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2007年11月27日 (火)

目も眩む落ち穂の中を

大ショック。
年末年始の特別番組の都合で、私の担当番組が数回飛ぶ事に。

一本毎の番組契約でお仕事を貰っている私には、この編成の都合というのが大変恨めしい。お仕事が減れば減った分だけ収入にも響きます。
これがフリーの立場の弱い所。まーそれなりの埋め合わせを期待する事として、今回は泣く泣く承諾しました。
こんな場末のディレクターを苛めて何が楽しいのよと(笑)。


そんな事情を知らされた事もあって、昨日は局からの帰り道も荒れに荒れ(笑)、とにかく思いつくままに馴染みのお店に飛び込む始末。
「むしゃくしゃした時は欲しかったワンピースなんかを衝動買いするのがいいのよ」なんて昔の仲間ものたまっていましたが、毎度貧乏な私にはそんな散財などできません。せいぜい近くのオタクショップでリーズナブルなグッズを買い漁るのが関の山。おまけにギャラも減るとあってはお財布の紐も締まるというものです。
小春日和ながら、私の懐には寒い木枯しが(涙)。

Photo_2というわけで買ってきました。この二つの包み。
読者の皆さんには御馴染みのマークの通り、一つはオタクの殿堂「まんだらけ」、そしてもう一つも近くの古書店で求めたものです。つまり二つとも新品ではありません。今日は、この二つにまつわる胸の内をつらつらとお話しましょう。
例によって大した事など喋れませんが(笑)。



東海地区にお住まいの読者の方々は、かの「まんだらけ」が今月23日に店舗を移転、新規オープンした事をご存知と思います。
私が知る数々のオタクショップの中で最も品数が多く、また物によっては驚きの低価格で手に入るこのお店は、お金のない私には非常にありがたい存在でした。そのまんだらけが新規オープンとあっては駆けつけないわけにもいきません。
とは言うものの人ごみを避けたい私は、オープン初日からおととい日曜日までの三連休を避け、昨日、局でのお仕事の帰りに寄る事を計画していました。

そこへ冒頭の大ショックですからもー心は千路に乱れ、あろう事ならお店ごと買い取らんばかりの勢いで押しかけて行ったのでした(かなり大げさ(笑)。


なんでも名古屋店は今回の移転で、まんだらけ全店舗中最大級のフロア面積となったそうで。以前のお店の2.5倍の品揃えも伊達じゃありません。さすが「名古屋のアキバ」こと大須に進出して来ただけの事はあります。
諸事情で写真などお見せできないのが残念ですが。

Photo_3 いつもの事ながら「地図の読めない女」である私は、お店に掲げてある売場案内を見ていても位置関係がさっぱりわからない。
カンを頼りに目当ての売場を探しウロウロしていました。
で、見つけたのがこれ。もったいぶらずに開封しますと。


Photo_4これです。大したものじゃありません。前述の通り懐に木枯しが吹く私にはこの程度の散財が精一杯です。まー野口先生お一人とさよならする程度ならこれはこれで嬉しい買い物じゃないかと。ドリルも付いてるし(笑)。
これ、TAITO製のプライズ商品だそうで。
これまで何度かお話していますが、私はこの手のプライズ品をリアルタイムで入手した事がありません。
もともとゲームセンター等へ通う習慣がない上、目当てのアイテムを手に入れる為にお金をつぎ込む度胸もないんですよ。何千円使っても手に入らなかったらどーするの、というマイナス思考なんですね。
ですから自然とこういう場でしか手に入れられないと。
まー今日のサブタイにもある「落ち穂拾い」がお似合いという訳です。

Photo_5 これも何度もお話していますが、最近のこの手の商品ってものすごく出来が良いですよねー。
乾電池はサイズ比較用ですが、スケール換算しますとおそらく1/72くらいですよ。これだと今は無きイマイが2000年に発売した電動走行キットとほとんど同じ大きさ。
かのキットは今、アオシマから再発売されていますから入手も簡単ですが、写真の一台が手に入っちゃうと製作意欲も格段に下がるというもので(笑)。
いつかは作ろうと在庫確保に走っていた私の苦労もここまでかと(涙)。


Photo_6 以前ご紹介したアオシマ製・新世紀合金メーサー車と並べてみました。
キャーかっこいい!
そのハードディテールと並んでもまったく見劣りしないこの威容。
この手のモデルってそのほとんどはディスプレイ状態で一生を終えるでしょ?たとえ可動モデルでも一日中動かしている訳じゃないですもんね。だったらこれで事足りちゃう。それほどのディテール、カラーリング、ウェザリングという事ですよ。
恐るべしプライズアイテム。


でも私、これに出会うまでお店をウロウロ、いろんな物に目移りしましたが、その中で一つの永遠の課題を突きつけられまして。
ある商品を手に取った時の事です。皆さんもご存知の通り「まんだらけ」っていうお店は、お客さんが売りに来た商品を買い取り、利益分を上乗せして売り場に並べるという典型的な「古物商」ですよね。ですから売り場の商品に、いわゆる問屋卸という意味での「新品」は無い訳です。
それはお店のスタッフからも聞きました。
ですが、
手に取った商品には、スタッフが加えた一文が載っていたのです。
「うれしい未開封」。


まー確かに、こういうお店にお客さんが売りに来る商品は、開封の物も未開封の物もありますよね。自分が新品で買った時、それを開封するかしないかはお客さんの自由ですから。最近はプレミア買取を期待して複数購入、商品価値が上がるまで自宅で寝かせているコレクターも当たり前ですし。
そこで一つ思うのは、こういう商品って買取の段階で「開封・未開封」ってどこで判断するんだろうという事で。

例えば超合金魂みたいな商品って、
箱を開けただけぐらいなら未開封、中のパーツ袋を破ってパーツを確認したら開封、みたいなチェックラインがあるんでしょうか?
となると、商品を買ったお客さんがズルをして箱だけ開け、メインのパーツだけ組み立ててさんざん遊び、丁寧にまた箱に戻して「未開封」なんて売りに出す、なんて事もあるんでしょうか?結局そこは自己申告の世界、お店の買取スタッフも、そこまでのデリケートな判断は出来ないような気もするんですよ。
もうそうなったら、後は売り手と買い手のかけ引きになっちゃいますね。
こういうお店では、日夜そんなかけ引きがくり広げられているんだろーなー、なんて思っちゃったりして。


私がそんな気持ちになったのは、その商品の状態を見たからでした。
「うれしい未開封」と書かれているのにその商品は結構箱も凹み、それなりに痛みもひどいものだったのです。

ここで私は思いました。
「未開封というだけの付加価値でこの商品を選ぶなら、開封品でももっといい状態の商品の方が良くない?」

これは究極の選択ですよね。本当に個人の価値観の問題です。未組み立ての状態が基本のプラモデルは別として、通常のおもちゃは箱から出してディスプレイする事を常としている私のような者の考えでしょうね。
「未開封」という事にこだわる方はきっとまた別の考えをお持ちでしょう。
でも、もしこの商品が本当は「開封品」だったとしたら?買取時にそれを「未開封」と偽っていたとしたら?
う~ん、疑い出せばきりがありません。私のような無知なオタクは、そんな古物商のディープな世界にまで思いを馳せてしまうのでした(笑)。


さて。「まんだらけ」を後にした私は、その足で近くの古書店に。名古屋にお住まいの方なら大須からさほど遠くない古書店街もご存知と思います。
今は随分寂れてしまいましたが、私は今も珍本や買い逃した名著などを漁りに、これらのお店を覗く事も多いのです。
(何か「サライ」みたいな文体になってきましたね。ちょっと枯れすぎですね。大体こういう話題のどこが女子なんだか(笑)。

Photo_7 そんなお店の二階(まーこう言えば粋人にはすぐ分かると思います)で求めたのがこちらの一冊。実はこの本、私は以前にも二回、このお店で手に取っています。昨日、三回目の訪問でようやく購入です。慎重派と言えばそれまでですが、単に思い切りが悪いだけと言うのが本当の所で。冒頭の「事件」が背中を押してくれました(とでも言わなきゃ気持ちの収まりがつかなかったりして(涙)。
何の本だと思いますか?

Photo_8 ほら。どーですかこの帯に書かれた強気の文句。最初私がこれを手に取った時、この挑戦的な一文に俄然闘志が湧き上がりましたね。
「どれくらい難しいのか試してみようじゃないの」なんて。まー私のようなおバカに限ってこういう一文に騙されやすいんですね(笑)。
ごらんの通り、購入時のままハトロン紙のカバーは外していません。こういう気配りは古書店ならではのものですね。考えてみれば一般書店に新刊で平積みされ、多くのお客さんに立ち読みされている物よりも、この状態の方が数段綺麗のような気もします。
この本に限らず、私がムック本などを求める時も古書店をよく利用するのは、一般書店の立ち読み済みよりもこちらの方が状態が良いと感じるからなのです。おまけに安ければそれに越した事はないと(笑)。


Photo_9 件の一冊の正体はこれ。ジェームズ・チャップマン著「ジェームズ・ボンドへの招待」という007シリーズの研究本でした。これ、以前の二回の訪問でパラパラと流し読みしてみましたが、確かに難しい。よくあるストーリーレビューや裏話本じゃないからです。
僭越ながら言わせて頂ければ、ある程度映画の歴史や作品が作られた背景、その周辺までの予備知識が無ければ分からない内容なんですね。
著者のスタンスは私の立ち位置に近く、「作品の内容や表現から何が見えてくるか」「作品を通じて何を読み解くか」という姿勢が貫かれた、映画評論本の王道です。

ただ、頭が足りない私のような者の感想など足元も及ばない所がプロの評論家たる所以で。やっぱりこれで生計立ててる人は違うなと(笑)。


実は私、かねがね007シリーズの本格的研究書が無い事を不満に思っていました。確かに大型プログラム・ピクチャーの域を出ない内容とも思いますが、それでもあれたけの作品数を誇るシリーズ、識者が放っておくのはもったいないでしょうと。
この本は7年前、2000年の刊行ですから私は見逃していた事になりますね。
相変わらずこういったアンテナは鈍りっぱなしで。お恥ずかしい限りです。

Photo_10 私がこの本に惹かれたのは、あるページの写真を見たからでした。
これは皆さんもよくご存知のヒッチコック映画「北北西に進路を取れ」(1959年アメリカ)の名場面、トウモロコシ畑で複葉機に襲われるケイリー・グラントの写真です。
これを見た時私は「やっと007側からのヒッチコック解析が現実となった」という感慨があったのです。


Photo_12古くからの映画ファンはご存知と思いますが、これまで007シリーズは「ヒッチコック・サスペンスの粗雑な亜流」的な見方が大方の見解で、それは私を含む熱心なボンド・ファンにもやや重荷となっていたのです。
これは実際、私の印象なのでさほど間違ってはいないと思います。

で、その見解を振りかざし、007シリーズを揶揄していたのはヒッチコック研究者がほとんどだったんですね。ただその解析はある意味で当たっているとも思います。ですから007崇拝者は、その事実を「見て見ぬふりをしていた」という訳です。
これまでの007研究本でもその論旨は「007こそが一番。亜流でなどありえない」というもので、読み手の私などは正直これはちょっと公平性を欠いているんじゃないの、なんて思ってもいたんですよ。やっぱり007ってヒッチの影響下にあるよね。それは認めた方が潔いんじゃないかなー、なんて。


そんな私の溜飲を下げたのがこの「一枚の写真」でした。
この一枚が載っているという事だけで、この本は公平性を重んじているんじゃ、と私に感じさせてくれたのです。
007側がヒッチ作品に目を向けるなんて、本当にシリーズ開始以来初めてじゃないでしょうか?これでいいんですよ。そんな嬉しささえ感じてしまえる一冊という訳です。

ただ、まだ私はこの写真以外、本の内容をほとんど把握していません。
まーどんな内容であろうとも、「本音で語ってくれる」という期待は持続できると思います。
楽しいものですよ。たとえ「はっきりいって難しい」本でも。私はこの本の前にひれ伏し、足りない頭ながら一生懸命ついて行きます。評論のあり方を勉強する意味でも、この一冊は良い教科書になるのかもしれませんね。


という訳で昨日は、落ち穂拾いと言いながらもそれなりに収穫もありました。
冒頭のショックとこの収穫で、まー痛み分けといった所でしょうか。
たまにはこういう小さな喜びも欲しいですよね(笑)。

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