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2007年11月21日 (水)

恋する「ネヴィラ」

「やっぱり。そーだよねー。」
ブラウン管(オンエアはブラウン管テレビ鑑賞なので)前で一人喜んだ私。

珍しく点けていたゴールデンタイム・午後6時55分からのTBS系「水トク!クイズ!日本語王07」。何気なく見ていた私でしたが、ある一瞬で俄然目が輝きました。

ご覧になった方も多いと思いますが、この番組は普段私たちが何気なく使っている言葉の使い方や意味、また語源などをクイズ形式で解説してくれるという内容。
こんなお勉強風の番組しか楽しめなくなった自分に若干の寂しさを感じながらも、「ヘキサゴン」の作り物めいたボケの応酬よりはマシと思い、出演芸人の発言を無視して鑑賞していました。

目からウロコが落ちたのは番組開始後まもなく。英語をカタカナに直した表記についての問題でした。以下は番組中の出題とはちょっと方法が違いますが、あえてわかりやすくご説明しましょう。

「コミニュケーション」という表記は正しいかどうか?

ほとんどの読者はおわかりと思いますが、これは間違い。
正解は「コミュケーション」でした。

私、これを聞いて永年の戦いに決着がつきました。
というのは、この「コミュニケーション」という表記について、私はもう30年以上前から周りの人たちと議論を繰り返していた経歴があるからです。

私が「COMMUNICATION」という英語のカタカナ表記を「コミュニケーション」と覚えこんだのははるか昔。
それ以来、学校や職場で「コミニュケーション」という表記や言い回しを聞くたび「それって『コミュニケーション』じゃないの?」と尋ねる事数十回。

その度に「いや。間違いなく「コミニュ」だ」と力説する者、「英語のカタカナ表記だからどっちでもいいんじゃないの?」とはぐらかす者など、相手の反応もさまざまでした。
さらに不幸な事に、私の周りには一人として「コミュニ」派が居なかったのです。前述のようなあいまいな反応に翻弄され、「コミュニ」派の私は30年以上日陰の生活、まるで隠れキリシタンのような生活をを余儀なくされて来たのでした。(そこまで深刻でもなかったですが(笑)。


その永年の鬱積が今日のこの番組で一気に解消。実に晴やかな気分に包まれたと言えば皆さんにもお分かり頂けるでしょう。それはまるで冤罪事件の無実が証明されたような感動。クラスメートの給食費を盗んだのは私じゃないのよ的嬉しさが体の中を駆け抜けたのでした。

「オタクイーン、そんな細かい言い回しになんでそんなにこだわるの?」とおっしゃる方も多いでしょう。まーこれは私の性分、割り切れない事が気になって仕方がない性格のせいでしょうね。
幸いな事に、その性分は今のお仕事にも随分役立っています。
番組の企画書や台本を書くことが重要なお仕事であるディレクターにとって、言葉の表記は非常に正確性を求められるものだからです。
例えば取材先と打ち合わせを行った時。取材先は自分達の業界用語が世間でも通用すると思っています。ディレクターはその用語を租借し、一般の視聴者にも分かる言い回しに変えなければならないのです。


一つ例を挙げましょう。皆さんは大変意外に思われるかもしれません。
これからの季節に活躍するマフラーなどに使われる「カシミヤ」っていう高級服地がありますよね。これはインドのカシミール地方に生息するヤギの毛から作った織物の意味なんですが、放送用語では「カシミア」が正しいんですよ。

「ヤ」「ア」の違いでしかありませんが、この表記で以前、局のアナウンサーと大論争を起こしまして。だってユニクロをはじめ、今広告を打っているほとんどのメーカー、ブランドは「カシミ」という表記なんですから。さらに始末の悪い事に商品のタグまで「カシミ」表記なんです。これには参りました。

で、件の商品を販売しているブティックのスタッフに聞いてみても「カシミ」と覚えこんでいて疑問に思った事もなかった、という返事。以前「カシミ」と覚えた私は気になって仕方がなく、この素材名をナレーション原稿に書いても気持ちが悪くて仕方がない。こうなったら最後の手段、という事で、局の番組審議室とアナウンス部の両方に問い合わせる事にしました。
返答はこうでした。
番組中の表記について局側の見解を統一する役割の番組審議室の見解は「カシミア」。局の顔として正確な発音を心がけるアナウンス部の見解は「部内の全ての表記は広辞苑を基準にしているので、この場合も広辞苑に従う。」


この返答を聞いた私は即座に広辞苑をひっくり返し、そこに記された「カシミア」という表記にほっと胸を撫で下ろしたのでした。参考までに、制作部内の国語辞典数種類を全て調べてみましたが、なんとこれが、広辞苑以外はすべて「カシミヤ」表記だったのです。
世間一般の表記、また辞典数種類の「多数決」では明らかに「ヤ」でも、放送局としての見解は「ア」という、非常に奇妙なケースですよね。
まー結局、この件をアナウンサーに説明して読んでもらったわけなんですが、どんなに指導しても「ア」と「ヤ」が区別できるほど正確な発音が出来なかった為、どっちつかずの結果に終わっちゃいましたが。
私の苦労はなんだったのと(笑)。


でもこういう事って、正式な発音を理解しているかどうかでお仕事の進め方がまったく違ってきますね。ナレーターに「どっちなんですか?」と聞かれた時、ディレクターがオロオロしていてはお仕事全部の信頼性が失われてしまいます。
ほんのちょっとした事ですが、これは非常に大切な事だと思います。
蛇足ですが参考までに。テレビのコマーシャルなどで謳われている「カシミヤ」表記が放送局上黙認されている理由を推測しますと、これはおそらく「広告制作主であるスポンサーの判断を優先する」という一種のグレーゾーンによるものでしょう。
でも局が制作する番組では正確な表記を求めるという事なんでしょうね。
ただこの判断も局によって微妙な差があるようです。ですから全国的な統一見解ではない事を付け加えておきましょう。念の為。

こんな事を考えていてふと見れば、私のブログタイトル「恋するネヴュラ」の表記も、実は同じようなケースじゃないのと思い当たりまして。まーこれはブログ開設以前、自分の中では既に決着がついている事ですが、いい機会なのでちょっとお話しますと。

Photo_7ブログタイトルの「ネヴュラ」表記の言われがかの「スペクトルマン」から来ている事は、以前お話したとおりです。
ところがこの表記、「スペクトルマン」という番組上の表記とはちょっと違うんですよね。

写真は番組タイトルが「スペクトルマン」に変わってからのオープニング映像の1コマです。
他のヒーロー番組の例にもれず、スペクトルマンもオープニングには勇壮な主題歌が流れ、その歌詞が画面の下にテロップ表示されていました。画面に出ている歌詞をご覧頂けば違いは一目瞭然、「ネヴラ」じゃなくて「ネヴラ」になっていますよね。


これ、意外にも「スペクトルマン」という番組中では統一された表記なんですよ。あのアバウトな設定が魅力の(笑)「スペクトルマン」に於いて、この表記の統一性はちょっと驚きです。
歌もよ~く聞けばちゃんと「ネヴラの星の正義の勇士」と歌っています。

(個人的には前主題歌「スペクトルマン ゴーゴー」の方が好きですが、今回は便宜上この歌で)。
「ネヴィラ」。これは当然の事ながら「星雲」という意味ですが、これを頑ななまでにこう表記した理由はちょっと推測できません。この単語の由来は、あのヒューゴー賞と並び称されるSF文学の金字塔、ネヴュラ賞から来たものじゃないかと思ってもみるんですが、今ひとつ判然としませんね。「ュ」が「ィ」に変わった理由が。

「スペクトルマン」を心の源とする私のブログなら、本来は「恋するネヴラ」とすべき所なんですよね。鷺巣富雄氏に敬意を表する意味でも。
実際迷ったんですよ。でもそうしなかった理由は、やはり「なんとなく正式表記は『ネヴラ』なんじゃないのかなー」という私の性癖から来てしまった事なのです。
それに、まさか自分でもここまで続ける事が出来、おバカなブログとして皆さんに可愛がって頂けるとは思ってなかったんで(笑)。


そういう意味でも、認知度が上がった「ネヴュラ」の表記を変更する事はちょっと考えにくいですね。まーこれからも「ュ」で行きます。こんな機会で申し訳ありませんが、これからも「ネヴュラ」でよろしくお願い致します(笑)。

さて。期せずしてスペクトルマンの話題が出た所で、ちょっとこれも皆さんにお聞きしたい事がありまして。よくある怪獣名の表記についてなんですが。
スペクトルマンの初期タイトル「宇宙猿人ゴリ」第9話に登場した怪獣。
怪獣ファンの読者の皆さんはきっとご存知でしょう。鳥の羽根を持つ巨大な鼠の体から、鼠の双頭が伸びたあの醜悪な姿。
鼠のイメージ通り、恐ろしい病原菌を持つ怪獣。

「あー、あれ。たしか「ネズバードン」とか言わなかったっけ。」
ひょっとして、こう覚えている方も多いんじゃないでしょうか。素晴らしい。
ウルトラ怪獣に比べ格段に知名度では劣るピープロ怪獣の名前をそこまで記憶されているだけでも拍手ものです。


Photo_8ところがこの怪獣、正式名称は「ネズバードン」じゃないんです。
正式名は「ネズバーン」。
「ド」じゃなくて「ト」なんですよね。
「だって鼠の体に鳥の羽根でしょ。
鼠と鳥で「ネズバードン」じゃん。」

ごもっとも。でも「ネズバートン」なんです。
このエピソードのタイトルテロップもちゃんと「恐怖のネズバートン」、劇中でもゴリは「ネズバートン」と呼んでいます。

不思議ですねー。どう考えたって「ネズ」と「バード」でネズバードンですよね。このネーミングセンスはさすがに私も不思議でなりません。
まーこのあたりがピープロ特有のセンスなんでしょう。
なんといっても「ボントトルエカ」のピープロですから(笑)。


この辺を語りだすとゲルショッカー怪人「ガニコウモル」が「カニコウモリ」じゃない理由まで弁護しなければならないので(笑)「ま、そういう事」ぐらいに止めておきましょう。
でも、怪獣名としては濁点の多い「ネズバードン」の方が迫力では上なんですが。理にかなってるし。ああ三球照代の世界(笑)。

こんな風に、怪獣の表記について掘り下げてみるといろいろ面白そうですね。これからも時々思い出してみたいと思います。

さて。今日の最後はちょっとした謎を。
日本で定着した単語の語源についてです。
お話の途中、物議を醸し出した「カシミア」とはまた別のお話なんですが、メンズファッションを扱う高級ブティックで先日、初耳の語源を聞きまして。


「日本語として定着したある紳士服ジャンルの語源は、イギリス・ロンドンの地名「サビル・ロウ」から来ている。」

この日本語表記を聞いた私はいい年してビックリ。なにしろそんな物にまったく縁のない生活なので、新鮮な驚きを味わってしまいました。
博識な読者の皆さんはご存知の事でしょうね。いやー私は知らなかった。
答えは伏せておきましょう。ご存知ない方はちょっと調べてみて下さい。

あえてヒントを言えば・・・
まー、「セ・シボン」と「佐世保」みたいな関係です(笑)。

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コメント

昔は「シミュレーション」「シュミレーション」で悩みましたね。
今でも宇宙人だと「ペガ星人」「ベガ星人」で悩むのです。
ちなみに『スペクトルマン』だと、EDの歌の歌詞で
「惑星Eから追放された」を「わくせーいから追放されたぁ」
と歌っておりましたが、特に間違いはばれませんでした(笑)

時代で表記が代わった例としては「ダイヤモンド」「ダイアモンド」
なんてところがすぐ思いつきますね。

市川大河様 私も「わーくせーいー」組でした(笑)。
とにかくヒーロー番組の主題歌については聞き間違いが多かったですね。
あの有名な「帰りマン」の主題歌も、「燃える町にあとわずか」を「燃えるマーチにあとわずか」と歌っていましたから。当時も「ここでマーチって・・・戦闘BGMが流れるまであとわずかって事かな?」なんて、音効スタッフのお仕事を思いやるような歌詞に首を捻っていました(笑)。

「ダイヤモンド」は今、「ダイアモンド」と言うんでしょうか?それとも「ダイア」の方が古い呼び方なんでしょうか?
不勉強な私はまったく知りませんでした。ありがとうございました。
とすると(もうお分かりでしょうが)「ダイヤモンド・アイ」の表記は・・・
ま、「コンドールマン」だって、当時から「コンドール」なんて呼び方は無かったですから、かえって与えるインパクトは大きいんですが(笑)。

こんばんわ。
>「日本語として定着したある紳士服ジャンルの語源は、イギリス・ロンドンの地名「サビル・ロウ」から来ている。」

他の番組で聴いた事があります。
これを「漢字」にしちゃう所が日本人の凄い所というか。

仕事人スペシャル「ウェスタン月夜」で
「じろうえもん」が訛って「ジェロニモ」になったくらいの
センスを感じます。

ジャリゴン様 そうですよねー。
この漢字読みの単語がまさかそんな語源とは。
こういうケースは他にもいっぱいあるんでしょうね。
結構、特撮作品でも多かったりして(笑)。

必殺シリーズ中の「ムリヤリ漢字変換」はもう名物みたいなものですね。
特に仕事人、仕切人あたりは。
カラオケ、キン肉マン、グレムリンあたりでも勘弁して欲しいのに、UFOまで行くとツッこむ気力も無くなると言うか。
逆に爽快感まで感じるから不思議です(笑)。

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