地球連合政府標準装備
せっかくの昭和の日なのに、雨で屋外写真が撮れないので
仕方なく部屋で昭和っぽいおもちゃをみつくろって一枚
拙ブログももう8年になりますが、洋物にうとい性格が災いし
このアイテムもついで扱いはあったものの、まともなお披露目は今回初です
昭和の日にふさわしく、宇宙大作戦(今日はこのタイトルで通します)登場のコレ。
いわずと知れた地球連合政府の恒星パトロール船・USSエンタープライズと
乗組員が装備する携帯用位相光線銃・フェイザーピストル。
【参考資料:タウンムック増刊スーパービジュアルマガジン・スタートレック大研究2
(昭和56年9月25日発行)】
もはや説明の必要も無い、名作SFテレビシリーズの代表的おもちゃですね
ちょっと調べてみましたが、この宇宙大作戦という番組
日本での第1シーズン第1話『光るめだま』放送日は
意外にも昭和44年の一昨日・4月27日でした。
なんとなく選んだおもちゃだったのですが、記念日がこんなに近かったとは。
放送は日本テレビ系、日曜午後4時から4時56分の枠。
こういう日曜夕方の海外ドラマタイムって、昔はよくありましたねー。
この時間枠の記憶にあるのは、父親が毎週『コンバット』を見ていたことくらいかな。
ビッグ・モローのファンだったんですよ。私はそうでもなかったですけど
私の場合、『宇宙大作戦』本放送鑑賞の記憶は薄いですが
名古屋では後年、平日夕方の4時から頻繁に再放送があったので
子どもの間では徐々に人気が沸騰し
学校が終わると速攻で帰宅、テレビにかじりつく同級生が増えました。
もちろん私もその一人で、しばらく友達の間では
何かと言うと眉を片方吊り上げ、妙に芝居がかって
「それは否・論理的ですね」(「否」を強調するのがポイント)と
答える遊びが流行ったものです
吹き替え全盛期の他愛ない思い出。誰のセリフかは皆さんご存知でしょうけど
写真のおもちゃにお話を戻しますと
『宇宙大作戦』最大のキャラクターにして多くの物語の舞台、エンタープライズ号。
あまりに前衛的なそのデザインに、当時の日本のマスコミは当惑し
雑誌「ボーイズライフ」付録の図鑑で、写真を天地さかさまに載せてしまったなんて
伝説があったほどですが
後年、知り合いが持っていた図鑑の現物を見た時は
「どっかのライターが面白半分に流したデマじゃなかったのねー」なんて
ビックリしたものです
プラモは緑商会から数種出ていたようですが
貧乏でお小遣いも少なかった私には、キャラメル箱の50円版が精一杯でしたね
このamt社製は昭和58年発売で、昔のリベンジとばかりに求めた品ですが
パーツ色がアイボリーだった初版に対し、コレのパーツは水色なので
たぶん何度目かの再販でしょう。
まー私みたいなお気楽おもちゃ好きに、貴重な初版が回ってくるわけもなく
しかもスジ彫りが凸モールドなので、未だに組み立てられないていたらく
うーむ悲しい思い出ばっかりで、「長寿と繁栄」にはほど遠いですね
一枚目の写真をアップで撮ったコッチは
わりと近年、米国プレイメイツ社から発売されたおもちゃ。
今はEDIONになっちゃった、近所のトイ●らスで買いました。
最近流行りの、高額な超精密金属製プロップモデルよりも
気軽に振り回せるこの手の品の方が、気を遣わなくて良いんですよね。
高くて手が出せない負け惜しみという事は秘密です
電池で発光・音も出るなど機能満載、コレでキミもミスター加藤だッ
(口が裂けてもスールーとは言いません)
光線銃は全て相手を殺傷するもの、攻撃兵器という先入観があった私にとって
「宇宙大作戦」劇中でのフェイザー運用方法は、実に新鮮でした。
相手の破壊殺傷はごく稀で、目盛りの調整によって気絶に留めたり
岩などを加熱して暖をとるなど、武器として以外の使用用途が非常に多くて。
それ以前に国内でも、少年活劇『まぼろし探偵』で
相手を殺傷せず痺れさすだけの「電波ピストル」なる銃が登場し
それを発明した博士を、主人公が賞賛する場面があったと記憶しています。
また同時期放送の『少年ジェット』でも、主人公が使う拳銃は
相手の命を奪わず痺れさすだけの「スーパーコルト」でした。
主人公が少年である事を配慮した設定である事も否めませんが
拳銃=殺しの道具という図式を破った、それら各作品共通の武器設定が
対立の平和的解決という作劇思想を非常に表していて、惹かれるところです。
そうした思想を大人向けSFドラマに持ち込み、説得力溢れる運用法を実現させた
「宇宙大作戦」スタッフの先進性には、今も感動を禁じえません。
一撃必殺、相手の破壊や殲滅のみを目的とした昨今のヒーロードラマに対し
和解という最終目標を根底に据えた「宇宙大作戦」の武器開発思想に
作品世界の広がりをより感じるのは、私だけでしょうか。
「銃を向け合うばかりが、対立の解決策ではない。」
そんな製作者ジーン・ロッデンベリーの願いが、このフェイザーには
込められている気もするんですね。
まー例によって思い入れの激しい、私ごときの独り言ですが
ですから今後、このおもちゃフェイザーの銃口を向けられたら
うーんやられたーと倒れるんじゃなく
しびれちゃったーとビリビリダンスを踊るのが
製作者に敬意を表した、フェイザー遊びの楽しみ方なのかもしれませんね。
街角で「うーやーたー」と叫ばれたら、ブラックデビルやレッドベアになりきって
あたりをハラホロヒレハレと転げまわる優しさで
(すいませんやっぱり昭和の日っぽく、世代限定ネタで締めちゃいました。
高田宗彦さんの熱狂的ファンなもので)
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