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2007年12月17日 (月)

気骨の店

きっかけは渋滞でした。
昨日の日曜日。久しぶりに実家近くの家電店へ足を伸ばした帰りの出来事。

先日車検も通り、エンジンも絶好調の愛車ミラジーノで、ハイ・ファイ・セットなど聴きながら寒空の中を走っていると。あら渋滞。
「さすがに師走の日曜日は道も込んでるなー。」
ずーっと先まで繋がる車の列にウンザリした私は、その先にある銀行へ寄るのを諦め、裏道からUターンしようとしたのでした。
その時、ふっとその近くに住む友人の言葉を思い出しまして。
「最近うちの近くのレンタル屋に、珍しいDVDがいっぱい入荷したんだよ。」


見れば件のお店は目の前。丁度お店の横には脇道が。
そこから駐車場へ入れば転回できちゃうか。
「珍しいDVD」という一言に惹かれた私がお店に向かったのは言うまでもありません。


読者の皆さんのみならず、最近はコンビニ並みに乱立するレンタルショップ。
1980年代に生まれたこのニュービジネスも、現在はTSUTAYAやGEOなどの大型複合チェーンにシェアも独占されつつあるようで。おまけにネット登録による宅配レンタルなんて便利なシステムなんてものが出来てくると、ショップ創世記に一攫千金を狙った個人経営のお店などは淘汰の波に押されっぱなし、大変苦しい状況に追いやられているような気もします。

ネットレンタルなんて高級システムにはとんと縁の無い私は、今だに近所の大型ショップで細々と旧作を借りるのが精一杯。ただそういうお店は客層が一般ファミリーや若年層にシフトされている為、私が見たいような作品がほとんど置かれていない。まーアイテムの回転率が生命線のようなレンタル店としてはしごく真っ当な経営方針ですよね。
私もその点は自分に言い聞かせ、見たい作品は購入を余儀なくされています。
しかし先立つものは無尽蔵ではなく。いきおい「見たいけど買えない作品」が山積み、心のハードディスクはエンコードの機会をいつも窺っている訳です。

でも大手ショップばっかり通いつめていると、その閉塞感に息が詰まっちゃう事もありまして。「この作品、DVDリリースはされているんだから、どこかのお店ではレンタルされているんだろーなー」なんて考えちゃうと、一度見たいだけでお財布をはたいて購入する意義について余計シビアになっちゃって。
そんな毎日が「幻のマニアックレンタル店」を夢想させる事だって事実なんです。
と言ってレンタルショップって、飛び込みで入る事ってまず無いですよね。どうしても自宅の近所を贔屓にしてしまって。
そりゃ返却の手間を考えればもっともな選択ですし。
前述の、私が向かったショップは自宅から車で25分程度。微妙な位置なんです。
でもせっかくのチャンスなんだし。
同じオタクの友人の言う事だからハズレは無いだろうと。

そのお店、実は昔ホームセンターがあった所で。建物だけそのままに、店内をレンタルショップに改装してあるんです。私はホームセンター時代によく通ったのですが、レンタル店化してからは今日が初めて。
「ビデオ1」という店名に、なんとなく大手には無いマニアックな匂いを感じた私のオタクアンテナは、さほど錆付いていなかったようです。


Photo写真はそのショップのレンタル袋とチラシです。見るからにローカルな香りが漂ういでたちですね(笑)。まーご覧のとおり、レンタル代もそれほどリーズナブルじゃないんですが、このお店の売りはその部分じゃなかったりして。
まー大手に比べ、そのラインナップのマニアックなこと。

最初に謝っておきます。首都圏や都市部にお住まいの読者の方には「そんなの全然大した事ないよ」と言われちゃいそうですね。ごめんなさい。
実はこのお店を教えてくれた友人は邦画マニア、さらにかの有名な新東宝映画の大ファンなんです。ですから彼の言う「珍しい作品」とは、邦画のクラシックタイトルの事なんですよ。

このお店には、1950~60年代を彩った新東宝映画の旧作がかなり充実していまして。全部は覚えきれませんでしたが恋愛物から時代劇、新東宝お得意の戦争物やアクション、サスペンス・ホラー作品(笑)まで30本以上あったと記憶しています。しかもそれらはいわゆる石井輝男や中川信夫監督作品などメジャーどころではなく(それらはほとんど無かったんです)怪作「江戸川乱歩の一寸法師」やあの池内淳子の「花嫁吸血魔」、小畑絹子の「女獣」など「狙った作品」ばかり(笑)。
しかも「新東宝コーナー」として会社で分けてあるあたり、「分かっている」感がひしひしと伝わってくるのでした。


確かにこれらの作品は、一時期CSチャンネル「チャンネルNECO」などで集中放送されましたが、DVDの高画質で見られる喜びは何物にも変えがたいものがあったりして。
しかも私はそれらをCSで見逃していましたから余計に嬉しかったのでした。
すかさずそれらの諸作をパッケージから引き抜いた私でしたが、改めて周りを見回してみるとこのお店、客層が大手と明らかに違っていまして。
要は、お客さんの年齢層が高いんですね(笑)。もちろんアニメーション作品も大量に在庫されているんですが、日曜日の昼間というのに子供の姿が全く無い。地元密着のショップである事を差し引いても、このお客さんの成熟具合はちょっと(笑)。


一通り新東宝作品に興奮した私はちょっと面白くなってきまして。大手との品揃えの違いを探るべく店内をぐるぐる散策してみました。
するとやっぱり面白い現象が。
このお店、メジャーなハリウッド大作や新作のブロックバスター作品などの在庫が思った以上に少ないんですね。ほんの申し訳程度にしか置いていない。お店の規模から考えればあり得ない在庫数なんですよ。また洋画より邦画の比率が高いみたいで。しかも旧作に力が入っている。
「俺たちの勲章」や「俺たちの祭」が全話揃いであったりするんですよね。
もちろんDVDで。

「祭」をBOX買いした私は泣きました(涙)。

で、もちろんチェックせざるを得ない特撮作品のラインナップはと言うと。
やっぱりありました。くすぐる作品が色々と。
ゴジラやガメラ、大魔神全巻は当たり前として、「妖星ゴラス」「大怪獣バラン」「宇宙大怪獣ドゴラ」あたりもまあ普通。ただ私がビックリしたのは「怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリアス」(1972年円谷プロ・東宝 飯島敏宏監督)があった事で。封切時、劇場鑑賞した作品です。
「えーっ、これがレンタルされてるお店、初めて見たよ!しかも隣は「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」だし(笑)。」
この二本に秒殺された私。思わず二本とも手にしちゃいました。

他にも東映製作の特撮作品「ガンマー第3号宇宙大作戦」「海底大戦争」「怪竜大決戦」など、セルショップでは見かけても購入には二の足を踏む作品が目白押しで。これらもしっかりお借り上げと(笑)。


これがテレビ特撮となると。ウルトラやライダー、戦隊シリーズは基本ですが、それに加えて「ミラーマン」「愛の戦士レインボーマン」「仮面の忍者赤影」「キャプテンウルトラ」「ジャイアントロボ」「悪魔くん」「イナズマン(もちろん「F」も)」「変身忍者嵐」「ロボット刑事」「快傑ズバット」「バトルホーク」あたりが全話揃っているんですね。
確かにこれらは、昔のお店ならVHSであったと思うんですよ。でもDVDで揃っているのは、近所では珍しいんですよね。しかもこれがアニメコーナーとなるともう(長くなりそうなので自粛します。)

笑わないで下さいね。こんなもんですよ私の行動範囲なんて。きっとネットレンタルならもっと凄いラインナップなんでしょうね。でもお店で遭遇するという驚きは、あらかじめ借りる作品を決めてレンタルを申し込むネットとは違う楽しみがあるんですよね。

まーそんな状態にすっかり正気を失った私は(笑)、とりあえず一週間で見られるだけの作品を10本ほど借り、後ろ髪を引かれる思いでカウンターへ向かいました。
「こんなお店、いったいどんなスタッフが回してるんだろう?」
疑問に思った私。こんなラインナップで商売になるんでしょうか。大手と比べ個人経営に近いこのお店は、店主やスタッフの意向が商品にダイレクトに反映されますから、スタッフはきっとオタクに違いない。

レンタルショップのカウンターは主婦や学生のバイトスタッフ、という私のイメージを、応対してくれたカウンターのスタッフは見事に裏切ってくれました。
彼は、ダイエット前
の岡田斗司夫にそっくりだったのです(笑)。

ルックスのみならず、口調までオタキングそっくりの彼の説明を聞きながら、私の目はカウンターの奥で商品の仕分けに忙しい年配の男性に注がれていました。おそらく店主に違いない彼からは、体中から「ここは俺の店だから俺の好きな作品を並べる」というオーラが。
やっぱりねー。でなきゃこんなお店にはならないよねー。いかにも「昔のレンタル店」っていうこのお店の雰囲気は、あの店主さんから漂って来たものだったんだなーと納得しました。


考えてみれば、レンタルショップももう「新しい」「古い」で色分けされる時代になったんですね。品揃えや商品の年代で住み分けが出来ると言うか。
ガンコ親父がお店の奥で睨みをきかす古書店のような「気骨」を感じるレンタルショップが、これからは貴重になってくるのかもしれませんね。
だってどう考えても、今の子供が「バトルホーク」の最終回に納得するとは思えないですから(笑)。これは「大きなお友だち」に向けたラインナップですよ。


Photo_2実は昨日借りた10本は今朝までにほぼ徹夜で全部見ちゃいまして。止まらなくなっちゃったんですよ。で、今日また借りてきちゃいました。
でも私、お客さんの高い年齢層を考えるたびに悲しくなっちゃって。
古いレンタル店に居心地の良さを感じる私は、つくづく古いオタクだなと(涙)。

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コメント

 私はネットの宅配レンタルの会員でして、何よりも楽しみなのは「商品検索」です。「まさか、こんな商品はレンタルされていないよなぁ‥‥。」と作品名を打ち込んで、「検索」ボタンをクリック! すると、まさかと思った作品がヒットしたりして驚いてしまいます。

 逆に、清水ジャンプで買ったBOXセットの作品がレンタルされていたりすると、軽く目眩を起こします‥‥。最近では、オタクイーンさんにもコメントをいただいた記事に書いた『謎の円盤UFO』や『レインボーマン』のレンタルを見つけた時には、背中にミョーな汗が流れました^^;

 そういえば、個人経営のレンタル店というのをなかなか見かけなくなりました。大規模店によって駆逐されてしまったようですネ。
 おっしゃる通り、これからは「邦画専門店」「アニメ専門店」「TVドラマ専門店」「ホラー専門店」のような、ジャンルによって細分化された専門店が出て来るように思います。しかし、そういったお店は集客率の良い立地でなければ、経営は成り立たなくなってしまいそうですが‥‥。

 ん~、「レンタル店経営」を口実に、好きな映画やTV番組のDVDを集められる店主さんが羨ましいです。

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より多くのひとに貴方のブログを見てもらえます。

 普段の道筋をちょっと外れた時に偶然立ち寄ったショップ。
そこには、かつて青春の日にうっかり買い逃したROKOのミリタリーソフトスキンや珊瑚模型のHOゲージが山ほど積まれておりました。
 どうして今まで、近所にこんな店舗があった事に気付かなかったんだろう、と訝りつつ、両手に持てるだけの絶番模型を抱えたガメラ医師は、お店の奥にある会計へと向かおうとするのですが、何故かどこまで進んでもレジにはたどり着かない。積み上げた模型の山が崩れないよう必死に歩きつづけていると…
 不意に目が覚める、
という業の深い夢を今でも見るガメラ医師。

「ビデオ1」は、まだ無くなってないんですね。羨ましい限りです。

自由人大佐様 私もいつも、宅配レンタルの誘惑には悩まされている一人です。
これまでは鑑賞体制にやや不備があったものの、ここ数日でちょっといいテクを学んだので、これからは宅配にも手を伸ばそうと企んでいます。
実はコメントを拝見した直後、ネットで宅配レンタルを検索してみましたが、その商品数には驚きました。これなら今までのようにレンタルショップ巡りをする必要もないですね。
便利な時代になったものです。

私も「清水ジャンプ」のBOXがそれなりにあるので(笑)、それらがレンタル化されていると凹みますね。しばらくは立ち直れないほどのショックです(笑)。
でもこればっかりは仕方がないですね。レンタル化を目論んで手を出さなかった作品がいつの間にか完売、しかもレンタル市場には出なかったとなると目も当てられないですし。一種の賭けですよね。これは(笑)。

今回発見したショップで面白かったのは、お客さんの顔ぶれやスタッフの会話が窺えた事です。結局同好の士が集まるこういうお店は、お互いの嗜好や情報を交換する場でもあるんですね。それがネットショップには無い魅力なんでしょう。
いずれスタッフとも仲良くなると思いますから、それなりに面白いお話が聞けるかもしれません。

でもおっしゃる通り、これからのレンタルショップはお客さんの傾向を見込んだジャンル分けが必要でしょうね。ただこれも地域事情による実現度の差が大きな障害でしょう。どんな業種もマニア度と売上率は反比例するような気もしますし。
それを無視して頑張るお店はもう、商売と言うより「道楽」ですね。
一度でいいから私も、そんな道楽を楽しんでみたいものです(笑)。

ガメラ医師様 私も以前、市内の有名模型店を巡ってROCO社のアイテムを買い漁ったクチです。ロングトム砲やGMCトラック、シャーマンなど、HOスケールのゴジラジオラマに合いそうなソフトスキンを集めました。
あのシリーズは種類も多く、しかも在庫が少ないのでカタログにはあっても入手は至難の業でしたね(笑)。

レンタル店に限らず最近は模型店も大きく様変わりし、私のような古いファンには敷居が高くなりました。「今はガンダムと美少女を置かないと商売にならない」なんて店主のぼやきを耳にする度、つくづく世の移り変わりの早さを感じます。
自宅のオタク部屋が着々と昔の模型店風に改装されているのは、そんな時代への私のささやかな抵抗なのです(笑)。

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