2021年12月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

ネヴュラ・プライベートライン

無料ブログはココログ

« ウルトラマンカモ | トップページ | 香港オタク奇行 »

2009年3月16日 (月)

光る心臓

すっかり春めいた公園を、今朝も8時からウォーキング。
その道すがら、首から下げたMP3プレーヤーから
ふいに流れた『大魔王シャザーン』のテーマ曲。

で~てこいシャザーン、だいま~おうシャザーン」
その懐かしいアップテンポの曲調に、心なしか足取りも軽くなりました


で、その時考えました。
「シャザーンって、呼び出す時に主人公の男の子、女の子がつけた
指輪を合わせるんだっけ。」
そーですよね。歌詞にも「指輪と~指輪を~あ~わ~せ~ろゴーゴー」ってあるし。
「という事はコレ、ウルトラタッチの原型ってわけかな。」
指輪合体による変身が斬新だった『ウルトラマンA』は放送が1972年。
『大魔王シャザーン』の放送は1968年ですから、円谷スタッフが
そのアイデアを採り入れたとしても不思議じゃありません。
まーシャザーンに限らず、指輪を合わせる事による変身や魔王召還なんて
昔から多い例なのかもしれませんが。無知な私が知らないだけで
ともあれその時の「シャザーン」主題歌は
ウルトラヒーローの変身方法について考えるきっかけとなりました。

ここ数日の陽気で、木々の緑も彩りを増しています。
私たち人間の寿命や力なんて、自然の生命力の前には儚いものだなー
なんて思いもありましたが、そんな中、一つのおバカな私見が浮かびました。
ウルトラマン変身アイテムの、オリジナル性についてでした。

Photo_2









以前からお話している通り、私なんてウルトラシリーズは
「Q」「マン」「ティガ」くらいしか語れないものですから、
私見もその三作に偏ってしまいます。
中でもやっぱり、ウルトラマンの変身と言えば初代の「ベーターカプセル」。
本放送経験者にとって、幼い頃、懐中電灯をかざしてあの変身ポーズをとる事が
ウルトラマンごっこの定番演出でした

今だにペンライトを好むのは、間違いなくその影響でしょう


Photo_4








ちなみに後年「空の贈り物」本放送翌日に大流行したと伝えられるスプーン変身ごっこですが、少なくとも私の周りで行った子どもは居ませんでした。
みんな真似したというあの逸話はちょっと、当時の空気とは違うような気も。
どちらかと言えば「あんなの違うよ」派が多かったような気がします。
もちろん私も、その一人でしたが
まーそれはともかく。

「ウルトラマン」放送当時の資料によると、あのベーターカプセルには
太陽光に含まれるベーター線が凝縮されているそうです。
それを解放させた光「フラッシュビーム」を浴びる事で
ウルトラマンは地球上での姿・ハヤタ隊員から
一定時間、元の姿を取り戻すことが出来るわけですね。

子供の頃、その設定を知った私は「よくわかんないけどカッコいいなー」
と感激した思い出があります。
ベーター線という言葉の響きが、とんでもなくハイブリットに感じられたんですね。
後に『宇宙猿人ゴリ』でのセリフ「テレポートXレイ』にも驚きましたが
「ベーターだよベーター。テレポートだよこれからは」なんて
わけのわかんない事を口走ったりしてました。あー恥ずかしい
そういう科学用語に弱い、おバカな子どもだったんです


そんな事を考えながらウォーキングしていたんですが
一つの疑問が湧きまして。
そのベーターカプセルによる変身って、元ネタはあるのかなあなんて。
冒頭のお話通り、「指輪合体」などはシャザーン→Aみたいな流れが
なんとなく見えるんですけど、つたない私の知識を紐解いても
スティック状のアイテムを掲げて変身、というパターンは思いつかない。


Photo_5








ウルトラマンの遠い先祖と言える『スーパーマン』だって
メガネを外しスーツを脱ぐのが「変身」ですもんね。
その姿に較べたら、フラッシュビームの光に包まれて巨大化する
ウルトラマンの方が、変身ビジュアルは圧倒的に鮮烈です。
もちろん他のウルトラヒーローも、変身のカッコよさでは海外作品に
一歩先んじているような気もするのですが
もちろんそれは仮面ライダーの変身ポーズにも言える事ですが
それはまた別の機会にお話しましょう。


Photo_6







だからちょっと分からないんですよね。
ベーターカプセルのイメージソースは何だったのか。
少なくとも海外作品では、あんな変身アイテムは見たことがありません。

とすると、国内作品でしょうか。
月光仮面?少年ジェット?まぼろし探偵?忍者武隊月光?ナショナルキッド?
果ては遊星王子から豹の眼、ピロンの秘密まで。
そういう少年活劇のどこにも、似たアイテムは登場しないような気が。
円谷繋がりの東宝怪獣映画にも、それに近い形の物はありません。
あるいは手塚治虫原作の「ビッグX」あたりかも。アニメは1964年からですし。
ただそれも決定的じゃありません。うーん難しい所ですね。
このあたりは今後の研究課題として、実に面白いと思うのですが


同時に、もう一つ考えた事がありました。
春の日差しを一杯に浴びながら、汗を流したせいでしょうか。

「ベーターカプセルとカラータイマーの関係性」についてです。

「ティガ」など平成作品で顕著になったウルトラマンという存在の解釈に
「光」というキーワードがあります。
『ウルトラマンの本質は形を持たない「光」だけど、地球人の目には
銀色の巨人の形に見えるんだ』というアレです。

私はこの説が非常に好きで、今も全てのウルトラヒーローにこの解釈を
当てはめています。
「そーだよねー。ウルトラマンはそれくらい飛びぬけた存在じゃないと」なんて

ウルトラ族だとか趣味は読書なんて所帯じみた設定は、「光」という本質を持つ
超エネルギー体というSF的解釈の前には塵と消えるような気もするのですが
で、その解釈を元に考えて行くと、ベーターカプセルからカラータイマーにかけて
一つの線が見えてくるんですね。
「こうであって欲しい」「こうならいいな」なんて、偏った私見に過ぎませんが


つまり。ウルトラマンの本質が「光」であるなら、M78星雲より太陽光が少ない
地球に於いては3分間しか体力を維持できないだろうし
太陽エネルギーを凝縮するカプセルが変身アイテムであるのも納得できるなと。
このあたりは比較的メジャーな、公式設定の説ですよね。

で、もっと考えを広げると。実はベーターカプセルに凝縮されている「光」こそ
ウルトラマンの本体であり、変身時に解放されたその本体は、別の形になって
地球上でのウルトラマンの形態を保っているんじゃないか
なんて思いが暴走しちゃうんですよ。

その「別の形」とは。そうです。それこそ『カラータイマー』。
つまりカラータイマーこそウルトラマンの本体、M78星雲の生命体であり、
それはただの「ピンチ警告システム」じゃないと


Photo_7






そう考えれば、ベーターカプセルが光る理由も
カラータイマーが点滅する理由も理解できます。
光こそウルトラマンの本質ですから、フラッシュビームが地球上では
ありえないほどの光度であってもおかしくないし。
その本体が眼光以外唯一の光点であり体の中心
言わば心臓部のカラータイマーであるのもおかしくないと。
さらに。彼が放つ武器はすべて「光」を媒体にしていますし。


「その時、ハヤタの体はどうなってるの?」という疑問もあるでしょうが
ハヤタの身体的ダメージがウルトラマンに顕著に影響している例が
見られない事から、やはりウルトラマンがハヤタと一心同体であるのは
「変身まで」なんでしょうね。
ウルトラマンがハヤタの姿では超能力を使わないのと同じく
ハヤタもウルトラマン登場時にはマンの体内で眠っているのでしょう。
ここがセブンとの大きな差ですね。
カラータイマーだって、それがウルトラマン本体だからこそ点滅するわけで。
本当にエネルギー切れ、ピンチの警告なわけです。


それを裏付ける(いや「こじつける」かな)描写も
「ウルトラマン」本編を探せばいくつか散見されますね。


例えば第7話『バラージの青い石』。
このエピソードには幻の町・バラージに、ノアの神としてウルトラマンそっくりの
神像が登場しますが、この神像にはカラータイマーがついていません。
そしてその神像の手にあるのは、アントラーから町を守ると言われる「青い石」。
以前、近い事をお仲間のブログへのコメントに書いた事がありましたが
この石こそ、M78星雲人の本体であるカラータイマーではないかと。
そっくりですもんね。色、形とも。

そう考えれば、神像の胸にカラータイマーが無い理由も理解できます。
石そのものがカラータイマー、光のエネルギーの結晶体ゆえ
アントラーに致命傷を与える事が出来たのでは


Photo_8










また第39話『さらばウルトラマン』。
ウルトラマン最終話となるこのエピソード。宇宙恐竜ゼットンにカラータイマーを
撃ち砕かれるウルトラマンの姿がショッキングでしたが
カラータイマーがただの警告装置なら、なぜ撃ち砕かれた程度で
ウルトラマンは瀕死のダメージを受けたのでしょうか。

眼光は消え倒れ伏し、戦闘不能に陥るまでのダメージを。
これも、本体たるカラータイマーへの直撃から来るものだったと考えれば
カラータイマー=ウルトラマン本体説も頷けるような気がするのですが。


Photo_9









なーんて。頭ガチガチのオタク風解析を語ればこんな風になっちゃうんですが
「そんなわけないよ」「公式設定に逆らうの?」なんてご意見もおありでしょう。
まーそりゃーそうです。こんなのはファンのお遊び。
そっちの方がウルトラマンらしいかな、なんて勝手な思いですので
決して皆様に逆らうつもりはございません。
決して誤解、ご立腹などなさらぬよう


ただ、ここからが最も言いたかったことで。
先日発表された『リトラを護れ!』にも盛り込んだ事なので
今日以前にも漠然と頭の中にあったのでしょう。
ウルトラマンという作品は「そこまで人間と異質の超生命体が
私たち地球人に思いを寄せる」物語だったんじゃないかと。
光と人間が心を通わせる物語。そんな風に感じるんですよ。

それを象徴したのが、『リトラを護れ!』クライマックスの変身シーンなんです。

『ウルトラマン』第13.5話『リトラを護れ!』監督・オタクィーン

http://ameblo.jp/ultra-taiga2/entry-10221822626.html

この変身シーン、リトラを護りたいジロー君とハヤタ隊員が分割画面で
同じポーズをとっていますよね。


Photo








ここでジロー君が掲げるリトラの羽根と、ハヤタ隊員が掲げるベーターカプセルは
共にリトラを護りたいと願う、地球人とM78星雲人の思いの象徴なんです。

「二人」の願いは、あそこで一致している。
だから意識的に、同じポーズにしているんです。
しかも分割画面で、その思いをより強調しているわけですね。


ただ、ウルトラマンはあそこで、ゴメスと戦うことが目的ではなかった。
あくまでリトラを護るために、変身したのです。
だからゴメスのレーザードリルを避けず、飛び去るリトラの盾になったんですね。
ウルトラマンを、ただ戦うだけの存在にしたくなかったんです。


私が考える「ウルトラマン」の世界は、そんな描写にも表れていると思います。
さらにリトラとの関係に、「バラージの青い石」で見られたような
地球とM78星雲人の過去の交流も匂わせて。

本質は光である超生命体が人間と心を通わせるなんて
素敵なセンス・オブ・ワンダーじゃありませんか


そんな妄想が可能なのも「ウルトラマン」という作品の懐の広さなのでしょう。
他の作品では、こうはいきませんからねー。
「カラータイマーは予算の都合による特撮尺から来た」「成田亨氏は嫌っていた」
など、当時の事情は色々ありますが、そこを想像力で補う努力をしたいなと
確かに、平成ウルトラに導入済みの設定ではありますが
M78星雲組に当てはめても、遜色ないと思います。

兄弟設定よりこっちの方が、ウルトラマンの世界が広がるような気も。
光に「兄さん」呼ばわりは似合いませんから


Photo_10











大魔王シャザーンから、今回もずいぶんお話が転がってしまいました
ウルトラマンの潤沢な世界観については、まだまだお話したいことがありますが
今日はこのくらいにしておきましょう。
幼い日、そんな素晴らしい物語を受け取っているから
私は初代ウルトラマンから、離れられないのかもしれませんね



Photo_12




「ハイハイサー」と今日もがんばりました。
今日までの累積歩数、212463歩。

人類メタボーまで、あと
69

にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ

« ウルトラマンカモ | トップページ | 香港オタク奇行 »

ウルトラマンクラシック」カテゴリの記事

怪獣私見」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
とても興味深い説に目から鱗です。
ティガなど平成3部作を最初に見られた方ならよりすんなり受け入れられる説かもしれませんね。

自分は初見がウルトラファイト、帰ってきたウルトラマンというバリバリ兄弟設定の洗礼を受けた世代なので、カラータイマーというと、タロウでのドロボンの話を思い出してしまいますが(笑)

遅ればせながら「リトラ…」拝見しました。
個人的にはQでは「鳥を見た」が一番好きな話なんですが、
すごくイメージが近くて、大変面白く読ませていただきました。

子どもと怪獣、科学の進歩とリスク、伝説と現実、いろいろな要素が絡み合いながら、これは夢物語なのかもしれない、
でも…というアンバランスな世界観…イイですね。

ぜひまたファンタジーを書いてください!


こんばんわ。
「リトラを護れ!」
先程拝見させていただきました。

率直な感想としては
「ウルトラマンメビウス」でも
ありそうなお話しだなと。

ただ、メビウスでやっちゃうと
テーマである「子ども達へ」が
薄れてしまうでしょうから、
やはり「Q」の1年後の設定にした
「ウルトラマン」の番外編の方が
ベストなのでしょう。
(メビウスでやったら
ジロー君、お爺さんになってしまうし
孫を出してもホシノ少年に代わるキャラが
メビウスにはいないので)

それと本筋以外に気になったのが
フジ隊員の出番が無かった事。
江戸川由利子と容姿が似ているので(!)、
いろいろ遊べた気もするのですが、
オタクイーンさんのセンスで
そこら辺りを読んでみたかったです。

クライマックは燃えました。
それと、古文書の内容を否定する
ハヤタ隊員の優しさが良かったです。

ども、オタクイーンさん。

光の集合体(球)と言う考え方は、
ウルトラマン冒頭で地球にやってきた際にも、光の球体(赤の火の玉)だったのと繋がってくるようですね。

少なくとも、地球上でウルトラマンが飛ぶ時の、
あの「両手を広げた姿」ではなかったと言う事で……。

「生命が凝縮される」と言うのは、セブンのカプセル怪獣にも繋がってくるようです。

>スプーン変身ごっこ

本放送翌日に幼稚園でお弁当の時間にスプーンを高々と差し上げて、ウルトラマンに変身しそこねて先生に怒られた第1号は私です(笑)
流行りましたよ、リアル世代は。

幼稚園世代の子供にとって、単純にカッコいいだけのヒーローってのは面白みが無いんです。どこかズッコケていたり、抜けているほうが親近感がある。だから、ウルトラマンになるハヤタは憧れですが、身近に感じるのは圧倒的にイデであり、アラシだったわけです。
我が幼稚園でウルトラマンごっこするときの一番人気はイデでしたもの。「キレテ、ホシ、キレキレテ」と、バルタン星人に分かりにくいと言われてしまった宇宙語をイデ役の子が喋ると、みんなで手をチョキにして、「おまえの宇宙語はワカラナーイ。フォフォフォッ」と言って爆笑するという、我々は実にシンプルな子供たちでした。

そんな我々にとって、スプーン変身は、二枚目のハヤタが三枚目に降りてきた、画期的な出来事だったわけです。科特隊の面々は、以後の同様な怪獣退治部隊の人たちとは一線を画す「三の線」が良く揃っていて、そのあたりも私が最も好むところなのかもしれません。ムラマツキャップでさえ、慌ててスーツを後ろ前に着ちゃうんですからね。ああいうシーンが受けるんだな、当時の幼稚園児には。もちろん、アレも真似しましたよ。
もう少し大きくなって、小学校高学年くらいでウルトラマンを見ると、そういうシーンは幼稚に感じていた可能性があります。あの放送を見た時、幾つだったかという部分が大きいのかもしれませんね。

それとですね、カラータイマーの件ですが、圧倒的に白黒テレビしか無かった当時、我々の最大の関心事は、本当に3分間しか動けないのかとかいう事なんかじゃなくて、本当に赤くなるのかどうか、という点でした。カラーテレビなんて余程のお大尽さんの家じゃないと無かったですからね。カラータイマーが赤く点滅するのをリアルタイムで見る事が出来た子供は少なかったと思います。最近の人には分からない感覚でしょうねぇ。
カラータイマーが青から赤に変化する、という事を我々は石坂浩二のナレーションを聞きながら脳内補完していたわけです。当時は色が無いからこそ、そういう補完をしながら見ていましたね。

我々にとっては、ウルトラマン最大の謎だったんですよ、カラータイマーの本当の色。そういった、当時の子供目線で作ったサイドストーリーとかがあったら面白いかもしれませんね。

にっくん様 返事が遅れ申し訳ありません
おっしゃる通り、「ウルトラマンの本質は光」という概念は
平成三部作で取り入れられたものですよね。
ただそれが、昭和のウルトラを見ていたファンの印象から発展したというのは、意外に知られていません。
ティガやダイナ、ガイアもまた、初代マンに魅入られた人々の手で作られていたのですから

カラータイマーがらみのエピソードって
ドロボンのお話以外にあまり見受けられませんね。
結構いじれそうなファクターなんですが
料理しにくかったのでしょうか。今後、もし新作が作られたら
そうした「ウルトラマンの本体」的な部分を
掘り下げるテーマも増えてくるかもしれませんね。

『リトラを護れ!』ご覧頂いて、ありがとうございました

>子どもと怪獣、科学の進歩とリスク、伝説と現実、いろいろな要素が絡み合いながら、これは夢物語なのかもしれない、
でも…というアンバランスな世界観…イイですね

まさにおっしゃる通りの狙いで、そんな初代マンにしかない空気を感じて頂ければ在り難いです。

本来、ファンタジーは苦手な私ですが
また機会あれば、オリジナル作品を手掛けてみたいと思いました

ジャリゴン様 返事が遅れ申し訳ありません
『リトラを護れ!』ご覧頂いたようで、ありがとうございました

御仁的にこのエピソードは、初代マン以外では「マックス」に最も近い空気かなと思っていたのですが、「メビウス」とは
私は「メビウス」は第一話でリタイアしちゃったので
その空気感はまったく分からないんですよ。
でもおっしゃる通り、ジロー君の設定がある以上、やっぱり初代でなければ成立しないストーリーなんでしょうね

実はフジ隊員を出さなかったのは、ジャリゴンさんが思われた「由利子遊び」を回避する為でした。
二次創作ではどうしても、作り手も受け手もそういう部分を期待してしまいますが、それをやってしまうとどうしてもファンの自己満足、よくある「痛い作品」に終わってしまう危惧があったからです。
平成ガメラの世界に亀という動物が存在しないのと似た感覚でしょうか。
そういう世界観を目指したわけです。
まー要は、そこを安易なネタに走らずうまく処理する自信が私に無かったという事ですね。あい変らずのヘタレで申し訳ありません

クライマックスは市川さんの画力によるところが大きいですね。私も感謝しています。
古文書へのハヤタのセリフでストーリーを着地させる事は、最初から頭にありました。
あれは完全にウルトラマン本人のセリフですね。
その優しさが、初代マン最大の特徴であり、私が惹かれてやまない部分なのです

都の商売人様 返事が遅れ申し訳ありません
そうですね。確かにウルトラマンはその初登場時から「球体」でした。
この球体表現って、セブン以降では見られないような気がするんですが。
私が知らないだけかな

例の飛びポーズを回転させる事で球体に変化させる能力さえ
初代マンは持っていました。
そんな人智を超えた、底知れぬ能力を有する「宇宙生物」ですから
その本質が「光」であってもおかしくないかなー
なんて思っちゃうんですよね。
まーその方が、夢が広がるかなと

その感覚は確かに、カプセル怪獣からも感じますね。
命を持ち歩いたり凝縮させたりと
M78星雲人は本当にミステリアスな生物です

雀坊。様 返事が遅れ申し訳ありませんでした

>流行りましたよ、リアル世代は。

なるほどー。やっぱり同世代でも感じ方は違いますね
私もリアル世代なんですが、少なくとも私の周りでは一人も真似する子どもは居ませんでした。不思議ですね。
スプーンを掲げるハヤタ隊員を見ても「なんだよアレ?」みたいな空気だったんです
雀坊。さんは私より少しお年が上とお見受けしますので、年齢層によって反応に差があったのかもしれませんね。あるいは地域差とか

私を含む近所の仲間は、たとえ子どもの頃でも「放送日翌日に真似をする」という慣習が無かったんですよ。
どちらかと言えば「前日放送のエピソードを手本にして、オリジナルストーリーを演出する」という雰囲気だったんです。砂場で怪獣を作ったりして
ですから雀坊。さんのご記憶とは真逆で、もうハヤタ隊員が一番人気でした。
イデ隊員やアラシ隊員は出てこなくて、自分の名前を隊員名にして「出演」していましたね
で、他の仲間は「ナントカゴン」や「デタラメ星人」を勝手に妄想して暴れまくり、ウルトラマン役が颯爽と登場、一気に退治するという、それはそれは豪華なオリジナルドラマでした
その時の私の役どころは「演技指導」で、ここをこうしてみようかとか、この怪獣はこの武器がカッコいいみたいな助言をしていましたね

そういう意味で私は、当時から既に「創作」の面白さに目覚めていたのでしょう。
「怪獣ゴッコ」の主役はバルタンやネロンガではなく、いつもオリジナル怪獣だったのですから

確かに子どもはユーモラスなキャラに惹かれますよね。親近感を覚える事も事実です。
ただ私の場合、作品を「シリアス」「コメディ」と住み分けていた傾向があります。
実写はシリアス、アニメはコメディみたいな感覚でしょうか。
ですから初代マンには「優しさ」や「カタルシス」以外に「恐怖」や「迫力」を求めましたね。コメディタッチのキャラや演出は、最初から苦手でした。
今でこそイデ隊員やアラシ隊員の良さは分かりますが、やっぱり子ども時代は颯爽としたハヤタ隊員に魅力を感じましたね。
ですからきっと「スプーンを掲げるハヤタ」が認められなかったのでしょう。
昔から頑固な子どもでした

カラータイマーについては、私はなぜか白黒で見た記憶がありません。
初代マン本放送当時、実家は間違いなく白黒テレビだったんですが
なぜでしょうね。雑誌などのカラー写真で脳内補完していたのでしょうか。
当時から妄想癖の強い子どもでしたから、脳内補完は得意だったのかもしれません。
画面の情報をそのまま受け取らず、創造のイメージソースとしていたのかも。
ですからテレビがカラー化した時の衝撃も、それほど強くはありませんでした。
頭の中のブラウン管には、カラー放送が再現されていたからです

なぜか周りにも、カラーテレビになった事を自慢する仲間は居なかったですね。
十数年後にビデオデッキが登場した時の方が、衝撃は大きかったような気がします。
この時ほど燃えた事もなく「親が買わないんなら、学校を辞めて働いてもビデオを買ってやる」と本気で思っていました

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 光る心臓:

« ウルトラマンカモ | トップページ | 香港オタク奇行 »