雲海の翼
昨日に続き、台風9号の影響なのか、今朝の雲はまたまた濃いグレー
でもこうやって見ると、雲の形は明らかに夏のそれではないですね。
5時45分は乾いた風が本当に涼しく、朝夕の空気は確実に秋なんですが
1時間後にはすでに30度超えですから、今年の残暑は侮れない
朝日の照り返しが美しく、空気の乾燥状態がよく分かります。
今朝の空がいつもと違うのは、画面左端にちょっと見える地平線近くの雲。
写真では今ひとつ迫力が伝わりませんが、実物はさながら”深海乱泥流”の様相で。
もちろん『日本沈没』(1973年東宝 森谷司郎監督)で
特撮監督・中野昭慶氏によって作られた、日本海溝深海のイメージです。
朝日もこの雲に隠れ、日の出の時刻はほんの少し遅れてしまいました。
全天グレーの空はよく見ますが、朝焼けをバックに雲だけがはっきり浮かび上がる
こういう状態は、あまり見られません。
形も勢いがあって、今にも地を覆いつくすかのような不気味さ
まー実際にはまったく動かないので、単なる妄想に過ぎませんが
こんな”乱泥雲”をバックに「わだつみ」なんて置けば、さぞや絵になるんでしょうが
残念ながら私は、イワクラのミニモデルなんてレアアイテムは持っていないので
今日はこの空を雲海に見立て、コレをあしらってみました。
単座小型戦闘機・ピブリダー。
「マイティジャック」の主役万能戦艦・MJ号の主力戦闘機として
敵役・Qのメカと果敢に空中戦を繰り広げた、大空の守りです。
以前、MJ号のご紹介でもお話しましたが、このピブリダーにも
成田デザインの魅力は色濃く表れていますねー。
ギリギリまで虚飾を廃し、戦闘機としての最低限の意匠を守りながらも
直線重視の端正なフォルム、非の打ち所の無いプロポーションは
まぎれもなく成田亨氏の個性によるものです。
怪獣やメカニックのデザインに、様々な可能性を追求した成田氏ですが
この「立体を直線ブロックの組み合わせとして捉える」というデザインアプローチも
彫刻家であった氏の、一つの挑戦だったのでしょうね。
レッドキングやアボラスなどの怪獣デザインにも、そのアプローチは散見され
氏の作品のオブジェ性、アート性に、大きく貢献していると思います。
サンダーバード2号にも通じる、航空力学を無視したボディラインも
あくまでデザイン優先という潔さ、頑固なこだわりが垣間見えて素敵
怪獣であるレッドキングの端正すぎるフォルムはちょっと苦手な私も
ことメカニックとなるとお話は別で
今もピブリダーを眺めながら、ため息をついています。
写真の腕の悪さゆえ、その素晴らしいフォルムを今ひとつ活かしきれず
中途半端な逆光、カブリ気味の写真になっちゃってごめんなさい
うーん雲の読みが甘かったか。まーありますよこういう朝も
せっかくのMJメカですから、いつかリベンジを狙います
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