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2019年5月18日 (土)

大怪獣バラン・岩屋湖掃討命令

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「アッ!あれは何だッ!?」
東北地方は北上川上流。山深い村落のしじまを破る太古の咆哮!
かの地へ謎の蝶を追い、生物研究所の調査員が怪死を遂げる中
真相究明に村へ分け入った追跡調査団の面々は
突如現れた巨大な異形に息を呑んだ!

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渦巻く湖面を割って出現したのは、身長数十米に及ぶ有翼膜竜。
生物研究所所長・杉本博士は、この生物を中生代の恐竜、バラノポーダーの生き残りと断定。
かくして杉本博士の協力を得たバラン掃討作戦が
自衛隊の指揮下、大規模に展開される事となった・・・


という訳で、今回入手のお宝は
2018年エクスプラス製・東宝30cmシリーズのバランでございます。
有名ガレージキットのソフビ化をコンセプトとした、FAVORITE SCULPTORS LINE の一品で
原型は2007年浅井造型「大怪獣バラン・羽田空港最終防衛線」なるレジンキットの模様。
さすが浅井篤氏入魂の造形、気合はハンパぢゃありません😃

このバランという怪獣、私は非常に不遇に感じていて。
円谷特撮映画の再評価が盛り上がった、'70年代末期~'80年代初頭。
私は映像ソフトでデビュー作『大怪獣バラン』を初見した遅れファンでしたが
(そりゃ'58年作ですから、封切に間に合わないのも無理はないですが)
鑑賞後、その怪獣掃討に特化したプロット、日本的湿り気が一切ない硬派な演出、
(後の『フラバラ』『サンガイ』に繋がる)仰角に拘ったカメラワークの妙に惚れ込んでしまい
怪獣造型の素晴らしさも手伝って、初作ゴジラと肩を並べる傑作と評価は最大級。
同好の友人たちと大騒ぎしていました😃

〇〇砲やメカ〇〇〇など、売り物ガシェットも登場しない地味な作風ですが
今も特撮映画の基準が'73年版『日本沈没』である私にとって
怪獣映画の好みは「空想に走りすぎた超兵器より、現用兵器のみで怪獣を倒す」方が
どちらかと言えば上なので、それも関係しているのでしょう。
逆に、怪獣の存在にリアリティを与える辺境舞台設定、土着信仰から漂う伝奇性や
破壊絵巻を存分に見せるミニチュアの作りこみ
「砲弾を跳ね返すのは皮膚の堅さではなく、柔らかいから受け付けない」等のセリフに見られる、
世界観豊かな疑似科学性には力が入っていて
そうした堅実な作りにも、怪獣映画の本質を感じています。

それほど好きな作品ですが、今も世界的な知名度を誇り新作が作り続けられるゴジラに比べ
未だ知る人ぞ知るマニアック怪獣の域に留まるバランの不遇ぶりは、皆さんもご存知の通り。
加えてデザイン、造型ともこれほど素晴らしいのに、立体化の数も雲泥の差という情けなさ😞

初見から早や40年近いですが、私にとってこれはどうにも腑に落ちません。
当然、人気の無さ=少量生産=高コスト=割高という資本主義原理により
いくら好きでも、おいそれと手に入らないという図式が成り立つわけで😃

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そんな事情で、リアル・レトロを問わずバランの立体物は
ミニソフビを除き、まったく入手できず数十年。
令和になってようやくの初入手となりましたが
コレは良い!☀

'58年当時、怪獣着ぐるみのお手本はゴジラやアンギラス、ラドン程度だったと思うんですが
この頭部を見るにつけ、いずれとも異なるデザインテイストを感じます。
頭部造型は利光貞三氏。
村瀬継蔵氏によれば、粘土原型→型起こしという行程は無かったそうで
俗にいう一発作り。ひとえに利光センスの賜物と言えますね。
劇中で崇拝対象となる、婆羅陀魏山神の面影を残しつつ
海外のモンスターやクリーチャーとは異なる、日本古来の「怪獣」に昇華させた
見事な仕事と思います。

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劇中前半のクライマックス、岩屋集落破壊シーンを思わせる四つ足ポーズ。
このフィギュアのイメージソースは、タイトル通り後半の羽田空港シーンですが
個人的には砂塵舞うあのシーンの方が、名カメラマン"スモーク円谷"を彷彿とさせ好きです。
ご覧の通りかなり尻尾が長く、引き締まった細マッチョ体型も手伝って
このシルエットは実に独特。
どちらかと言えば力士・プロレスラー体型のゴジラソフビを見慣れた目に
筋肉質なこのボディは新鮮に映ります。
やっぱりバランは逆三体型。浅井原型の再現度もお見事です❤

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このバラン、爪先から頭頂までの高さは約18cmなんですが
尻尾の先までは約20cm。尻尾の方が高いんです。
これがフィギュアの立体感、躍動感演出に非常に貢献していて
好感を覚える大きなファクターなんですよね。
とかくベッタリしがちな四つ足怪獣の尻尾ですが
藁ぶき屋根をなぎ倒すあの名演出への思い入れが、この跳ねに表れている気も。

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どーですこの、血管が浮き出たような腕の盛り上がり!
やっぱり男は上腕二頭筋よねー💕
この腕でワイシャツをまくった姿がたまんな(以下自粛)

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大腿二頭筋の発達ぶりなんてもう、アスリートのそれですよ。
劇中ではさほど俊敏さを発揮しなかったバランですが
この筋肉を見ると、アンギラスと互角もしくは凌ぐ脚力がありそうですね😃
極めて特異なこの着ぐるみを手がけた八木康栄・勘寿ご兄弟の造型コンセプトは
とういうものだったか、調べてみたい気もしますね。

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ご存知"村瀬ビニールホース背びれ(トゲ)&落花生の皮イメージ甲羅"。
バランと言えば最も印象的な"白い背びれ"が、
村瀬氏発案のホースだった事はあまりにも有名ですが
甲羅のヒントがおやつの剥き殻にあったなんて、初めて知りました。
耐久性、生物感ともに上々で好評だったそうです😃
このソフビも、表皮再現には苦労されたでしょうね。

このアイテムは素晴らしい事に、劇中でボーッと光るトゲを再現する為
わざわざ全身をクリヤー素材で抜き、ボディのみ塗装する手間の掛けよう。
おかげで劇中同様、象牙のような乳白色の質感が再現されているんです。
大したモノですねエクスプラス。村瀬リスペクトもここまで来ると感動しかありません😃

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神と崇められていた設定ですから、やっぱりバランは自然が似合いますね。
顔のアップなんか、どことなく厳かさまで漂います。
これが海外クリエイターに真似できない、和製怪獣の崇高さなんでしょうね。
近作はともかく黎明期の怪獣は、デザイン、制作の過程で
関わったクリエイターが神を宿しているんですよ。きっと😃

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全長約43cm。サイズだけなら、ビリケンのパゴスとほぼ同じです。
ものすごーく豪華な2Sですね。まさか令和早々にこんな日が訪れるとは😃

入手難のバランがお迎えできれば、いよいよ金子監督の幻企画
『GVBA』ソフビ再現計画もスタートできます。
灼熱怪獣と氷結怪獣の気温差が生む突風で飛ぶ有翼膜竜なんて
まさに神がかり的な発想と、企画頓挫した今でも思っていますので😃

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