『秘密戦隊ゴレンジャー』第一話のリアルタイム鑑賞時、
すでにそのあまりの子どもへの媚びぶりに、ついて行けない感に
打ちひしがれてしまいました。

「ヒーローがご、五色!それに何の意味が???」
当時子どもだった私でも、そんな印象を非常に強く感じたのです。
ですから戦隊については、後年のどんな新作にも興味がありません。
『ゴレンジャー』で、すでに私の戦隊へのイメージは決定付けられました。
「戦隊は私の前で扉を閉ざしてしまった」感覚は、今も根強く残っています。
今も時々、チャンネルサーフィンの途中で新作が目に止まる事は
ありますが、我慢して30分を追いかけた末
「どんなに新作が作られても、
やっぱり戦隊は戦隊だなあ」という印象のみが
残るばかりで


ただこれは「ネヴュラ」でもよくお話する「良い悪いと好き嫌いは別」
という事なんですね。

戦隊だって、今も新作が作られ続けているという事は
それだけ多くのファンがシリーズを愛しつづけている証であるわけで
その意味で「良い」作品である事は間違いないんです。

だから新作についてあれこれ言う気はまったくありません。
要は「私とは別の世界に存在する作品」なんですね。戦隊は。

基本的に「5人のヒーローが色分けされ、踊りながら戦う」という世界観が
前提となっている時点で、拒否反応を示してしまう私は
どんなに新作が作り続けられても、ストーリーを追う以前に
「その設定・演出に、合理的な解釈が見つからない感」
が付きまとうのでした

しかも昔から言われている「一人の敵役に5人がかりは卑怯」的な
解釈までもが付きまとって、どうしてもストーリーに入っていけません。

「それを言っちゃおしまいだよ。それが戦隊なんだから」と言われれば
「それ」だから見る気になれないとしか言いようがないのです。

要は私にとって、その基本設定のハードルがものすごく高い、という事
なんでしょうね。どうしても越えられない壁と言うか

「だったらウルトラだってライダーだって、子ども番組のお約束の中で
成り立ってる作品でしょ。戦隊だけそんな風に受け取るのはおかしいよ。」
というご意見だって当然ありますよね。そりゃそうです。

おっしゃる通り。理論武装の為の理論武装は嫌いですから、正直に謝ります。
ごめんなさいね 私だってこの好みが説明できないんです。
なぜウルトラとライダーが認められて、戦隊だけが口に合わないのか。

ですからもうこれは「好き嫌い」であって
作品の「良い悪い」「優劣」じゃないんですよ。要は嗜好の問題なんですね。

「トマトは好きだけどアスパラは嫌い」と言うのと、同レベルのお話なんです
別にトマトとアスパラに、食べ物として優劣があるわけじゃないですもんね。
ただ「食べず嫌い」なわけじゃありません。どんなに新作を見ても
戦隊である以上、私にとってそれは「アスパラ」なんです

読者の中にも部員の皆さんの中にも、きっと戦隊ヒーローに魅入られて
特撮ファンになられた方も多いでしょう。
私はけっして、そういう方々を否定しているわけではありません。

なにとぞその点は、誤解なさらぬよう

例えば私は『スペクトルマン』が大好きですが
「ストーリーや世界観が肌に合わない」とか「あのマスクのセンスはちょっと」
なんて方が苦手、なんて事はまったくありませんから
それだって作品の優劣ではなく好み。誰も口出しは出来ません。
むしろそういう方は大歓迎。逆にお話を聞いてみたいくらいなんですよ。
そこで語られる意見にこそ、盲目的に心酔しているファンが決して気づかない、新鮮な視点や優れた解析があるものと信じているんです

・・・まあ、あの場にいらっしゃた方はきっと、私とは逆の意味で
世代間・嗜好のギャップに驚かれたのではないでしょうか。

でもそれでも、皆さん同じ特撮ファンである事は変わりありません。
「戦隊の存在しない特撮世界」に生きる、世にも珍しいファンが
ここに居る事も、どうかお許し下さい


でも思うのは。世代間の嗜好や考え方の違い、もっと言えば
住む地域差や社会経験の差までが部員間にあるからこそ
「宇宙船映像倶楽部」は奥深いという事なんですよね。

同世代の学生が集う学校のクラブ活動との最も大きな違いは
この点にあります。
一つの課題に対して、好むと好まざるに関わらず非常に多面的な
見方ができる。
これは新時代のヒーロー創出に際し、大きな戦力となるような気がします。
意見が違うという事は、逆に良い事なんですよ。
逆に私も、様々な世代の新鮮なお話が聞け、貴重な一時が過ごせました


その他にも、思うところは数多くありましたが
これもある意味、露出不可の範囲に当たりますので
今回は伏せておきましょう。
またいずれ、お話できればいいですね


そんな思いが交錯しながらも、部活の定期的開催は部員の誰もが望む事で。
最後はお互いにエールを贈りながら、今後の再会を誓いました。
ここはちょっと感動しましたね。時ならぬ雨が降り出した深夜の新宿駅で
一人ずつ散り散りに帰っていく部員を見送る誰もが
この奇跡のような一夜に感謝し、今後の活動への思いを
新たにしたように思います。


ここで、部活に参加された部員の皆さんに、改めてお礼を申し上げます。

私の外見をご覧になれば、「ネヴュラ」の口上が偽りではなかった事が
お分かり頂けたと思います。

あの身なりの通り、私は日々、理解なき人々の好奇や軽蔑の目に
さらされながら人生を歩む、オタクの中でも特殊な部類の存在です。
そんな私に対し偏見を持たず、部員の皆さんは
極めて普通に接して下さいました。
その何気ないご配慮が、どれほど感謝に耐えるものだったか。
もうそれだけで、今回の上京は本当に実り多いものとなりました。
本当にありがとうございました。今後も皆さんの足を引っ張らないよう
部員として努力してゆく所存ですので、どうかよろしくお願い致します(礼)



さて。後ろ髪を引かれる思いで部員の皆さんと別れ、ホテルへと戻った私。
そこでやっと冒頭の場面となります。ちょっと引っ張りすぎですね

実はお電話下さった方は、今回の上京のもう一つの大イベントに
お越し頂ける超重要ゲストにして、特撮ブログ界きってのビッグネーム
なんです。

そんな方に何度もお電話頂いて、すっかり恐縮してしまいました。
恐る恐る返信し、快いお返事を頂けて、ほっと胸を撫で下ろす私。
X時間は明日17日、午後5時・アルタ前。
懇意にしているお仲間方と、初めてお会いできる記念すべき機会です。



部活の余韻に浸り、心地よい眠りから醒めた5月17日、日曜日。
窓に打ちつけていた昨夜からの雨も、いつしか風の音に変わりました。
連泊の為、ベッドメイキングを断れば一日中部屋を出なくてもOKです。
外出の時間を迷うこんな日には、こういう配慮はうれしいですね。
とはいえ、約束の夕方5時までじっとしているのもつまらないし。
風は強いですが雨も止み、なんとなく外出の虫が騒ぎ出しました。
ウォーキングの癖かもしれませんね。これは

朝10時に遅いシャワーを浴び、体をスッキリさせて外出準備。
途中、たまたま点けていたお昼1時45分からの
フジテレビ「ザ・ノンフィクション」で、「浅草三茶祭」に挑む地元の三家族の
様子に見入ってしまいました。
やっぱりキー局はドキュメンタリーも上手いなーと感服。

期せずして職業病的な一面もありましたが

そんなこんなで、なんとか準備もできました。
今日の「戦闘服」は、昨年7月・ウルトラ検定に着て行った黒のワンピース。
でも今回はお相手がお相手ですから、ちょっとヒネリを加えました。

「胸に輝く、マークは流星。」
そうです。ずいぶん前に入手した科学特捜隊・流星マークのタイピンを
ブローチ風に胸元にあしらったのでした


マークの取り付け位置を微調整すること数分。
ようやく納得が行き、部屋を後にしたのが午後2時45分。
待ち合わせ時間にはまだまだ間がありますが
私には待ち合わせの前、ちょっと覗いてみたい所がありました。
ここは新宿。何でもある街です。私のような方ばかりが集まるお店も


「どうも~。」
さも通い慣れたような顔をして、件のお店のドアを開けた私。
そのドアの奥で、私を出迎えてくれたのは・・・



オタクでおバカな新宿の日々はまだ、つづく

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2009年5月23日 (土)

魔界都市新宿③

夢か幻か!?
ビールの香りと喧騒の中、グラスを手にする私の正面には
あの有名クリエイター、雨宮慶太監督のお姿が。

監督の脇を固めるのは、現在の特撮業界を牽引するそうそうたる顔ぶれ。
さらに周りには、未来の特撮界を担うであろう、全国から集まった部員諸氏。

この光景に奇跡という言葉を使わなかったら、いったい何を奇跡と言うのか
言葉を知らない私には、とうてい思いつきません


というわけでちょっと日が空いちゃいましたが、5月16日(土)の続きです。
前回のお話のラスト、新宿某所で開催された集いに挑んだ私ですが
今回のお話はその後、集いの後の打ち上げ会場に飛びます。
その構成の事情は後述しましょう。
もう皆さんお察しと思いますが。この集いは、私が以前から何度もお話し
部員の皆さんにも開催提言へのご賛同を呼びかけた
『宇宙船映像倶楽部』の、第一回『部活』だったのです。


雑誌『宇宙船』の読者参加企画として、雨宮慶太監督を部長に迎え
これまでにない新ヒーロー番組を立ち上げ、映像実現化を目指すこの活動。
昨年4月の『宇宙船』復刊以来、すでに5回の募集が行われましたが
毎回繰り出される作品プロットやデザインの課題に果敢に挑戦し
誌面に掲載された事で『部員』となった方々は、全国で22名。
それはさながらフレッシュな発想を生み出す企画者・デザイナーの
梁山泊といった様相で、各々の斬新な発想は、新ヒーロー誕生への
息吹に溢れていました。

そんな部員諸氏が一堂に会する集いこそ、この日の『部活』だったわけです。
いやー実現までが長かっただけに、開催の喜びもひとしおで


ここまでお話すれば、カンの良い読者の方々はおわかりでしょう。
そうです。何しろこれはある意味、皆さんお勤めの企業やお店で行われる
『企画・戦略会議』に匹敵する内容。当然ながら、第一級の極秘事項です。
ですからそこで何が行われたかは、一切公表できない性格である事は
お察し頂けると思います。
そういう事情により、およそ3時間に渡って展開された『部活』の内容は
残念ながらお話できません。
冒頭、お話が打ち上げ会場へ飛んだ事情はそこにあります。

ごめんなさいね。こればっかりは仕方がない事なので、なにとぞお許しを

唯一言える事は。東京での開催という、ある種強引な招集に対して
全国に散らばる部員の、ほぼ全員が参加したという事。
それだけこの活動に対して、真摯な姿勢で臨んでいたという事でしょうか。


加えて、誌面でしかその卓越したプロット力、デザイン力や柔軟な発想を
確認できなかった部員の皆さんがリアルに顔を合わせるという事に
於いても、この『部活』の果たした意味は大きかったと思います。

『宇宙船』で掲載されるとはいえ、デザイン画はモノクロ誌面の都合もあり
オリジナルカラーが確認できず、プロットの露出も一部にとどまる事が
ほとんど。それらを実際に見、聞くことが、どれほどの刺激になったことか。

さらに、部員の人となりを知る事が出来たのも大きかったですね。
「そーかー。この作品を考えた人はこういう話し方をするのかー。」
「このデザインには、そんな思いがあったのかー。」
なんて、作品から各々のキャラクターが見えてくるんですね。

とはいえその反面、様々な思いが交錯したのも確かですが
それもある意味極秘事項ですから ここでは伏せておきましょう。
なにしろ本邦初の『読者参加ヒーロー企画会議』なんですから、予想を覆す
展開があるのはむしろ当然。逆に、そうこなくちゃ面白くありません
ただ一つ、非常に前向きかつ有意義な活動であった事だけは
声を大にして言いたいと思います。


さてそんなわけで。怒涛の感動に包まれた部活も終わり、終了後には
会場近くの居酒屋さんで、打ち上げが行われました


いやーここだけのお話、ものすごく緊張しましたー
私は女子ですから、あまり男性部員の前を歩くのも良くないだろうと
お店へ向かう皆さんの後をこそこそついて行き、半ば追いやられるように
空席に座ったんですが、
私の席の正面に、後からいらっしゃった雨宮部長が座られたんですから。
そんな予想だにしなかった展開に、小心者の私はドギマギするばかりで。
とはいえ乾杯の声を聞けば、緊張も何もかも吹っ飛んぢゃいましたが


いやーこの打ち上げが、また想像以上の収穫で
だって部長と差し向かいで、ビール片手に一時間近くもお話できたんですよ。
しかもその横にはここでは言えませんが、現代特撮界を代表する
トップクリエイターの某氏が!
皆さん、私のような者に何の偏見も無く、本当に良くして頂けました。
それだけでもう、感涙もので

しかも「あの作品に込めた思いは」なんて話題が出たら、実際に作った方が
目の前にいらっしゃるんですから
これを奇跡と言わずして以下同文

「ネヴュラ」をご覧の皆さんはよくご存知の通り、これまでもよく
ウルトラ関係の話題をお話しする私。
やっぱりトップクリエイターの方々にも、ウルトラへの思いをお尋ねしたく
なるのが、情というもので。
まーめったにない機会ですからとにかくお聞きしてみようと、失礼を承知で
話題を振りまくる私でしたが、そんな無礼にいやな顔一つせず
部長以下皆さんは実に丁寧に、噛んで含めるように考えをお話下さいました。


しかもやはり現役の特撮監督、着眼点も見事なもので。
ウルトラから始まって特撮作品全般、お好きな映画について
ゲームとドラマのストーリー性の違いから受ける刺激、モノづくりの姿勢など
目からウロコが100枚くらい落ちそうな私見をさりげなく話されるお姿に
ある種の感動さえ覚えてしまい


「ヒーローがカッコイイのは当たり前なんだよ。ヒーローなんだから。
敵役の設定やストーリー、デザインにまで気を配って
バルタン星人やレッドキングみたいにカッコよく
今もみんなの心に残り、人気を集めるキャラクターを生み出してこそ
本当のクリエイターなんだ。」


幾多の名キャラクターを創出し、多くのファンを魅了する雨宮部長ならではの
敵役への思いに満ちたお言葉。しっかり受け止めさせて頂きました。


お酒が進むにつれ、部長はじめ部員の中にも、思い思いに
席を移る方たちが増えてきました。
女子としてははしたないですが 私もちょっと出張し
シークレットメンバーのお一人のお相手をさせて頂きました。
元々、プロットやシナリオが本業の私にとって、その有名クリエイターの
お話も、ものすごく勉強になっちゃって。

やっぱりメジャーシーンで現役を張られる方は、発想からして違いますね。
「案が浮かばない時にどうするか」なんてお話は、非常に参考になりました。
むしろ、トップクリエイターの皆さんも悩みは同じなんだなと
ちょっと安心出来たりして


「篠原さんですね。『バイオ・ブースト』の。」
そんな風に、掲載作と共に名前を呼ばれる事も、非常に新鮮かつ光栄で。
まるで拙作がすでに作品化されたように勘違いしちゃうほど、嬉しくて
おバカですねー。こんな事で舞い上がっちゃう自分が情けない

場もこなれ、部員の皆さんとお話する場面も増えてきましたが
残念ながら楽しい時間ほど、過ぎるのはあっという間。
未来の特撮作品の実現化を誓い、部長の締めで打ち上げも終了。
至福の一時は、こうして一応の幕を閉じたのでした。


雨宮部長以下ゲスト参加者の方々、今回は私たち部員の為に
お時間を割いて頂いて、本当にありがとうございました。
この日の事は、部員一人一人の胸に、しっかりと刻み込まれた事でしょう。
その教えを胸に、今後も精進したいと思います。

縁の下で頑張って頂いた、Nさんはじめ宇宙船編集部の当日スタッフ諸氏
にも、本当に感謝したいと思います。
こういう集まりは、案内発送から集計、会場の手配や日時設定、
様々な交渉やセキュリティーなど、こまごまとした手配が本当に多く、
それらが完璧に機能してこそ成功するのです。
そのご努力は表面には見えにくいだけに、軽視されがちですが
今回の部活成功の影には、Nさんらのご苦労が大きかったと思います。

ありがとうございました。この場をお借りして
皆様に厚くお礼を申し上げます。
部員が全国に散らばる事情ゆえ、連絡等何かとお手間をおかけしますが
今後とも、よろしくご指導下さいませ。



※ここで一つお知らせです。
  この日行われた部活の様子は、7月1日発売の『宇宙船』で
  リポート記事として掲載される予定だそうですので
   (あくまで予定ですが)ご興味ある方はお楽しみに。
  ひょっとしたら、私の顔も見られるかもしれませんよ。
   (まーどなたも、私なんかに興味ないでしょうが
  おまけに雑誌コードに引っかかって、カットされること間違いなし



さて。こんな貴重な機会を一次会だけで終わらせるには
あまりにもったいないという空気は、多くの部員が感じていたようですが。
名残り惜しくも、個々の都合で帰られる部員の皆さんとは、ここでお別れ。
後ろ髪を引かれるように再会を誓い握手を交わした後、残った有志一同は
余韻たっぷりに二次会の会場を探し、あてもなく夜の新宿をさまようのでした。
もちろん私も、こんな機会を逃す手はなく。
一分でも門限の遅いホテルを血眼で捜した苦労を、無駄にはすまい。
うーむこのあたり、完全に女子を捨ててますが

新宿に詳しい東京在住のメンバーに探してもらい、一軒の居酒屋さんに
落ち着いた有志は、全参加部員の約半分、11名。
部活実現の興奮さめやらず、一次会そのままのノリが展開されると思われた
二次会でしたが、その場では・・・



つづく

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