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2007年6月19日 (火)

禁じられた記事

「ネヴュラ」読者の皆さんの中には、ご自分でブログを運営されている方も多いと思います。そんな皆さん、ご自分のブログ誌面でちょっとご覧頂きたい所があるのです。

それはトップページのコメント一覧。ご自分で書かれた記事に対し、読者の方々から寄せられたコメントが記された欄です。
この欄は、精魂込めて書いた記事の反応が分かるとともに、色々なご意見が聞ける重要な項目として、私も毎日楽しみにしています。
突然予告もなく、見知らぬ方からコメントがあるのも嬉しい事ですよね。


例えば、新規の方からコメントがあったとしましょう。貴方は新たなお客さんの訪問に喜びを隠せないはず。
ところが。そのコメントを頂いた記事そのものが、貴方が書いた覚えのない、タイトルさえ知らない記事だったとしたら?


今日はそんな、ちょっとミステリアスなお話です。
お部屋の明かりを消してお聞きになると、さらに雰囲気が増します(笑)。


種明かしをしましょう。実は冒頭のお話は私の完全な妄想、睡眠中に夢で見たお話なんです。
おかげさまで「ネヴュラ」ももうすぐ記事が300本を越え、自分でもよくここまで続いたなーなんて感慨もあったりするんですが、随分昔の記事をご覧になってコメントを頂く事もあるんですね。
それは本当に有難い事で。ただ、一年以上前の記事だと自分でもその詳細までは覚えていない。記事を読み返してコメントの返事を書いたりするんですよ。本当に情けない話なんですが(笑)。

きっとそんな思いが深層心理に残っていたんでしょう。ブログの事が夢に出るなんて初めてだったんですが、驚きとともに「これはちょっとミステリーに使えないかな」なんて小躍りしてしまって。
夢に出たのは、いつもの「ネヴュラ」の「最近のコメント」欄。「あ、コメント入ってる」と喜んだ私がふと見た「コメンテーター名」の後の「記事タイトル」(「on」の後ですね)。
「あれ?こんな記事書いたっけ?」
この時、そこに載っている記事タイトルが見覚えの無いものだったんです。
しかもコメンテーターは新規の方で。


そのコメントをクリックする瞬間、目が覚めたんですが(クリックしとけばよかった(笑)、まあ実際にはまずありえないこの現象、もし貴方なら、どんなストーリーに仕立てますか?
職業柄かどうしてもストーリーを捻りたくなる私は、こんなお話を考えてみました。
(構想10分なのでツッこみどころ満載ですが、まあいつもの事なので(笑)。


主人公は私の願望、20代の普通のOLさん。
名前は仮に「みゆき」としておきましょう。
一人暮らしのみゆきは数ヶ月前からブログをはじめ、普段の生活や彼との恋愛の話、お仕事の愚痴などを記事にして楽しんでいました。ネット仲間も徐々に増え、毎日のコメントのやりとりも板について、今が一番面白い時。

さて、ある朝。みゆきがいつものようにパソコンを立ち上げると、自分のブログのコメント一覧に新しいコメントが。しかもコメンテーターは見知らぬ名前。
みゆきは新しいお客さんの来訪に喜びましたが、その隣の記事タイトルを見て首をひねりました。
彼女はその記事タイトルにある違和感を覚えたのです。


本人にしかわからない感覚ですが、記事のタイトルというのはブロガー本人の言語感覚が大きく反映されるものですよね。好みの表現や絶対使わない言葉など、自分の中でルールが確立されている筈。ところがその記事名は、彼女のルールに大きく反する言葉が使われていました。
彼女が感じた違和感はそこから来たものだったのです。

「こんなタイトルの記事、書いてない。もし私が昔書いた記事を忘れていたとしても、絶対タイトルにこんな言葉は使わない。」
彼女は直感しましたが、それならそもそも、何故コメント一覧にこんな記事タイトル
が追加されているのか理解できない。
誰かのイタズラ?でもブロガー本人しか管理できない誌面に、こんな事ってできるの?


彼女の想像は膨らみますが、それを解決する手段は一つしかありません。
彼女はマウスをその一行に合わせ、クリックしました。

そこで現れた記事画面は・・・
ありえない事でした。そこには記事は現れず、コメントだけが。
「何これ?」もともとネット経験の浅いみゆきには、起きている現象がまったく理解の範疇を超えていました。「操作を間違っちゃったかな?」

でも、コメントは書かれています。
それは一行。「感動しました。素晴らしいお話ですね。」


・・・やっぱりイタズラなのかな。それともコメントスパム?
とりあえずみゆきはコメントをそのままにして、コメンテーターのリンク表示をクリックしました。
ごく普通のブロガーさん。むしろ好人物そうな日記が綴られています。驚いたのはその日の誌面で、みゆきの記事が大絶賛されていた事でした。
「素晴らしいお話を読んだ。これ程感動したのは久しぶりだ。」

「私、何を書いたの?」
その記事を目にしたみゆきは軽いパニックに。
自分はその記事に心当たりが無い。心当たりが無いから書いた内容も分からない。いくら記事タイトルをクリックしても記事部分にはエラーが出るだけ。
そもそもタイトルだって自分で考えたんじゃない。

「どうしよう。コメントくれた人に謝ろうか。」
みゆきは考えがまとまりません。出勤時間も迫っています。とにかく今日はしょうがない。帰ってから考えよう。


その事が気になって、みゆきはその日一日仕事が手に付きません。上司に叱られ同僚にも心配され、散々の目にあって帰宅しました。
バッグを置くのも早いか、彼女は着替えもせずパソコンの前へ。あの記事はどうなっているんだろうか。

ページを開いた彼女の目には、とんでもない光景が飛び込んで来たのでした。
コメント数1000以上。全てが新規のコメンテーターで、「あの」記事に当てられたものだったのです。その内容は賞賛の嵐。


目が点。
みゆきは何がなんだかわかりません。

自分が書いた覚えの無い記事に、千人を超える人たちからコメントが来ている。
今ここで「あれは自分の記事ではありません」と言った所で、どれほどの人が信じてくれるだろう。しかも自分は記事を読む事さえできない。
とにかくここは、話を合わせて対策を練る事にしよう。


みゆきは賞賛をくれた何人かのコメンテーターに返事を書き、それとなく「例の記事」の内容を探る事にしました。同時に会社や彼氏のパソコンを使い、何とか「記事」をアップしようとするのですがまったくらちがあきません。
何故かみゆきの周りだけは記事が見られず、全国規模では記事が感動の嵐を呼んでいるのです。
完全に記事の一人歩きとなった状態。
探りを入れるためコメントを返してしまったみゆきにとって、今や謝罪の道は残されていません。そうしている内にも日を追う毎にアクセス数、コメント数は増えるばかり。
もはやみゆきのブログは、中川翔子を超えるアクセス数となってしまいました。


「どうしよう。」記事の内容が分かればまだなんとか対策もある。でもそれが分からないと手の打ちようが無い。
やっと手に入れた少ない情報も、「感動した」「泣いた」「すばらしい」こんなコメントばかりでまったく雲を掴むような感触。みゆきはほとほと参ってしまいました。
そんなある日。ふとした事でみゆきはとんでもない事態に巻き込まれてしまったのです。

例によって増え続ける賞賛のコメントの一つに、「あの言葉に感動しました」という一行がありました。
みゆきがその一行に軽い気持ちで返したコメント、それが大きな火種でした。

記事の内容が分からないみゆきは「例の記事」を小説と考え「ええ。あのセリフは一晩考えました。」とコメント返ししてしまったのです。
もうお察しでしょう。その後、そのコメントを見た全国のコメンテーターがどれ程色めき立ったかを。


「一晩考えた?」「あの話はウソだったのか?」「実話って書いてあったじゃないか!」
まさに手の平を返すように、全国から避難と罵声の入り混じったコメントが矢のように降り注ぎます。

驚いたのはみゆき本人でした。
「えーっ。その記事、実話って書いてあったの?」
でも記事を知らないのはみゆきだけ。みゆきは、今や全国規模で膨れ上がったコメンテーターを全て裏切った事になるのです。


「裏切られた」「もうあんたなんか信じない」「人の気持ちをおもちゃにするな!」今や一日数十万となったコメントの内容は全てこんな文面。
「でも記事の中身がわからないんだもの。どうしようもないよー。」
泣く泣く毎日、お詫びのコメントを返すみゆき。こうなるとネットは恐ろしい。

コメンテーターは当然ハンドルネームが多いですから、全国規模で膨らんだ「反みゆき派」はどこに居るか分からない。
みゆきは気が気じゃありません。自分の目の前に「反対派」が居るかもしれないのです。
会社の同僚、コンビニの店員、宅急便の配達員に至るまで、周り全てがコメンテーターに見えてしまうみゆきは、もはや部屋から一歩も出られない程になっていました。


そして、衰弱しきったみゆきが開いたパソコンのコメント欄には、新着のコメントが。
恐る恐る開く彼女の目には、戦慄の一行が。
「今から、あんたの所へ行く。そうしなきゃ気が済まない。」
その一行を目にした瞬間、みゆきの耳に「ピンポーン」と玄関のチャイムが。
恐怖に身を震わせながら、玄関の覗き窓を見たみゆきが見たものは・・・


・・・いかがでしたか?完全な創作ストーリーてす。他意はありません。ちょっとした夢から思いついた下らないお話にお付き合い頂いてありがとうございました。続きは皆さんでご想像下さい。
このお話はあくまでフィクションですからご安心を(笑)。

でも、ブログというツールがこれだけ普及した現在、この手の都市伝説めいたお話って色々あるんでしょうね
「あるキーワードを記事の中に入れ込むと誰々からコメントが来るけど、絶対にコメント返ししちゃいけない」とか。
これも今思いついたんですが(笑)。

私は本来、この手のお話を考えるのはあまり得意ではありません。根がおバカなものでどうしてもお笑いに持って行きたくなるんですよ(笑)。
でも夏も近づき、蒸し暑い毎日が続く中で、ちょっと涼しい思いなどして頂ければという事で、無い頭を捻ってみました。
「涼しい」じゃなくて「寒い」という事もよく分かっているんですが(笑)。


皆さん、今日この記事をお読みになった後ご自分のブログをご覧になった時、コメント欄に見知らぬコメント、覚えの無い記事があったらご用心下さい。
ちなみに、そこに「オタクイーン」の一行があった時。
そこをクリックすると、毎度のおバカなブログに繋がりますからご心配なく(笑)。

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コメント

 オタクイーンさんの記事に触発され、私もブログを題材にしたおかしな話を考えつきました。

 平凡な毎日をブログの日記に綴っていた男。仕事でヘマをして上司から散々に怒られて帰宅したある日、ちょっとしたイタズラ心と上司への腹いせに、彼を題材にした虚構の笑い話を書きました。すると、これまでに無く良い反応で、男のブログのアクセス数が跳ね上がりました。
 男は嬉しくなり、次の日もそしてまた次の日も、別の同僚のヘマの話を創作し、日記に綴りました。するとアクセス数ばかりか、コメントもつくようになりました。そうして男は、同僚をネタにしたおもしろおかしい作り話(もちろん匿名の設定)を次々に綴りました。

 男はブログ日記の虚構の世界と現実との区別がつかなくなっていきます。同僚に、自分が創作した「部長のありもしない笑い話」をして、胡散臭がられるようになっていきました。

 そして、数ヶ月が過ぎた頃、男はある変化に気付きます。それまでは、自分が作った話を同僚に話して気味悪がられていたのが、最近は同僚も話を合わせてくれるようになったのです。それ以上に、男も知らない後日譚が存在し、それが現実のものとなっているのです。
 2~3ヶ月前、男はある同僚をモデルにしたヘマ話をブログ記事にしていました。それは仕事上の小さなミスを創作した笑い話で、コメントにも「ウチの会社にもそんな人がいます」とか、「大爆笑でした」という他愛の無いものが大半でしたし、反応は良好でした。

 昨日、その話の創作のモデルにした同僚が、その記事の小さなミスの責任を取る形で辞職していきました。男も知らないところで、その小さなミスが会社の大きな損失を招いていたのです。
 「いや、あのミスはオレが勝手に創作した作り話だ」と男は思いましたが、現実は男の知らないところで動いていました。
 今日は、結婚を来月に控えていたOLが婚約を解消されたと泣いています。彼女の酒癖の悪さを創作した話は、もう半年近く前の記事に書いたことがありました。男は彼女が婚約していたことさえも知りませんでした。

 男のブログ日記は「過去の現実」となり、その結果が現在へと影響を及ぼし始めているのです。
 男の日記に登場するのはほとんどが会社の同僚でしたが、ある夜に書いた記事にだけ、妻が登場していました。そして‥‥


 ‥‥私の創作力では、ここら辺りが限界です。
ブログの日記というのは、他人に読んでもらうことが前提になっていますよネ。面白ければ好感触が得られる。そこが普通の日記とは違うと思って考えてみました。

 長々と失礼しましたm(_ _)m

オタクイーンさんにも見ていただきましたが、昨年の春に公演した「R・P・G」はネットの中で家族を作っていた男が殺された話でした。生身の人間が殺されてしまって現実の家族とネットの家族がお互いをなじりあう悲惨な話です。
あれはお芝居でしたが、ああいう事件が現実に起こってもおかしくないのが今の世の中です。

ネットって本当に怖いですよ。
顔が見えない分いろいろ想像をふくらましてしまうものですが、いざオフ会なるものをやったときの幻滅さ…とか、ブログが更新されないのを心配してコメントよせたらいきなり「ストーカー」扱い…とか。
以前、私もブログを作っていたのですがそういうことにいろいろ巻き込まれて閉鎖しました。
今はまだ恐くてブログを立ち上げれません。

しかし夢とはいえすごい創作ですね。
「世にも奇妙な物語」でドラマ化してもよさそう。
私はこれを原作に芝居がしたくなりました。

自由人大佐様 大変力のこもった創作ストーリー、ありがとうございました。ブログはまだ新しいメディアであるだけに、運営者も読者もなかなか扱いに迷うものですね。
昔から小説やドラマで描かれているミステリーなども、舞台をブログに移すだけで新しい展開となるから不思議です。

自由人大佐さんが書かれたストーリーは、「ブログで書いた創作記事が現実に影響を及ぼす」というお話ですね。
なるほど、こういうお話も大変興味深いです。ブログで発表する記事は個人的な日記と違い、万人の目に触れるものですから何が起きるか分からない。そこに存在する「闇」の部分は、ホラー・サスペンスの新しい鉱脈と言えるかもしれません。
そのラスト、主人公の奥さんが登場していたという記事にはいったいどんな事が書かれていたのか。それがこのストーリー最大のミソであり、読者の興味を引くところです。

ともあれ今回、私のつたないお話に、自由人大佐さんがここまでお時間を割いて下さったことに非常に感銘を受けました。
これだけの文章を綴るのはさぞや大変だったでしょう。そのしっかりした構成は数度の推敲の跡さえ思わせ、一つのコメントとしてはもったいないほど。単独記事にしてもおかしくない内容ですし。

こんな風に、ネットというのはお互いの創作物を発表し合い、感じたままを話し合える素晴らしいメディアでもあるんですね。
確かに闇の部分も無視できませんが、それを補って余りある光と可能性が、このネット社会には秘められていると思います。
本当にありがとうございました。私はきっとこれからもおバカなお話ばかりだと思いますが、どうぞ呆れずお付き合い下さいね。
これからもよろしくお願い致します(笑)。

しすけ様 コメントありがとうございました。
以前拝見させていただいた「R・P・G」も、今回の拙文の世界、ネット社会が題材となっていましたね。
あの作品の記憶も、今回の記事には少なからず影響しているのかもしれません(笑)。

確かにネット社会はまだ確立途上であるだけに、予想しなかった事も多いのでしょうね。
私などはこんな下らない記事を気まぐれに書いているだけですから、読者の皆さんには呆れられるのが関の山ですが、それ以上のレベルをお持ちの方々には色々大変な事態もおありなのでしょう。
しすけさんのご経験など、私には大変勉強になりました。

「ネヴュラ」は一応、私が運営者の形となっていますが、その実記事を読み、反応を下さるのはしすけさんはじめ読者の方々なのです。
言わば読まれている皆さんが主役と言っていいでしょう。
頂くコメントから私が学んだ事はそれこそ数限りなくあります。そういう関係が築かれていく限り、ブログの未来は明るいと考えているんですが。
まーこれもまた、私のいつもながらの楽天主義なのでしょうね。

これからもコタと一緒に細々とやっていきます。どうぞいつでもおいで頂き、またからかってやって下さい(笑)。

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