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2009年1月の記事

2009年1月30日 (金)

アボラス強襲

今はもう、かなり回復しましたが。
実はさっき、発泡怪獣の攻撃を受けまして。

シャワー中に髪を洗っていて、シャンプーの泡を飲み込んじゃったんです。
それも大量に。もーむせちゃってむせちゃってwobbly

私は髪が背中まであるので、シャンプーもけっこう大変。
愛用の『アジエンス』で、頭を泡だらけにして盛大に洗います。

目に入ると痛いので、いつも目は閉じているんですが、それが仇となりました。
いつもはその泡も頭でまとまるんですが、今日は大サービスでシャンプーをものすごく使っちゃったので、泡が顔まで覆っちゃいまして。
さながら、液体人間に襲われた被害者の様相ですね。
目を閉じていた私は、泡が顔中を覆っていたことにまったく気がつかず。
さらに運の悪い事に、たまたま泡が鼻に入っちゃったんですよ。

大きなクシャミが炸裂。で、口を開けた瞬間、泡がいっせいに口の中へ。
しかもクシャミの反動で思いっきり空気を吸い込んだものですから、これ幸いと泡が喉までなだれ込み、気管支を直撃shock


そりゃーもう、シャレにならないショックでした。
おそらくこれまでの人生で、あれほど泡を飲み込んだことは無いでしょう。
まずその味。苦味や辛さを通り越してもう「喉が痛い」くらいで。
シャンプーってこんな味だったんだー。
フルーツの香りの消しゴムを食べた時以上のガッカリ感crying


その痛さに加え、泡の攻撃に気管支が反応、一瞬、呼吸が止まりました。
直後に気管支が泡を吐き出すべく、喉を襲う強烈な咳が。

でもそういう時って、うまく咳が出ないんですよね。
何かえずくような感じで、呼吸が咳のタイミングとうまく合ってくれません。
しばらくゲホゲホやっているうちに何となくリズムも掴めてき
たんですが、一難去ってまた一難。
その後に襲ってきたのは、気持ち悪い満腹感。
「うわっ、ずいぶん飲んじゃったなー。お腹の中が生あったかいsad
どうやら液体化した泡が、けっこうな量、胃に流れ込んだみたいです。


口からシャボン玉が出そうな不快感を我慢して、コンディショナー、トリートメント、
ヘアマスクと耐えるがごとくの行程をこなし、何とか体も洗い終わりましたが。

浴室を出て髪を乾かした後も、なんとなく胃が落ち着かない。

体内に泡が充満していたかと思うと、またえずきそうで。
ああどうしよう。こういうのもバブリーって言うんでしょうか。
ジュリ扇振って踊る気にもならないしcoldsweats01

まさにつわりの感覚に近くて(知ってるわけないでしょというツッこみ待ちですhappy01

それから数時間。やっと胃の気持ち悪さもおさまりました。
徐々に食欲も回復、ゆでたまごを一個、何とか口にできる状態まで復活。
まーこのまま放っておけば、いつもの調子に戻るでしょう。
久々に自宅でパニくりました。何をやってるんでしょうか私はcrying

でもまーシャンプーの味を知っただけでも貴重な経験と、プラスに考えようと。
アボラスと戦ったウルトラマンの気持ちが、ちょっと分かったバスタイムでしたhappy01



Photo_2

※お知らせ
  サイドバーに新ブログパーツ『ハムレースmini』がデビューしましたhappy01
  マウスの左クリックを押している間、走るコタが回転します。
  うまく回して、たくさん走らせて下さい。全国ランキングも見られますよhappy01happy01happy01

2009年1月28日 (水)

疾走するM16

コネタマ参加中: あなたを熱くさせたロボットアニメは?

最近「ネヴュラ」のサーバー「ココログ」には、上のような「コネタマ」というサービスが出来まして。
定期的にブログネタが提供され、ココログユーザーが参加、そのネタについて記事を書くとテーマごとにまとめられ、他のブロガーさんが書かれた記事と一緒に紹介されるシステムだそうです。


「ネヴュラ」はおバカな事ばかりお話している恥ずかしいブログなので、こういう統一テーマに参加すると見劣りしちゃうかなあと敬遠していたのですが、今回のようなネタなら何とかなるかなと、いたずら心で参加してみることにしましたhappy01

基本的に私は実写派なのですが、何しろ幼少期からロボットアニメブームの嵐をかいくぐってきましたので、それなりにタイトルも知っていれば、のめりこんだ時期もあります。
とはいえ多くのマニアの方にはまったく太刀打ちできず。何とか作品が鑑賞できたのは『エヴァ新劇場版・序』『天元突破グレンラガン』程度までというていたらくで。
さすがに最近の作品は、まったくと言っていいほど知りませんweep

まーロボットアニメと言えば、ある意味日本のお家芸。
まさしく星の数ほどの作品数があるので、その全貌を鳥瞰しつつもこの一本、と断定できるほどの知識も解析能力も私にはなく。
その一方で、「私の世代はコレでした」的なピンポイントトークでお茶を濁すのもあまり好きじゃないし。
ですから無知ゆえの中途半端なお話になっちゃうことを、先にお詫びしておきますcoldsweats01

ロボットアニメという言葉が一般化する前から、アニメーションは作品中にロボットがよく登場していましたね。
日本初の国産アニメと言われる『鉄腕アトム』にしてからが、すでにロボットを主役としたドラマでした。
この『アトム』放送開始の年、1963年は、他にも『鉄人28号』『エイトマン』がブラウン管に登場、冷たい体躯と電子頭脳、鋼鉄の雄叫びに席巻されていたのです。
かの『ウルトラQ』放送開始が1966年ですから、お茶の間デビューは怪獣よりも、ロボットの方が早かった訳ですね。


後年の研究で、この『アトム』『鉄人』『エイトマン』はそれぞれ、
『身近なお友達ロボット』『巨大ロボット』『ヒューマノイドサイボーグ』の原型、という解析がなされています。

ロボットアニメはその萌芽の段階で、現在も続く三つのパターンをすでに網羅しつくしている、と言うんですね。
それ以降の作品は、すべてこの三作品のバリエーションにすぎないと。


現在の作品を知らない私にとって、この解析は非常に頷けるところがあります。
ドラえもんもガンダムもサイボーグ009も、彼らの子孫だと言われればその通りかも、なんて思ったり。
新機軸と言われた『新世紀エヴァンゲリオン』にしたって、あれは鉄人のパッケージング替えの域を出ていない、と言う訳です。


そりゃそうかなあと思ったりもするのですが、ロボットアニメにしたって、ドラマのディテールやテーマ、作品中のロボットの位置づけによって作風はまったく変わりますから、別にロボットのパターンが従来通りでも良いわけで。
昔、富野悠由季監督がおっしゃったように「恋愛ドラマだって昔から男女の関わりを描いてるけど、それをパターンだって怒る人は居ないでしょ」って事ですよね。
面白ければ良いわけです。素材にどんな味付けをするか。
そこがクリエイターの腕なんですから。


前述の三つのパターン、『アトム』『鉄人』『エイトマン』型の味付け、料理のバリエーションによる新たな作品は、時代と共に多くのエポックを生み出してきました。
お友達ロボット、ヒューマノイドサイボーグに比して、作品の派手さと大仕掛け度で群を抜く製作数の「巨大ロボット」タイプでも、『エヴァ』の前には『ガンダム』あり、さらに遡れば『マジンガーZ』あり。
「ゲッターロボ」を始祖とする合体ロボットは新機軸、という考えも確かにありますが、あれも大きな流れから見れば巨大ロボットの系譜かなあと、私は感じたりします。
最近はその元祖『鉄人28号』も、原作の持つ「巨大ゆえの悪魔性」を意識した新作アニメが製作されましたね。

まーそこに、日本人ならではの『怪獣に通じる、巨大な者への畏怖・憧れ』みたいな意識が働いている事も否定できないでしょう。
でなければ、ここまで日本に巨大怪獣、巨大ヒーロー、巨大ロボットが根付く理由が説明できません。これはそのジャンルの海外作品と較べれば一目瞭然。
例外を除き、ロボット、ヒーローとも海外作品は「等身大」がメインという印象があります。

生粋の日本人である私も、ご他聞にもれずロボットアニメと言えば巨大ロボットを連想します。
そりゃーもう鉄人、マジンガーのメジャーどころからグロイザーX、マシーンブラスター、メカンダーロボなどマイナー系、一連の『土曜5時半サンライズアワー』、富野作品や高橋作品を毎週追いかけた典型的なクチでした。


ええ並びましたとも。ガンダム映画化の一作目、封切初日の劇場に。
日曜午後という異例の放送時刻の『超時空要塞マクロス』第一話を見る為に、朝から興奮していた恥ずかしい過去も否定しませんcoldsweats01

バンダイの電動歩行マジンガーZのプラモ(あの足の大きい奴)なんて、いったい何個作ったことでしょう。
1/144リックドムのキット欲しさに模型店に列を作った思い出が、走馬灯のように脳裏を横切ります。ホビージャパン誌の作例を見ながら、イマイのバルキリーをファイターからバトロイドに改造し(もう口を閉じてもいいですか?coldsweats01



でも、長々とこんな前段をお話しても、「ネヴュラ」読者の皆さんなら、私が結論を『装甲騎兵ボトムズ』に着地させようとしている事は百も承知と思います。

Photo_3まーこれまでもさんざんお話してきた別格の作品ですから、『熱くさせたロボットアニメ』と言えば、まずボトムズが浮かびます。
でもいざ『ボトムズ』について書けと言われると、それは『ウルトラマンの魅力を短く説明しなさい』と設問されているようなもので、一言では不可能なんですよね。

色々な切り口から少しずつ語っていかないと、舌足らずな私の言葉ではとても表現できません。


ところで。この『ロボットアニメ』というテーマについて、無い頭を絞ってつらつらと考えていたんですが、やがて一つの疑問が。


『装甲騎兵ボトムズ』って、ロボットアニメでしょうか?



「なーに言ってんだか。ついにオタクイーンも頭がいっちゃったね。かわいそーに」と思われた方も多いでしょう。そりゃそうですよね。
『究極のリアルロボットアニメ』なる称号を欲しいままにする名作に、今さら何を言うのかと。ごもっともなお話です。先日公開されたばかりの『ペールゼン・ファイルズ劇場版』でも、ボトムズ世界の象徴たるロボット、AT=アーマード・トルーパーの活躍は、硬質のCGIで見事に再現されていました。


Photo_4でも『ボトムズ』をご存知の皆さん、心酔する皆さん。
ATの魅力が従来の『ロボット』の魅力とは違う所にある事は否定できないと思います。

よく「ボトムズ」監督・高橋良輔氏やメカデザイナー・大河原邦男氏が語るように、ボトムズ世界に於けるATは『兵装』の一つに過ぎないわけですよね。


確かにATの先輩格に当たるモビルスーツだって、従来のワンオフ的なヒーローロボット、敵役のやられメカを『軍事兵器』として捉え直してはいました。
でもやっぱり、モビルスーツ同士の戦闘は、双方がモビルスーツに搭乗する事で初めて成立するわけで。
パイロットがニュータイプだろうと何だろうと、生身のノーマルスーツと全高18m・ビームライフル装備のモビルスーツじゃ勝負にならないという事なんですよね。
そういう意味で、モビルスーツ搭乗によるパイロットの物理的サイズ、身体機能の拡大率は、やはりそれまでのスーパーロボットと変わらないわけです。


Photo_6ところが。全高4mのATはその身体サイズ・身体機能の拡大率がモビルスーツに比べ格段に低い。何しろそのサイズは、モビルスーツの四分の一以下ですし。
という事は。AT同士の戦闘の場合、パイロットの腕、能力そのものが戦闘に反映される比率はモビルスーツよりも高いという事になります。
機械の力に頼る割合が少ないんですから。

『ボトムズ』の醍醐味は、その部分にあるような気がするんですよ。




Photo_7一部のカスタムタイプを除いて、ボトムズ世界に存在するATはすべて量産機です。
主人公、キリコ・キュービィーはその量産機を操りながら、卓越したテクニックとある種の機転で、数々の戦いに勝利していきます。
例えば、敵ATに組み敷かれた体勢で頭部バイザーを開き、爆弾を敵ATのボディーに取りつけて爆破するとか。
方向転換用のターンピックを支点にして、回転しながらマシンガンを発射するとか。

『各々の局面に応じて、固定兵装をどれだけ応用できるか』という演出に、ATのサイズは非常に適している、リアリティーがあるという事なんですね。
そのサイズゆえ、モビルスーツはモビルスーツ以外の用途に使えませんが、ATはある時は双眼鏡になり、移動手段になり、回転砲台になる。
フレキシブルな運用ができるサイズなんです。


これをどう使いこなすか。そこにパイロットの腕・才能が試されるわけで、そこを楽しむという点では、私にとってまるで『ゴルゴ13』の狙撃のテクニック、アイデアを楽しむ感覚に近い物があります。
狙撃ターゲットとの位置関係や距離、障害や自然条件に応じて武器をカスタマイズ、奇抜な方法と針の穴をも通すコントロールで、世界最高のスナイパーの名を欲しいままにする男、ゴルゴ13。


キリコにとってのATは、彼の愛銃、アーマライトM16ライフルに近い存在なのかもしれません。
それはまさに、コアレスモーターで高速走行するローラーダッシュ機能を備えた、走るアサルトライフル。
どんな悪条件でも最善の方法を見つけ、相手を確実に仕留めるゴルゴの手腕と同じ物を、私はキリコに感じるのです。



Photo_8そういう意味でやはりATは、ロボットと言うより銃器など『兵装』に近い印象なんですね。他のロボットアニメに無い感覚を覚えるのも、無理はありません。
それはキャラクター的存在とは対極の、銃器と同じ位置づけ。愛着とは無縁のファクターなのですから。




ATを戦車やジープと捉える解析を、よく目にします。
でも最近の新作を見るにつけ、ATには戦車やジープなどとは較べられないほどのプレイバリューの広さ、コストパフォーマンスの高さを感じます。

全体のサイズ、修理・改造が容易な構造、パイロットが取り外し携帯できるほどコンパクトな火器。これらを駆使し、キリコがどう戦うか。
そこにはロボットアニメのカタルシスとは真逆の、新鮮な感動があるのです。


Photo_10ちろん『ボトムズ』には、ストーリーやキャラクターなど多くの魅力がありますが、こと『ロボット』という視点で見た場合、従来のこの種の作品には無い新機軸に溢れていた感覚があります。
その新機軸の多くが、全高わずか4mという秀逸なサイズ発想にあった事は間違いないような気も。

そこには鉄人にもマジンガーにもガンダムにもない、『巨大ロボットの可能性』が潜んでいたのですね。


誰もが考えながら、誰も到達しえなかったロボットアニメの新しい地平を、今もローラーダッシュで軽やかに駆け抜ける『装甲騎兵ボトムズ』。
何やらまた新しい動きがあるようで。今年も目が離せません。


では最後に、その魅力いっぱいのテレビ版オープニングをご覧下さい。



他にも、熱くなったロボットアニメは色々ありますが、他の作品を語るとまた長くなりますから、今回はこんなところにしましょう。

あーまた、手持ちのDVDが見たくなってきた。
たまにはこれかな。『マジンガーZ対暗黒大将軍』(奇跡の封切鑑賞でしたhappy01

2009年1月26日 (月)

スケルトルマン発注セヨ

先日、ちょっとお話しました『インスパイア製 スペクトルマンEX』。
なんとあの『変身願います!』のシーンを再現した、スペシャルソフビです。

通常商品の『レジェンド・ヒーロー・リターンズ スペクトルマン』の上半身、右腕を新規に製作、クリア成形に内部メカのプリント紙を挿入という、スペクトルマンファンにはたまらない仕様です。

詳細はこちら。インスパイアのHPです。

http://www.inspire.co.jp/spectreman.html

スペクトルマンソフビは数あれど、変身途中を再現したバージョンは初めて。
後にも先にも、もうこんなアイテムは出ないでしょう。

ちなみに。これは第二次タイトル『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』OP。
この中に、例の変身シーンが見られます。(さかさま変身ですがcoldsweats01



このソフビ、以前手に入れた『レジェンド・ヒーロー・リターンズ 三つ首竜』に付いていた、この購入チケットがないと買えないそうです。
しかも、応募締め切りは今月31日。今週の土曜日必着です。
気づけばもう、残り日数はあとわずか。

Photoでも。ああどうしようbearing
けっこうお高い。送料を含めた合計額が4,650円。
送金は現金書留指定だから、その手数料も加えれば5,000円を超えます。

この月末近くに、5,000円の出費は痛いなーmoneybag
でもこの機会を逃したら、手に入る保証は無いですし。
買い逃して、細々とネットオークションを探す苦労も無駄な気がするし。


先月からもう、ヤフオク、お店を問わず、鬼のようにオタクグッズを買っているので、さすがにちょっと控えないと、なんて思っているんですが。

でもスペクトルマングッズに限っては、私には特別感があるんですよね。
もともとウルトラ・ライダー関係みたいに、いつも新作アイテムがリリースされる事など望めないマイナーヒーローですから。アイテム発売が普通以上に貴重と言うか。
ここがメジャーヒーローファンとの大きな違い。ピープロファンは不遇なんですcrying


でも、そのマイナー加減がたまらなかったりするんですよ。
『これぞ通!』って感じで。

円谷・東映グッズは一つも無いのに、ピープロ・宣弘社・NMC・ナックとかのグッズだけは網羅している、なんて方がいらっしゃったら、それはそれでスゴイと思いますもんね。私だけかなcoldsweats01


この手の70年代ヒーローって、ファンの年齢層が極端に限定されていますから、私のスペクトルマンへの思い入れも共感される世代は限られるでしょうね。
もー、それが嬉しくてたまらないhappy01
あの金色のヒーローは、私たちの世代だけのものよみたいな感覚がhappy01happy01happy01


このスペシャルソフビ『スケルトルマン』も、きっと今のファンから見れば「ナンダコリャ」なんでしょうね。
これを手に入れたくて悩む私の事も、不思議に思われるでしょう。
でも『ネヴュラ』をブログタイトルに冠する私にとって、これは必需品。
明日、私は間違いなく、郵便局に向かっているでしょう。
書留封筒を握り締めてpostoffice

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2009年1月25日 (日)

全ては、振り出しに戻る

えー、サブタイは思わせぶりですが、今回はボトムズネタではありませんhappy01
いよいよ、締め切りまで10日あまりに迫った、『宇宙船映像倶楽部』。

そのヒーロー企画についてです。またまた、読者限定でごめんなさい。
でもここで書きとめておく事も、自分の中では意義ある事。
文章化する事で、脳内が整理できる効果も大きいので、どうぞお許し下さいねhappy01


以前、企画の斬新さと王道についての悩みをお話しましたが。

1月21日(水)『悪夢はふたたび』

http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2009/01/post-1f3a.html

この中で、「自分の企画で、面白いのはテーマか、ギミックか?」なんてお話をしています。でも考えてみると、あまり意味がない悩みのように感じちゃいまして。
いつもながらのおバカな私。あちこちぶつからないと気がつかないものでweep
作品の面白さって、作品の中のどれか一つが突出しているわけじゃなくて、全てが連動していると言うか、構成要素がバラバラじゃ成り立たないような気がしてきたんですよ。


昨日までのハードワークから解放されて、今朝から真剣に応募企画を練っていたんですが。
その中で、『こういうギミックが面白い』なんて思いつくと、
どうしても次に『なぜ、この企画ではこのギミックが必要なのかな?』なんて方向へ発想が行っちゃう。

つまり、ギミックだけいくら思いついても、
そこに『ギミックを生かす世界観』や『そのギミックでなければならない作品テーマ』がなければ、作品として成り立たないわけです。


で、その度に、発想が振り出しに戻っちゃうんですね。
例えば「巨大ヒーローが光線技を駆使して戦う」というギミックを考えたとしても
「そのヒーローは何故、光線が必要なのか?」
「光線を使わなければならないような敵の設定は?」
「その敵は、何故ヒーローと戦わなければならないのか?」
「その作品では何が言いたいから、その敵を設定したのか?」

なーんて、思考が原点に戻って行っちゃうんですよ。


どうしてこうなっちゃうかと言いますと。これは実に簡単な事で。
ヒーローの存在理由が、すべて受け身であるからです。

以前、お仲間へのコメントに書いた事がありましたが、ヒーローというものはすべからく、『先制攻撃』は行いません。
すべて、事件が起こったり敵からの攻撃に見舞われたりした時、その被害から人を守る、負の状態から人々を救う『防衛戦』なんですね。
だから、事件が起こらなければヒーローには存在する理由がない。
「世の中から犯罪が消えてしまったら、警察が不要になる」と言われるのと同じ理屈です。
でも実際には、そんな事はありえません。
人間が存在する限り、やはり事件は起こります。


ですからヒーロー作品を企画するという事は、
まず、社会の何に切り込むか、何に問題意識を持つかという『テーマ』がなければ何も始められないような気がするんですよ。

これは私の発想法にすぎませんので、異論もおありと思いますがhappy01


お話におつきあい頂ける方々に感謝して、さらに私見を進めますとhappy01
私の発想順としては、

テーマ
敵の設定、またはヒーローが解決せねばならない事件のジャンル
②に対峙する存在としてのヒーローの設定・位置づけ
ヒーローが使う武器、技などの設定(これが私にとっての「ギミック」です)

と、こうなります。


まず「作品で何を言いたいのか」という問題意識が無ければ、それを具現化、テーマを投影する「敵」が思いつかない。
「敵」が思いつかなければ、それに対抗する手段としての「ヒーロー」「ギミック」が思いつかない。こういう順番です。

ですから実は、ヒーロー作品で表面に出るファクターの中で一番大事なのは、「敵の設定」にあるのかもしれません。
作品のテーマが集約されているのは「問題意識」そのものの「敵」であり、それに対するカウンター・キャラクターとしての「ヒーロー」は、あくまで問題意識から導き出される存在であるからです。あくまで私の考えですが。


前述の流れで、『ウルトラマン』という作品の構造を考えてみれば。

①テーマ  
これは作品によって振り幅がありますが、
共通するのは自然や宇宙からの人類への挑戦』でしょう。

②敵  いわずもがなの怪獣、宇宙人。
『光線技などの超能力を持ち、巨大』というのがほぼ統一した意匠です。

③ヒーローの設定  
②の『巨大』怪獣や宇宙人と対抗する必要性から、『巨大な宇宙人』という設定が割り出されます。

④ヒーローが使う武器・技
これも②の『超能力を持つ敵』に対抗し、『光線技』などが設定されます。


こういう事です。敵が決まらなければ主人公も決定できない。
等身大のショッカー怪人が暗躍する『仮面ライダー』の世界に、巨大な宇宙人・ウルトラマンが登場しては、ドラマが成立しなくなってしまいます。
それはあくまで『仮面ライダー』が、等身大の怪人のみの世界だからです。

(キングダークが云々、というヤボは言わないでねhappy01
武器や技だって同じですよね。そりゃーショッカー怪人が束になってかかったって、スペシウム光線の一撃で全滅ですよ。基地だって炎のもくずと消えるでしょう。
それではやっぱり、『仮面ライダー』という作品は成立しません。
光線技がほぼ使われないライダー世界には、肉体のアクションがふさわしいのです。


だから私の場合、まず「テーマ」から導き出される「敵」が発想できなければ、対抗手段たる「ヒーロー」が浮かばない。
作品の世界観は「テーマ」「敵」が決定するからです。
やはり全ては、振り出しに戻るんですよね。


「そんな事、言われなくたって分かってるよ」というご意見も多いでしょうね。
そうですよねー。ホントに私はボンヤリで(『秋日和』の原節子風セリフですが)
でもこの構造、いざ自分が新ヒーローを発想しようと思うと、本当に身に染みて分かります。
いかにヒーローの側が、敵に合わせて作られているかが理解できるんですね。


『ウルトラマン』が、巨大怪獣に対抗すべく巨大ヒーローとして創られたのは有名なお話ですが、それは『ウルトラQ』というこれ以上ない実験場があったからこそ。
『ウルトラQ』という作品がなければ、間違いなく『ウルトラマン』はこの世に誕生していなかったでしょう。

『Q』と『マン』の世界観が地続きなのは、言わば当たり前なんですね。
もし、『ウルトラQ』の登場怪獣が巨大でなく、『アウター・リミッツ』の等身大宇宙人みたいなキャラばかりだったら、ウルトラマンは巨大ヒーローとして設定されなかったかもしれないのです。いや、ウルトラマンという存在自体が不要だったかも。
等身大宇宙人が相手なら、科特隊だけで充分ですもんねhappy01


今、私たちの前に立ちはだかっている壁は、おそらく新たな「テーマ」「世界観」の構築という点でしょう。ここをクリアしなければ、新しいヒーローは生まれません。
現在『宇宙船映像倶楽部』で課題作となった作品が、それぞれいかに個性的なテーマ、世界観、敵を設定しているか。
そう考えただけでも、そのハードルの高さがお分かりと思います。

いやー難しい。テーマ→敵→ヒーロー→ギミックなんて。
ギミックは作品にとって枝葉の部分。確かに目を引きますが、それはテーマから逆算されたものでなければ、作品から浮いてしまうのですからcoldsweats01

その逆の発想、ギミックやヒーローから敵、テーマを逆算される方も多いでしょう。
ぜんぜん別の発想法をされる方だっていらっしゃいますよね。
もちろん、それもアリです。良い物を作るのに正道はありません。
これは方法論の違いであって、良い悪いじゃないんですね。


自分のブログながら、いつもの勝手な言い分でごめんなさいね。
その考えに至った時点で、今の私はちょっとスランプ脱出、光が見えてきました。
魅力的な切り口、斬新なテーマさえ見つければ、後は黙っていても作品は個性的になります。それが分かっただけでも前進かなと。
まだ霧は晴れてはいませんが、毎回、応募のたびに、こうしてヒーロー作品の構造に新たな発見をする度、『映像倶楽部』に参加して本当に良かったと思っています。


後は、その発想が、ちゃんと文章で部長に伝えられるかどうかですね。
いやーこれがまた難関で。
皆さんもご存知の通り、私は文章がヘタですからねー。
後は部長の理解力に頼るだけという。
毎度の落ちこぼれで、肩身は狭まるばかり。
あと10日あまりですから、そんな事も言ってられませんがcoldsweats01

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2009年1月24日 (土)

夢の対決

Photo今日もお仕事の帰り。
オタクショップの店頭を賑わす
激安セールに目が皿の私。

残りわずか二個。
588円まで下がった注目のアイテムは!
Photo_2これ。バンプレストのプライズ商品
『仮面ライダー キックポーズディスプレイ』でした。

約15センチサイズです。左のハムスター怪獣と比較してみて下さいhappy01
ライダーキックポーズはこれまで、このサイズのものはなかった上、ディスプレイスタンド付きなので大変便利。
あのカッコいいポーズを見栄え良く飾る事ができますhappy02

Photo_3いやーそれにしても。
こうやって見ると、ライダーキックのポーズはいかに美しいかがよく分かりますねー。

改めて、仮面ライダーのアクションコンセプトが今も守られ続けている理由が分かります。
初作にしてここまで完成されていては、後発はこのバリエーションにならざるを得ないのかもしれません。
Photo_4バックショットもこの通り。
風に舞うマフラーも忠実に再現され、キックの勢いを見事に表現しています。

固定ポーズだからこそ出来るこの表現。
これでマフラーがビニール製だったら、
ちょっと興ざめかもcoldsweats01



この、ライダー最大の破壊技に対抗できるものは・・・

Photo_5そう。このスペシウムポーズ・ウルトラマンしか考えられませんpunch
これがまた憎い商品配置で。
上のライダーの隣に陳列されていたんですよ。
両方買って、対決させて下さいと言わんばかりに。
そりゃーセットで買わないわけにはいかないぢゃありませんかweep

Photo_6頭はちょっと大きいですが、この20センチサイズのスペシウムポーズも私は持っていないので、これ幸いと一緒にお買い上げ。
目の中のダイヤカット表現も、最近のソフビのクォリティーを感じさせて良い感じですhappy01





Photo_7やっぱり古谷マンと言えばこの背中ですねー。
直立ポーズのバンダイソフビも良いですが、やっぱりヒーローは決めポーズも大事。

これも初作にして完成形のポーズですね。
ああなんてすばらしいhappy01happy01happy01


Photo_8
で、お約束の、両者対決ポーズ。
一昔前にも、こんな対決を映像化したビデオ作品がありましたねー。
まさかその監督が、今の部活の親分になろうとは。
つくづくご縁というものは(以下略)

Photo_11スペシウム光線勝つかライダーキック勝つか!
光線技の分、スペシウムの方が射程距離は長いような気もします。
ライダー危うし!





Photo_12でもライダーキックも、破壊力は折り紙つき。
光線の射程距離に対して、キックはスピードとコントロールが身上です。
ウルトラマンピンチ!






でも。日本を代表する両ヒーローは、こんな無益な戦いなど起こしません。
もちろん、これはスパーリングのようなもの。
ひとたび、共通の敵が現れれば・・・

Photo_13この通り。タッグを組んで立ち向かうのでありましたpunch
個人的には、円谷と東映の敵がピープロというのは腑に落ちませんがcoldsweats01
まーここはいいでしょう。
三つ首竜の造形に敬意を表し、ご出演いただくという事でhappy01

ホントに、ウルトラマンと1号ライダーの立体物は、何体持っていても欲しくなりますね。今回のように、決めポーズとなればなおさら。
貧乏ゆえ、セール品じゃないと手が出ませんが、市場からすぐに姿を消すプライズ商品の事、今回は良い買い物だったと思います。
今度は、インスパイアの変身ポーズ・スペクトルマンが欲しいけど、高くて・・・weep
どなたか「2020年の挑戦」に出てきた、おつりの止まらない公衆電話の場所を教えて下さいcoldsweats01

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2009年1月22日 (木)

ギュ~ッと昼食

今日もハードなロケでした。お昼12時。某局近くの焼肉屋さんで昼食。
干支効果でしょうか。今年に入ってから、牛肉の摂取量がやたら増えちゃって。

割り箸袋に店名がついてますから、分かる人には分かっちゃうお店ですね。
極上の純黒毛和牛肉を紀州備長炭で焼き上げ、庶民価格で食べさせてくれます。
ここのランチ、局スタッフにも絶賛されているんですよhappy01


Photo

どーです?この焼き色、肉汁の艶。炭火焼のいいにおいに、胃袋は戦闘態勢happy02
おまけにこのお店の自慢は、ごはんの美味しさ。
ツンと立ったお米から漂う極上の香りが、空腹中枢を痛いほど刺激してくれます。

スタッフ全員の食欲に乗せられて、私も大盛りを頼んぢゃいました。
ロケごはんとはいえ、貧乏な私には大変なごちそうです。


奥のお皿は、いつもの超美人アシスタントの分。
また太っちゃうとは思いながら、彼女も共犯と自分をだまして、笑顔で頬張る極上の一時でした。

その満腹感に、午後のロケが睡魔との闘いになったのは言うまでもありません。
でもまーいーか。無事終わったし。
照明スタッフのミラクルマジックも見られたしhappy01


ごめんなさいね。中身の無い自慢記事で。
めったにない事に加え、あんまりおいしかったものでcoldsweats01

2009年1月21日 (水)

悪夢はふたたび

いやーもう、1月も下旬に入りましたねー。
時の流れは速い速い。風邪だ必殺だボトムズだなんて言ってる内に、あっという間にリミット間近ですよ。『宇宙船映像倶楽部』。
今回の応募締め切りは2月6日なので、企画案郵送のタイムラグを差し引けば実質、作成期間はあと2週間程度
毎度の事ではありながら、この締め切り間際の何とも言えない追い詰められ感は、応募者だけにしか分からない独特のものですねcoldsweats01


まー勝手に出してるだけですし、部員に選ばれた意地もありますから、焦りに加えて責任感交じりの誇りもあったりしますが。
正直、昨年4月の復刊からこっち、各号の『宇宙船』発売日は応募スタートのピストル音を聞くようなもので、本誌の内容を楽しむと言うよりは、「さて次の企画はどんな手で」みたいな意気込みで鉢巻を締め直す感覚が強かったですもんねpunch

本来のあり方で行けば、企画を発送した直後から、次のアイデアを練り始めるというのが理想的な企画者像なんでしょうが、何しろ発送なんていつも締め切りギリギリで。
送った直後は脱力感で一杯で、次の事なんか考える気力も無いのが本音だったりして。
そのダウナー感から立ち直った後も、「ま、発表を見なきゃ何事も始まらないし」なんて甘え根性で、ズルズルと怠惰な日々を送ってしまうのが、毎度の私だったりします。
で、次号の結果発表後、案の定また締め切り間際に焦るという繰り返し。
こうなるのは分かっているのに、対策を練らないというモノグサでcoldsweats01
当然、日々の糧を得る為のお仕事だって重要ですから、企画だけに構っていられない事情だってありますし。

とはいえ、事情は部員のお仲間や新規挑戦の皆さんも同じですから、私一人が泣き言を言っても仕方がありません。
昨年の一大アクシデント、足のケガもほぼ完治に近づいた事だし。そろそろ今回の企画も本腰を入れないとみたいな気運も、ふつふつと湧いてきてはいるのですが。

でも、読者のお仲間や部員仲間の皆さん。
こんな思いに陥った事ってありませんか?

例えば貴方が、一つのヒーロー企画を思いついたとしましょう。
「おっ、これは新しい。これまで見た事もないヒーローだ。」
貴方は小躍りします。でもその企画を文章化、またはイラスト化すべく煮詰めていく内に、一つの思いが頭をもたげてきます。


「この企画、本当に面白いんだろうか?
ただ『新しい、見た事がない』と言うだけで、一番重要な『面白い』というファクターが抜け落ちていないだろうか?
で、この企画の『面白さ』って、テーマなのか、ギミックなのか?」


さあ貴方はもう落ちつかない。『宇宙船映像倶楽部』入選作の著作権は、すべて宇宙船編集部に帰属するからです。
応募時の段階では入選するかどうか未定ですから、自動的に応募作は他人に相談し、意見を聞くわけにはいかない。
いったい何処から、企画の内容が漏れるか分からないからです。


ひたすら自問自答する貴方。
でも考えれば考えるほど、正常な判断が出来なくなってきます。

なぜならその企画を思いついた時点で、貴方は企画に惚れてしまっている。
企画のマイナス点から目を背けようという気持ちが働いてしまうからです。

本来なら客観的な判断を仰ぎたいのに、それが出来ない辛さ。


実は私は今、そんな思いに捉われているのです。

これまで応募した三本の企画では、そんな思いに捉われた事はありませんでした。
おバカな私は『新しい』=『面白い』という公式を、信じて疑わなかったのです。
ところが。これ、考えれば考えるほど難しい事なんですよ。
ひょっとすると、『新しい』という感覚を与える企画を考える事は、さほど難しくないのかもしれません。でも番組企画である以上、その前に『面白い』という絶対条件をクリアしなければならないわけです。
「新しいのはテーマ?ギミック?その両方?
そのどこに重点を置けば『面白さ』に繋がるの?」

今回、私の前にそびえる壁は、まさにそれなのです。


以前から「ネヴュラ」では、そういった悩みについていろいろお話してきました。
そこで交わしたお仲間との意見の中で、やはり王道が作り続けられるのにはそれなりの理由がある事も再認識しました。

だから決して、王道が悪いわけではないんですね。
古今東西のヒーロードラマには、多かれ少なかれ先人の名作が影響しているわけですから。


でも、今回『映像倶楽部』が狙っている『新しさ』とは、その王道の『面白さ』を踏まえた上の単なるパッケージング替え、リニューアルに過ぎないのかな?
応募者は、その料理の腕を競っているだけなのかな?
それとも、王道さえ過去に感じるような、斬新な企画を求めているのかな?

その指針を、ちょっとあいまいに感じてしまったんですね。


思えば、過去二回の私の応募企画は、その『王道の面白さ』を考え直し、別種の新しい感動、エモーションを喚起させる事を目標としてきました。
まーそれが上手く文章化されているかは怪しいですがcoldsweats01
ですが、王道にこだわった三回目の応募作は、不本意な結果に終わってしまいました。私の王道への理解が足りなかったせいですね。きっとweep
ですから今回、数えて四回目の応募作に取り掛かった段階で、自分の方向性をやや見失った事で、少々モチベーションにブレーキがかかっているのです。


確かに雨宮部長は、王道さえ超えてしまうほどの新しさを求めているとも思います。
事実、第一回課題作・吉永匠様の『ホンノバケモノ』は、そんな倶楽部のオーダーに応えた素晴らしい企画でしたし。

ですから私もそんなミラクルプレーを、なんて志高く挑む気持ちもあるんですが、前述の『王道信仰』という壁に阻まれている事も事実で。
「明日はどっちだ!?」みたいな感覚が(古いネタですみませんcoldsweats01
まー傍から見れば、そんなのはアイデア枯れの単なる言い訳、なにを泣き言言ってるのなんて事になるのですがcoldsweats01


でも、「こういうテーマがあるからこの主人公、このギミックを」と、テーマ先行で考える私にとっては、その根っこの部分を軽視できない辛さがあるんですよね。
料理に例えれば『見た目より素材にこだわりたい』んですよ。
あくまでギミックは、テーマから逆算される発想法なんですね。
だから辛い。確かにギミックはいくつか思いつくんですが、テーマとうまく繋がらない歯がゆさがある訳です。
「そこは王道処理で、深く考えないで」と割りきっていいのかどうかの不安と言いましょうか。


で、正直に申し上げれば。
今回の案は現時点では「ギミック」だけあって、「テーマ」が無い。
キャラクターは浮かぶんですが、世界観やキャラの目的が見つからないんです。
斬新に冒険するか。いま一度、王道で攻めるか。
後付けのテーマを果たしてどっちに振ればいいのか。
その方向性によって、企画の雰囲気はまるで変わってしまいます。

そのテーマという名の素材がぐらついているから、いつもの私の作り方とは逆になっちゃってるんですよね。
ギミックだけで企画を組み立てられる方は、きっとこんな悩みは無いんでしょうが。
テーマに重点を置きすぎる私の、悪癖かもしれませんねcoldsweats01


それは考えすぎなのか。もっと単純に考えれば良いのか。
いやーまたしても、昔からの命題にぶつかっちゃったcoldsweats01

まーこんな苦しみ、ヒーロードラマのあり方について悩めるのも、宇宙船映像倶楽部あればこそ。こうして募集が続いていればこそです。
そりゃー苦しまないより、苦しんだ方が何倍も良いですね。
より深く広く、ヒーローの構造に触れられる喜びを感じていますhappy01


さて。そんな悩みを言葉にできて、ちょっとスッキリしました。
まーいつも以上の弱気で。こんなもんですよ私はweep
こんな愚痴におつき合い頂いて、申し訳ありませんでした。
どんな形であれ、必ず応募は果たしますので、どうぞお許し下さいcoldsweats01


Photo_2昨日買った、バンビ生キャラメルで気分転換。
コレ、思った以上に美味しかったんですよ。特に右のチョコレート味がhappy02
コタも欲しそうでしたが、歯にくっついて虫歯になるから、コレはおあずけsmile

このガッカリ顔を見るにつけ、私の悩みも癒されそうです。
泣いても笑っても、応募締め切りまであと二週間。
名古屋の片隅で、今夜もコタと二人で悪戦苦闘していますhappy01

にほんブログ村 テレビブログ 特撮へ

燃えるファイル

Photoいつものメンバーの前に鎮座する、このファイル。
中には60枚を超える、驚愕と感動の激写作品が。
お仲間から届いた、汗と努力と才能の結晶です。


その撮影センス・クォリティーは、まさに遠い日の興奮そのまま。
あの作品の未公開フィルムが残っていたのかと錯覚させるほどの衝撃が、体中を駆け抜けます。

以前から、ご本人の手による作品の素晴らしさには感服する事しきりでしたが
まさかここまでの物にお目にかかれるとは!ネヴュラやっててよかったhappy02

関係者一同、ご覧の通りの万歳三唱happy01

そのご苦労を思うにつれ、ファイルの重さもズッシリと感じられます。
作品のあまりの熱さに、ファイルの色さえ白からピンクへ変色(ウソですcoldsweats01

無理ばっかりお願いしましたからねー。今さらながらに、ご苦労に感謝したいです。

このファイルの中身はいずれネット上で公開されますので、その折には改めてご案内させて頂きます。
きっと皆さん、そのハイレベルな仕上りにビックリされますよeye
ぜひプラッシー(銘柄指定)を飲みながら、楽しみにお待ち下さいませhappy01happy01happy01

今回は間違いなくにほんブログ村 テレビブログ 特撮へですhappy01

2009年1月20日 (火)

不器用な男

マイクを手に、私の前に立つのは二人の男。
慣れたトークで観客を自在に操る名アクター
の隣で、やや肩をすぼめた大監督は、それでも独自の存在感を放っていました。

さて。尻切れトンボで終わった前回『鋼鉄の王道』に続き、今回は18日『装甲騎兵ボトムズペールゼン・ファイルズ劇場版』上映後に行われた、舞台挨拶の模様をお話しましょう。
会場は撮影、録音等が禁止だった為、記憶と印象のみを頼りにしている事をご了承下さい。とはいえ実際は、それほど大げさなものでもありませんでしたが。

指定席確保の時にもお話しましたが、シネコンの一室である今劇場のキャパはわずか150席。おまけにスクリーンの前が舞台になっていない為、ゲストは客席最前列の前のスペースに登場するという事情。
私の席確保作戦は成功しました。司会者の紹介で姿を現した高橋良輔監督、郷田ほづみ氏は、最前列中央に陣取った私のわずか2m前に、立ち位置を決めたのです。
同じ床の上、手が届く距離に、あのボトムズのクリエイターが立っている。
「見える。奴の動きが完璧に追える。」そこには不可侵宙域はありませんhappy01

この位置なら、私は胸を張って監督、キリコに「会った」と言えますね。
後の方の席なら「見た」としか表現できませんが、何しろ例の「話す相手の顔を凝視」作戦で、私は少なくとも二度、高橋監督と目が合いましたから。
(うーんアイドルのコンサートで妄想するファン状態ですがcoldsweats01

実際、目のあたりにする高橋監督の印象は、やはりマスコミ等で露出されている通りでした。いわゆる「人の良さそうな中年のおじさま」という感じで。
ちょっとふくよかな体型のせいでしょうか。肩をすくめたような独特のポーズが、まさに生体スコープドッグといった趣です(愛を込めて言わせて頂きますhappy01

その高橋氏の隣で独特のオーラを放つのが、ボトムズ世界の象徴にしてアニメ界屈指の異端キャラ、キリコ・キュービィー役のボイスアクター、郷田ほづみ氏。

カルトお笑いグループ「怪物ランド」メンバーとして人気を誇った昔から、人前に出る事に慣れているのでしょう。主役として堂々と胸を張るその姿は、まるで『野望のルーツ』ラストシーンのキリコを思わせます。口パクではありませんでしたがhappy01


今回の公開に合わせ、東京ではオールナイトのトークショー、大阪でも舞台挨拶が行われたそうで、お二人もここ、名古屋を含めた三都市を巡って、ボトムズの人気を肌で感じたご様子でした。
高橋監督によると、今回の劇場版製作は『ペールゼン・ファイルズ』OVA版の最終巻、11話・12話辺りの製作中に持ち上がったお話だそうです。
意外にも今作は、劇場版を含めたプロジェクトじゃなかったんですね。


今作はボトムズ正統派の新作として、ファンの評価も上々だったようですが、結果的に劇場公開の試金石となった機会は、OVAリリースも軌道に乗った、昨年の3月に遡ります。
その頃行われた映画イベント、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008」に、バンダイビジュアルから今作が出展され、会場で上映されたというのです。
大スクリーンに映し出される作品のクォリティーに関係者は手ごたえを感じたそうで、「なんか、一番映画っぽかったねえなんて言われて」と監督も喜ばれたそうで。
その時既に、劇場でも行けるという自信はあったんでしょうね。
で、OVAの人気、実績が買われて、劇場版の実現にこぎつけたと。


そんな経緯を淡々と話される高橋監督ですが、私としては「監督、もうちょっと自信を持って下さいよ」と声をかけたくなるほどの低姿勢、へりくだり様でhappy01
数々のインタビューを見た時も思いましたが、「これは俺の作品」という自負と言うか誇りと言うか、そういうものがまったく感じられないんですよね。
氏の口癖である「なんかそうなって行っちゃいまして」という言い回しがここでも連発、私は苦笑を禁じえなかったのですがhappy01

それに較べて饒舌なのが、前代未聞の「よく喋るキリコ」郷田氏happy01
それはそれで非常に面白くて。
東京で行われたオールナイトトークショーでは、主題歌「炎のさだめ」を新録したTETSUさんが会場に駆けつけ、また盛り上がったそうなんですが、「さすがに深夜のトークショーだったので、ご本人には生歌を聞かせてもらえず」と残念顔の郷田氏、「自分で歌っちゃおうかと思いましたが」と客席を沸かせます。
キリコ本人が歌う「炎のさだめ」!
実現すれば、ボトムズの歴史に残る一幕だったでしょうね。
古谷徹氏が「翔べ!ガンダム」を歌う以上のレア度でしょうnote


ボイスアクターとしての仕事量がそれほど多くない郷田氏ですが、そんな中でもキリコには格別の思いがあるようで。
ゲーム用の音声収録などで、これまでキリコ役はほぼ途切れる事は無かったそうですが、それらはやはり旧作ベースのお仕事だったので、「もう新作でキリコに会える事は無いんだろうな」と思われていたとの事。
ですから『ペールゼン・ファイルズ』のお話が持ち上がった時は、その感慨深さもひとしおだったそうです。
でも今作の製作終了で、さすがにキリコとはお別れ、と思っていたら・・・
今年、また新しい動きがあるとの事で、郷田氏はまだまだ「キリコと地獄に付き合ってもらう」事に。


ボトムズファンの皆さん、今年も何かあるようですよhappy01
それが新作なのかゲームなのか他の何かなのか、それは明かされませんでしが、サンライズ側も「ボトムズ・フロジェクト」を立ち上げられたそうで、またまたファンはやきもきする事になりそうです。
「ファンの皆さんは一生、ボトムズから離れられませんよ」とニヒルに笑う郷田氏に、観客はロッチナの影を見た事でしょうhappy01


まーそれにしても郷田氏、喋る喋る。
まるで寡黙なキリコ役で溜まったうっぷんを晴らすかのようですhappy01 
私は彼の姿を見ながら、古の名作番組「ウソップランド」を思い出していました。
いやー「予習」しといてよかったーhappy01
どんなに言葉少ないキリコを演じていても、やはり郷田氏は「怪物ランド」の一員。
子泣きシジイ・赤星昇一郎や変幻自在のアクター・平光琢也にツッこみを入れる、生粋のヴォードビリアンなのです。
昔、自分の番組で怪物ランドを使おうとしていた私には、この郷田氏の健在ぶりがひどく嬉しく思えたのでした。

そんな生まれついてのショーマン、郷田氏の隣で、一人居心地悪そうな高橋監督。
その監督からも、今回の劇場版限定の楽しいお話が聞けました。

前回のお話でちょっと触れた新作オープニング、エンディングのお話です。
ここからはややネタバレなので、未見の方はご注意下さいねhappy01

Votomswall


インパクト抜群の新作部分。その作画上の演出はちょっと秘密ですがcoldsweats01 
音楽演出として今回の劇場版は、エンディングにTV版ボトムズ主題歌「炎のさだめ」の新録音バージョンが使われています。

当初、高橋監督は、このエンディング曲に『炎のさだめ』を使う演出を、劇場版ではなくOVA版の最終話ラストで試みたかったそうなのです。
劇場版の製作によって結局、その案は立ち消えになったそうですが、監督がそこまで「炎のさだめ」にこだわった理由も、ボトムズ愛に溢れるものでした。

これは作画演出にも関わる事なのですが、やはり監督にとってボトムズは「キリコとフィアナの二人が織りなすストーリー、そしてATの世界」なんですね。
ですから、たとえフィアナのフィの字も出てこない「ペールゼン・ファイルズ」も、テレビ版第一話にバトンタッチする内容ですから、どこかにその関連性、フィアナの影は持たせたいと。
ですからキリコのフィアナへの思いを歌った「炎のさだめ」は、「ペールゼン・ファイルズ」のラストとして何としても使いたかった。これが監督の願いだったんです。

高橋監督にとって、それほどまでに「炎のさだめ」という曲への思い入れは強い。
その事を再認識させられました。いやーいいお話を聞かせてもらっちゃったhappy01


確かに観客の立場からすれば、今作のエンディングを見れば「そうか。テレビ版に繋がるという事なんだねえ」と単純に納得もできるのですが、そうなるとさらにダメ押しに流れるエンドクレジットの「あの曲」(これも秘密happy01)が、少々しつこくも感じられます。
「あの曲」は、ペールゼン・ファイルズとはまったく関係ないですもんね。
でもこうやって直接監督から「ボトムズはキリコだけじゃなく、フィアナの物語でもある」という製作意図を聞かされると、それも充分、納得ができます。
作り手の思いは見る者以上に強いという事を、再認識した次第です。
いやーこのあたりのお話、ボトムズファンはもとより、劇場版を未見の方にはまったく分かりませんねー。今回はいつも以上に読者置き去りで。本当にごめんなさいcoldsweats01



でも。私がそのお話以上に、高橋監督の人となりに感銘を受けたのは。
もはやトレードマークともなった、その語り口だったんです。

何しろ監督、前述の「炎のさだめ」への思い入れのお話の最後に
「このエンディングはそんな思いで作ったんですが、それが分かって頂けなければ失敗かな、なんて思ってます」とまあ、またまた自信のない、弱々しいお言葉でhappy01
なんでそんなに謙遜されるのか。この監督のどこに、あれだけ骨太の諸作を創り続けるパワーがあるのか、かねがね疑問にも思っていたんですが。


名古屋は高橋監督の初演出作品『太陽の牙ダグラム』放送時、全国で初めてファンクラブが出来た土地だそうで、監督にも特別な思い入れがあるそうです。
また『勇者王ガオガイガー』放送時は、完成作品を納品する為、毎週、東京のサンライズから
名古屋テレビへ通われていたそうですから、勝手知ったる街でもあるのでしょう。
でもプロデューサーとはいえ、自らが完成テープを局へ納品するというのは珍しいような気がします。

例えば富野由悠季監督がプロデューサーとして『機動戦士ガンダム』シリーズの最新作を名古屋テレビで製作したとして(初作のキー局だったので)自らが納品するかと言うと、これはちょっと想像しにくいとhappy01
「ガオガイガー」は’97年の作品ですからすでに一昔前。でもボトムズをはじめ『蒼き流星SPTレイズナー』『機甲界ガリアン』などで名を馳せていた高橋監督ですから、まあ富野氏並みのポジションではある訳ですし。
このお二人の印象は対照的ですね。


「毎週、名古屋へ通わせていただいて」笑みを浮かべてそう語る高橋監督を見ながら、この人の偉業の秘密は、きっとこの部分にあるんだろうなと思いました。
『ガンダム』『ボトムズ』共、初作をリアルタイム鑑賞できた私は、昔から富野、高橋両監督の資質について『才気の富野、人望の高橋』と感じていたのですが、その片鱗を垣間見たような気もするのです。


自分の才能、主義と言い換えてもいいでしょう。それに絶対の自信を持ち、その主義を作品スタッフにも強要する製作スタイルの富野作品は、頑ななまでのワンマン主義に裏打ちされた強力な個性に彩られています。
セリフ一つ取っても「富野節」と言われる程、他者には真似の出来ない世界。


それに対して高橋作品には、どこか作り手知らずの空気が漂います。
作品そのものは、突き詰めていけば非常にシンプルな展開、真っ当な演出で、特に個性的でもありませんし、いわゆる名ゼリフめいた物も劇中では目立ちません。

でもシリーズ全話を鳥瞰してみると、そこにはやはり高橋監督以外には出せない空気感、独特の味わいが息づいているのです。
それはやはり、高橋監督独自の演出スタイルによるものなのでしょう。


多くのスタッフの証言にもある通り、高橋監督は作品立ち上げの際、作品の大まかな流れ、いくつかのアイデアをスタッフに提示して、スタッフ各々の意見を統合しながら一つの世界観を形作っていきます。
スタッフ自身も高橋監督に「うまく乗せられて」自分のスキルを極限まで発揮、結果的に監督の掌の上で走らされているわけです。

監督が語る「直線走行にしか考えていなかったATのローラーダッシュを勝手にスラロームさせたのはスタッフだけど、見てみたらカッコ良かったんで採用しちゃった」なんて発言は、その最たるものですよね。
ターンピックを主軸にした回転射撃だって、高橋氏の発想外だったそうです。
一定の許容範囲の中でなら、スタッフの発想をどんどん取り込む。これが高橋監督の武器であり、他者が真似できない才能なのかもしれません。

スタッフのアイデア、ポテンシャルを最大限に活用するという演出スタイルは、自分の主張を貫き通す富野スタイルとは対極にあるものです。
どちらが良い、悪いというお話じゃなくて、各々の資質の問題なんですよね。


その「スタッフをその気にさせる」手腕こそ、高橋氏の最も優れた部分と思うんですよ。
作品を海に浮かぶ船に例えるなら、設定という船をスタッフに与えて「これは君たちの船だ」とモチベーションを高め、航路図を渡し、好きに進めさせておいて、時々、針路を間違えそうな時に出てきてチョチョイと舵を戻し、結果的に自分の目指す港にたどり着く。そんな感じなんですね。
あくまで船はスタッフに任せるけど、船長は見ているよと。
絶対の統率の元、船長が一時も操舵室から離れない富野式とは、やはり作品との向き合い方が違うような気がします。
そのスタッフの持ち上げ方、「この人の下なら自分が出せそう」と思わせる雰囲気を作り上げる才能。これこそが高橋氏の真骨頂なのかもしれません。

だから監督は、作品の功績を独り占めにしない。スタッフに華を持たせようとする。
「そういう風にスタッフが作っちゃいまして」という言わば「高橋節」は、そんな彼のスタンスから来ているような気がするのです。

「だから、こうした」という発言に見られる通り、あくまで自作である事を強調する富野監督とは、やはり対照的。
前述の「通わせていただいて」という謙った表現も、そんな高橋監督の姿勢の片鱗と思うのですが、いかがでしょうか。


しかしながら、望むと望まざるに関わらずそういうスタイルに帰結するあたり、やっぱり高橋氏は自分本来の個性を前面に出す事が苦手なのかもしれませんね。
クリエイターというものは普通、才能の有無に関わらず自分の内面を形にしたい欲求が強いものなのに。そこを殺してまでスタッフに任せようとする。
ご自身の作家性にゆるぎがない事は、唯一スタッフの絡まない「予告篇」の文章センスにも表れていますしね。
そういう意味で高橋良輔という人物は、「他人の才能を鏡にして個性を発揮できる」タイプのクリエイターなのかもしれません。
あくまで私の感覚ですが、アニメーションと実写の違いはあれ、同じ演出を生業とする私は、
高橋監督のその姿勢に大いなるシンパシーを感じるのですhappy01


舞台挨拶のラスト、挨拶をするお二人に、客席からリクエストが飛びました。
『キリコの声をやって下さい!』
それに応えた郷田氏。「何にしようかな」と考えた後、この一言を。

『俺は、不器用な男だ。』
ご存知、キリコの名ゼリフ。すかさず客席からもれる「おお~っ」の声happy01


その時すでに、高橋監督は舞台の袖に消える直前でしたが、その前かがみの背中を見ながら、私はこう思いました。
やっぱり、監督も不器用な人なんだろうなと。
他人の才能を鏡にして、個性を発揮するクリエイター、高橋良輔。

なんだ。キリコ・キュービィーって、監督の分身だったんだって。


『俺は、不器用な男だ。』そのキリコのセリフは、そのまま監督のモノローグにも聞こえました。ボトムズの魅力の一端が、また分かったような気も。
でもファンには、その不器用さ、作品の無骨さがたまらないんですよね。
いやー郷田氏の言葉通り、私も一生、ボトムズから離れられないようです。


Photo帰宅後、一息ついて、劇場で求めたマグカップでコーヒーブレイク。
お分かりでしょうか。このカップ、「ファンタム・クラブ」のロゴ入りなんですよ。


考えてみれば不思議ですね。
あんな有名な予告フレーズがありながら、これまでカップが作られていなかったというのも。
もちろん、このカップに注がれるのは『コーヒー』。
確かに『苦い』ですが、その苦さにはコクがあります。


高橋良輔という銘柄ならではの、深いコクがcafe



【追記】
ネットで検索していたら、『ペールゼン・ファイルズ』公開に寄せた、高橋監督と主題歌を歌うTETSUさんの対談記事を見つけました。
ご興味がおありの方はこちらまでhappy01


http://www.zakzak.co.jp./anime/actor/0901/090116-001.html

2009年1月18日 (日)

鋼鉄の王道

「ネヴュラ」誌上にて毎回、確実にアクセス数を減らすマイナーネタの代表格
『装甲騎兵ボトムズ』。

この目の背けられ方が快感だったりするのも、ボトムズファンの性ゆえでしょうか。
好きなものは仕方がありません。今日も全篇ボトムズまみれで展開しますpunch


ここ数日の盛り上がりでお分かりの通り、今日は例の『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ劇場版』鑑賞日。
しかも今回は、ボトムズ原作者にして総監督・高橋良輔氏と、主人公キリコ役の郷田ほづみ氏の舞台挨拶という超ビッグなおまけ付き。
苦労して予約席を手に入れた甲斐がありました。


でもいざ劇場に着いてみれば、「今回のボトムズ、席が残り少なくなっております」なんて場内アナウンスが。
指定券の売り出しは5日前ですよ。監督と主演の舞台挨拶付きですよ。
当日まで空席ありなんて。どんだけマイナーなのよボトムズはとwobbly

ロビーはものすごい人なのに。みんな『感染列島』観に来てるのかな。
感染力ではボトムズの方が上なのに。いや、常習性と言うべきかもcoldsweats01
上映3分前になってやっと流れた「ボトムズ、完売しました」のアナウンスに胸を撫で下ろす私。この気持ち、ボトムズファンならお分かりですよねhappy01


で、肝心の作品ですが。
これはもうファンの予想通り、見事なまでにOVAの再編集版でした。

ただ、それだけの解説では皆さんわけがわからないと思うので、ちょっとお話をしますと。要はこれ、巧妙な演出がなされていまして。
BGMの選曲・位置が、OVAとはまったく違うんですね。


最近の作品ですから、OVAリリースの段階でセリフやナレーションのオリジナルトラックは保存されているでしょう。わざわざそれを新録する必要はありませんし。
BGMの差し替えも、さほど一大事ではありません。
でもそれをやるのとやらないのとでは、作品の印象がまるで違ってきます。
今回の劇場版では、OVA版の劇中でついに流れる事が無かった主題歌、柳ジョージ氏の『鉄のララバイ』『バイバイブラザー』ボーカル版が、非常に効果的に使われています。
この選曲一つで、画面が伝えたかった事が明確になり、ストーリーをより味わう事が出来るわけですね。
しかも、要所要所にこの劇場版用に新録音したBGMが登場、見慣れた場面に新しいフレーバーを与えてくれます。
そしてっ!これは予想されたものの、やはり目にすれば強インパクト確実の新オープニング、新エンディング。どちらも甲乙つけがたい出来ですが、オールドファンはエンディングに感涙する方もいらっしゃるかも。
まー予告篇などでご覧になっているでしょうからお話しますが、やはりTETSU新録の『炎のさだめ』が流れるスクリーンは、オリジナルを知る者にとっても感慨深いものがありますね。しかもラストカットにあの・・・
(気を持たせるわけじゃなくて、極力ネタバレを避ける配慮です。ご勘弁をhappy01


肝心の編集はと言えば、まあ可もなく不可もなく。いやOVAを見た段階で「ここは残る。ここは残らない」と大方のファンが予想した通りに物語は進みます。
劇場版ガンダム第一作で、「再会、母よ・・・」があれほど重要視されていたとは、と嘆いたファンの方、今回はそんな落胆はありません。
でも改めて再編集され、観直してみると、この『ペールゼン・ファイルズ』という作品が、いかに骨太の芯に貫かれていたかがよく分かります。
製作体制が一定しているOVAとはいえ、この統一感は素晴らしいの一言。

仮にこの劇場版を単体の作品として観ても、これがブツ切れのOVAを基にしているとはとても思えません。画質、キャラデザインの統一も見事。
谷口キリコを期待された方には物足りないかもしれませんがhappy01


でも元々、新ヱヴァ劇場版のようなパラレル展開など考えられないボトムズ世界ですから、末枝の小細工など必要ないのかもしれませんね。
劇場版用○○ドッグとか新キャラ××を必要としないのが、ボトムズのボトムズたる所以。そんな事、ファンも期待していませんし。
派手なATの戦闘の影で、裏テーマが「じりっじりっ」と進むあのリズムに思いを募らせ、キリコのモノローグに寂寥感を味わうのが、ボトムズの正しい鑑賞法なのですから。


・・・と、ここまでお話して、今日はちょっとお時間がなくなりました。
鑑賞後のお楽しみ、舞台挨拶の模様はまた次回。
ごめんなさいね。ちょっとバタバタしていまして。
期せずして、今日のボトムズ鑑賞のしわ寄せがあちこちにcoldsweats01
では、お約束の次回予告で締めましょう。
銀河万丈氏の声で音読下さいsmile


荘重なる演出、絢爛たる作画。
武をうたい、戦火を説いて26年。
甘口動画界にあって漢を描き続ける大御所が
新たなる異能を語る。
恋するネヴュラ、次回『不器用な男』。
万来の客席から、二人に熱い視線が突き刺さる。

2009年1月16日 (金)

コタイワン

Photo_3私の暮らす名古屋は不思議な街で。 
こんなビル横の自販機も。

Photo_4 近づけばビルの壁画。飲み物が売ってもらえなかったりするのですが。
Photo_6





うそばっかり。これも絵ぢゃないのpout


そこでめげないのが名古屋人。
こんな時は。お気に入りの名古屋の味で、頭もおなかも気分転換wink

Photo_7最近のマイブームはコレ!『台湾ラーメンピリ辛醤』。
名古屋ラーメンの代表ブランド・すがきや食品のインスタント麺です。
名古屋生まれで、学生時代にすがきやのお世話にならなかった方は居ないでしょう。それほどまでに、すがきやは名古屋人に愛されているのです。

独特のパイタン風味が魅力のすがきやテイストに、味わい深い豆板醤を加えた
ピリリと辛い特製スープが自慢の逸品。
ノンフライ麺なので、生の美味しさがそのまま食卓で楽しめます。
Photo_8 赤いスープが食欲をそそるこのビジュアルhappy02
あんまりおなかがへったので、今日はたまご二個、コロッケまるまる一個を加えたスーパースペシャルバージョンでlovely
これで体もポッカポカ。寒さも乗り切れるというものです。
いやーいつもの美味。鬼のように頬張っていると・・・

Photo_12
おねえちゃん、まいにちみずばっかりでひもじいようsad
ごはんはいつもあげでるじゃない。人聞きの悪い事言わないでよcoldsweats02

皆さん本気にしちゃうぢゃないのcoldsweats01

わたしも、おいしいらーめんたべたいようnoodle

わかったわかった。でもこのラーメン、辛いからねえ。
コタちゃんには刺激が強すぎるかもだよ。

Photo_13
特別サービス、コロッケとセットであげようね。
ふゆはらーめんにかぎるわねー、けがわをきててもさむいものはさむいし。
おいしいよー。食べよう食べようnote

Photo_14

うーんなごやのあじ。おねえちゃん、ちあきなおみのまねやってよ。
コタちゃん、そっちはコロッケって知ってて食べてるでしょgawk

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天使の涙

「何やってるんだ!緊急なんだからこれじゃないよ!」
一刻を争う事態。人が変わったような先生に一喝された彼女は
曇った表情を隠そうともせず、全速で駆け出しました・・・


昨年11月3日に起ったバイク事故から、やがて二ヵ月半。
縮んでいく傷跡を見る毎に、時の流れの早さを感じます。
「毎日の療養が肝心だよ」という担当医の言葉を守り、時間のある限り病院通いを続けたおかげで、回復のスピードもかなり速いようです。
インフルエンザの予防接種や年末の風邪の治療など、余録も沢山ありました。
普段通える病院、馴染みの先生や看護師さんが居る事の安心感を感じられたのも、大きな収穫でした。

50日以上の期間、同じ病院の同じ待合室を訪ねると、その病院の姿、営みが手に取るように分かって来ます。
もはや出勤と言っていいほど、毎日のように顔を合わせる先生や看護師さんですから、私にとっては完全に顔なじみで。
各々のキャラクターから先生のコーヒーカップの柄まで、嫌でも覚えるというわけです。
先日もマスクをつけている看護師さんに「風邪ですか?」と尋ね、どっちが患者か分からないような事もあったりしてhappy01

私は怪我の程度が軽く、回復も順調なため、スタッフも気楽なのでしょう。
しかも、ちょっと治療の方法が特殊で。

診察の前にソファーに座り、患部の左足を熱いお湯に15分間浸す「薬浴」という行程があります。
(以前「薬湯」と書きましたが、薬『浴』が正しいです。失礼しましたcoldsweats01

この「薬浴」を行う場所は、看護師さんたちがカルテや点滴を手配する処置準備室なんですよ。
その為、足をお湯から動かせないこの15分間は、看護師さんたちの準備の様子やカルテ処理、楽屋トークがいやがおうにも見えちゃう、聞こえちゃう。


最近は顔なじみという事もあって、看護師さんたちも暇な時は、ちょくちょく世間話の相手になってくれます。
私のツッこみに大笑いで答えてくれる彼女たちに、癒される場面も数知れずhappy01
医療現場の面白話や素人の知らない知識に、感心する事もしきりです。
新人看護師さんの大失敗も、何度か見てきました。
慌てて走ってきて私の前で豪快にコケ、薬のビンをひっくり返しちゃったりcoldsweats01
まーその程度なら笑い話、真っ赤になる看護師さんが可愛くもあるのですが。
怒る先生の目の奥も、何となく笑っていたりしてhappy01

でも。私が事故で運び込まれた通り、この病院は救急指定。
救急車の到着と共に、一刻を争う命の現場となる事もあるのです。


実は一昨日・14日の事ですが、こんなエピソードが。
朝10時。いつものように薬浴を行う私は、不意の寒さにコートの衿を寄せました。
珍しい事に、こんな時間に救急車が。

救急ベッドの搬送口は私の座るソファーの横にあるので、扉が開けば外気が入り、すぐに分かります。
ものものしい雰囲気に包まれ、救急隊員の手でベッドが運び込まれました。
そこに横たわるのは、一人の老人男性。
意識を失っている様子で、付き添いのご家族が心配そうに見守っています。
一変する診察室の空気。スタッフを包み込む緊張。
動く事の出来ない私は、その一部始終を目撃する立場に。


診察によると、老人はどうやら重度の糖尿病のようで、今朝、突然の低血糖症により意識を失ったようです。事態は一刻を争う状況。
いつもは柔和な面持ちで冗談を飛ばす私の担当医も、人が変わったよう。
テキパキと看護師に指示を飛ばします。
「ここへ寝かせて。点滴用意。すぐに!」
ここで意識が戻らない事は、患者の命に関わります。
とにかく血糖値を正常に戻すべく、緊急処置の点滴を行う様子です。

四方に散る現場スタッフ。走る彼女たちの物音が、事態の深刻さを物語ります。


一人の看護師さんが、私の元へ駆け寄りました。
私のソファーに隣接するテーブルで、大急ぎの点滴スタンバイ。

彼女はかなりのベテランで、私ともいつも余裕のトークなのですが、これまで見た事もない神妙な面持ちで点滴パックを取り出し、チューブを繋いでいます。
かなり焦っている様子。
「点滴まだ?遅いよ遅い!」診察室からは先生の怒号が。
「今できます!」ようやく準備ができたのか、彼女は診察室へ駆け込みました。
その直後です。


「何やってるんだ!緊急なんだからこれじゃないよ!」
診察室から聞こえてきたのは、さっきの倍の大きさで飛ぶ先生の怒号。
親族の方でしょうか、必死に老人に呼びかける声が聞こえます。
これじゃないってどういう事?部外者ながら心配してしまう私。
「すいません!」
その言葉と共に、診察室の影からさっきの看護師さんが飛び出しました。
顔が青くなっています。その後ろから、彼女の先輩看護師さんもついてきました。
「落ち着いてね。大丈夫。先生はいつもあんな調子だから気にしなくていいよ。」
冷静に彼女をなだめる先輩。二人の様子から、どうやら彼女が点滴の種類を間違えた事が分かりました。


素人なので認識が違っていたらお詫びしますが、血糖値処理の点滴薬は通常用と緊急用があるようです。
濃度が違うのか全く別の物なのかわかりませんが、彼女は緊急時に、通常処置用の点滴パックを準備してしまったわけですね。

同じ血糖値処置とはいえ、この一瞬の判断ミスが治療に与える影響は大きいのかもしれません。
彼女の名誉の為にお断りしておきますが、これはよく問題となる「別患者用の点滴薬の取り違え」ではありません。
彼女が血糖値処置のパックを準備したのは間違いないんですから。

通常用と緊急用の違い。その判断を誤ったわけです。
緊急用パックをセットし直した彼女は、再び診察室へ駆け出しました。
その間約20秒。一瞬の出来事でしたが、その時間がひどく長く感じられ
ました。

ほどなくして、老人は意識を回復しました。
点滴の効果があったのでしょう。診察室の向こうからも、安心したご家族の声が聞こえてきます。とりあえず、緊急事態は回避したようです。

何度も先生に頭を下げ、移動ベッドに寝たまま診察室を後にする老人とご家族。
危機は去りました。私まで胸を撫で下ろしちゃって。
母を病院で看取った私には、こういう場面が何よりの救いなのです。


緊張も解け、院内は再び平静を取り戻しました。
看護師さんたちの業務もいつものペースに戻りましたが、そんな中、一人だけ抜け殻のような影がありました。
例の彼女でした。
「ごめんなさいね。バタバタして。」彼女は私にそう一言つぶやくと、ペロリと舌を出して業務に戻って行きました。


そのしぐさは彼女の気遣いだったのですが、その時、私は見てしまいました。
笑いかけようとした彼女の目がこわばって、目尻に小さな光の雫が。



その雫を見せまいと、彼女はきびすを返し足早に去っていったんですが、私はその時の彼女の表情が忘れられませんでした。
そうです。彼女は点滴を間違えた自分が許せず、悔し涙を流したのです。
どんな職業であれ、判断ミスによる失敗は悔しいもの。
それは自分の未熟さを思い知らされる事。社会人なら経験しない人は居ません。
それを認める事が、人間の成長に繋がると言ってもいいでしょう。

ましてや彼女は大ベテラン。救急病院で看護業務を行う上で、患者の命に関わるミスはあってはならない事を、誰よりも知っているのですから。
その責任感、プレッシャーは、テレビ屋の私などの比ではないはずです。
彼女の職業意識、仕事へのプライドが、光の雫となって溢れたのでしょう。


彼女が去った後、さっきの先輩看護師さんがテーブルを片付けにきました。
「ごめんねー。バタバタしちゃって。」
またまた謝ってくれる先輩さんに、思いを伝えたかった私。



「これが救急病院なんですね。」
「ああ。そうだよね。恥ずかしい所を見せちゃって。」
「いえ、そんな。勉強になりますよ。」
「そう?そう思ってくれれば。こんな毎日だから、ちょっとやそっとの事があっても負けてられないんだよ。強くならなくっちゃ。
だからナースって性格がキツいって言われるんだよねー。やんなっちゃう」



いつもの笑顔を見せながら、テキパキとテーブルを片付ける先輩さん。
不謹慎ながら私は、ちょっといいドラマを見た気分でした。

彼女に限らずこの先輩さんも、きっと数え切れないほどの悔し涙を流してきたんだろうなと。だからあの時、彼女を慰めにきたんだと。
確かに、こういう場面はどんな職場にもあるでしょう。
でもここは文字通り命の現場。一瞬の判断が人の運命を左右する場所なのです。


薬浴も終わりました。改めて、これだけのドラマがわずか15分の間に起こった事に驚く私。きっとどこの救急病院も、毎日のようにこんな事があるんでしょうね。
彼女たちはみんな、重い責任、職業意識を内に秘めながら、私たちに明るい笑顔を振りまいてくれているんですね。
「強いなー。看護師さんたちは。」
喉まで出かかったその言葉を、私は飲み込みました。
さっきの先輩さんに、「キツいなんて言わないで」と怒られると思ったからですhappy01


まーそんなこんなで。それなりに面倒なものの、病院通いも悪くありません。
懸命に頑張る職業人の生の姿なんて、なかなか拝見できませんから。
どんなベテラン女優さんがナース役を演じても、あの涙は
出せないでしょうね。
あの美しい光の雫は、命を背負った者だけに与えられているのです。

そんな、本物の人間の生きざまに惹かれるのは、やはり年のせいでしょうか。
私も負けちゃいられませんね。ヤフオクで負けたくらいで泣いてちゃcoldsweats01

2009年1月14日 (水)

確約たる異端

完全にボトムズブログと化した「ネヴュラ」ですが、今回もまだ引っ張りますhappy01
これでアクセス激減は間違いないでしょうweep


昨日、『ペールゼン・ファイルズ劇場版』半券消滅の件についてお話しましたが。
今日はその手配で、昼間から動いておりました。
これがフリーの良い所。お仕事と通院の間隙をついた力技。

ま、皆さんお察しの通り、指定席予約なんですが。
今回の指定日時は、いつもと事情が違います。

「ペールゼン・ファイルズ」HPをご覧になった方はお分かりと思いますが、今回の公開では東京・大阪・名古屋の各劇場で、一度ずつ舞台挨拶があるんですよ。
出演は、ボトムズ産みの親にして今作の総監督・高橋良輔氏。
そして主人公・キリコ・キュービィーのボイスアクター、ご存知!郷田ほづみ氏。

なんとこのお二人happy02


目の前に生キリコが!生高橋が!(生八つ橋みたいですが)
こんなチャンスを逃しては、ボトムズファンの名折れ。
何を置いてもスラローム・ローラーダッシュで駆けつけなければ!

名古屋での舞台挨拶は今度の日曜・18日。お昼12時40分の回のみ。
最近のシネコンの常で、この公開も全席指定です。
座席予約は、昨日までに劇場購入した前売り券を再び劇場で提示、指定券と交換しなければなりません。つまり二回、劇場へ赴く必要があります。
その座席予約開始が、今日のお昼12時ジャストというわけです。

席はネットでも予約出来ますが、ネット購入チケットは無味乾燥な数字の羅列。
劇場販売・特典ポストカード付きの前売り券がどうしても欲しかった私は、あえてその二度手間を試みたのでした。
最高気温も一桁。まるでダウン・バーストのような寒空の下、ミニバイクで40分の距離を二往復snow
高橋監督、郷田ほづみ氏に会えるなら、こんな手間など何の苦になりましょうpunch
(言い回しの古さはご勘弁下さいcoldsweats01


というわけで、他作品を含めた総合予約カウンター前の列に並んだのが
決戦前の11時38分。

既に列には二人の男性が。うーん誰を見てもボトムズ予約者に映る疑心暗鬼。
あのロビーで楽しげなカップルも、CanCam愛読者風の女子二人連れも。
ゆっくりとこちらに迫るおばあちゃんまでがライバルにshock
さらに見えない脅威・ネット予約も侮れません。もはやセルフ四面楚歌shock
ああ私は三人目にして、予約締め切りにチケットを涙で濡らすのねヨヨヨcrying

勝手に泣きモードに入る私を待たず、いよいよ決戦の12時が。
結論から言えば、私が一番乗りという拍子抜けでcoldsweats01
私の前の男性は、全然別の作品を予約していました。そりゃそうですよね。

やっぱりボトムズ。新作007や地球が静止する日とはネームバリューもケタが違います。
世間の評価が身に染みる平成枯れすすきweep
このマイナーぶりが、オタク魂に火を点けますbomb

Photo でもまあ、予約も無事にできました。これで、異端の舞台挨拶も『確約』。
普段は大スクリーン派の私ですが、今回ほど公開劇場の狭さを感謝した事はありません。何しろ、今作の劇場キャパは150席。
舞台挨拶などパーソナルなイベントは、場が狭いほど在り難いですから。
もちろん予約一番乗りの私は、迷わず、最前列の中央席を選びました。
ああ高橋監督の息づかいが。キリコ様のストイックな語りが眼前に。
もうそれだけで私は(止まらないので以下略)


ごめんなさい勝手に盛り上がってcoldsweats01
貧乏なオタクの私には、こんなイベントも楽しくて仕方がないのでした。
こんな事で大騒ぎしてるのも私ぐらいのものでしょーねーhappy01

でも冗談抜きで、ボトムズのクリエイターと同じ空気を吸える事は嬉しいですね。
いつものようにテレながら話す高橋監督のお姿を、瞼に焼き付けて来ようと。

まー舞台挨拶程度ですから大した事ありませんが、何かの間違いで質問コーナーなんてあったらいけないから、ちょっと考えておかないと。
高温の脳髄を脈動させながらhappy01

Photo_3 頭の栄養に「頭脳パン」を食べながら、ビジュアルブックで予習する私。
ペールゼン・ファイルズOVA版も、全部見直さないと。

当日の様子はまたお話しますから、ボトムズファンの皆さんはご期待下さい。

もちろん、郷田氏対策も忘れてませんよ。
’86年放送の『ウソップランド』エアチェックビデオで勉強すればもうhappy01

(今、見ながら書いていますが、脱力しっぱなしshock
あっキリコファンの皆さん、石を投げないでねcoldsweats01

2009年1月13日 (火)

地獄への片道切符

『ウルトラファイト』みたいなサブタイですがhappy01 今回は別の地獄ですcoldsweats01
ボトムズネタばっかりでごめんなさい。
でも、ファン25年の願いの結晶ですから、お許し頂ければとcoldsweats01


昨日お話した『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ劇場版』。
いよいよ公開まで、あと五日。
ボトムズ仲間ののんさんに背中を押されhappy01 
今日は劇場まで、前売り券を買いに出かけました。


アニメーション映画の前売り券を買うなんて、何年ぶりでしょうか。
それだけでもう、テンション上がりまくり。
おまけに『ボトムズ』ですから、そりゃーもう興奮しない方が無理というもの。


前売り券特典のポストカードも、無事、手に入りました。
数量限定って聞いてたから、品切れだったらどうしようとcoldsweats02

当然、チラシも束でゲット。厚さ1.5cmはあるので、軽く百枚は超えるでしょう。
こうやって書くと、あの80年代アニメブームに戻ったようですね。
アニメには興味が薄かった私も、あの熱気はよく憶えています。

毎週、どこかの劇場で、仲間の誰かが封切待ちの徹夜に明け暮れていた日々happy01
今考えれば、あれは何だったんだろうとcoldsweats01


それはともかく、手に入ったのがこの前売り券。まさに『地獄への片道切符』。Photo 大量にもらったチラシをバックにパチリ。
うーん。塩山紀生氏描くキリコ像が、期待を盛り上げます。


さて。どうして私が今回、この前売り券を写真に撮ったのか。
これ実は、一種の記念写真なんですよ。
と言うのは。この前売り券の半券は、明日お昼12時、消えてなくなるからです。
それは何故?公開は17日からなのに。
指定席予約?それは理由の一つに過ぎません。


ちょっとお考え下さい。正解確率250億分の一。
地獄と変わる劇場で、私は『異能者』との邂逅を狙っているのですhappy01

2009年1月12日 (月)

予告と云えば云うも良し

いやーもう、見れば見るほど酔っちゃって。
いよいよ公開間近。『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ劇場版』。

正直、行くかどうかは迷っています。
自宅で、46インチテレビで、DVDの高画質で浴びるように本篇を見られる状況で、おそらくOVAの再編集版であろうこの劇場版を、鑑賞する意義が見つからない。
でも見たい。なぜならそれが『ボトムズ』だから。
なんて、言ってる事がカラッポですがcoldsweats01


というのも、やっぱりこれを見ちゃうと。
ボトムズの特徴にして大きな魅力、予告篇。

まずは『特報』からご覧下さい。

これ!このシブい語りあってこその『ボトムズ』ですよhappy01

ボトムズの際立つ特徴は、『予告篇が一つの作品になっている所』ですね。
テレビシリーズ、OVAを通じて、もはや予告篇はこの『一篇の詩のような言い回し』を銀河万丈氏の『筋肉質の低音』が語るというスタイル以外には考えられない。
で、これが重要なポイントですが、実はボトムズの予告って、次回の内容が予想できないところが魅力なんですよね。
全話通じて、別に予告篇は次回のストーリーの内容を語っているわけじゃない。
何ていうか、ストーリーの『テーマ』のような事を語っているわけです。


例えばテレビ版のある回に、こんな予告ナレーションがあったんですが。
『パルミスの高原、ミヨイテの宇宙に、無敵と謳われたメルキア機甲特殊部隊。
この命、金・三十億ギルダンなり。最も高価なワンマン・アーミー』

(『機甲』になっている所で笑った貴方は、ボトムズファンですねhappy01
なんてたたみかけるように語られると、見る方は「おおっ」となっちゃうわけです。


予告を見た視聴者は、そのあまりにも観念的な言い回しに圧倒され「今度のエピソードはものすごい内容みたいだ」と洗脳されちゃうんですよ。
で、予告されたエピソードを見てみると。「なーるほど。予告にあった『最も高価なワンマン・アーミー』って主人公・キリコの事だったのね。上手い事言うなー」
なんて感心しちゃうんですね。

だからボトムズの予告篇は、次回の紹介という立場からちょっと逸脱している。
「次回のストーリーをどう表現するか」という、作り手と視聴者の間で繰り広げられる一種の知的ゲームみたいなものなんです。
キリコのモノローグ共々『ボトムズ節』と言っても良いでしょう。


実際、ボトムズ初心者の方が、もし前述の特報をご覧になったら、もう何が何だかわけが分からないと思うんですよね。
「なんか難しい事を言ってるなあ」「ストーリーがまったく読めないなあ」
「でもものすごくハードなお話みたいだ」
なんてご感想が多いのでは?
ご安心下さい。私にもさっぱりわかりませんcoldsweats01


これがボトムズなんですよhappy01
ボトムズのストーリーは「周りから表現を固めて、鑑賞者が何となく物語を理解する」という作り方がされています。
あまたあるロボットアニメのように、キャラクターが劇中で自分の主張を言語化、怒鳴りあったりはしません。そこまで懇切丁寧ではない。だから分かりにくいんです。
「ストーリーは提示しました。後は自分で考えて下さい」といった姿勢。
前述の『詩』のようなもので、要は鑑賞者の「人生の熟練度」によって作品のコクが変わってくるんですね。
だから理解力が必要なんです。その為には膨大な、あまりにも膨大なhappy01裏設定も知っていなければならないし、「この表現にはこういう意味があるのね」なんて洞察もしなければならない。
あの無骨なATをカッコいいと思えるまでには、それなりの世界観の理解が必要という事なんですよ。


その「突き放した」表現の最たるものが、あの予告篇なわけです。
実写ドラマ、高年齢層アニメーションを問わず、最近の予告は、予告篇内にナレーションを入れずにハイライトシーンのみを積み重ね、「何となく見逃せない」と思わせるスタイルが増えてきていますね。
だからボトムズの予告スタイルはやや古い、昔ながらのスタイルなんですよ。
でももしボトムズの予告を今風の「ハイライトスタイル」に変えてしまったら、もうファンが黙っちゃいません。
それはとりも直さず、「予告ファン」の存在を何よりも証明しています。

ほぼ予告篇だけで一本のセルビデオを作ってしまうアニメーションなんて、私はボトムズ以外に聞いたことがありませんhappy01


だから、予告を見ただけで劇場へ行きたくなるのも、当たり前なんです。
すでに予告が独立した「作品」なんですから。


で、再度ご鑑賞を。こちらは特報の後に作られた『予告篇』です。

この予告篇に至ってはもう、予告の中で一つのストーリーが出来ちゃってますね。
「ふん。嘘を云うな。」から後のナレーションなんて、前半を全部ひっくり返しちゃってますからね。しかも未見の方にはわけがわからないhappy01
でも何となくもの凄そうな作品と、期待はしちゃうでしょ?

これですよ。これがボトムズの凄さ。予告篇まで気が抜けないとhappy01


たぶんこの雰囲気だと、私は前売券を買いに行っちゃうかもしれませんねー。
もう完全に、予告に洗脳されてますから。もうストーリーも知ってるのに。
たぶん気がつけば劇場の中。
私は周りに座る濃~いボトムズファンを見回しながら、一人つぶやいてますよ。

「こいつらは何の為に集められたのか?」なんてhappy01

2009年1月11日 (日)

上正は諦めない

前回のお話『山頂はまだ遠く』に、けっこうなアクセスが集まりまして。
人気ブロガー諸氏には鼻で笑われるでしょうが、「ネヴュラ」のような場末のブログにしてみれば、まあビックリの数でeye
この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございましたhappy01


このアクセス集中の理由は、とりも直さず例の『宇宙船映像倶楽部』の動向に加え、「オタクイーンの奴、今度こそボツだな」なんてご興味を持たれた方によるものと推測します。
実際、前述の記事と同時に、カテゴリー「宇宙船映像倶楽部」全体へのアクセスも増えました。いかに皆さんが、この読者参加企画に注目されているかが分かります。

まあご存知の通り、プロット部門は掲載作なしという結果になっちゃって。
私もボツ組の一人として、頭を掻きながら皆さんの前で苦笑いを浮かべているわけですが(皆さんの失笑が目に浮かぶようでcoldsweats01

で、今回のアクセス集中について、もう一つ考えた事がありました。
このアクセス、検索の偏り方から見て、そこまで「宇宙船映像倶楽部」にご興味がおありという事は、検索された方の中には以前、プロットもしくはデザイン部門に応募され、残念ながら敗退した方、または今後、応募を考えられている方がいらっしゃるんじゃないかと。
これは大変嬉しい事ですね。えてしてこういう応募形式は、回を重ねるごとに応募者が固定され、常連と新人さんのキャリア差が開いてしまうという難点があります。
そうなる事によって部が「閉じた世界」になってしまい、新しい才能の発掘が難しくなってくる訳です。
部長もおそらくそこを懸念され、引き続き募集を続けているという訳ですね。


よく思うんですが、例えば一度敗退された方だって、まだまだ新発想を生み出す力はあると思うんですよ。
何より、最初に「応募しよう」「現状のヒーローに不満がある」「こんなヒーローを見てみたい」というモチベーションがあったわけですよね。
その勢いがあっただけでも素晴らしいと。


世の中には今も、他人の作品を批判するばかりで、それなら貴方の理想の作品はあるの?と問いかけてみれば平気で「それは作り手のお仕事」と勝手に線引きをする人が多いです。
でも考えてみれば、今、ヒーロー作品を作っているクリエイター達の年齢は、すでに「批判する側」である自称評論家と同じ世代、またははるか下なんですね。
現在のヒーロー作品を楽しんでいらっしゃる方、不満があっても心の内に留める方はともかく、批判ばかり口にされる方は、作品を貶める割には「ヒーロー愛好者として、作品を作る同世代や後輩に、現状を打破する発想の指南も出来ない」という事になる訳です。
これって、ずいぶん恥ずかしい事じゃありませんか?

作品を批判するからにはそれなりの責任が、つまり代案なり、新作の腹案なりがなければフェアじゃないような気がするのですが、それは考えすぎでしょうか?


実は私もその事は常に頭の中にあって、それが企画発案へのモチベーションにも繋がっているんですが、前述の「敗退されたかもしれない方」や「ちょっと募集に興味がある方」は、そこを何とかしたいという気概があるだけ、同世代や後輩に胸を張ることができるんじゃないかと思うわけです。

で、惜しくも掲載、入部に至らなかった方々は、ひょっとして「自分の作品が雨宮部長に受け入れられなかった」「自分と部の方向性が違う」などの思い、または敗北感に包まれ、それでも部の動向を知りたくて、検索をされているかもしれないと。
実はですね。その思いって、ちょっと考え方を変えれば、ものすごく高いモチベーションになるんですよ。
今回は私もボツ組の一人ですから、それは自分にも言い聞かせていますが。



「ネヴュラ」常連のネタとしておなじみのウルトラ関係アイテムに、「ウルトラマン誕生40年の軌跡 ウルトラマン伝説展」というDVDがあります。
以前にもご紹介したこのDVD、2006年に川崎市の岡本太郎美術館で開催された「ウルトラマン伝説展」に寄せて、当時のキャスト・スタッフが制作当時を振り返るという内容なのですが、その中で脚本家の上原正三さんが、こんな逸話を語っています。


上原氏は当時、自らが書いた台本を円谷一監督に見せたそうですが、監督はそれをチラリと見ただけで「これはもう一稿ですね」と言われたそうです。
つまり書き直しですね。で、書き直して持っていくと「もう一稿」。

それを繰り返すこと三~四回。さすがに手詰まりになった上原氏、最初に見せた原稿をほんのちょっと直しただけで持っていくと、一氏は「これ、いいじゃない。」と。
拍子抜けした上原氏でしたが、その時持たれた印象は
「(自分は円谷一氏に)コイツはどこまで食いついて来るんだろうと、試されたのかな、という気もしないでもない」という事だったそうです。


ウルトラならではの伝説と持ち上げられ、勝手に神格化されがちなこの手のエピソードですが、実はこれ、テレビ制作の現場ではよくある事なんですよ。
正直言って、企画書や台本が、提出された最初の形のまま作品化されるなんて事は、ほぼ100%ありません。これは断言していいです。
企画書や企画案なんてものは、あくまで作品の叩き台なんです。


「こんなヒーローを考えてみたんですけど」程度の発想が相手に伝われば充分。
そこから予算や営業上の戦略、現場の事情などが様々に加味され、企画は形になっていくわけです。
その素案は、絵画に例えればデッサンのようなものと言えましょう。


私も番組の企画会議は何度も経験しましたが、そこで出る議題は「この企画を実情に即したものにするにはどうすれば良いか」というものが多い。
つまり、企画案は最初から不完全なもの。変えられ、ブラッシュアップされる事が前提となっているんですよ。
もちろん発案者は、会議の動向によっては書き直しの嵐です。

だから最初は、不完全で充分なんです。大事なのは企画書の体裁や理論武装ではなく、原石のようなアイデアが盛り込まれていること、そして、それが相手にわかりやすく伝わっているかという事。
で、これが最も大事かもしれないんですが。
「言い続ける事」「食い下がる事」です。


例えば貴方が「こんなヒーロー作品を作りたい」と思ったとしましょう。でも残念ながら、「宇宙船映像倶楽部」最初の応募では、惜しくも掲載には至らなかったと。
しかしながらどうしても、このアイデアは捨てるに忍びない。
貴方としては一生に一度のアイデア。ずっと温めていた企画だった。
だったら。手を変え品を変え、その企画を応募し続ければいいんですよ。
しつこくしぶとく、粘り強く。雨宮部長が呆れるくらい。


前述の上原氏のお話に限らず、企画者にとってこの姿勢は不変と思います。
ウルトラシリーズに限らず、プロダクションが局に提出する企画書などは、研究本などで随分露出されていますから、初期の企画書と出来上がった作品に顕著な差がある事が多いのは、ファンの方ならよくご存知でしょう。
でも、企画の変遷を細かく追っていけば、骨子となる要素がすでに最初の企画書の中に盛り込まれている事はよくお分かりと思います。


「ウルトラマン」を例にとれば、その企画の最大のエポックである「巨大怪獣と正義のベムが戦う」というアイデアの原石は、すでに初期企画書「科学特捜隊ベムラー」の中で語られているわけです。
後年それを目にして「ウルトラマンは最初、怪獣だった」と喜んでいる内は、まだクイズバラエティーでその程度の知識に驚く一般視聴者レベルなんです。
そのビジュアルの特異性に惑わされてはいけません。

すでに最初の時点で、「ウルトラマン」の軸はずれていない。
企画者たるもの、そこに注目しなければいけないと思います。

「仮面ライダー」だって同じですよね。初期企画書「マスクマンK」の段階で、すでに主人公は仮面を着用、敵に立ち向かうという骨子が出来上がっている。
後々、設定やビジュアルはどう変わっても、軸はずれていないんです。


これはどういう事なのか。つまりこれは、企画者が「こういう事をやりたいんだ」という情熱を貫き通した結果ではないでしょうか。
そこが変わってしまっては、企画そのものが変わってしまう。
それは企画者の本意ではないという強い意思。
その意思、情熱こそが大事なんです。


自分が応募した企画が通らなかったなら、自分の言いたい事を変えずに、どうリニューアルすれば受け入れられるかを考える。
応募してしばらく経ってみると、意外に設定の無理や、舌足らずなところが見えてくるものです。部員の皆さんがコメントなどでおっしゃる「送った後に企画の穴が」「見れば見るほど欠点が」という感覚は、応募後の冷静な視点から来る物なのです。
書いている時は余裕がないので、その欠点が見つからないんですよ。
それは私も同じです。今でも、送った企画案を書き直したくて仕方がありませんcoldsweats01


ですから、敗退された方々がこの記事をご覧になっていたら、ひょっとすると今、かつて送った自作を冷静な観点で読み返す事で、あるいは新しい発想が湧いてくるかも知れないんですよ。
確かに、自分の企画は可愛いものです。受け入れられないのが不思議で仕方が無い。そんなお気持ちもよく分かります。もう痛いほどhappy01
でも、書いていた時はノッていたわけでしょ?
新しいヒーローを生み出そうと、理想に燃えていたわけですよね。
貴方のその情熱は、一回のボツぐらいで消えるものだったのでしょうか?
一回程度のボツで折れるほど、その発想は弱いものだったのでしょうか?
もし、そうじゃないんだったら、もっと食い下がればいいんじゃないかと。


「この企画はこれで完結しているから」なんて言葉は、書いていた当時の自分を超えられない事への言いわけですよ。第一、その企画に対して失礼です。
本当に企画が可愛いなら、何とかしてそれを活かす方法を考える。

ただ決して、そのまま同じ物を送るという事じゃないですよ。
要らない要素を洗い出し新しい要素を加え、思考の足し算引き算、掛け算から因数分解、果ては化学変化まで考慮して、アイデアを変革させる努力が必要です。
ちょうど「ベムラー」が、「レッドマン」を経て「ウルトラマン」になったように。
そこが何より難しい事、それが出来れば苦労はしないという事だって、よく分かっています。私もかつてそれに悩み、眠れぬ夜を何度過ごしたことかweep
でもそれが企画者の姿勢であり、雨宮部長だって円谷一監督のように「どこまで食いついてくるんだろう」と、その根性を試しているに違いないのですから。
今号の総評にある『懲りずに送ってきてください』という言葉に、その姿勢が何よりも表れていると思うのですが。


確かに、今回ボツの私が言う事ですから、説得力も何もあったものじゃありませんが。でもあの上原正三氏だって、最初は四回も書き直したんですよ。
たかが一回程度のボツなんて、蚊に刺されたようなもの。
上原氏はこうも語っています。
「(円谷一監督は原稿に対して)どこをどうしろってのは一切言わないんですよね。」

これもよく分かります。そこを言ってしまっては終わりなんです。
もう提出者の企画じゃなくなってしまう。
第一、そこが簡単に見つかるようなら、すでに募集側が実践しています。
その「どこをどうする」を、募集側も期待しているわけです。


だから、敗退された方の企画は決して「全部ダメ」じゃないんですよ。
「どこをどうしろってのは分からないけど、どこかを変えれば光るかも」というレベルなんです。それはきっと、モンスターデザインだって同じと思います。
「宇宙船映像倶楽部」という言葉に少しでも未練があるなら、その動向に興味があって検索される方なら、まだ諦めないで欲しいんです。
その思いは、今回ボツだった私への自戒も含めています。
いささかおせっかいで申し訳ありませんが、倶楽部が「閉じた世界」になる前に、もう一度チャレンジへのモチベーションをと。
もちろん今回初参戦の方、また新企画で挑戦という方も応援しますよ。
正直、スタートラインという意味では、私も皆さんと同じですからね。
また締め切りに向かって疾走するだけですpunch


暑苦しいお話で申し訳ありませんが、寒さ厳しい折ですからこういうのもいいかとhappy01
こんなお話が出来るのも、まさに今が企画・デザインの募集期間中だからです。
考えてみると、この募集期間というのは非常に貴重な時間ですよね。
毎回「宇宙船」発売日からほぼ一ヶ月間。
頭をヒネりながらも楽しんでいられるのは、この一ヶ月しかないのですから。

で、締め切り後、結果発表までの約二ヶ月間は、手も足も出ないわけです。
ですから今日のお話だって、今でなければ出来ないんですよ。
新人も応募経験者の再チャレンジも、現実的なチャンスは今だけ。

編集部の事情は窺い知れませんが、今回の募集が最後でない保証なんてどこにもないんですから。


「そりゃそうだ」なんて腰を上げた貴方、貴方はもう立派なチャレンジャーです。
私は拍手を贈って、共に頑張りたいと思います。
今回の応募締め切りは2月6日(金)。
決して編集部の回し者じゃありませんがcoldsweats01 応募要項など詳しい事は「宇宙船vol.123」本誌内をご覧下さい。



下記は公式HPですが、「映像倶楽部」の案内はありませんのでご注意をcoldsweats01
http://www.hobbyjapan.co.jp/uchusen/


最後に。ちょっと秘密ですが、実は今日、あるアイデアのヒントを掴みました。
これは今まで、見た事もないヒーロー企画。
かなりの飛び道具かもしれません。
さて。このアイデアが形に出来るかどうか。
私はしつこく食い下がりますよ。あの上原氏の、大きな目を想いながらeye

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2009年1月10日 (土)

山頂はまだ遠く

さて。今回ほど、書き出しを難しいと感じたお話もありませんがcoldsweats01
まだ、その結果をご存知ない方もいらっしゃいますし。
自分としては、ほぼ予想通りだったのですが。

記事書き出しの前に調べた所、このカテゴリーにはものすごくアクセス数が伸びていましたから、やっぱり皆さんもご興味がおありなんでしょうね。
そのご期待にお応えしない訳にも行きませんし。
うーん難しい。でもまあ、発売された限りは結果解禁という事で。
未読の方はごめんなさい。

やってきました発売日。『宇宙船映像倶楽部』第三回応募プロット発表です。

ネットで今回の表紙は知っていましたから、書店で見つけた時も迷わず購入。
雨交じりの空、濡らさないよう気をつけていたんですが、まさか自分の頬が涙に濡れるとはweep なーんてcoldsweats01


「ネヴュラ」上で部員の方々とのやりとりが増えてきた事もあり、今回はいろいろ興味もあったので、いきなり最初から「倶楽部」ページを探しました。
お仕事で局へ向かう途中、さるファッションビルの休憩コーナーで。
お仕事までは間があり、確認には丁度良い空き時間だったんです。


たまたま最初、「倶楽部」後半のページを開いちゃった私。
いつものように課題作「ホンノバケモノ」デザイン案、モンスターデザイン案の応募作が何点か掲載されていました。
これはいつもの事なので、あープロット案の掲載作は前のページかな、と思ってみてみると・・・

いつも意見交換をさせて頂いているお仲間の作品がデカデカと。

「おおっ。これがあの『スネ夫くん』なのねhappy01
(限定情報でごめんなさいね。ご本人からは事前にイラストの雰囲気だけは伺っていたのでhappy01)なんて感慨に浸り、自主制作で作品を作っちゃった方の内容などを見ながら、ふむふむやっぱり実力ある方は頭角を表すものだねえなんて思っていると・・・


あらっ?プロット案の掲載作は?
ページのノンブル、乱丁、落丁など無い事、いつもの4ページコーナーである事を確認した私は、愕然となりました。
「ありゃー。今回、プロット案は一本も掲載されてないわー。」
そうです。今回、応募されたヒーロー作品プロットは、入選作ゼロだったのです。
いわゆる「該当作品なし」という事ですね。応募者全員ボツという訳でshock
当然ながら拙応募作も、影も形もありませんでしたcrying



隅っこに小さく記された部長の総括を見てみれば。
なるほど。『「コレ!!」という物がなかった』わけですね。


まーそういう事もあるでしょう。
世間にあまたある文壇の新人賞にだって、よくある事ですもんね。
うーんやっぱり宇宙船映像倶楽部、単なる投稿コーナーじゃないなーと。
良作がなければあっさりこうなるわけで。
そのハードルの高さを、改めて思い知りました。
いやーそもそも私なんて、前二回の掲載が奇跡だったんですよ。
『三度目は正直』という事でしょうかcoldsweats01


掲載された皆さんの作品は素晴らしく、尊敬の念を新たにするばかりです。
まさに、部長から期待されるにふさわしい方々ですよね。
素直に拍手を贈りたいと思います。掲載、おめでとうございましたhappy01


以前お話した通り、今回の拙応募作がボツとなるであろう事は、ある程度予想していました。理由はまず何より、私の実力不足である事は間違いありません。
それに加え今回は『間が悪かった』。言い訳になっちゃうのでこれ以上はご勘弁下さい。
まさか、あんな巡り会わせがあるとは(以下自粛)
まーどんな理由があろうともボツはボツ。
部員の籍が抜けるわけじゃなし、部長も『「アッ」と驚く企画はいつでも大歓迎』とおっしゃっていますから、今後、まだまだ精進したいと思っておりますpunch

それにしても、倶楽部の活動はますます現実化の様相を呈してきましたね。
特定の課題プロットを軸に、デザイン、造形スタッフの発掘に意欲的な様子がよくわかります。おそらく今後、何本かの課題プロットごとに、具体的なスタッフ編成やプレゼンの動きが活発になっていくのでしょう。
その為にはまだまだ、倶楽部として局やスポンサーにセールスできる「企画」が足りません。デザインや発想の力、つまりパート毎のエキスパートである「選手」はいくら揃っても、彼らが実力を発揮できる「ゲームフィールド」たる企画がなければ、試合は始められないのです。
ここでしょうね。この倶楽部の根幹が何より必要。
この現況について、部長のお考えもお聞きしたいものです。
そこが何より、私たち部員の努力にかかっている事も身に染みているんですがcoldsweats01


ともあれ今後、光る企画が集まらなければ、倶楽部は現在の課題作を中心に進んでいくでしょう。
部員としては個々のプロットやデザイン考案に加え、既存の課題作への提言がますます不可欠になってきます。


何かこのお話自体が、部活の発言みたいになってきちゃいましたねcoldsweats01
これ実は、本業の番組企画会議でよく出るお話なんですよ。
「プレゼンする企画が絞りこまれたら、部員全員で案を持ち寄るんだ」みたいな訓示が、よく部長から出るものなんです。
「部員一丸とならなきゃ、通るものも通らないぞ」みたいなhappy01


今回は課題として、「ホンノバケモノ」主人公、『シオリ★』のデザイン案が募集されましたから、きっと雨宮部長も、そのあたりの「案を持ち寄る」という部分を重要視しているのでしょう。倶楽部としては何より、実現化の可能性が高い作品を優先させるのは当たり前ですし。

で、さらに気になったのが、ページに記された「部活動」の一言。
他にも本文中、「次回は必ず部活をすべく、今編集部と相談しているので、決まり次第、部員のミンナには連絡が行くと思う」なんて記述がありました。
さすがに部長も部活の事を気にかけられていたようでhappy01
まあこの予告の通り、近日中には何かの動きがあるのでしょう。

ぜひ期待したいですが、毎度、注意を引くのは部長の『部活』という表記です。
前号もそうですが、部長はいつも、決して『会』とはおっしゃっていません。
「部会」ではなく『部活』『部活動』
「活動」という意味に非常にこだわっていらっしゃるような気がするのです。
それには、どんな意味が込められているのしょうか?
実は私も、部員の方々から頂くコメントの返事には、いつも「部活」という言葉を使ってきました。


個人的に「会議」と「活動」は違うと思っているので、このあたりの含みも大変気になるところですね。やっぱり部活というからには、何かの活動があるのでしょう。
顔合わせというだけではない、具体的な何か。
そういう積極性が好きで、この企画に参加しているんですがhappy01


という訳で、個人的には今回、残念な結果になっちゃいましたが、逆に部活や再応募へのモチベーションが上がったような気もします。
「高く険しい山ほど、征服の意欲が湧く」というところでしょうか。
今回は足元の岩が崩れて、10mほど転落しちゃいましたが。
部員の籍がある以上、まだロープは切れていないとhappy01happy01


ともあれ、次回締め切りは2月6日。また苦しい登山が始まります。
近日予定の部活も楽しみ。息切れしないで、自分のペースでついて行こうと。
このワクワク感がたまらないんですよね。
きっと同じでしょ?部員の皆さんも。happy01happy01happy01

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2009年1月 7日 (水)

新春神経衰弱

年も明けてもう七日。早いものです。
年々、時の過ぎゆくスピードに追いつけなくなってくるのは、心の体力の衰えとは考えたくないのですがcoldsweats01

それでも毎年、そろそろ出揃うのが、友人や知り合いから届く年賀状。
いつも変わらないメンバー、住む所も遠く離れ、まさしく賀状だけのおつき合いになった仲間でも、元気で過ごしている事が確認できるのはやはり嬉しいものです。


携帯やパソコンによるメールの普及により、年賀状廃止主義も市民権を得つつある現在ですが、私のような古い者にとって、この15cm×10cmのキャンバスに描かれる縁者たちの安否は、無味乾燥な活字とは比べ物にならない程の喜びです。
何と言うか、書き手、送り手の体温を感じるんですね。
年明けの挨拶なんて単なるきっかけに過ぎなくても、その時「ああアイツ元気かなあ」とか「あの時、会う機会を逃しちゃったなあ」なんて事を思い出し、50円と数分間を私の為に割いてくれる事。その心持ちと言うか気遣いと言うか。そういう事が嬉しいんですよ。

受け取る側にしてみれば、郵便受けで賀状を手にする瞬間、「ああこの一枚はあの悪友の手に触れたんだ」「しばらく連絡なかったけど、日本に帰ってたんだ」なんて、本文とは関係ない部分に温もりを感じたりするわけで。
正直なところ、書いてあるのが新年の挨拶である事は全国統一なんですから、内容よりはそれ以外の部分が気になるわけですよね。
例えば、挨拶の他に一筆でも加えられていたら。
いつもの文体で憎まれ口でも書かれていようものなら、自然と口元もほころんでくるというものです。これは皆さん同じですよね。

私もこの点には気をつけていて、毎年、パソコン印刷率が増えている自分の賀状にも、必ずどこかに自筆メッセージを添えます。
たとえ一行でも、相手の顔を思い出す瞬間を大事にしたいんですね。
大した内容でもないですが、その瞬間、賀状には魂が宿るような気がします。
ダルマさんに目を入れるようなもの、なんて感覚が近いでしょうかhappy01


で、今年も、寄せられた賀状をつらつらと眺めていて、思う事がありました。
「宛名書きが印刷だから、表面だけでは相手を推測しにくくなったなあ」なんて。
これはお分かりでしょう。最近はパソコンに宛先の住所録を作っておいて、賀状のデザインも宛先も全て印刷に任せてしまうケースが増えているんですね。


私のマンションは一階に郵便受けがあるので、届いた郵便物は部屋に上るまでのエレベーター中で選別、年賀状もチラリと眺めるんですが、たまたま宛名書きが表になっていると、印刷された文字の場合は差出人が誰だかすぐにはわからない。
そりゃそうですよね。たとえ読みやすくてもフォント文字ですから。
差出人欄に名前が印刷されていればまだ分かるんですが、そこが空欄だともう見当もつきません。
首をヒネりながら部屋に着き、謎の一枚を裏返してみて、初めて「ああ、あの人か」なんて分かるという例が、ここ数年、特に顕著になっているんです。


表も裏も印刷で、肉筆が添えられていない年賀状。
最近、そういうケースって多いですよね。
これって、年賀状の「メール化」じゃないかと思ったりして。

別に肉筆を使わないなら、何もわざわざハガキにしなくたって。
メールで充分じゃんなんて思ったりするんですよ。
これも古い人間の、ずれた考えなんでしょうがcoldsweats01


「手書きの良さ」って、今でも生きていますよね。
私は自分から出す年賀状の宛名書きは、必ず手書きにします。
相手から届いた年賀状は、宛名書きの文字の癖さえ愛おしいからです。
私にも相手に、その愛おしさを感じて欲しいと。(まー下手な字ですがcoldsweats01
手書きなら裏返さなくても、差出人欄に名前が書かれていなくても、宛名文字の癖が相手を特定してくれるという。
私の名前を書く時の「彼意外考えられない右肩上がり」「いつもの長すぎるハネ」「漢字の略し方」などなど、子供の頃から見慣れた、何百回と見た文字がそこにあるだけで、懐かしい顔が浮かびます。

不思議なものですね。「文字」って年をとらないんですよhappy01


ですから手書きの年賀状が表向きで届いた瞬間、郵便受けから部屋までのエレベーターの中は、私にとって楽しい「神経衰弱」の時間。
あえて裏返さず宛名書きだけをじっと見つめ、頭のインデックスをめくる数秒。
何年も便りのなかった相手から届いたハガキなのに、思い当たるまでに時間はかかりません。
「うっわー、久しぶりだなー。彼、全然字が変わってないわー。」
で、裏返せばそこに踊るのは、懐かしい悪友の名前。

住所変更をいっこうに教えてくれない為に、疎遠になっていたのでした。
手書きとは、それほどまでに多くを語るのです。


以前にも関連してお話しましたが。
年賀状って非常に不思議な存在で、慶弔時のご挨拶などを除けば、個人から多くの相手へ同時に送る唯一の「私信」ですよね。
だからどうしても手間を省く為、印刷や活字に頼るようになります。
要は「個人発信のDM」みたいになっちゃうんですね。
皆さんそれぞれの事情がおありでしょうから、その現状を決して否定するものではありません。「時間がないから仕方ない」「枚数が多すぎて手書き対応が出来ない」というご意見もおありでしょうし。


ですから、おバカな考えとお笑い頂ければ結構ですが、私なんぞはどうしても、手書き文字が一文字でもある年賀状とフル印刷のそれを較べると、「年賀状温度の差」を感じてしまいます。
どんなに素晴らしいデザイン、美しい写真が印刷されている年賀状よりも、いつもの癖文字が憎まれ口を綴る一枚の方がはるかに温かみを覚えます。
第一、その憎まれ口の前に、『お前は宛名文字でバレている』ってところがもう、何とも嬉しいじゃありませんかhappy01 
書き間違いを直した跡さえ愛しいのは、きっとそこに「人の営み」を感じられるからでしょうね。判で押したような癖はあるものの、印刷のように同じ文字は二度と書けない人間のアドリブ性と言うか。


例えば、もし心を込めた手紙が、パソコン文字だったら。
相手にその心は、伝わるでしょうか?

年賀状とはケースが違うかもしれませんが、私が手書きに感じる「温かみ」というのは、きっとそんな思いから来ているのかもしれません。
『手書きで来るのは元気の印』ってところでしょうかpencil


参考と言うか何と言うか。
ここ数日、必殺ネタが続いたのでお話しますと。
私の一生の宝物である『念仏の鉄サマ』山崎努さんからの手紙は、見事な手書きでした。でも、便箋二枚にビッシリと書かれた文面は、所々真っ黒に消してあったんです。
注釈や書き足しがされた箇所も、数多くありました。
正直、古の文豪の生原稿みたいな、ものすごい体裁だったのです。
それは山崎氏ご本人が、ご自分の思いを言語化しようと悩み、訂正に訂正を繰り返した軌跡であるわけです。

そこですよ。ここで悩んだ。ここで言い回しを考えた。そういう思いのブレが表れるところが手書きの良さなんです。「行間が読める」とはこういう事なんでしょうか。
私にはその山崎氏の「生の思い」こそが宝物。乱雑に消された部分まで。
だって私の為にですよ。私だけの為に山崎氏は時間を割いてくれ、あの「背骨折り」の右手が、神経質で硬質なあの文字を綴ってくれたんですから。
それほどまでに手書きは饒舌。やっぱりあの指は「ヤバくていけねえ」happy01


もし、あの手紙が活字だったら。事務所が適当に作った礼文だったら。
ひょっとして私は、山崎氏への思いを今まで保てなかったかもしれません。
以前一緒にお仕事をしていた、青木さやかからの年賀状も同じ。
彼女、本当はものすごく繊細で綺麗な字を書くんですよ。
しかも毛筆も達者で。

毎年、必ず朱筆の大きな文字をバックに、こまやかな挨拶文をしたためてくれました。考えてみると彼女からの年賀状に、印刷されたものは皆無でしたね。
彼女のそんな心遣いを、私も見習いたいと思ったものです。


ちょっとお話がそれましたね。いつもながらごめんなさいcoldsweats01
年々配られるカードは減るものの、エレベーターの中で一人楽しむ「新春神経衰弱」。それは私の、お正月のひそかな楽しみです。
次のお楽しみはまた来年。自分も手書きに精を出さないとsweat01


最後に。毎年、この神経衰弱に反則技を仕掛けてくる友人がいるんです。
彼の賀状は全部手書き。何しろ表面の下半分を使って、小さな手書き文字で近況をビッシリと書いてくるつわもので。もちろん、自分の名前はデカデカと。

で、裏面はと言うと・・・
なんとハガキに、昨年撮った写真が一枚、ドーンと貼り付けてあるという。
しかも水糊、手貼りなので糊の厚さが不均一で、ハガキが波打っちゃってるしhappy02
だからハガキが異常に分厚くなっちゃって。

こんなに厚くても、ちゃんと50円で届くのねー。この度胸の良さも彼の個性。
まー神経衰弱で言えば、ジョーカーってところでしょうかhappy01
毎年、二枚分の厚さにドキドキしながらも、目尻は下がりっぱなしですhappy01

2009年1月 6日 (火)

男と女のララバイ

昨年、好評の内に完結した、『装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ』。
その激辛のストーリーは、ボトムズファンの私も充分堪能できました。
ATの体を巡るポリマーリンゲル液は、発火しそうなテキーラか。
ギルガメス兵士たちが流す血は、極上のウオッカか。
まるで強い一杯をあおるように、頭は酩酊。
酔いの中気がつけば、そこはタイバスの河畔、マニドの峡谷、ガレアデの雪渓。
鑑賞中、私は確実にそこに居たのです。
その余韻覚めやらぬまま、うなされるがごとくネットの海を徘徊する私の前に、
この映像が姿を現しました。


『ペールゼン・ファイルズ』主題歌『鉄のララバイ』 柳ジョージ
戦場に生きる『漢』の叫びを歌わせて、彼の右に出る者は居ないでしょう。

この曲を聴く内に、私の中には別の曲が浮かびました。
女性の感性を併せ持つ、私ならではの思いでしょうか。

ひょっとして、この地獄に生きるキリコの姿を、フィアナが見ていたら。
きっとこんな気持ちになったに違いないと。
いわばこの曲は、『鉄のララバイ』の返歌なのかもしれません。

『聖母たちのララバイ』 岩崎宏美

どうやら私はコッタ・ルスケ、いやJ.P.ロッチナのごとく、彼らの毒気に当てられてしまったのかも。
公開も近日に迫った「ペールゼン・ファイルズ劇場版」が呼ぶのでしょうか。
その三連ターレットにロックオンされたら、もう一生逃げられません。
キリコ同様、私にも長い眠りは与えられないようです(笑)

2009年1月 5日 (月)

第三の必殺

いつも通う、美味しいラーメン屋さんnoodle
今日も暖簾をくぐって、期待しながら馴染みの椅子に腰掛ける。

このお店のメニューは一つだけ。「ラーメン」。
コップの水を飲むのももどかしく、自慢の味をオーダー。
出されたアツアツの一杯。レンゲですくう最初のスープが極上で・・・

あれ?舌に感じる違和感に、思わず口をつく疑問。
「ご主人さん、味、変えた?」
職人気質のご主人、眉ひとつ動かさず
「新メニュー。激甘・クレープラーメンだよ。人気あるんだぜー。」
「えーっ?昔の味は?」
「あれは通好みだが頼む客が少ねえんで商売にならねえ。もう作らねえよ。」
「なんだー。それならメニューに書いておいてよ。激甘ラーメンって。」
「何言ってやんでえ。麺も入ってりゃ具も同じ。味が違うだけじゃねえか。
ウチじゃこれを「ラーメン」って呼ぶんだよ。」

「そりゃラーメンはラーメンだけど・・・」


私にとって、昨夜放送された『必殺仕事人2009』はそんな番組でした。

放送後、私はHDD録画したそれをDVDにダビング、「ネヴュラ座」で二回ほど見ました。でもやっぱり、最初に受けた印象は変わりません。
その印象の多くは、一昨年に放送された『必殺仕事人2007』の感想と重なるものだったので、あえてお話しするのは避けましょう。


拙記事をご覧になりたいという奇特な方は、こちらまで。
2007年7月8日(日)『右手の刃が鈍る訳』

http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2007/07/post_eeb5.html

実際の所、そんなつるし上げのようなお話は、する方も聞く方も気持ちのいいものではありませんので、もう口を拭っておこうと思います。
ですから、今作の内容について重箱の隅をつつく事は、あえてしません。
言いたい事はカット数の数、放送時間の100倍はあります。
旧作ファンの憤懣やる方ないお気持ちも、痛いほどよく分かるつもりです。
ただ、それを話したところでまるで筋違い、むしろ制作側の思うツボ。
まー冒頭の一幕が゜、私の印象を全て言い表しているという事ですねhappy01

今回お話したいのは、何故今、そういう旧必殺テイストのかけらも無い作品が、必殺ブランドの王道として制作され続けているか、という点についてです。
まあこれは、長きに渡る必殺シリーズのどの作品をお好みかで受け取り方も変わってくるでしょうから、まあ古いファンはそんな風に考えた、とでも思って下さい。

今作の冒頭に『朝日放送 必殺仕事人シリーズ 30周年記念』と出るクレジット。
これを見た時、私は気づくべきでした。
この作品、「必殺シリーズ」の新シリーズではないんですね。
あくまで「仕事人」という作品の延長線上企画。要は1979年から始まった「必殺仕事人」を基とするあの「キャラクターショー」の新作なんですよ。

そもそも出発点からして、旧必殺のテイストを求める方が間違っているんです。
「鉄が」「半兵衛が」「剣之助が」っていくら言ったって、それは今作のオリジンではない。
この新作の基は「飾り職人の秀」「浪人の左門」であり、そこにあるコンセプトは「人様の命を頂戴して金儲けする悪党」じゃなくて、「世直しの義賊」なんですから。


「そりゃー制作側の言いわけじゃないの?『30周年』の表記だって単なる冠だろうし」なーんてお考えの方もいらっしゃるでしょう。
ところがですね。映像作品にとって冠というものは、それほど軽いものではありません。冠があるかないかで、スポンサーから捻出する制作費や局の制作体制はまるで変わってくるのです。
その代わりスポンサーからも「仕事人30周年なんだから、その冠にふさわしい内容にしなけりゃお金は出せないよ」なんて縛りが出てくるわけですが。

「そんな縛りがあるくらいなら、スポンサーを蹴ってでも内容を充実させるべき」というご意見もあるでしょう。
ところがこれも大きな間違い。現場の立場で言えば、スポンサーが付かないという事は、即、番組の制作中止を意味します。
内容の充実などのレベルの前に、番組企画そのものが立ち消えになってしまうんです。番組はビジネス、先立つものはヤマブキ色のなんとやら、という訳ですね。


視聴者にとっては「つまらなかったら見なきゃいい」という自由はあっても、「番組の内容に口を出す」自由は無いという事です。
もし、そこまで旧必殺にこだわるなら、スポンサーとして巨額の制作費をポンと出すか、もしくは署名活動でもして世論に訴えるしかないでしょう。
現状への不満や夢を語ることは勝手ですが、語るだけでは何も変わりません。

そこまで腹をくくる度胸があるかどうか。私財を投げ打つ覚悟はあるか。
自分の好みの作品を作るという事は、それほどまでに過酷なものなのです。


さて。そういう生臭いお話は置いといてhappy01
なぜそこまで、局側が『仕事人』という看板にこだわるのか。
今作の録画を見ながら、私も色々考えてみたんですが。
無い頭をヒネって至った結論は、やっぱり「時代の流れ」という事ですね。
まーおざなりの言い方で申し訳ありませんがcoldsweats01


「お前はあい変らずとろろ飯が好きかぁ」なんてヒガシ氏のフニャフニャのセリフをボンヤリと聞きながら、おぼろげに見えてきた考えが一つ。
それは『必殺シリーズメイン視聴者の多世代化』とでもいうものでした。
ウルトラやライダー、ガンダムなどと同じく、必殺にも視聴者世代の差が顕著になっているという事ですね。


単純に考えれば、その視聴者世代は三つに分けられるような気がします。
作風の違いじゃないですよ。あくまで視聴者側に立った見解です。
分かりやすいように、各世代がリアルタイム視聴していた作品を見てみると・・・


第一世代 1972年『必殺仕掛人』から1982年『新必殺仕舞人』まで
第二世代 1982年『必殺仕事人Ⅲ』から1992年『必殺仕事人激突!』まで
第三世代 1992年以降のTVSPから2007年『必殺仕事人2007』まで


あくまで私の印象ですので、個人個人で若干のズレはあるかもしれませんが、ほぼこんな感じに分けられるような気がします。
ここだけの私見ですので、異論がおありでしたらごめんなさいcoldsweats01
視聴者が最初に触れた必殺作品がどの世代であるかによって、必殺シリーズという作品から受ける印象はまるで変わってしまうという事ですね。

私の場合はもう、言わずもがなの第一世代なんですが、実際は完全に線引き出来ない為、「自分は仕事人Ⅰで見限った」「私は2007が必殺初体験」なんて方も多いと思います。

あくまで推測ですが、現在の必殺視聴層は、ここで言う第二世代と第三世代がメインなんじゃないかと思うんですよ。つまり人数が一番多い。

おそらく現在、データ上の必殺メイン視聴者とは、1982年の仕事人ブームで必殺視聴者デビューを果たし、以後スペシャルや劇場版などを見て過ごした世代。
そこが中核になっていて、そんな第二世代が親となり、シリーズを幼少期から一緒に見ていた彼らの子供がファンとして目覚めたのが第三世代、という訳です。

第一世代のハードな作風に対し、第二・第三世代のソフト、アイドル路線が市民権を得た結果と言えますが、そちらの作風を好む世代の方が多いのですから、制作側もそちらの方が数字を取れると思うのは自明の理。実に簡単な仕組みです。


確かに必殺シリーズは初作「仕掛人」から1977年「新・仕置人」までが一つの括りであり、圧倒的な高クォリティーを誇る事実は私も認めますが、実はそれらの名作が放送された期間は、シリーズ初期のわずか五年間に過ぎないのです。
実際の所、途中のスペシャル化を挟みつつ現在も続く必殺シリーズの大半であり初期作品の六倍、30年もの期間は、『仕事人』という冠の元に正義の殺しを行う「ヒーロー」の活躍を描くドラマがメインであった訳ですね。
で、実際に視聴率も伸びている。この事実は大きいです。


確かに後年、映像ソフトやCS放送などで旧作に触れる機会があったにせよ、人間、最初に見た物をモノサシとする強烈な習性がある為、仕事人シリーズのライトな作風、華麗(と言うのもなんですが)な殺しのシーンに魅了された者が初期作品に覚えた違和感は、かなり大きかったのではと思います。
事実その強烈な個性ゆえ、視聴者を選ぶ作風でしたからね。旧作はhappy01


逆に言えば、初期作品をリアルタイム視聴し、そのクォリティーを肌で味わう事が出来た私たち第一世代は、とても幸せな時代を過ごせたという事になりますね。
毎週、命を削る仕事師達の生き様、魂の叫びを、共に感じられた訳ですからhappy01


おそらくそのデータが明らかになったのは、一昨年の『仕事人2007』に寄せられた視聴者からの反響や視聴者リサーチによるものでしょう。
秀や勇次の活躍に懐かしさを覚え、ホスト系殺し屋が闇を走る映像に魅了された世代が、最も新作必殺を待ち望んでいる事を、制作側も把握したと推測されます。
さらにその流れを汲み、ジャニーズ系イケメンの主人公を中心に据える事で、80年代に女子高生を虜にした必殺伝説再び、と考えた戦略も、想像に難くありません。


つまり今回の新作『仕事人2009』は、前述の第二世代、第三世代の為に作られた、『80年代仕事人のハイブリッドコピー』なんです。
第一世代の私たちがいくら作風や内容について語っても、意味がないんですよ。
「志村けんのだいじょうぶだぁ」で作られた必殺のパロディに向かって、「あれは必殺じゃない」って言ってるようなものでhappy01
最初から制作側は、第一世代を相手にしていないんですから。


実はですね。私は別にその現状を、悪いと思っているわけじゃないんですよ。
元々、テレビというものはそういうメディアなんです。
番組にとって視聴率は命。第一、シリーズ初作の『仕掛人』だって、裏番組の『木枯し紋次郎』との視聴率競争の中で生まれた訳ですし。
そんな出目の必殺を、「視聴率の為にクォリティーを落とす事は」なんて言ってる方が本末転倒。もっと世の中は公平に考えないとhappy01


「だったら必殺なんてタイトルを付けないで欲しいな。見る方はどうしても、旧必殺を期待しちゃうしねえ」
それは確かにそうですね。冒頭のお話の「ラーメンという名前なのに違う味」とは、そこを言いたかったんです。
でも、その「期待させる」という作戦も、制作側の戦略の一つなんですよ。
テレビは視聴率を稼ぐ為には何でもやります。その程度はまだ可愛い方。
もっと凄い事だって(以下自粛)


だからですね。もっと見る側も賢くならなきゃいけないんですよ。
「ここは商売上の戦略。ここは本音」みたいな『選作眼』みたいなものを磨かなければいけないと思います。

ファンの中には、作品が99%の出来であっても、1%のミスを探し当てると、まるでそれが致命的なミスであるかのごとく拡大解釈、鬼の首でも取ったように騒ぎ立てる人が居ますが、だったらその人は残り99%を考える、作る能力があるのかと思ってしまいます。
99%のレベルなんてほぼ完璧。それ以上、何を望むというのでしょうか?
人間が作る物に完璧は少ないです。(あえて「無い」とは言いません)
しかも前述のように、色々な思惑が絡む番組のこと。
作る側に、思うに任せぬ事情がある事だって多いのですから。


つらつらとお話してきましたが、これが現在の偽らざる思いです。
ご意見等おありの方は、どんどんお寄せ下さいhappy01
でも、一つの光明もあるんですよ。
9日から始まるテレビシリーズ。これは確かに、前述の80年代仕事人のコピー的雰囲気が濃厚ですが、これは回が進むにつれ、どう方向転換するかはまだ未知数。視聴者の動向によってはライト路線に変わり、かつてのハードな作風が復活するかも。
いや、それらのどれとも違う、『第三の必殺』の登場だってありえます。
それは誰にも、制作側にさえ予想できません。
こういう振り幅があるから、リアルタイム視聴は楽しいんですよね。


でも。作風が最後までそのままだったら。
旧作ファンの私は、やっぱりつぶやいちゃうんでしょうね。
意味がないとは知りながら。

「冗談は、てめえだ。」なんてhappy01

2009年1月 4日 (日)

EB.ZEN081027

えー・・・今見終わりました。
とりあえず、旧作ファンのおっしゃりたい事はよーく分かります。
すべて私も同意見です。
しかもあまりにも・・・なので、ちょっと考えがまとまりません。
いずれ感想などアップしますので、今夜はこのサブタイでお許し下さいcoldsweats01
番組をご覧になった方なら、サブタイの意味はお分かりですよね。
スタッフがあそこにこだわる訳は?何かの暗号?
(超限定話題で申し訳ありませんhappy01

2009年1月 3日 (土)

哀愁のあかね雲

ついにと言うかやっとと言うか。ファンには微妙な再開ですが。
必殺シリーズ最新作『必殺仕事人2009』が、明日から始まりますね。
明日のスペシャルドラマに続き、9日からはレギュラー放送も。


詳しくはこちらまで。

必殺仕事人2009公式HP

http://hissatsu2009.asahi.co.jp/spdrama.html

一昨年の7月に放送されたスペシャルドラマ『必殺仕事人2007』の好評を受け、朝日放送が満を持して放つ21世紀の必殺に、期待と不安がない交ぜになっていますcoldsweats01

「仕事人2007」については放送直後、「ネヴュラ」でも感想などお話しておりますので、そちらをご覧頂ければ、私のスタンスがお分かり頂けるかもしれません。

2007年7月8日(日)『右手の刃が鈍る訳』
http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2007/07/post_eeb5.html

で、まあ、私はコテコテの旧必殺ファンなのですがhappy01 
前述の『2007』がそれなりに楽しめた理由は、ストーリーやキャラクターの配置よりも、旧作へのリスペクトや一枚絵のクォリティーが大きかったりする訳です。
現代劇・時代劇を含め、現在制作されているテレビドラマの中で、あれほど「闇の表現」にこだわった映像は、そうそう見られるものじゃありません。
さすがシリーズ初作『仕掛人』から、テレビではある種ご法度だった陰影の現出に重きを置いたカメラ・石原興氏の意地。今回の新作でもメガホンを取った石原氏の事ですから、またまた深みある映像で酔わせてくれるでしょう。

当然ながらまだ未見ですので、映像のクォリティーへの期待のみに終始してしまうところが歯がゆかったりするのですがcoldsweats01 他の部分への期待が億劫になってしまう理由はやっぱり、かつて必殺シリーズが持っていたピカレスクロマン、ハードボイルド的テイストが現代に於いて受け入れられない事情も分かっているからです。
言い切ってしまいますが、テレビ(特に地上波)はもはや、視聴層・視聴姿勢が昔と大きく変わっている。これは作り手として肌で感じる事です。


確かに今、初期必殺を再放送などすれば、それなりに視聴率も伸びるとは思うんですよ。ところがその「視聴率の理由」が違う。
以前ならそのドラマ性やキャラクターの深み、世界観に対し、視聴者は反応したんですが、今はもっと即物的な理由、「一時間のストーリーを追いながらドラマを味わう」と言うよりは、その瞬間に画面に映っているタレントのカッコ良さ、仕草やセリフに反応する訳です。
ドラマの流れではなく、一枚絵としての美しさ、クォリティーが人気に繋がる。連続ドラマ一本あたりの話数、芸人さんのギャグの所要秒数が年々短くなっている現象と似ていますね。
この視聴者の嗜好はやっぱり、現代人のライフスタイルと切り離せないと思います。要は今の人は、結末が分かっているドラマの為に、ブラウン管の前に一時間も座っているほど暇じゃない、という事なんでしょうね。


それならいっそ割り切って、必殺だって殺しのシーンだけを流す「必殺ファイト」的発想もあるんでしょうが、さすがにそこまで思い切った事は製作陣も二の足を踏むのでしょう。一応ラストの殺しに着地させる為の理由付けという意味で、それまでの40分が作られるという事ですね。
そこまで言ってしまっては身もフタもありませんがcoldsweats01 こと1980年代以降の「仕事人」シリーズは、現代人の嗜好を先取りしたかのようなこの作劇法が顕著になった事は否めません。

研究本などで見かける『「仕事人」からはバラエティー的作劇』『それは時代の要請』といった記述も個人的には非常に納得できます。
ファン大方の見解である『新・仕置人』までの旧必殺シリーズを「ドラマ」とするなら、80年代にブームを巻き起こした『仕事人』シリーズは「キャラクターショー」なのです。
制作側の思惑が変わっているのですから、ファンの好みが二分されるのも当然ですよね。


確かに旧必殺ファンにとって、80年代の仕事人ブームから受けた余波は計り知れないものがありました。受難の日々と言ってもいいでしょうcoldsweats01
「簪を回す、三味線の糸を口で引っ張る」というアクションが必殺のトレードマークになってしまったことで、あの念仏の鉄の「指鳴らし」や石屋の大吉の「クルミ割り」、知らぬ顔の半兵衛の「首手ぬぐい当て」などが、時代遅れの歌謡曲のように忘却の彼方へ追いやられてしまったのですから。
鉄サマに心酔して映像業界を目指した私など、この状況は非常に辛いものがありましたね。まるで隠れキリシタンのごとく、人目を忍んで背骨折りアクションの「素振り」に明け暮れたものです(ウソですがcoldsweats01


まあ今考えれば、あの頃のブームによって仕事人というブランドが確立され、今もこうして新作が作られるわけですから、耐え忍んだ旧必殺ファンの苦労も無駄ではなかったという事で。(うーん上から目線ですみませんcoldsweats01

でも個人的に、一昨年の『仕事人2007』に不満があったり今回の新作に不安を覚えるのは、その頃の心のしこりが残っているからなんでしょうね。
心の中でどんなに「必殺はそんなに軽くない!ルールとモラルの狭間でもがく人間のドラマなんだ!」と叫んでも、眼前に展開する映像は「カタルシスのみの時代劇ヒーローアクション」。
若くない私には、そのギャップを埋める心の弾力はもうありませんhappy01
新作を及び腰で見てしまうのは、あまりにも変容した必殺を受け止める気持ちの余裕が無いから。
これは必殺ではないと自分に予防線を張っておきたいからなのかも。


ともあれ、見てみなければ何も語れませんね。明日のスペシャルドラマ、9日からのレギュラー放送共に、現代の必殺を刮目して見ようと思います。

とはいえ、往年の仕事師の勇姿もご覧頂きたいのが、旧作ファンの願い。
ちょっと長めですが、二作ほど載せてみました。
お時間ある方はご覧下さい。


『新・仕置人』はもちろん鉄サマlovely



意外にも八丁掘の旦那は、『仕置屋稼業』が好きだったりしますhappy01

2009年1月 2日 (金)

初夢大部活

ちょっと出来すぎたお話なので、信じていただけないかもしれませんが。
本当のお話です。まー夢なので本当も何もないんですがcoldsweats01

今日の昼間、正月気分の中でちょっとウトウトしていまして。
そこで見た夢が、なんと『宇宙船映像倶楽部』部活の一場面happy02
ホビージャパン編集部に於ける「企画会議の一幕」だったのでしたhappy01


確かに、「宇宙船」誌vol.123は今月9日発売。それに伴い応募結果も発表されますが、正直、ある驚愕の事実により私の応募作はボツがほぼ確実(ちょっと理由は言えませんが)なので、部活の事はしばらく頭から離れていたのです。
ですが、潜在意識の中には残っていたんですねー。まさか夢に出てくるとはcoldsweats01

まー確かにこの倶楽部は、部員になれば活動への参加資格が頂けます。
私も部員の末席を汚す身ゆえ、お呼びがかかればいつでもお邪魔できるのですが、昨年中に予定されていた部活がどうやら延期されたようでもあり、上がっていたモチベーションの行き場が無くなっていたのかもしれません。
それが夢の形をとって現れたという事なら、何となく納得もできますhappy01

考えてみれば、これが今年の初夢。縁起が良いのか悪いのかhappy01
この初夢が今年の私を暗示しているというのなら、それはそれで面白いですが。
そんなわけで、ちょっとその夢の中身をお話しましょう。
おバカの世迷言なので、あまり真剣に読まれないようにcoldsweats01

舞台は東京・渋谷のホビージャパン本社・会議室。
(伺った事はないので、よく行く地元局の会議室をイメージしましたが)
夢の冒頭から、既に会議は中盤の様子。
何故かそこに雨宮部長の姿はなく、お声だけが聞こえてきます。

言ってみればここはショッカー本部。部長は首領の役どころなんですねhappy01
で、部員の私たちはショッカー幹部といった所。

でも部屋の中央にはホワイトボードが立てられ、挙げられた意見を「宇宙船」編集部員の方が書き綴っています。
そこがまあ、会議と言えば会議らしいですが。


「ひょっとしてこれ、部活の名を借りた人類征服計画のレクチャーじゃshock
なんて不安が頭をよぎる頃、どこからともなく雨宮首領(じゃなくて部長)のお声がエコー処理で響き渡り・・・
「実際の撮影プランに入る。
このシーンの候補地について意見のある者!」

おおっと。もうそんなところまでお話が進んでるのね。
手元の資料をひっくり返しても、そこは夢のお話、資料は見事に白紙。
(手元はモヤがかかったように見えなかった、
という方が近いかなhappy01
で、これが面白いんですが。
他の部員の方々ってまだお名前しか存じ上げないので、お顔がはっきり映像化されないんですよ。うまく言えませんが、ガス化途中のガス人間・水野みたいな感じで(これも分かる人は少ないかなhappy01

前述の資料と同じく、これもDGI(ドリーム・グラフィックス・イメージの略happy01)のなせるわざなんでしょうが、まー現実の認知度をストレートに表していて、夢ならではのアバウトさが楽しかったりしてhappy01


意見交換の様子を聞けば、議題のシーンは他部員さんの課題作。
舞台は狭い部屋で、そこで展開される密室劇的な内容の様子。

それならと手を上げた私は、今この会議が行われている部屋を使えばいいじゃないですかなんて言いだして、具体的なカット割りから必要機材までを勝手に話し出しちゃうという・・・


「狭い部屋とは言っても、内容からして照明効果の占める量が大きいですから、広めの部屋じゃないと照明機材が仕込めませんし、この部屋の一角あたりが適当じゃないですかね」
「ちょっと荒れた画面効果が適当と思われるので、カメラは絞りをギリギリ、最初は引きから狙ってピントをボカすと面白そうですね」
「でもエモーションは断ち切らない方がいいのでワンカット長回しで行きましょう。アドリブ風カメラワークをこなせるセンスとテクを持ったカメラマンさん、ご存知じゃないですか?」
「でも固定カメラはまずいですね。ドリーをつけてある程度動けるようにしておいて、キモの所はズームで何とかなりそうかな。そうすると見切れが出てきちゃうから、このあたりのセットはちょっと作りこんで・・・」


なーんて、わかったような事を延々と話すという、「こんな部員はいやだ」の見本のような失態をさらす私。夢はこの途中で無責任に終わりました。
まったくお恥ずかしいったらありゃしないweep
ご同業の方ならお分かりかもしれませんが、こういう夢を見る理由って、理想の作品を作りたい願望と職業病が一つになったようなものですよね。
本当はこうしたいのに、予算やスケジュールの都合でどうにもならない現状に対する心理的圧迫が、全部出てきちゃってます。
まー年明けの夢という事で、ここは一つ広い心でお許し下さい。
実際の部活では、この百分の一も語る度胸はありませんからhappy01

でも企画の段階を含め『宇宙船映像倶楽部』が目指す物って、おそらくこういう、非常に実戦的な世界なんだと思います。
「こんな作品が出来ればいいねー」「私はこんなヒーローが見たいなー」なんて甘い夢を語り合うヒーローファンの飲み会的空気は微塵も無く、そこはもはや円谷や東映ら大手の作品に挑む戦場。
机上の案を形にする難しさを、肌で感じなければならない世界なのです。
雨宮部長が何度も口にする「これはコンテストではない」という言葉が、それを強く主張しています。入選して表彰されればそれで終わりじゃない。
むしろ入選や入部にしても、出発点のはるか手前と言っていいでしょう。
入部の段階なんて、まだまだ入口。
これから部内の「ポジション」を確立して「選手」として認められ、作品という「試合」の「メンバー」になるまで、道のりは遠いのです。


この倶楽部の最終目標が、作品を世に送り出すという所にあるなら、そこには「自分の企画が通らなかったからやる気が出ない」とか「他人の企画への意見が思いつかない」なんて甘えは通りません。
一つでも作品化の可能性が見える企画があるなら、部員全員でバックアップする。そこではむしろ自分の企画より、他人の課題作への提案が優先される場合だってあります。
新企画が浮かばないなら、それまでの課題作に対して全力で考える。
「部活」という名称に込められた意味は、きっとそこにあると思います。
宇宙船誌にその志がなければ、「宇宙船企画コンテスト」という名称でもよかったはずですからhappy01


私のこの夢は、倶楽部に対するそんな意識の表れでもあったのでしょう。
自分の企画の内容ではなく、他部員の課題作に関する会議の場面が夢に出たことが、その意識を如実に物語っています。
そういう意味で、私は今までの応募作は自分の手を離れたと思っています。
他部員さんの課題作も含め、それらは言わば倶楽部の共有財産。
部内でどう変わったって、また応募作同士が融合したってOKなんです。
「倶楽部」として一つの作品が創られれば、それが部員全員の才能・努力の結晶なんですから。


ですからこれから、私の立ち位置は「企画を応募する」事に「課題作実現化のサポート」も加わって行くのでしょう。
それに値する課題作も揃いつつありますし。
確かに新企画考案は重要。私だって好きですが、部員全員があまりにもそちらに傾倒してしまうと「頭は多いけど手足が無い」みたいな状態に陥る危険があるからです。

「沢山の企画を出す」事も大事ですが、「一本でも企画を作品化」しなければ意味が無い。そのためには適材適所の采配やチームワークも重要。
ピッチャーばかり9人居ても、野球はできないという事ですhappy01


そういう意味で私は今回応募した自作に対し、以前ほど期待していません。部活内容への興味が、応募だけではなくなっているのです。
既存の課題作をバックアップする立場。部員がそういう意識を持たなければ、倶楽部の活動は滞るであろうからです。
そうなっては本末転倒じゃないのと。
「そんなの、編集部員の仕事でしょ」というご意見もおありでしょう。
でも私の本業はディレクター。企画が映像化された時の喜びを誰よりも知っている人種なんです。もちろん、そこまでの苦労の楽しみもhappy01


でも、企画応募のモチベーションも、決して手抜きはしませんよ。
企画を考えないディレクターは、飛べない飛行機みたいなものですからhappy01


そんなわけで、今年の初夢は、私の指針を再認識させてくれました。
今年の『宇宙船映像倶楽部』は、実り多いものになって欲しいですね。
でなければ、編集部宛に年賀状を送った甲斐がありませんhappy01
今日の夢が正夢であったかどうか。その結果はもうすぐ・・・
いや。正夢に「なるか」じゃなくて「意地でもする」のが、私たち部員の意気込みなんですよね。きっとhappy01

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2009年1月 1日 (木)

元旦ギュワッチ

Ff

        fujiあけましておめでとうございま~すfuji


旧年中はさまざまなテーマ、素朴な疑問、おバカ企画などにおつき合い頂き、貴重なご意見なども頂いてありがとうございました。
まー今年もこれまで通り、日々感じた事をつらつらと書き綴っていきたいと思っておりますので、どうぞ温かい目で見守ってやって下さい
happy01



いやーついに、2009年が始まっちゃいましたねーhappy01happy01happy01
まー去年は悲喜こもごもsweat01色々な事がありましたが、年が明けてしまえば強引にリセット、新たな気分に変身という意味で、新年最初はこんな写真をアップしました。
BGMは筝曲「ウルトラマンの歌」かなんかでnote


この写真、名づけて「気分はギュワッチ!」
ウルトラファンの皆さまには、怒られるかもしれませんがhappy01


お察しの通りこの「ウシトラマン」は、先日発売されたバンダイ製フィギュア「円谷倉庫」の「ウルトラマン 変身パースモデル」を彩色したもの。
画像処理ではなく、実際に手塗りしていますhappy01

Photo_2 通常バージョンと並べればご覧の通り。
牛カラーに塗り替えると、ウルトラマンもずいぶん印象が変わりますねー。

ベースの白をエアブラシで吹き、黒部分は筆塗りですが、アドリブで塗っていたのでちょっとムラやはみ出しもcoldsweats01
まーいいでしょう。こういうのは楽しむのが大事。
民芸品のおみやげみたいな手作り感が出せればいいかなとhappy01

まさに今年の勢いを象徴するようなこのフィギュア。
ちょっと気に入っています。
この写真、年賀状にも使ったので、自分用に一枚印刷、写真立てに入れて飾りましたcamera

まー年明けからおバカですが、これも余裕と気楽に捉えています。
何かと大変な時代ですが、ウシトラパワーでがんばりましょう。
このパワーが皆さんにもおすそ分けできれば、これに勝る喜びはありませんhappy01



さて。いきなり昨年のお話に戻るのもなんですがcoldsweats01
実は昨夜、ちょっと琴線に触れるお話を聞きまして。

毎年、大晦日番組を年の瀬の風物詩と感じない私は、昨夜もできるだけ年末感を持たない番組を探し、あてもなくチャンネルをいじっていました。
悪い癖で、もはや新聞のテレビ欄さえ確認しない私。
画面の第一印象で見るかどうかを決めるという、ある意味ガチ勝負的な視聴姿勢なのですhappy01

ですから見始めは番組の途中である事が多いのですが、その分、番組そのもののテイストを端的に捉えられて、自分には合っているようです。
その番組も、チャンネルを変えた途端に目に飛び込んできた画面は、端っ歯にタバコを銜えた故・市川崑監督のお写真でした。
「あらっ?」そこでリモコン操作の手が止まる私。

その番組がNHK教育テレビで夕方5時50分から放送された「あの人からのメッセージ2008」である事を知ったのは、かなり見進んだ後でした。

まーこれも、言ってみれば年末らしい企画なのですが、さすがに最近はこれくらい中身がないと地上波を見る気がしない私は、これ幸いと番組につき合う事にしたのでしたhappy01

昨年も様々な分野で、多くの巨星がこの世を去りましたね。
私が所属するオタクの分野でもhappy01 前述の市川崑監督をはじめ、赤塚不二夫さんや緒形拳さんなど、後年に語り継がれる方々が天に召されました。
番組ではNHKアーカイブスに残された彼らの映像を再構成、含蓄溢れる名言・至言を振り返り、高橋源一郎,岸本葉子,天野祐吉,立松和平,呉智英さんらスタジオゲストが故人への思いを語るというものでした。
私が見始めたのは市川監督からですが、やはり故人・ゲストとも個性派揃いhappy01 なかなか楽しい番組でした。

市川監督についても、やはり残された名言、迷言は大変個性的、深いものばかりで、半分同業者の私などはうんうんと頷きながら聞いていたのですが、実はこの番組で私の琴線に触れたのは、市川監督の言葉ではなかったのです。

それは昨年4月2日、101歳で亡くなられた児童文学作家、石井桃子さんの言葉でした。
「ノンちゃん雲に乗る」という超有名作を世に残し、「くまのプーさん」などの翻訳家としても、文学界最長老としても知られた石井桃子さん。
名だたる作品タイトルを聞いたことがあっても、彼女自身の事を私は全くと言っていいほど知らなくて。
いやー年が明けてもおバカと無知は治らず。一生物ですねこれはcrying

番組では石井さんの児童文学への姿勢や執筆理念などを描いていましたが、その中で、おそらく彼女が最も伝えたかった事として、子どもたちに宛てた一つのメッセージが採り上げられていました。
そのメッセージはこのようなものでした。


”子供時代を思いっきり楽しんで下さい。
 大人になったあなたを助けてくれるのは
 子供のころのあなたです。”



リアルタイム視聴の上録画していなかったので、あくまで記憶です。
顛末や細部の言い回しは違っているかもしれません。お許し下さいsweat01
子供の頃に育んだ感性や考え方は、その人一生の人格形成に影響する。
彼女は、そういう事を言いたかったのではないでしょうか。
子供時代の体験は、それほど重要なのだと。


人生の年輪を重ねてゆく上で様々な出来事に遭遇する度、人はおそらく、子供時代に自分に根付いた考え方、信じるものが判断基準、行動原理となるのでしょう。
それは確かに言えるのかもしれません。確かに人は、成長の過程で色々な事を学びますが、どんな事であってもその捉え方の基準、言わば判断の根っこのようなものは子供時代に確立された一種のアイデンティティー、個性であるわけです。
それだけ、子供時代に出会う物事の影響は大きいと。
たとえささいな出来事や小さな感動、悲しみだって構いません。
人は、子供時代に刻み込まれた数々の思い出を通じて、
言わば一生に渡る「心の使い方の練習」をしているのですから。


感性豊かな子供時代を送った人は、やはり一生も感性豊かに過ごせる。
あるいはその逆だってあるでしょう。
感性の違いは人の数だけあります。
一概に良い悪いの判断はできません。
でもそんな中で、一つ確実な事は。
子供の感性を豊かにしてあげること、子供時代を思いっきり楽しませてあげる事こそ、大人の役割。それは決して金銭的な豊かさではありません。
お金で感性は買えないからです。

石井さんの児童文学に対する思いは、きっとその一点に集約されていたのだと思います。だから書き続けられたのだと。

この言葉に、私は深く頷きました。
「大人のあなたを助けるのは、こどもの頃のあなた。」
うーんその通りですねー。大人になって困った時の心の準備は、全て子供の頃に出来あがっているんだという。

子供時代にどこまで良い物に出会えるか。どれだけ素晴らしい感動を与えられるか。これこそが、大人に与えられた大きな義務なんでしょうね。

ひょっとすると、私がヒーロー作品にかけるエネルギーの基も、そのあたりにあるのかもしれません。
自分が子供の頃に感じた「許せない悪に対し、ゆるぎない正義を貫く」という精神を伝える事。
児童文学を貫いた
石井桃子さんのように。
でも正義を貫くという言葉の意味は、「悪を
倒す」という事ではありません。
「許す」「諭す」「折り合いをつける」など、正義の貫き方は決して一つではない。これも子供の頃に学びました。


確かにきれいごとかもしれません。私だってそんな思いを挫かれる事、自分の中に巣食う悪に負けちゃう時もありますし(そっちの方が多いかcoldsweats01
でもそれでもヒーローへの渇望、人間不変の正義は信じたいと。
それが私の原点、子供時代に培われたアイデンティティーだからです。
今の私を形づくるのは、やはり子供の頃の私なんでしょうね。

石井さんの言葉に、改めて教えられた気分でした。

以前にもお話したかもしれませんが、石井さんのメッセージはある曲の歌詞に通じるところがありますね。
人を突き動かすもの、未来に向かうエネルギーは、すべて幼い思いから出発しているという事。
年頭にはふさわしい言葉かもしれません。

今日はこの言葉で締めくくりましょう。って偉そうですがcoldsweats01
今年もこんなお話ばっかりですが、呆れずよろしくお願いしますhappy01happy01happy01


”行く先を照らすのは まだ咲かぬ見果てぬ夢
 はるか後ろを照らすのは あどけない夢”
 
                    「ヘッドライト テールライト」中島みゆき


Photo 正真正銘、
初日の出。電線が多くてすみませんcoldsweats01

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