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2008年3月26日 (水)

怪奇大作戦【嗤う毒蜘蛛】②

さて今回は、前々回記事『怪奇大作戦【嗤う毒蜘蛛】①』の続きです。

完全な連続ストーリーなので、前々回を未見の方は、まずそちらをご覧頂く事をおすすめします。

怪奇大作戦【嗤う毒蜘蛛】①
http://spectre-nebura.cocolog-nifty.com/cultnight/2008/03/post_db97.html


通常のクォーツ腕時計に仕掛けられた、電波時計用の受信装置。
さらに時計は逆回転していました。
人体落雷現象を解析するS.R.I.の前に立ちはだかる、新たな謎・・・

Photo14時6分。落雷事件の捜査に奔走する町田警部以下捜査班でしたが、事件の手がかりはいっこうに掴めません。
どう考えても、被害者が看板の前に立つ時刻と、自然現象である落雷のタイミングを合わせた計画的犯行を立証できないのです。
しかし解析を進めるS.R.I.チームの努力により、どうやら携帯電話が関係している事が明らかになって来ます。


現在、NTTDoKoMoやauなどが扱う携帯電話の一部機種では、時刻情報が電波送信されています。事件発生時刻、被害者の携帯電話には受信機録がありましたが、送信者は不明。
つまりこの時、看板の前で偶然に時刻情報電波を受信した事が、事件と何らかの関連性を持つと思われました。
事実、被害者の携帯電話は、電波受信部分から発火していたのです・・・



この「電波送信システム」って、全ての携帯会社が行っている訳じゃないんですね。まー最近は新機種も続々と開発され、ワンセグ機能など電波受信の方法も複雑化していますから、このストーリー設定も長くは持たないと思います。
既に古い設定かもsweat01
いずれにせよ、時刻情報を電波時計形式で送受信している機種が被害に遭ったという事です。大昔の機種を使っている私なんかには縁のない世界ですがcoldsweats01



16時21分。町田警部の依頼により、警視庁と協力態勢を組むS.R.I.は事件現場の検証を進めます。
やはり、電極板と電波の間には関連がありました。


Photo_4向かい合った二枚の電極板の間で電波を受けると、それは増幅され、通常の携帯電話のように呼び出し音が鳴る事が判明したのです。
しかも事件当夜は雷雨。極めて電気を通しやすい状況にありました。
もし、受信した電波が電極板に影響し、微力な落雷を増幅させたとしたら・・・
目撃された「光の糸」も納得できます。

しかし、依然として疑問が残ります。
落雷はあくまで偶発的なもの。これは事故か。はたまた事件なのか?



18時14分。捜査班の努力により、一人の男が捜査線上に浮かび上がります。
彼の名は土屋。28歳。日雇い的に工事現場を点々とするフリーター。
今風に言えばニートでしょうか。

土屋の素性を調べる町田警部。
土屋は昨年まで、電子工学分野の権威・中村研究所で、電波と電流の相互作用について研究を行う新進気鋭の研究員でした。
しかし昨年、彼は研究室から姿を消します。同僚の村上が、新開発の超電導物質について華々しい発表を行った直後でした。
この研究が学会に認められ、村上は一躍、時の人となりました。
村上の名声に土屋は引け目を感じ、学会から身を引いたのでは。
それが大方の見方でした。



Photo_521時9分。恐れていた第二の被害者が出ました。まったく別の工事現場で。
被害者は30代のサラリーマン。彼の場合は国産の電波腕時計(現在はカシオ製、シチズン製の腕時計が電波時計方式を採用)が引き金でした。
しかし現場は快晴。事件は落雷によるものではありませんでした。


なんと「光の糸」の原因は、看板に繋がれた工事用の電源ケーブルでした。
やはり何物かが看板に帯電物質を塗り、うまく偽装したケーブルで工事現場の電源を引き込んでいたのです。

「やられた!この帯電物質は、工事現場の電源でも充分に電波を増幅できるんだ!」くやしがる三沢。


昨日までこの工事現場に出入りしていた、土屋への容疑はますます濃厚に。
おそらく土屋は、第一の落雷事件からデータを分析、この仕掛けを実行に移したのでは。第一の事件はデータ収集用の実験だったのです。
事件の早期解決を焦る捜査班は早々に土屋を任意同行させ、事情聴取に挑みます。



「もっと早くいらっしゃると思ったのですが。」
意外にも、土屋の態度は堂々としたものでした。

余裕たっぷりの話し出す土屋。縁なし眼鏡の奥から冷たい眼差しを送る、聡明なその顔立ち。

Photo_2「確かに私が、電導物質と電波の関係について研究していたのは確かです。しかしその事と今回の事件には、まるで関係が無い。
百歩譲って、私が看板にその塗料とやらを塗ったとしても、被害者と私には何のつながりもないじゃありませんか。」

ほぞを噛む町田警部。確かに関連はもとより、事件当時、彼には完璧なアリバイさえあるのでした。
土屋の被害者のを結びつけるものは、今の所「電波」の二文字だけだったのです。
事件と事故の境界さえ曖昧なまま進む事情聴取。
のらりくらりとかわす土屋に、追求の矛先はどうしても鈍ってしまいます。
「土屋は何かを握っている。」町田警部のカンがそう教えていました。


「日本の警察は、状況証拠だけでは何も出来ない筈だ。家宅捜索でも何でもやって下さい。私は逃げも隠れもしませんよ。」
町田警部をあざ笑う土屋。しかし何故か町田には、彼の警察への挑戦的態度、異常な「証拠」への執着に、ある種の違和感があったのでした。
土屋の動向を町田警部から受け、不眠不休で解明に臨むS.R.I.。



Photo_5「怪奇大作戦」の大きな魅力の一つに、犯人側とS.R.I.、警察側の攻防がありますね。
もともと常識では理解できない超常的な犯罪ですから、通常の捜査ではどうしても追いつかない。
逆に犯人側とすれば、そこが法を超える快感となる訳です。
その快感の支えとなる超常現象を科学的な解析で追う存在が、我らのS.R.Iという訳ですが、今回は犯人にも予測できなかった現象が起こります。
そこを大胆な仮説と、科学捜査で突き詰めていくS.R.I.の姿。
ウルトラシリーズには見られないカタルシスが、そこにはあるような気もしますhappy01



Photo_7日付が変わりました。3月18日、午前17分。
憑りつかれたように牧が叫びます。

「そうだ!電波時計だ!ノム、腕時計をもう一度見せてくれ!」
慌てて時計を取り出す野村。

「見ろ。やはり時計は逆回転している。
これはリアルタイムに戻ろうとしてるんだ。
論理的じゃないかもしれないが。


『元々、この時計は数時間先に存在する物で、何らかの原因で過去へ飛ばされた。つまり俺達の時間軸へだ。しかし文字盤の表示は、飛ばされた時刻よりさらに未来の時刻で、飛ばされた時刻を目指して戻って』
いるんだ。
電波を受信している以上、そう捉えるのが自然だ。」



ちょっとここで解説を。簡単な例でお話します。
この時計本体が、
「午前時」に何らかの超常的原因で一時間前、「午前時」の世界に飛ばされたとします。しかしその時、文字盤の時刻表示だけが逆に一時間後、「午前時」
になっちゃったと。
つまり、時計本体と時刻表示がちぐはぐになった状態なんですね。
時計が飛ばされた時間軸は午前7時から未来、午前8時に進む方向で、文字盤の時刻は午前9時から、同じく一時間かけて逆回転し過去へ、つまり午前8時に戻っている訳です。
存在と表示が真逆の関係。あり得ない事ですがhappy01

過去からの方向と未来からの方向。この二点が交差する午前が、時計の飛ばされた時刻となる訳です。ややこしいお話でごめんなさいcoldsweats01


Photo_8「牧さん、この時計が過去へ飛ばされたですって。タイムマシンみたいに?」
「正確に動いている以上、そう考えるしかない。
いいかノム。
俺達は今、時間の流れに沿って未来へ進んでいる。この腕時計の時刻表示は、それと同じ速度で未来から逆行してるんだ。」
「じゃあこの時計は一体、いつの物なんです?」



「今進んでいる俺達の時間と、この時刻表示が戻る時間の交点。
時計が飛ばされたのは、おそらくその時刻だろう。
その瞬間に、何かが起こるのかもしれん。」



興奮を隠し切れない牧。
こういう時の牧さんって、ある種犯罪者と同化してますね。
ここが「怪奇」ならではの味でもあります。
プロファイラーは犯罪者と同化して考える。
既に40年前の番組で、それが行われていたとは。
「何か」と聞いて事件を連想した野村は、慌てて牧に尋ねます。



Photo_11「何かって・・・今起きている電極板事件と、何か関連が?」
「わからん。しかし土屋は否定しながらも、第三、第四の事件にも含みを持たせている。」
「この時計は【未来に起こった事件の証拠】だって言うんですか?」
「可能性の問題だ。例えば、これから起きるかもしれない事件の瞬間、電波の作用で、この時計だけが時間軸を越え、過去に飛ばされたとしたら・・・。今、何時だ?」

「夜中の一時ちょっと過ぎです。」
「お前が拾ってからほぼ17時間。この時計の針は3時過ぎをさしている。
正確に、17時間戻っているんだ。」

「でも拾ったのはマンション前ですよ。」
「場所は関係ない。もし、電波の作用で飛ばされたとすれば、時間軸の壁が弱い所を抜ける可能性だってあり得る。
今までにも、消失した物質が離れた時代に現れたらしい事例はあるが、その場所に因果関係は無いんだ。」


俺達の時間とこの時計の時間の交点は約7時間後。朝8時頃だ。
その鍵は、おそらく土屋が握っている。」


Photo_6二人の会話は、的矢所長によって遮られました。
「牧君。君の意見は仮説に過ぎない。それを確かめるには土屋に尋ねるしかないんじゃないか?行って来い。町やんには俺から話しておくから。」
「ありがとうございます所長。ノム、行くぞ!」
颯爽と飛び出す牧、野村。


しかし二人を待っていたのは、土屋の自信に満ちた「嗤い」でした・・・。



さてさて。ここまでで全体の約半分。
①のラストで全体の三分の一なんて言っちゃいましたが、進めていく内にだんだん膨らんじゃいまして。三部構成の予定が四部になっちゃいましたcoldsweats01
まー「起承転結」で行けば、「起承」までが終わった感じでしょうか。
毎度の無計画が出ちゃいました。ごめんなさいweep

また長くなっちゃったので、続きは次回以降にしましょう。

ひょっとして心和むネタが拾えたら、CM代わりに差し込むかもしれません。
春ですしhappy01気長にお待ち下さい。



ここからが今回、最も頭を悩ませた部分です。
オリジナル版「怪奇大作戦」で、第一話「壁ぬけ男」などを演出された飯島敏宏監督は、その演出テイストについて「江戸川乱歩の世界を目指した」と語っています。怪人二十面相的な、少年の心を捉える映像作り。
私もそれに習って、乱歩の世界観をちょっとだけ採り入れました。
ただそれは子供向けではなく、大人向け作品からの引用。

さすが大乱歩。個人的にこの発想は、非常に興味深いものです。
乱歩ファンの方には怒られるかもしれませんがcoldsweats01



警視庁に向かった牧と対峙する土屋は、一体何を語るのか?
逆回転する腕時計。牧の仮説は正しいのか?
そしてやってくる「時の交点」。
謎と恐怖に彩られたストーリーの結末は?
・・・なーんて。盛り上げすぎですね。
話百分の一でお考え下さいcoldsweats01


このストーリーはフィクションです。
   
実際の人物、会社、団体などを特定するものではありません。
   また、実際の事件より材を採ったものでもありません。

  写真と本文は関係ありません。

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