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2007年6月13日 (水)

ガラスの靴は300円

Photo_893 ・・・黒猫は見ていた。
私の怪しい行動を。

夕方6時のウォーキング。
多少雲かがってはいても、まだ雨粒一滴落ちない公園の真ん中で。
猫の視線の先にあるものは。


Photo_891 夢の残照。


この写真をご覧になってピンと来た方は、先日、6月10日にアップしたお話・通称「同窓会篇」をお聞きいただけた方でしょう。
あの日、私を救ってくれた多くの人々、数々のアイテムの中で、現物として私の手元に残っているのは今、これだけです。

当日の出来事をご存じない方の為に、事件の顛末をかいつまんでお話しましょう。

6月8日金曜日。20数年ぶりに旧友と会う予定だった私。
今、女性の生活を営んでいる事を彼らにカミングアウトする絶好の機会と考え、土台の悪さをなんとかすべく七転八倒。
なんとか体裁を整えて、ドレスアップの仕上げをすべくストレートパーマを決行。
予約時間に間に合わせるべく部屋を出たのですが。
その時降り出した突然の雨に、ミニバイクでヘアサロンへ向かう計画は頓挫。
あわてて部屋に引き返し、目に付いた傘を掴んでバスに飛び乗ったのでした。


「傘がダメだよ!」サロンのマスターにツッこまれるまでもなく分かっていました。
それはスカートスーツでキメた私に不似合いな男物の傘。

マスターは一世一代の私の局面を理解してくれ、お店の傘を貸してくれました。
「急な雨で、この傘をコンビニで買ったことにすればいいよ。」
マスターの機転に、思わず私は胸を撫で下ろしたのでした・・・


その後はまた大変なドラマの連続でしたが、それはまた当日の記事をご覧頂く事として。
この傘は、当日私を「男傘の恐怖」から救ってくれた(笑)機転の一本と関わりがあるのです。
何故「その一本」じゃないのか。
それを説明するには、また皆さんをあの「再会の夜」にご案内する必要があるようです。
(なんで私、このお話をする時はいつもドラマ仕立てなんでしょうね(笑)。


同級生4人と再会を果たした夜。みんなそれぞれの今を持ちながらも懐かしい思い出に浸っていました。でも楽しい時間にも終わりが来ます。
午前0時。お店も看板です。
「さ、行こうか。」N君の言葉で全員お店の外へ。当日、午後3時半頃から降り出した雨は次第に強くなり、日付が変わる頃も雨脚は一向に衰えていませんでした。
その時、お店のお客さんは私たちを含めて2グループ。
当然入り口に置いてある傘立てから傘を取り、雨の中出て行かなければなりません。

私もマスターから借りた傘を捜して、傘立てに目をやりました。
「あれ?」


(もうお分かりでしょうが)傘立てには、私がさして来た透明の傘がありません。
いや、正確には2本ありました。でも私のものじゃなく。
借りてきた傘はワンタッチのジャンプ傘だったのですが、そこにあったのは普通に開くタイプのものだったのです。

よくある事ですよね。居酒屋さんですからみんなお酒が回って、傘立てに刺してあるビニール傘なんてどれでも一緒に見えちゃって。きっと他のお客さんが間違えて持って行ったんでしょう。

他のメンバーの手前、私もそんな所で時間をかけるわけにもいかず、傘立てに残った2本の内一本を手に取ったんです。
まあこの2本、どちらも新品のように綺麗でしたし、聞けばお店の置き傘との事。
そんな事情ですから、お店もこの一本を持っていく事に異論はありません。
きっとそういう時の為の置き傘なんでしょうね。

「まーいーか」という訳で、私はその傘を手に外へ。
そんな出来事があったんです。


翌日になって思いました。
「この傘はサロンのマスターに返せないなー。貸したときはジャンプ傘だったのに、返って来たら普通の傘じゃダメだし。」

サロンは土・日は忙しいし、月・火はお休み。よし。じゃあ今日水曜日、代わりの新品をお詫びかたがた持って行こうか。
私はそう考えたのでした。


ほどなくコンビニでジャンプ傘は見つかりました。多少の引け目を感じていた私はお詫び料として2本購入。
本当はもっと気の効いた傘を選ぶべきなんでしょうが、でもああいうヘアサロンってお客さんはほとんど女性だし、緊急の傘っていったらあえて透明ビニールにした方が便利なんじゃ、なんて浅知恵もあって。相変わらずヒネリのない私です(涙)。

サロンでは今日もマスター以下スタッフがあわただしく働いていました。
ヘアカラーの染料を調合中のマスターに「その節は・・・」と話しかけ、事情と共に傘を差し出します。

「かえって気を使わせちゃったねー。」
マスターの元気なセリフに、店内も一層活気づいたような気がしました。


お分かりいただけたでしょうか。
つまり冒頭の写真の傘は、あの同窓会の夜、みんなで行った居酒屋さんで手にした一本だった訳です。
「ヘアサロンでマスターに借りたもの」とは別物なんですよ。

でも事件の(事件というほどの事でもないんですが)顛末を考えると、何かこの傘にも愛着が湧いてきちゃって。
考えてみると、皆さんのコメントやメール以外でその夜の記憶を甦らせてくれる物って、この傘ぐらいしかないんですよね。
もしサロンで借りた傘だったら、結局返さなければならなかった訳だし。
手元にこんな「思い出の品」が残る事もなかったと。


そう考えるとこの傘を持っているという事も、結構な偶然の奇跡みたいに思えちゃったりして(笑)。
確かにどこにでも売っている、300円程度の安いビニール傘なんですが、私にとってはあの夢のような一夜を思い出させてくれる一本なんですよ。
いい年してバカみたいですが。


思えばこの傘に巡り会ったのも、あの夜のお店の看板時間、午前0時。
シンデレラを気取るわけじゃないですが、みんなとの楽しい時間を封じ込めた「ガラスの靴」なのかもしれません。

(例によってキモイと感じられた方、頭を床にこすり付けてお詫びいたします(汗)。

で、今日は思わずウォーキングにこの傘を持ち出して、屋外撮影となった訳です。
いつものあじさい通りは、先日よりさらに多くの花々が咲き誇っていました。
明日は全国で雨模様との事。梅雨入りの声も聞こえます。
この傘も、いよいよ活躍の時を迎えそうです。
いやな梅雨も、今年はちょっと楽しくなりそうな。

Photo_892
この傘を開く度に、旧友の顔が浮かぶからです(笑)。

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コメント

MIYUKI様、こんばんは!
あじさい通りのみどりに映えて、ガラスの傘が綺麗です。
思い出の価値からすると、傘の値段とか問題ないですよね。

最初に写真を見たとき、サロンのマスターにお返しにあがる前の記念撮影かと思ったのですが、あの夜は傘に関しても小さなドラマがあったんですね。それを思いながらあらためて観てみると、とっても素敵な傘に見えますよ。(*^-^)

ネコちゃんの写真も可愛かったです! あじさい通りにいつもいるのですか?

「夢の残照」傘の写真、素敵です!!
このへんの演出はさすがですね! ってプロの向かって私などが言うのも失礼ですが・・・。
素敵な紫陽花通り。こんどカタツムリを探してみて下さい。
最近とんと見なくなったカタツムリ。オタクイーンさんは見てますか?
梅雨入りしたこの時期、ウォーキングの途中にでも覗いてみて下さい。

hikari様 コメントありがとうございました。
私は本当に思い入れが激しくて、こんなエピソードにも勝手に浸ってしまう悪い癖があります。本当にお恥ずかしい限りです。
でもhikariさんにも、他人にはガラクタでも自分にとっては宝、という品物がきっとありますよね。
そんな宝物に囲まれて暮らせる事こそ、人生の財産のような気もするのです。
「心の豊かさ」って、そういう事なのかもしれませんね。

若輩が偉そうな事を言いました。申し訳ありません。
あのネコは、いつもウォーキングする公園に住み着いているようで、私が汗をかきながら歩いているのをじっと見ています。
そんな私は、彼らにはどう見えているのでしょうか。
一度、尋ねてみたい気もしますね(笑)。

ポン太様 コメントありがとうございました。
あじさい通りの花々は、この時期もっとも美しく咲きます。
日に日に増えていく色とりどりのあじさいに私もつい足を止めてしまい、ウォーキングどころではありません(笑)。
ポン太さんもおっしゃる通り、あじさいにはカタツムリが付きものですよね。私も最近は花の裏を覗いたりしているんですが、今年はまだ彼らに会った事がありません。
人を選ぶのかな(笑)。

最近「コタ」には慕われ始めてきた私ですが、「カタ」への道はまだ遠いようです(笑)。

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