カテゴリー「女子な日々」の記事

2009年11月12日 (木)

無謀という名の挑戦

やっと三つに絞り込みました。ものすごく疲れたcoldsweats01

日付が変わっちゃいましたが今日12日、
美容院で久々のストレートパーマ、カット、カラーを敢行します。
せっかくのストパーですから、カットカラーも含めて
ちょっと秋のイメージチェンジを計画。

ネットの海を泳ぎながら、女優さんやモデルさんの写真を
ヘウカタログとして活用、一時間以上かけて
絞り込みが終わったわけです。

すでに胸まで伸びた髪を、どうカットするか。
絞り込んだ3パターンはこちら。



その1・米●涼子スタイル。

Photo














その2・●原友里スタイル。
Photo_2


















その3・香●奈スタイル。
Photo_4 


















神をも恐れぬ私の挑戦。今日、私はこの三人の誰かになります。
こんなに高いハードルは、人生初かもしれませんcoldsweats01
最後の絞り込みは、スタイリストと相談の上で決定。

でも美容院でも顔は変えてくれないので、似合うかどうかは分かりませんshock
と言うか、根本的に似合いませんcrying

リアルの私をご存知の方、想像して噴き出さないようにpout
もしスタイリストに殴られなかったら、次回に結果をお知らせしますhappy01

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2009年11月 9日 (月)

1/18計画

えー結果を楽しみにされている皆さん、ごめんなさいhappy01
お仲間から頂いたウルトラQ六選、現在鋭意解析中です。

もうコピー用紙に全サブタイを書き出して、横に正の字を書く超アナログ集計。
せっかくの貴重なご意見ですから、誤算のないように
五回も数え直しちゃったりしてcoldsweats01
その度に結果が違うので、いいかげん自分のおバカ加減に呆れてますcrying
こんなもんですよ個人のブログはweep

まーそれでちょっと疲れちゃったので
気分転換にネットショップをうろついていると。
「ありゃ。かわいいぢゃんコレheart04


Photo_4
ViViにも掲載された今年のヒットアイテム、2wayエディターズバッグ。
いいわあ。こういうの一個欲しかったんですよheart01
サイズも手ごろなら、貧乏な私にも手が届く価格だしmoneybag

ウルトラQと秋物アイテムという振り幅の大きさに、自分でも驚いてますが
まぎれもなく同一人物の所業だから怖ろしいshock


Photo_5 Photo_6

でも困っちゃうのは、カラーバリエーションが18色もあることart
目移りしちゃって、とても一色に決められないsweat01

ああどうしよう。女子の悩みは尽きませんhappy02
でも形も好みだし、購入は時間の問題でしょうmoneybag

ついでですから皆さん、「ネヴュラ」やmixiから受ける私のイメージに
合いそうな色を、この中から選んでみて下さい。
いや別にコメントなど期待してませんが、これも集計すると面白いでしょうねーhappy01

緊張に水を差す、おバカな割り込み話題で失礼しましたcoldsweats01
次回は間違いなく、結果発表をお届けします。
でももう、私より先に集計された方もいらっしゃるでしょうね。
ビックリしたでしょー?私もですhappy01

まさか最多得票に輝いたのが、あの作品とはhappy02
思わず目を疑っちゃって、もう一度医者を呼んでこようかとhospital

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2009年10月20日 (火)

80センチじゃ長すぎる

ネットニュースを見ていたら、今年のベストジーニスト賞発表で
受賞者の中に鳩山首相の奥さま・幸さんの姿がありました。

なんでも、お召しになるジーンズのほとんどはお子さんのお下がりという事ですが
受賞者だけあって、そんな事情など関係無いほど素敵なお姿。
またお下がりなんて言っちゃうところがカッコいいhappy02

そんなニュースに反応したのも、昨日のちょっとした出来事ゆえでした。
最近話題の激安ジーンズはどんなモノかと、お店を覗いていたんです。


毎度お伝えしているように、新型インフルエンザの前に貧乏ウィルスが
体中に回りきっている私なのでweep 普段着は安く抑えるのが主義。
以前、ウエストダウンの記念に買ったスキニーデニムもかなり穿きこんだので
秋冬のヘビロテパンツを一、二本増やしたいなと、かねがね考えていました。
で、白羽の矢を立てたのが、ユニクロの価格破壊以来
大手スーパーチェーンも続々参入、値下げ競争にしのぎを削る激安ジーンズ。

今やプライベートブランドのフラッグシップとしての位置づけに加え
安さの広告塔と化していますよね。
生活に密着した商品だけに、企業努力をアピールするには絶好のアイテムです。


もう最近は、ドンキホーテの690円ジーンズなんていうのも出現。
もはや500円の「ワンコインジーンズ」さえ現れそうな勢いです。
ただ、その低価格を手放しで喜ぶ訳にもいかず。
デフレスパイラルの仇花とはいえここまで安いと
現物のクオリティが気になっちゃう、小心者の私。

やっぱり安かろう悪かろう(コレも古い言い回しですがcoldsweats01)の懸念も
ついよぎってしまうのが、人情というもので。

でも気をもんでいても、現物を見ないことには始まらない。
世界のセレブが選ぶ一流ブランドデニムとの差が、どこまであるのか。
まーパチモンの私ごときが穿く一本ですから
ジェイブランドやカヴァーリのレベルは、全然期待していないんですがcoldsweats01

でも昨日は空き時間の関係で、覗いたのは結局、SEIYUのみでしたhappy01
ダイエットのごほうびとして、狙いは今回もスキニーにロックオン
していたんですが、一応ストレートやブーツカットも試しておかなきゃ損と
とっかえひっかえ試着室に入りびたりでcoldsweats01


SEIYUに白羽の矢を立てたのには理由がありました。
以前ダイエーも覗いたんですが、目指す激安スキニーは
くるぶし見せ目的の、丈の短いクロプトタイプしか扱っていないんですね。
カラーバリエーションは豊富なのに。ちょっと残念coldsweats01

で、SEIYU。
まず話のタネにと試着した、ストレート、ブーツカットの850円ジーンズ。
いずれも生地の薄さは若干気になるものの、充分満足できるクオリティでした。
でもやっぱりストレートであり、ブーツカットなんですよねー。
スキニーほどタイトなシルエットにはならない。まー当たり前ですが。
それならと満を持して、ちょっと高めの1,490円スキニー
(これでも充分リーズナブルですが)を試着した所、コレがジャストフィットhappy02
やっぱり最近はスキニーばっかり穿いてましたから、足がその感覚を
覚えているんですね。この吸い付くようなフィット感、フォルムの美しさhappy01

でもしょせん、入っているのは私の足ですから、このスキニー本来の魅力が
発揮されているとは言いがたく。美脚とはほど遠いですがcrying


ところがこのスキニー、一つ問題がgawk
股下丈の長さなんです。

ご存知のように、最近の激安ジーンズはウエストと股下のサイズが
細かく分けられ、自分に合った一本を選びやすく売られていますよね。
私の場合、股下78センチがベストバランスなんですよ。
ところがSEIYUのスキニーには、78センチがラインナップされていない。
惜しい事に近い丈は、76センチと80センチしかないんです。

試しに穿いたストレートとブーツカットには、78センチがあるのに。
たまたま私が覗いたお店が売り切れだったのか。いずれにしても運が悪いsweat01

でも股下バランスなんて、メーカーによっても違うしなあと
はかない望みを託して一応、80センチを試してみました。
でも案の定、赤穂浪士状態。殿中でござる。(この例えも通じにくくなりましたがcoldsweats01
まーそれは極端ながら、それでもくるぶしのクシュクシュ感、寸詰まり感が
微妙に好みと違うんですよねー。ああ惜しいweep


寸詰めしてもらうという手もあるんですが、その料金が加算されると
結局割高になっちゃって、激安の意味がないんですよね。

うーん悩む。いいんだけどなーこのスキニー。
でも別のお店を調べてみたら、ひょっとして78センチに巡り会えるかも。
今愛用の一本はベストバランスなので、どうしてもその再現を
目指しちゃうんですよね。

これを買ったお店に行けばいいんですが、一品物みたいだったしなー。
たとえジーンズ一本でも、思った物はなかなか見つからないものですねcoldsweats01

こうなったら意地。次はアピタだイオンだドンキホーテだっpunch
激安ジーンズ入手に無駄な情熱を燃やす、おバカな秋。
恐れ多くも同じミユキを名乗りながら、ベストジーニストのファーストレディーとは
雲泥の差の私ですcrying

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2009年10月12日 (月)

アウター捕獲指令

今日までの三連休。
日課のウォーキングを除けば、ほぼずーーーーーっと
アパレルショップ巡礼に費やした記憶しかありません。
それも同じお店に、二回も三回も通って。


コレ、私の悪い癖のせいなんですよね。
以前もお話しましたが、私は服に関しては妥協が出来ないタイプなんです。
女性読者の皆さんは共感頂けるでしょうが
女子にとって服って、髪の次に命ぢゃありませんか?
私が毎日、ウォーキングに励むのも
「服の魅力を生かすも殺すも、着る人間の体型次第」という
絶対的な法則があるからなんですよ。

プロポーションはもちろん、肌の露出も計算に入れてデザインされているので
体の線や肌の色、お手入れの有無さえも、服の一部なんですよね。

私に課せられた今回のハードルは、「秋から初冬に着られるアウター」でした。
ミニバイク移動がメインである私は、スキニーデニムのボトムスに


夏→Tシャツ
初秋→Tシャツにシャツを羽織る
中秋→TシャツにGジャンを羽織る


が、ほぼ定番の移動スタイル。いやーインナーはTシャツメインだなーcoldsweats01
もちろんレディースの、ややチビTラインのものです。
スーツやワンピの時もありますが、ボトムスがデニムの時は
やっぱり、動きやすいスタイルがメインになります。

ところがちょうど今ごろ、朝晩の気温が急激に下がる時期には
コレ!と言った着まわしアウターが無いんですよねsweat01

おまけに今年は、すでに8ヶ月以上にわたって続いている
ウォーキングのおかげで、昨年の今ごろよりほぼ9㎏ダウンしているので
もともと、今までの冬アウターがブカブカなんですよcoldsweats01
無理矢理着ても上半身だけが異常に大きく見えて、バランス悪い悪いshock
「これじゃ、『シンドバッドの冒険』だよcoldsweats01


こんなアウターじゃサマにならないと、やせ我慢してGジャンで走れば
Gジャンの脇に吹き込む風が寒い寒いshock
前傾姿勢になると、短めのTシャツとGパンの間でむき出しになった素肌が
冷気に晒されて辛い辛いshockshock

うーむこりゃなんとかしないと。新型インフルエンザも怖いし。
道行くバイカーの皆さんを眺めれば、ダウンジャケットやブルゾンで完全武装。
歩道にはまだまだ、Tシャツの人たちが溢れてるのに。
そりゃそうだよねー。歩行者とバイカーでは、受ける風の強さが違うもん。

というわけで、遅まきながら店頭を賑わすブルゾン、ジャケットのたぐいを
一着仕入れ、ミニバイク用の着まわしに使おうと計画。
この三連休を、ショップ周りに費やしたのでした。


でもまー、たとえデニムパンツ一本に合わせるだけとはいえ
アウター選びはもう、苦悩の連続で。
流行のフード付ジャケットにゴージャスなボアコート、ソフトなUVカットカーデも
ベーシックなダウンブルゾンもハードなライダースも「青島コート」に至るまで
もう考えられるものは、すべて見て回りました。

ない。

定番を外し個性を演出でき、今の気分にピッタリでしかも暖かく
少々年齢を重ねたアクティブ女子に似合いそうな一着が見つからない。

しかも元々私には、体型的にレディースウェアが似合わない
男性骨格というハンディがあったりしますからweep
余計に狭き門なんですよね。

それでも何度もショップに通い、試着を繰り返して
無理矢理「着ているうちに気に入るだろう」なんて淡い希望のもとに
買ってはみたんですよ。二着。



定番のキャメルカラー・リバーシブルファージャケット。
目の醒めるようなヒビッドレッドのダウンジャケット。



惨敗。どーしても合わない。
「脳内秋ファッション」と、ズレている。

正解は分からないけどこれじゃない。そんなもどかしさ。

結局、二着とも返品。お店スタッフに平謝りしてcoldsweats01
まーそんなこんなで、近所のショップを何箇所回ったことでしょう。
ずーっとTシャツ、Gジャンでミニバイク移動でしたから
軽く風邪をひいてもおかしくないくらいですがcoldsweats01

もういいかげん諦めよう。いつもの黒のダウンでいいぢゃないの。
代わり映えはしないけど合わせやすいし、雨もはじくから便利だし。
汚れも目立たないしと理屈をつけて
思い描いた「脳内秋ファッション」を消去しようとした直前。


「あっ、コレぢゃないの?コレかもしんないhappy02
ようやく見つけた、とあるショップの片隅。
試着した私の脳内で、青写真と実像が見事に重なりました。
意外にもそれは、大量生産された定番商品。木を見て森を見ずのごとし。
結局、ベーシックなものほど、ヘビーローテに便利なことを再認識しました。

今日、午後4時15分のことです。

ああやっと、スキニーとのバランスを保てる一着と出会えたのね。
結局なんの変哲もない、フード付きジップアップパーカーでした。
商品名はジャケットだけど、パーカーと言った方がしっくりきます。
難しいのは色なんですよね。白やベージュじゃ甘すぎるし
キャメルやグレーじゃおばさんになっちゃうしweep
で、ちょっとハード系のブラックにしました。
嬉しいのはこのパーカー、フリースボア製なんです。
とはいえボアにありがちな、体型隠しのモコモコ仕様じゃなくて
ほどよいボアぶり(?)がプロポーション再現に絶妙。

これは試着してみないと気づきません。やっぱり服は試着が鉄則ですね。
丈もピッタリ、ジップアップの「たるみ感」もお気に入り。
いやー私の三日間はムダではなかったわー。
試着→割り切れない購入→返品のスパイラルが、まるで走馬灯のように
脳内を駆け巡りますhappy02


というわけで、今日は帰宅するなりパーカーを眺めて一人ニヤニヤ。
「いいでしょー」なんてキナにも自慢したりして。
でも天然ウールのハムちゃんには、ボアの暖かさが自覚できないかもhappy01

こんなおバカなお話にお付きあい頂き、どうもすみません。
ここまでお話すれば当然、現物が見たくなりますよね。
もちろんそう思って、何枚も写真を撮ったのですが
私の腕が悪くて、どう撮ってもいい感じに映りません。

平置きではなかなか、着た時のイメージが伝わりにくいんですよね。
何とかその雰囲気だけでもと、ネットで近いイメージの写真を探しました。
現物とは微妙に違いますが、色・形ともほぼこんな感じです。

ごめんなさいね。イメージだけでも分かって頂ければ充分です。


Photo























本当にコレ、私の好みにピッタリなんですよ。
ピッタリと「似合う」とは、また別ですがweep

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2009年6月23日 (火)

小指の想い出

前回のお話で触れた、私の曲がった小指。
せっかくの機会ですから、ちょっとお見せしましょう。

まー前回の感傷もぶちこわしの、お気楽写真ですがcoldsweats01


Photo
noteあなたが 噛んだ 小指が 痛い

というわけでhappy01 ガメラさんに噛まれているのが、私の右手です。
以前、シルエットでお見せした事もありましたね。
ゴツい手でお恥ずかしいですが、こればっかりは取り替えようもなくweep
ご覧の通り、小指が第一関節から、きれいに内側に曲がっているんですよ。
この角度は左手もまったく同じで、これが私の体の一つの特徴なんです。
で、関節のジョイントは普通の人と同じで、ちゃんと指も折れるという。
うーん不思議です。いったい骨はどうなってるんだろう。
まさにリボルテックもビックリの関節機構。私の特許登録ですhappy01



この指、時々重宝しまして。
スーパーで買い物をした後、品物を入れたレジ袋をこの指にひっかけると
曲がり具合がちょうどいい感じで、絶好のフックになるんですよねhappy01

でもあんまり袋が重すぎると、「痛ててててて」と言い続けながら
歩くハメになりますがcoldsweats01

以前、お店勤めをしていた頃は
この小指を武器に、色っぽく迫ろうとがんばった想い出も。
「私の小指は曲がってるから、指切りの約束も人より固いわよ」なんてkissmark
もっともいざその場になると、そんな度胸も見事に砕け散りましたがcrying

あまり気持ち悪い話題もなんですからcoldsweats01
今日のラストは、この一曲で。
以前、職場で仲の良かった女の子が
自転車で走りながら、この曲を口ずさむのが好き、なんて笑ってました。

私でさえ、リアルタイムギリギリの曲なのに
若い彼女は、どこでこの曲を知ったのでしょう。

そんな思いを馳せる魔力を持った、大人の曲ですね。
こういう歌が似合う歌手は、今は居ませんがrouge

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2009年6月19日 (金)

飾らない指先

さて。明日はちょっとしたイベントが。
ほぼ20年ぶりの、幼なじみとの再会が待っています。

ちょうど2年前の今ごろ。学生時代の仲間との集まりがありました。
私の変身ぶりにメンバーは驚きつつも、温かく迎えてくれました。
「ネヴュラ」でも、その模様はお話しましたね。

2007年6月10日(日)『時はコク深い人生の妙味(転の巻)』
http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2007/06/post_d7b9.html

2007年6月10日(日)『時はコク深い人生の妙味(痴の巻)』
http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2007/06/post_b641.html

実は明日も、そのメンバーとの飲み会なんですが
今回は彼ら4人に加えて、2年前に来れなかった友人が一人
新たに参加するのです。

新参加の彼は、私が幼稚園時代に名古屋へ引っ越してきた翌日
初めて友達になった、まさに本当の意味での幼なじみ。

お互いの恥ずかしい過去を、すべて知り尽くしている間柄です。

彼がお仕事の都合で名古屋を離れ、会えなくなってから20年近く。
その間、年賀状程度のやりとりはありましたが
彼は、私の変身を知りません。

意識的に隠していたわけではないのですが、事が事だけに
何となく、伝えそびれてしまったのです。
こういう事は、年賀状なんかで伝えられるものじゃありませんしcoldsweats01

ですから明日の飲み会は、この約20年のお互いの変化を
伝え合うのに絶好の機会。

私も楽しみにしていますhappy01


気の置けない居酒屋の席ですから
別に、気取る事はないのですが
この外見を見せるわけですから、それなりに身だしなみを整えるのが
エチケットかなあなんて、いろいろ考えました。
でもなにしろ相手は、幼稚園からの間柄。
むやみに着飾るのは、かえって他人行儀に思えてしまって。


私はいつも、気合いを入れる席にはマニキュアにこだわります。
派手に彩った指先が自分の視界に入る事で、気持ちが引き締まる為です。

でも今回ばかりは、ピュアな気持ちで臨むために
派手な色は使わないことにしました。


で、さっきコスメショップで
スタッフに相談して手に入れた、この色。
いや、もう色というまでもありませんね。
ただのトップコート。そうです。透明色です。
今回は爪の地色にこれを直接塗って、艶出し効果のみにしました。


Photo

飾らない、ありのままの自分を見てもらうために。
貧乏ゆえ、安物の一本ですが、
きっとこのトップコートは、私の気持ちを代弁してくれるでしょう。

まーお互い、過去を知り尽くしていますからねー。
派手な色で隠したって、ちょっと話せばメッキが剥がれてしまいます。
そんな小細工は、彼には通用しません。

この色に決めて、気分がちょっと楽になりました。
素直な気持ちで、彼に会えそうです。

本番は明日、午後7時半。
その顛末は、また「ネヴュラ」でご報告しましょう。
これだから、人生はまだまだ楽しいですねhappy01happy01happy01

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2009年5月31日 (日)

魔界都市新宿⑤

・・・それほど広くない店内に所狭しと飾られているのは
常連のお客さんたちの、あでやかなお姿の写真。

風の強い曇り空、日曜日の昼下がりというのに
片手にグラスを揺らし、気持ちよく出来上がった男性客が
カウンターに立つママと、楽しそうに軽口を交わしていました・・・


さてさて。また間が開いてしまってごめんなさいcoldsweats01
この所、期せずしてお仲間とも、ブログ外でのやりとりが増えてしまってhappy01
「ネヴュラ」同様、簡単なメールもつい長文になってしまう私は
そっちに全力を投入する事で、記事を書く時間を取られてしまうのでした。

というわけで今日は、前回・5月17日(日)の続きです。
この日は例の「部活」に続く上京の大きな理由であった
ある方々とお会いした日の、待ち合わせ前からの出来事。

今日も日曜ですから、すでに当日から二週間も過ぎた事になりますがcoldsweats01
まー備忘録も兼ねていますから、なにとぞお付き合い頂ければと。


東京在住の方々ならずとも、全国の読者の皆さんが
新宿という街の特定の地名に、ある種のイメージをお持ちと思います。
怪しい響きがありながらも、なぜかそこに生きる者たちの可笑しさ、物悲しさが
つきまとう街。
そう。「二丁目」です。
もはや全国区となった街の特徴は、あえてご説明する必要もないでしょう。
私のような者をはじめ、体の性と心の性のギャップに悩む人たちや
趣味や週末のストレス解消で女装、男装を楽しむ方々が跋扈する
一大歓楽街にして、独特の悲哀が溢れる地域です。

事実、この「魔界都市新宿」シリーズ一回目、今月18日の記事ラストで
私ごときをナンパしてくる輩さえ居る通り
ここは多種多様な嗜好を持つ人々が集まる街なのです。


実は私、今回の部活が新宿で行われる事を知った時、宿泊地を
新宿の中心に構えることに決めていました。

もちろん、移動の利便性も大きな理由ですが、それ以上に
まだ見ぬお仲間が生活を営む、二丁目の空気を感じてみたかったからでした。


ここでちょっと、難しいお話をしなければなりませんが。
実際には私は、二丁目で働かれる方々とはやや別の道を歩んでいます。
いわゆる「ニューハーフ」と呼ばれる彼女たちは、その美貌と社交性を
磨き上げ、ショービジネスの世界に生きる職業人だからです。
言わば「選ばれた人々」なんですよね。

彼女らほどの美貌を持ち合わせない私などは、ただ一つの武器である
ハッタリだけで、生き馬の目を抜く映像業界を木の葉のごとく流されるのみcrying
「女性として生きる」覚悟は、プロである彼女たちの足元にも及びません。

一度はお会いし、日々のご苦労や人生観などをお聞きしてみたいものです。

ただ貧乏ゆえ、料金が高い彼女らのお店の敷居を跨ぐ度胸はとてもなく。
また
彼女たちを目の当たりにすれば、そのプロ意識、上昇志向に圧倒され
自己嫌悪に陥る事も間違いなかったりして。
それほどまでに彼女たちの生き様は凄まじく、また清々しくもあるのです。


これ以上お話するとドロドロしちゃうので、今日はこれくらいにしてhappy01
まーそれでも、せっかく二丁目が目の前にあるのに、どこへも行かないのは
もったいない、という気持ちは、この日の朝からくすぶり続けていました。
そんな時、おバカで貧民の私などが思いつく事と言えば
地元名古屋でも通いつめた「女装スナック」を訪れる事くらい。

やはり新宿。料金もリーズナブルで、趣味で女装する一般客の
気軽な遊び場として便利な、その手の酒場も集中しているのです。

日本で最も女装者が多い街。新宿にはそんな印象さえありますhappy01

ただ個人的には、この「女装者」という言い回しはあまりしっくりきません。
他に適切な呼び名が無いからそう呼ぶだけですが、私自身は別に
「女性を装っている」感覚が無いからです。

「心に合わせた装いをしてるだけ」で。女性の姿をする事は
自分らしく生きる証なんですね。うまく言えませんがcoldsweats01

「週末の変身タイム」として女装を楽しむ方々とは、気持ちの上で一線が
引かれていると思います。
現に今は、スカートにもお化粧にも「変身感覚」は無いですもんね。
むしろ「日常着替え感覚」100%。
鏡を見た時の「あ、太ったかな」とか「また吹き出物だよ」なんて悩みの方が
はるかに重大だったりするんですよcoldsweats01


そういう意味でその手のスナックのお客さんは、言わば他山の石的印象。
女性の服を着てテンションが上がる方々には、不思議な感覚さえ覚えますが
そんな中、私のような生き方に目覚める方もいらっしゃるから侮れないcoldsweats01
女装スナックを訪れるのも、そんな未来のお仲間に出会う為かもしれません。

で、今回も出発前に、自宅でホテル近くのお店の目星はつけていたんですが
昨夜は部活の打ち上げ、今夜は人と会う予定がありと、お店の賑わう夜は
スケジュールがいっぱい。ある種、嬉しい悲鳴とも言えますがhappy01
そんなわけで、昼間オープンのお店もラインナップに入れてありました。
さすが新宿ですね。飲食系のお店で昼間の需要があるというのも凄いです。
名古屋ではとても考えられません。うーむ羨ましいhappy02


場所を確かめてみれば、何と滞在中のホテルから歩いて5分の近距離。
位置は正確には新宿三丁目ですが、まさに願ったり叶ったりで。

今日の待ち合わせ、夕方5時の約束を前に、さっそく訪れてみたのでした。


「どうも~」「いらっしゃ~い」
初めて訪れたのに、この手のお店は地元で馴染みがあるせいか
なぜか昔から知っているような感覚。
壁に飾られた常連さんの艶姿も、こうしたお店に定番の風景です。
カウンターだけの小さなお店ですが、どこから見ても女性としか思えない
妙齢のママと、常連さん風の男性客二人がまったりと言葉を交わし
和やかな空気が流れています。

さすがに日曜日の午後3時。私みたいな方はいらっしゃいませんね。
ちょっと残念ですが、ママさんの美しさがそれを補って余りありますhappy01


「どちらからいらっしゃったの?」
「名古屋からです。ちょっとした集まりで」
「何の集まりで?」
「私、ヒーローオタクなものですから、そんな感じの集まりです。」
通称”謎のロシア人”のママさんに話の糸口を捕まれ、思わず白状する私。
まーオタクである事に後ろめたさは無いし。むしろ誇り高く行かないとpunch

胸の流星マークを指差す私に
「それ、ウルトラ警備隊か何かのマークだよね」
と、いきなりマニアックな声をかけてきたのは、隣で飲んでいた50代の男性。
来た来たhappy01 こんなお店にもお好きな方がhappy02


「惜しい!もう一声」なんてやりとりを繰り返すうち
「アイアンキング」の話題を経て、彼が文学系のSFファンである事が判明。
まさかこういうお店で、ハインラインの名前が出るとは思いませんでしたhappy02
「スターログ」「アメージング・ストーリーズ」など、懐かしい雑誌の話題で
盛り上がっていると、もう一人の男性客も参戦。
「時々、有名アニメーションスタジオのプロデューサーも来るんだよ。」
やっぱりクリエイター関連の方々は、こういうお店もお好きなんでしょうか。
女装スナックでアニメの現場トーク。ある意味、ふさわしいとも言えますがhappy01


でも、こういうお店に集まる方々は、仲間意識的感覚があるのでしょうか。
ふらりと入った一見客の私に、何の抵抗もなく相手下さる皆さんには
非常に親近感を覚えました。

まーいらっしゃった男性客はすでに結構お酒が回っていましたから
他人とのハードルが低くなっていたのかもしれませんが
それでも私は本当に楽しかったのです。
「名古屋から来たの?俺は名古屋は嫌いだな。
反りの合わない上司が名古屋出身でさー。」

なーんて言いながらも、それが私を和ませる為だって分かるんですよ。

「ゴメンゴメン。でも名古屋の街は好きだよ」と、フォローもすかさず入ったりhappy01

「この近辺は女装スナックも多いんですか?」
「そうねえ。10軒以上はありますねえ。」
「でも、お昼から開いているお店は珍しいですね。」
「まあこれだけたくさんあるとね。お店ごとの特徴を出していかないと
なかなか生き残れないのよ。」

そんなママとのトークの中にも、この不況による痛手が深く感じられます。
「女装者って自分に合うお店を決めて、そのお店の常連になるじゃない。
だからなかなか、他のお店に流れないのよね。
だからその固定客が、お店の財産なのよ。」

うーんある意味、特殊な業種と思われていた女装飲食業も
一般のスナックと同じ競争を強いられているんですね。
やっぱり、楽なお仕事はありません。


「うちなんかはお昼からやってるでしょ。普通にランチメニューもあるし。
だから夜に女装するお客さんなんかも、昼間お仕事中に来ますよ。
今は女装できないけど、お店の雰囲気は味わいたいって。」

無線LANも完備。ワイシャツ姿でお店を訪れ、ランチを食べながら
パソコンでバリバリお仕事をこなす「変身前」のお客さんも居るとか。
もうこのお店は、昼夜問わず女装者の生活に溶け込んでいるんですね。
「パソコンならどこでやったって同じだものね。
会社もまさか、女装スナックで仕事してるとは思わないでしょうけど」

なんて笑うママの姿に、常連客への愛情を感じたりしてhappy01


でもそうは言っても、やっぱり内なる「男」が出ることもあるようでhappy01
時々お客さんを集めて、旅行など大きなイベントも行うとの事ですが
そういう時の引率役は、本当に大変だそうです。

「結局参加者はみんな、ストレス解消に飲みたい人ばっかりじゃない。
もう出発からいきなり飲んでるのよ。
そんな百人以上の団体を、たった6人のスタッフで仕切るんだから。
酔いつぶれたお客を引っ張っていく時は
首根っこつかんで水ぶっかけてやるわよ。そん時は男だよね。
でもお客本人はベロベロに酔ってるから、そこまでやっても覚えてないのよ。
それだけが唯一の救い。」

うーむさすが。ママの妖艶な笑顔の裏には、そんな男気が潜んでいたのねhappy01


なーんて話題が展開しながら、日曜日の昼下がりは過ぎていくのでした。
この時私は、お昼のランチとウーロン茶一杯だけでしたが
実に一時間半近くも、こんなトークを楽しんでいたのです。

ファミレスに入っていたら、これほど充実した時間は過ごせなかったでしょう。
元来、野次馬気質の私ですが、こんな予期せぬ情報を得られるから
お店巡りはやめられないんですねhappy01


女性として生きる男性としての決意や生きざまを
そんな会話から感じる事もあります。
ママをはじめ、彼女ら歓楽街を懸命に生きる人々にとっては
そうした泣き笑いの一場面もすべてリアルな人生なんですね。
私もちょっと勇気付けられました。
「いざという時は、男を出してもいいんだな」なんてhappy01



「お相手頂いて、ありがとうございました。」
ママやお客さんらに挨拶して、お店を出たのが待ち合わせ時間の30分前、
夕方4時半。
昼間からの風はますます強くなり、ビル風となって道行く人を襲います。
お相手との待ち合わせ場所、アルタへと向かう私の後で
なにやら、人々のどよめきが起りました。

見れば、歩道に立っていたお店の看板が、ビル風で吹き飛ばされた様子。


この時、田舎者の私は思いました。
「東京の「何が起るかわからない感」は、人の数で増幅されているんだな。」
例えば、名古屋で同じ事態になっても、私は振り向かなかったと思います。
たとえ街の中心地と言えど、どよめきが起るほど人が歩いていないからです。
だからそもそも、看板が飛ばされた事に気がつかない。
つまり道幅に対する、歩行者の密度が低いという事なんですね。
ですから東京と名古屋で同じ事が起っても、人の反応の大きさが違う。
ちょっとした事でも「感情の衝撃波の大きさが段違い」という事なんでしょう。

都会と地方都市の差というのは、こういう所にも表れるものなんですね。


そんな事に妙に納得しながら、風に乱れるヘアスタイルを直しつつたどり着いたアルタ前。時刻は、午後4時50分。
今回の上京のもう一つの大目的、感動の対面シーンです。
しかもお互い初対面ですから、お相手は私の顔を知りません。
私の方と言えば・・・ お相手のお一人は、テレビでは存じ上げておりますhappy01
なんて盛り上がるシチュエーション。生き別れの兄妹の再会みたいなhappy01


そして待つこと10分。待ち合わせの時間となりました。
手にした携帯が鳴ります。
「今、どちらに?」
「アルタ横、丸の内線・新宿駅の入口に立ってます。」
「分かりました。ええ~と・・・」
受話器越しに聞こえるお相手の声は、やがてリアルな響きとなって
ついに目の前に。
そこに現れた二つの人影は・・・


つづくdanger

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2009年5月26日 (火)

魔界都市新宿④

「あっ、しまった。」
5月16日。新宿、午後11時30分。
ホテルに帰り携帯を開いた私は、同じ人物から届いた何通かの着信履歴と
一通の留守電を確認しました。
「怒ってるかなー彼coldsweats01
なにしろ明日の件ですから、深夜でもしょうがない。
心で平謝りして、私は彼の電話番号を押しました・・・



さてさて。また日が空いちゃいましたが、前回・5月16日の続きです。
前回ラストで『宇宙船映像倶楽部』第一回部活後、打ち上げ一次会に続いて
有志11
人で向かった二次会の直前で、お話は終わっていました。
二次会会場となった居酒屋さんでも、新ヒーローやリスペクトした番組の
会話で盛り上がったのは間違いないのですが
実際のところ、そこで私が感じた事は
「一口に宇宙船映像倶楽部の部員と言っても、年齢や目的など、
本当に多種多様な方々の集まりなんだなあ」という事でした。

あの場に居た方なら、同じ思いを持たれたことと思います。


何しろ部員全員の年齢差は、最年長と最年少で30年近くの開きがあるわけ
ですから、生きてきた時代背景もリスペクトする作品も、まったく違って当然。

DVDなどで過去の映像ソフトが容易に見られる現在にあっても、第一話から最終話までがあらかじめ揃った作品を「骨董価値」的に後追い鑑賞するのと、常に時代の空気とともに毎話を「新作」としてリアルタイム鑑賞するのとでは、作品の感じ方はまったく違ってきます。
また、感性が最もむき出しになっていた子ども時代に、今も続くウルトラやライダーの「オリジナル」・・・後年、シリーズ第一弾と呼ばれる作品に出会ってしまった衝撃は本当に大きなものです。
どんなにシリーズが続いても、その「オリジナルの衝撃」を超える事は
不可能である事を、人生を経れば経るほど確実な真理として
思い知ってきました。

しかし、今も多くのファンを魅了し、新作が作られ続けている
「戦隊シリーズ」に於いては
私は第一弾『秘密戦隊ゴレンジャー』第一話のリアルタイム鑑賞時、
すでにそのあまりの子どもへの媚びぶりに、ついて行けない感に
打ちひしがれてしまいました。

「ヒーローがご、五色!それに何の意味が???」
当時子どもだった私でも、そんな印象を非常に強く感じたのです。
ですから戦隊については、後年のどんな新作にも興味がありません。
『ゴレンジャー』で、すでに私の戦隊へのイメージは決定付けられました。
「戦隊は私の前で扉を閉ざしてしまった」感覚は、今も根強く残っています。
今も時々、チャンネルサーフィンの途中で新作が目に止まる事は
ありますが、我慢して30分を追いかけた末
「どんなに新作が作られても、
やっぱり戦隊は戦隊だなあ」という印象のみが
残るばかりでcoldsweats01


ただこれは「ネヴュラ」でもよくお話する「良い悪いと好き嫌いは別」
という事なんですね。

戦隊だって、今も新作が作られ続けているという事は
それだけ多くのファンがシリーズを愛しつづけている証であるわけで
その意味で「良い」作品である事は間違いないんです。

だから新作についてあれこれ言う気はまったくありません。
要は「私とは別の世界に存在する作品」なんですね。戦隊は。

基本的に「5人のヒーローが色分けされ、踊りながら戦う」という世界観が
前提となっている時点で、拒否反応を示してしまう私は
どんなに新作が作り続けられても、ストーリーを追う以前に
「その設定・演出に、合理的な解釈が見つからない感」
が付きまとうのでしたhappy01

しかも昔から言われている「一人の敵役に5人がかりは卑怯」的な
解釈までもが付きまとって、どうしてもストーリーに入っていけません。

「それを言っちゃおしまいだよ。それが戦隊なんだから」と言われれば
「それ」だから見る気になれないとしか言いようがないのです。

要は私にとって、その基本設定のハードルがものすごく高い、という事
なんでしょうね。どうしても越えられない壁と言うかcoldsweats01

「だったらウルトラだってライダーだって、子ども番組のお約束の中で
成り立ってる作品でしょ。戦隊だけそんな風に受け取るのはおかしいよ。」
というご意見だって当然ありますよね。そりゃそうです。

おっしゃる通り。理論武装の為の理論武装は嫌いですから、正直に謝ります。
ごめんなさいねcoldsweats01 私だってこの好みが説明できないんです。
なぜウルトラとライダーが認められて、戦隊だけが口に合わないのか。

ですからもうこれは「好き嫌い」であって
作品の「良い悪い」「優劣」じゃないんですよ。要は嗜好の問題なんですね。

「トマトは好きだけどアスパラは嫌い」と言うのと、同レベルのお話なんですhappy01
別にトマトとアスパラに、食べ物として優劣があるわけじゃないですもんね。
ただ「食べず嫌い」なわけじゃありません。どんなに新作を見ても
戦隊である以上、私にとってそれは「アスパラ」なんですcoldsweats01

読者の中にも部員の皆さんの中にも、きっと戦隊ヒーローに魅入られて
特撮ファンになられた方も多いでしょう。
私はけっして、そういう方々を否定しているわけではありません。

なにとぞその点は、誤解なさらぬようhappy01

例えば私は『スペクトルマン』が大好きですが
「ストーリーや世界観が肌に合わない」とか「あのマスクのセンスはちょっと」
なんて方が苦手、なんて事はまったくありませんからhappy01
それだって作品の優劣ではなく好み。誰も口出しは出来ません。
むしろそういう方は大歓迎。逆にお話を聞いてみたいくらいなんですよ。
そこで語られる意見にこそ、盲目的に心酔しているファンが決して気づかない、新鮮な視点や優れた解析があるものと信じているんですhappy01

・・・まあ、あの場にいらっしゃた方はきっと、私とは逆の意味で
世代間・嗜好のギャップに驚かれたのではないでしょうか。

でもそれでも、皆さん同じ特撮ファンである事は変わりありません。
「戦隊の存在しない特撮世界」に生きる、世にも珍しいファンが
ここに居る事も、どうかお許し下さいhappy01


でも思うのは。世代間の嗜好や考え方の違い、もっと言えば
住む地域差や社会経験の差までが部員間にあるからこそ
「宇宙船映像倶楽部」は奥深いという事なんですよね。

同世代の学生が集う学校のクラブ活動との最も大きな違いは
この点にあります。
一つの課題に対して、好むと好まざるに関わらず非常に多面的な
見方ができる。
これは新時代のヒーロー創出に際し、大きな戦力となるような気がします。
意見が違うという事は、逆に良い事なんですよ。
逆に私も、様々な世代の新鮮なお話が聞け、貴重な一時が過ごせましたhappy01


その他にも、思うところは数多くありましたが
これもある意味、露出不可の範囲に当たりますので
今回は伏せておきましょう。
またいずれ、お話できればいいですねhappy01


そんな思いが交錯しながらも、部活の定期的開催は部員の誰もが望む事で。
最後はお互いにエールを贈りながら、今後の再会を誓いました。
ここはちょっと感動しましたね。時ならぬ雨が降り出した深夜の新宿駅で
一人ずつ散り散りに帰っていく部員を見送る誰もが
この奇跡のような一夜に感謝し、今後の活動への思いを
新たにしたように思います。


ここで、部活に参加された部員の皆さんに、改めてお礼を申し上げます。

私の外見をご覧になれば、「ネヴュラ」の口上が偽りではなかった事が
お分かり頂けたと思います。

あの身なりの通り、私は日々、理解なき人々の好奇や軽蔑の目に
さらされながら人生を歩む、オタクの中でも特殊な部類の存在です。
そんな私に対し偏見を持たず、部員の皆さんは
極めて普通に接して下さいました。
その何気ないご配慮が、どれほど感謝に耐えるものだったか。
もうそれだけで、今回の上京は本当に実り多いものとなりました。
本当にありがとうございました。今後も皆さんの足を引っ張らないよう
部員として努力してゆく所存ですので、どうかよろしくお願い致します(礼)



さて。後ろ髪を引かれる思いで部員の皆さんと別れ、ホテルへと戻った私。
そこでやっと冒頭の場面となります。ちょっと引っ張りすぎですねcoldsweats01

実はお電話下さった方は、今回の上京のもう一つの大イベントに
お越し頂ける超重要ゲストにして、特撮ブログ界きってのビッグネーム
なんです。

そんな方に何度もお電話頂いて、すっかり恐縮してしまいました。
恐る恐る返信し、快いお返事を頂けて、ほっと胸を撫で下ろす私。
X時間は明日17日、午後5時・アルタ前。
懇意にしているお仲間方と、初めてお会いできる記念すべき機会です。



部活の余韻に浸り、心地よい眠りから醒めた5月17日、日曜日。
窓に打ちつけていた昨夜からの雨も、いつしか風の音に変わりました。
連泊の為、ベッドメイキングを断れば一日中部屋を出なくてもOKです。
外出の時間を迷うこんな日には、こういう配慮はうれしいですね。
とはいえ、約束の夕方5時までじっとしているのもつまらないし。
風は強いですが雨も止み、なんとなく外出の虫が騒ぎ出しました。
ウォーキングの癖かもしれませんね。これはcoldsweats01

朝10時に遅いシャワーを浴び、体をスッキリさせて外出準備。
途中、たまたま点けていたお昼1時45分からの
フジテレビ「ザ・ノンフィクション」で、「浅草三茶祭」に挑む地元の三家族の
様子に見入ってしまいました。
やっぱりキー局はドキュメンタリーも上手いなーと感服。

期せずして職業病的な一面もありましたがcoldsweats01

そんなこんなで、なんとか準備もできました。
今日の「戦闘服」は、昨年7月・ウルトラ検定に着て行った黒のワンピース。
でも今回はお相手がお相手ですから、ちょっとヒネリを加えました。

「胸に輝く、マークは流星。」
そうです。ずいぶん前に入手した科学特捜隊・流星マークのタイピンを
ブローチ風に胸元にあしらったのでしたhappy01


マークの取り付け位置を微調整すること数分。
ようやく納得が行き、部屋を後にしたのが午後2時45分。
待ち合わせ時間にはまだまだ間がありますが
私には待ち合わせの前、ちょっと覗いてみたい所がありました。
ここは新宿。何でもある街です。私のような方ばかりが集まるお店もrouge


「どうも~。」
さも通い慣れたような顔をして、件のお店のドアを開けた私。
そのドアの奥で、私を出迎えてくれたのは・・・



オタクでおバカな新宿の日々はまだ、つづくdanger

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2009年4月27日 (月)

女子の意地

ここ数日、名古屋はちょっと寒い毎日で。
それでも頑張って、ウォーキングは続けているんですが
それまで怒涛の勢いで減っていた体重が、ピタッと止まってしまいました。

寒さの為、汗をかかなくなったせいもあるでしょうが
どうもそれまでのダウンペースが、急すぎたようです。

そりゃそうですよね。わずか40日ほどで15.5㎏ダウンなんて
どう考えても過激すぎますし。

その後ほんの少し落ちた程度で、結局落ち着いてしまいました。
いやーここまで来て、志半ばにして断念かっcrying

でも、悪い事ばかりでもありません。
体重の安定とうらはらに、少しずつ体脂肪率が減り始めたんです。

どうやら、あまりに急に落ちた体重に
脂肪が帳尻を合わせようとしているみたいなんですね。
体脂肪率が減っているという事は、体重は変わらなくても
体が締まってきていると考えればいいんでしょうか。

体力維持の為、体が溜め込んだ脂肪を筋肉に変えようとしているのかな?
難しい事はわかりませんがhappy01
うーむ人体の神秘。自分の体ながら感心してしまいます。


ひょっとして今、早くもゴールデンウィークの読者もいらっしゃるでしょうが
それが終われば5月も本番。
女子的には、肌の露出が増える季節です。
そうなるともう、気が気じゃありません。
女子服のトレンドは毎年変わるので、去年のいっちょうらで済む訳もなく。
当然の事ながら、今年も新作のチェックに余念の無い私。
いくらオタクの私だって、一枚くらいは最新のアイテムを手に入れなければ
女がすたるというものですhappy01


お店めぐりやネットショップでお気に入りのウェアを見つけては
デザインや値段の比較を続ける日々ですが
ここで毎年、焦りが生まれます。

女性読者の皆さんはよーくお分かりと思いますが
お店やネットショップを問わず、人気のアイテムって
とにかく売り切れるスピードが速い!

大体今なら、ゴールデンウィークがおしゃれのメインステージですから
狙ったアイテムを4月下旬までにゲットできるかどうかが
春の女子ファッションの明暗を分ける、一つの山場なのです。
それまでにあらゆるデータをかき集め、目ぼしい一枚をロックオンして
ピンポイントでゲットする。そういうフットワークが必要と言えます。


つまり、今日の時点でまだアイテム選定に迷っているようでは
ファッション先取りレース的には、かなり出遅れているんですね。
その遅れが、私を焦らせているのです。

どうして私はそんなに出遅れているのか。理由ははっきりしているんです。
正直に言っちゃいましょう。
冒頭にお話した通り、今年の私はまだ、ダイエットの途中なんですよ。
その為、服を買うにもサイズが決められないんですweep


どんな服にも、見栄えのするサイズというものがあります。
たとえモデルさんやマネキンが美しく着こなしている服でも
それが自分に似合うかどうかは、着てみなければわからない訳です。

ですから女性はみんな、時間をかけ慎重に試着を繰り返して
その服が「アリ」かどうかを見定める訳ですね。
同じ服でも着る人によって、受ける印象はまったく違うんですよ。
もちろんそこには、スタイルという非常に重要なファクターがある事は
言うまでもありません。


たとえメンタル面は女性でも、生物学的に男性の私にとって
元々、女性用に作られている服を着こなすのは至難の技です。
ましてやダイエット中で、目標体重が達成できるかどうかさえ
疑わしい私なんぞが、アイテムをロックオンできるわけが無いという。

ここが非常に難しいところなんですよね。

しかも。当然ながら服には「サイズ」というものがあります。
いくら着たくても、自分のサイズがなければ指を咥えて見ている事しか
できません。
ましてや、デザインバリエーションが男性服の比ではない女性服は
一つのデザインの在庫数も極端に少なく、一度売切れてしまえば
再入荷は不可能に近いのです。

今こうしている間にも、売れ筋のアイテムはどんどん在庫がはけ
目当てのサイズは売り切れ率が高くなる一方なのでしたcrying
考えてみれば、こんな無情なアイテムもないですよね。
ソフビやプラモなどのオタクグッズは万人に公平ですが、服や靴など
身につけるものは、サイズが合わなければ、どんなに良いものでも
意味を成しませんからhappy01


自分のボディサイズが決まらない内に、最新ウェアが市場から
どんどん減っていく感覚は、まるで真綿で首を絞められるような苦しさです。
あーこんな事なら、ダイエットをもーちょっと早く始めればよかったweep
でも去年のバイク事故やお正月の風邪など、今回は色々な事情があったから
しょうがないと言えばそうなんですがbearing

でも、せっかくがんばって16㎏近く落としたんだから、ここで断念するのは
惜しいですよね。
最新ウェアが売れていくのも悔しいし。
で、先日、一念発起しまして。「折衷案」的措置をとりました。
今の体型でも着られるけど、もうちょっと痩せればもっと似合う服を
ネットショップで買ったんです。

それが今日、やっと届きましたhappy02


Photo
コレ!今年の注目素材、シフォンが全身に使われたワンピース。
貧乏な私にピッタリの、お財布に優しいお手軽価格ですがcoldsweats01

実はコレ、そのネットショップの売れ筋ベスト5に入っているんですよ。
ですからもう売り切れ必至。早めのゲットが必要だったのです。

デザインは写真のものですが、さすがに年を考えてcoldsweats01 色は黒の無地
花柄無しを選びました。

シックな色なので写真ほどフェミニンにはならず、女性らしさをほどよく演出してくれます。
試着してみたんですが、まーとにかく軽い!
短いスカート丈には、レギンスなどを合わせればOKという事で。
ちょっと今の時期には寒いほどですが、初夏から夏にかけては活躍しそうな一枚ですね。


さあ。女性読者の皆さんは、きっとこう思われるでしょう。
「コレ、ふんわりシルエットだから、太って見えない?」

その通り!つまりこの一枚は、痩せてる人じゃないとシルエットが
綺麗に見えないんですよ。
たしかにふくよかな人でも着られるけど、
パツンパツンになっちゃって。
このシフォンのふんわり感が演出できないんですね。


私の場合、ダイエットの甲斐あって、試着の段階でパツンパツン感は
無かったですが、あと3㎏ほどダウンさせれば、もうちょっと似合う感じでは
あります。
この3㎏が私の『意地』ですねpunch
「コレ着れるし。今の体型で充分じゃん」という『心の贅肉』と戦う『意地』。


ただ実は、この一枚が着こなせる3㎏ダウンが成功する頃、
目ぼしいアイテムは市場から姿を消しているんですよね。
それほど、女子のアイテム争奪戦は容赦ありません。
ある意味、オタクグッズ収集より熾烈な争いと言えましょうhappy01
こうなったらもう、賭けに出るしかありません。
3㎏ダウン成功確実を予測して、今の内にそのサイズの服をゲットしておくか。
もしくは成功時まで服を買い控えて、ストイックにダイエットを続けるか。
うーん女子の道は険しいsad


今日は久しぶりに女子トーク炸裂で、失礼しました。
オタクトークばかりじゃなくこういう世界も、私の一面なんですよhappy01


Photo_2



女子の意地、3㎏ダウンをめざして
今日もがんばりました。
今日までの累積歩数、734049歩。

人類メタボーまで、あと
27sandclock

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2009年2月10日 (火)

自信が自然体を作る

久しぶりの遭遇eye
今は週一回に減った病院通いの帰り、
おいしい食材が売ってるいつものスーパーで。

私と同じような立場の「麗しの男性」
を。

お店のカゴをぶら下げたその方は、もう頭からつま先まで『完全武装』。
髪はセットされ、レースのストールにパープルのスーツ、黒のストッキングにファー付きのブーツといういでたち。
身長も高くモデルさん並みの存在感。独特のオーラが見る者を圧倒します。


例のバイク事故後、左足首の包帯がまだ取れない為、外出もほとんどジーパンの私は、その麗しいお姿にしばし見とれてしまいました。
で、他のお客さんも、「彼女」の姿に全く抵抗を感じないみたいで。
それよりむしろ、お目当ての食材や主婦同士の会話に夢中の様子。
「こういう方も、最近は市民権を得てきたなあ」と一人うなづく私。

今通っている病院にも、そういう姿の患者さんが時々いらっしゃいます。
その方はけっこうなお歳なんですが、とても綺麗ないでたちで、内蔵疾患の割にはお元気なhappy01様子。
にこやかに看護師さんと話しながら、血圧を測ってらっしゃいました。

看護師さんも何となく、その方と話すのが楽しいようでhappy01


「ネヴュラ」にお越しの方はご存知でしょうが、タイトル下の紹介文の通り、私は生物学上は男性ですが、日常は女性として生活する『非常に怪しいオタク』ですhappy01
いかに記事上で小難しい私見をお話しても、そのスタンスはまったくブレていません。

とはいえ前述の事情通り、私は最近、ほとんど男女差のない格好をしているので、とりたてて奇異に見られる局面も無いのですが、今日の彼女や件の患者さんのような「フル女装」のいでたちについても、街の皆さんはあまり抵抗が無いように感じます。
別に避けるわけでも逃げるわけでもなく、普通に接しているんですね。
いつからなんでしょうね。そういういわゆる「女性の姿をした男性」が世間に認められてきたのは。私の周りだけなのかな。

で、思いました。それは自分にも言える事なんですが。
「あ、そうか。堂々としてるからかな。変に思われない理由は。
きっと自信が、自然体を作ってるんだな。」


最近お越しの読者の皆さんにはちょっと耳新しいお話かもしれませんが、以前から「ネヴュラ」には、こういう話題もちょくちょく登場していたんですよ。
ですからもし抵抗感がおありなら、今回はスルーされた方が良いかもしれません。
私のような者の独り言でもよろしければ、お付き合い頂ければ幸いですhappy01

男性が女性の格好をする。これは普通、考えられない事です。
確かに最近はバラエティー番組などで芸人さんが女装したり、いわゆるファッションのボーダーレス化で、ユニセックスな服が流行を呼ぶ風潮もありますが、やはり通常生活のいでたちに男女の違いはあり、その縛りは特に男性側に大きいように感じます。
つまりファッションの自由度は、女性の方が圧倒的に高いという事ですね。
女性のファッションアイテムのバリエーションは、男性のそれをほぼ100%カバーしています。女性が男性と同じ格好をしても、奇異に感じられないという事です。
ところが、その逆はありえない。
男性が街をスカートで歩いていたら、やっぱりおかしいわけですね。

でも冒頭の彼女や患者の彼女のように、周りから認知されている方々も居る。
彼女たちが人から避けられず、物笑いの種にもならない理由とは。

やっばりそこには、本人の『自信』があるような気がするんですよ。


私たちのような者への世間の風が弱まった理由の一つは、もちろん「性同一性障害」という言葉の一般化も大きいと思います。
異常な性癖がそうさせているのではなく、それは本人のアイデンティティーに忠実なだけなのだという認識が浸透したおかげですね。
まー私の場合、周りからは「アンタの障害は軽い方ね。オタク癖の方が重症」的な見方もされます。だから『オタクイーン』と名乗っているわけですがcoldsweats01

ですが今日の話題のお二人は、その派手ないでたちから、おそらくお二人とも
「夜のお仕事」の方々とお見受けしました。

それはアイデンティティーを職業に活かした例として、私からは立派に見えます。
そういう目で見れば彼女たちの服装は「制服」「仕事着」であり、それで収入を得ている以上、立派な「生業」であるわけです。


ずいぶん昔にお話しましたが、私も以前、盛り場でホステスとして接客業を行った時期があります。
今思えば、それも社会勉強にもならないお遊び、真髄を知るにはほど遠いひよっ子の覗き見に過ぎませんでしたが、彼女たちが自分のお仕事に持つ「誇り」というものは、他の職業にけっしてひけをとらないものでした。


お店でお客さんがホステスに感じる「明るくお酒を楽しむ女性たち」というイメージは、ホステスという職業を選んだ彼女たちが、血の滲むような努力の末掴んだ
「技能」であり、他の職業にも決してひけをとらない「専門職」であるわけです。

デュエットの歌い方、タバコに火をつける仕草、乾杯のグラスの高さまで、一瞬も気の抜けない「演技」を、彼女たちは毎日繰り返しているわけですね。
そう言っちゃうと、男性読者の夢を壊しちゃいそうですがhappy01


私が昔勤めていたお店で、一度、ママから聞いた言葉があります。
懇意にしていたお客さんからアフターを誘われ、トルコ料理屋さんでひとしきりご馳走になった帰りの道すがら。
「やっぱりお客さんとの食事って疲れるよね。ヘンな事言えないもん。
とても味わってる余裕なんかないよ。」

楽しげに見える食事の席も、ホステスにとっては真剣勝負の舞台。
そこはまぎれもない「職場」なのですから。


読者の皆さんと同じように、彼女たちも自分の職業に自負と誇りを持っているからこそ、堂々とそのいでたちをしていられるのでしょう。
その気持ちが周りに伝わる事で、周りも彼女たちを認め、分け隔てなく接することができるのかもしれません。
誰からも後ろ指を指される覚えはないという自負。
それこそが彼女たちのオーラとなっているんでしょうね。

で、「普通に扱われる」という事が自信に繋がり、自己の向上に役立つというわけです。やっぱり女性は『見られる事で美しくなる』んですねhappy01


そのオーラを出すものは、何も女性のいでたちを職業に活かしている方だけではありません。例えば私のように、男女の区別ない職場で働いている者だって、普段から女性服を着慣れていれば、自然なオーラが出るものだと思っています。
うーんこのネタ、いつも以上に怪しいなー。小さなお子さんはマネしないでねhappy01



彼女たちに思いを馳せながら、ちょっと昔の事を思い出しました。
私が今の生活スタイルを定着させた頃、ある大型スーパーの(スーパーばっかり行ってるみたいですが。貧乏ですからデパートなんて足がすくんで行けませんcoldsweats01)婦人服売り場で、また私と同じ人種に出会っちゃったんです。類は類を呼ぶというhappy01
ところがその彼女は女装世界で言う「新人さん」で、挙動がものすごくぎこちない。
きっと、
外出経験などほとんど無かったのでしょう。
まーよくある「片側の手足が一緒に出ちゃう歩き」するほど緊張していて。
周りにケンカを売るように視線はキツく定まらず、唇は乾いちゃって、歩く姿はブリキのロボットのようhappy01


「をいをい、それじゃ女性には見えないよ」と苦笑を禁じえませんでしたが、コレは新人さんにはよくある事なんですね。
自分が女性の服を着ている事を必要以上に意識しちゃって、思考停止状態に陥っているんですよ。男の声が出せないから話しかけられればバレるし、そうでなくても「いけない事」をしているんじゃないかなんて不安で気が気じゃない。
「女性らしさ」を心がける余裕なんてとても無いというhappy01


私もそんな頃がありましたから、彼女に声をかけて緊張を解いてあげようとしたんですが、彼女は近づく私を認めた瞬間、緊張と恐怖に怯えて立ち去ってしまいました。
もちろん、手足は同時に出してhappy01
まー前述の通り、話しかけられればバレるという不安がありますからね。
彼女の行動もよくわかります。バレてるから近寄ったんですがcoldsweats01


彼女が正体を晒した理由。それはやっぱり前述の「自信」と関係があります。
きっと彼女は「見られ慣れていなかった」んでしょう。そういう場数をこなしていないから、自分が他人にどう見られているかが分からない。だから不安になる。
その不安が動きに出てしまうわけです。


「そんなことまでして。なんで女装なんてするのか、その気持ちが分かんないよ。
化粧だって大変だろうに」というご意見も多いでしょうね。

そりゃそうなんですよ。こればっかりは共感されない事だって分かっています。
でもつくづく、『自信が自然体を作る』事の重要さを再認識した次第です。
いつも自信を持って生きたいなあと。リップグロスの艶も調節してkissmark



で、もう一つ、思い出しました。
昔働いていたお店のママに、こんなお話をされた記憶があります。
私以外はママ以下、全スタッフが女性のお店でした。

「私たちホンモノの女は、女である事にあぐらをかいている。
みゆきちゃんは女になろうと努力してるからね。私たちも見習わないと。」


きっとママも、私の立場を思いやってく慰めてくれたのでしょうが、これも一つの真理ですね。
自然体も大事ですが、それを超えてしまうと「慣れすぎ」に陥り、周りからは「女にあぐらをかいている」ように見えてしまう。
いつも女性である事を意識する。これも必要なのかもしれません。

実に微妙なバランスを、女性は保ち続けなければならないのです。
自然体が度を越してしまった時。それが「女を捨てる」と言う事もしれませんね。

そういう意味では、男性には「自然体を超える」という概念は無いような気がします。「男を捨てる」って言葉は無いですからhappy01


いつも以上にコメントしづらいお話で、失礼しましたcoldsweats01
気持ち悪いなんて言わないでね。まぎれもなく、これも私なんですから。

うーんでも、私の自然体も度を越してるような。
最近、着る物に気を配らなくなったし。
ファッション誌も買わなくなって久しいし。
ライバル視していたエビちゃんにも、だいぶ差をつけられてるし。
「宇宙船」の女性キャラデザインも、けっこう苦労したしなー。
ここ数日は暖かいから、そろそろウォーキンクやストレッチも再開しないと。

バレンタインデーも近いですから、女性らしさには気をつけたいものです。
チョコを「食べる」って事には余念がないんですがcoldsweats01

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2008年10月19日 (日)

午前0時の女

先日からのお話通り、今日は父の七回忌、母の三回忌でした。
去年の一周忌の時のように、また暗いお話になってもなんですから
法要の中身は置いておきましょう。

なかなか面白い話題もありましたが、それはまた後日という事で。
今日はちょっと、変化球で行きたいと思います。

Photo実は昨日、近所のレンタル店でこれを借りまして。
昨日がレンタル解禁日だったんです。

朝一番にお店へ飛び込んだものの、店頭には並んでいなくて。
あわててスタッフに聞きました。
「今日、解禁日ですよね。」
私が早すぎて、お店に出す前でしたcoldsweats01
という訳で、無事レンタル成功cd


このアルバム、これまでのヒットシングルを網羅した三枚組ベストという事で、発売前から話題になりましたよね。
購入された方も多いと思います。
私も欲しかったんですが、オタクグッズの買いすぎでお財布が許さずcrying
泣く泣くレンタルする始末に。まー毎度の事ですがweep

で、今日の法要の移動車中は、すべからく彼女のヒットナンバーがBGMとなっていたのでした。特に最新シングル「幸せのものさし」は鳴らしっぱなしrvcar
「自由と孤独は二つでセット」なんて歌詞が、もう沁みちゃって沁みちゃってhappy01


車内を賑わすおなじみの曲を聴くたびに、昔の記憶がまるで湧き水のように蘇ってきまして。
竹内まりやさんのナンバーは、私にとって特別な思い出とセットなのです。
今日はそんなおバカな過去を、ちょっとお話しましょう。
笑っていただければ幸いですhappy01


以前から時々お話していますが、昔、私のような性癖の者ばかりが集まる飲み屋さんへ、毎週のように遊びに行っていた時期がありました。
いわゆる「女装スナック」というお店ですね。
(ホントはこの言葉、あまり使いたくないんですがcoldsweats01
名古屋でその手のお店と言えば、事情通の方なら大体お察しがつくでしょう。
まー、中でも全国的に有名な「あのお店」に、通っていたとお思い下さいhappy01


昔も今も、その手のお店のメインはカラオケ。
男性が女性の姿を楽しむお店ですから、お客さんも個性的な人ばかり。
そこで歌われるカラオケも、通常じゃ考えられないモノが多くてkaraoke


皆さん女性の姿をしていても声は男性ですから、選曲はなかなか難しい。
でも本人は女性として歌いたいわけです。ですから果敢に、女性ボーカルの曲に挑戦するんですね。

でもこれは、ある種無謀な挑戦でhappy01
その高いキーに、喉から血を吐かんばかりに自爆する場合がほとんど。
そりゃムリですよ。森山周一郎みたいな声の人が、八神純子なんか歌おうとする世界なんですから。勢い、テクノロジーに頼らざるをえないとhappy01
平たく言えばボイスチェンジャー。アニメ声みたいな加工ハイトーンに酔いしれながら、皆さん女性になった自分に浸るわけです。

(うーん。過去の事とはいえ、こう書くとすごく怪しい世界だなー。
気持ち悪いなんて言わないでね。本人は真剣なんですからcoldsweats01


でもそんな中、機械になんて頼りたくない!地声で女声を出すんだ!などと男らしいhappy01決意を持った方も大勢いらっしゃいました。
もう涙ぐましい歌いっぷりで。聴いてる方も、歌の上手さと高いキーのどっちに感動してるのかよくわからない脳内状態だったのでしたpunch


当然ながら、地声が低い方もいらっしゃいますから、そういう方はどうしても諦めが早くなりますね。
一度、フルメイクで真っ赤なドレスを身にまとい、ドスの効いた低音で「唐獅子牡丹」を唸るお客さんを目撃しましたが、こうなってくるともう、ご本人も着地点を見失っているんじゃないかとあらぬ心配までしちゃって。
しかもその方、ものすごく上手かったんですhappy01


まーそんな、女声へのあくなき挑戦が毎晩繰り広げられる店内では、自然と「レディースボーカル曲をオリジナルキーで歌える事」が、一つの目標になります。
ボイスチェンジャーから始まり、次はキーを最大に下げて挑戦、歌う度に一つずつキーを上げてゆき、最終的にはオリジナルキーを目指す。みたいな。
途中、志は半ばにして敗退する同志をある時は励まし、ある時は涙を飲んで見送りながら、一歩一歩マウント・ハイトーンを登るわけですpunchpunch


私が通っていた時期も、お店ではこの挑戦が続いていました。
お店に近づくとドアの向こうから、あくなき挑戦の雄叫びが聞こえてきた事も一度や二度ではなくhappy01

近くにお住まいの方は怖かったでしょうねー。男声の「ラムのラブソング」が流れてくる訳ですから。もちろん微笑み声付きでshockshockshock


私がお店に通い出した理由は、性別の不自由な者が抱える「仲間を探したいけど、どこへ行ったらいいか分からない悩み」の一つの解決策としてでした。
後に、彼らは私とは別の存在、ストレス解消目的だと分かるのですが、とりあえず外見は仲間っぽかったですしhappy01
初来店以降、たくさん出来た仲間とともに、私はいわゆる常連客として顔を知られる存在になりました。ママがちょっとお店を空ける時には、カウンターに立ってチーママの真似事などさせてもらったり。
そんな日々の中でもとりわけ盛り上がったのが、前述のカラオケでした。


私の声を知る方はお分かりかもしれませんが、私は比較的地声が高いので、女性ボーカルの曲もほとんど苦労しなかったんです。
歌そのものは決して上手くないんですがcoldsweats01 とりあえず、声が「それっぽい」らしいんですね。オリジナルキーも、何とか再現できて。
中でも最も得意としたのが、冒頭にお話した竹内まりやさんでした。
(あい変らず、前置きが長くてすみませんcoldsweats01


当初は今井美樹さんのナンバーがメインだったんですが、やがてその曲の良さに惹かれ、まりやナンバーにシフトして行った私。
もうとにかく、片っ端から挑戦しまくりで。
Photo_2これは今回のベストアルバム収録曲なんですが、どれも喉が潰れるまで練習したものばかり。
もう懐かしくて仕方がありません。


『ドリーム・オブ・ユー』『September』『不思議なピーチパイもう一度』『マージービートで唄わせて『色・ホワイトブレンド』『家に帰ろう』『毎日がスペシャル』『今夜はHearty Party』・・・
これらアップテンポの曲は、お店が一つになって盛り上がれるものばかり。

『リンダ』『恋の嵐』『元気を出して』『けんかをやめて』などなどガーリッシュな曲は、ちょっと可愛く歌うのがコツ。

そして。私の最も好きな一群、歌い上げるバラード系には、特別な扱いがなされていました。
『駅』『シングル・アゲイン』『告白』『カムフラージュ』『天使のため息』『真夜中のナイチンゲール』・・・
それらの曲を、私は午前0時より前に歌わないと決めていたのです。
これには理由がありました。


一つは、早い時間には似合わない曲という事。
道ならぬ恋や大人の女性の悲哀を描いた内容だけに、あまり軽く歌いたくなかったのです。

そしてもう一つ。実はこれが最大の理由ですが。
お店の雰囲気が落ち着いて来るんです。

ハイテンポの曲で仲間と盛り上がり、そこそこ会話も弾んで喉を潤したら、時間などあっという間に過ぎてしまいます。
やがて喧騒も収まり、お客さんも一人、二人と帰りの途に。
それまでの騒ぎが嘘のように収まって、カウンター客だけの静かな雰囲気。
会話もちょっと途切れがちになって。


ママも仲間もこの事を知っていて、日付が変わる頃にさりげなく『天使のため息』なんかを入れておいてくれます。
午前0時。大人の時間の始まりを告げる、あのイントロ・・・

うーっ!私にはもったいない演出効果happy01
いつものおバカとは別人のように、しっとりと歌い上げるまりやワールド。
この時の私は、まるで「美女と液体人間」の白川由美もかくやのいい女。
(悪酔いも手伝って、すでに究極の自己陶酔)


まー、一時期はこんな事ばっかりやってました。
うーん書いてみると、改めて自分のおバカぶりに気がつきますねー。
まったくお酒の勢いは怖ろしい。ホントに女の酔っぱらいは始末におえない(すべて自業自得crying


それでも『天使のため息』や『カムフラージュ』『真夜中のナイチンゲール』あたりまでは、まだいい方なんです。内容にほんのちょっと希望がありますから。
歌い上げる分、爽快感もありますし。
でもこれが『駅』『シングル・アゲイン』『告白』ぐらいになると・・・
もーだめ。目で詩を追うだけで声が詰まっちゃって。
反則ですよこんな曲。よく泣かずに歌えますね。巷のOLさんは。

しかもこの時点の私は、お酒も入って感情むき出し。
これらを涙なしで歌える女性は、まだ人生経験が浅いと言えましょうhappy01
まー私にも人並みに、辛い経験があるという事ですねcoldsweats01



まーそんなこんなで、私を「午前0時の女」なんて呼ぶお客さんも居ました。
その呼び名、何となく気に入っていたんです。
日付が変わると共にバラードを歌う女なんて、ちょっとカッコいいじゃないと。

それよりはむしろ、あまりのお子ちゃまぶりに「0時になったら帰りなさい」なんて意味だったのかもしれませんがweep


久しぶりにまりやナンバーを聴きながら、そんな事を思い出しました。
きっと皆さんも、これらの名曲に色々な思い出がある事でしょうね。
ベストアルバムって、それぞれの曲に馴染みがあるだけに、記憶の糸もたぐり易いのかもしれません。
でも私の場合、カラオケの思い出じゃなー。全然色っぽくありませんねhappy01
名曲の名に恥じない素敵な思い出を、頑張って紡いでいこうと決意しました。
さしあたっては『チャンスの前髪』のイメージで前髪をカット・・・
どんな消極的な姿勢なんだかcoldsweats01

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2008年9月 8日 (月)

秋色のブレス

昨日はクジャクの羽根で、文字通り舞い上がっていましたがcoldsweats01
実は他にも手に入れたものが。

Photo 黒い文字盤の腕時計。(ネックレスは以前買った物。流行遅れですが好みでhappy01
こんな感じの一本を、ずっと探していたんです。
まーご覧の通り、一目で分かる安物ですがcoldsweats01


女性読者の方々はお分かりと思いますが、小物やアクセサリーってコーディネートの加減が難しいですよね。
服やバッグ、靴がメインのイメージとすれば、腕や胸元の小物は「刺し色」。
ちょっとしたさじ加減で、コーディネートの良し悪しが決まってしまいます。
いわばファッションの決め手。
ある意味、ウェアより難しいセレクトと言えるかもしれません。

しかもこの時期はウェアの選定だけでも大変で。
今日の名古屋は最高気温が30度を越えましたから、まだまだ夏物は手放せませんし。秋物へのスライドが難しくってしょーがないcoldsweats01
でもブティックの店頭は秋物一色。今入手しなければ、目ぼしいものはあっという間に売り切れてしまいます。
秋は一年で最もおしゃれを楽しめる季節だけに、この気温とのかけ引きは一瞬も気が許せないものなのです。(それほどでもないかなcoldsweats01

ともあれこの時期「いつまでも あると思うな お金と秋物」を呪文のように唱えながら、私は街をウロウロ。


しかも。意外と私、デザインには妥協が出来なくて。
例の7月27日「ウルトラ検定」当日も、あの黒いシャツワンピに合う腕時計を持っていなかったが為に、泣く泣く携帯を時計代わりに参加したような次第weep
いやホントは探したんですよ。検定当日前に。
でも何軒回っても、欲しいデザインに出会えない。
あっても「トータル・リコール」クライマックスの火星シュワちゃんみたいに目が飛び出そうな高額でeyeeyeeye
好みと価格のバランスってなかなか合わないものなんですねー。
こういうのはある意味「縁」ですから。

そんな夏の敗北を繰り返さない為にも、秋はとにかく好みの一本を。
この腕時計は、そんな私の秋気分を凝縮したモデルなのでしたhappy01


私が惹かれたのは、なんと言っても黒い文字盤。
おしゃれに言えばフェイスカラー。
お店には、このデザインでサイズや色の違うモデルが沢山あったんですが、黒い文字盤、白抜き文字はこの一本だけだったんです。

これが秋の気分にピッタリhappy01 やっと出会えたブラックフェイスhappy01
平凡すぎず、アナーキーすぎない書体、文字バランスも好み。
昔、日比野克彦デザインの腕時計を愛用していた頃を思い出しますhappy01
さほどのインパクトは無いですが、年を考えればこれくらいが丁度いいかなと。


こんな時計一本から秋のトータルファッションを妄想するのが、私のようなおバカには何より楽しい一時。
でも待てよ。例の「ウル検黒シャツワンピ」って、まだ一回しか着てないし。
あれになら合いそうかな。いつもながら予算も無い事だしhappy01
という訳で。手持ちのウェアとのマッチングを念頭に置いてしまう安上がりな発想が私の限界crying

女性読者の皆さん。センス0の私に、秋のおすすめウェアなどご教授下さい。
男性読者の皆さんも、秋の女性ファッションについてお好みがあれば、ちょっと教えて下さいねhappy01

なんか腕時計のお話じゃなくなっちゃいましたが。まーいいか。
こんなもんですよ私はcoldsweats01


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2008年6月29日 (日)

D2計画発動

ちょっとご無沙汰しておりましたが、体調不良などでは決してなくhappy01
26日、27日の二日間は超ハードワークでダウン。
昨日、28日は私事で忙しくて。
動きすぎてミニバイクのタイヤがパンクなんておまけまでcoldsweats01

でもそんな中、欠かさず続けていたのが、今年も本格開始のウォーキング。
3月頃から始めていたのですが、ここ数日、暇さえあれば歩いていたのでした。

超ハードワークだった27日も、わざわざ早起きして出かけたりして。
何となく、歩かないと気持ちが悪くて。
こんな梅雨の時期でも、傘を片手に張り切っています。


先日、ネット上でダイエット記録を競い合うサイトをテレビで紹介していまして。
要は、自分で目標体重と目標日程を決めて、その日までの食事や運動の記録を書き込めるサイトなんですね。
体重の増減は自動的にグラフにアップされ、わかりやすく理解できますし。

男女問わず、登録者も多いこのサイト。
データは公開され誰でも見る事が出来ますから、一人で行う孤独なダイエットより、頑張っているライバルたちのデータを見る事でモチベーションを上げる心理効果がある訳です。
言ってみれば、ダイエット日記に特化したブログみたいなものでしょうか。


ちょっとした目標を掲げている私はすぐ登録。
誰でもすぐ登録できちゃうので、非常に簡単。
サイトで設定できるダイエット期間は1ヵ月と3ヶ月なんですが、サイトでは無理なダイエットによる体調不良を配慮して、3ヶ月を勧めています。
ところが、私が決めた目標期間は1ヵ月。
なぜかと言いますと。
私の目標日は7月27日。そうです。以前からお話している『ウルトラ検定』当日を、ダイエット完了のXデーに設定しているのでしたhappy01
しかも何と、目標はマイナス6kg!
いい年して蛯原友里並みのプロポーションを目指すという神をも恐れぬ暴挙にshock
まさに無謀。ダイエットサイト登録日は6月25日ですから、わずか33日で6㎏ダイエットを行おうという無茶な計画なのです。


昨年もちょうど6月、幼馴染との再会を目指して頑張っちゃったことがありましたが、どうも私は梅雨時期から夏にかけて、体を絞る欲求が抑えきれないようですね。
まー確かに肌の露出が増える時期でもあるし、なまった体を鍛えなおすという意味でも、歓迎したい癖ではありますがhappy01

とはいえ、いくらおバカな私だって、まさかウォーキングと食事管理でそこまでの効果が上がるとは思っていません。
読者の皆さんもご存知の通り、私は元々、目標を高く掲げることがモチベーションを上げる最適の方法のようなのです。
明後日発売の「宇宙船」で発表される例の応募企画しかり。
件のウルトラ検定だって同じです。

ですから今回のダイエットも「大きな目標、近づく現況」を目指しています。
企業のスローガンみたいですがhappy01


そんな今回のダイエット、名付けて『D計画』。
もちろんDはダイエットのD。日本沈没フリークの私にはピッタリの名称です。
計画は現状の食生活や運動状況を調べ、改善項目を研究する『D1』。
体内の脂肪を体外へ避難させる『D2』から成り立っています。

既に体脂肪計付きのヘルスメーターで、『D1』は完了。
きっと、小林桂樹氏演じる田所博士が「ミクロの決死圏」よろしく「わだつみ」で私の体内に侵入したなら、こんな会話が繰り広げられていたでしょう。
「コイツは君、体脂肪密度の最大値だ!」
「多いはずです、多量の糖分摂取が!」
「照明弾だ!」

操縦桿を握る小野寺=藤岡弘氏の目も大きく見開かれます。
直後「わだつみ」は巨大な海流に飲み込まれ・・・

「最悪の場合、ウルトラ検定当日、お洒落なワンピースを着られない」
鬼気迫る田所博士のセリフに押し黙る一行crying


「何もせんほうがええ」などとはとても言っていられない私。
現状把握後、直ちに始動する『D2計画』。
渡老人のバックアップなど期待できない私は、とにかく予算をかけずにダイエット作戦を決行しています。
「レタス一枚、ヨーグルト一個、お茶の一滴に至るまで、厳重なカロリー管理下に入るという事をご了承願います。」
丹波哲郎氏=山本総理の号令一下、ダイエットサイト登録後はウォーキング、食事管理と、非常にストイックな生活です。のめり込む性格がここでは幸い。
体調管理にも気を配り、Xデーに備えます。


期せずして、名古屋駅のナナちゃん人形も水着に着替え。
そのスレンダーなプロポーションは、まさに私のあこがれです。
彼女を見るにつけ、D2計画魂はいっそう燃え上がるのでしたhappy01

Photo

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2007年10月29日 (月)

カレイドスコープな日々

「ネヴュラ」再開後、今日で記事も三本目。
約2ヶ月の休止期間中には色々な事がありました。そのほとんどはあいも変わらぬおバカな日常だったのですが、私も生身の人間、過ぎ行く日々にも心に残る様々な出来事があるのです。

いい機会ですから、今日は休止期間中、心に残った出会いの数々をお話しましょう。特に劇的な展開があるわけでもありませんが、そこはそれ、ちょっと変則キャラの私ですから、自然とお相手との間にも軽いドラマが生まれるものなのです。

先月、9月の末に会ったのは、「ネヴュラ」にも時々コメントを下さるやませさん。彼女は自分の車を運転し、わざわざ遠い所から泊りがけで私の街まで遊びに来てくれました。
それもそのはず。彼女は、やはり「ネヴュラ」でも折につけ話題に上る私の幼馴染・ro_okuさんのお知り合い。やませさんの目的はro_okuさんとの再会と私との初顔合わせの二本立てだったのでした。


毎度こういう日には雨に祟られる行いの悪い私が心配した通り、当日はまたしても雨。わざわざ自宅近くの駅にまで駆けつけてくれた彼女たちは、私のいでたちにも全く引かず(お互いいい度胸ですね(笑)街中の居酒屋さんで楽しい一時を過ごしました。

数年前の再会以来、私の事を理解(黙認?)しているro_okuさんはともかく、ブログを通じてしか私の事を知らなかったやませさんにとってこの一時は、結構、緊張と不安に彩られたものだったような気もします。今やこの姿で人前に出る事に全く抵抗がなくなった私ですが、こうした関係のお仲間にお会いするにはそれ相当の緊張感を伴うものなのです。
でもこんな時、男性の気づかいは頼もしいものですね。
ro_okuさんのさりげないはからいで、やませさんは私のルックスに悪酔い(笑)する事からは逃れられたんじゃないかと。


人が人に会いたくなる時、そこには何かしらの感情が存在するのではないかと思います。心の内を誰かに話したい。思いのたけを聞いてもらいたい。でもそんな思いつめた感情も、その顔を見るだけで忘れてしまえるようなやさしい印象を持つ人っていますよね。
私はそんな存在に憧れています。まだまだ私には遠い道ですが。
まーro_okuさん同様、私も今だ精進の日々ですね(笑)。



そんな、いわばお知り合いとの一時も楽しいものですが、不意に訪れる出会いもまた刺激的なものです。
この2ヶ月の間に、私は初対面の二人の男性と楽しい会話を経験しました。

この二人、いずれも酒場的な大人の社交場でどちらともなく会話が始まった偶然の展開。なかなか起こらないこういうシチュエーションを楽しむ気になるのも、歳をとったずぶとさゆえでしょうか(笑)。
実は今回のこの会話を通じて、私はいくらか思う所がありました。
そこには私という存在の多面性を考えさせる展開が待っていたのです。


最初に出会った彼はまだ20歳の学生さんでした。医療関係の専門学校に通う彼はまだ女性との会話に慣れておらず、不器用に話題を振りながらもその流れを次の会話に繋げる事に苦労しているようでした。
何も会話を続ける事ばかりがコミュニケーションの手段でもないものを。私は何度か若い彼に助け舟を出しながら、偶然訪れたその機会を楽しんでいました。
「自分が彼くらいの頃も、こんな風に不器用だったなー」なんて、ちょっと彼に可愛さを感じたり。

「何で私に声をかけてきたの?」
女性の常套手段とも言える、防衛心と虚栄心がないまぜになった質問を振ってみた私。

若い彼にはちょっと難問だったかもしれませんね。ここでいかに相手を喜ばせるかが最初のハードルなんですよね。でも彼の答えは意外なものでした。
彼は幼くして母親を亡くし、以後好きになる女性は年上ばかりなのだそうです。女性に母親の影を求める気持ちはどんな男性も持つものでしょうが、それがこれ程ストレートに表れる例も珍しい。
中学生時代、病気で母親を亡くした事で彼は自暴自棄になり、学校でもかなり問題を起こしたそうです。その時親身になってくれた先生の指導により、今は医療関係に進むべく学校に通っていると彼は話しました。

実はこの時、私は彼の話が嘘でも許す気になっていました。真偽はともかく彼も寂しかったんでしょう。何にせよ私に話しを聞いてもらいたくて声をかけた。ただそれでも良かったのです。「この相手なら話を聞いてもらえそう」という彼の願いを無碍にする事が出来なかったのかもしれません。
そういう意味では彼の作戦勝ち。私は彼の答えに乗ってあげました。

「年上の女のどこに惹かれるの?」
またまた意地悪な質問を投げかけた私。半分本音、半分ゲームのやりとりが心地いい。彼の母親に近い年齢の私には、はるかに年下の彼の心の揺れが愛おしく感じられました。答えは何でも良かったのです。

でもそんな私の目論見とは裏腹に、彼は亡き母親の記憶をかき集めるように年上の女性の魅力について熱く語り続けるのでした。
「この子、嘘を言っていないんじゃ。」
きっと彼は、私に母親の面影を見ていたのでしょう。
幼くして欠け落ちてしまった母からの愛情を私に求めている。そんな錯覚が、私の中の母性らしきものをくすぐるようでした。


会話の中で印象的なセリフがありました。
彼は何度も私の年齢を聞いてきたのですが、「女に齢を聞くのは失礼」的にはぐらかしていたのです。ところが彼は執拗に「38歳」にこだわり続ける。
「38より上ですか?下ですか?」
「どっちだと思う?」
「う~ん・・・上かな?」
彼のその言葉に吹き出した私。
「あのね。そういう時は嘘でも下って言うの。女を喜ばすためにはね。」
「あー、そうか。すいません慣れてなくて。」
照れ笑いする彼の顔を、私は今でも忘れられません。


でも今思い返せばあの「38歳」という年齢は、ひょっとすると彼のお母さんが亡くなった時の年だったのかもしれませんね。だから彼はあれほどこだわったのでは。彼はその年に近い女性を捜し求めていたのでしょう。
彼の事を思い返すたび、彼が私の中に母親を見ていた事実に不思議な感慨を覚えます。



それから数日後。二人目に出会ったのは50代半ばの遊び人風オヤジ。(「ちょいワル」と書こうとしたんですが、「これ死語かも」という躊躇が指先を鈍らせまして(笑)。
「チェックのプリーツスカートってトップスのコーディネートが難しいんだよね」なんてもうベタベタのナンパ口調で。第一、相手の服から話を運ぶなんて慣れすぎじゃないの。

当人のいでたちは、と見れば、派手な柄のシャツにスリム風のデニムでまったく隙なし。どういう了見で私みたいなのに声をかけてくるのか。
最初はその軽薄さに腹も立ち通しだったのです。
でも女って怖いですよね。「こういう男の手口を勉強しておくのも面白いかも」って思っちゃうところが(笑)。


他愛のない言葉のやりとりの中で彼の様子を探る私。(こういうくだりって男性読者と女性読者で反応が違うんでしょうね。ご意見を伺いたいものです(笑)。
でもどんなに警戒しても、彼をさほど悪い人には感じない。
「離婚経験あり、20歳の娘が短大に通っている。親権は奥さんの方にあるけど、時々小遣いをせびりに遊びに来る。」
「今日の格好は、若い頃流行ったアイビーの雰囲気を目指してみたもの。
気持ちも若くなって声をかけてみた。」

まーいかにも50代の遊び人が言いそうなセリフのオンパレード。ウォータービジネス経験者の私はその程度では眉一つ動かさず、作り話と思いながらも彼の世界に引きこまれていきました。
話のうまい人って居ますよね。普通の話なのに語り口が魅力的な人。話術に長けていると言うか。前述の20歳の彼と比べては可愛そうですが、これこそ人生経験の差なんでしょうね。
ガードの固い私も「お話くらいなら」と思ってしまう何かがあるのです。
ただ、彼にはある決定的なウイークポイントが。

「離婚なさったんなら今、フリーでしょ?貴方ほどお話のうまい人になぜ彼女が居ないの?いや、隠してるんでしょうけど。」
何を言ってもうまくかわされるとは思いつつも、儚い抵抗を試みる私。
そんな私に「いや、俺さー。マメさがないんだよ。」あっさり非を認める彼。
「これと目をつけた女を口説き落とすまでは情熱持つんだよ。でもその後はパタッと熱が醒めちゃうんだよな。」

「釣った魚に餌はやらないタイプ?」
「まー、そんなとこかな。」
これから口説こうって女にそんな事言っちゃっていいのかなー。怪訝な顔の私に、彼は意外な事を切り出しました。
「俺、たまらなく女に言わせてみたいセリフがあるんだよ。」
「何、そのセリフって?」
「冷たくして邪険にして、我慢できなくなった女がポツリと言うセリフ。」


私の事が嫌いになったの?


「いいだろーこのセリフ。たまらなく色っぽいと思わない?」
うーん確かに、言い方にとっては物凄く色っぽいセリフ。けだるさと可愛さも必要ですね。
初代峰不二子・二階堂有希子に是非言わせてみたい。

「このセリフを耳元で言われて、そうじゃないんだよと言い訳するシチュエーションに憧れるんだよなー。」

いったいこの人、自分を誰とオーバーラップしてるのよと笑っちゃった私。
あんたは60年代のショーン・コネリーか!でもこんなキザな話をされても、憎めない人っているんですよね。

「じゃー貴方は、私にこのセリフを言わせたいわけ?」
「言わせたいねー。でも本当にいい女にしか似合わないセリフだけどな。」

私の事が嫌いになったの?
これは本当に大人の女性にしか似合わないセリフですね。自尊心と羞恥心が微妙に交錯する一言です。私には一生かかっても言いのけられない。
なるほどー。女にこれを言わせたいかー。
で、私、その時思いました。
この人、私を女として見てる。


まーこれも真偽はともかく、この男性は私にこのセリフを言わせたいと思っている訳です。それはそれで光栄ですよ。気持ち悪いヤツと思われるよりは色っぽさを汲み取ってもらった方がはるかに嬉しい。
何しろ彼は、それから二時間以上も話をやめなかったのですから。

不思議な感覚でした。女性性の突端をくすぐられるとでも言うのでしょうか。
「お前を惚れさせたいんだぜ」という、絶対的な男性性の誇示ですよね。
私の正体を知っていてなおそれを望む。
これが大人の男の手口なのかー。

でもやっぱり私は、この危険なゲームに乗る事が出来ませんでした。
ほどなくして彼と別れた私。結局、彼も寂しかったのかもしれませんね。話し相手を探していたのでしょう。
しかし脳裏には、件のセリフが忘れ物のように残っていました。
あんな言葉が似合うような女になりたい。
そう思わせるだけの魔力があの一言にはあるのです。
と共に、この経験を今後の創作活動にも活かせそうな気が(笑)。


今日のお話もおバカでしたねー。言いたい事がお分かりでしょうか。
相手によって万華鏡のように映し出される、私という存在の不思議さ。
大事な「幼馴染」「ブロ友」、
そして大人の言葉遊びとはいえ「母親」「女」・・・
この2ヶ月の様々な出会いを通じて、自分の気がつかない面を発見できたような気もします。
これからもまだまだ発見がありそうですね。


今日のようなお話は「ネヴュラ」には珍しいと思います。皆さん、どう思われましたか?ただ一応お断りしておきますと、後半の二人の男性とはあくまで一期一会の会話です。
お話はその場限り、アンモラルな事は無かったですから誤解されぬよう。
私はそこまで浅はかではありません。念の為(笑)。


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2007年6月18日 (月)

女子魂再起動

タイトル通り、昨日の私は女子一色。
オタクテイストのかけらもない日曜日でした(笑)。


梅雨の晴れ間を利用し、例によってウォーキングで汗を搾り出した私。
もう熱中症の一歩手前まで陥り、流れ落ちた水分のおかげでそれなりにウェイトも落ちましたが、こんなのはちょっと食べればすぐに戻ってしまいます。

気分をリフレッシュする為昼間から、愛用の「アジエンス」でシャンプー、トリートメントまで一気に済ませた私は、そのまま体力回復の為眠りにつきました。
ウォーキング後、熱いシャワーの後の午睡。
これがチャン・ツィイーだったらさぞや絵になる事でしょうが、そこはそれハムスターのごとくくびれの無い私(涙)、心なしか丸くなって寝る姿までコタにそっくりで。
あんた、なにもそこまで飼い主に似なくても(笑)。

午後5時。済んだ夕方の空気に目を覚ました私は、今日行うべきある事に気がつきました。
「バッグを探しに行かないと。」

多くの女性読者の方々と同じく、私はお仕事とプライベートでバッグを使い分けています。お仕事で使うバッグは、資料やテープなどそれなりにかさばる事情がある為、自然と大きいものになってしまう。これは皆さん頷かれるでしょう。
場合によっては局でもらえる大きな紙袋を両手に抱え、色気のかけらもなく髪を振り乱して歩くことだって多いのです。


その反動もあって、私はプライベートで使うバッグには思いっきりこだわりを入れます。
これも女性読者にはおわかりでしょうが、遊びに行く時などに使うバッグって、その時のファッションや目的によって使い分けないといけませんよね。

「バッグはシューズの色に合わせる」という基本はありますが、それにしたって靴をパンプスにするのかサンダルにするのかでバッグのテイストだって変えなければおかしい。
ラインストーン入りのおしゃれなサンダルを履いているのに、バッグがデコレーションのかけらもないお堅いデザインでは釣り合いが取れない訳です。


こんな風にウェアを中心にコーディネートを考えられるのは女性に与えられた素晴らしい特権ですよね。男性のファッションはある程度間口の広さを持っているために、フォーマル・カジュアルを間違えなければほとんどのアクセサリーはうまくコーディネートできるような気がします。それが逆に、女性ファッションほどバリエーションを持たない事を証明しているとも言えますが。

そんな大きな事を言っていながらも、私は本当にファッションセンスがない大バカ者で(涙)。要するに「微妙な冒険」が出来ない。定番の組み合わせを外すことに非常な恐れを感じてしまうのです。
前述のバッグ選びにしたって別にとんでもないデザインを探すわけではなく、「これだったらなんとか合うだろう」という程度のこだわりなんですよ。「ウェアの一部分のデザインを微妙に意識した離れ業」なんてとても出来ない。頭の中でウェアのデザインを必死に反芻しながら、お店でバッグを一つずつ手にして探す訳です。

「オタクイーン、それだったら、バッグに合わせたい服を着ていけばいいんじゃないの?」なんて疑問を抱かれる方も多いと思います。まさにその通りなんですが、その為にはバッグ探しに出かけるときに持っていく自前のバッグが必要になりますよね。手ぶらじゃ行けませんから。
実は私もその手を考えました。ところがその自前バッグを久しぶりに取り出したところ、なんとそのバッグにはどこで付いたか大きなキズが(涙)。
なんとか消せないかと手を尽くしましたが、その努力も空しく廃棄処分となりました(号泣)。

まー貧乏人の私が買うバッグですから、別にそうなっても仕方ない程度の値段なんですが、やっぱり長年活躍してくれた相棒に対してはちょっと情も移るもので。「あーこのバッグはあの時使ったなー」なんて感慨もあったりしますが。
「ウェア着用作戦」が頓挫したのはそんな理由からだったのです。

少し前から「ネヴュラ」をご覧の方はこうも思われるんじゃないでしょうか。「あれ、先々週の金曜日、オタクイーンってバッグ買わなかったっけ?」
その通り。ところがあれはあくまで「スーツ用」なんですよね。かように女性のバッグのテイストはTPOに左右される。「ウェアの一部」と言ってもいいでしょう。
実は、私が今回バッグに合わせて想定しているウェアは、今月29日から公開の「ダイ・ハード4.0」観賞用のものなのです。

以前もお話しましたが、私にとって映画鑑賞は「監督の仕事を見に行く真剣勝負」。
お仕事の帰りに時間があるから、なんてノリで見に行けるほど余裕はありません。ある意味「正装」で臨むものなのです。

昔の女性は、恋人からのラブレターを読む時お化粧したと言いますが、私にとって映画を劇場で観るという事はそのノリに近いものがあるのかもしれません。
前売券を買い、チラシを隅々まで眺め、特典グッズの封を切る誘惑と戦い(笑)、公開初日を心待ちにする気持ちは、まさに恋人に会うそれと同じものがあるのです。
(作品の出来について辛口の感想を書いてしまうのは、その期待の大きさゆえかもしれませんが)


そこまで気合を入れる公開初日ですから、着るものだって頭の先からつま先まで手を抜けない。ただ先々週、幼馴染に会った時とはコンセプトが違います。
やっぱり「ダイ・ハード」ですから。といってタンクトップでは芸がないし(笑)。
白のボーダー・ワンピース。それが今回選んだ「ダイ・ハード気分の服」なのでした。
このワンピややカジュアルなデザインで、お堅いバッグはあまり合わない代物。足元はウェアと同じ白のサンダルを合わせますから中途半端なバッグではとても太刀打ちできません。と言って最近流行のスタッズ(鋲ですね)入りもちょっと違うし。適度なフォーマルさも要求されるんですよね。

(ごめんなさいね。男性読者の方々、今日はすべてこんな感じなので(汗)。

結構難しいんですよね。このテイストに合わせるバッグというのは。最大のネック、予算も限られてるし。
そんな事情を抱え、満を持して出かけたショップで格闘する事数十分。
(先々週色々回って、ショップ毎の品揃えを把握しておいたおかげで今回はピンポイント・アタック。)

やっと手に入れた逸品がこれです。
Photo_899
・・・・拍子抜けしないで下さいね(笑)。
これが冒険できない私の限界です。これ以上デコレートされた物は私の好みではないもので。多分今回のウェアならこの程度が丁度良いと思います。
ご想像通り、お値段も格安。恥ずかしくてとても発表できません(涙)。


でも不思議ですね。このバッグ、色・デザインとも今日廃棄した「キズ入りバッグ」とよく似てるんですよ。特にこの、ちょっとパールがかった白なんてそっくりで。
あー女性読者の失笑が目に浮かぶ。「あれだけ前フリしといてこれかい!」なんて。
ごめんなさい。スケルトンや編み上げのバッグなんかも考えたんですが。でもこれに落ち着いちゃうあたり、私のレベルが分かるでしょ?(涙)。


さて。これでマクレーン刑事とのデート・ウェアも決まりました。あとは彼に嫌われないようもうちょっとウェイトを絞るだけ。
この夏最大の話題作を前に女子魂も再起動しまくりです。

でも私はこんな風に「カレンダーに爆弾を仕掛ける」のが好きなんですよね。それが一つの目標になると言うか。
既に「劇場販売グッズ・関連書籍予算」も計上済み。
ハンス・グルーバー以上の準備態勢で事に臨みます(笑)。

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2007年6月 7日 (木)

プロジェクト・ドラゴンフライ

昨日のお話に、大変多くの方々からコメントを頂きまして。
まさかこんなに反響があるとは。
「こんなお話、皆さん絶対引くだろうなー」と思ってました。
どうもありがとうございました(笑)。


ところで、今キーを打っている私は非常にムリな体勢にありまして。
ペティキュアを塗ったばかり。足をテーブルの右に伸ばし、乾かしながら文案を練っているというとても人様にお見せできない状況なのでした(笑)。
なにしろ明日は本番。女はいろいろ準備が大変なんですよ。
普段あまりマニキュアなどを塗らない私も、今回ばかりはちょっと気合も入っちゃって。
そんなわけで今日も、昨日のお話の続きです。まったく方向転換はありませんのでご了承下さい(涙)。

昨日、皆さんから頂いたご意見を参考に、少ない手持ちからなんとか「勝負服」を決めました。(何を勝負するんだかわかりませんが)
皆さんのご意見の圧倒的割合を占める「キャリアウーマン風スーツ」、そのイメージはこの「←ブログデザインのお姉さん」に集約されているようで。
有難い事です。実物にはほど遠いのに(涙)。

彼女のテイストをなんとか再現すべく、今日はお仕事の合間を縫ってワードローブと大格闘。

「結局、スーツ系ってこういうのしかないんだよねー。」
今日なんて最高気温も30度越え。この時期着てもおかしくない「スーツ」というのはなかなか無い物なんです。普通、OLさんというのは会社では制服が多い。確かに私が出入りするテレビ局などは私服で働く女性も多いですが、「スーツ」を着ていらっしゃる方はなかなか居ないんですね。
「キャリアウーマン風って、意外と浮世離れしてるんだ。」
確かに私だって普段のお仕事ではデニム系が多いですから。
ジャケットとキャミ、スカートとか。


いや、でも今回は一大イベント。きっとみんなもお仕事帰り、スーツで来るに違いない。
そんな場面で私だけ「業界人でーす」っていうのもちょっと。で、やっと決まった訳です。
まー一言で言えば、「日本テレビ系の女性キャスターがニュース本番で着る感じの、ちょっとくだけた感じのスカートスーツ」って所でしょうか。
トップスはシックに黒ジャケット。ボトムスのスカートにはブルー・シルバー系の幾何学模様が。

フジ系ほど若くなく、TBS系ほど理知的でもなく、テレ朝系ほど地味でもなく、テレ東系ほど原色を使わない(笑)、「けど普通のスーツじゃない感じ」を目指しました。
本当は写真をお見せできればいいんですが(見たくないって?(笑)


さて。このスーツに合わせるマニキュアですが。
(今日もだんだん、男性に興味の無い話題になってきましたね。「付き合いきれない」って飛ばしていただいても構いませんよ。なんかお時間頂くのも申し訳なくって)
女性の方には常識と化しているファッションの常識「マニキュアはウェアに使われている色を一色取り込む」これを実践しました。
スカートの色を一色もらい、シルバーを。
それもかなり白に近い、タミヤのアクリルカラー「フラットアルミ」に近い色です。
(ここでプラカラーを出すあたりが私ですね(笑)。


スーツ、マニキュアまで決まれば、後はバッグ、口紅あたりですが(本当にごめんなさいね。ここで他のサイトへ行って頂いても結構ですので(汗)。
多くの女性の方々と同じく、私にもお気に入りの口紅というものがありまして。
「メイベリン・ウォーターシャイニーNO.311 ドラゴンフライ・レッド」という色。


色目も鮮やかで発色もよく、塗るだけで顔を華やかに演出できるこの色に出会うまで、私も結構試行錯誤を繰り返しました。
一度使っただけでドレッサーの底に追いやられる「授業料」も数知れず。口紅って、店頭で試し塗りをして見ても、なかなか自分との合いが分かりにくいものなんですよ。

ですからこの色に出会えた時、私は小躍りしました。
今まで他の口紅を塗っていた時は、どこか「私の顔はこれじゃない」という違和感があったんです。でもこの色を唇に引いた時、鏡に映る私の顔は「これだよ」と言っていました。
「ボトムズ」予告篇風に言えば「いよいよ、キャスティング完了」といった感じでしょうか。


確かに口紅も化粧品の一部ですからTPOによって使い分けるものですが、私の中ではこれが一番しっくりくる。「自分の顔」という感じがするんですね。
ですから私は、楽しみたい時には必ずこの「ドラゴンフライ・レッド」を使います。
この色を引いただけで、顔が喜んでいると感じるからです。
「勝負ルージュ」という言葉があれば、これはきっとそういう一本なんでしょう。


多分「ネヴュラ」の女性読者の方々は、大きく頷かれているでしょう。
女性にはこういう感覚がありますよね。口紅に限らずアイシャドー、チーク、マスカラに至るまで、女性には「自分を輝かせてくれるお気に入りのアイテム」があるものなんです。私の場合それが、この「ドラゴンフライ・レッド」なんですよ。

一本1,050円。決して高いものではありません。でもどんなに高い口紅よりも「これだよ」という一本ってあるものなんです。

ですから明日の集まりには間違いなくこの一本が必要。
スーツもストパーもマニキュアも大事ですが、私の「女としての証」はこの口紅にあるのかもしれません。
そういう意味で、明日はまさに「プロジェクト・ドラゴンフライ」。
なんかスパイ組織の作戦名みたいですが(笑)。

さて。そろそろペティキュアも乾いたようです。
次はキーを打つこの指先をシルバーに染め上げないと。
明日に備え、私の準備はまだ続きそうです。


こんなつまらないお話に二日間もお付き合い頂いてありがとうございました。
ここ数日、頭からつま先まで女しているおバカのたわごととお笑い下さい。
梅雨も近づいています。私にはこんな他愛の無いひとつひとつの事が、雨の季節を楽しむ絶好のレクリエーションなのかもしれません(笑)。

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2007年6月 6日 (水)

女子魂全開

美容院予約。
明日はヘアカラー。夏にふさわしく明るい色を目指す。

明後日は久しぶりのストパー。サラサラのシルク・ヘアーを目論む。天使の輪をゲット。
カット用にヘアカタログ入手も考えたけど、きっとストパー後ではセットなんて出来ないからいつものサロンスタッフ・Oちゃんにお任せ。
彼女のセンスなら、きっといい感じに仕上げてくれるんじゃ。

着ていく服の作戦会議。この時期は本当に難しい。
梅雨直前の湿気が厚着を拒否するけど本番時刻は午後8時。結構涼しい。

ワードローブ(なんて立派なものじゃないけど)を片っ端から開き、思いつくまま手当たり次第に引っ張り出す。
これはダメ。これも良くない。これは今の気分じゃない。
お仕事の帰りに覗いたお店にも目ぼしい物がない。

うーん。人生最大の悩み。

今日の気分を一言で語れと言われたら、私は上のように答えたでしょう。
「なんだー、今日はオタクイーン、普通のOLやってるじゃないの。」
そう思われた貴方、正解です。
私はここ数日、完全に「女子モード」なのです。

昨日の三時間ウォーキングもこの為でした。
無駄な努力ながら、少しでもスリムな姿を見せたい女心。おかげで即席ダイエット開始以来6kgカットに成功したものの、気を許せばすぐ戻る体質が恨めしい。
なぜここまで入れ込むのか。

25年ぶりの再会、だからです。

ごめんなさいね。今日は本当にこういうお話ばかり。いつものごとく途中からオタク話に方向転換、なんて事はありません。
「キモイ」と思われた方、お詫びします(笑)。

事の発端は一ヶ月ほど前。ひょんな事から幼馴染同士が偶然の再会をしたと思って下さい。25年の時を経ての再会でした。
その二人は懐かしさに顔をほころばせ、「昔の仲間に会いたいな」などと考えたのでしょう。当時一緒に遊んでいた仲間を呼び出し、旧交を温めようなんて気になるのも自然な流れだったのかもしれません。
私も幼い頃、仲間の一人として色々悪い事もやった恥ずかしい過去が。
仲間が私を思い出すまでには時間を要しませんでした。


「あんた、こなきゃいかんよ。」
半ば脅しのように聞こえる、懐かしい幼馴染の声(笑)。

多分5人くらいは集まれる、なんて彼の声に、断る理由はありませんでした。
もうお察しでしょう。その日は明後日、6月8日。午後8時。

さらにお察しでしょう。彼らと会うのは25年ぶり。
彼らは露ほども、私の今の状態を知らないのでした(爆笑)。


考えてみれば不思議なお話ですね。
今の私の事は、彼ら旧友よりも「ネヴュラ」のお仲間の方がはるかによくご存知なんです。
「遠くの旧友より近くのネット仲間」って本当ですねー(笑)。

25年ぶりの再会。これは今の私にとって重大局面なんですよ。
なにしろ何から手を付ければいいのかまるっきり分からなくて。
普段の状態をそのまま見せれば、とも思うんですが、やっぱりいくらなんでもスッピンにTシャツにデニム、というのはちょっとねー。
別に見栄を張りたい訳じゃないんです。でもせっかくこういう道を選んだんだから、ブスよりは美人に見えた方がいいじゃないですか。

とまあそんな訳で本番直前の今はもう大変。いつもの仕事着にはちょっとお休みしてもらって、イッチョウラに身体をねじ込むべくダイエットに励んでいた訳ですね。

実は、集まる幼馴染の一人は今の私をよく知っているんです。「ネヴュラ」でもたまにお話しする「社会人劇団の彼」です。彼が出演する公演に、私は結構女子な姿で出かけているので、彼を含む劇団の皆さんは私の事をよくご存知で(笑)。
何しろ劇団ですから。ちょっとやそっとでは驚かない集団です。

彼は今回の再会を楽しみにしているそうです。事情を知るのは彼だけですからそりゃー面白い事でしょう。彼だって、私が今の姿で現れたときには「動揺を隠し切れない」なんて言ってましたから。
みんなの驚く顔を見てみたいんでしょうね。悪趣味(笑)。

まーみんなそれぞれの道を歩む大人ですから、仲間の一人が女になったって別段驚くような事は無いでしょう。「それはそれ」的な感覚だろうとも思います。
そういう部分では別に心配は無いんですが、問題は冒頭の部分、「何を着ていくか」「どんな女を演出するか」ですよ。


顔も存じ上げない「ネヴュラ」のお仲間の皆さん、ちょっと考えてみて下さい。
25年ぶりに再会する幼馴染が女になっていた。貴方はその事実をまだ知らない。
向こうから手を振って歩いてくる。

こちらまであと20メートル・・・10メートル・・・
(「競馬の中継じゃないんだから」とお約束のツッこみを入れておいて)
あっ!あいつだ!女になってる!


もし貴方がそんなシチュエーションに遭遇したら、その時「彼女」にはどんな格好をしていてもらいたいですか?

A 清楚なお嬢様ワンピ
B バリバリのキャリアウーマン風パンツスーツ
C セクシーなお水ファッション
D 主婦丸出しのブカブカトレーナー、デニムのロングスカート
E メイドさん(笑)


これ、私の立場からすると本当に迷う所なんですよ。皆さんだってめったに遭遇しないシチュエーションですから迷うんじゃないですか?(笑)。
ただ一つ言えるのは、私は仲間に会った後も「私」であり続けるという事です。
別に「女」を演じたりしない。オネエ言葉でしなを作るような真似はしたくないんです。
こればっかりは変えようがないですからね(笑)。


そんな事を考えながらのコーディネートは大変ですが、何故かウキウキしている自分が居ます。なにしろ25年に一度の大イベントですから。
そーかー。女性が同窓会の前に味わう気持ちって、こんな感じなんだー。
なんかいいものですね。「女子魂」が疼く感じで。


さて。もう一つ大問題が。
女性読者の方はよくお分かりでしょうが、服が決まらないとマニキュアの色が決まらないんですよ。

私はマニキュアは本番前日の夜、ムラなく入念に塗りますから、服はなんとしても明日中に決めなきゃならない。
どーしよう!


きっと今夜は徹夜でファッションショーです。
こんなコメントしづらいお話で、申し訳ありません。
このテンションは、多分明日まで続くと思います(笑)。

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2007年5月13日 (日)

或る場末の夜に

「そーかー。母の日だもんなー。」
いつものウォーキングルート、夕方4時の公園。

お休みの日は人も多い所ですが、今日は特に家族連れが目立ちます。なるほどね。
この時期テレビや雑誌でよくある「母の日に欲しい一番のプレゼントは?」なんてアンケートの一位は「家族と一緒の時間」だそうですから、今日はみんな揃って公園へ、という訳ですね。何故かミニチュアダックスフントを抱えて走る子供を、笑いながら見ているお母さんの楽しそうな顔が夕景に映えていました。
今夜の食事はご馳走なんでなんでしょーねー。

重いお話で恐縮ですが、私は母を昨年11月に亡くしています。
「ネヴュラ」でもご報告したので憶えていらっしゃる方も多いでしょう。今日のような日は母についてお話しするいい機会でもあるのですが、没後半年足らずではまだ母についての思いはまとめきれず、お話できる心境ではありません。
言葉が見つかった頃、いずれ口を開きますので。
今日は母の日。「母性」という捉えどころのない感情についてお話したいと思います。

例によって、皆さんとちょっと違った性癖を持つ私の、過去の戯言です。不快感をお持ちになられたらお詫び致します。

私が「生物学上男性でありながら、女性として生活している」事は、「ネヴュラ」読者の方々はもうご存知ですよね。女性としての生活ももう数年。気持ちは女性ですから当然の事ながら恋愛対象は男性です。
今までにも何人かの男性とおつき合いさせていただきました。
(皆さん思いっきり引いているかもしれませんね。でも事実ですからしょうがない(笑)
その内、一人の男性にはひどい仕打ちをしてしまいました。


私のような存在の方々が通る常道に漏れず、女性として生活し出した初めの頃は、私も相手の男性に対して正体を明かさず、ひたすら女性で通していました。私のような者でも本気で女性として接して下さる方々がいらっしゃる事に、当時の私はひどい勘違いを覚えたものです。「このまま正体を明かさず、奥さんとして迎えられたらどんなに幸せだろう」なんて。
でも現実は残酷(笑)。相手への思いが強くなる程、理想と現実のギャップは深まるばかりで。
要するに「正体をバラすタイミング」を失ってしまいまして。
信じられないお話ですが、その彼は私の事を本物の女性と思い込んでいる。私はそこで逃げてしまいました。
何の前触れもなく、彼の前から姿を消したのです。

辛い決断でしたが、後で思い返せば、自分が傷つく事を恐れた身勝手な行動だったと思います。
若さゆえ、人を傷つけてしまった苦い記憶でした。

そんな経験をした私は、それ以後おつき合いする男性にはすべて正体を明かす事にしました。前述の彼への申し訳無さも手伝っていたと思います。

数年後お付き合いを始めた新しい彼にも、私は最初に正体を明かしました。「いいの?」と。
でもこういう時、男の人って「いいよ」っていう確率の方が高いですよね。「付き合ってみないと分からない」的な考えもあって。彼もそんな感じだったのではないでしょうか。


彼には奥さんが居ました。そうです。世間で言う「不倫」です。
アンモラルな行為である事はよく分かっています。でもお互いの感情は抑えようが無く。これも若さゆえの暴走とお許し下さい。
男同士がつき合って不倫と言えるかどうかはともかく、彼は私を頻繁にデートに誘ってくれました。それは普通の恋人同士のような、他愛のない日々でしたが。
彼はそれまで私のような存在と知り合った経験が無かったそうで、どう接すればいいのかちょっと悩んだそうです。でも「女性と思ったんだから女性として扱えばいいか」と割り切ったとの事。私は、彼のそういう正直な所が新鮮で、また好きでした。


男性とお付き合いする時、私の中にはいつも一つの疑念がありました。
もし、私のような方々が「ネヴュラ」の読者にいらっしゃったら、きっと同じ思いを持たれる事と思います。
「私は本当に、女性の心を持っているんだろうか?」


私のような者は、女装者や女性を前にした時よりも、男性を前にした時の方が「自分の男性性」が浮き彫りになりやすいような気がします。会話、仕草、物の感じ方。
女性としての扱いが徹底されればされるほど、「ああ自分は男だな」と自覚してしまう場面が頻出するのです。

重い物を持ってもらう時に顔を覗かせる「これくらい自分で持てるのに」という思い。私の歩幅を案じて歩く早さを加減してもらえば「もっと早く歩けるよ」と意地を張る心。
彼の男性性に自分の中の「男」が対抗意識を持ってしまう事に、ひどくとまどいを感じていたのです。それは決して表面には出さないものでしたが、私の中ではしこりのような存在となっていたのでした。

私達はお互い、不倫という事実に目を背けるように毎日を楽しんでいました。後で考えれば彼の心の中にはどこか「女と付き合ってるんじゃないんだから不倫じゃないだろう」というエクスキューズがあったのではと思います。奥さんとの倦怠期を乗り越える為の息抜きだったのかもしれません。
私はそれでも満足でした。彼の奥さんへの後ろめたさ、そして自分の中で肥大する「女性性への疑問」を除けば。


彼とのデートはいつも、私の行きつけのお店での乾杯がエンディングでした。
どんな街にもある、場末の小さなスナック。
ただ彼のデートコースはいつもドライブだったので当然、お酒はNGです。彼に気を使って私も彼と同じウーロン茶を頼む始末で。可愛い乾杯でした。
酸いも甘いも嗅ぎ分けたお店のママも私達の関係を禁句とし、楽しい時間を演出してくれたものです。どこにでも転がっている不倫カップル。たとえ目の前のグラスがウーロン茶でも、私はそんなシチュエーションに充分酔う事ができました。
そんなある日。私の「女性性」を揺さぶる出来事が起こりました。

その日、いつものように午後からドライブに出かけた私達は、いつものようにそのお店で楽しい時間を過ごしていました。その日の彼は少し無口でしたが、私はさほど気にとめていなかったのです。ですから彼がお手洗いに立った時も、ママからの「みゆきちゃんが渡しなさい」という言葉とともに受け取ったおしぼりを覚ます余裕がありました。

5分。10分。彼は出てきません。15分を過ぎた頃、さすがに心配したママが「ちょっと、大丈夫?」と言葉を漏らした時です。
静かに開いたお手洗いのドアの向こうには、顔面蒼白の彼が立っていたのでした。


冷たい汗を顔中に流しながら、彼はソファーに倒れこみました。
目の焦点も定まっていません。
尋常でない彼の様子にママをはじめ他のお客さんも色めき立ちます。


その時私は、反射的に彼の手を握り締めていました。汗で湿っていても、彼の手はまるで氷のような冷たさ。荒い息を立てながら彼は私の手を握り返します。
ソファーに横になった彼に寄り添う事30分。いつの間にか私は、いつも彼が好きだった膝枕をしていました。息も絶え絶えだった彼でしたが、30分もすると呼吸も正常となり、やがて話ができるまでに回復したのでした。


彼に問いただしたところ、その日彼は私との約束の為に朝4時から出勤、午前中でお仕事をすべて片付けてきたと言うのです。その後のドライブ。お店での乾杯。
お店で気を許した彼に、一日の疲れが一気に襲って来たのでした。
「そんな無理するから。」とすねる私の心は、しかし女性としての嬉しさに満ち溢れていました。彼がそんなオーバーワークをおくびにも出さず、私との時間を作ってくれた事が嬉しかったんですね。(お恥ずかしいお話ですが)


「今日はみゆきちゃんに膝枕してもらって、得しちゃったな」悪戯っぽく笑う彼を、私は心底可愛いと思いました。私より15歳も年上の彼を「可愛い」と。
そんな、男の人の少年性に反応する私に、私自身が戸惑っていたのです。
と同時に、こんな思いも頭もよぎりました。
「これが母性本能なの?」


それから一時間。彼の容態を気遣ってくれたママにお礼を言い、お店を後にした私達。
「もうダメですよ。今日みたいな無理しちゃ。」こんな言葉と裏腹に、その夜の私は嬉しさで満ち溢れていました。
でも不倫の現実は甘い時間を許してはくれません。その後ほどなく彼とは破局。奥さんにバレちゃいました。よくあるお話ですね。きっと彼との時間を独り占めしたかった私に、バチが当たったのでしょう。
もうこんな辛い恋愛、コリゴリ(笑)。
でも私の中でその夜は、自分に潜む新しい一面を発見できた記念すべき夜として永遠に忘れる事はないと思います。

あの時の感情が「女性性」なのか、はたまた「母性」なのかは今も判然としません。単なる同情心だったのかも。
子供を生めない私には、そういう感情の区別がつかないのです。読者諸兄で同じ立場の方々、私にご教授下さい。
ただ、それまで自分が意識しなかった感情だった事は確かです。感情とは、そんな風に周りの状況から導き出されるものなのかもしれませんね。


母の日の話題にはちょっとそぐわないお話でしたね。「母」というキーワードに、そんな余計な事を思い出してしまいました。
どんな女性も持ち合わせている「女性性」「母性」。
私のような存在の人生は、自分の中にそんな感情が息づいているかどうかを探す旅でもあるのです。
いまだ「ひとり旅」なのが寂しいところですが(笑)。

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2007年5月10日 (木)

朝のかけら

今は午後二時。私の街は雨に煙っています。
ここ数日の暑さもこの雨とともに一段落。もう一度厚手の部屋着を出し直しです(笑)。

昨日の天気予報で今日の行動を計画していた私。
「じゃー朝一、雨が降り出す前にひと歩き」という訳で、今朝7時半からウォーキングに出かけました。

4月後半から、時間があれば一日一回ウォーキングに出ています。丁度去年の今頃もはりきっていましたねー。「ネヴュラ」でもいきなり開設三日目の記事がウォーキングがらみでした(笑)。

FLOW「DAYS」をBGMに歩き出したいつものコース。
今のお天気が想像できないほど晴れ渡った初夏の公園は、いつにも増して気持ちのいい空気で。

実はお仕事の関係で、最近のウォーキングはほとんど気温の上がるお昼前後に行っていたので、かなりの死闘だったんですよ。Tシャツ5枚+トレーニングウェア+サウナスーツで暑さの中を歩くというのは。
昨日なんて30度越えましたから、一つ間違えば熱中症ですよね。

その点、今朝の気温は17度程度。快適です。
サウナスーツの中を流れる汗も実に気持ち良くて。
Photo_780  公園のグランドでは地元の高校生がサッカーの朝練に励んでいました。
いいですねーこういうの。
「朝」って感じで。
やっぱりウォーキングは朝かなー。歩くという行為以上に、こんな清々しい風景が見られるところに得がたい魅力を感じちゃったりして。

Photo_781 私はウォーキング中、何箇所か休憩場所を決めています。その一つ、いつもの広場のいつものベンチへたどり着いた私は、ベンチの前の地面に何かが描かれているのに気がつきました。

Photo_782

うまいじゃない。いつ描いたんだろ。
今は朝食の時間なので、個人的には食パンマンがいいんだけど(笑)。




Photo_790 Photo_794





久しぶりに、公園中心の池にも寄ってみました。
以前お話しましたが、この池にはカモやアヒルなどが居て、公園を訪れる人たちの人気者です。

ただ彼らは時間帯によって巣に隠れてしまう為、この時間は居るかどうか・・・
居ました。気持ち良さそうに泳いでいますねー。彼らも朝の散歩といった所でしょうか。
やっぱりカモたちも、朝の澄んだ空気は心地いいのかもしれませんね。

Photo_785 Photo_786





で、帰り道。道の真ん中にこんなものが。
松ぼっくりでした(笑)。
この公園は森の中にある為、猫やたぬき、果てはカメやヘビなど色んな動物が住んでいまして。その中の一匹が置いたのでしょうか?

あまりにも真ん中すぎる。(撮影用に置き直してませんよ。)
まーこれはこれでいいかと。こういうのも自然公園の面白い所ですねー。
去年なんか、道の真ん中にカメが寝ていましたし。
この公園は動物が主役で、人間は訪問者なんですね。

Photo_787 久しぶりに朝の公園を満喫しました。
私と同じウォーキングやジョギング、犬の散歩などをする人々でにぎわう公園。
こんな風に定期的に自然を感じたくなるのも、年のせいかもしれませんね(笑)。

道端に咲くタンポポの黄色が、周りの緑によく映えていました。

Photo_788 同じコースを歩いていても、酷暑の中と涼しい朝では見える物も、感じ方も違ってきます。
今、外を濡らす雨を見ると、朝ちょっと無理しておいてよかったな、なんて軽いオトク感を覚えちゃったりして(笑)。


朝練、アンパンマン、カモ、松ぼっくり。
そんなちょっとした事が心を潤してくれるのかもしれませんね。
シャワーの後はご覧のスイカバー。
なんてお子ちゃまな朝食でしょう(笑)。

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2007年3月17日 (土)

愛しきろくでなしたち

「彼」は、私がその「ボーイッシュパブ」に勤め始めてすぐ、私の教育係となりました。
前回から数えて四人目の彼のお話です。

お店勤めをする上で上下関係は絶対。特にこういう世界はその規律が厳しく、彼は私の前では「上司」の姿勢を崩しませんでした。また生物学上女性である「彼」は、私のような存在に親近感とともに一種の嫉妬心めいた感情を持っていたのかもしれません。
「男性の体」を持つ私に対しての、憧れめいた思いなのか。


彼も前回のベテランボーイッシュと同じく、お店のママがスカウトしてきた凄腕の「ホスト」。前回の「二人目の彼」とは正反対の、いわば「盛り上げ上手」なキャラクターでした。
可愛らしい顔立ち、小太りの体型。マシンガントークに加え、ありとあらゆる手段でお客さんを楽しませようとするその姿勢はプロのエンターティナーそのものでした。
当時ディレクターとして多少なりとも芸人さんなどと付き合いのあった私ですが、水商売の世界にも独自のエンターテイメントが脈々と息づいている事に少なからず衝撃を受けたものです。

上司である「彼」は、私に対して自らの男性性を強調し、「自分とコンビでお客さんを楽しませる」ことに意義を見出しているようでした。
実際、まったく逆の立場である彼と私が会話をすると、それが真剣な会話にも関わらず回りからは漫才に見えます。

「俺たち結婚できるんだぜ。」
「私、彼を孕ませられるのよ。」
「その時はやさしくしろよ。みゆき。」
お客さんの笑いが起きる度に彼は私に目配せをしたものです。「そうだ。その調子。」


「みゆき、最近だいぶ喋れるようになったな。」
午前一時。お客さんもはねたお店のカウンターで薄くなったカシスオレンジを口にしながら、彼は大きなあくびをしました。
「昼間のお仕事、忙しいんですか?」
「うん。3時間後には出勤。」

彼が手掛ける昼間のお仕事はお店や事務所の清掃業務。このお仕事は大変過酷で、お店や事務所の営業時間外にこなさなければならない為、深夜や早朝に行う事が多いそうです。
パブのホストだけでは生計が立たない彼らはそんな風に昼夜問わず働く事も珍しくありません。

「昨日もめちゃくちゃ忙しくてさ。やっぱりこの時期、掃除屋はひっぱりだこ。」
生物学上女性であるハンディは男性である私の比ではないようでした。彼のような存在は昼間出来るお仕事も限られている上、男性と共に肉体労働を強いられる事も当然なのです。
「体力の壁」は、どんなボーイッシュにも大きなハードルとなってのしかかっているようでした。
「頑張って下さいね。先輩。」
「そう思ったらもっと喋れるようになって、俺を助けてくれよ。」
彼は力なく笑って、お店を後にしました。

実際、彼の「男性」としての自覚は凄まじいものがありました。以前、お店で扱うビールサーバーの栓が固く締まってしまい、私を含めた女性スタッフが栓を開けられずにお手上げ状態だった時も、彼は「任せろ」と必死に栓と格闘していたものです。(結果は惨敗でしたが)
人間、やはり自分にない物には強い憧れを持ちます。
彼の場合、憧れていたのは「男の体力」でした。

「みゆき、腕相撲やろう。絶対負けないからな。」
以前お客さんの前で、彼が不意にこんな事を言い出しました。
「どうして?」目で問いかける私に、彼はこう答えました。「たまにはいいじゃん。」
結果は私の惨敗。彼は本当に腕力があるのです。その日お店が終わった後、「やっぱり男の人の力は凄いねー。ちょっと見直しちゃった」なんて私の言葉に満足そうな彼の表情は、今でも脳裏に焼きついています。


彼には遅刻癖がありました。
お店にはタイムカードが無かった為、出勤時間はバーテンの女性がチェックしていました。彼はいつも出勤時間ギリギリに慌ててお店に飛び込んでくるため、お店の母親的立場であるバーテンの彼女は苦虫を噛み潰したような顔でよくつぶやいていました。
「お早いお着きで。」
「昼間のお仕事が忙しいんだなー。」私はそんな彼の姿を見る度に、同じ境遇である彼を少なからず心配していました。
しかし彼の遅刻には、昼間のお仕事だけではない別の理由があったのです。

「集客用にお店のチラシを作ったから、あんた、みゆきと一緒に街で配ってきてよ。」
ある日ママに頼まれ、彼と私はチラシを握り締め夜の繁華街に出かけたのですが・・・
「ちょっといい?」車を裏通りで停めた彼は私にそう尋ねました。
「なんですか?」怪訝な私に、彼はこう続けたのです。
「今日、チラシ配りやめよう。ママには内緒だぞ。」
その後、彼の身の上話を聞く事になろうとは(笑)。

彼には同棲している「彼女」がいました。彼女は普通の女性で、彼が以前勤めていたボーイッシュパブのお客さんだった人。お店のNO.1だった彼は多くの女性と浮名を流していましたが、彼女の一途さにほだされ、一緒に暮らす事になったのだそうです。
彼女も水商売の人間で、今もお店で働くホステスさん。
お互いに働きながら暮らしているとの事。

「いいじゃないですか。好きな人といつも一緒に居られて。」
「そんなノロケ話をする為に車を停めた訳じゃないって。」


彼は彼女との生活を続けていく上で越えなければならないハードルについて語りだしました。
まず「彼女の嫉妬深さ。」
これはこういう職業に就く者につきまとう事です。彼の携帯チェックは当たり前。大事な女性客のデータを全部消された事も。酒乱でもある彼女は彼が働くお店に乗り込み、彼が接客中の女性客をお店の外に引きずり出した事さえあるのだとか。
「店に迷惑がかかる」と、彼が前のお店を辞めたのはそんな理由からでした。
彼女にとっては、彼への深い愛情ゆえの行動と思いますが。
「俺が今の店に勤めている事だってあいつは良く思ってないんだ。でもしょうがないよな。食っていかなくちゃならないし。」
毎日の遅刻の原因は、彼女がお店に出勤するギリギリまで一緒に居てやりたいという彼の思いからだったのです。

彼女はバツ一でした。
彼女は元のご主人との間に一児を儲けていました。彼女はその子を引き取り、最近まで今の「彼」と一緒に三人で暮らしていましたが、最近の彼女の酒乱、またボーイッシュである彼の生活能力を心配したご主人により、強引に子供を連れ去られてしまったのだそうです。


「俺はその子を引き取りたくてな。」
「彼」は生物学上女性。彼女との間に子供を作る事はできません。子供も彼の事をハパと呼び慕っていたとの事。彼にとって子供は、普通の家庭同様に大切なものだったのです。
元旦那は男であるがゆえに子供を作れた。子供を作れない「彼」にとってはそれがたまらないハードル、そして屈辱感、敗北感を覚える現実だったのでしょう。

「俺の彼女も、店での源氏名が「みゆき」って言うんだよ。なんかお前が他人とは思えなくてさ。」
「他の子を口説く時に合わせて、彼女の源氏名も毎回変わるんでしょ。」
彼の胸の内に流れる重いものは、そんな軽口では癒せなかったようです。
「帰ろうか。ママに感づかれる。」


ある日、彼がいつも以上に遅刻してきた事がありました。
・・・少し遅れてカウンターに腰掛けた「彼」。
「遅刻は黙っていて欲しいんだ。」
そうつぶやく彼の腕には、小さな包帯が巻かれていました。


「あんたそんな包帯して。お店に出られると思ってんの!」
激昂するママにも、おおまかな事情は分かっているようでした。
「そんな女、あんたをダメにするだけじゃないの!」

子供を取られ酒びたりになった彼女は、働くお店にも出られないほどになってしまったのです。彼はそんな彼女をなだめようとしましたが逆に夜働く事をなじられ、逆ギレの末取っ組み合いの喧嘩。巻かれた包帯はその時の怪我によるものでした。


「ねえ、あんたさー。彼女とやっていく気あるの?本当に好きなの?」
ママに問い詰められた彼は、「わからない」と答えました。「もうどうしたらいいのかわからない。」と。
「でも子供は取り返したい。」
ママは顔色一つ変えずに言いました。
「じゃあ腹を括ってその元旦那と戦ってきな。その時あんたは本当の自分の気持ちに気が付くんじゃないの?」


お店が終わりました。彼は「みゆき、またな。」といつものように挨拶を残し、街の喧騒に消えていきました。
お店で二人きりになったママと私。私は尋ねました。
「ねえママ、彼は本当に彼女の事が好きだったんでしょうか?」
ママはその問いには答えず、こんな事を語りました。
「みゆき、『恋』と『愛』の違いって知ってる?」
「一言では言えないと思いますけど。」
「そりゃそうだけど。水商売には昔からこんな言葉遊びがあってね。『恋』という漢字には下に「心」があるでしょ。「下心」なのよ。つまり恋は相手に下心を持つ事
なの。」
「じゃあ、『愛』は?」
「真ん中に「心」。「真心」という訳。つまり、相手に何があっても真心で接する事が『愛』なのよ。つまんない言葉遊びだけど、今のアイツにはふさわしい言葉かもね。」

その日を最後に、「彼」はお店に顔を見せなくなりました。私もテレビのお仕事が忙しくなり、やがてそのお店からはお暇を頂く事になってしまいました。
ですからその夜以来、「彼」とはついに顔を合わせずじまいになってしまったのです。
彼が夜の世界から足を洗った、という噂を小耳に挟みました。
私が久しぶりにその懐かしいお店を訪ねたのも、そんな噂を確かめたかったからかもしれません。でも時は流れていました。

お店があった雑居ビルは取り壊され、跡地には大きなマンションが建っていました。
照明を落としたシックな店内。男装の女性と女装の男が闊歩する空間。プロのプライドが交錯するベランダ。同僚のホステスと一緒にため息をついた階段の踊り場・・・
私にはそんな記憶のあれこれが、夢のように思い出されました。


一般の人にすれば彼らの人生や生活はメチャクチャ、ろくでなしの集団に見えるでしょう。私だって最初は「夜のお仕事」と聞けば身構えましたし。
でも彼らも彼らなりに一生懸命生きているのです。

夜のお仕事は夢を売る世界。私はその世界をほんのちょっと覗いただけですが、メチャクチャに生きている「ろくでなし」達にも確実に人生が存在する事を学びました。
同じくおバカでろくでなしの私には、彼らの世界が妙に身近に感じたのも偽らざる思いです。
こうした経験が、その後の私の創作活動に影響を与えている事はまぎれもない事実でしょう。


「彼」の彼女に対する思いは「恋」だったのか「愛」だったのか。
「ネヴュラ」にはふさわしくないお話かもしれませんね。
でもこんな一面が私を形作っている事も間違いないのです。
オタクである事は変わりありませんが(笑)。

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2007年3月15日 (木)

『男の戦い』

・・・少し遅れてカウンターに腰掛けた「彼」。
「遅刻は黙っていて欲しいんだ。」
そうつぶやく彼の腕には、小さな包帯が巻かれていました。

昨日はホワイトデーでしたね。
私にはまったく縁のないイベントでしたが、皆さんはいかがてしたか?色々なドラマがあったのでは?
昨日何も無かった私にも、この時期になると思い出すある経験があります。今日はホワイトデーにちなんで、私と関わったある「男性」達のお話をしましょう。
決して暗いお話ではありませんが、少なからず私の生き様に影響を与えた経験です。

私が「女性として生活する男性」である事は皆さんご存知と思います。
毎日おバカなお話ばかりしている私も、日々そんな存在である事を意識しながら生活を続けている訳です。

最近は世間の認知度も高まり、さすがに後ろ指をさされる事もなく無事な毎日を送っていますが、まだ女性として駆け出しの頃(変な言い方ですが(笑)には、色々な試行錯誤がありました。
「女性として生きて行くって言ったって、どんな風に?」
今はフリーディレクターとしてなんとか業界の片隅で生きる私ですが、昔はそんなお仕事の合間の時間を使って、さらなる女性への追求の為、色々な職業を転々とした頃もありました。「女性にしか出来ないお仕事」を試してみたい時期だったんです。

以前にも少しお話した事がありましたね。

そんな中、数年前の丁度この時期、正確には一月から四月ごろまでの四ヶ月程度、いわゆる「ボーイッシュパブ」に勤めていた時期がありました。
ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、これは「ニューハーフパブ」の逆、つまり平たく言えば「おナベパブ」の事です。

当時、何でも見てやろう、試してやろうという体当たり精神に燃えていた私は、たまたま求人誌で見かけたこのお店の広告に惹かれ、面接に望んだのでした。
なぜ生物学上男性の私が、「おナベ」のお店を訪ねたのか。
これは私にも分かりません。やはり私のような存在がお仕事をするにはまず「水商売」という意識が働いたのでしょう。
私とは逆の立場を持つ「彼ら」なら、この気持ちを分かってもらえるというような思いがあったのかもしれません。
そこで皆さん、当然ある疑問が湧くのでは?
「何故ニューハーフのお店にしなかったの?」


何故でしょうね。きっと容姿に自信が無かったんでしょう。
あんなに綺麗な方々のお仲間にはとてもなれない、なんて。
といってお笑いに徹する事もできない。
中途半端なプライドが私を包んでいたのだと思います。


ともあれ、「そんなのが居てもいいんじゃない」なんてノリで面接を通ってしまった私。そのお店で私は「女性」として、生物学上女性でありながら男性として過ごす「彼ら」と職場を共にする事となったのです。
私以外のスタッフは全員「女性」。でも店内でドレスやワンピースが許されるのは、同僚のホステスと私だけ。
奇妙な職場です(笑)。
ママからは「女の子はそんな仕草じゃだめ。一歩引いて男性を立てなさい。」と激が飛びます。
そうです。私はこのお店では「女の子」なのです。


正確には、そのお店は女性のママをはじめ、業界用語で「ボーイッシュ」と呼ばれる「おナベ」さん二人、純粋の女性ホステス二人、バーテンの女性一人という少人数。お店としても方向性を模索していたのでしょう。
私を加えてお店の特異性で売り出そうとしたようです。
私の入店の後にもやはりボーイッシュさんが一人入店し、さらに私がお店に在籍している間にはいろいろな人々がドラマを作っていきました。

こういう特殊な職場に身を置く事など初めての私は探究心で一杯で、毎日起きる様々な出来事に目を白黒させていましたが、その中でもやはり初めて接した「ボーイッシュ」という方々の存在は、その後の私の価値観に大きな変化をもたらしました。

一言でボーイッシュといってもそこは人、千差万別のキャラクターがあります。私はそのお店で合計四人のボーイッシュさんと接しましたが一人として同じタイプは居ませんでした。
最初の「彼」のお話をしましょう。
私のすぐ後に入店した「彼」は、まだ23歳の「男性になりたて(笑)」。ジャニーズ系の美形でした。
仕草や表情などにもまだあどけなさが残っていましたが、必死で「男」になろうと努力していました。

お店の先輩に聞いたお話ですが、生物学上女性の彼らにとって男性になり切る上での一番のネックは「声」なんだそうです。(もう一つありますが、これはお察しいただけるでしょう)。逆の立場である私達も同じなんですが、幸い高い声が出せた私はさほど気にしていませんでした。しかしその若い彼はどうしても低い声を手に入れたくて、毎日海で潮風に吹かれ、大声を出して地声を潰していたそうです。

どんなに「男」になりきろうしていても、口を開けば嫌でも認識してしまう「現実」。彼はその重さに耐えきれず、入店後しばらくしてから無断欠勤が続き、やがて辞めてしまいました。
言葉では簡単に言える「性別を超える」という一言は、かように人の心を乱すものなのです。


「俺達のような奴には、あいつみたいに悩むのが多いんだ。」なんて真剣に語るのは、お店で一番の経験者。
二人目の「彼」です。
彼は昔、私の街で一二を争う人気ボーイッシュで(実際カッコイイんですよ。顔は三田村邦彦タイプかな。優しいし。)その当時は福祉関係のお仕事に進む為、立場を捨てて昼間専門学校に通っていました。


「お店を手伝って欲しい」というママの思いにほだされ、二週間に一日程度の出勤率でお店に顔を出す彼でしたが、その接客手腕は見事なものでした。
「これが本当のボーイッシュか」と思わせる癒し系の空気。
控えめで決して前面には出ないけれど、お客さんを優しく包み込む包容力。ボーイッシュという事もあって女性客に圧倒的な人気を誇った彼でしたが、その裏には恐るべきプロ根性があったのです。


男性に対し、女性がどうしても差を感じる部分に「体力」があります。彼も例外ではなく、いくら男を演じていてもその体力は女性のそれ。皆さんよくテレビなどで「ホストクラブの裏側」なんて番組をご覧になると思いますが、彼らが接客でお酒を飲みすぎ、フラフラになっている場面をご覧になった事ってありませんか?でも彼らは仕事上倒れる訳にはいかない。
お客さんの前では「男」なんです。
男性でさえああなる。女性である「彼」にしてみれば余計苦しい事なのです。そこで「彼」はどうしたか?


彼は接客中しばしば「ちょっとごめん」などと言って席を外します。さほど広くないお店は逃げ場などありません。トイレに立つのはお客さんに失礼。お店の奥には小さな扉があって、それを開けると狭いベランダがあります。
もうお分かりでしょう。
彼はそこで胃に溜まったお酒を「・・・・」のです。

彼の目配せを受けた私は、彼がベランダに立つ間にお客さんを繋いでおく訳ですが、お客さんに「彼、どこ言ったの?」なんて聞かれると、「星でも見に行ったのよ。彼、ロマンチストだから」なんてごまかしていました。
心中穏やかではありませんでしたが。
プロは、お客さんの前で辛い顔を出来ないものなのです。


ある日、お店に上がるエレベーターで一緒になった一人の男性。なぜか私と同じ階で下り、お店へ向かいます。「あれ?開店時間はまだなのに」と不思議に思っていましたが、驚くべき事に彼も「ボーイッシュ」でした。三人目の「彼」です。
その日、彼は面接に来たのでお店スタッフは全員初対面。
「なーに?みゆきちゃん同伴してきたのかと思った」と言われるくらい、その「彼」は完璧な男性でした。
なにしろ「髭」がある。体の線も男そのもの。おまけに最大のネックと思われた「声」さえも私よりはるかに低い。

ママに「あんた本当は男でしょ。悪戯で応募してくるんじゃないわよ」なんて言われても全く動じず、「試しに使ってみて下さいよ」なんて余裕を見せます。

後日大勢のお客さんの予約が入り、スタッフが足りないお店は「彼」を呼びました。
今でも私はその日の事を鮮明に思い出せます。
その接客は自然そのもので、若い女性客に取り入って手相を見る姿などまるで本物のカップルのよう。
後に席に呼ばれた私は「彼とお似合い」なんて言われて一人ニヤけていました。
「ええ。でも社内恋愛は禁止されてまして。」なんて切り返す彼の頭の切れにも舌を巻いたものです。

結局彼は、その日一日だけで姿を消しました。
入店を切望するママに彼はこう言ったそうです。「今、昼間肉体労働をしている。夜も働けると思ったがやはり体力的に限界があるようだ。申し訳ないが今回は縁が無かったと諦めます。ただ、また何かありましたら呼んで下さい。できるだけお手伝いしますから。」
引き際さえカッコイイ。「男」を感じさせる人でした。


でも、今でもこの「彼」については謎が多い。
本当に女性だったのかどうか?
だって、街ですれ違っても絶対女性とは思いませんよ。
「顎鬚を蓄えた沖雅也」という表現がピッタリ。後で同僚の女の子に「あんた彼とは本当になんにもないの?」と詰め寄られ、至福の一時を味わった位ですから(笑)。
ただ彼が差し出した履歴書の性別欄には、男女のどちらにも丸がついていませんでした。それが、彼が超えられない壁を表していたのかもしれませんね。

小さなお店でも、こんな風に様々な人間模様があるものです。
今日のサブタイトルの意味がお分かり頂けたでしょうか。「彼ら」はハンディを乗り越え、毎日を戦いながら過ごしている訳です。

さて、好き勝手お話しているうちにちょっと長くなってしまいました。
実は冒頭にお話したネタふりの本題がまだでしたね。
それは四人目の「彼」のお話なのですが、これも長くなるので次回にお話する事としましょう。

こんなお話にお付き合い頂いてありがとうございます。
では次回の「ネヴュラ」につづく!

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2006年12月17日 (日)

枯渇する感力

事件は今朝、6時30分に起こりました。
このところ、亡くなった母が一人で暮らしていた実家の、家財道具の整理に追われていまして。実家は私の家から車で25分程度の所にあるので結構頻繁に通っているんです。
今日も朝6時過ぎから家具の整理に向かったのですが。

実家は県営住宅、いわゆる団地ですね。近くにタバコ屋さんなどもある比較的静かな所です。家の前に車を停め、ドアを閉めた私の視界の隅に、ある者が入り込んできました。
まだ締まっているタバコ屋さんのシャッターの脇にはタバコの自販機があるんですが、その前に音もなく停まった一台の車が。

中から降りてきたのは一人の男性。その人は自販機に向かい、タバコを買いました。
それだけなら別に何の変哲も無い、普通の光景なんですが、その時だけは一箇所、ちょっと違うところがありました。


彼は全裸だったのです。

一糸纏わぬ姿で、何食わぬ顔でタバコを選ぶ彼。
30代ぐらいでしょうか。金色に染めた髪は肩までのストレートで、均整のとれた男らしい体つき。
彼は意中の一箱を手にすると、また何食わぬ顔で車を発進させました。当然服を着る様子もなし。

私はちょっとショックでした。
全裸の男性が現れた事ではありません。
その事にまったく感情が動かなかった事がショックだったのです。もっと言うと「驚かなかった」という事ですね。


師走も後半。年末の喧騒は日に日に活況を増し、日曜日と言えど結構忙しい毎日です。
といって服を着る暇も無いほど忙しいのか。浮気した主婦の相手をしていた間男が、不意の旦那の帰宅で追い出されたか。土曜の夜の忘年会の罰ゲームか。原作版デビルマンの変身後か(これが一番それっぽかったけど)
想像はいろいろ広がるものの(陳腐ですいません(笑)、「危ない人だ」「警察に連絡した方が」「目でも合ったらどうしよう」なんて事は微塵も感じないあたり、自分でもどうしちゃったんだろうとちょっとショックを感じまして。

なにか、平和な日常の一場面のように見えてしまったのでした。いやーなんでまた(笑)。

実家の整理を済ませ、自宅に帰った後も、ちょっとその考えは頭をよぎりまして。
いやー普通なら、「今日の「ネヴュラ」には格好のネタじゃない。「インパクト」なんていうテーマで書いてみようかなー」なんて、テンションが上がってもいいはずなんですが、それがまた全然乗れず。
どうしちゃったんでしょう。

母の一件とは関係なく、ここ数年、刺激に対して心の感覚が鈍くなっている事は、自分でも感じていました。そのくせ、ピンポイントで責められるある一点に対しては、まったく無防備なほどに涙腺が全開で。
こうなってきた理由をつらつらと考えてみました。


いろいろな要因があるかと思いますが、その一つには私が女性として生活する男性である事が挙げられるのかもしれませんね。
『世間の目に対して抵抗力が付いた』という事でしょうか。
単に鈍くなっただけとも言いますが(笑)。


数年前、女性の姿で出勤する事に喜びと抵抗を感じていた頃。「自分は他人からどう見えているのだろう」と非常に気になっていました。そりゃ当然ですよね。どう見たって男なのに、髪をセットしてスカート穿いてるんですから。
「電車で警備員さんに捕まったらどうしよう」「道で石でも投げられたらどうしよう」と、ビクビクしながら歩いていた事を思い出します。

ところが慣れというのは恐ろしいもので、通勤も毎日となるともう「当たり前」になってくるんですよね。
他人の目を気にするよりも遅刻が気になったり、今日のお仕事の段取りを考えている自分がいるんですよ。なにより「この格好でお仕事してるんだから。」という変な自信が脳内アドレナリンの分泌を活発にしているのかもしれません。神経太くないと電車も乗れませんから。

そんな「強くならざるを得ない環境」が、ちょっとした事には動じない感覚を作ってしまったと。

涙もろくなった理由は、『女性スタッフの中で仕事をする機会が増えた』という事が大きいでしょうか。
彼女達と同じスタンスで仕事をする内に、女性ならではの「感情の置き所」がなんとなく身についてきたような気がするのです。動物を見れば「可愛い」。男性を見れば「ちょっと仕草や言葉に気をつける」。女性同士の会話は「柔らかな空気で(たまに、ここでは書けない過激さも見せますが)」なんていう、女性の立場に立った感情の動きが分かってきたような気が。きっと思い上がりなんでしょうが。

実際、女性は感情の生き物と言われるだけに、自分の感情をうまくコントロールしないと正確な判断ができない事があります。
「いい悪い」ではなく「好き嫌い」で判断してしまうんですね。
「ネヴュラ」をご覧になっている皆さんならよくお分かりでしょう。私の「私見」がいかに感情に左右された、独りよがりなものであるかって(笑)。
まあ、これは仕事については良し悪しがありますが、こと作品鑑賞については実に歓迎すべき事で。なにしろ好み全開で感想が言えると(爆笑)。仕事中はもてあましている感情の動きをここで発散させる訳ですね。読者の皆さんにはご迷惑をおかけしていますが(汗)。

しかしながら、冒頭でお話した一件に対しては、この私の特殊な生き方だけでは解決できない部分もあるようで。

『感力の低下』。これは、ここ数年特に感じていることです。
「先が読めちゃう感覚」とでも言いましょうか。例えば仕事でこういう展開になってくると、次に起きる事が読めてしまうという感覚。皆さんにだってありますよね。

これは仕事を進める上で「経験によるカン」なんて珍重される物でもあります。ある意味自分という存在を形作っているものですから重要でないはずがない。ミスを事前に回避できたり。ところがこの『先読み感覚』というのは両刃の剣で、これに頼りすぎるとハマる事もある。「冒険できない」とか。
これだって皆さん、ご経験がおありでは?


テレビの仕事には、番組づくりのイロハ的なものが基礎としてあります。「人にテーマを語る上での基本」のようなものです。
映画やドラマでもその基礎は同じなので、多少なりとも番組制作を経験した人間ならば、ある程度ストーリーが進行した段階で「先が読めて」しまうんですね。

ですから、皆さんが励まれているお仕事の中での「職場のカン」は、私の場合、家でブラウン管に向かっている時にも発揮されてしまう、と言えば分かっていただけるでしょうか。
「こう来ればこう」「この先はこう」という先読みのカンは、私にとって作品鑑賞の一種の弊害となってしまう事があるのです。
「素直に作品世界に入って行けない」と言うか。


「ネヴュラ」に於ける私の感想が、他の方々とちょっと違っているとすれば、それはおそらく作品制作にちょっと足を突っ込んでしまっているが故の、やや制作側寄りの意見だからなのでしょう。
まあ、好きで始めたテレビ屋稼業ですが、これもキャリアを重ねてくると「最初の方をちょっと見ただけで作品レベルが分かる」とか、「主人公の言動を見れば脚本家、演出家の年齢が推察できる」とか、イヤーなマニア方面に傾いてしまいがちになるんですよ。
「その程度で感動するほど私は素人じゃないわよ」なんて。

感力が枯渇してしまっているんですね。
冒頭の一件にもその意識が働いて、「まあ大した理由じゃないだろう。別に自販機壊した訳じゃないし」なんて、その事件を見た感動を自分で押し殺してしまうんですよね。

これは私にとってすごく警戒すべき事なんですよ。
この「カン」が驕り高ぶりとなって作品制作に影響してしまうと、玄人好みの独りよがりな作品しか創れない、イヤーな奴になってしまう訳です。

年を重ねる度に、いつも瑞々しい感性で物事を捉える事の難しさを感じます。
「経験が邪魔をして、作品を素直に楽しめない」なんて、何故テレビの道を志したか分からないですからね。

自分の中で「女性ゆえの感性」と「キャリアゆえのカン」のバランスをうまくとって、いつも潤いのある感覚を保っていきたいと思わせる、朝6時半の「事件」でした。

あの「彼」に話しかけてみればよかったかな?
先読みもできなかった驚愕のドラマが展開したかも。
「えっ?服、見えてないんですか?」あたりのボケはちょっと勘弁ですが(笑)。

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2006年11月 1日 (水)

オレンジ色のワイン

「座りましょうか。」
私から誘った、夕暮れの公園。

女の方から言うセリフじゃないんだけど。
まーったくこの人、積極性がなくて(笑)。

隣に腰を下ろしたのは、以前「ネヴュラ」でもお話した元お医者さん。
昨日もたまたまバッタリあって、「天気もいいし」という事で、近くの公園まで散歩に出たのでした。
私の住む街の中心には数年前、商業施設に公園などを加えた複合施設が出来ました。
夕方4時。そこかしこに広がる円形のベンチには、退屈そうな外人さんや学校帰りの女子高生達が暮れ行く日差しを惜しんでいるようです。

「こんな所って、普段足を止めてくつろぐことなんか無いですよね。」
「そうだよねー。俺も初めてだよ。こんな所でベンチに座るのなんて。」
元お医者さんの彼は、有名な大学病院で何十年も勤めた上定年を迎え、今は悠々自適の生活を楽しむ70歳。この夏体調を崩したものの、短い入院で事なきを得、今は毎日をのんびりと過ごしているそうです。

「こんな所があったんだねえ。一人じゃ足を止めないもんなあ。まして座るなんて。」
彼はこの年まで、女性とデートした事がなかったそうです。(まあウソでもそうしておきましょう(笑)。だから「ベンチで二人で座る」なんて、自分とは縁のない事だとも。
「なんで?奥さんも息子さんもいらっしゃるのに。」
「だってカミさんはこんな、洒落た所は好きじゃないからな」
「そこを貴方が連れて来るんじゃないですか。
女を知らないんだから。」

前にもお話しましたが、彼の奥さんは彼とは幼馴染のような間柄だったそうで、結婚も周りのお膳立てで進んだようなものだったとの事。時代がそうさせたのでしょうか。当時は結婚なんてそんなものだと、彼もその流れに疑いを持たなかったんだそうです。
当時医療の世界に情熱を燃やしていた彼。
結婚も人生の通過点程度にしか思わず、ただひたすら己の目指す道を突き進んだと語ります。
毎日が命のやりとりの、集中治療室の執刀外科。日々を自宅と病院の往復に費やし、知る世界と言えばオペ室のみ。
「若い頃もっと遊んでいれば、多少の息抜きもできたんだけどなー。」
「病院ではなにか、息抜きはできなかったんですか?」
「接待なんかで夜の店に行く事はあっても、女性との接し方なんて分からないから隅でビクビクしてたよ。」

そんな彼だから、奥さんともスマートなお付き合いができなかったと。
「新婚旅行も行きたくて言った訳じゃないからな。「行くもんだ」と思って行っただけだったから。俺もカミさんも。」
畑仕事が大好きな働き者の奥さんは旅行などにはまったく興味を持たない人で、結婚して40年以上になる今も、二人で旅行した事など無いそうです。
「俺は養子だしな。半ば結婚はなりゆきでもあったわけだ」
「またそんな事言って。だめですよそんな風に思っちゃ。」

日が翳ってきました。昼間は暖かかった街にも、黄昏時の冷たい空気が流れこんできます。
他愛の無い会話を交わしながら泳がす視線の先に、一人の女性の姿が。
ベンチに一人腰掛ける彼女。20代前半でしょうか。後ろから知り合いらしき作業服姿の男性が近づいてきました。頬を緩ませる彼女。恋人なんでしょうね。
彼は嬉しそうに彼女の隣で作業服を脱ぐと、彼女に飲み物を渡しました。
そうか。もう5時を回ったんですね。会社帰りの人々がアフターファイブを楽しむ時間。

「だから俺はこれまで、まともにデートなんてものをした事がない。青春も病院ですり減らしただけで、今考えるとなんてつまらない人生だったのかと思うよ。」
「でも今こんな風に毎日を送れるのも、病院時代に培った経験と蓄えのおかげじゃないですか?」
「そうでもなくてなー。医者になる為に、家には何千万円という大金を払わせた。その事が自分には大きな負い目となっていまだに消えない。」
「それは、先生の何十年と言うキャリアで充分恩返しができたんじゃ?」
「人間、そんなに簡単なものでもないよ。」

夕暮れのせいか、彼の笑顔はちょっと寂しそうに見えます。真面目な人なんですね。
でもたとえ謙遜でも、人生の大半を肯定して見られないのはちょっと悲しいかな。
私は今の人生に満足しているんでしょうか。こんなお気楽な毎日を送っていても、そりゃ悩みや迷いはあるもので。まあ適当に紛らわしたりもしますが(笑)。

「だから君みたいな人を見てると、羨ましくてなー。」
「何?口説いてくれてるの?」
「ははは。そんな度胸はないよ。こうして女性と二人でベンチに座っている自分がちょっと信じられなくてな。一気に青春を取り戻したような気になっただけだ。」
「こんな変なので悪いけどね」
「こっちもカッコいい男じゃなくて申し訳ないけどな」

ベンチの傍らのオブジェからは、音楽とも虫の声ともつかない微妙な調べが流れてきます。都会の中心の公園には、こういう人工的な癒し効果がよく合いますね。
ベンチの向こうにしつらえられた床の照明パネルが、まるで光の絨毯のよう。
普段、毎日のように通っている街の真ん中にも、夜はこんな顔がある事を初めて知りました。

「ここは、デートコースとしてはすごくいい場所じゃないですか?私知らなかった」
「俺もだよ。第一こんなところに何時間も居る事がないもん。おじいさんのひなたぼっこにこんな洒落た所は似合わないしな。」
「またまたー。貴方いつも言ってるじゃないですかー。『俺は気持ちはいつも40代』って。
貴方がそう思わないと『じゃー私は貴方の、20代の娘』ってお返しができないじゃない。」
「そうか。じゃ腕でも組んで帰ろうか」
「そうですね。お父さん。」

この人とは不思議な関係です。たまたま知り合ったおじさんなんですが。お互いをごまかさずに世間話を交わす間柄ですね。「お茶のみ友達」みたいなものですか(笑)。
秋の夕暮れは、なんとなくこんなシチュエーションが似合います。人が心を開くのにはお酒よりも夕日が効果的なのかもしれません。きっと太陽に別れを告げる寂しさが、人恋しさに繋がるんでしょうね。
久しぶりに楽しい夕方を過ごしました。ここ数日の、ちょっと生き急いでいるかな、なんて気持ちも洗われたみたいです。

綺麗な夕日はオレンジ色のワイン。
心が乾かないうちに飲んでおいてよかった。

Sany0004_1 写真ですか?これ、その時悪戯で撮ったもので。
日が落ちちゃう直前だったんですよ。
「オレンジ色じゃないじゃん」って?
だって、感動しているときに冷静にシャッターなんて押せます?
まあ、間が悪いのはいつもの癖で(笑)。

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2006年10月26日 (木)

勝利の戦闘服

夕方5時。某テレビ局VTR室。
「今後ともよろしくお願いします。」挨拶の言葉とともに深々と頭を下げられた私は、心の中でほっと胸を撫で下ろしていました。

ここ数日、職場環境の激変で「ネヴュラ」も休みがち。皆さんにもご心配をおかけしました。
実は拠所ない事情で、私がお仕事を頂いている番組制作プロダクションが業界を撤退する運びとなってしまったのです。
浮草稼業のフリーの身には、この事態は食いぶちを絶たれたも同じ。私の担当番組は依然継続放送されるので、他のディレクターが私の後任となるのか、と気が気じゃない状況でした。

が、幸いにも業界にドップリ浸かった経験の長さだけが幸いし、私ごと番組制作を引き受けて下さるプロダクションが現れたのでした。
何のことは無い、撤退する会社の親会社なんですが。
考えてみれば親会社にとっても番組制作のストップは緊急事態で。番組について一番キャリアの長い私を外すわけにはいかない、という事情のようでした。

ともあれ一応、首の皮一枚で繋がったお仕事。
今日はめでたい。
「こちらこそよろしくお願いします。」私も担当者に深々と頭を下げたのでした。

「プレゼンが決まった時に飲むお茶は最高の味」なんて言いますよね。
仕事で成功した時や、不測の事態が収拾した時などに飲むお茶はどんな美酒にも勝る味がする事の例えなんですが、私のような者にとって、その例えは「いでたち」にも当てはまるのです。

私が女性のいでたちでお仕事をしている事は「ネヴュラ」でも度々お話しているので皆さんご存知と思います。社会生活を送っていれば、毎日が平穏無事で過ぎていくわけではないですよね。仕事上相手とやりあう事や自分の意見が通らない事、ここ数日の落ち着かない日々だって何も着ずに過ごす訳にはいきません。
そんな毎日の中で私の心に残るのは「服」。

「あの仕事がうまく行ったときはこのジャケット着てたっけ。」
「あの大失敗した時はこのスカートだったよね。」
皆さんにも心当たりがおありと思います。毎日のこまごまとした営みの中で、ふとした時に「服」に染みこむ思い出の一場面。

例えば私は、お気に入りの「黒ジャケット」を持っています。
体のラインを綺麗に見せることが出来るのも好きな理由ですが、このジャケットを着ている時に嫌な思いをした事がない、というのがお気に入りの最も大きな要因。言ってみれば「ラッキー・ジャケット」とでも言うべきアイテムなのです。

服に限らず、皆さんにもこういう縁起担ぎのアイテムが一つや二つはあるのでは?私の場合はそれがたまたまジャケットだった訳ですが。
仕事を含む生活の中で起こる様々な事柄をその日のいでたちと一緒に憶えていて、それがいつのまにかその服のイメージになってしまう事って、誰でもあると思います。
実際、どんなにデザインが良い服でも、それを着たときに何か思い出したくない出来事が起こると、その服にはなんとなく手を出しづらくなってしまうもので。

だから、今日のようにいい事があったりすると、逆にこの気分上々の内に、なにか記念の一着を手に入れたい、なんて気負ってしまったりするのです。このあたりがなんとなく、私の女性的な感性なのかな、なんて自惚れたりしています(笑)。
緊張の局面をなんとか乗り切った安堵感が、そういう物欲に走らせるのかもしれませんが。でもいいですよね。悪い気分の時に、ストレス発散の為に「やけ買い」をするより健康的な気がして。

でも今日は場所がよくなかった。お仕事を終えた局の近くには高級ブティックばっかり。今年流行の、リボン使いの可愛いアウターや、セクシーさをアピールできそうなインナーが並ぶウィンドーの前は素通りせざるをえません。
何故って?それらのアイテムは、私が番組で紹介したものばかりだからです。当然お値段も調査済み。予算とは一ケタ違います(泣)。

昔、ただ女性の服を着ていれば満足だったあの頃。
それは週末の気分転換と自分に納得させ、本来の自分を押し隠して一夜の夢に遊んでいました。

周りに集う仲間たちも、みんなそんな儚い夢をみる為にブラウスやスカートを身にまとい、自分で自分を笑う事で日常のガス抜きをしていたように思えます。
「変身する自分」がまとう衣装は「夢にいざなう魔法の一着」。たとえ地味なOLスーツでも、私にとっては甘美な時間を与えてくれる不思議な輝きを放っていたのです。
そりゃそうですよね。変身している間は嫌な事なんか起きっこないんですから。

でも、本来の自分を押し隠す事が出来なくなった時。それは甘い魔法から自分を解放することを意味します。ネイティブの女性にはお分かりにならないかもしれません。
私達のような者には、女性服が「夢にいざなうアイテム」から「戦闘服」に変わる瞬間があるのです。社会に一歩出たときから、服はリアルな社会生活の立会人になる。
「この姿でこんな思いをしたのは今まで初めて」という局面を何度も迎えました。その度にいい思い出、悪い思い出がいやおうなしに刻み込まれる服。


でも私は、こんな経験を嬉しく思います。
夢の世界から、一歩ずつ「リアルな女性」への道を向かっていると思うからです。
私にとって女性服とは、他の女性達と同じように「社会生活を生き抜く為の戦闘服」。
いい事ばかりじゃなくても、着続けなければならない物なのです。

だからよけい、いい事があった日に買いたい一着は「重み」が違う。ゆっくり吟味して選びたいと思います。この喜びが持続する内に。

Photo_304 ・・・なんて格好良い事を言っていながら、とりあえず向かうのは「オタクショップ」。
ここはもう欲しいものは決まっていますから迷う必要がなくて。
こんな物をまたまた買っちゃいました。相変わらすおバカですよねー。
でも、「戦闘服選び」はまだまだこれからゆっくりと。


ご存知ですよね。女性が洋服選びに費やす時間の長さ。
楽しいんですよこれが(笑)。

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2006年10月11日 (水)

現実は匕首の切っ先にも似て

今日はちょっと辛いお話で。
こんなお話をするのも、心の内を吐露するようで恥ずかしいのですが。

先程からネットでいろいろ検索してみて、大体の感触も掴めました。
ですからあえて書きます。
まあ、カンの鋭い「ネヴュラ」読者の方々にはよーくお分かりの、このネタ。

「私が私であるために」
昨夜、日本テレビ系列で放送された2時間ドラマです。

性同一性障害の男性が様々な経験や出会いを通して「自分を取り戻す為の闘い」に挑むこのドラマ。主人公の彼女ほど切実ではないにしろ、私も当事者のはしくれの身。興味を持たない訳がありません。
昨日の記事の更新時刻がやや早めだったのは、この番組をリアルタイムで見る為だったのです。

この番組についての予備知識はほとんどなく、主人公、ひかる役の相沢咲姫楽をはじめ、出演者の数名が本当の性同一性障害者、言わば「お仲間」などという事は番組開始直後に「直感とイマジネーション」で知った事。
キャスティングやストーリーなどよりも、世間がこういうテーマを真正面から採り上げるという事に、ちょっとした衝撃を受けました。

実は私、このストーリーについて語るだけのスタンスを持ち合わせていません。
なにしろテーマが「身近」すぎて、とてもじゃないですがフィクションとして見られない(笑)。

ちょっと今日の発言は過激に走るきらいもありますが、いつもよりおバカ全開なのでお許し下さいね。
ドラマのそこかしこに表れる性同一性障害者への偏見と揶揄。ああいった蔑称「お○ま」とか「気持ち悪い」「変態」「寄るな」なんて言葉に、どれだけ傷ついたことか。
「私なんて生まれてこなきゃ良かった」「私を殺して」という主人公の言葉には痛いほど共感できます。

いつもは「ネヴュラ」でバカばっかり言ってる私でも、肌を切れば赤い血が流れる生き物。そりゃ感情もある訳なので。(ドン引き?すいません。今日だけお許しを。)

こういうドラマにありがちないわゆる「夜の街の方々」が出演しないのも良かった。以前記事でも書きましたが、私のような立場の者が職を求めても、かつてはそういうお仕事しかなかったのです。
決して彼女達への偏見ではないんですが、(事実私もその世界を体験した事がある訳だし)その世界の方々がドラマに関わってくる事により、当事者の社会進出の可能性を狭めてしまう。(主人公が望めばまた別の話になりますが)

私などがつたないアンテナで追いかけた数々のこの手の作品も、そのほとんどが「ニューハーフの悲哀」的な観点でしか物語が語られず、どこか共感しづらい空気を持っていました。
そういう意味で今回のストーリーでは、あくまで昼間の職業に絞って物語を進めた制作陣の志を買いたいのです。

「このテーマを真面目に採り上げよう」と考えた制作陣は、おそらく当事者を理解する為の「気持ちの落とし所」を「病気」というキーワードに求めたのでしょう。
胎児へのホルモンバランスの異常などにより起こる、心と体の性の不一致。これを「病気」として捉える事で、当事者達の悩みや苦しみをなんとか理解し、「性転換手術」をその治療に位置づける。これも例の「金八先生」以降ポピュラーになったものですね。

ところが。
私などが識者のふりをして語るのも良くありませんが、当事者の心理というのは大変微妙なもので。私にはこのドラマ、どうにも腑に落ちない部分がありまして。

笑い話と思って頂いても構いませんが、このドラマには決定的に欠けている部分があるような気がします。

当事者の外見についてです。

主人公をはじめ、このドラマに出演する当事者たちは、とても男性とは思えない美しく、女性らしい外見を誇っています。これは容姿に恵まれない私にとっておそろしく高いハードルなのです。
劇中主人公が、ストリートミュージシャンやファッションモデルに接し、「彼女も仲間!?」なんて驚くシーンがあります。驚く彼女自身の外見もどう見ても女性。当事者以外の登場人物も「あれが男!?」なんて驚愕と戸惑いに震えていましたね。
これは現実にはありえない。

「パス」と「リード」という隠語があります。
私達の世界で使われる言葉で、街を歩いて男性という事を見破られない事を「パス」。
逆に見破られる事を、読まれるという意味で「リード」。

実際、主人公を演じた相沢咲姫楽さんは、女性ホルモン投与など医学的な処置をしていないとの事ですが、それで「パスする」という事は、既に一種の「特化した才能」なのです。
「素質」と言い換えてもいいでしょう。

私を含め、ほとんどの者は男性ホルモンの影響が体中に行き渡った、「どこから見ても男性」の場合が多い。これが現状です。
訳も無く警戒されたり、つらい言葉をかけられたりするのも、「リード」されるからなのです。
自分のアイデンティティーを保つのに使うエネルギーはもう大変なもの。これは容姿に恵まれない当事者達にとって深刻な問題なのです。

「私が私であるために」には、この部分の描写が決定的に欠けています。
「美人」「不美人」という事ではないのです。「女顔」と「男顔」の差です。「整った顔」と一口に言っても、女性と男性では顔つきがまるで違いますよね。
その差に悩む人々が、私を含め水面下には大勢居るのです。
言わば相沢さんのような人の方が、希少な部類に入るのでは。
彼女達が目指す仕事も、パスを前提としたものではなかったでしょうか?(カミングアウトが話題になるのも、パスあっての事でしょうから)

たとえ端役でもいいから、「リード」される存在を一人登場させて欲しかったのです。(よくあるコメディーリリーフ的な立場じゃなく。もういいでしょうそういうのは。)
まあ、こう書くと「ブスのひがみ」なんて言われる事は百も承知なんですが、「美男美女の夢の共演」はこのドラマの趣旨じゃないだろうと。夢の恋愛を描く事が目的じゃないですよね。キレイキレイなお話にしたかったの?
制作陣がもしそう考えたなら、ちょっと底が浅いように思えます。
これは出演者の問題ではありませんよ。あくまでプロデュースサイドの目論見に対しての考えで。

このドラマ、都合三度見たんですが、出演者の美しさを見る度に「これは、このレベルの外見を持つ人だから成立するドラマなのよ」と、ちょっと上から見られている感じが拭えません。
私などは「あのレベルであれだけ苦労するんなら、私なんかどーすりゃいーのよ!」と(笑)言いようのない絶望感に打ちひしがれてしまうのです。
そういう意味でこのドラマは、当事者にとって辛い部分も多分にあります。決して斜に構えて見ている訳ではないんです。でも、日々の生活にあっては、まずその部分がネックになってしまう事が多いので。
「学生証を見せなきゃ男と分からない!」私もそんな辛さ、味わってみたいものです(泣)。

ドラマに比べ、私達当事者を取り巻く現実の目は、むしろ匕首にも似た鋭さを持っています。
常に喉元に突きつけられるのは、その冷たい切っ先。
これは私が毎日体験している事。間違いありません。


番組最後の全面スーパー「この物語はフィクションです」の一文が、心に深く突き刺さります。いつも何気なく読んでいるこの一文が、こんなに辛かった事もなく(笑)。
演出はともかく、志の高さは従来のドラマを超えていただけに、この一点だけが目立ってしまったのかもしれませんね。

このドラマの遺伝子を受け継ぐ、良質の番組(ドラマに限らず)が作られ続けていくことで、当事者達への理解が少しでも進む事を期待したいです。
(ちょっと笑えなかったですか?次回からは通常営業に戻ります(笑)

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2006年10月 4日 (水)

いいとこ取りのKちゃん

「私、53kgあるんですよ。」耳元で彼女が囁きます。
秋空にちょっと汗ばむ陽気。ふらりと訪れた、美容院。
気になっていた髪の色を変えたくて、思い立ったのでした。

なにしろこの美容院は今日初挑戦。馴染みのお店は今日お休みなので、以前からちょっと気になっていたこのお店を選びました。
眞鍋かをりさんがCM出演しているあのお店です。
ココログユーザーたるもの、やっぱり気になっちゃって(笑)。


さすが客商売。受付に立った私は完全に女性扱いで、気持ちいいったらありゃしない。こういう所はさすがに教育が行き届いてますね。
今までもいろいろなお店に挑戦して来ました。正体をバラしたお店、バラさずに通したお店と色々でしたが、今日はこの待遇に応じて「レディー」ぶりましょうか。

私に付いてくれたスタイリストは、冒頭のセリフを発した彼女「K」ちゃん。
最初、受付に現れた彼女を見た途端、私は目を疑いました。

あくまで女性の感覚と信じたいんですが、ものすごく可愛い子で。ちょっとビックリ。
エビちゃんと押切もえを足して2で割った感じ、と言えばお分かりでしょうか。
(言いすぎと思うでしょ?ホントなんですよこれが)

秋らしいウエスタン風のミニ・ワンピースで決めた彼女は、「CanCam」から抜け出したよう。「イヤミか!」と思うくらいの美人を担当につける、このお店の意図はいかに?

「どんな感じにしましょうか?」
ニコニコと笑いながら接客する彼女の髪は胸よりちょっと長いロング。「起きぬけであまりセットしてなくて」と笑っていましたが、充分すぎるくらいウェーブがかかったアレンジは、卵形の顔に良く合ってすごくキュート。手際よくシャンプーを始める彼女とのコミュニケーションが始まります。

美容院って、お客さんとスタイリストが一緒に共に過ごす時間が長いだけに、二人の相性がお店の印象を大きく左右しますよね。そのスタイリストをお客さんが気に入るかどうかでリピーターとなるかどうかが決まる、みたいな感覚があって。
ここからがスタイリストの腕の見せ所。私のような特殊なお客をどう転がしていくかがヘアメイクと並んで重要な技術である訳で。

「やっぱり話しやすいお客さんって居ますよね。」髪をとかしながらKちゃんは言います。私を完全に女性客として扱ってくれるのが素晴らしい(笑)。
このKちゃん、外見に似合わずものすごくサバサバした性格。豪快な手さばきに話もつい弾みます。

お休みの日の話になると、俄然饒舌になる彼女。
「昔から美容師が夢だったので、今でも街を歩くと人のヘアスタイルに目が行っちゃって。『この人はもっと似合う髪形があるのに』『ああっ私だったらこうするのに』とかもう、すぐ思っちゃって」
「ふーん。でも良かったよねー。憧れの職業に就けて。」

20代半ばのKちゃんは、変わった趣味も話してくれました。
なんでもお休みの日の夜は、彼氏と繁華街を歩くんだそうです。その時はいわゆる「夜のおねえさん」の格好を真似して、ボディラインを強調したハデハデの衣装に、ロングヘアーを活かした巻き髪で決めて、「まるでお店から出てきたような」女性を演出するのだとか。

「美容師っていろんな人がいますけど、私は自分を着飾る事で、ああいう夜の職業の女性たちを観察するんですよ。」
「やっぱり勉強になる?」
「うーん。彼女たちは職業柄、特別派手にしてるから普段の生活には使えないけど、やっぱり流行の服とかヘアスタイルの勉強にはなりますね。」
そこからお話は今年流行のブーツの話題へ。やっぱり女同士の話はどうしてもそっちへ行っちゃいます(笑)。

「私、健康オタクなんですよ。」
ヘアカラーを塗りながら、彼女が急に言い出しました。
ストレッチが趣味だそうで、最近は食事もヘルシーに、夜は絶対お米を食べず、5種類のオリジナルサラダを自分で作って、「太らない」鶏肉を物凄い量食べてるんだそうです。
「お料理も好きなんですよ。やっぱり髪も体も、健康にしているのが一番のケアですから。」
「でもそんなにたくさん食べて、太らない?」その私の質問に、Kちゃんが答えた言葉。

それが冒頭のセリフ。「私、53kgあるんですよ。」
もちろん体重のお話。

「えーっ!見えない!」これはお世辞じゃなくて本当なんです。
モデルでも出来そうな彼女のスレンターな体のどこに、そんな体重が!

「筋肉をつけてるんです。筋肉質な女が憧れなんで」
なんと彼女、可愛い顔して握力が50キロもあるんだそうです。
男の人でもそこまである人は少ないのに。

「そんなに握力つけてどうするの?」
私はもう興味津々。そこにまたしても意外な答えが。

「私、もう一つ趣味があって、車でサーキットを走るのが好きなんですよ。ピット作業もやらないといけないから、体力付けてるんです。」
タイヤ交換くらいは平気でできますよ。と笑うKちゃん。
「ほら」と曲げる腕には、こんもりと盛り上がる力コブが(笑)。
「男っぽいんです。私。」
その後、ヘアカラー済みの私の髪をブラシで巻き込む力も凄い凄い!(笑)。

「ずるい!」私は言いました。
「その美貌でお料理好きで、車が趣味で体力もあって。パーフェクトじゃない!」
「あはは。何言ってるんですか。」
「いいとこ取りだよ。いいなー。羨ましい。」

でもここで、単なる自慢にならないのがこの子の凄い所。
「でも私、昔から皮膚が弱くて。今でもアトピーが治らなくて。」

昔は夜寝ているときに顔がかゆくて、無意識にかきむしっていたそうです。
朝起きた時にはかきむしりすぎて、顔が血だらけだった事も。
「今でも首の後ろとかはちょっと出てるんですよ。髪で隠れてますけど。」
「じゃあ、ヘアカラーとかの刺激物を扱うと、体に影響するんじゃないの?」
「でも、手袋はめてやるから。」
「なるほど。大変だよねー。そういうのも。」

私はそういう、皮膚で苦労した事がないので、悩んでいる方々のお気持ちは分からないんですが、やっぱりお客さんを相手にするこういうお仕事は苦労が多いんでしょうね。
そのKちゃんの心情は、ちょっと分かるような気がしました。
「好きな仕事ですから。」そう言って笑ったKちゃんの笑顔は、やっぱり可愛い。
お願いだから一緒に並ばないで。私が男って事が強調されすぎちゃって辛いわ(笑)。

ヘアカラーも綺麗に決まり、彼女との時間も終わりです。
いろんな美容院を訪ね、個性的な美容師さんにも会いましたが、Kちゃんほどルックスと中身にギャップのある子は初めてでした。これだから人と会うのは楽しいですね。

「スタイリストにとって、自分で施術したお客さんの髪は「作品」ですから、それを維持できているかどうか確認する義務があるんです。またおいで下さいね。」

彼女の言葉はお店のマニュアルではないと信じたい。プロ意識ってそうですよね。きっと。
お店の前まで送ってくれたKちゃんに貰ったイチゴ模様の名刺は、今も目の前にあります。

うーん。このキュートなデザイン。こういうあざとさは好き嫌いが分かれるけど、私にとっては、決して超えられない女性の魅力に見えてしまいます。
「いいとこ取り」のKちゃん。がんばってね(笑)。

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2006年9月30日 (土)

私だけの勲章

Photo_215 「いろいろ考えるねー。今度はこれか。」
久しぶりにお休みの土曜日。ふらっと買い物に出た駅前でこんな袋を配っていました。

大きさ30センチ四方のLPサイズ。布製だとちょっと「もらっていいの?」って感じになります。

Photo_216 Photo_217 中身はこんなものが入っていました。新発売の資生堂シャンブー案内です。
よくありますよね。


シーズン毎に出ますねシャンプーって。当然、小さな袋の中には試供品が。

こういう試供品は、今は街のあちこちで配られていますから不思議ではないんですが、私は今日のようなシチュエーションで試供品をもらうと、なぜか嬉しくなってしまうのです。

この新発売のシャンプーは当然女性用。今日の試供品も、資生堂のスタッフ(バイトの女性ですが)がお揃いのコスチュームで「女性だけ」に配っていたのでした。

皆さんはもうご存知でしょうが、私は「女性として生きる男性」です。女性の身なりはしていても、顔や骨格は男なのです。
そんな私がこんな試供品をもらえる、という事だけでも既に嬉しいのに、今日の場合、駅前の3ヶ所ぐらいにスタッフが立っていて、私はその全てのスタッフから袋を差し出されたのです。こりゃホントに嬉しい(笑)。

荷物になるからと最初の二人を断って、三人目でやっと受け取るこの喜び。
私達のような者にしか分からない至福の一時なんですよ。

まあ確かにこれを配ったスタッフには、「たとえ男が女装していても、購買が期待される相手なら渡すように」というマニュアルがあるのかもしれませんが(笑)。

私のような者が女性の生活を思い立った時、まず最初に超えなければならないハードルが「外見」です。で、ここでほとんどの人が一苦労。
女性服の購入から始まって(試着なんかする度胸はないですから、まるで宇宙空間のように呼吸が苦しい婦人服売り場で、目の前にある一着をひっつかんで帰って着てみれば肩が入らず、なんて事はしょっちゅうで)化粧も最初はオバケのようになってあたふた(元が男ですからどうやっても雑誌のモデルには近づけず)するのがまあ、普通です。
それでも自宅の部屋で血のにじむようなシュミレーションの上、服も化粧もなんとか自分の納得が行くレベルに達したところでいよいよ外出。
意を決して部屋のドアを開け、颯爽と外へ出ようとするその一歩が踏み出せない。玄関からドアを境にたった30センチ。
その30センチがこんなに遠いとは(泣)。
たいていの人はここで激しい葛藤に見舞われます。「こんなことしている自分は異常では」「いや、これが本来の自分の姿」なんてね。

この葛藤の平均時間30分。(昔の記事にも書きましたね。)

これだけの苦労の末の外出ですから、そりゃもう自分がどう見えているかが心配で、不安で。必要以上に挙動不審に見える行動になっちゃうんですよ。男の時に掛けるサングラスなんかしちゃったりして。そうすると顔がよけい男を強調しちゃって逆効果なんですが。

私も初めてそういう格好で外出した時は悲惨なものでした。問題は髪の毛。今は地毛ですが、当時はカツラでしたから暑いのなんの。今年のように暑かった夏なんかは、外出した途端髪の生え際から滝のような汗が流れ出て、「レイダース 失われたアーク」のラストシーンみたいにお化粧が溶けちゃって。昼間からオバケでした(爆笑)。

こんな調子ですから最初は、街の中心、特に駅前なんてとても歩けなかったんですが、それでも少しずつ場数を踏んでくると、冒険気分でちょっと人ごみにも挑戦したくなるものなんですよ。
(本当は人ごみの方が目立たずに歩けるんですが、人の目が多い事で敬遠しちゃうんですね)
そこで私などがよくやったのが、「駅前ティッシュチェック」。

駅前ではいろんな業種が広告を配っていますが、少し前までは化粧品、マッサージなど女性限定の業種ではその広告がティッシュに印刷されていました。
つまり、駅前で渡されるティッシュのほとんどは女性相手という訳。ティッシュは女性の方が使いますから。

それで、駅前のメインストリートを歩いてみて、いくつ位ティッシュをもらえるかチェックしていた時期があったのです。

これは実に勉強になりました。私のような人たちにしか分からない感覚ですが、外見を作る技術の上達に応じて、もらえるティッシュの数がどんどん増えていくのです。いやー数字は正直。
あのティッシュも、「どこから見ても男」には渡さないんだな、という事が見に染みて分かりました。
辛かったですよ最初は。
差し出されてすぐ引っ込められた事もありましたし。

ですから、もらえるティッシュや冒頭でお話したシャンプーなど、「女性にしか渡さない」街頭宣伝品は、私には「戦利品」。
女性として見てもらえた証に思えてしまうのです。
幸いな事に今は「差し出されて引っ込められる」屈辱を味わう事もなく、なんとかモチベーションを保っていられます。まあ外見はまだまだですが(笑)。

女性読者の皆さん。皆さんが苦労なく受け取っている街頭ティッシュも、私達にとっては「努力の結晶」なんですよ。

でも、結局は男。そりゃ見れば絶対分かります。それでも「渡す」行為に走らせるもの。
それはやっぱり最近の「性同一性障害」関係の認知によるものでしょうねー。

世間が「そういう人も世の中には居るんだ」という事を認めるのは大きい。要は女性専用の商品でも売れればいいわけですから、需要には性別は関係ない訳で。

異論もおありでしょうが、私などはそういう世の中の流れは大変喜ばしいと思います。
好きでそんな風に生きてるわけじゃないですから、それはそれなりに認めてもらえれば、やっぱり嬉しい(笑)。

お話はちょっと戻りますが、私が女性として生きる上で心の支えになっている「勲章」があります。
もう全然大した物じゃないんですが。タダだし(笑)。

Photo_218 この「スリムビューティーハウス」の案内。
もらったのは随分前ですが、ハガキ大の大きさで、左端のケースの中に割引チケットや小さな案内などが入っていました。
ご存知でしょうがここ、「女性限定サロン」なんですよ。つまり、これを渡してくれたという事は「女性として見てくれた」と考えてもいいのでは、なんて喜んじゃったんですね。
で、ずっと取ってあると。

これをもらった時のシチュエーションも忘れられません。これ、実は本屋さんでもらいまして。本を買ったときに若い女性の店員さんが袋に入れてくれたようなんです。家に帰って袋を開けてビックリ。買った本は忘れても、この案内の事だけはずっと憶えています。
これだけは、女性だけに配っていると思いたい。この本屋さんの袋全部にこれが入っていたとは思いたくなくて(笑)。
私にとっての「勲章」であり、「一切れのパン」なんです。

くじけそうになった時にこれを見て「釈由美子が応援してる。このプロポーションを目指すぞ!」なんてね。(ちょっと違うか)
意外に「お前ちょっと痩せろよ」という店員さんの無言の圧力だったりして(泣)。

こんなつまんない物を堂々と「勲章です!」なんて言えるのもブログの良さですね。こんな風に自分に正直になれる「ネヴュラ」を、これからも大切にしていきたいと思います。

Photo_219 結局今日の外出で買ったのは、「アジエンス」のコンディショナーとトリートメント。いろんなメーカーを試しましたが、結局これに落ち着きました。
そしてもう一つ、女性の声を維持する為の必須アイテム「ヴィックスドロップ」。
私はこのレモン味がお気に入りです。


これからの季節は空気が乾燥しますから、喉のケアは万全にしておかないと。
ちょっと発声練習。「ああ~青春は~ 燃える陽炎か~」(笑)。

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2006年9月28日 (木)

ネイティブの業

「『ブリィッシュテイスト』って読むんですね?」
今日のお仕事。私が書いた原稿のナレーション収録の時、女性アナウンサーに言われた言葉。

「ブリッシュって、テは濁らないんじゃないでしょうか?」
「えーっ?そうなの?」
今まで「ブリィッシュ」と信じて疑わなかった私は大パニック。

アナウンス部のベテランアナにも問い合わせましたが、「英語だから読みはどっちでもいいんじゃ」なんて言われる始末で。結局両方の読みを収録しましたが。
後でネットで調べたら、どうも「ブリティッシュ」が正しかったみたいで。いやー人間死ぬまで勉強ですねえ。(皆さんの冷ややかな笑いが心地いい・・・)

こんな調子で毎日おバカ続きの私ですが、今日のお話はそんな相変わらずの日常ではなくて(恥ずかしいですし)その後の女性アナウンサーの一言に端を発するのです。
実は今日のお仕事はあるブティックの取材でした。最近のトレンド情報をVTRにするものだったんです。そこで私が作った番組の原稿に「ブリティッシュテイスト」の一文があった訳ですね。

原稿には、お店の人に取材した数々のトレンドアイテムが解説してあったんですが、その原稿を見てアナウンサーの彼女が発した言葉は
「やっぱりこの秋は、『スキニー』と『ブリティッシュ』ですねー」でした。

皆さん、もうお分かりですよね。今年の秋から冬にかけての流行は、『スキニー』と呼ばれる細身のシルエットのパンツ。主にデニムなどが多いのですが。
そしてもう一つ、イギリスの伝統的なデザインを踏襲した、ツイード素材やチェック柄などのテイストなのです。

「上半身はふんわりとしたボリュームで、下半身は細身」というシルエットが世界的な主流。
その為周りの女性からは、「今年の流行アイテムは特に着る人を選ぶ」なんて嘆きの声が聞かれるんですが。

地方局とはいえテレビアナウンサーの彼女は、やはり容姿も人並み以上。プロポーションも抜群です。それでいてクールにニュース原稿を読む姿は、「知性美」とも呼べる清潔感いっぱいの美しさが漂っていて、私などはいつも、自分よりはるかに年下の彼女に羨望の眼差しを向けているのです。

「うーんスキニーって細いですよね。よーし。採り入れてみよっと」と、ガッツポーズをとる彼女を見ながら、私は「ネイティブの女性」の業を見たような気がしました。
考えてみれば、こういったファッション系の取材VTRをスタッフ間で見せるときも、女性スタッフの目の輝きが違う事にいつも私は驚いていました。

「ここのお店の服、いつも可愛いから楽しみなんです」
「あーっ。このお店もうすぐバーゲンなんですか?行かなきゃ」

VTRの出来はそっちのけで、ひたすら画面に映し出されるレディースウェアに釘付けになる彼女達。
正直、私は彼女達ほどファッションに執着を持っていないような気がします。

「女性として生きる事を決めた」私ですが、このネイティブの女性ならではの「着飾りたい願望」には、尊敬の念を禁じえません。
確かに、毎月のお給料の内いくらかは洋服代、化粧品代などに消えていきますが、いつも雑誌やテレビで流行を追いかけている訳ではない私。(そりゃ毎日怪獣映画を見ながらソフビで遊んでるOLも居ないでしょうが)
お気に入りの服を見つけた時の彼女達の「目の輝き」には、何か女性の本能を感じるのです。

「ネヴュラ」の女性読者の方々、いかがでしょうか?
よくありますよね。少女の頃、お母さんの服を勝手に着て怒られた経験とか、口紅を無断でつけた経験とか。もう、これは男の子にはない女性特有の原体験なんですよ。
もともと男性だった私には、もうこの根源的な「女性の業」にはかなわない。

昔の記事にも書きましたが、私達のような者は、本物の女性が到達する精神レベルまで駆け足で追いつかなければならないんです。
ですからもう、その道のりは大変(笑)。ウルトラマンのマスクの素材は知っていても、女性の服の素材なんてつい最近まで全く無頓着でしたからねー。

この「ネイティブ女性の業」を感じる事は、最近特に多くなってきました。それは私が職場で同僚の女子社員と過ごす機会が増えたからでもありますね。
これは当たり前の事ですが、例えば好きな映画の雑談などをしている時、女優の話よりまず男優の話。私がよくする演出などの「芸談」よりも、まずストーリーの話。そしてやはり女性は、ヒロインに自分を投影することが多いようで、「物語の中に自分が没入する」感覚が強いような気がします。
ですから映画を「作品」として見る私とは話が見事にかみ合わない(爆笑)。

確かに女性だって十人十色。色々な考えがあって当たり前なので、私のスタンスもそれなりに受け入れられています。(「若干クールすぎる」とはよく言われますか)
ですが、私から見れば彼女達のような、感受性豊かな受け取り方がかえって羨ましかったりするんですよ。「夢見る力」というか。
それは男性が将来なりたい職業に対して持つ「野望」的な夢・支配欲とはちょっと趣が違うような。
うまく言えませんが、「どんなに出世しても、男性の前では可愛くありたい」的な、「受身」的な夢のような気がします。

(それは仕事上のスタンスとはちょっと違います。精神的なバランスという意味で)

この境地に到達すべきかどうか。私の中ではいつも葛藤があります。
「たぶん永久に到達できないのでは」という思いと、
「到達する、しないという問題より、今の自分でいる事が大事」という思い。

たぶん私は、映画や怪獣に対する思いだって、同じ趣味を持つ女性とは見方、切り口が違う筈なんですよ。その部分も大事かなって。
ただ自分を肯定しすぎると、今度は女性としてありえない存在になってしまう。そのバランス感覚が難しいんですよね。

以前にも少し書きましたが、
男女の狭間に立つ私は原作版「デビルマン」的存在なのかもしれませんね。
(通な方ならなんとなくお分かりと思います)

まあ、日々の記事の支離滅裂さが、私の内面をよく表していると思います。とても同じ人間が書いているとは思えませんからねー(笑)。
でも、そんな危ういバランスを取りながら日々を生きる私が、ちょっと好きだったりします。
そりゃ、ネイティブ女性の感性、女性としてのキャリアにはとてもかなわないけど、それを補える何かがあるような気もするんですよ。それが何かはまだ分かりませんが。

「ネヴュラ」を続けているのも、ひょっとするとそんな自分の内面を見つめてみたいからなのかもしれませんね。ほぼ毎日の更新の中で、その日のテンションや考えなどが嫌でもあらわになりますからね。

いやー今日も変なお話でごめんなさい。「ブリティッシュテイスト」から物凄く脱線してしまいました。
どこが日本映画ブログなんだか(笑)。
Photo_214 「テイスト」と言えば、今日覗いた「大型駄菓子ショップ」で、ついに入荷の「ラーメン屋さん太郎」をゲット!
最近お気に入りのプリン味マシュマロ「ましゅろ~」と一緒に記念写真です。
このチープなテイストがもう、私好みで。

やっぱりこの秋も、色気より食い気か?私は(爆笑)。

追記
いつもコメントを頂いているポン太様から、10000アクセス達成のお祝いに盛大な打ち上げ花火を頂きました。
(こんな素敵な手があったとは!)
この場をお借りしてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

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2006年9月19日 (火)

私がおバカさんになっても

「君は私のものだ!ウルトラまん!」
ザラブなセリフをのたまいながら口にするのは、私の地方で今日発売の「ウルトラまん」。
先日新聞記事で見てから、吉野家の牛丼以上に待ちわびた一品です。

私は基本的に、仕事中にお昼ご飯を買いに出かける事はめったにありません。買い置きか、食べないかのどちらかなのですが、今日ばかりはこの「ウルトラまん」発売日ゲットの為、わざわざ原付でローソンめぐり、というおバカを演じてしまったのでした。

一軒目では「明日入荷」と断られ、二軒目で見つかったのはまだ運が良かったのでしょう。でもこれ、思った以上に楽しいですね。既に買うときから楽しい。
お店で「ウルトラまん下さい」というセリフを放つ時、えもいわれぬ快感が体を駆け抜けます。そしてそれを受ける店員さん(今日の店員さんはまた、若くてかっこいいお兄さんでした)が、「はい。ウルトラまんですね」と返してくれる。
このやりとりがいいんですよ。

私も店員さんもにっこり。コンビニで物を買うとき、こんなに楽しい気分になるのも不思議なものです。

たぶん、「ウルトラまん」という語感が良いんでしょうね。なんか言いたくなるんですよ。で、言うとちょっと頬が緩む。嘘じゃないですから。一度ローソンで店員さんに頼んでみて下さい。店員さんもたぶんにっこりする筈ですから。

今日はお天気もいいし、少し汗ばむけどやっぱり秋の陽気。職場で食べるのももったいないと、会社近くの公園に行きました。丁度お昼時の公園は、近くの学童保育の子供達や私のようなOLさん、営業途中のサラリーマンなど結構な混み具合で。そんな中、片手に「ウルトラまん」を持ったOLが歩けばもう、それはそれは視線も集中、午後一の給湯室で格好のネタとなるのは必至なのでした。

公園中央の小高い丘にしつらえられた、カラフルなベンチに陣取った私。食べる前にと、肌身離さず持ち歩いているデジカメであらゆる角度から撮りまくります。
Photo_191 まず、ベンチに置いてみる。
うーん。シュール。向こうで遊んでいる子供達も不穏な空気を敏感に感じ取ります(笑)。


Sany0018_2 Sany0010_2 つづいて全体像。業界用語で言う「FF(フル・フィギュア)」を一枚。実物はやっぱりふかふかでおいしそう。
私が買ったのは、ウルトラマンの顔中央の突起がちょっと破れちゃってました。言わば「Aタイプマスク」って所でしょうか。いやー買うバージョンまでマニアック?

目のアップも一枚。いわゆる「型押し焼き」ですね。
覗き穴の部分まで再現されていますよ。さすが円谷プロのライセンス生産。手抜きはありません(笑)。

Sany0020_1 この「ウルトラまん」、台紙もマニアック。有名ウルトラキャラクターが印刷されたこの台紙も、後年コレクターズアイテム化するんでしょうねー。
私が手に入れた台紙にはゾフィー、マン、タロウ、首切れメビウス(笑)が登場。ひょっとして台紙のシークレットなんかがあって、超レアアイテム化したりして。(ニセウルトラキャラ総出演とかね。)

その味はと言うと、確かに新聞記事にあったとおりのあっさりしょうゆ味。普通の肉まんよりは食べやすい、というかしつこくない。これがM78星雲の味でしょうか?
私は普段、肉まん、あんまんの類はめったに食べないので、久しぶりにこの手の味を堪能しました。残念ながら中身の写真はありません。撮り忘れちゃいました(泣)。

それにしても、OLの格好した人物が黙々と肉まん一個を写真に撮っている姿は、周りの人には不思議な光景として映った事でしょう。
昔の私なら、こんな事恥ずかしくてとても出来なかったでしょうねー。これは「自分が女性として見えない」という事じゃなくて「女性がやるような事じゃないから」恥ずかしいという意味なんですよね。

女性として暮らし始めた頃、私はひどく「自分を女性として見せる」「女性に見られる」事を意識していました。「レストランでこんなメニューを頼んだらおかしいのでは」とか、「スーパーでこんな物を買ったら女性らしくないんじゃ」とか、かなり「作られた女性像」にこだわっていたように思います。
確かに、一般の男性が週末のストレス発散に行う「女装」であれば、そういう人工的な女性像を楽しむのもいいと思います。いつももじもじ、男性に話しかけられても返事もできない、しおらしい女性。事実私もそうでしたからねー(笑)。

ところが、実際毎日女性の立場で仕事を始めてみて、考えが180度変わりました。
仕事の内容や責任は男女とも同じ。話すジャンルの違いこそあれ、世間話など男女でさほど違いはないのです。若干の仕事上のスタンスの違いさえも、男性女性それぞれの特質を活かし、お互い努力しなければいい結果をつかめない厳しい世界。これはどんなお仕事でも同じですよね。

「ネヴュラ」の女性読者の皆さん、こんな過酷な世界の中で、もじもじなんてしてられませんよねー(笑)。

職場でいろいろな女性の生き様を見るうちに、私のそんな「作られた女性像」は粉々に砕かれました。逞しいですよ。女性の皆さんも。
そして、女性も男性と同じだけの「個性」がある事を痛感しました。
(ごめんなさい気づくのが遅くて)。一人として、男性が思い描く「平均的女性像」の人物が居ない。これも面白かったですねー。

そうなれば、かえって「男性の考える女性らしさ」を演じる事が不自然になるんですよ。
そう考えたとき、私の中で憑き物が落ちたように、生きるのが楽になりました。


「女性だってオタクも居れば怪獣好きも居る。いいじゃん今までの自分で。」
と思っちゃったんですねー。
今の私のキャラクターは、会社の社長にもウケが良いようです。やっぱり映像業界に生きる人たちは多かれ少なかれ映画好きなので、古い日本映画の話題になると止まらないんですよ(笑)。

そういう意味で私は今、「おバカ」ではありますが大変楽です(笑)。
今日も薄手のデニムジャケットに迷彩柄のキャミソール、膝上15センチのミニで街中を歩き回っていました(笑)。
帰りに寄ったスーパーで、たまたま運のいいことに「菓子パン5個315円!」というタイムサービスに出っくわしました。並居る奥様方を押しのけて10個カゴに放り込み、勝利の面持ちでレジに並んだ私。ところがレジのおにいさん、首をかしげて言うのです。
「この10個の内、4個は割引対象外ですね」
昔の私ならそこでパニック、「そ、そうですか・・・」となっていたでしょう。
しかし今や、私は「戦う職業婦人」。
「おんなじコーナーに置いてあったじゃないの!明記しないのが悪い!」と、猛然の抗議。

結局上司の人までご登場で、10個630円の割引価格で事なきを得たのでした。

Sany0040 でもそんな、迫力満点の抗議をする時、私はちょっと考えちゃうんですよね。
「これは私が強く生きてるのか、「おばさん化」してるのか?」なんて。


まあ、生きる上で必要な事とはいえ、
「おばさん」か、「おバカさん」か?日々悩むところではあります(笑)。

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2006年9月 1日 (金)

女性という技術

思えば「ネヴュラ」は、毎日覗いて下さったり、コメントを下さる方々に支えられているなーなんて、改めて感じます。

毎日感想を頂いている「hiyoko」さんなんて、私がどんなおバカな事を書いてもしっかり受け止めて下さる。感謝しています。他の方のブログにこちらからお邪魔して教わる事も多いのですが。
いつも拝見させていただいている「邦画ブラボー」さんのブログで、名匠溝口健二の諸作に興味を持った私。今NHK-BS2で放送されている溝口作品を、毎日楽しみに見ています。
オタクと言いながら溝口作品に縁のなかった私は、その精緻を極めた作品世界に初めて触れ、人生まだまだ勉強だなー、なんて改めて感じています。

昨夜放送された「赤線地帯」(1956年大映)は、溝口の晩年を飾った最終作として有名な作品。
溝口監督はこの年の8月24日、骨髄性白血病の為他界しました。初見の私は、そんな背景も知らずに「溝口現代劇のお手並みは?」なんて感じで見たのですが・・・

1956年。この年、売春禁止法の交付に揺れる日本を背景に、吉原の売春業者「夢の里」に働く女性達を描いたこの作品。京マチ子、若尾文子、木暮実千代、三益愛子など、個性豊かな女優が繰り広げる悲喜劇でした。本篇中、一部原作があるそうですが(芝木好子「洲崎の女」)勉強不足でどの部分か分からなかったりして(笑)。

この手の群像劇は何作か見ているので、無知な私などはそれらの記憶を比較の題材にするしかないのですが、正直言ってちょっと「肩すかし」を食った感じでした。(無知故の乱暴な感想です。お許し下さい)。
溝口監督の最終作でもあり、さすがに名匠老いたか、なんて思っちゃったりして。初見の感想なのできっと再見する毎に変わっていくのでしょうが、とりあえず最初の印象を書き残すのも意味ある事ではないかと。

溝口芸術の頂点の一つと言われた「近松物語」(1954年大映)を見た後だからかもしれませんが、「赤線地帯」で描かれる女性達の生き様は、私の目にはちょっと「控えめ」に見えました。心に訴えかけてきたのは三益愛子が演じた「ゆめ子」ぐらいで。
これはきっと、この作品後に創られたあまたある群像劇が、この作品を教科書としたために、キャラクターが類型化してしまい、オリジナルであるこの作品の輝きがやや色あせて見えるのでは、なんて偉そうな事を考えてしまうのでした。
そういう意味では、この種の描き分けの先陣を切った溝口監督はすばらしいのですが。


印象としては
「巧いと思うが凄くはない。魅力はあるが魔力はない」
といった所でしょうか。


ケースはやや違うかもしれませんが、私はこの種の作品では「肉体の門」(1964年日活 鈴木清順監督)が好きで、あのエネルギッシュな女性達の描き方を期待していたのです。
まあ、溝口健二と鈴木清順を比べるのがおかしいんですよね。資質もまるで違うし。
よく調べもせず、感想を書いてしまう私もダメなんですよねー。
どうも溝口作品については無知な分、歯切れが悪くて。また勉強して出直します。後日この日の記事を見て、あまりに浅い見方に顔を赤らめたいと思います(笑)。
記事でいろいろ教えて下さった邦画ブラボーさんに感謝致します。

ここからは、かなり読者層を限定する内容です。不快感をお持ちになったらごめんなさいね。
「赤線地帯」を見ていて思い出した、昔のお話です。もう時効でしょうからお話してもいいでしょう。

いわゆる「プロの女性」の世界を、ほんのちょっとだけ垣間見た事があるのです。

「女性として生きる」事を決めた私のような存在が、仕事を選ぶ時にまず考えるのが、手っ取り早い所で「水商売」。
ご他聞にもれず、駆け出しの頃の私も同じ事を考えました。まだ「性同一性障害」なんて言葉が世間に認知されていなかった頃のお話です。その頃私はディレクターという職業を持ってはいましたが、ディレクターって男女の区別はないし、フリーの身では収入も安定しない事から、副業を探していたのです。(なんか物凄く暗いお話ですね。本人は意外とケロリとしてましたが)

そこで考えたのは「収入」という点と、「自分が女性としてどこまで通用するか」という点。正直言って新しい可能性に、希望に燃えていたりして(笑)。
まあ、前述の通り、当時の私達が考える事と言えば、テレビなどで採り上げられる「ニューハーフ」の世界でしたから、そちらに傾倒するのも無理はありません。
求人情報をいろいろ当たり、面接にも通いました。でもやっぱり「ニューハーフ」というのは一種の特殊な方々で、普通の女性には無い魅力を持った人ができる事なんですよね。何のとりえも無い私は現実の厳しさにすっかり打ちのめされ、やや自暴自棄になっていました。

そんなある日、例によってあるお店の面接を受けようとしていた私は、ちょっとした作戦を思いつきました。
「女性として面接してみたらどうなるだろう?」
以前にもお話した通り、私の女性としての唯一の武器は「声」。ルックスは多少男っぽくても、声でなんとか急場を凌いだ事が数しれずありました。この武器がどこまで通用するのか試してみたくなったのです。
男性である事を隠し、女性として面接に臨んだ私。

この作戦は見事に成功しました。なんと「女性」として採用され、お店に出る事ができたのです。
ブログゆえの悲しさから、「嘘でしょ?」なんて思われても仕方がありませんね。後はもう、普段の記事から私を信用して頂くしか手がありません。余計信用できないって?(笑)。

売春業を舞台とした「赤線地帯」と違い、小さな飲み屋さんでしたから、そんなに大事が起る訳ではありませんでしたが、私がここで学んだのは、「プロの女性」の気配りの凄さでした。
男性の皆さんはきっとお分かりにならないと思います。「女性修行中」の私のような立場の者にしか経験できなかった、あの凄さ。

ホステス同士の「目くばせ」で、お客さんとの話題を見事に膨らます、卓越した会話術。
お客さんの目に触れない角度で、常にグラスの露をふき取る、手際の良さ。
お客さんの気持ちを半歩(一歩だと頭が切れすぎちゃって、女性としては可愛くないんですよ)先取りしながら、あくまで自然に動く的確な洞察力。
そして何よりも、「癒し」を求めてお店に来てくれる、お客さんの気持ちを和ませる「個性」。
実はこの個性は、必ずしも「可愛い」「優しい」だけではないんですよね。「声が大きい」「カラオケが下手」みたいなマイナスに見られる個性でも、それを求めて来てくれるお客さんは居るんですよ。

ちょっと挙げただけでもこんな感じ。お客さんと乾杯する時、ホステスはお客さんよりグラスを上げちゃいけない、なんて常識なのです。
そして何と言っても、男性をうまく乗せる、手練手管の数々。
こればかりは、駆け出しの私には到底学ぶ事などできませんでした。

道を究めた「プロの女性」なら、もっといろいろな奥義があるんでしょうね。おバカな私が知った事など、たかが知れています。
ただ、もうここまで行くと、「技術」ではないのかもしれませんね。

「ネヴュラ」をご覧の方で、そういったお仕事に従事されている方々を、私は尊敬します。
私はそのお店でしばらく働いたものの、そのあまりの技術レベルの高さにビックリし、また女性として働く事でお店に迷惑をかけては、という思いから、お暇を頂く事にしました。
なぜか?今だから話しますが、お店のママも、私の正体を知らなかったのです。
これは人の道に反しますからね。

「赤線地帯」が、私にとってちょっと物足りなかったのは、ジャンルは違えどそういった「プロ」の世界を垣間見た経験があるからかもしれません。
フィクションとして見られない、というか。この作品が、働く女性達を「職業婦人」として描けば描くほど、私には昔の経験が頭をもたげて来るのです。

その後、ディレクターとしての仕事が忙しくなった私は、夜の仕事から離れました。でもあの経験は、私の中で大きな財産となっています。
なにしろ、男性では絶対できない経験でしたから。
(ここには書けない事も含めて)

ちなみに当時、お店での私の得意ジャンルは「映画」でした。(ごもっともって?)
昔の日本映画のお話が出たとき、お店は私の独壇場と化したのでした。
(「ネヴュラ」と一緒だって?今気づきました。ここは私の「お店」なのかも(爆笑)。

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2006年8月16日 (水)

バット・ガールに花一輪

「しばらくぶりだねえ」そのおじいちゃんは、少しはにかみながらつぶやきました。
今日立ち寄った近所での、たまたまの再会。
午前中すぐれなかった体調も持ち直した午後2時半。外出したときの出来事。

今日はお休みをもらっていたので、昼下がりの時間をたっぷりと楽しむ事ができました。
そのおじいちゃんは今年71歳。ある病院で外科医をしていた経歴の持ち主です。今は現役を退き、ある製薬会社の経営アドバイザーとして、週何日か出社しています。
ところがここ数年、年齢による体の不調で入退院を繰り返し、今回も7月末に退院したばかり。それなのにこんな暑い夏の日中、気丈にも外出したらしいのです。知り合い程度で、以前にも顔を合わせた機会がありましたが、こんな偶然もあるんですね。

「どうも家に居ても、落ち着かなくてねー。」おじいちゃんはすっかり薄くなった頭をなでながら、嬉しそうにつぶやきました。このところ毎日外出しているとの事。久しぶりの退院で、外に出るのが楽しくて仕方がない様子です。

「最近何か、楽しい事は?」私の問いかけに、彼はこう答えました。
「やっぱりあなたのような人と、こうやって話せる事かな。」

71歳。お腹もすっかり出て、足腰も弱くなったおじいちゃん。私の母と同年代です。でもこの人「気が若い」。私のような者ととりとめもない会話をするのが、何よりの楽しみなんだそうです。

私の近況、興味がある事、日々の悩みやちょっとした楽しみ。「ネヴュラ」の事も「うんうん」と嬉しそうに聞いてくれるおじいちゃん。その姿はまるで、外科医というよりカウンセラーとでも言えそうな雰囲気で。
「みゆきちゃんのその「ブログ」みたいな事を、ボケ防止にわしもやってるんだよ。」
家の周りに畑があり、奥さんと簡単な家庭菜園を楽しむ彼は、収穫した野菜を使って家庭料理を作るのが何よりの趣味。医療業務の経歴と料理の趣味をアレンジして、イラスト入りの家庭料理レシピをノートに書き記しているのだそうです。現在第7集という超大作です。
「これを息子や親戚に配ってるんでね。まだまだやめられないわ」と笑うおじいちゃん。
こんな他愛のない話に、なぜか顔もほころんでしまいます。

「なぜ、私みたいなのがいいの?」
私と話をしたがる人たちに、よく尋ねる言葉です。たまにあるナンパや興味本位のからかいに対する牽制の意味で、つい尋ねてしまうのです。こんな時ほとんどの相手は、言葉につまるか、おざなりのお世辞でお茶を濁すのですが、この質問をした時の、おじいちゃんの答えはちょっと違っていました。

おじいちゃんが病院で活躍した頃は、外科医の権力と地位は絶対のものがあったそうで、看護婦さんとの私語など厳禁。看護婦さんもそれが当たり前と思っていたそうです。当時、医療のあり方を真剣に考えて突き進む「真面目一徹」のお医者さんだったおじいちゃんは、こんな空気に余計感化され、病院と家との往復のみ。たまに製薬会社が設ける接待の席でも、高級クラブのホステスさんには普通の女性の魅力を感じなかったとの事です。
恋愛経験はゼロのまま、幼馴染のような関係の女性と結婚したおじいちゃん。子供は息子一人なので、身近に女性を感じる存在がないまま、今に至るそうなのです。

「やっぱり女房って言ったって、兄妹みたいな感覚しか持てなくてなあ。」
そんなもんかなー、と思う私は、ちょっと意地悪な質問をしました。
「じゃあ、私じゃなくて、本物の女性の方がいいんじゃないの?」


「いや、そうじゃないんだよ」彼ははにかみと、ちょっとした自信に満ちた目で答えました。
「わしみたいに長年、女性と接していない男は、女性との距離があまりにも遠い。どう接すればいいかわからないんだ。それに寄る年波のせいで、そういう女性ならではの扱いが煩わしくなることもあってねえ」
「で、私で代用を?」
「いや、そうじゃなくて。」

「貴女のような、女性の心を目指す人は、男性の心も女性の心も持ち合わせている。本当の女性には理解できない男の気持ちも、貴女なら分かってもらえるだろ?
わしは口下手だから、説明しなくても分かってくれる、貴女のような人が一番いいんだよ。」

なるほどねえ。なんとなく分かったような分からないような。
でも、この言葉一つで心がちょっと、軽くなったような気がしました。


私のような存在は、心の有り様が大変不安定で、ある時は男、ある時は女だったりするんです。(ある時はオタク、だったりもしますが)自分の中でそんな心の処理に困ったりする事もあるんですよ。仕事中に自分の主張を通そうと意気込むとき、そこに頑強な男の顔を見せてしまったりね。自分はどっちを目指すのか、ガラにもなく悩んだりする場面も。

おじいちゃんの言葉は、そんな自分に「無理やり線引きをしない所が良いんだ」と言ってくれているようで。悩みは解決しなくても、ちょっと心を揉み解してくれるような。

まあ、私のような「男でも女でもない」コウモリ的存在、言ってみれば「バット・ガール」には、そんな一輪の花のような言葉が嬉しかったりするんですよ。
いつもおバカな私にもこんな一面がある事を、皆さんにもちょっとお話したかったりして。

「うまい事言っちゃってー。やるなーこのプレイボーイ」なんて照れ隠しの一言に、おじいちゃんは笑って答えました。
「いやいや。わしには一人息子しかおらんから、みゆきちゃんは娘みたいなもんだよ。」
「娘ねえ。じゃ秋になったら親孝行に、車でどっか連れてってあげるよ。」

夕方。時計は5時。もう2時間半もしゃべってたのねー。「気をつけて帰ってね」と振った手に、笑顔で応えてくれたおじいちゃん。まだ暑さの残る街を駆け抜けながら、私は思いました。

「おじいちゃん、心の外科手術の腕は、まだ健在だね。」

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2006年8月11日 (金)

疑惑に淀む街

「爆破予告があってねえ。」苦虫を噛み潰したような顔で、担当者はつぶやきました。
真夏日。うだるような白昼、正午前。都心中心部のビル。
フィクションではありません。今日、私が実際経験した事です。

今日も私は、いつも通り打ち合わせを済ませ、テナントが並ぶそのビルのアトリウムを歩いていました。と、エスカレーター近くで制服姿の警官が、植え込みの中を何か探索しています。こんな光景を見たのは初めて。思えば今日ビルの前に数台のパトカーが停まっていたような。
たまたま一階に居た顔見知りのビルの担当者に、私は訊ねました。
冒頭のセリフは、その時の担当者のものです。

「昨日イギリスで、大型テロが回避されたでしょ。ああいう事が公になると、世間では何かと面白半分に、イタズラ電話をかけてくる奴が居るんだよ。」
「そのたぐいの電話だったんですか?」
「まだわからないけど、前々からそれに近いイタズラはあってねえ。まあきっとそんな所だと思うけど、予告があった以上、何もしない訳にもいかないし。一応警察を呼んでね。」

他の担当者が状況を報告に来たのをきりに、挨拶をしてビルを離れた私。その後現在に至るも、ビルの異常がニュース等で報道されていない所を見ると、まあ、イタズラだったのでしょう。ここまで毎日暑い日が続くと、おかしな輩が現れて来るものです。

お盆の帰省、海外旅行ラッシュも始まり、空路も混雑を極める今の時期。成田空港でもテロに備え、機内持ち込み荷物の特別規制が行われているそうです。近くに実家があり、海外とも縁がない私、そんな話題は違う世界の事とたかをくくっていたのですが、まさかこんな身近にテロの影響があるとは思いませんでした。それにしても、人騒がせなイタズラですよね。そんな事をして何が楽しいんでしょうねー。

ビルを出て街中を走る途中も、私の頭にはまだその時の、担当者の言葉が響いていました。
「この見慣れた街並のそこかしこで、一歩間違えば大惨事が起こりかねない。」
そしてもうひとつ、私達のような立場の存在にしかわからない「疑惑の目」の存在も頭をよぎるのでした。

「ネヴュラ」をご覧の皆さんはもう、よーくご存知と思いますが、私「オタクイーン」は、生物学上は男性ですが、服装など生活のあり方は女性、という変則的な人生を送っています。
ここしばらくはオタク趣味全開の記事ばかりでしたので、「ほんとは男なんじゃないの?」という疑問をお持ちの方も多いと思いますが、どんなに怪獣に傾倒していても、私の生活は依然として「女子」しているのです。
まあ、こんな思いとはうらはらに顔や体型は男そのものなので、そのギャップに悩む事も多いですが(おバカな性格もね(笑)それなりに充実した毎日を送っている訳です。

ところが、前述の「テロ」など、世間を騒がす事件が起こる度に、私のような存在はいつも、疑惑と好奇の目に晒されるのです。
ひょっとして読者の皆さんの中にも、私のような方がいらっしゃったらきっと頷かれていると思います。

数年前日本中を騒がせた某教団のメンバーが、「女装して犯行を行った」と言われた頃もそうでした。
別に私達はなにも悪い事はしていないのに、どうも周りの見る目が違う。これは肌で感じる事なので説明しづらいですが、明らかに「不審者扱い」の目なのです。

それでもここ数年、「性同一性障害」という言葉が世間的に認知されつつある事が幸いして、以前のような視線を感じる事はほとんどなくなりました。下着を買いに行った時、店員さんに「必ず試着して、納得してから選んでね」と言われた時など、ひどく感動したものです(笑)。
そういった世間の認知が、ちょっとした性的犯罪の手段に使われた「女装」や、先日のテロに便乗したイタズラなどが横行する度に、「やっぱり怪しいんじゃないの?」という意識へ戻ってしまう。

自分のブログなのでここで言わせて頂きますと、ああいう「性的犯罪者」や「テロのカムフラージュ」の女装って、いわゆる「素人」なんですよ。見ればすぐわかる。本当に怪しいですもんね。それはやってる本人が「本気」じゃないからでは?
本当に「女性として生活したい」「女性として認知されたい」と思ってないですもんね。彼らって。だから、自分の目的を達成する為だけに女装する。

いくつか拝見させていただいてる、私のような立場の方々のブログでも、「女装の痴漢逮捕」なんてニュースが流れる度に、大変な反響があるのです。
そういう犯罪者は本当に「大迷惑」です。(私の顔の出来はさておいて(号泣)

今日の私は、GパンにTシャツといういわゆる「男モード」だったので何とか難を免れましたが、これがちょっとドレスアップした姿だったらもう、どうなっていたか・・・
今だに制服姿のおまわりさんを見ると、悪い事してないのに足がすくむんですから。
本当に、私達みたいなのは弱い存在なんだなーと思いますね。

そんな意味でも、こういう人騒がせな事件は起きて欲しくない。
日頃のウォーキングですれちがいざまに挨拶をしてくれる名も知らぬ老夫婦や、スーパーでお母さんの服にしがみつく小さな子供の姿を思い出す度に、こんな人たちと同じように、私も日々を送って生きたいなー、なんて思う訳です。
皆さんと何も変わらないですからねー。頭の中はゴジラとブースカでいっぱいでも(笑)。

ところで!今日ついにゲットしました。
おととい書いた「超合金メカゴジラ2」!

定価を知らなかったのでオタクショップの売価だけで悩んでいたのですが、なんと定価の半額!中古とはいえ開封しただけ、というコンディションでピカピカです。
これはいい買い物。私のなかではかなりのヒットです。
今、ポーズを取らせて飾ってありますが、やっぱりメカゴジラは昭和バージョンがいいですねー。しかも胸のデザインは「逆襲」タイプの1975年モデル。超合金の硬質感がたまりません。なんと飛行モードも再現可能。「スペースチタニウム」も付いてるし。
同じサイズのゴジラを対峙させてみたい衝動がもう・・・

写真はベストアングルを研究してからアップしますので、もう少しお待ちを。って
記事の趣旨変わっちゃいましたね(笑)。
やっぱり「オタクイーン」ですね。私。

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2006年7月10日 (月)

超兵器アクティブダイエット

「気も狂うような暑さと湿気。そして、熱病と死を運ぶ虫ども。
緑に覆われてはいるが、ここは地獄に違いない。」

(郷田ほづみ氏の声で呼んで下さい)

それは私の完全な誤算でした。お天気もいいしと、軽い気持ちで始めたウォーキング。
いつもと違う気温と湿気に、もっと早く気が付くべきだったのです。
しかし・・・

Tシャツ4枚、トレーニングウェアの上にサウナスーツ。いつもの「フル装備」で出発してから30分。ここ数日と違う気温と湿度が私の体力をじわじわと奪っていきます。吹き出る汗はTシャツに張り付き、動きは鈍る一方。サウナスーツによって篭った熱は体外へ逃げません。かつてない動悸、息切れ、目まいが容赦なく襲います。
完全な「熱中症」状態。
体中の水分が沸騰するように蒸発する気分。意識が遠のいていきます。
「限界だ!」と日陰に逃げこむのがもう3分遅かったら、私は本当に危なかったでしょう。

ふらふらになりながら部屋にたどり着き、20分のこん睡状態の後シャワーを浴びて、量った体重は実に2キロダウン。一時間半で大型のペットボトル1本分の水分を放出した事になるのです。
いつもは能天気に喜ぶ私も、この時ばかりは少し恐ろしくなりました。

「そんな事してると、帰ってくる世界が違う所になっちゃうよ。」社長の奥さんが笑いながら言います。実はこの恐怖、先週の土曜日に味わったものなのです。
今日は幾つかある私の仕事の一つ、デスクワークの日。冷房が効いたオフィスで笑い話にできる幸せに、私は胸をなで下ろしていました。

どうも私はのめり込むと思いがどんどん加速する「昭和型根性派」のようです。ウォーキングにしたって、その日の予想最高気温が高ければ高いほど、そのコストパフォーマンスに喜ぶタイプ。いてもたってもいられません。実際効果があるからついやってしまう。
「熱中症で危なくなるタイプ」の典型です。今までも意識が遠のきかけたことがあるのに。
いい加減学習しなければいけません。

考えてみると、去年の夏からサウナスーツ導入と同時に携帯している物がある事をすっかり忘れていました。確かに「危なくなった」時役に立つ物。我ながら気づくのが遅かった。
それは何のことはない、「ビニールパックのダイエット飲料」だったのです。ビニールパックの効果に感動したのは、意外にも昨年開催された「愛・地球博」会場。

実は私は、約6ヶ月の会期中、一ヶ月に一週間の割合で会場へ出かけていたのです。もちろん「仕事」です。出かけられた方はお分かりと思いますが、会場の中心には「グローバル・ループ」という通路があり、来場者はその通路を歩いて各パビリオン向かいました。私はその「グローバル・ループ」でお客さんを待ち構え、一言インタビューをもらうという仕事を担当していたのです。
Photo_27 それなりにやり甲斐はあったのですが、なにしろグローバル・ループは「日陰がほとんど皆無」の通路。去年は猛暑でしたから、一日中立っていてはそれこそ熱中症になってしまいます。(実際なったお客さんも居ましたね)。ペットボトル飲料は持ち込み禁止。会場内で売っている飲み物はあまり冷えていない。そんな時私の味方になってくれたのがこれ、「ドリンクゼリー」でした。これを凍らせて携帯すれば、溶ける前は小型の氷枕。溶けてもエネルギー補給ができるという、大変すばらしい一品だったのです。

万博会場で「ドリンクゼリー」の良さを知った私は、ウォーキングにも使おうとしました。ところが、一日中歩き回る「長期戦」の万博と違い、一時間半で体力を使い切る「短期戦」のウォーキングでは事情が違う。「なるほどー」と、しばし考え、「なら栄養より水分」と割り切ったのがこれ、「ダイエット飲料」だった訳です。実際使ってみると、なるほど短期戦にはエネルギーより迅速な水分補給が必要という事がわかりました。
体が要求するんですね。「食べるより飲みたい」と。

Photo_28 そんな訳で、今日もお仕事の帰りにスーパーで大量購入に踏み切る私。
でもさすがに「アクティブダイエット」を箱で買うのはOLとしては抵抗があります。
「箱なんか重くて運べなーい」って顔で、カゴに10個ぐらい放り込むのが可愛い買い方。
既に凶器のような固さに凍らせて、スタンバイOKって感じです。

「灼熱の自然公園に、きわどく涼しい風が吹く。
走り抜けた後に、オタクの神話が蘇る」

(銀河万丈氏の声で読んで下さい)

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2006年6月24日 (土)

アンバランス・ゾーンの使者

土曜日の銀行。人気のないATMを操作する私の隣に立った一人の女性。
後姿から想像すると40代。厚手のスーツがちょっと暑そう。しかし体のバランスが・・・
これから数分。あなたの目はあなたの体を離れて、
この不思議な時間の中へ入って行くのです。

このブログを書いていると、事件の方から私を狙って飛び込んでくることもしばしばあります。ネタとして大歓迎なんで、そんな事があると嬉しい限りなんですが、今日の出来事はまさに「直球ど真ん中」のネタ。
ご想像の通り、「彼女」はまず間違いなく「女装者」。身長も低く、足のサイズも小さいので羨ましい限りなんですが、残念ながらウエストのくびれがない。女性特有の丸みがないんですね。きわめつけは普通より一回り大きな「頭」。「ご同業」の私が見てもキャリア10年前後のお方でしょう。
皆さんにお聞きしたいんですが、街で「女装者」に出会った事ってありますか?例えば夜の盛り場などでそういうお仕事に従事されている方々をお見かけすることはあっても、昼間の銀行、隣り合わせたATMで出会うなんて事があるなんて。これは奇跡的に確率の低いことなんですよ。

ATMに向かう「彼女」の顔は、シールドに隠されて見ることができません。たまたま同じタイミングで操作が終わった私は、「彼女」を追うように銀行を出ました。
その時の私はノーメイクなので髭も隠さず、髪を後ろで束ねてTシャツにGパンといういわば「男バージョン」。「彼女」の方からは「同類」には見えていない筈です。後を追ったのでまだ顔は見えない。こういう時はドキドキしますね。反対側から自転車で向かって来たおばさんが、「彼女」とすれ違った途端に顔を確認するため後ろを振り向きました。ちょっと驚いた様子。期待が増します。そして事態は急展開を迎えました!

「彼女」は突如きびすを返し、私の方へ歩いて来たのです。暑さにまゆを寄せたその顔は・・・
「微妙」。
お年のせいもあるでしょうが、(ゴメンナサイ)「こういう人いるよね」というレベルのお顔。
その意味で「上級者」なんですよ。
私は「彼女」にぜひ声をかけてコンタクトを試みたかったのですが、こういう時、同類の気持ちは千千に乱れるものなんですね。
「声をかけたいけど、かければ「バレてる事」を彼女に知らせる事になる」でしょ。
言わば「親近感と遠慮の葛藤」が私を襲うわけで。

彼女はATMでやり残した事があったようで再び銀行に姿を消しました。取り残された私。
結局、声はかけられずじまい。ご期待に添えなくてすみません。

「彼女」に限らず、私にしたって普通の方から見れば「異世界・アンバランスゾーン」の住人なんでしょうね。精神と肉体のバランスは崩れてるし、無理やり女性の服を押し込んでる体は男だからバランスがおかしいしね。バレてるのは当たり前で、まわりの人は関わり合いになりたくないか、今日の私みたいに葛藤したままタイミングを逃すかね。
本当に「彼女」の姿は自分の鏡のようでした。後悔先に立たずだけど、やっぱり声をかけてお話したかったなー。
同じ「アンバランス・ゾーンの使者」として。

不思議なことに今日は、ちょっと楽しい気分になりました。結構居るんですね。私のような存在は。女装が「余暇の息抜き」なのか「人生の命題」なのかは別としても。
かえって自分たちが「ちょっと特別な存在」に思えたりして。
ネイティブの女性に比べれば「バンカーから始まった人生」だったとしてもね。

年々、女装者は増え続けているそうです。
あの人も。あの人も。あの人も・・・
貴方の隣の女性、その方も「男性」かもしれませんよ。

(「Q」ファンには読めたオチかな?)

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2006年6月23日 (金)

スッピンの心

「あーもう、来月でまた一つ歳とっちゃうよー。どーしよー」女性上司の声が部屋に鳴り響く午後5時15分。「女子社員」4人で過ごす夕方のまどろみの時間。
もうすぐ6月も終わり。早いもので私が女性として仕事を始めてからもう1年と2ヶ月が経とうとしています。

仕事を覚える事から始まり、女子社員としての立ち振る舞い、言葉使い、社内のスタンスに至るまで、初めてづくしのこの1年。私の内部でもいろいろな変化がありました。それを実感したのは、先日行われた祖父の十三回忌でした。
さすがにその日は「男バージョン」で出かけたのですが、そこで叔母に言われた一言。
「あんた明るくなったねえ」。

法事で「明るくなった」というのも何ですが、まったく予想していなかった言葉に苦笑するしかありませんでした。私はいったいどう変わったんでしょうか。
きっとそれは「自分に素直に生きているゆえ」の明るさだと、いい方向に解釈しました。

確かに私の場合、女性として仕事をしていると、男性の頃に比べて感情を押し隠したり理知的に振舞う場面が極端に減ったことが実感できます。その代わり、仕事を進める上で「明るさ」「周りとの協調性」「ソフトな人当たり」などがこれほど重要なのか、という事がわかってきました。そしてその全ての根本にあるのが「素直さ」。

何かをしてもらった時の「感謝の気持ち」
自分が悪かったときの「謝罪の気持ち」
仕事がうまく行ったときの「嬉しい気持ち」などなど、
男の時にどこかでこだわっていた「こんな事ぐらいで感情を表に出しては」という意地がこの一年で、どこかへ溶け去ってしまったようです。
そして残ったのが感情をそのまま表へ出す「素直な気持ち」なのでしょうか。
今までの自分がいかに「男らしさという虚像」に振り回されていたかを思い知りました。

確かに「感情を表に出すのに男女は関係ない」とも思います。
私の場合は女性として仕事をしてみて、初めてその事に気がついたわけです。
遅いですよね。つくづく愚かだと思います。(別に何か失敗した訳じゃありませんよ。加えてここはPHPでも、いんなあとりっぷの誌面でもないですから)

ずいぶん前、こんな出来事がありました。
私は雨が降らない日はミニバイクで通勤していて、駐輪場に停める事もあったんですが、ある日、駐輪場の自転車が将棋倒しになっていて、倒れていない私のミニバイクが「ストッパー」になっていたんです。私がバイクをどかせば自転車は全部倒れちゃうし・・・立ち尽くしていたところへ、通りかかったスーツ姿の男性が自転車を支えてくれて、将棋倒しを直すのまで手伝ってくれたんです。
素直じゃなかった私は自惚れもあって「どうせ下心があるんだろう」ぐらいに思っていたんですが、彼は名前も告げずに立ち去っていきました。
私は心底恥ずかしくなって彼を追い、素直にお礼が言えたんです。

以前の「男の私」なら、会釈ぐらいで済ませていたでしょう。彼に礼を言わせたもの、それが今の私を動かしているのでしょうか。
その後、通りかかった駐輪場で似たような場面に出くわした事もありました。その時やっぱり自然に体が動いて「大丈夫?」とか言っちゃうんですよね。いやーびっくりした。自分の素直さに。

「レディースの服を着れば心も女になる」なんてよく言います。でも私にはそうなるまで1年かかりました。本当の意味で「女性らしさ」を身につけるにはまだまだですが。
それには心の「素直さ」が大事。と言い聞かせてます。いつも気持ちは「スッピン」が一番。

顔の化粧は上達しても、心の化粧はしたくない。
そんなとこかな。(なんて言ってて素直になれない所もあるんですが)

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2006年6月20日 (火)

スーパーで恐怖の「アハ体験」

ショッピングカートには「待ちに待った」メグミルクコーヒー牛乳1リットルパック、12本。
ここ数日、探していたんです。
部屋に居て欲しい物がないとパニクる私は、お気に入りの食べ物、飲み物を大量に買いだめする癖がありまして、しかもその数ゆえ単価にはシビア。今日は仕事帰りのいつものスーパーで、「1本99円」の直球価格につられて、夢の12本買いとなったのでした。

ほくほく顔でレジに並んだのはいいのですが、その時にわかに感じた不穏な気配。後ろに殺気!振り向けば、私の後ろに並んだおじさんが、異常に私に接近しているのでした。
その体感距離、10センチ!

おじさんは謎と恐怖の入り混じった表情で私の姿を凝視。その形相はまるで、
「日本沈没」(1973年東宝映画)の序盤、日本海溝の底で深海乱底流を発見した小林桂樹そのもの。
いやー久しぶりの視線。私のような人を見るのは初めてだったんでしょうねー。

昔の私ならその視線に耐えきれず、カートを押してレジ待ちの列を離れたところですが、今の私は「職業婦人」。(表現が古すぎるか)すかさずおじさんに「目で」言いました。

ここで問題です。貴方の前に居る人物、今、体のどこかが少ーしずつ変化しています。
さて、分かるかな?

最近話題の「アハ問題」。さて、おじさんは私の変化に気がつくのでしょうか?

「女性の姿」で外出を志した頃の記憶は、私のような生き方をする人達なら誰でも覚えている筈です。TPOを考えず、「着たいから」という理由だけで選んだ服(ほとんどの方はお水スーツが多いですよね。私も(笑)をウキウキで着込むのはいいのですが、部屋の玄関で足が止まる。ドアが開けられない。一歩が踏み出せない。フリーズ状態の平均時間30分(いいかげんなデータですが)で、「今日はよそう。いつか・・・」
ま、だいたいそんなとこです。私も何十回経験したことか。
でも、「いつか」って永遠に来ないんですよね。今日を「いつか」にしないと。
で、「悪い事してるわけじゃなし」と思い切ってドアを開ける。

私はいったい何のドアを開けてしまったんでしょうか。その時、確実に人生は「次のページ」になったのでしょう。

あの日からもう10年以上。メンタルな部分に外見を合わせるまでに、随分遠回りをしたような気がします。でも年相応の格好にはなかなかなれない。
「生まれてから人生ずっとレディースファッション」の女性は、年相応のセンスが磨かれるのですが、「ある年齢まで男物しか着た事がない」私などは、まったくの初心者なんです。その為、妙に若い格好になってしまう。同じ年齢の女性が磨いてきたファッションセンスに、後から女性を始めた私が「早送りで」で追いつこうとする訳ですから。女性の10年分の着こなしを2年ぐらいで卒業しなきゃならない。まだ今は勉強の途中です。
でもそれはものすごく楽しいことなんですよ。

最近はスカートの方が慣れちゃって、「夏は涼しくていーわー」と、スーツ姿のサラリーマンを横目に通勤してます。ただスカートも良し悪しがありまして、私はここ数年「スカート焼け」に悩んでます。要はスカートから出している部分の足だけが日焼けする、という奴。女性の皆さん、どう対処されてますか?やっぱり日焼け止めオイル?
でもこんな事を話す私も度胸だけはつきましたね。やっぱりこの格好で「仕事してる」事実は強い。へんな目で見られても「なんか文句ある?」って感じで。あまりふてぶてしいのも良くないけど、なんとかネイティブの女性のみなさんに追いつこうとしています。

さて、冒頭の「アハ問題」皆さんは分かりましたか?
男性の皆さんはすぐお分かりでしょうね。夕方は伸びが速いんですよ。
あー顎がかゆい。

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2006年6月16日 (金)

バーバラ・ベインにはまだ遠い

・・・視界の隅に3秒間隔でフレームインしてくる、「頭」。私の隣のデスクの彼がうつらうつらと居眠りをしているご様子。まったく。まだお昼前なのに。
昨日お話した仕事の他にも、私はまだいろいろお仕事をしています。今日はその一つ、「デスクワーク」なんですが、このお仕事はちょっと特殊で、2時間以上テレビモニターを凝視するという、ある意味とても集中力を要求されるものなんです。2時間もモニターを見ていれば居眠りをしたくなる気持ちも分かりますが、それじゃこのお仕事の意味がない。どうしようかと考えて、彼に差し出したのは「ミンティア」。これで目を覚ましてね。

彼は20代の青年で居眠りの常習者。以前、私の年下の「先輩」(よく話すあの子)が、居眠りする彼に「寝たらいけないよ」とストレートに注意をしたところ、逆ギレされたとのことで、私も彼への接し方を考えてはいたのです。

そうでなくても女性として勤務する以上、私としてはやっぱり「ソフトな対応」を心がけたいわけですよ。周りはほとんど男性の職場なので、女性に求められるのはやっぱり「職場を和やかにする空気」だと思いたいわけで。実際男として働いていた時も女性スタッフの存在に現場が和むこともしばしばありましたから。
ところが、これが実際「女性」の立場になってみると「むずかしい」。出すぎず抑えすぎず、このさじ加減が実に微妙。最初話した「居眠り」の彼も、声をかけただけで注意されたと思って目を剥かれましたから。私としてはこの後の「笑顔」と「これ、どーぞ」の言葉に精一杯のソフトテイストをトッピングしたつもりなんです。いやー大声で怒鳴るよりむずかしい。

例えば今年のバレンタインデー。一応女子社員なので、男性スタッフ全員分の量を考えて(一人一人渡すと誤解を招くし)「皆さんでどうぞ」と大箱のチョコを持って行ったまではよかったですが、量が多すぎてみんな一週間はチョコ漬けにさせちゃうし、女子社員一年生はそういう事が「右も左もわからない状態」なんですよね。結局はこれも「慣れ」なんでしょうか。

私が大好きな海外テレビ番組「スパイ大作戦」。毎回、不可能とも思える指令を遂行する秘密機関の活躍を描いたアクション・サスペンスの傑作です。その中に、レギュラーメンバーが今回の作戦についてディスカッションする一場面があります。リーダーのスティーブン・ヒルが(私はゴリゴリの第一シーズンファンなので、ピーター・グレイブスはちょっと・・・)作戦内での各メンバーの役割を説明するシーン。マーチン・ランドー、グレッグ・モリスなどスゴ腕のエージェントに役割を説明した後で、「君は・・・」と声をかけるのが紅一点の「バーバラ・ベイン」。彼女はいつもの、片方の眉をちょっと上げたおすまし顔で言うのです。

「みんなの潤滑油になればいいんでしょ。」

ある時は女性ならではのソフトな人当たり、またある時はそのものズバリ「女の武器」を使った彼女のフォローにより、秘密の作戦はあらゆる局面で危機を脱するのでした。まあ、こんな風にうまくは行かないものの、バーバラ・ベインの「女スパイ」ぶりは、私の「気配り魂」の原点になっているようです。

そんな事を考えながら帰り支度をしていた仕事終わりの夕方、女性の上司にちょっと呼び止められました。
「ひょっとして、軽く香水つけてる?」
男の汗の匂いを消したくて、制汗コロンぐらいはつけてますけど無臭なので、「なにか?」と聞いた所、私とすれ違うと甘いいい香りがする、と言われ、有頂天。「チロルチョコ好きですからその匂いでは?」とごまかしましたが、いい香りがすると言われて嬉しくない女性はいません。単純な私は足取りも軽く、家に向かったのでした。
でも、帰ってシャワーを浴びながら良く考えてみれば、「部下のテンションを上げて来週の仕事を乗り切らせる」為の彼女の「気配り」かもしれないな、とか思ったりして。女性ならではのスマートなやり方ですよねー。私なんか全然かなわないわー。

こんな気配り下手な私の悩みをバーバラが聞いたら、なんて言うんでしょうか。
まさか、「成功を祈る!」なんて言わないよね。(それは大平透でしょ)

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2006年6月15日 (木)

気分は小姑

「すいませーん」鈴をころがすような声がアナブースに響きます。「うーん、もう一回やってみようか」と私。永遠に続くこの繰り返し・・・

私の仕事の内容をこのブログで書くのは初めてです。今まで書くのを避けていたのですが、今日は「恋するネヴュラ」向きの出来事があったので、差し支えない程度にお教えしましょう。実は私、仕事をいくつか掛け持ちしています。一つは先日のお話「怪しい二人」でお世話になっている会社での仕事。もう一つは「フリーのディレクター」という仕事です。「ディレクター」と聞いて皆さんはどんな仕事を思い浮かべるでしょうか?まあ、そこから先は皆さんのご想像にお任せするとしましょう。とにかく、今日はいつもの「三週間に一回のハードワークの日」。冒頭の光景は今日の夕方、「局内」(一地方局ですが)での一コマです。

「ディレクター」としての仕事の一つに、「ナレーション収録」という物があります。私の作る映像作品は、ロケーションによって「映像素材」を収録するのと同時に、ナレーション原稿をアナウンサーに読ませ、「音声素材」を作って最終的に編集で一本化する工程をとるのですが、今日はその「ナレーション収録」の日。アナウンスブースに篭って、耐えるがごとくの時間を過ごすわけです。

このブログとはまったく違う文体で思い入れたっぷりに書き上げたナレーション原稿。ブティックのPRなど、おしゃれな飾り文句が要求される作品なので、その原稿もファッション雑誌のキャプションのパクリ風。「フェミニンな雰囲気あふれる」一文となります。仕事とはいえ、そのウェアを着ている自分を想像(妄想?)しながら書くのは楽しい。たまにスタッフから「乙女チックだねー。」と言われることもありますが。

さて、「ここまで書いたんだからそれなりのムード出して読んでよね」オーラ出まくりの原稿を読むのがいわゆる「女子アナ」なんですが、これが、「読めない」。
そもそもこういう原稿をアナウンサーに読ませようとする私も悪いんです。「原稿を正確に伝える」教育を受けてきたアナウンサーと、「原稿のムードを汲み取ってそれらしく読む」ナレーターとは、根本的にそのあり方が違うんですよね。映画監督の金子修介さんが、「ガメラ」シリーズでアナウンサー役に絶対タレントを使わなかった事と同じです。
でも、今日の場合はそのレベルの一つ下、「滑舌」が出来てないじゃないのって事だったんです。

「原稿に書いてあるように聞こえない」のが、私にとっては最大の悲しみ。「そうじゃないでしょ」と言いたいんだけど、それを口に出せば彼女は萎縮しちゃって永遠にOKテイクにならない。今までの経験で分かってる事なので、のどまで出かかってる言葉をぐっと飲み込んで、「もう一回いってみようか」と明るく言う私。まあそんな事はいいんです。つらいのはその後。

「すいませーん」って言う彼女の「ドジでかわいいでしょオーラ」が私を直撃するのです。
実際女子アナですからそりゃ「可愛い」。奮闘の末私が出したOKに「あー良かった」と胸を撫で下ろす仕草まで、にくたらしいくらい「可愛い」のです。別に彼女に興味がある訳ではないんですが、この可愛さには私も嫉妬しちゃいます。ダイダロスアタック?いや、イデオンソード並みの「女の武器」に、私はもう「小姑気分」。口には出しませんが「あんたが磨くテクはそれじゃなくて、滑舌でしょ!」と思わず心のサンドバックを殴りまくるのでした。

でもああいう技ってほんと、人を選ぶよねえ。私がやると「怖い」もん。

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2006年6月14日 (水)

「女優魂」でテンション上げ上げ

「うーんこれはわかんないなー・・・」5時半起き、朝のシャワーも目覚ましにならず、眠いままファンデを塗る朝7時。ドレッサーの鏡に映るのは、昨日の深夜にタイマー録画した番組「女優魂」 。今回のテーマは「ニューハーフ4人の中から本物の女性を当てろ!」

ご存知の方も多いと思いますが、この番組は毎回いろいろな職業に就く女性が4人出演し、その中に一人だけ紛れ込んだ「その職種になりすました女優」を、回答者が質問を繰り返して当てる、といういかにもな深夜バラエティー番組。新聞のテレビ欄に踊る「性同一性障害」やら「ニューハーフ」やらの文字に敏感に反応してしまう私は、今回もエアチェックに余念がないのでした。

実はこの番組、以前にも「ニューハーフの中の女優」を当てる回を放送していて、今回はその第二弾。前回もエアチェックしていた私はその内容の軽さが分かっていたので、今回もさほど期待していなかったのですが・・・

世間一般で言われるところの「ニューハーフ」はいわゆる「夜のお仕事」の方々を指す言葉だと思っていました。ところが今回、「女優魂」では、「キャリア・ニューハーフ」という言葉(新語?)をキーワードに、昼間働く「ニューハーフ」の人達を集めて来たのです。いやーついに世間もここまで来たか。朝から「目からウロコ」。まさに「私のお仲間」じゃないですか。

スタジオに並んだ4人の「キャリア・ニューハーフ」の姿を見て出たのが冒頭のセリフ。
皆さんお綺麗で、とても男性に見えないのですが、私が感嘆したのは「一人紛れ込んでる女優」の演技力でした。そりゃ確かにテーマに合った、「ニューハーフ風の女優さん」をキャスティングした制作側もスゴイですが、「本人」もスゴイ。現役の私が見抜けないんですから。一番ビックリしたのは「低い声」の安定した再現。ニューハーフの声は宝塚歌劇の男役とは違う発声法ですから、普通の女性には再現できないと思ってたのになー。
正解発表の瞬間、彼女が出した地声の高さに思わず「おおー」と口走ってしまいました。

会社に出勤し、仕事をこなしながら私は、二つの事が脳裏を巡っていました。
昨夜出演した人達の職業はバンドのボーカルや女装クラブのオーナー、セクシャルマイノリティの人達がスタッフのIT企業の社長など、「普通の職業」とは少し違っていましたが、それでも「夜のお仕事(決して差別している訳じゃなく)ではない」んですよね。そうした職業の方々が堂々とテレビに出られる時代になった、という事。
そして、(これ言うと怒られちゃうかな)やっぱり本物の女優さんがニューハーフを自己演出する手段に「低い声」を使った、という事です。やっぱり外見は女性でも、声の低さで男と思われちゃうんですよね。

以前、「低い声がネック」なんて事を書きましたが、結構私も声だけは気にしていて、今の声を使いこなすまで紆余曲折ありました。それでも本物の女性にはかなわない。「それらしい」というだけですから。全然満足してないんです。でも今はそれが限界。深夜のバラエティーでそんな事を思い知らされるとは(笑)。
別に「女性として生きる」という事は「女性へのイミテーション化を競うゲーム」じゃないんだからと頭じゃ思っていても、やっぱり透き通るようなソプラノには憧れちゃいます
まあ、いろんな事を考えて、テンションの上がった番組でした。中京テレビさん、罪だね。

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2006年6月 9日 (金)

まゆ毛がうまく引けた日は

「自分になじむ化粧道具」ってありませんか?私には数年来愛用しているチークブラシがあります。私が持っている数本のチークブラシの中でも、急いでいたり特別な日だったり「失敗できない」日に手が伸びるのはこの一本。なんでしょうね、「勝負ブラシ」ってとこでしょうか。今日は朝から私用で動いていたのでほぼ「スッピン」。このチークブラシもお休みということで、綺麗に洗って陰干ししてあげました。

毎日出勤前にメイクをするようになって、女性の皆さんがよく言う「化粧のノリが悪い」という言葉の意味がやっと分かってきました。(遅いって?)確かにお肌のコンディションって毎日変わりますねー。季節や体調、その日の気分まで関係してくるから恐ろしい。私は本当に貧乏でしかも化粧キャリアもあまり無い為、化粧品のブランドもあまり知らなければ高級品の良さも分かりません。ドレッサーを買ったのも去年だし。(マイドレッサーって嬉しいですねー。)でも女性のお化粧に対する「思い」みたいなものは毎日ドレッサーに向かう事でなんとか理解できつつあります

ちょっとでも寝ていたい朝、睡眠時間を削りながらもドレッサーに向かう「身だしなみ」の時間。過去、男として仕事をしていた頃、出勤してきた女性部下の顔色が冴えなかったのでちょっと心配して、「体調悪いの?」と言ってしまった事があります。彼女はビックリして「すいません。ちゃんとします」と言うとすぐメイクルームで顔を整えてきました。後で聞くと口紅を注していなかったとの事で、無神経な言い方をしてしまったと今は反省しています。女性にとってメイクとは、男性がひげを剃るのと同じ「身だしなみ」の行為だという事が、今毎日鏡に向かうようになってようやく体感できたのです。(永久脱毛なんかしてない私は髭剃りもするので、男女両方の身だしなみ「フルコース」を毎日やってる事になりますね。倍の時間ですよ。倍。)

それにしてもメイクは髭剃り以上に奥が深い。乱暴な言い方をすれば「毎日コンディションの変わるキャンバスに絵を描いてる」ようなものですからね。しかも「合いのいい画材は一生かけて探す」覚悟が必要みたいで。私なんか全然初心者、やり方も自己流なのでネイティブの女性から見れば「ケンカ売ってんのか」的な仕上がりを人前に晒しています。しかも元々地味~な地顔のせいでどんなに塗っても「ナチュラルメイク」と言われる始末。 好きで自然派やってる訳じゃないんだけどなー(笑)。

メイクを始めた頃、男の格好で化粧品コーナーへよく行きました。店員さんに相談する勇気もないまま目の前にある口紅をひっつかんで「クロックアップ」でレジへ向かい、家で付けてみたもののその後二度とキャップが開かれない「授業料」は数知れず。そうして掴んだ「好みの一本」も「土台の悪さ」に加えて「眠い朝」と「テクニック不足」とに阻まれます。化粧品には悪いなーと思うんですよ。こんな奴に使われて(泣)。

でもね。

「まゆ毛がうまく引けた日」は、外へ出るのが楽しい。こんな「男顔」でも(当たり前か)何日かに一回成功する「自分の思ったような顔になれた日」は楽しいんです。これは女性だけに許された特権なんでしょうね。でもそんな日に限って仕事の他になーんにも予定が無かったりするんですよ。だからこの「成功メイク」を落としたくない日は、仕事帰りに服を選んだり、本屋さんでファッション誌を立ち読みしたりね。ちょっと「女子」してます。私を知ってる方、街で服を選んでる私を見かけたら、「今日は成功メイクだな」と思って下さい。

「あれで成功?カンベンしてよ」なんて言わないで。

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2006年6月 8日 (木)

女声というハードル

Sany0105 店頭価格を一万円値切ってやっと手に入れた「ホームカラオケ」。これは何も私の趣味じゃなくて、母親の連日のリクエストに応えた一品。親孝行な娘でしょ。実は今度の日曜日、母方の祖父の法事で親戚一同が集まるので、その時使いたいというよくわからない理由でかなり前から頼まれていたのでした。母は昔からママさんコーラスや近所のカラオケ教室にも参加する歌好き。私にも少なからずその影響があります。

歌は好きでも機械は音痴な母の事、どうせ操作は私にまかせっきりになるので、今のうちにやり方を覚えておこうとパッケージを開け、早速部屋のテレビに繋いで軽く一曲。 どこも触ってないのにいきなり「採点モード」になってるよ。だから嫌いなのよカラオケって。それでも一曲歌いきってしまう私もどうかと思うけど。案の定点数は74点。ひ、低い!    曲名は「ああ無情」でした。(昭和のオチですね)

このブログを前々からご覧になっている奇特な方は、私「オタクイーン」についていろいろ疑問をお持ちの事と思います。こんなのもあるんじゃないですか? 「女性として会社に勤めているのにこいつは地声なのか?中尾彬みたいなドスの利いた声で「おはようございまーす」なんてやってるのか??」 とかね。カラオケのお話ついでに、今日はちょっとそのあたりをお話しましょう。

今の私に会った事のある何人かの方はお分かりと思いますが、実は私は「男性モード」と「女性モード」で声を使い分けています。もともと男としては地声が高い方だったので、女性らしき声(あくまで「らしき」ですが)を出すのは比較的簡単でした。これがまた「裏声」ではないので長時間の発声にも耐えられるという利点があります。いわゆる「ハスキーボイス」という奴。誰の声に似てるんだろう?私に会った事のある方、どなたかコメント下さい。

情けない話、ルックスが男そのものの私にとって唯一の武器がこの「声」なのです。つまり一見「絶対男だろお前」と見られても、会話をすると「こういう女もいるのかな?」と、ちょっとだけ認識を女性寄りにしてもらえそうな「心のよりどころ」。あくまで思い込みに過ぎませんが。ただ、私に恵まれているのはこの「声」のおかげで人とのコミュニケーションがとりやすいという事なんです。私のような立場で悩んでいる人達には、ルックスはどう見ても女性なのに、声で男とバレちゃう為、街へ出ても常に「会話の恐怖」が付きまとって楽しめないなんて事もあるんですよ。私もそういう仲間と街に出た時は、よく「会話担当」を引き受けたものです。ま、外見でバレてるから私は最初からダメダメなんですが。でも「会話できる」というのはやはり強い。仕事まで出来ちゃうんですから。

ですから私はもう、仕事や買い物をはじめ、およそ人とコミュニケーションできる所ではこちらから話しかけます。女性並みのルックスの方々と違い、私なんかは「喋らないと女性に見られない」むしろ逆のコンプレックスを持っている訳ですから。

まあそんな事情で、カラオケも絶対「ボイスチェンジャー」を使わないという強い意志の元に歌ってました。痩せる前は体に空気を溜め込んで声を伸ばす「声量押し」タイプだったんですが、痩せたと同時に見事に声も出なくなりましたね。今日の74点が私の実力です。ああ、「地上の星」で98点出してた頃が懐かしい。唯一無二の高得点でした。こんな日は栄養つけて頑張らないと。

Sany0092 たまの贅沢にたくさん買ったパンがおいしそうに見えて仕方の無い今夜の私なのでした。だってお腹グーグー鳴ってるのに食べる前に撮影してるんですよ。何やってんでしょうか!(ちょっと自分にキレ気味)

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2006年6月 7日 (水)

怪しい二人

目の前には「キン」と冷えたアイスコーヒー。向かい合った席には、買ったばかりのおもちゃが面白くてしょうがないような口ぶりでパソコンの楽しさを語る女性。そう、今日私は、仕事の帰りに「彼女」と喫茶店へやってきたのでした。

「彼女」は私が勤めている会社の「先輩」正真正銘の女性です。私は彼女の「後輩」となるんですが、歳は私の方が上の為、ちょっと妙な関係です。今の職場は女子社員が少なく、私が入社するまで女性は上司を除いて彼女一人。ですから私が入社した時彼女から「女性が少ない職場だから、辞めないで下さいね。」と念を押された事を憶えています。

なぜか彼女は私とウマが合うようで、よく相談を持ちかけられます。私と同じく「映画好き」という趣味趣向があるせいかもしれません。まあ、フェリーニの「道」やビットリオ・デー・シーカの「ひまわり」「自転車泥棒」がお好みの彼女と、石井輝男の「黒線地帯」が好きな私とはかなりの隔たりがあるんですが。

「実はネットやってて、画面にこんな表示が出たんですけど」なぜか敬語を使いながら、彼女はいつもこんな言い出しで小さな手帳を差し出します。質問項目をメモッてあるんです。動画を見ようと思ってクリックしたら、再生ソフトが対応していないので見られないそうで、 「こういう事ってあるんでしょうか?」との質問。なにしろ先月、彼女に付き合って何軒も電気屋さんをハシゴし、値切りに値切ってパソコンを選ばせたのはこの私。質問受付担当にならざるをえません。少ない知識を振り絞って、リンク先やCPUの影響によるものかな?とか必死の解説をひねり出していました。

それにしても私のつたない説明ひとつひとつに目を丸くする彼女は本当に「可愛い」。(「男の目」じゃなくてね。) 「素直」というのか、男が自分を出そうとすると邪魔になる「妙な男の意地やプライド」を持たない(当たり前か)ストレートな仕草、声。これが本当の女性なんだなあといつも感心してしまいます。彼女に言わせると私は「冷静」「クール」だそうで、ちょっとした事では動じない女性に見えるらしいんです。

でもそれって「男らしい」って事じゃん。それは本意じゃないよ。(笑)

韓流ドラマにはまっている彼女。「ネットで韓国ドラマのサイトへ行くんですけど、ハングル語なんで全然読めなくて。でも俳優の写真がついてるからなんとなくわかるんです。」とうれしそうに話す「先輩」。ちょっとイジワルしたくなって、「あんまり変なサイト行くと、間違えて有料サイトに紛れ込んじゃうよ。」なんて言っちゃいました。          「えーっ!有料と無料をどうやって見分けるんですか?」喫茶店の中で声を張り上げられて、ただでさえ怪しい二人組は、お店の人にさらに怪しまれるのでした。

ありがたい事に、今日も「カミングアウト・レター」の返事を電話でくれた友人が一人。ブログも全て読んでくれたようです。今一人からはコメントが寄せられました。二人とも私の今の状況を理解してくれて、変わらない友達付き合いを約束してくれました。いいものです。何年も連絡なんてしなかったのに。この年になって友達のありがたみが分かるなんて、ちょっと遅すぎますが。みんな本当にありがとう。

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2006年6月 6日 (火)

どー見えてるの?

「やっぱり貸し出し中!仮面ライダー THE FIRST」。期間限定1枚100円の看板につられて、ついフラフラと寄ったレンタルDVDショップ。やっぱりマニアの考える事はおんなじですね。この1枚借りたさにレンタル開始日から数えて5回目の「敗退」。まだまだ先は長い。

ところで私、家の近くにDVDのレンタルショップが2軒あるんですが、最近は2軒とも女性の姿で行ってるんですよ。今日なんか仕事帰りだったから白のデニムジャケットにキャメルのゼブラ柄タンクトップ、ボトムスはデニムのスカート(古っ!デニム×デニム)といういでたち。当然借りることもある訳なんですが、会員カードは本名、男名前です。証明書類は免許証ですから改ざんできません。その会員カードを堂々と出してレンタルできる不思議。最初はヒビリまくりでしたが2軒ともスルー。とがめられもしません。これはどういう事なんでしょうか?

私はよく分からないんですが、会員カードを作るときの免許の写真はお店側でコピーをとりますよね。レンタルするとき店員さんが見るパソコン画面は本人との照合に使ってるんじゃ?という事は、店員さんはカードを出した人物が会員本人と分かる筈。私本人と分かればどんな格好しててもレンタルOKって事ですかね。これはビックリ。今日みたいな姿してれば完全に「不審者」なのに。もしくは「男」だけど「その筋のお仕事の人」と思われてるか。それはそれでいいけど。レンタルする度に思うんですよ。どなたか事情に詳しい方教えて頂けませんか?「そういうお客用のマニュアルがある」とかね。

「女装」して電車の中で破廉恥な行為をしたとして、兵庫県で逮捕された公務員の事件がワイドショーを賑わせています。「女装に開放感を感じた」と供述しているそうですが、私のような立場からするとこういうのが一番困るんです。全ての「私のような」人達がそんな風に思われてしまう。

「デーモンとデビルマンの区別はつかない」んですから。        (オタクな説明だなー)

今までも痴漢や下着泥棒などの犯人か「女装」していたという事でマスコミのネタにされる事件も多く、私たちは目立たないように普通に暮らしているのに、色メガネで見られる事が多いのです。改造モデルガンの犯罪のおかげで健全な拳銃ファンが迷惑するのと全く同じ構図。私たちも疑われるような行為は慎む必要があるのですが。

女性の姿をしてDVDをレンタルしても「おとがめがない」事と今回の事件は、ひょっとして紙一重なのかな?などと、私などは感じてしまうのでした。ただ、今日もしっかり借りましたが。「宇宙大戦争」(昭和34年東宝映画)。そっちの方が危ない?

このブログを書いている途中、「カミングアウト・レター」の届いた友人から電話が入りました。「別にいいんじゃないの?」との返事。電話じゃ言えなかったけど、ありがとうね。

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2006年6月 5日 (月)

夏スカート購入作戦

自分の身長の半分ほどもある、買ったばかりの大きな枕を両手で抱えて、友達との会話に我を忘れる女の子。今日そんな光景を見ました。なんて羨ましい姿でしょう。「女性は何をやっても女性に見える」。彼女の姿は、ただ「可愛い」の一言。私が永遠に到達できない光景なのです。

今日もお休み。朝方少し曇っていた空もやがて晴れ、梅雨前の絶好の日和となりました。こんな日はたまった洗濯物を一気に片付け、お気に入りの服をアイロンがけ。これはこれで楽しい休日の過ごし方です。

ここ数日仕事の忙しさにかまけてなかなかできなかったんですが、いざやってみると気が付くことが多いもので、

「そう言えば夏物の着まわしバリエーションが今一足りないよねえ。」

考え出すと止まりません。お気に入りの服をとっかえひっかえ組み合わせ、出した結論は「スカートの数が圧倒的に足りない」。私の日々のコーデの貧弱さはここに原因があったのです。現在夏物として使えるスカートの枚数は7枚程度。(鼻で笑った女性の方々も多いでしょうね。)これはいかん。品格を疑われる、という訳で、早速今日のタイトル通り、めぼしいお店を回ってみることにしました。冒頭の一文はその時見かけた光景ですが、羨ましいですよね。彼女の格好は白のブラウスにベージュのタイトスカートだったんですが、これがまた「似合う」。やっぱり女性の服は女性の体型に合わせてデザインされている事が良く分かります。先日も泣き言を書いたので同じ事言ってても仕方が無い。なんとか似合う物を探すのみです。

一軒目、臨時休業。二軒目、サイズがない。三軒目、明らかに昨日の日曜日に売れちゃった風の空気。(女性の方からなんとなくお分かりですよね)別に変わったデザインを求めているんじゃありません。ごくごく普通の、黒か白のひざ上スカートを探しているだけなのに。そりゃ売ってることは売ってますよ。大抵のお店なら。

ところがここに服選びの難しさがあります。たとえモデルやマネキンが着ていて似合うものでも、「私」に合うかどうかは別の話。要は「丈」と「シルエット」の問題です。これは男の服選びには無かった事で、レディースの服を揃え出した頃にはかなり失敗しました。今でも決して似合っているとは思いませんが、昔よりは少しは形になったような気はします。でも、うーん。昨日で運を使い果たしちゃったのか、今日は「運命の一枚」とのめぐり合いはありませんでした。

Photo_8 Photo_9 その代わりと言ってはなんですが、私が毎日欠かせない「トマト」が今、安い!早速ミニトマトも一緒に買い込みました。そしてもう一つ、行き着けの「大型駄菓子ショップ」で新たに見つけた子あじの干物「あじはいい~」を「箱買い」。この干物、「お菓子」ではなくちょっとしたおつまみ的に食べるとおいしい。一袋2枚って言うのも丁度いいし。

スカートは見つからなかったけど、こんな「レギュラーの皆さん」に囲まれて、「ま、いいか」と思う私は、女を捨ててる?

昨日出した「カミングアウト・レター」が届いたという電話が友人から入りました。彼はプロバイダー契約をしていないのでブログを見ることは出来ないらしいのですが、しばらく連絡をとってなかったので積もる話も盛り上がり、楽しい時間が過ごせました。でも彼が今日のブログをもし見ていたら、果たして電話をくれたでしょうか。そんな事を考え出すと、今更ながら暗澹たる気持ちとなるのでした。(ヤバイ。暗い引きにしたくなかったのに)

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2006年6月 2日 (金)

公園に住む「先輩方」

昨日のお話に興味を持った方(タイトルもアレだったし)がいらしたのか、昨夜から今日にかけてのアクセス数は開設以来最多数となりました。くだらないお話に付き合ってくださって有難うございます。まあ今まで誰も見ていないブログだったからねえ。トラックバックもすこーしあったけど、なんといってもこんな分裂気味の文章を通して「私がどう見えているのか」が知りたくて、コメントも出来れば入れてもらえれば嬉しいなと。軽いお話ばっかりだけど、私も生身の生き物なので、「反応」や「別の考え方を教えてもらえる」のは有難い訳ですよ。「オタク話」も大歓迎だし。

今日は久しぶりのお休み。午前中にたまった用事を片付けて、午後はまたしても「フル装備」でウォーキングに出かけました。今年2日目の腹筋をやってから出動したんですが、なにしろしばらくやってなかったもんだから今日はお腹が痛い痛い。もっと早く始めておけばよかったよ。そんな訳でお腹をさすりながらの歩き出しでした。    昨日に比べて気温も低い上、風も少しあったので「完全戦闘状態」というよりは「気ままなお昼の散歩」なんて感じになりましたが、サウナスーツの効果でもう汗だく。体力が奪われないのが不思議なくらいでした。

先日のお話でも書きましたが、私のウォーキングルートは家の近くの「池の周りの公園」。近くに住む人たちの遊び場として、また犬の散歩ルートとしても絶好の場所です。また自然公園ですから、時間帯によってはタヌキやネコなどのかわいい動物から、トカゲやヘビ、カメといった爬虫類寄りのみなさんも「ウォーキング」している、ある意味大変賑やかな公園なんです。私が歩くのは舗装された道ですが、ある時はその「舗装路」でヘビと競争した事もありました。それはさておき、実は私が2年前にダイエッターとして「公園デビュー」する前からここに居るらしい「先輩」がずっと気になっているんです。

公園の真ん中にある見はらしのいい「池」。ここにその「先輩方」はいらっしゃいます。私はウォーキングの途中でたまに「会いに」行くんですが、日によって居たり居なかったり。それが今日なんとご機嫌が良く、快く?撮影に応じて下さいました。

Sany0046 Sany0042 これがその「先輩方」。私の家には動物図鑑がないので、「カモ」か「アヒル」かはっきりとは分かりませんが、とにかくその類の「鳥」三羽組です。この三羽、2年前から全く同じメンバーで、(メンバー交代も新メンバー加入もなく)仲良くつるんでいるんです。なにをするにも三羽一緒。離れている所を見たことがありません。色が三羽とも違うんですが、親子なんでしょうか?こういう事に詳しくない私は、この三羽を見るたびに首をひねるのでした。

Sany0051 それにしても今日の三羽はフレンドリー。散歩ついでにエサを与える人たちが多い為に、人間に対して警戒心がないようで、かなり近づいてもまったく逃げません。岸辺でくつろぐ姿ものどかそのもの、一番左の一羽なんてまるで「デコイ」(笑)。

昨日のお話の余韻が少し残っている私には、カラフルな彼らから  「いろんなカラーがあっていいんじゃないの?人間も」なんて言われているようで。

先輩、いい勉強させてもらいました!

今、外をわらび餅屋さんが通りました。                       もう夏なんですね。