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2010年12月 7日 (火)

垂涎のマジンゴー

先日、バンダイ電動歩行マジンガーZのブラモに触れた拙記事
当時の思い出をコメント頂いて、私もその頃を懐かしく思い出しました

で、マジンガープラモシリーズで強烈な印象を残すキットの資料を
探していた所、奇跡的に当時の組み立て図が残っていましたので
今回の紙モノスキャンは、それをごらん頂きましょう。


Photo_20

ごらんの通り、バンダイマスコミシリーズNo.49
ゼンマイ動力のホバーパイルダーです。

たぶん発売は’73年ごろ。当時の定価は500円でした。

同時期に発売されていた電動歩行のマジンガーZは
今井の鉄人28号に代表される電動歩行機構の流れを汲んでいて
両腕は別パーツで前後に振るものの、胴体は頭からつま先まで一体成形。

いわゆるモナカキット風のパーツ割りでした。
胴体内部のギヤボックスから足を伝って伸びたシャフトがモーターと連動し
左右交互に動いて、非常にダイナミックに歩行するキットでした。

しかしながら、錘としても機能するつま先の巨大な電池ボックスは
全体のプロポーションを壊し
脚のつけ根や膝の関節が無く棒立ちで歩く、人間工学無視の歩行システムも
劇中のマジンガーとのギャップが大きかったように思います。

それも今にして思えば、当時の技術で何とか劇中の歩行を再現しようとした
バンダイスタッフの試行錯誤の表れとも理解できるのですが
そんな事情も分からず、落胆した子どもは多かったのではないでしょうか。
かくいう私もその一人でした。その割には二個も組み立てましたが

そんなマジンガーに較べて、このホバーパイルダーは
本当に、掛け値なしに素晴らしいキットでした。


当時のプラモの定番、本体底部のタイヤによるゼンマイ走行ながら
本体からゼンマイボックスなどは一切はみ出ず、完全に内部に収納され
プロポーションは、劇中のパイルダーよりむしろ上なくらいでした。
さらに各部のエッジは美しく整い、メリハリの効いたディテール。
両翼の先端ホバー折り畳み部のジョイント設計から、畳んだ時の翼の角度まで
実に考え抜かれていました。
そして特筆すべきは、主人公・兜甲児のフィギュアを含めた
コックピットの作りこみの素晴らしさ。

当時コレを組み立てられた方は、私の説明が嘘でないことが
よくお分かり頂けると思います。

それほどまでにこのホバーパイルダーは、それまでのアニメキットとは一線を画す
名キットだったのです。
なんかもう「次元が違う」というほどの感動を、当時の私は覚えました。
そのインパクトを分かりやすく例えれば、まさにプラモ界の突然変異。
タカラ1/24スコープドッグ・ショックのバンダイ版なんて表現がピッタリの・・・

(最近のプラモファンには分かりにくかったかな


Photo_21

コレが組み立て図の最終ページ。完成写真まで載っていて分かりやすい
初見の方はコレをご覧になって、このキットの素晴らしさを
少しでも感じて頂ければ幸いです。
ね。ポピニカ魂もかくやのカッコよさでしょ
ディスプレイキットと言われても遜色ないほどの、見事な出来です。
しかも設定通り、ミサイル発射機構も付属。
確かにこの頃、どんなメカプラモにも付けられたミサイル機構ですが
このホバーに関しては、劇中の設定とプラモのトレンドが見事に一致した
好例と言えましょう

コレは当時、完成後は片時も離さずに遊び倒しましたねー。
寝るときは枕元に置いておくほどの、お気に入りでした。
マジンガー無しでも、甲児がパイルダーだけで活躍する痛快ストーリーを
勝手に妄想、悦に入っていたものです。

私がガチガチの「ホバー派」である事も大きいんですが
翌年発売された同シリーズのジェットパイルダーよりも
このホバーパイルダーの方が、キットの出来は上だったような気がします。
「ジェット派」の皆さんごめんなさいね。あくまで好みなのでお許し下さい


近年、当時のジェットパイルダーキットが再販された時は
このホバーとの再会も夢じゃないかもと、大いに期待したものでしたが
残念ながら再販はジェットのみで。
昔好きだった同級生が、同窓会に来なかったような寂しさ
うーむ久しぶりにこの組み立て図を見たら、また作りたくなってきました。

でも再販されなかったこともあり、今やこのキットは凶悪な高プレミアで
私などにはとても手に入れられない高級品のようで
ああ昭和は遠くなりにけり

でも、思い出を美しいまま胸にしまっておくという意味では
ホバーとの再会は無い方が、幸せなのかもしれませんね。

この手の当時モノって、目の肥えた今見ると
「こんなんだったかなー?」と首をかしげる場合が、往々にしてありますから。
て事はこの組み立て図は、昔の恋人の写真?
そりゃ捨てられませんよね。だから大切に持ってるのかも


パイルダーの勇姿をごらん下さい。
パイルダー・オンと来れば、BGMはやっぱり「Zのテーマ」ですよね

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コメント

オイラもつい最近、久々のマジンガーモード突入でマジンガーグッズが欲しくてたまりません
そんな状態でこんなの見せられたらたまらんぜ~
7000円で某所のジャンボマシンダー衝動買い寸前でしたよ
もう・・・売れちゃっただろうな・・・買い〇王〇植田

案外完成見本をパッケージや説明書に載せるのって少ないよね
載せるって事はそれだけ商品に自信あるって事だもんね
写真を見るだけで出来の良さは充分伝わって来ますよ
でも今では考えられない尖った部品がありますねえ

電動歩行だとライディーンが単二電池に変更されましたね
さすがにライディーンの足元を単一電池で固めるわけにはいかなかったのでしょうね

珠恵様 確かにマジンガーモードって、世代人には定期的に巡ってきますよね
たぶん私も、公開中の実写版ヤマトの影響で
過去のヤマトやマジンガーなど、’70年代前半の記憶が刺激されたんでしょう
記事中のパイルダーも久々に思い出し、懐かしさに浸れました。
きっかけを下さった珠恵さんに、感謝致します

>買い〇王〇植田

あのお店は私もよく覗く一軒なので
もう日頃の行動範囲は、珠恵さんと完全にカブってますね
運が良いと時々、安価な掘り出し物に出会えるので
マメに訪れるようにはしています。

>完成見本をパッケージや説明書に載せるのって少ない

そうですね。完成写真を組み立て図に載せる処理って
’70年代初頭あたりのキットから始まったような気もします。
キャラクタープラモのプロポーションって
電動歩行マジンガーのような試行錯誤をがありながらも
この頃から徐々に良くなってきましたよね。
その流れが、後の1/144ガンダムに繋がっていったと思うと
なかなか感慨深いものがあります
そうしたプロポーションや、リアルなディテールの追求が
尖った部品などに表れているんでしょうね

>ライディーンが単二電池に

電動ライディーンは当時、私も作りました
おっしゃる通りこのキットも、マジンガーから著しく進化した
リアルなプロポーションに、驚いた記憶があります。
足元の元デザインがアレですから、巨大な電池ボックスは避けたかったんでしょうね。
後の電動歩行ガイキングではさらに進化し、プロポーションを維持しながら
ボディパーツのパズル化まで実現させちゃうんですから
バンダイ恐るべしということで

ホバーパイルダーの箱絵を捜していて設計図見っけ
プラモデルは残ってないのかな?
プラモデルの完成品はこちらのブログで、その内上げたいと思っています。
写真の方は色々な物と一緒に写っている方は上げていますけれど。

ひこにゃん様 いらっしゃいませ
残念ながらパイルダーについては、当方で現存しているのは
この設計図だけなんですよ
変な物だけ残っていますが、まー良い記念かなと
完成品をお持ちとは、スゴいですね。
コレは非常に出来の良いキットだったにも関わらず
再販されたのはジェットパイルダーだけで
ホバーは二度と見られないかと、ガッカリしておりましたので
貴ブログでのアップは非常に楽しみです。
またそちらへも寄らせて頂きますので、よろしくお願い致します

ホバーパイルダーの記事に
そちらの設計図の部品図を使わせてもらいました。

ジェットパイルダーに改修される流はこれで分かると思います。

アドレス
https://blogs.yahoo.co.jp/ao6g2003/14384876.html

よろしければ、お越しください。

ひこにゃん様 お久しぶりです
古い記事ですが、お役に立てれば幸いです

さっそく貴ブログへお伺いさせて頂き
詳細まで調べられた記事に感服しました。
バンダイ版ホバーにマイナーチェンジがあったなんて
初めて知りました。
当時私が買ったものは400円だったので
前期or中期だったと思いますが
現在の目で見ても遜色ない名キット(甲児くん着座フィギュアも含め)
だったので、機会あればまたお目にかかりたいですね。

ジェット発売時に金型が改修されていた事実も新発見で
ホバー未組立が超高プレミアの理由も分かった気がします。
当時作って遊べた私は、つくづく良い時代に生まれたものだなと

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