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2007年6月の記事

2007年6月30日 (土)

もう夏も本番

Photo_973 ここ数日、急に全身の毛がボサボサになっちゃって。
病気かと心配した私は。

Photo_974 愛読書を紐解いたところ、
Photo_975 こういう事があるそうで。
コタもきっとそうなんだろうなーと。
まー今日で6月も終わり。コタらしいのんびりした衣替えですね。

Photo_976 まー元気だからいいか。
お姉ちゃん心配しちゃったじゃないの。
メロンパンで栄養つけて、いっしょに夏を乗り切ろうね(笑)。

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2007年6月29日 (金)

デジタル時代のハト時計

血と硝煙に包まれた、怒涛の「ボトムズ」特集も一段落。
今日からいつものデザインに戻ります。

あっちのデザインも大好きなんですが、特別な時しか使いません(笑)。


さて。今日のサブタイをご覧になって「おおー」と思われた方。
ご覧になりましたね(笑)。
今日から全国超拡大ロードショー「ダイ・ハード4.0」。
観て来ましたよ。さっそく私も(喜)。


Photo_963 まず、この一言を申し上げれば作品の印象をお分かり頂けると思います。
私、連続で2回観ました。入れ替えのドサクサに紛れて(笑)。
1回目は最前列で。スクリーンに包まれる感覚で。
2回目はかなり後ろ、スクリーン全体が見通せる位置で。

その理由は二つ。
一つ目はカット割りの早さゆえ、アップではちょっと画面上で起こっている事が理解できない部分があった為。
二つ目は。もちろん面白かった為。

これは・・・私の中では「007カジノロワイヤル」の100倍凄い!「傑作」と言うよりも「力作」という呼び名が似合う、超大作でした。

もちろん公開初日ですから、ストーリーをお話するなんて訳にはいきませんね。
ですから今日の「ネヴュラ」は、この「4.0」を観て改めて感じた「ダイ・ハードシリーズの魅力」についてつたないお話をさせて頂きます。
ただ最小限、ネタの香りは漂わせますのでカンの鋭い方はご注意下さい。今日のお話はちょっと熱いかもしれません(笑)。

以前、「ダイ・ハードシリーズ」の条件、魅力についてお話した事がありましたね。あの時私は「ダイ・ハードシリーズの最大の魅力は、限定空間で展開される頭脳的アクション」みたいな事を偉そうに言っていたと思います。
おバカでした。私は。
今日「4.0」を観て、「そう来たか」と思ったことが三つありました。
その中に、今までのシリーズにもあった「ダイ・ハード」の魅力が隠されていたのです。そういう意味で、今回の「4.0」は「シリーズの引き出しを全部見せた」(あえて集大成的とは言いません)作品であると言えましょう。

今まで「ダイ・ハード」と言えば「限定空間」というイメージが付きまとっていました。一作目では超高層ビル。二作目は空港。三作目はニューヨークそのもの(と言う触れ込みでしたが、これはニューヨーク市民をやった事のない私には少々分かり辛く(笑)、結果的に現地の市民以外には実感が湧きにくい作品となってしまいましたね。)
これがシリーズの大きな売り。主人公ジョン・マクレーンがその空間の中でいかに機知に富んだ活躍を見せるかが観客の興味を集めていました。

ところがこの「限定空間」という舞台設定はもはやあまりバリエーションが無い。
要は後続作品によって使い尽くされてしまったのです。


「どーするの、今回」という私の心配は、今日の「4.0」で杞憂に終わりました。
それが一つ目の「そう来たか」。
なるほど。その手があったか。確かに、考えてみれば簡単な事じゃないの。相変わらず私は頭が足りないなー。なんて。
でも言いません(笑)。


Photo_965 でも少なくとも、今未見の方々がTVスポットや番組告知でご覧になっているハイライトシーン、あの車が飛んでくるカットは「前座」と言っていいでしょう。
そしてあの「ヘリ爆破」カット・・・
あれがまさかあんな事になっているとは。
マクレーンの銃に「弾切れ」はないんでしょうか(笑)。

毎回超人的な活躍を見せるブルース”マクレーン”ウィリスですが、「ダイ・ハード」って、それが見た事もない新しいシーンなのに、なぜか「これはダイ・ハードだ!」て直感できますよね。
普通のアクションムービーとどこか違う。その理由が分かったような気がしました。
要は「ちょっと荒唐無稽」なんですよね。007シリーズ等とは違った意味での「口あんぐり」アクションではないかと思うのです。
それが「ダイ・ハード」の「ダイ・ハード」たる所。今回、それを痛感しました。

そういう意味で、今回の「4.0」こそ本当の「ダイ・ハード」と言えるのかもしれません。
今回のマクレーンと互角に戦えるのは、おそらくT-800シリーズかケンシロウくらいでしょう。
(たぶん本郷ライダーでは勝てません(笑)。


さて。そこまでマクレーンが強くなってしまうとお話はどんどんあらぬ方向へ、リアリティーのかけらも感じられない地平へ向かって行きそうなものですが、それに歯止めをかける大きな要因が「ダイ・ハード」にはあります。
皆さんもよくご存知と思いますが、私はこの「4.0」を観て、その要因の重要さをシリーズ中最も感じました。
「マクレーンの人間臭さ」です。

Photo_968 これは事前情報として大々的に発表されていますからここでお話してもいいと思いますが、今回のお話は大規模なサイバー・テロに立ち向かうマクレーンの姿を描いています。
サイバー・テロ。こうしてパソコンのキーを打っていながらそんな言葉にはとんと実感が湧かない私ですが、なんとなくコンピュータのハッキングとかでサーバーを機能停止にするとか(知ってる単語全部使ってますが)なんて、およそ肉体アクションとはかけ離れた世界を想像されるんじゃないかと思うんですよ。
ところが「4.0」はここを無理なくクリアーしている。シリーズ中最大のアクションが展開します。ところがそんなアクションにつぐアクションがありながらも、マクレーンはシリーズ中一番「人間」を感じさせるんですよ。これは本当です。
正直、一作目よりも人間臭い。
でもシリーズ中一番の「ヒーロー」なんです。

何故なのか。それが二つ目の「そう来たか」。

前作から12年。スキンヘッドになって精悍さを増したマクレーン。52才となった彼は本来なら前作のちょっと疲れた雰囲気が増しているんじゃ、なんて思いがありました。実際今作での初登場シーンも中途半端なトラックアップ・カットだったんです。
でもストーリーが進むうちに私の両目はハートマークに(喜)。

渋いんですよ。ふてぶてしくなって「男の色気」がもう、凄い。
で、ちょっと昔の活躍に触れられて「ヒーローと呼ばれた自分」について語ったりするんですが、これがまた・・・
これは実際劇場でご覧下さい。マクレーンの本音が語られる、隠れた名シーンだと思います。


「なんだオタクイーン、マクレーンが好みなだけじゃんか」なんて思われた貴方。違うんですよ。「二つ目のそう来たか」は。
今回彼は、今までのどの作品にも無かった理由で戦います。それも非常に人間的な理由で。確かに最初はいつもの「巻き込まれ」ですが、後半彼は「鬼」と化します。
このハードな「鬼」っぷりがまた最高で(喜)。


Photo_967 さてさて。「ダイ・ハード」シリーズの大きな魅力に「相棒の存在」がありますよね。孤立無援で戦うマクレーンをサポートしてくれる頼もしい「戦友」。一作目、二作目は、マクレーンと同じ立場の警察関係者や警備部などある意味プロフェッショナルが味方についてくれました。三作目の相棒はマクレーンと一緒に市内を飛び回る役どころだけに、オールラウンドプレイヤー的な存在が相棒になっていました。
正直な所、私はこの三作目の相棒・ゼウス(サミュエル・L・ジャクソン)がちょっと「ダイ・ハード」的じゃないな、と思っていたんです。
彼は頭も切れ、何でも出来ちゃう。これではマクレーンの危機が盛り上がらないなーと思ったんですね。
今回の「4.0」についてもその点は気になっていたんです。
ところが。
ここが三つ目の「そう来たか」。

今回のサブタイトル、実は劇中である人物がマクレーンに放ったセリフなんですよ。そのセリフの通り、彼はまさに「デジタル時代のハト時計」。サイバーなんて言葉から最も遠い世界の、私と同じアナログ人間なんです。ですから今回、そんな電脳プロ集団(この言葉もかなり古いですが)にまともに立ち向かうのは無理。
ハンス・グルーバーの時代じゃないんです。パソコンをエレベーターシャフトから落とせば済む訳にはいかないと。

ここですばらしい相棒登場です。これも見事な設定でしたねー。この設定が秀逸なのは、相棒と関わる事でマクレーンの「アナログ性」と「父性」を両方表現できるようにした事。
私はこの設定一つで、「ダイ・ハードも初作から19年経ったんだなー」なんて感慨がわきました。

究極のアナログ野郎にして人間臭く、男の色気いっぱい。
そしてシリーズ最大のアクションを繰り広げるマクレーン。
実は今日、劇場では「4.0」上映前に「ダイ・ハード」一作目から三作目までの予告篇を連続上映、なんて粋な事をしてくれたんですが、私はそれを観てから「4.0」を鑑賞して、「あーやっぱり男は年とともに魅力が増すのねー」なんて思っちゃって。


Photo_966 そして言うまでもないですが今作を監督したレン・ワイズマン。彼はただ者じゃありません。
上映時間2時間15分・2回の鑑賞に耐えられたのは彼の演出手腕に負う所が大きいのです。その評価、個人的には「ダイ・ハード3」よりも上。
ただ一つだけ苦言を言わせて頂ければ。
一作目、二作目ごろまであった「頭脳プレー」の香りが少し薄くなっちゃったかなー、なんて所はあります。でも「3」のように無理矢理頭を使わせるよりは、「4.0」の素直なストーリーの方が好感が持てました。


以上、私が注目した三つの「そう来たか」。例によってさっぱりお分かりにならないと思います。正直、私のレビューって役に立たない事の方が多くないですか?
第一これじゃレビューにすらなってないし。単なる思い入れですから。
でもきっと何よりもこの舞い上がりぶりが、今回の「4.0」の傑作ぶりを表現しているのかもしれませんね。


期待していた「イピ・カイ・エー」も出ましたよ。やっぱりこれがないと「ダイ・ハード」を観たって気になりません。どこで出たか。それは劇場でお確かめ下さい。
ちょっと地味ですが、しかし決して予想を裏切らない、マクレーンの「男気」をご堪能頂けます(笑)。

2007年6月28日 (木)

衝撃のあの日からをトレスする

6月25日の「ネヴュラ」をお読み頂き、私のつたないお話にご興味をお持ち頂いた皆様。
さらに6月26日の「BSアニメ夜話 装甲騎兵ボトムズ」をご覧頂いた皆様。
私オタクイーン、皆様に大変申し訳なく思っています(涙)。
ちょっと気持ちがスポイルされすぎて、言葉が浮かびません。


あの「BSアニメ夜話」、私が想像していたものとはかけ離れた内容でした。
あんな内容と知っていたら、私は皆さんにとてもお薦めできませんでした。この場をお借りして深くお詫びしたいと思います。

「オタクイーン、それは一視聴者としてはちょっと奢りすぎなんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。ですが私もテレビ屋の端くれ、番組制作の裏側については多少心得がありますので、あの「アニメ夜話」の台所事情についてはよく分かり、それゆえの落胆も大きいのです。お詫びをしたくなるのは、この番組を推薦、告知までしてしまった私のプライドにかけての事です。お許し下さい。
「アニメ夜話」放送についてお教え下さった「のん」さんには大変感謝しております事をご理解下さい。

ちょっとお話が真面目になりすぎましたね。
まーアニメーションの特集番組についての事ですからさほど力を入れずに。
例によって「またおバカ言ってるわ」なんてスタンスでお聞き下さい(笑)。

何故、私があの番組についてそれ程落胆したのか。
それはまあ、よくある「濃すぎるマニアには今更知られている事ばかりでつまらなかった」的な感触が無かったとは申しません。それは大前提としてあるでしょう。
でも、「ボトムズ」を語る上でどうしても外せない要因を熟知しているマニアが番組のエンディングを迎えた時「えーっ!」と叫ぶ気持ちもお分かり頂きたいのです。
その要因はまるで「ウルトラマンについて語る時、スペシウム光線やカラータイマーについての説明が無い」ほどの重要度だったんですよ。

ここから先は、26日の「アニメ夜話」内容についての具体的なお話になります。番組をご覧頂いた方にしかお分かりにならないと思います。お許し下さい。

Photo_957 まず番組をご覧になった皆さん、あの「アニメ夜話」で語られた内容から、「ボトムズ」という番組の内容をどう解釈されましたか?
おそらくこんな感じじゃないかと思います。
「うーん、なんだか「ガンダム」に似たお話だなー。どうやら主人公はアムロみたいな少年じゃなくてニヒルなプロの軍人。身長4メートルくらいのリアルな量産型ロボット「AT」を乗り換えながら、数々の戦場を渡り歩くお話なんじゃないの?なんか美女との絡みもあるみたいで。そんな感じかな。」

さて。ここで「ボトムズ」をよくご存知の方にお聞きします。これが「ボトムズ」なんでしょうか?
実は前述の「解釈」、意図的にぼかしましたが、ここにはボトムズ世界を語る上で決定的に欠けている事がありますよね。お分かりと思います。


「百年戦争」の存在です。

Photo_958 私、放送終了後、この「アニメ夜話」をBGVとして10回以上見ています(笑)。ですからはっきり言えるのですが、実は「アニメ夜話」で説明されたストーリーの概略VTRでは、ここの部分がこう説明されているのです。
「物語の舞台ははるか彼方の銀河系。街は百年に渡る戦争で荒廃していた。」
「軍の極秘任務についたキリコは、戦場で偶然謎の女性を発見する。」
「最高機密を目にしたキリコは追われる身となり、幾多の戦場を放浪する事となる。」

さて。このナレーションがどう解釈できるでしょうか。
「ボトムズ世界はまだ戦争中」という解釈になりませんか?


「えーっ?違うの?」と思われたビギナーの皆さん。はい。違います。
ボトムズというお話は、百年続いた戦争が「終結」した日から、再び戦争が「再開」する日までの間の出来事なのです。
これが「ガンダム」を始めとするロボット物との決定的な違いです。

戦争で使われたロボットが出演するのに物語世界で戦争が行われていない。この設定がどれ程エポックかお解り頂けるでしょうか。ロボット物なのに(笑)。

Photo_962 これは大変重要な設定だと思うんですよね。だってロボットの存在理由が無いんですから。
「でもオタクイーン、ナレーションでは「キリコは幾多の戦場を放浪」と言ってるじゃん。」
おっしゃる通りです。「幾多の戦場」とは何を指すのでしょうか。

これが「ボトムズ」の「ボトムズ」たる所以です。
つまりその「戦場」とは、終戦時のドサクサに紛れて起こる小さな都市の反乱や、終戦に乗じて独立を画策する地方公国のゲリラ戦だったりするんですよ。
主人公キリコはその卓越した戦闘能力ゆえ、様々な都市で腕を見込まれて「AT同士の賭け試合(これもボトムズならではの設定ですが)やゲリラ戦の傭兵」として動く訳です。

その時、ボトムズ世界のロボット「AT」はどう使われるか。

Photo_959 前述の「AT同士の賭け試合」とは「バトリング」と呼ばれ、戦後の荒廃した都市で行われるプロレスの興行のようなものなのです。それに非合法に「賭け」が加わる。
出場する者たちは戦場で鳴らした腕自慢の軍人崩れなど。彼らは戦争中の兵器であった「AT」をフルチューンし、パイロットとして乗り込み「選手」を名乗ります。ショーアップされた闘技場で彼らは擬似戦闘を行い、掛け金を稼ぐ訳です。

このダーティーな設定。戦後、兵器としての機能を失ったロボットの運営方法としてこれほどリアルなものがあるでしょうか。
「傭兵」にあっては言わずもがなで。革命側・国側の両方にATを供給し甘い汁をすする武器商人の暗躍や、内乱に乗じて新開発ATの性能を試す謎の組織の存在など、もう「AT」はヒーローメカではなく、ライフルや戦車程度の扱いとなっているのです。

Photo_960 アニメ夜話中、ボトムズは究極のリアルロボットアニメという事で「ATは4メートルで鉄で出来ている」等の説明がありましたが、それはあくまで機構的な部分なんですね。
ボトムズのリアルロボット物たる所以はその大きさ、機構もさる事ながら、その運営方法が世界観と密接に関わっている点が大きいのです。これはガンダムのミノフスキー粒子並みに重要な事だと思います。

「終戦後」でなければ、とてもこんな発想は出来ないと思います。例えばモビルスーツ同士の賭け試合なんて場面、想像できませんよね。
「アニメ夜話」ではその点がまったく語られていない。「小さいロボットだからリアル」という単純な理屈ではないのです。4メートルの、中古車より安いロボットでなければならない世界が、ボトムズには確立されていたのです。

実は、こういう風に世界観の把握が片手落ちになる理由はひとえにNHK演出側の不勉強にあります。これは同業者ゆえ痛いほど分かりまして(笑)。
この「アニメ夜話」を担当したディレクターは、おそらく「ボトムズ」をあまり理解していなかった、またはファンを自認する人々から「ボトムズと言えば」的なアンケートでもして、かき集めたデータから番組を構成したのではないでしょうか。
確かに、その回で担当するアニメが自分の苦手な分野である事もあるでしょう。でもそれなら今度は「出演者」「パネラー」から意見を引き出す、という手もあった筈です。

さて。その出演者ですが。(ご立腹の方々、お待たせしました(笑)。
今回のアニメ夜話の出演者の中で、「知識があって弁が立つ」という人物って一人もいませんでしたよね。
「知識」か「弁」のどちらかに偏ったメンバーばかりで。
●「ボトム」を「ボトム」としか発音できない、司会の里匠さん。
●「仕事」として作品を再見し(おそらくお忙しかったんでしょうね)「場面」と「空気」についてしか発言できない岡田斗司夫さん。
●唯一ボトムズについての正確な分析が出来ながら、致命的に弁が立たない(笑)福井晴敏さん。
●これは明らかに演出者側に問題があるんですが、可愛そうな立場になってしまった、はりけ~んずの前田登さん。
●そして貴重な制作側にして、ボトムズとの関わりを拡大解釈されてしまう立場の(この手の番組って必ずこういう立場に置くんですね)制作・設定の井上幸一さん。
(「へえー」「知らなかった」担当の加藤夏希ちゃん、単独コーナーの氷川竜介さんはともかくとして)
このメンバーでどんなお話が展開するのか。また出演者のパワーバランスはどうなるのか。ディレクターだったらそれくらい予測して発言の配分ぐらい考えなければプロではないと思います。
(編集で無口にさせる事だってできる筈ですし)。

番組後半、岡田氏の発言によって「ボトムズ行き当たりばったり説」を視聴者に与える事となったやりとりにしても、これは岡田氏のせいではないと思うんですよ。
岡田氏はアニメ夜話のレギュラーとして場を盛り上げる為、時間のない中見た「ボトムズ」本編の中で唯一感じた思いを井上氏にぶつけただけです。要は大人の判断として「仕事」をしたと。

本来あの場面では、井上氏は「いや、それはですね」と返すのが正しいあり方なんです。でも当時、井上氏のパートは「制作・設定」でした。このパートでは総監督・高橋良輔氏の心の内を読む事はできない。
そのお話の答えは高橋監督か、プロデューサーの長谷川徹氏にしか出来ないんですよ。
ですから井上氏は私見として「ええ。そうですよ。」と答えてしまう。しかも司会の里氏は火に油を注いでしまった。福井氏のフォローもまったく効きません。さらに空気が読めない前田氏(笑)。


岡田氏はそこで慌てたと思います。(鑑賞頻度の浅さからボトムズを理解できなかったきらいはありますが)他のメンバーもそこをフォローできるほど弁が立たない。私なら演出担当としてあそこの場面では司会者に指示し、出演者全員に「ウド編」の印象を言わせるようにします。そうすればあの段階で「行き当たりばったり感」がストーリーに与える魅力が表現でき、最後まで響く事はなかった筈なのです。
元々番組収録までに鑑賞の時間が少なかったであろう岡田氏は、ファンの気持ちを逆なでするような発言をする可能性を充分に含んでいた訳です。そんな立場で収録に臨まなければならない岡田氏の気持ちも痛いほど分かります。たぶん彼はその瞬間、こう思ったはずです。「盛り上げるだけ盛り上げるから、後は編集でなんとかしてね。」

あのやりとりがあった後の岡田氏の番組立て直しの努力は涙ぐましかったですね。塩山紀生氏の特徴、富野監督・高橋監督の演出術の比較などで無理矢理作品を賞賛に持っていった豪腕はさすがオタキングです。
彼の最後の感想「ロケンロール」なる言葉も(それは「ボトムズ」への皮肉は多分にあるにせよ)「作品をコケ下ろせないアニメ夜話」として番組を成立させる為の大人の判断だったのでしょう。


でも私は思います。視聴者にこんな事が見えてしまう番組ってどうなんでしょうか。
これは明らかにミスキャスト。論客たる岡田氏に対抗できるゲストを用意できなかった、または井上氏のポジションを見誤った演出側の大ミスです。決して岡田氏の責任ではありません。彼は悪役を引き受けてくれたのです。画面上だけで判断してはいけません。これは出演者同士のチームワークなのです。テレビってそういうものなんですよ(笑)。
こんな事は対談番組のイロハなのに。

今頃、岡田氏は戦々恐々としているはずです。
「あそこで否定しろよなー。俺、全国のボトムズファンを敵に回しちゃったよ」なんて(笑)。


私の感想としてはそんな所です。この点さえなければ今回のアニメ夜話は「ボトムズ入門編」としての体裁はなんとか整ったと思います。
ですから「ネヴュラ」読者の方々には、このアニメ夜話は「ボトムズという作品を誤解させてしまう」という意味で、決して手放しでお薦めするわけにはいかないと(笑)。

実は今日お話してきた事はボトムズという作品に関してではなく、「この手の作品分析番組のあり方・難しさ」についてのお話なのかもしれません。かようにファンを納得させるのは至難の業なんですね。
今日の「ネヴュラ」をご覧になって、「じゃーボトムズの魅力ってどこにあるの?」と思われた方がいらっしゃったら、私はいくらでもお話しますよ。質問のコメントお待ちしています。

Photo_956 なにしろ放送開始24年目にしてこんなキットが発売されるほどの人気作です。すかさずゲットした私もそんな事実に喜びを隠し切れません。
新作のOVAも楽しみですね。期待は膨らむばかりです。
私の「ボトムズを巡る旅」はまだまだ続きそうですね。


次回「暗転」。
オタクイーンは次の巡礼地に向かいます(笑)。

2007年6月25日 (月)

異能生存作ボトムズ

このブログデザインをご覧になって驚かれた方。
ご安心下さい。
このブログはいつもながらのおバカな「ネヴュラ」です。

このデザインも期間限定、数日間のみの変更ですのでお許し下さいね。
で、もうお分かりの通り、この大胆なデザイン変更には大きな理由があります。

先日、お仲間の「のん」さんから頂いたコメントで、この作品の特集番組が放送される事を知りました。
のんさん、あリがとうございました。


「BSアニメ夜話」
明日6月26日(火) 24:00~24:55
(27日午前0時~0時55分)NHK BS-2


この番組は毎回、往年の名作アニメーションを一本ずつ採り上げ、あらゆる角度から語るマニアックな番組で、これまでにも色々な番組が語られてきました。
確かに、時代のターニングポイントとなった数々のアニメに対するアプローチは面白く、また作家論、技術論なども参考にはなりましたが、いかんせん私のような偏ったオタクにとっては作品の選定があまりにもメジャーすぎ、「やっぱりNHKだなー」という思いが拭い去れなかったのです。
それが。そのNHKが。ついに「ボトムズ」を。

「装甲騎兵ボトムズ」。今この番組名をご覧になった時の皆さんの反応は、おそらく真っ二つに分かれると思います。
「おおー。ついに来たか」と感慨に包まれる方。
「今回のネタはスルーだな」と思われる方。

たぶん、中途半端なリアクションは少ないのでは。
その反応の極端な違いが、この「ボトムズ」という作品の特徴・位置づけを、実に端的に表していると思うのです。


例えば、戦後の子供文化を支えた超ヒット作品として必ず採り上げられる「ウルトラ」「ライダー」。これに匹敵するヒット作品と言えば・・・そう、「機動戦士ガンダム」です。
「ボトムズ」は「ガンダム」の影響下にあると言われるアニメですが、もちろんメジャーな作品とはとても言えない。
また番組が制作、放送された1983年。その前後に放送されていたいわゆるリアルロボットアニメ、「超時空要塞マクロス」「戦闘メカザブングル」「聖戦士ダンバイン」「重戦機エルガイム」などの、時代の空気を吸い込んだそれぞれの作風とも一切関わりを持たない。(作品の優劣とは関係ありません)


「装甲騎兵ボトムズ」という番組は言わば突然変異的に生まれ、ロボットアニメの歴史の中で「点」として存在する、非常に希有な作品なのです。

おまけに「ガンダム」への賛美としてよく語られる「ガンタム以後」という、ロボットアニメの革命作的な位置づけでもない。「ボトムズ以後」とも言われず、「ボトムズの類似作」という作品も存在しません。(「ガサラキ」は・・・私は違うと思います。)

つまり「装甲騎兵ボトムズ」はそれほど個性が強い。
良くも悪くもエポックな作品であると同時に、好き嫌いが極端に分かれる作品でもあるのです。
いや、好き嫌いというより、既に「知る・知らない」の段階で分かれる作品なのかもしれません。
要は確実に「マイナーな作品」なんですよ。
例えば、「アニメカラオケベスト100」なんて特番があったとしても、「ボトムズ」のオープニングテーマ「炎のさだめ」は絶対にエントリーされないでしょう。


ところがこの「ボトムズ」、放送終了後23年が経過した今年、まだ新作が発表されるほど人気が持続する作品なのです。
おそらくこんなアニメーション作品は前代未聞でしょう。その作品のあり方が「ガンダム」と比較される事が多い「ボトムズ」ですが、私を含めボトムズに魂を奪われたファン達は、その二作品の違いを肌で感じる事ができる筈です。


時代の空気を確実に作品に反映させ進化を繰り返す事で、新作毎にその時代のアニメファンの人気を獲得していった「ガンダム」。
頑ななまでに作品世界を変化させず、「分かるファンだけがついてこればいい」という姿勢を貫く「ボトムズ」。

簡単に言えば、二作品の違いはこんな所でしょうか。
ですから極端なお話「ボトムズ」はファンが増えない。その代わり減りもしない。
作品世界が変わらないから、初見で「合う・合わない」が選り分けられてしまうんです。
その分、その作品世界に心酔するボトムズファンはよりコアになり、マニアックになるという構造があるのです。なによりそれだけの研究を許すだけの、深く広い作品世界である事が大きな魅力なのですが。


「そんなに深く魅力的な作品なら、一度オタクイーンに騙されたと思って見てみようか」なんて思われた奇特な方。二つの確認事項、二つのお願いがあります。

確認事項・その一。
「ボトムズでは大げさなドラマは起きない」という事。
ガンダムなど富野作品によくある、キャラクターがコックピットで怒鳴りあって場を盛り上げる「見せ場」は、ボトムズにはありません。ずーっと同じテンションです。
その代わり、ボディーブロー・パンチのようにじわじわと効いてくる「大人の味わい」があります。


確認事項・その二。
「ボトムズには美少女は一人も出てこない」という事(笑)。
このドラマにはそんな「賑やかし」は必要ないのです。女性は重要な役で出演しますが、それは「大人の女性」。そういう意味で「ボトムズ」は、秋葉原から最も遠いアニメと言えるのかもしれません。

二つのお願い・その一。
もしお時間に余裕がおありであればボトムズ本編をご覧になる前に、まず明日の夜放送される「BSアニメ夜話」をご覧下さい。
それは何故か。作品世界をより深く知る為ではありません。あらかじめストーリーを鳥瞰しておく為でもありません。
そこで語られる出演者の語り口を聞いて、「自分に合うかどうか」を判断していただきたいのです。

前述の通り、「ボトムズ」はかなり個性の強い作品であるゆえ、ファンを極端に選びます。
合わない人は徹底的に合わないという事を申し上げておきます(笑)。


二つのお願い・その二。
明日放送の「アニメ夜話」をご覧になって「行けそうだ」と思われた貴方。意気揚々とDVDをレンタルし、プレーヤーにセットして再生ボタンを押したとしましょう。ところが、おそらくテレビ版第一話から第四話ぐらいまでは、かなりその荒れた作画、ストーリー展開の遅さに辟易されるのではないでしょうか。
でもそこで放り出さないで下さい(笑)。

作画の荒れについては私も異論はありません。あの作画レベルは1983年という時代を考えてもかなり低い。
しかしストーリー展開の遅さについては、回を追うごとに気持ちよくなって来る筈です。その流れに身を委ねることによって作画の乱れも気にならなくなる。それが「ボトムズ」の魔力と言えましょう。おそらく見続けていくうちに、ストーリーにちりばめられた重要な伏線やセリフの「重さ」(その意味も含めて)に驚かれる事と思います。


ですから補足として、「どこかの話数の名場面を見て判断しよう」とは思わないで下さい。
必ず第一話から見る事。ボトムズはそんなに甘くありません(笑)。


私などが勝手な事ばかり言って申し訳ありませんでした。でもきっとボトムズファンであれば、これらのお話にきっと頷かれている事でしょう。

さて。今回の「ネヴュラ」、意図的に「ボトムズ」のストーリー、出演者や設定などを一切語っていません。それらはこれから番組をご覧になる皆さんの為に伏せておきましょう。
ただ、これだけは言えます。

「ボトムズ」にハマると一生抜け出せません。その作品世界の深さはおそらくガンダムの比ではないでしょう。

今日は最後に一つお知らせを。
明日夜は件の「BSアニメ夜話」リアルタイム鑑賞の為、「ネヴュラ」更新をお休みします。(コタのおもしろエピソードがあれば、それまでにアップするかもしれませんが)
次回通常記事でお会いできるのは、「アニメ夜話」終了後。
この希有なアニメについて語られる夜会を、皆さん是非ご覧下さい。


ではホントに最後、ボトムズ名物「予告篇」の中で、私が最も好きな一本を。

敵の血潮で濡れた肩。地獄の部隊と人の言う。
ウドの街に、百年戦争の亡霊が蘇る。
パルミスの高原、ミヨイテの宇宙に 
無敵と謳われたメルキア機甲特殊部隊。
情無用、命無用の鉄騎兵。
この命、金30億ギルダン也。
最も高価なワンマン・アーミー。
次回「レッド・ショルダー」。
キリコ・危険に向かうが本能か。

大誘拐

Photo_932 コタちゃん、ちょっとここで我慢しててね。
お姉ちゃん、こんなせまい所にとじこめないでよ。
誘拐するつもり?

Photo_972 わたし、わるい事なんにもしてないじゃん。

ごめんごめん。
入れ物がそれしかないもんだから。



Photo_943 あんたの部屋をきれいにそうじしてるんだから。
我慢我慢。

Photo_936 そーなの?
じゃーわたし寝てるから、そうじお願いね。

うーん。
ガヴァドンAみたいなポーズね。


Photo_970 大物だわー。そこで寝られるなんて。





Photo_945 今日からこれを入れてあげるよ。
新兵器、砂浴びハウス。
最近、身体がかゆそうだったみたいだから。Photo_947
どう?きれいになったでしょー。ちょっと落ち着かないかな?
Photo_941 さっそく入ってるねー。
気持ちいい?



Photo_948
呼んだ?
いやいや、入ってなさいよ。
(でもきっとエサ場にしちゃうんだろーなー(笑)。

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2007年6月24日 (日)

審獣眼に狂い無し

「ネヴュラ」をご覧の皆さんの中には、私と同じく怪獣や怪人など特定のジャンルに興味をお持ちの方もいらっしゃると思います。そんな方々に、ちょっと質問です。

「なぜ、怪獣が好きなんですか?」
「怪獣のどこに、それほど惹かれるのでしょうか?」


たぶん、この質問に明確な答えを出せる方は少ないと思います。 あまりに根源的な事なので答えようがない。
私も自問自答してみましたが、答えは見つかりませんでした(笑)。


まー別に、人間の思考システムや異形の存在への潜在的な恐れなど、そんな難しいお話をしたい訳じゃないんです。
第一おバカな私にはそんな事分かりませんし。
この質問は、およそすべての「趣味というもの」に対して意味をなさないばかりか、この質問に答えられるという事はそれほどその趣味にのめり込んでいないのでは、なんて邪知をしてしまう程のものなのです。

およそ趣味というものは、何か理由をつけたりメリットを求めて始めるものではないと思っています。以前私も「自分は無趣味な人間だなー」なんて思っていた時期がありました。
読者の皆さんは「オタクイーン何言ってんの?こんなに偏ってるのに」なんて半ばご立腹(笑)でしょうが、あまりにも好きなものが当たり前になりすぎているとまるで空気のように感じてしまい、「それが趣味」という事を本人が認識できない事さえあるのです。(私だけかな?)

まーそんな中、私が所属する「怪獣部」(笑)は、今はかなり世間に認知されるようになってきました。特にテレビ業界には元々そういう嗜好の人たちが集まる傾向があるので、ロケの途中で立ち寄る喫茶店などで怪獣談義に花が咲く、なんて事も多くあったりしたりして。
「趣味は怪獣です」なんてはっきりと言えてしまう社会になったんだなー、なんて感慨深いものもありますね(笑)。

でもそんな時、いわゆる無趣味な人などに聞かれたりするんですよ。冒頭の質問を。
「何故、怪獣が好きなんですか?」
これ、困りますよね。好きなものは好きなんだから。で結局、前述の理屈でお茶を濁したりするんです。
「本当に趣味にのめりこんでいる人は、その質問には答えられないものなのよ。」

私がそう答えるのには理由があります。以前、深夜のトーク番組を制作していた事がありまして、その番組はファッション、グルメ、ホビーなどあらゆるジャンルの専門雑誌編集者をゲストに呼び、専門世界について聞くという内容だったんです。
番組開始当初のコンセプトは、その編集者から「時代のトレンド」的な情報を引き出すというもので、編集者本人のキャラクターは特に掘り下げる予定はありませんでした。
ところが回を重ねるに従って、「専門誌を作るのはその世界を愛するゆえ」という編集者のキャラクターが面白くなって来ちゃったんですよ。雑誌を立ち上げるほど趣味が高じちゃった人たちですからやはり、それなりに個性が強い。
で、番組の最後に、必ず冒頭のような質問をするようになったんです。
「あなたがそのジャンルを好きな理由は?」


2クール26回。合計50人以上が出演したこの番組中、前述の質問に明確な答えを出した人は数えるほどしかいませんでした。
やはり、あまりに自分に身近なことって、その理由を答えられないものなんですね。


さて。お話を戻しましょう。
実は私、今日このお話をするに当たってちょっと考えてみました。
まー300記事越えの記念に自分の足元を見てみるのもいいかなと(笑)。
「怪獣好きの条件」というものです。それは別に資格や性格ではありません。
これはもう「時代の産物」としか言いようがないのではと思います。
その時代もかなり特定されるんじゃないかと。

1966年、言わずと知れた「ウルトラQ」に始まる第一次怪獣ブーム。さらに5年後の1971年、「仮面ライダー」らが世間を席巻した第二次怪獣ブーム(変身ブームとも呼ばれましたね。)
怪獣が日本中を暴れまわった時期は、この66年から76年あたりの10年間に集中しているのです。

現在、私を含め怪獣や怪人などいわゆる「特撮ジャンル」のマニアとなっている人たちの多くは、感性が一番ビビッドな時期がこの10年間と重なった幸運な方々ですよね。
66年の「Q」が怪獣ブームの火付け役という分析は多くの文献でされていますからそれは皆さん異論がないと思いますが、76年のブーム終焉についてはどうでしょうか。これは私の考えなのですが、この翌年、77年の3月に「秘密戦隊ゴレンジャー」の放送が終了しているんですね。ですから実際の「ゴレンジャー」最盛期は、その前年の76年であろうと。
現在まで連綿と続く「ウルトラ」「ライダー」「戦隊」という三つの長寿シリーズのオリジナルがこの時期に集中している事を考えると、私などにはそう思えてしまいます。


その後、77年以降に特撮ジャンルにハマった方々は、私のような者から見ると怪獣・怪人の見方がちょっと違う。
第一次ブームのウルトラ怪獣や第二次ブームのライダー怪人達は、基本的に「恐怖の存在、畏敬の対象」だったんですよ。しかし77年以降、特に怪人に「笑いをとってナンボ」という顕著な流れがありありと見えてきました。
「ゴレンジャー」の黒十字軍メンバーがターニング・ポイントとなったのは言うまでもないでしょう。

決して良い・悪いという次元のお話ではありません。それも時代の流れなのでしょうね。
現在制作されている特撮番組はその二つの流れをなんとか両立させようと頑張っているようですが、それは非常に難しい試みである事を痛感します。
まーこのあたりのお話はまた別の機会にするとして。


多くのファンを生み出し、現在もあらゆるメディアで多くの識者の方々がその素晴らしさについて語る「怪獣」。前述の66年から76年にその基礎が形作られたと思われるその存在ですが、その10年間に私たちの中で培われた「怪獣的なものに対するセンス」って一体何なんでしょうか?
ここでも小難しいお話をしようと言うんじゃないんです。

「怪獣に対するセンスと今のお笑いのセンスって近いものがあるんじゃ」なんて思っちゃって。


こう思うんですよ。今はかなり沈静化してきましたが、ここ数年「お笑いブーム」って言われてきましたよね。個人的にはこれは「お笑い」じゃなくて「芸人のキャラクターブーム」と思います。
今活躍している芸人さんたちを見ても別にそれ程面白いとは思わない。ファンはとにかくお気に入りの芸人さんがテレビに出ているだけで嬉しいわけで、彼らが口を開けば条件反射的に笑う、という回路が頭の中で出来上がっているのです。
ブームというのはそういうものですから別にそれをとやかく言う気持ちはありません。ある意味私も仕掛けている立場ですし。


で、この今のお笑いブームによって「お笑いファン」になった人がそのギャグをずっと愛していて、30年後に宴会の席でそれを披露したとしましょう。
その時、彼が見事に爆笑を取ることが出来たら、彼のお笑いに関するセンスは見事だったと思うんですよ。つまり、「良いものは時代を越える」という事なんです。


おそらく、皆さんの間で今も語られ続けている特撮番組や怪獣キャラクターってかなり偏っていませんか?やっぱり映画ならゴジラ・ガメラ系、テレビならウルトラ・ライダー系に集中しているし、また語るだけの魅力を持っている事も否定しません。なにより「ネヴュラ」で語る内容のほとんどがそれですから。
ですが今も語り継がれる怪獣達は、おそらく「おやじギャグ」にはなっていないと思うんですよ。やはり時代を越えた魅力を持っていると。

逆に、語るのも恥ずかしいキャラクターも確実に居ます。ただ彼らは「時代の仇花」という語られ方で新たな輝きを獲得しているとは思います。でもそれは決して「彼ら自身の魅力」ではない。時代というバッグボーンが無ければ語られない、少し可愛そうな存在なのかもしれません。
お笑いブーム終焉の今、居ますよね。そんな語られ方をされそうな芸人さん達も。


ブームというのはある意味普通のヒットを超えた異常事態ですから、世の中のあらゆるものがそのムーブメントに乗ろうとします。今も怪獣達の魅力を熱く語れる私たちはあのブームによって、洪水のように溢れていた怪獣達の中から特別のセンス、言わば本物を選び取る「審獣眼」を学んでいたのかもしれませんね。
それほどまでの審獣眼を持つ私たちはある種「プロの怪獣ファン」なのかもしれません。
センスってその人独自のもの。言葉じゃ語れませんよね。
「何で怪獣が好きなのか、その理由が語れない」と胸を張って言えるのはプロの怪獣ファンの証、理屈じゃなくセンスで怪獣を愛している証拠なんですよ。きっと(笑)。
Photo_931
                  

2007年6月23日 (土)

地底への挑戦

Photo_924 コタちゃん、今日は巣箱のフタみたいになってるけど?

Photo_925 掘ってるねー。何を探してるの?

Photo_926 そこまで掘るか。

Photo_927 ひょっとして・・・
最近お気に入りのコレ?

Photo_929 そう。これこれ。わかってるねーお姉ちゃん。
まったく。あんたの食欲は(笑)。

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2007年6月22日 (金)

苦笑・失笑・ちょっと涙

えー実は。
「ネヴュラ」は昨日の「オヤスミナサイ」で記事通算300本となりまして。つまり、今日のこの記事が301本目という訳です。
いやーよく続いたものです。これも皆さんの支えがあっての事。本当にありがとうございました。


こういう節目というのは、書いている本人にとっては大変感慨深いものなんですが、読者の方々にとってはあまり意味を持たないものだったりしますよね。
ですから本当なら、こういうご挨拶はそこそこで終わらせて直ちに本題へ、という流れが美しいのですが、あえてこういう事にこだわるのが私の性格なので。お許し下さい。
いくつかの過去記事のように今日のお話も、後半オタクトークへなだれ込む予感はまったくありません(笑)。

たとえ一行程度の記事を含んではいても300本と言えば、私にとってはかなりの偉業です。そりゃまー好き勝手書いてるだけですので読者の方々には呆れられているでしょうが、呆れられるほど書いた、というのも本人にとっては嬉しいもので(笑)。

今日、この301本目を書くにあたって、どんなお話をしようかと考えました。
別に今回が最終回という訳でもなく単なる通過点に過ぎませんから、特別大上段に構える必要も無かったんですが、とりあえず過去の記事でも読み返してみてちょっと思いを巡らせてみよう、なんて思っちゃったりして。

で、つらつらと自分の過去を覗いてみました。それは結構楽しい経験でしたが。
そんな中、私はある事に気づきました。
自分の記事に共通する、ある特徴についてです。


でもこれって多分、読者の方々はよくお分かりの事じゃないかと思うんですよね。自分の話し方や動きの癖って、本人より他人の方がよく分かるじゃないですか。
モノマネタレントに真似される芸能人が、「私ってあんな風だっけ?」なんて言うのと同じですね(笑)。

随分昔、私は自分の記事作成に関する「基本スタンス」を書いた事があります。
「嘘を書かない」「データの羅列は最小限に」「作品そのものより、それを観た時の感情を優先」という3点だったと思います。

300本、記事を読み返してみて、この基本は結構私の性格に合っていたんだなー、なんて思ったんですね。
私の記事は、今だにこの3点を基本として書かれているような気がします。


そもそも「ネヴュラ」を開設した動機というのは、「自分って一体何者?」という自問からだったんですね。でも、私のようなおバカとはいえ、一人の人間にはいろいろな面があって一言で語れるわけが無い。それなら、「毎日思ったことを書き続ければ、自分という人間が浮き彫りになるんじゃないの?」なんて思っちゃったんですよ。

今日はゴジラについて。今日は小津安二郎について。今日はヒッチコックについて。
ウルトラ・必殺・ボトムズ・・・
映像業界に働く私の興味は自然とそういう方向に向きますし、また従来のオタク癖が高じたソフビやプラモデルのお話だって楽しい。
で、このジャンルで過去に語ったおバカ話を振り返ってみると、どれも必ず「自分はこう思った」という思いが込められているんですよ。


多分私が書きたいことは「作品」「商品」じゃなくて、「それを観た、感じた自分」なんじゃないかと思います。「作品」「商品」は、自分を映す鏡に過ぎないんですね。
ですから同じ作品でも、自分がその作品の新しい一面を発見したなら何度でも登場するし、また以前書いた作品の感想を流用する事もあれば別の角度から語る事だってあります。
「ネヴュラ」が普通の映像作品感想と違うとすれば、たぶんその部分が大きいでしょう。

自分でも書いていて思うんですよ。「この作品についてもう何度書いただろう。でもこの角度で語るのはは初めてだから書く意義はあるよね。」
それが私のモチベーションを保っているんじゃないかと。

確かに、他の著名な方々が書かれる映像作品の感想記事は、大変含蓄に富んだ見事な解析がなされていると思います。私にはああは書けない。
正直言うと、「記事一本で感想をまとめきれる能力がない」んですよ(爆笑)。だから何度にも渡って書くし、書くたびに着眼点が異なると。

作品一本毎に一記事という方々が言ってみれば「作品を縦に切っている」とすれば、私の場合、「テーマがあってそのテーマに合う作品を羅列する」という意味で、「作品を横に切っている」という感覚があります。何故でしょうね。これは私の性癖としか言えません。
それを続ける事で、自分の好みが浮き彫りになってくる訳です。


で、これら作品解析(そんな立派なものじゃありませんが)が、「ネヴュラ」のメインラインになるのかなー、と思っていたんです。最初は自分でも。
でも、書き続けるというのは面白いものですねー。自分でも予想しなかったような流れが、作品解析以外に3つも出来てしまった。
正直、私はこの「予想しない流れ」というのを、どこかで期待していたのかもしれません。


その一つの流れが「お仕事のお話」。
結局、映画やテレビなど映像作品に関するお話をしていれば、どうしても自分の本業に関連せざるを得なくなってくるんですよ。皆さんは意外に思われるでしょうが、「ネヴュラ」を始めた当初はこんなに本業について語るなんて思ってもいなかったんです。

ところが書き進めていくうちに、発想が「例えば、ウルトラマン撮影スタッフの仕事がいかに素晴らしかったかを語るには、現在の自分の撮影現場と比較するのが一番的確」という感じになってくる訳です。
「撮影現場では、スタッフ一人一人の卓越したひらめきが作品をより良くする」という事をどうしても主張したくなっちゃうんですよね。

後年、名番組の代表的スタッフの名前ばかりが採り上げられる度に、「作品は彼らだけではできない!」と声を大にして言いたくなっちゃうんですよ。同時に各スタッフの役割分担にも言及したくなる。「ゴジラ」は円谷英二一人の手で作られた訳ではないという事を、なんとしてでもわかって欲しくなるんですね。

二つ目の流れは「女性として生きる男性という私」。
これも意外でした。この「意外」という言葉には二つの意味があります。


最初の「意外」は
「私の中にある「男性性」と「女性性」の発見」。

「ネヴュラ」読者の方はもうお感じになっていらっしゃるでしょう。私が映像作品に関して私見を述べる時、その着眼点は間違いなく男性のそれです。文体も完全に男のもの。
これは自分でもよく分かっているんです。女性は絶対こういう見方はしないだろうと。
いくつか拝見させて頂いている女性ブロガーの方々の作品解析を読めば、その違いは一目瞭然です。

私は映像作品を男目線で見ている。これは私、記事を書き続けて初めて気がついたことなんですよ(笑)。
我ながら面白いです。でもまー、それはそれでいいかと。
それが生活に影響する訳でもないし(笑)。


次の「意外」は「私のような存在の、社会との関わり」。
こんなドラマチックな生き方もなかなか無いだろうなー、なんて思う今日この頃で(笑)。
これも、それ程記事にするとは思ってなかったんですよね。
別に毎日の事だし、どちらかと言えば普通にこなしている事ですから。でもそれが何故かドラマチックになってしまう。
毎日のちょっとした事から感じるマイノリティーの自覚は過去の色々な経験を思い出させ、記事として書き綴る事で心を落ち着かせる効果がありました

カテゴリー「女子な日々」の記事に、少し悲しい内容が多いのはその為です。書くことで自分を癒していたんだな、という事が、読み直してみてはっきりと分かります。
まあ、最近お聞き頂いた「同窓会篇」のように楽しいものもありますが。
このジャンルの記事内容が明るくなって来ているのはひとえに皆さんの応援のおかげです。これは本当に感じている事なんですよ。


そしてっ!三つ目の流れとして。
これはもう皆さんもはっきり感じていらっしゃるでしょう。
最近「ネヴュラ」をにぎわす謎の球体、「コタクイーン」の登場です。

この子の登場で、「ネヴュラ」は大きく変わりましたね。なんとなく「もっとおバカになった(爆笑)」。
この子の記事は、書いている私にとってものすごく癒しになっているんですよ。なにしろ見ているだけでニコニコしてくる。寝顔だけで記事が成立する存在なんてあまりありませんから。この子の全ての仕草が、私にとって記事のネタです。


ちょっと悲しい事ですがこういう機会ですからお話します。
ハムスターというのは寿命がわずか一年半から二年しかないことはご存知ですよね。ですから私とコタちゃんがこうしていられる期間は大変短いんです。
私はこの幸せな一時、コタに精一杯の愛情を注いであげたいと思っています。最近、コタの記事ばかりをいぶかしく思われている読者の方々がいらっしゃるとしたら、それは私の、そんなコタに対する思いゆえとお許し下さい。


最後はちょっと寂しいお話になっちゃいました。ごめんなさい。でも私は今日お話したジャンル以外にも、あの「開設一周年の、皆さんからの温かいコメント」も決して忘れてはいません。あんな感動的な二日間はこれまでありませんでした。
私、あのコメントを見て泣いたんですよ。
バソコンの文字を見て泣くなんて。自分でも考えられない感情に戸惑いましたが、あの一件が、300本を越える「ネヴュラ」の原動力になっていると、今も強く思います。


301本目。また下らないお話になってしまいましたね。
長々とお付き合い頂いてありがとうございました。
これからも新しい自分を発見する驚きを求めて、「ネヴュラ」は続いていきます。
これからもよろしくお願い致します。
ほら、コタ。あんたもおじぎして(笑)。

2007年6月21日 (木)

オヤスミナサイ

Photo_923
コタちゃん、暑いからって巣箱の外で寝てちゃ風邪ひいちゃうよ。布団をかけてあげたいけど、きっとかじっちゃうし。
今夜の夢はレタス?それとも大好物の安全パン?(笑)

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サブはその一言で凍りつく

「お疲れ様でした。」
今日の私は、この言葉の歯切れが悪い。
「ちょっと待ってて下さい。」
スタジオを飛び出した私は、一直線にサブへ向かいました。

今日はちょっと固く、お仕事の現場のお話です。
まー別にグチのたぐいじゃありませんしもう解決した一件ですから、さほど身構えられなくてもいいんですが。こんな局面になったら、皆さんならどうされるのかな、なんて思って。
ちょっとお話してみたくなりました。軽くお聞き下さい(笑)。

今日の私のお仕事は、いわゆる「フロアディレクター」。
よくスタジオなどにお客さんを呼んで番組の公開収録を行う時など、客席側からスタジオの出演者に指示を出しているスタッフが居ますよね。あれです。

番組中タレントなどにからかわれている場面をよくご覧になると思いますが、この通称FDと呼ばれるパート、実際にはスタジオ部分のすべての仕切りを任される、大変重要な役目を担っているのです。

大はタレントのテンションを上げる事から、小はお客さんの拍手のタイミングまで。FDが指示を出さなければ、スタジオはまったく機能しなくなってしまうと言っていいでしょう。
リハーサルの段階で、タレントさんなんかも「ここでコケましょうか」などとFDに相談し、FDの許可を得る事だってあるんですよ。
言ってみればFDは、「スタジオに於ける監督」なのです。
ただそれはあくまで、「サブ」と呼ばれる副調整室に座る番組ディレクターの演出意図に則って動く事が必須条件。ですからディレクターとFDは、制作する番組について方向性を同じくしていなければなりません。

今日私が携わった番組は前述のような大げさな物ではなく、割合肩の力を抜いて臨めるものでした。
出演者はベテランのアナウンサー一人。カメラは固定で観客は無し。VTR収録番組で生放送ではありません。こんな状態でミスを起こす事など考えられないほど簡単な現場です。
サブに座るディレクターも百戦錬磨の巨匠(笑)。黙っていても周りが動いてくれるほどの影響力を持っています。
私も安心して本番を迎えました。

番組の長さは12分。この番組は局の規約で、台本が一言一句決まっています。一言も言い換えが許されない台本です。
それだけ重要な内容を伴う、いわゆる「お堅い番組」なのです。
しかも本番一発撮り。12分を何パートかに分けて収録する事はできません。
物理的には可能なのですが、それは契約の関係で許されないのです。
スタジオトークとあらかじめ編集されたロケなどのVTR、そしてサブから出されるBGM、CGスーパーをすべて乗せる。収録開始から12分後には放送できる番組が完成しているという状態にまで追い込みます。

こういう制作体制の番組の場合、収録途中で「ちょっと止めようか」なんて事を行わないため、まず本番通りにリハーサルが行われます。
本番と全く同じようにアナウンサーが喋り、BGM、スーパー、VTRも乗せて、うまく12分間で番組が成立するかを試してみる訳です。
そういう意味でこのリハは大変重要な行程であると言えましょう。
ほとんどの場合、このリハの段階で問題点が発見され、本番収録時はまったくアクシデントもなく収録が進むものなのです。

前段が長くなりました。今日のお話の火種は、このリハーサルと本番の間に起こったことなのです。

リハーサルも終わり、時間も予定通りオンタイム。(タイムキーパーさんの指示通りの時間配分)スタジオのキャスト、スタッフとも安心して本番を迎えようとしていた時の事です。
私のインカム(スタジオとサブを繋ぐ通信機)に、サブのディレクターから指示がありました。

「ちょっと台本を変更するから。今、担当者がスタジオへ行く。」

ほどなく訪れた彼はこの番組のプロデューサー。言わば親分です。
「二箇所あってね。こことここ。」
何しろ一言も言い直し出来ない台本です。アナウンサーと二人で間違いなく聞き取り、台本にもしっかり赤ペンを入れました。

それはよくある変更。当初の台本記述「運営記録」「運営」「記録」の間に新たに「会」を入れ、「運営記録」とするような、単純な内容でした。
(実際の単語は違いますが放送前の為、守秘義務と言う事でご了承下さい。)

変更部分も確認し、いよいよ本番。リハーサルも完璧に行われていた為本番も一回で見事に成功、キャスト・スタッフとも胸を撫で下ろし、いざ「収録の確認」となりました。
一発撮りの番組はこのように、今収録した番組を見直して内容に間違いがないか確認するのが常です。私も注意して確認に臨みました。

「あれ?」そこで一つの違和感が。

この番組の台本作成者はディレクター。私は関与せず、本番収録直前に台本を受け取ります。その為、前述の「運営記録」という言葉が台本上に何回登場しているか確認できません。
もうお分かりでしょう。
本番前にプロデューサーから聞いた変更箇所は二箇所。ところがディレクターの見落としか、台本にはもう一箇所
「運営記録」という言葉があったのです。そこは変更されていない。
当然の事ながらアナウンサーは台本通り、しっかり
「運営記録」と読んでしまっています。
私はあわてて周りを見渡しました。

驚く事にプロデューサー・ディレクターをはじめ、現場のスタッフ・キャスト全員が、本番収録後の今もこの事実に気がついていない。気づいたのは私だけだったのです。
やがて確認も終了。
「お疲れ様でした」の声と共に、現場の緊張感も解かれます。

えーっ。「お疲れ様」じゃないじゃん。間違ってるよ。
どーすればいいの?カメラさんは撤収を始めてるし、メイクさんはアナウンサーのメイクを落とし始めてるし。

実際の所、12分間の番組を一発撮りするのは大変な事です。小さな番組であっても数十人のスタッフが現場で動きます。
一度OKが出たものを一人のスタッフが「ちょっと待った」をかけるのは、かなり勇気が必要な事なのです。

気がつかなかったフリをすればこの場は丸く収まる。他のスタッフ全員が気づかなかった訳だし。
でもいざ放送されてから問題になったら、その時気づいていた私は絶対後悔する。

皆さん、こんな時皆さんならどうしますか?
私はやっぱり我慢できませんでした。これが私の因果な性格、この性格が元でどれだけ貧乏クジを引いた事でしょう(涙)。
「ちょっと待ってて下さい。」
スタジオを飛び出した私は、一直線にサブへ向かいました。

私の指摘を受けたプロデューサー・ディレクターは「あっ!」と言ったきり動きません。
凍りつくサブ。この寒さは空調のせいだけではないでしょう。
静止した時間が全員を包み込みます。

彼らは考えているのです。私と同じことを。
今からまた12分間の収録を行う必要は?この間違いがそれだけの重要性を持っているのか?
結論が出ました。
「今回はもうこれで行っちゃおう。今のでOK。直さない。」

読者の皆さんは不思議に思われるかもしれません。
「何で?12分間ぐらい撮り直しすればいいのに。」「それは怠慢じゃないの?」
個人のブログなのであえて言います。私も同じ意見です。
私がこの番組の担当者、つまりディレクターだったら、きっと撮り直していたでしょう。

でも今日はあくまでお手伝い。FDの立場でこれ以上主張する事は越権行為に当たります。
今日のディレクターだって本心は絶対直したい筈なのです。でもこれはご同業の方々ならお分かりと思いますが、色々な現況が邪魔をしますよね。
スタジオや各スタッフのタイムリミット。アナウンサーの声のコンディション・・・
現場は無限に使える訳ではないのです。

「お疲れ様。」スタジオに戻った私の元に歩み寄ったディレクターの顔は、ちょっとくやしそうに見えました。
「すみません先ほどは。出すぎた真似をしました。」
謝る私に、彼は一言つぶやきました。
「いやいや。全然。ありがとうね。」
お仕事って、必ずしも思った通りには行きませんよね(笑)。

こんなつまらないお話にお付き合い頂いてありがとうございました。
こんな風にテレビの番組だって、決しておちゃらけて作っている訳ではないんですよ。
番組によって節度を守る必要がある訳です。
でもそんな現場の張り詰めた空気、心地よい緊張感に魅了される私は、根っからのテレビ屋なのかもしれませんが(笑)。

2007年6月20日 (水)

今日も怪獣日和

長年オタクをやっていると、「虫の知らせ」というものを感じる時があります。今日がそうでした。

ちょっとした買い物(本当に歯磨き粉とか日用品だったんですが)に出かけたついでに行く当てもなくミニバイクを走らせていると、何故か自然とハンドルがオタクショップの方へ。
苦笑しながら覗いてみました。最近ちょっとご無沙汰のそのお店を。


そこは「ネヴュラ」でも何度かお話したお店で、超マニアの店長さんが一人できりもりしています。私の事を覚えていて下さった彼は、いつもながらの笑顔で出迎えてくれました。


コレクターの方はお分かりでしょうがこういうお店はとにかく物が多い。普通のホビーショップとは物の置き方が違うのです。
細かい商品が雑然と置かれた店内を歩く時、心がけるのはまず「棚の隅々まで注意を配る事。」ある種の「オタクセンサー」を働かせなければ賢い買い物はできないのでした(笑)。
ですからこういうお店で掘り出し物を見つける事は「買い物」ではなく「発掘」と言えましょう。


今日「発掘」した逸品も、通常の探し方では見つからないものでした。まず、今日見つけ出したお宝からご覧頂きましょうか。

Photo_909 この二つの怪獣、「ネヴュラ」読者の方々には説明の必要はありませんね。右側はウルトラQのカネゴン。
そして左は日東科学オリジナルの怪獣、ガマロンです。

この二つ、いったいどこにあったと思いますか?

Photo_910 まずこちらのカネゴン。これはお店の隅に置いてあった、大きな紙袋の中に入っていたものなのです。その袋にはこのカネゴンの他、「ウルトラマン」のグビラが袋入りであった以外は、見るからに中古のバンダイ怪獣ソフビが山ほど入っていて。
このカネゴンもそのソフビの中からちょっと顔を覗かせていたんですよ。「助けてー」って。
で、助けてあげました(笑)。


Photo_911 このカネゴン、最近発売されたマーミット製のものです。私もヤフオクなどで見かけたことはありますが、実物を手に取るのは今日が初めて。
タグには「会場限定版」という大きな表記がありました。
私はこの手の表記よりも商品そのものの魅力を重視する方なので、あまり気にせずお買い上げ。


ウチには意外にもカネゴンのユルソフビは無かったので、これはいい機会、コタちゃんとも仲良くしてくれそう、という思いもあったりして。何より彼の「助けてー」の表情に負けました(笑)。

 
Photo_920 で、こっちのガマロン。このキットは以前ご紹介したので、ご存知の方もいらっしゃると思います。という事は、私はこのキットを既に持っているという事。
これも変な所にあったんですよ。お店の片隅、何個か積まれたプラモデルの上で落ちかかっていたという(笑)。


「またーオタクイーン。悪い癖が出ちゃってー。何個同じのを買えば気が済むの?」
皆さんの非難も既に耳に入らず(笑)。

このキット、1983年の再版分という事で、今となっては大変貴重なものなんです。言わば絶滅危惧種の動物みたいなもので。私のようなオタクにはこれらを見つけたら即保護。手厚い管理の中、未来永劫その命を守る義務があるのです(笑)。
でもそれはお財布に余裕があるときの事。確かに24年も前のキットですからそれなりのプレミアもついていて当然の「筈」でした。
ところが。

「あー、これ。ウチの店にはまだ結構在庫もある事だし、定価売りなんですよ。」
「えっ?という事は?700円?24年前のキットが?パーツ欠けもなく?」
私の問いかけに、店長は笑って頷くだけでした。


「虫の知らせ」とはまさにこの事。私がこの二つをお買い上げできない理由がどこにありましょう。(夕食はあり合わせになっちゃいましたが(涙)。


帰宅した私が早速二つのお宝を開封、そのフォルムを堪能した事は言うまでもありません。

Photo_914 まずはこれ。マーミットのカネゴン。
これは良いです。昔発売されていた「ウルトラQ」レーザーディスクジャケット「ガラクタ山に座ったカネゴン」をモデル化したもの。
開田裕治氏イラストの雰囲気を損なわないように、若干ユルくしたデフォルメーションもいい感じで。


なにより可愛いじゃないですか。短い手足、座ったポーズ。
いわゆる「ファンシーグッズ」になる一歩手前の所で踏みとどまっている感じが私好み。
裏には1997年の刻印がありましたから、これは丁度10年前の商品なんですね。


Photo_915 背中のスリットでお分かりの通り、これ貯金箱なんですよ。カネゴンはコイン怪獣ですから、これまで沢山の貯金箱仕様が発売されていますが、大きさ、形といい、私にはこれがベストと思います。
まー買った当日ですから気に入らない方がおかしいですよね(笑)。

Photo_916 ほらほら。私に訴えかけた「目」はこんな感じ。いいでしょーこの情けなさが(笑)。
こういうのを「母性本能をくすぐる」って言うんでしょうね。


この感覚が分かるのは、きっと桜井浩子さんか水野久美さんぐらいでしょう(笑)。

こんなに可愛いカネちゃんの次にガマ親分(笑)というのも何なんですが、なにしろこっちは絶滅危惧種。放っておく訳にはいきません。
早速開封。パーツチェックに入ります。

Photo_922 ソフビのガマロン立ち会いのもとパーツを見てみましたが、これがまた想像以上に劣化が少なく嬉しい悲鳴で。


このガマロンはゼンマイ動力の歩行キット。ゼンマイキットコレクターの方はお分かりと思いますが、通常この手のキットで一番劣化しやすい所は「ゼンマイ」なんですよね。24年も前のキットですから、金属部品であるゼンマイには当然錆びも出ます。
ところがこのキット、よほどしっかり保存されていたのかゼンマイに錆がまったくない。ありがちなプラパーツのランナー欠けもなく、ほぼベストのコンディションだったのでした。

私の「在庫ガマロン」中最高の逸品。こんなキットが定価で手に入るんですから、世の中何が起こるかわかりませんね(笑)。

Photo_921 という訳で、ウチのガマロン勢ぞろいで記念写真を撮ってみました。
「オタクイーン、何やってんの?」と思われるのもごもっともですね。私も自分がどこへ向かっているのか今一分かりません。
ガマロンを三つ揃える事に意義はあるんでしょうか。しかもソフビまで並べて(笑)。

Photo_919 でもこれだけ揃えば、「絶滅危惧種」を一個ぐらい組み立ててもいいかもしれませんね。
今や貴重なキットを組み立てる。こんな贅沢が他にあるでしょうか。
年代物のワインを味わうような感覚。
「83年物のガマロンはコクが違うわね」なんて(爆笑)。

そんなこんなで、今日も私はどっぷりと怪獣漬け。
たとえ女子であっても、こればっかりはやめられません。
こんなおバカな、何も起こらない毎日が、きっと幸せなんでしょうね(笑)。

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BGMはショパン

お早うございます。お嬢さま。
今日の朝食は、お嬢さまに安心して召し上がっていただこうと
「安全パン」をご用意しました。
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このパン、昭和30年代に発売されたものの復刻版で、安全衛生の旗をイメージしたデザインだそうでございます。
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中身はモチモチ。
わたくし、お嬢さまに自信を持っておすすめいたします。
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うーん優雅な朝食。みゆき、お紅茶はまだ?
Photo_908
あっ、お嬢さま!
みゆきはどちらがお嬢さまかわからなくなりました(笑)。

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2007年6月19日 (火)

禁じられた記事

「ネヴュラ」読者の皆さんの中には、ご自分でブログを運営されている方も多いと思います。そんな皆さん、ご自分のブログ誌面でちょっとご覧頂きたい所があるのです。

それはトップページのコメント一覧。ご自分で書かれた記事に対し、読者の方々から寄せられたコメントが記された欄です。
この欄は、精魂込めて書いた記事の反応が分かるとともに、色々なご意見が聞ける重要な項目として、私も毎日楽しみにしています。
突然予告もなく、見知らぬ方からコメントがあるのも嬉しい事ですよね。


例えば、新規の方からコメントがあったとしましょう。貴方は新たなお客さんの訪問に喜びを隠せないはず。
ところが。そのコメントを頂いた記事そのものが、貴方が書いた覚えのない、タイトルさえ知らない記事だったとしたら?


今日はそんな、ちょっとミステリアスなお話です。
お部屋の明かりを消してお聞きになると、さらに雰囲気が増します(笑)。


種明かしをしましょう。実は冒頭のお話は私の完全な妄想、睡眠中に夢で見たお話なんです。
おかげさまで「ネヴュラ」ももうすぐ記事が300本を越え、自分でもよくここまで続いたなーなんて感慨もあったりするんですが、随分昔の記事をご覧になってコメントを頂く事もあるんですね。
それは本当に有難い事で。ただ、一年以上前の記事だと自分でもその詳細までは覚えていない。記事を読み返してコメントの返事を書いたりするんですよ。本当に情けない話なんですが(笑)。

きっとそんな思いが深層心理に残っていたんでしょう。ブログの事が夢に出るなんて初めてだったんですが、驚きとともに「これはちょっとミステリーに使えないかな」なんて小躍りしてしまって。
夢に出たのは、いつもの「ネヴュラ」の「最近のコメント」欄。「あ、コメント入ってる」と喜んだ私がふと見た「コメンテーター名」の後の「記事タイトル」(「on」の後ですね)。
「あれ?こんな記事書いたっけ?」
この時、そこに載っている記事タイトルが見覚えの無いものだったんです。
しかもコメンテーターは新規の方で。


そのコメントをクリックする瞬間、目が覚めたんですが(クリックしとけばよかった(笑)、まあ実際にはまずありえないこの現象、もし貴方なら、どんなストーリーに仕立てますか?
職業柄かどうしてもストーリーを捻りたくなる私は、こんなお話を考えてみました。
(構想10分なのでツッこみどころ満載ですが、まあいつもの事なので(笑)。


主人公は私の願望、20代の普通のOLさん。
名前は仮に「みゆき」としておきましょう。
一人暮らしのみゆきは数ヶ月前からブログをはじめ、普段の生活や彼との恋愛の話、お仕事の愚痴などを記事にして楽しんでいました。ネット仲間も徐々に増え、毎日のコメントのやりとりも板について、今が一番面白い時。

さて、ある朝。みゆきがいつものようにパソコンを立ち上げると、自分のブログのコメント一覧に新しいコメントが。しかもコメンテーターは見知らぬ名前。
みゆきは新しいお客さんの来訪に喜びましたが、その隣の記事タイトルを見て首をひねりました。
彼女はその記事タイトルにある違和感を覚えたのです。


本人にしかわからない感覚ですが、記事のタイトルというのはブロガー本人の言語感覚が大きく反映されるものですよね。好みの表現や絶対使わない言葉など、自分の中でルールが確立されている筈。ところがその記事名は、彼女のルールに大きく反する言葉が使われていました。
彼女が感じた違和感はそこから来たものだったのです。

「こんなタイトルの記事、書いてない。もし私が昔書いた記事を忘れていたとしても、絶対タイトルにこんな言葉は使わない。」
彼女は直感しましたが、それならそもそも、何故コメント一覧にこんな記事タイトル
が追加されているのか理解できない。
誰かのイタズラ?でもブロガー本人しか管理できない誌面に、こんな事ってできるの?


彼女の想像は膨らみますが、それを解決する手段は一つしかありません。
彼女はマウスをその一行に合わせ、クリックしました。

そこで現れた記事画面は・・・
ありえない事でした。そこには記事は現れず、コメントだけが。
「何これ?」もともとネット経験の浅いみゆきには、起きている現象がまったく理解の範疇を超えていました。「操作を間違っちゃったかな?」

でも、コメントは書かれています。
それは一行。「感動しました。素晴らしいお話ですね。」


・・・やっぱりイタズラなのかな。それともコメントスパム?
とりあえずみゆきはコメントをそのままにして、コメンテーターのリンク表示をクリックしました。
ごく普通のブロガーさん。むしろ好人物そうな日記が綴られています。驚いたのはその日の誌面で、みゆきの記事が大絶賛されていた事でした。
「素晴らしいお話を読んだ。これ程感動したのは久しぶりだ。」

「私、何を書いたの?」
その記事を目にしたみゆきは軽いパニックに。
自分はその記事に心当たりが無い。心当たりが無いから書いた内容も分からない。いくら記事タイトルをクリックしても記事部分にはエラーが出るだけ。
そもそもタイトルだって自分で考えたんじゃない。

「どうしよう。コメントくれた人に謝ろうか。」
みゆきは考えがまとまりません。出勤時間も迫っています。とにかく今日はしょうがない。帰ってから考えよう。


その事が気になって、みゆきはその日一日仕事が手に付きません。上司に叱られ同僚にも心配され、散々の目にあって帰宅しました。
バッグを置くのも早いか、彼女は着替えもせずパソコンの前へ。あの記事はどうなっているんだろうか。

ページを開いた彼女の目には、とんでもない光景が飛び込んで来たのでした。
コメント数1000以上。全てが新規のコメンテーターで、「あの」記事に当てられたものだったのです。その内容は賞賛の嵐。


目が点。
みゆきは何がなんだかわかりません。

自分が書いた覚えの無い記事に、千人を超える人たちからコメントが来ている。
今ここで「あれは自分の記事ではありません」と言った所で、どれほどの人が信じてくれるだろう。しかも自分は記事を読む事さえできない。
とにかくここは、話を合わせて対策を練る事にしよう。


みゆきは賞賛をくれた何人かのコメンテーターに返事を書き、それとなく「例の記事」の内容を探る事にしました。同時に会社や彼氏のパソコンを使い、何とか「記事」をアップしようとするのですがまったくらちがあきません。
何故かみゆきの周りだけは記事が見られず、全国規模では記事が感動の嵐を呼んでいるのです。
完全に記事の一人歩きとなった状態。
探りを入れるためコメントを返してしまったみゆきにとって、今や謝罪の道は残されていません。そうしている内にも日を追う毎にアクセス数、コメント数は増えるばかり。
もはやみゆきのブログは、中川翔子を超えるアクセス数となってしまいました。


「どうしよう。」記事の内容が分かればまだなんとか対策もある。でもそれが分からないと手の打ちようが無い。
やっと手に入れた少ない情報も、「感動した」「泣いた」「すばらしい」こんなコメントばかりでまったく雲を掴むような感触。みゆきはほとほと参ってしまいました。
そんなある日。ふとした事でみゆきはとんでもない事態に巻き込まれてしまったのです。

例によって増え続ける賞賛のコメントの一つに、「あの言葉に感動しました」という一行がありました。
みゆきがその一行に軽い気持ちで返したコメント、それが大きな火種でした。

記事の内容が分からないみゆきは「例の記事」を小説と考え「ええ。あのセリフは一晩考えました。」とコメント返ししてしまったのです。
もうお察しでしょう。その後、そのコメントを見た全国のコメンテーターがどれ程色めき立ったかを。


「一晩考えた?」「あの話はウソだったのか?」「実話って書いてあったじゃないか!」
まさに手の平を返すように、全国から避難と罵声の入り混じったコメントが矢のように降り注ぎます。

驚いたのはみゆき本人でした。
「えーっ。その記事、実話って書いてあったの?」
でも記事を知らないのはみゆきだけ。みゆきは、今や全国規模で膨れ上がったコメンテーターを全て裏切った事になるのです。


「裏切られた」「もうあんたなんか信じない」「人の気持ちをおもちゃにするな!」今や一日数十万となったコメントの内容は全てこんな文面。
「でも記事の中身がわからないんだもの。どうしようもないよー。」
泣く泣く毎日、お詫びのコメントを返すみゆき。こうなるとネットは恐ろしい。

コメンテーターは当然ハンドルネームが多いですから、全国規模で膨らんだ「反みゆき派」はどこに居るか分からない。
みゆきは気が気じゃありません。自分の目の前に「反対派」が居るかもしれないのです。
会社の同僚、コンビニの店員、宅急便の配達員に至るまで、周り全てがコメンテーターに見えてしまうみゆきは、もはや部屋から一歩も出られない程になっていました。


そして、衰弱しきったみゆきが開いたパソコンのコメント欄には、新着のコメントが。
恐る恐る開く彼女の目には、戦慄の一行が。
「今から、あんたの所へ行く。そうしなきゃ気が済まない。」
その一行を目にした瞬間、みゆきの耳に「ピンポーン」と玄関のチャイムが。
恐怖に身を震わせながら、玄関の覗き窓を見たみゆきが見たものは・・・


・・・いかがでしたか?完全な創作ストーリーてす。他意はありません。ちょっとした夢から思いついた下らないお話にお付き合い頂いてありがとうございました。続きは皆さんでご想像下さい。
このお話はあくまでフィクションですからご安心を(笑)。

でも、ブログというツールがこれだけ普及した現在、この手の都市伝説めいたお話って色々あるんでしょうね
「あるキーワードを記事の中に入れ込むと誰々からコメントが来るけど、絶対にコメント返ししちゃいけない」とか。
これも今思いついたんですが(笑)。

私は本来、この手のお話を考えるのはあまり得意ではありません。根がおバカなものでどうしてもお笑いに持って行きたくなるんですよ(笑)。
でも夏も近づき、蒸し暑い毎日が続く中で、ちょっと涼しい思いなどして頂ければという事で、無い頭を捻ってみました。
「涼しい」じゃなくて「寒い」という事もよく分かっているんですが(笑)。


皆さん、今日この記事をお読みになった後ご自分のブログをご覧になった時、コメント欄に見知らぬコメント、覚えの無い記事があったらご用心下さい。
ちなみに、そこに「オタクイーン」の一行があった時。
そこをクリックすると、毎度のおバカなブログに繋がりますからご心配なく(笑)。

2007年6月18日 (月)

あけてくれ!

Photo_900 本人の希望により、ケージの入り口を開けてみました。
恐る恐る外を見るコタ。
Photo_901 コタ、初の外界。記念すべき第一歩です。
その先にあるものは・・・
Photo_902 うーん。やっぱりこれか。
お姉ちゃんの趣味は一生ものだからねー。

ほっといてよ。でもコタちゃん、あんた似てない?ブースカに。
Photo_903
いやー、私こんなに太ってないと思うけどなー。
ちょっとコタ、かじらないでよ。それレア物なんだから。
Photo_904 そう来たか(笑)。

*手ブレ、ピンポケはご勘弁下さい。
  ひとえに私のテク不足です(涙)。

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女子魂再起動

タイトル通り、昨日の私は女子一色。
オタクテイストのかけらもない日曜日でした(笑)。


梅雨の晴れ間を利用し、例によってウォーキングで汗を搾り出した私。
もう熱中症の一歩手前まで陥り、流れ落ちた水分のおかげでそれなりにウェイトも落ちましたが、こんなのはちょっと食べればすぐに戻ってしまいます。

気分をリフレッシュする為昼間から、愛用の「アジエンス」でシャンプー、トリートメントまで一気に済ませた私は、そのまま体力回復の為眠りにつきました。
ウォーキング後、熱いシャワーの後の午睡。
これがチャン・ツィイーだったらさぞや絵になる事でしょうが、そこはそれハムスターのごとくくびれの無い私(涙)、心なしか丸くなって寝る姿までコタにそっくりで。
あんた、なにもそこまで飼い主に似なくても(笑)。

午後5時。済んだ夕方の空気に目を覚ました私は、今日行うべきある事に気がつきました。
「バッグを探しに行かないと。」

多くの女性読者の方々と同じく、私はお仕事とプライベートでバッグを使い分けています。お仕事で使うバッグは、資料やテープなどそれなりにかさばる事情がある為、自然と大きいものになってしまう。これは皆さん頷かれるでしょう。
場合によっては局でもらえる大きな紙袋を両手に抱え、色気のかけらもなく髪を振り乱して歩くことだって多いのです。


その反動もあって、私はプライベートで使うバッグには思いっきりこだわりを入れます。
これも女性読者にはおわかりでしょうが、遊びに行く時などに使うバッグって、その時のファッションや目的によって使い分けないといけませんよね。

「バッグはシューズの色に合わせる」という基本はありますが、それにしたって靴をパンプスにするのかサンダルにするのかでバッグのテイストだって変えなければおかしい。
ラインストーン入りのおしゃれなサンダルを履いているのに、バッグがデコレーションのかけらもないお堅いデザインでは釣り合いが取れない訳です。


こんな風にウェアを中心にコーディネートを考えられるのは女性に与えられた素晴らしい特権ですよね。男性のファッションはある程度間口の広さを持っているために、フォーマル・カジュアルを間違えなければほとんどのアクセサリーはうまくコーディネートできるような気がします。それが逆に、女性ファッションほどバリエーションを持たない事を証明しているとも言えますが。

そんな大きな事を言っていながらも、私は本当にファッションセンスがない大バカ者で(涙)。要するに「微妙な冒険」が出来ない。定番の組み合わせを外すことに非常な恐れを感じてしまうのです。
前述のバッグ選びにしたって別にとんでもないデザインを探すわけではなく、「これだったらなんとか合うだろう」という程度のこだわりなんですよ。「ウェアの一部分のデザインを微妙に意識した離れ業」なんてとても出来ない。頭の中でウェアのデザインを必死に反芻しながら、お店でバッグを一つずつ手にして探す訳です。

「オタクイーン、それだったら、バッグに合わせたい服を着ていけばいいんじゃないの?」なんて疑問を抱かれる方も多いと思います。まさにその通りなんですが、その為にはバッグ探しに出かけるときに持っていく自前のバッグが必要になりますよね。手ぶらじゃ行けませんから。
実は私もその手を考えました。ところがその自前バッグを久しぶりに取り出したところ、なんとそのバッグにはどこで付いたか大きなキズが(涙)。
なんとか消せないかと手を尽くしましたが、その努力も空しく廃棄処分となりました(号泣)。

まー貧乏人の私が買うバッグですから、別にそうなっても仕方ない程度の値段なんですが、やっぱり長年活躍してくれた相棒に対してはちょっと情も移るもので。「あーこのバッグはあの時使ったなー」なんて感慨もあったりしますが。
「ウェア着用作戦」が頓挫したのはそんな理由からだったのです。

少し前から「ネヴュラ」をご覧の方はこうも思われるんじゃないでしょうか。「あれ、先々週の金曜日、オタクイーンってバッグ買わなかったっけ?」
その通り。ところがあれはあくまで「スーツ用」なんですよね。かように女性のバッグのテイストはTPOに左右される。「ウェアの一部」と言ってもいいでしょう。
実は、私が今回バッグに合わせて想定しているウェアは、今月29日から公開の「ダイ・ハード4.0」観賞用のものなのです。

以前もお話しましたが、私にとって映画鑑賞は「監督の仕事を見に行く真剣勝負」。
お仕事の帰りに時間があるから、なんてノリで見に行けるほど余裕はありません。ある意味「正装」で臨むものなのです。

昔の女性は、恋人からのラブレターを読む時お化粧したと言いますが、私にとって映画を劇場で観るという事はそのノリに近いものがあるのかもしれません。
前売券を買い、チラシを隅々まで眺め、特典グッズの封を切る誘惑と戦い(笑)、公開初日を心待ちにする気持ちは、まさに恋人に会うそれと同じものがあるのです。
(作品の出来について辛口の感想を書いてしまうのは、その期待の大きさゆえかもしれませんが)


そこまで気合を入れる公開初日ですから、着るものだって頭の先からつま先まで手を抜けない。ただ先々週、幼馴染に会った時とはコンセプトが違います。
やっぱり「ダイ・ハード」ですから。といってタンクトップでは芸がないし(笑)。
白のボーダー・ワンピース。それが今回選んだ「ダイ・ハード気分の服」なのでした。
このワンピややカジュアルなデザインで、お堅いバッグはあまり合わない代物。足元はウェアと同じ白のサンダルを合わせますから中途半端なバッグではとても太刀打ちできません。と言って最近流行のスタッズ(鋲ですね)入りもちょっと違うし。適度なフォーマルさも要求されるんですよね。

(ごめんなさいね。男性読者の方々、今日はすべてこんな感じなので(汗)。

結構難しいんですよね。このテイストに合わせるバッグというのは。最大のネック、予算も限られてるし。
そんな事情を抱え、満を持して出かけたショップで格闘する事数十分。
(先々週色々回って、ショップ毎の品揃えを把握しておいたおかげで今回はピンポイント・アタック。)

やっと手に入れた逸品がこれです。
Photo_899
・・・・拍子抜けしないで下さいね(笑)。
これが冒険できない私の限界です。これ以上デコレートされた物は私の好みではないもので。多分今回のウェアならこの程度が丁度良いと思います。
ご想像通り、お値段も格安。恥ずかしくてとても発表できません(涙)。


でも不思議ですね。このバッグ、色・デザインとも今日廃棄した「キズ入りバッグ」とよく似てるんですよ。特にこの、ちょっとパールがかった白なんてそっくりで。
あー女性読者の失笑が目に浮かぶ。「あれだけ前フリしといてこれかい!」なんて。
ごめんなさい。スケルトンや編み上げのバッグなんかも考えたんですが。でもこれに落ち着いちゃうあたり、私のレベルが分かるでしょ?(涙)。


さて。これでマクレーン刑事とのデート・ウェアも決まりました。あとは彼に嫌われないようもうちょっとウェイトを絞るだけ。
この夏最大の話題作を前に女子魂も再起動しまくりです。

でも私はこんな風に「カレンダーに爆弾を仕掛ける」のが好きなんですよね。それが一つの目標になると言うか。
既に「劇場販売グッズ・関連書籍予算」も計上済み。
ハンス・グルーバー以上の準備態勢で事に臨みます(笑)。

2007年6月16日 (土)

「イピ・カイ・エー」を聞く為に

・・・いつもながらフラフラ。
一回目のウォーキングを終え、ちょっと落ち着いたところです。

少し更新に間を開けてしまいました。ごめんなさい。
木・金と超ハードワークが続き、昨夜は帰宅後、即爆睡というありさまだったのです。
それでも昨日、お仕事の帰りには劇場へ寄り、こんな物を買ってしまったりして。疲れていてもこれだけは。

Photo_894 今月29日より公開される話題のシリーズ最新作
「ダイ・ハード4.0」の前売券。

コンビニの打ち出しチケットではあまりに味気ないので、前売券だけはどうしても劇場で手に入れたかったのでした。
チラシや特典(今回はカードホルダーみたいですね)が手に入るのも、作品への期待を高める絶好のアイテムとして重要ですね。
正直、この手の特典はどんなにチープでも構わない。
「封切日へのテンションを高める」為の物なんですね(笑)。

さて。「ダイ・ハード」と言えば、「ネヴュラ」読者の方々のみならず、いまや説明の必要さえない程の大ヒット・アクションシリーズですね。私も大好きなシリーズです。
実は私、1988年公開のシリーズ1作目「ダイ・ハード」は劇場鑑賞していません。
当時、何故行かなかったのかはちょっと記憶にありませんが、とにかく「1」についてはビデオ鑑賞が初体面。鑑賞後そのあまりの面白さにひっくりかえった私は、1990年公開の「ダイ・ハード2」、1995年公開の「ダイ・ハード3」とも劇場へ足を運び、その作品世界を充分に堪能しました。
そんな経緯もあり、前作から12年を経た今回の「4.0」は満を持しての鑑賞体勢、私としては前売券購入は遅いほどだったのです。

Photo_896 「ダイ・ハード」の魅力とはいったい何でしょうか?
これはもう雑誌や評論、はたまた映画に詳しい皆さんのブログで語られつくされていますから、今更私などがつまらない分析をお話しても仕方がない事です。
ブルース・ウィリス扮するニューヨーク市警の警官、ジョン・マクレーンが毎回遭遇するテロリスト集団との戦い。「1」公開当時、伏線が張り巡らされたシナリオの妙と、その舞台設定の斬新さが大きな話題となりましたね。
正直、「ダイ・ハード」の面白さはこの2点に尽きると言っていいでしょう。


昔読んだある雑誌に「ダイ・ハード」シリーズに関するエッセイがありました。
「2」公開に合わせて書かれたと記憶しているこの文には、他のアクション映画にはない「ダイ・ハード」シリーズ独自の特徴が示され大変興味深い内容でしたので、私もおぼろげながら覚えています。


「ダイ・ハードの条件」として、
 事件は場所を限定し、閉鎖された空間で起こる。
 テロリストのグループは人質をとって、場所を封鎖する。
 テロリストのリーダーとマクレーン、そして関係者は電話や無線などでコミュニケーションできる。  
 一部の有能者(マクレーンにとって唯一信頼のおける人物)を除いて、関係者は全員無能。
 敵は恐ろしく強く非情。さらに用意周到。
 マクレーンの不屈の闘志とずば抜けた創意工夫が事件を解決に導く。
以上の6点が挙げられていたと記憶しています。
(あくまでも記憶ですのでお許し下さい。)


Photo_897 私はこのエッセイに大変共感しました。実は、「ダイ・ハード」が「ダイ・ハード」足りえる特徴のほとんどは、この6項目でほぼ言い尽くされてしまっていると思うのです。
前述の「シナリオの妙」「舞台設定の斬新さ」を少し噛み砕いて説明すればこの6項目になってしまう。
おそらく皆さんも頷かれていると思います。

超高層ビルを舞台とした「1」空港を舞台とした「2」はテイストもほぼ同じ。「1」の縦、「2」は横という、それぞれの場所の動線を最大限に活かしたストーリー展開が、私たちに独自の「ダイ・ハード空間」を感じさせてくれました。
確かに、前述の6項目を網羅し、存分に伏線が練りこまれたシナリオを作成できれば「ダイ・ハード」は出来てしまう。
言わばこの6項目は「ダイ・ハード」というゲームのルールブックなのかもしれません。
「ダイ・ハード」の設定を流用したあまたの類似作品が本家のシリーズを超えられない理由は、この6項目をうまく料理できないシナリオにあるのかもしれませんね。


しかしながら。
この6項目、実はダイ・ハードの「1」と「2」だけに当てはまる条件なんですよね。
このエッセイが書かれたのは1990年の「2」公開時ですから、それは当たり前の事です。
さらに5年後、1995年に公開された「3」に於いては、この6項目に当てはまらない部分がいくつか出てきてしまう。
その為「3」は、「1」「2」とは若干テイストの異なる作風となっています。


「1」「2」と「3」のどこが違うのでしょうか。
私が思うに、それはやはり前述の6項目の内、条件1番の「閉鎖された空間」という部分が最も大きいと思います。

「ダイ・ハード」という作品が斬新だったのは、とりも直さず舞台が限定空間である事だったと思うのです。大枠としてこの舞台空間が設定されたからこそ、条件2番以降の「封鎖」「コミュニケーション」などの設定が生きてくる。
条件4番以降の、普通のアクション映画なら当たり前の法則も、前述の「限定空間」という設定により、俄然新しい輝きを放ってくるのです。


本来限定空間という設定は、うまく使えば作劇上非常にアイデアを盛り込みやすい、魅力的な設定だと思います。「どこかに閉じ込められる」「その空間の特徴を使って脱出・反撃の機会を窺がう主人公」こういった作品に名作が多いのはその為です。
ただ、この素材はシナリオライターにとって両刃の剣で、自分の引き出しの数を試されるものでもあります。ですから、この設定をうまく使いこなせるライターは相当の実力派と見ていいでしょう。以前、私も「テレビ局がテロリストに乗っ取られる(架空のレジスタンスを設定しました)といったストーリーを考えた事がありましたが、あまりの引き出しの少なさに敗退した苦い思い出が(笑)。

SF・アクション映画なら「ジョーズ」「エイリアン2」「ジュラシック・パーク」など、またちょっと意味合いは異なりますが「恐怖の報酬」(1953年版)あたりがすぐに浮かびますし(動く限定空間という意味で)、邦画SFなら「吸血鬼ゴケミドロ」などが代表格といった所でしょうか。
(作品の傾向が物凄く偏っているのは私の勉強不足によるもので(汗)。


Photo_898 ただ、「ダイ・ハード」が他の限定空間物と一線を画すのは、やはり「孤軍奮闘」という所に尽きると思います。前述の「ジョーズ」にしても「エイリアン2」にしても、主人公側はいわゆる「団体」であり、たった一人で戦うブルース・ウィリス程のヒーロー性はありません。
しかも巧妙なのは、主人公マクレーンが「等身大」である事でしょう。
上半身はタンクトップ一枚、靴もない裸足で突然テロリストの攻撃を受けるハメとなった彼の武器は、ベレッタ92F一丁とその明晰な頭脳のみ。体力だってスタローンやシュワちゃんには程遠い彼が一人きりで知略を尽くすからこそ、「ダイ・ハード」は喝采を持って観客に迎えられたのだと思います。


そして、これは前述の6項目にも無かったのですが、作劇上の最大の魅力は「主人公が取る次の一手が、観客にさえ読みにくい」という点だと思います。

ご存知の通り「ダイ・ハード」のドラマ構造は、「準備を万全に整えたテロリストが遂行する作戦を、主人公マクレーンが先読みして防ぐ」この繰り返しですよね。
観客はまず「敵テロリストは次にどんな手を打ってくるのか」「彼らの最終目的は」という部分に興味を引かれます。しかし、それを防ぐマクレーンがテロリストの次の手に気づくタイミングは、「観客よりほんの少し早い」んですね。ですから、マクレーンがオロオロしながら何か準備している意味が分からない。
観客はその行動理由にも興味を持つ訳です。
つまり「ダイ・ハード」は、観客の興味を二重に引き付けるドラマ構造を持つんですね。
で、演じるのがまたあのファニーフェイスの、ちょっと風采の上がらないブルースさん(失礼)ですから観客は彼の行動から悪意を汲み取れない。
これは実に心憎い、秀逸な作りですねー。


例えば「1」のラスト近く、テロリストのボス、ハンス・グルーバー(アラン・リックマン)と対決に行く直前、いつものごとく対抗手段を探すマクレーンの目に飛び込んだあの「クリスマス梱包用ビニールテープ」あれがあんな使い方されるなんて、あの段階で皆さん想像できました?
「ダイ・ハード」の醍醐味は、あの後ホールド・アップしたマクレーンのバックショット、背中のアップを見た時に感じる「ゾクゾクッとした爽快感」にあると思うのですが(笑)。


今回公開される「4.0」は、私にまたそんな「ゾクゾク感」を与えてくれるんでしょうか。正直な所、私はかなり心配しています。不勉強で監督のレン・ワイズマンという方も存じ上げないし。

Photo_895 これはチラシの隅に書かれたキャッチコピーですが、「2007年 全米 機能停止」とある今回の舞台、これは「3」に続く「限定解除空間」(笑)ですよね。
この設定でどう「ダイ・ハード」テイストを再現できるのか。
不安はパウエル巡査部長の体格並みに肥大します。

でもあのマクレーンの事です。想像も出来なかった設定と優れたシナリオ・演出で勝算は完璧、私の不安などいつものあのセリフ「イピ・カイ・エー」一言で吹き飛ばし、胸のすくような活躍を見せてくれるだろう、なんて期待も少しあったりして。
公開まであと2週間。
「レット・イット・スノウ」を聴く私の胸は複雑な心境です(笑)。

2007年6月13日 (水)

ガラスの靴は300円

Photo_893 ・・・黒猫は見ていた。
私の怪しい行動を。

夕方6時のウォーキング。
多少雲かがってはいても、まだ雨粒一滴落ちない公園の真ん中で。
猫の視線の先にあるものは。


Photo_891 夢の残照。


この写真をご覧になってピンと来た方は、先日、6月10日にアップしたお話・通称「同窓会篇」をお聞きいただけた方でしょう。
あの日、私を救ってくれた多くの人々、数々のアイテムの中で、現物として私の手元に残っているのは今、これだけです。

当日の出来事をご存じない方の為に、事件の顛末をかいつまんでお話しましょう。

6月8日金曜日。20数年ぶりに旧友と会う予定だった私。
今、女性の生活を営んでいる事を彼らにカミングアウトする絶好の機会と考え、土台の悪さをなんとかすべく七転八倒。
なんとか体裁を整えて、ドレスアップの仕上げをすべくストレートパーマを決行。
予約時間に間に合わせるべく部屋を出たのですが。
その時降り出した突然の雨に、ミニバイクでヘアサロンへ向かう計画は頓挫。
あわてて部屋に引き返し、目に付いた傘を掴んでバスに飛び乗ったのでした。


「傘がダメだよ!」サロンのマスターにツッこまれるまでもなく分かっていました。
それはスカートスーツでキメた私に不似合いな男物の傘。

マスターは一世一代の私の局面を理解してくれ、お店の傘を貸してくれました。
「急な雨で、この傘をコンビニで買ったことにすればいいよ。」
マスターの機転に、思わず私は胸を撫で下ろしたのでした・・・


その後はまた大変なドラマの連続でしたが、それはまた当日の記事をご覧頂く事として。
この傘は、当日私を「男傘の恐怖」から救ってくれた(笑)機転の一本と関わりがあるのです。
何故「その一本」じゃないのか。
それを説明するには、また皆さんをあの「再会の夜」にご案内する必要があるようです。
(なんで私、このお話をする時はいつもドラマ仕立てなんでしょうね(笑)。


同級生4人と再会を果たした夜。みんなそれぞれの今を持ちながらも懐かしい思い出に浸っていました。でも楽しい時間にも終わりが来ます。
午前0時。お店も看板です。
「さ、行こうか。」N君の言葉で全員お店の外へ。当日、午後3時半頃から降り出した雨は次第に強くなり、日付が変わる頃も雨脚は一向に衰えていませんでした。
その時、お店のお客さんは私たちを含めて2グループ。
当然入り口に置いてある傘立てから傘を取り、雨の中出て行かなければなりません。

私もマスターから借りた傘を捜して、傘立てに目をやりました。
「あれ?」


(もうお分かりでしょうが)傘立てには、私がさして来た透明の傘がありません。
いや、正確には2本ありました。でも私のものじゃなく。
借りてきた傘はワンタッチのジャンプ傘だったのですが、そこにあったのは普通に開くタイプのものだったのです。

よくある事ですよね。居酒屋さんですからみんなお酒が回って、傘立てに刺してあるビニール傘なんてどれでも一緒に見えちゃって。きっと他のお客さんが間違えて持って行ったんでしょう。

他のメンバーの手前、私もそんな所で時間をかけるわけにもいかず、傘立てに残った2本の内一本を手に取ったんです。
まあこの2本、どちらも新品のように綺麗でしたし、聞けばお店の置き傘との事。
そんな事情ですから、お店もこの一本を持っていく事に異論はありません。
きっとそういう時の為の置き傘なんでしょうね。

「まーいーか」という訳で、私はその傘を手に外へ。
そんな出来事があったんです。


翌日になって思いました。
「この傘はサロンのマスターに返せないなー。貸したときはジャンプ傘だったのに、返って来たら普通の傘じゃダメだし。」

サロンは土・日は忙しいし、月・火はお休み。よし。じゃあ今日水曜日、代わりの新品をお詫びかたがた持って行こうか。
私はそう考えたのでした。


ほどなくコンビニでジャンプ傘は見つかりました。多少の引け目を感じていた私はお詫び料として2本購入。
本当はもっと気の効いた傘を選ぶべきなんでしょうが、でもああいうヘアサロンってお客さんはほとんど女性だし、緊急の傘っていったらあえて透明ビニールにした方が便利なんじゃ、なんて浅知恵もあって。相変わらずヒネリのない私です(涙)。

サロンでは今日もマスター以下スタッフがあわただしく働いていました。
ヘアカラーの染料を調合中のマスターに「その節は・・・」と話しかけ、事情と共に傘を差し出します。

「かえって気を使わせちゃったねー。」
マスターの元気なセリフに、店内も一層活気づいたような気がしました。


お分かりいただけたでしょうか。
つまり冒頭の写真の傘は、あの同窓会の夜、みんなで行った居酒屋さんで手にした一本だった訳です。
「ヘアサロンでマスターに借りたもの」とは別物なんですよ。

でも事件の(事件というほどの事でもないんですが)顛末を考えると、何かこの傘にも愛着が湧いてきちゃって。
考えてみると、皆さんのコメントやメール以外でその夜の記憶を甦らせてくれる物って、この傘ぐらいしかないんですよね。
もしサロンで借りた傘だったら、結局返さなければならなかった訳だし。
手元にこんな「思い出の品」が残る事もなかったと。


そう考えるとこの傘を持っているという事も、結構な偶然の奇跡みたいに思えちゃったりして(笑)。
確かにどこにでも売っている、300円程度の安いビニール傘なんですが、私にとってはあの夢のような一夜を思い出させてくれる一本なんですよ。
いい年してバカみたいですが。


思えばこの傘に巡り会ったのも、あの夜のお店の看板時間、午前0時。
シンデレラを気取るわけじゃないですが、みんなとの楽しい時間を封じ込めた「ガラスの靴」なのかもしれません。

(例によってキモイと感じられた方、頭を床にこすり付けてお詫びいたします(汗)。

で、今日は思わずウォーキングにこの傘を持ち出して、屋外撮影となった訳です。
いつものあじさい通りは、先日よりさらに多くの花々が咲き誇っていました。
明日は全国で雨模様との事。梅雨入りの声も聞こえます。
この傘も、いよいよ活躍の時を迎えそうです。
いやな梅雨も、今年はちょっと楽しくなりそうな。

Photo_892
この傘を開く度に、旧友の顔が浮かぶからです(笑)。

あんたは出てもいいんだけど

Photo_888 囚われの(と勝手に思い込んでる)ウチのパリス・ハムトン。

Photo_889 でも食事はセレブなクラッカー。最近のお気に入り。

リー・おバカ保安官談
「私よりいいもの食べて(笑)」。

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2007年6月12日 (火)

巨人・超人世界の案内役

怪獣出現!
直ちに現場へ駆けつける科学特捜隊。
その健闘も空しく追い詰められるメンバー達。
閃光一閃、異形の生物の前に立ちはだかる銀色の巨影。
我らのヒーロー、ウルトラマン!


闇を纏い人々を恐怖に突き落とす、「恐怖の軍団」ショッカー!
獲物を求め暗躍する醜悪な怪人達の前に颯爽と現れる、頼もしい青年の姿。
彼の名は本郷猛。又の名を自由の戦士、仮面ライダー!


日本を代表するヒーロー番組、「ウルトラマン」「仮面ライダー」。
そのドラマ中に流れる空気を一言で表現するなら、冒頭のような感じになるのでは。
この二つのドラマは現在も脈々と作り続けられ、仮面ライダーなどは往年のオリジナルシリーズをリメイクした映画も公開されました。
現在、満を持してV3登場となる新作も製作されているようで。
そんな所からもオリジナルの高い人気を感じさせますね。

各々の設定がまるで異なるこの二つのヒーローですが、「ネヴュラ」読者の皆さんはその違いをどう楽しんでおられますか?
どちらかと言えばウルトラ派の私ですが、あのスピード感あふれるライダーアクションの素晴らしさには瞠目せざるをえません。
怪獣の重量感を表現する為、あえてハイスピードカメラという方法論を採用したウルトラの演出手法に対し、あくまで生身のアクションを展開するライダーの躍動感は、今見ても決して色あせない魅力を放っています。

ところで、二番組の空気を表現した前述の文に、ある大きな違いがある事にお気づきでしょうか?
二番組を比べ私が感じる違いの一つに、作劇上の「組織」の捉え方があるのです。
これは昔からよく言われている事ですね。


「円谷系のヒーロー番組には主人公側に組織があり、東映系のそれには敵側に組織がある」というものです。

「ウルトラマン」であれば、毎回別個に登場する怪獣や宇宙人を相手に、人類は「科学特捜隊」という組織で対抗する。
「仮面ライダー」は、人類制覇を企む悪の秘密組織「ショッカー」に対抗するのは「仮面ライダー」という個人。
この違いです。

確かに「ライダー」にも仲間は居ますよね。愛すべき立花藤兵衛をはじめとするクラブ・アミーゴのメンバーです。でも彼らは「組織」というにはあまりに頼りなく(笑)、人質になっちゃったりして結果的にライダーをピンチに追い込む役目を負っているような。
決してウルトラマンと科学特捜隊の関係ではないと思います。

これはそもそも、両番組の設定の違いから来るものでしょう。
Photo_883 今まで「ネヴュラ」で何度かお話している通り、企画立案時ヒーローの存在が設定されていなかった「ウルトラマン」は、「科学特捜隊」という組織そのものが番組の骨子となっていたのですから。
考えてみると「ウルトラマン」という番組は、「ウルトラQ」の後番組として「科学特捜隊」という番組が放送され、それが何シーズンかあった後にさらなる続篇として制作されていても成立する企画なんですね。(あー熱烈なウルトラファンを敵に回しちゃったかな?あくまでおバカな私の戯言とということで(汗)。
それくらい、あの国際科学警察機構の設定はしっかりしている。
現にウルトラマンの居ない世界で、科特隊を主役に据えたゲームソフトも発売されていましたし。

Photo_884 対する「仮面ライダー」は、あくまでライダー本人のキャラクターを生み出す事に企画の主眼が置かれていました。確かにデザインや設定などは二転三転しましたが、結局「ライダー」というドラマは「改造された肉体を駆使して悪に挑む人間」のドラマが番組の骨子になっている訳で。「悪の組織」というものがストーリーの根底にあるんですね。
立花氏他のメンバーはあくまで付随的な設定だったのでしょう。
新番組「クラブ・アミーゴ」ではあれだけの視聴率は稼げなかっただろうと(笑)。

まーこんな事は今までも色々な文献で分析されていますから別に今更、というお話なんですが、私はこの「組織」という設定にちょっと興味を持ちまして。
これは「ウルトラマン」という番組の一話完結性、そして「仮面ライダー」という番組の連続ドラマ性から来ているものではないかと。


Photo_885 「ウルトラマン」に登場する怪獣、宇宙人という存在は、基本的に「一話完結番組のゲスト」なんですね。
科学特捜隊という司会者が回す番組のスペシャルゲスト。だから毎回の連続性など無視できるわけです。「ウルトラマン」劇中では特に科学特捜隊メンバーの交代劇なども無かったですから、別に放送話数が前後してもOKな訳で。
こう考えてみると、科学特捜隊の設定がいかに重要かが改めて分かってきます。視聴者は毎回起こるバラエティー豊かな事件を科特隊メンバーの一員となって追う事で、ストーリーが理解できるのです。
彼らは私たち視聴者を番組世界に誘う案内役であり、物言わぬ怪獣の行動を翻訳してくれる役割も担っている訳です。


Photo_886 で、「仮面ライダー」。この番組では、番組の案内役を「ショッカー」が担う事となります。
主人公本郷猛・一文字隼人を改造した悪の組織、ショッカー。脳改造を前にショッカーを脱出した彼らは、自分達のような人々を増やすまいと、それら非人道的な行いをするショッカーから「人間の自由」を守る戦いを誓う訳ですが、言ってみればこの戦いは「ショッカーを壊滅させる」事が目標ですよね。つまり「ウルトラマン」とは別の意味で「ショッカー」という組織がストーリーの出発点になっている。まずショッカーありきなんです。
その為「仮面ライダー」というドラマは、「ライダー達がショッカーを倒すまでの物語」という大きな流れがある訳です。
一話完結に見えていても連続ドラマなんですね。
ですから放送話数が大きく前後しようものならストーリーはメチャクチャ。今日は藤岡弘、の「本郷ライダー」がショッカーと戦っているのに、翌日は何の予告もなく佐々木剛の「一文字ライダー」がゲルショッカーと戦っていては困る訳です(笑)。


こういう連続性を持つドラマの場合、視聴者は必ず「毎回ここを見れば番組の流れが鳥瞰できる」という場所を求めます。
「ライダー」の場合それがショッカー本部であり、登場する怪人は視聴者を番組内で案内する「悪の司会者」(いい響きですねー。納谷悟朗の笑い声が聞こえてきそうです)なんですよ。


Photo_887 ちょっと思い出してみて下さい。「ライダー」開巻直後、まず最初に近いシーンは必ずあの「明滅するショッカーアジト」ではなかったですか?
「今回の作戦は?」というショッカー首領の声に答え、名だたる歴代の大幹部達は、例外なく作戦内容をプレゼン、成功の約束を声高に語っていませんでしたか?
そして登場する怪人の醜悪な叫び声が場面転換のQカット、なんて流れを何度見たでしょう。

これが「仮面ライダー」という番組のパターンであり、視聴者に「ショッカーは今人類征服までどの位置まで行っているのだろう?」「えっ、新しい幹部がやって来るの?」「ライダー抹殺の手立てはあるのだろうか?」などの言わば「ライダーニュース」を報じ、また新怪人のお披露目で
「ライダーはこんな怪人とどう戦うのだろう?」という興味を抱かせる見事な手腕だったのです。

これは作劇上、ショッカーによる作戦行動が主体であり、それを嗅ぎ付け捜索するライダー側、という流れが根底にあるライダーならではの展開術と思います。
番組中でもストーリーの要所要所にアジトが現れ、「作戦の進行状況は」「もうあと一息です」的なやりとりが繰り返される事で、ライダーの「活躍どころ」を視聴者に分からせる演出がなされていましたね。


これ程分かりやすい例も珍しいですが、「ウルトラマン」と「仮面ライダー」は、番組内で「組織」というものを作劇上の案内役としたからこそ、本来入り組んだストーリーを子供にも分かりやすく提示できたのだと思います。
考えてみると、そもそもの企画の発端となった「組織」という設定が番組を牽引する案内役になるというのも面白いですね。
色々考えてみたのですが、実はヒットするドラマというのはこんな風に一箇所分かりやすい案内役を擁して、番組内をうまく交通整理させている事が非常に多いです。
それが図らずもこの二番組、「主人公側」「敵側」に分かれているのも興味深いですが。


ひょっとするとこれらのドラマ構造がヒーロー番組に最適なのかもしれません。
1970年代初頭にしてパターンは出尽くしてしまったのかも。
後々のあまたあるヒーロー番組がこの構造のバリエーションに過ぎない事が、その事実を証明しているような気さえして来ちゃったりして(ちょっと広川太一郎風(笑)。


最近の「ウルトラ」「ライダー」はこのパターンを意識的に崩そうとしているようですが、その試みは必ずしも成功しているとは言えません。ドラマが難解になるのは決してドラマの質が高いからではなく、名案内役不在の証明でもあるのですから。
作り手の端くれである私にはよく分かります。
「ストーリーが理解できない」と視聴者に思われるのは、演出者としては「負け」なんですよね(笑)。

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2007年6月11日 (月)

UFO大編隊接近中

ここ数日気合を入れすぎて、現在、試合後のボクサーのごとき状態。
お仕事の忙しさもあって、いつものおバカもできません。
抑えていたカロリー摂取を解禁すべく買出しに出かけた所・・・

Photo_881 (ここから松島みのりの声で)
「ムーンベースよりSHADO指令部へ。
本日スーパーにてユーエフオー3機発見。

Photo_882 直ちに捕獲するも、消費期限レッド。
自由人大佐様ほか読者の皆様、
開封・試食許可願います(笑)。」

・・・今日は小ネタでお許し下さい。
次回からまた通常連載を再開予定です(笑)。

2007年6月10日 (日)

時はコク深い人生の妙味(痴の巻)

・・・駅ビルを濡らしそぼ降る雨は、まるで2019年のロサンゼルス。20年余りを経て旧友と再会する私。
今、私は女性の姿に変貌しています。

客足も途絶えないビル一階のコンビニ。その前に据えつけられた細い客待ち用のベンチに座る私は、柱の向こうからの聞き覚えある声の主を確かめるべく、視線をそちらへ向けました・・・

このお話は前回の記事、「時はコク深い人生の妙味(転の巻)」の続篇です。お時間ある方は、そちらからお読み頂ければ状況がよりご理解頂けます(笑)。

雨の為、柱の向こうで話す人物も壁側に後ずさっているようで、こちらがかなり覗き込まないと見えません。ちょっと必死な私。
こちらの気配に気づいたのか、相手もこちらを振り返りました。
目が合った彼は今日のメンバー中、唯一私の事情を知る社会人劇団の彼。
「ネヴュラ」へもたまに遊びに来てくれる、ハンドルネーム「ro_oku」さんでした。
私の姿を認めた彼は、ゆっくりとこちらへ歩み寄ってきます。


私の前で立ち止まった彼。こちらに視線を合わせません。横顔が「リアクションをとれ」と言っています。仕方ない。私から口を開きました。「その他人行儀な反応は・・・」
その一言が彼の笑いを誘ったようです。いきなり顔を崩す彼。
まー彼は私を知っていますから別に問題はなく。勝負はここからです。


彼の案内で、柱の向こうで待つ別の友人(G君としましょう)の前へ歩み寄った私。
(さあ、以前のお話のシチュエーションが今ここに。10メートル、5メートル・・・)
立ちすくむ友人は、ro_okuさんと一緒に歩を進める私に全くリアクションを示しません。脇の裏を冷たい汗が流れます。

「どちらさんでしたっけ?」G君のこのセリフが冗談ではない事はその目を見れば一目瞭然。
ro_okuさんに促され「お久しぶりです」と名前を漏らす私。
「エッ?」聞き返すG君。
同じことを2回言って、ようやく彼は私の顔を思い出してくれました。「エ~~~ッ!」の言葉と同時に。

『一機撃墜』です(笑)。

今日集まるメンバーは私を含め5人。あと二人は少し遅れるようです。雨の為動きがとれない私たち3人は仕方なくコンビニ前で雨宿り。私と何度も会っているro_okuさんに比べ、G君は動揺を隠し切れないらしく言葉も少な目。「全然分からなかった」を繰り返します。
軽いカルチャーショックを与えたようです(笑)。

やがて4人目登場。今日のセッティングをしてくれたN君。
仕事帰りの彼のスーツ姿は、長い社会人生活を乗り切る男の気概に溢れていました。ちょっとくたびれた所も(笑)。

「誰?」目の前でニコニコする私に全く心当たりがないN君。
雨の中、さらに雷を落としてやろうと「どーしたの!思い出さない?」と肩をこづいてやりました。
沈黙の時間が続きます。一秒・二秒・三秒・・・
瞬き一つしない彼の目が大きく見開かれました。
彼も「えーかげんにせーよ!お前!」の言葉をひねり出すのが精一杯。

『二機撃墜』(笑)。

さあこうなると気持ちは昔の悪ガキ同士です。「ちょっと遅れる」と連絡があった最後の一人、K君をひっかけてやろうと相談する私たち。私はro_okuさんの奥さんという設定で、彼が勝手に連れてきちゃった事になりました。
「K君が気づくまでどれくらいかかるか」がこのゲームのカギです。ノリノリのメンバー(笑)。


駅近くのおしゃれな居酒屋さんに入り席の配置を決めます。「お前は最初顔を見せない方がいいから背中を向けろ。席はここ」なんて、やっぱり仕切るのは昔と同じN君。
嬉々として従う私も昔とおんなじ(笑)。

やがて、少し遅れてK君登場。彼は当時から大変真面目で実直、今も堅実に実家の稼業を継いでいます。今日もお仕事で遅くなったのでしょう。
「カミさん連れてきちゃった」なんておどけるro_okuさんの嘘を見抜けないK君ではありませんでしたが、今度は私が誰か分からない。
「えーっ、ごめん。思い出せない。」実直な彼は、当時の同級生の女の子を必死になって思い出しているようでした。ちょっとかわいそう(笑)。


「なんかヒント言ってやれよ。」N君はもう嬉しくってしょうがない様子。
「ほらー。昔みんなで図書館行ったじゃない。その時私、貴方の前でお尻向けて思いっきりおならしたじゃない。覚えてないの?」

「昔はもっと太っててさー」なんて、他のメンバーの助け舟に導かれて、彼もようやく思い出したようです。「えっ!」というお約束のセリフとともに。
やりました!これで『三機撃墜』!パーフェクトゲームです(笑)。

乾杯も終わり、動揺と興奮の入り混じった一時も過ぎたようです。
「あー、お前にもちょっと慣れてきた」なんてセリフまじりに私を見るメンバーのまなざしは、既に昔の頃に戻っていました。
最初、質問攻めになるかなーと身構えていた私でしたが、展開は意外な方向へ。
「不思議なもんでさー。お前を最初見た時、昔、悪い事した女を必死に思い出そうとするんだよなー。どの女が来たんだろうって。だからちょっとヒビっちゃってさー。」
そーかー。彼らの蒼白の表情は、過去の悪行が瞬時に浮かんできた為だったんだ。
という事は、とりあえず私は「女に見えてる」ってことなのね(喜)。


「俺も二年前に再会した時は全く分からなかったもんなー。その動揺をみんなにも味合わせたかったのよ。」先に私の事を知っていたro_okuさんはその感覚を共有できて嬉しそう。
ビールもどんどん進みます。
私は女子なのであまり大っぴらには飲めず。(ホントは飲めるんだけど)とりあえずは可愛くウーロン茶なんて頼んじゃって。取り皿を配ったりしてね。(コンパかって(笑)。

まーよくある幼馴染の再会です。皆さんもご経験がおありでしょう。
他愛の無い事ですが、みんな今はいっぱしの社会人ですから、昔のアダ名で呼ばれる事自体が嬉しいんですよ。「久しぶりにそう呼ばれた!」なんて。私も昔から下の名前で呼ばれていましたから(当然男名前)その席ではみんなも私をそう呼ぶわけです。でもそれがまた嬉しかったりして。

でも不思議ですね。私は昔の名前で呼ばれながらも、その名前を読んでくれた彼を昔の気持ちで見ていない。「男性」として見ているんですよ。
いや。これは正確じゃないな。
「昔の同級生の男の子」が正しいでしょうか。
恋愛対象とかにはならないんだけど、「昔やんちゃだった○○くん」って感覚。
女性読者の方々は、なんとなくこの感覚をお分かりいただけるのでは?


そんな自分の気持ちに戸惑っていた時です。隣の席のro_okuさんが携帯を取り出しました。メールが入ったようです。
何故か私に文面を見せる彼。そのディスプレイには私を勇気付ける強力な援軍のメッセージが。
「ネヴュラ」にも時々遊びに来てくれる「やませ」さんからのメールでした。

実は彼女はro_okuさんのお知り合いで、ここ数日「ネヴュラ」をご覧いただき、私のこの日への準備の様子をよくご存知だったんです。
この場を借りてお礼を言わせて下さい。やませさん、あのメールは本当に嬉しかったですよ。しかもタイミングもバッチリで。
彼は「なんで知ってるんだ?今日の事」なんて首をひねっていましたが。


でもその時、私は思いました。
私には今日のこの時を全国から見守ってくれる、多くのお仲間がいるんだなーって。
こんな経験、ブログを始めてなければ出来ないことですよね。
「みんなねー。私には、今日のこの場のお話を待ってる沢山の仲間が居るんだから。そう思いなさいよ!」なんて言葉も出たりして。
みんなちょっと呆れていましたが(笑)。


あっと言う間の4時間。誰の心にもある、昔の美しくもバカバカしい思い出を補完しあう一時。こういう時って、自分が忘れている記憶を他のメンバーが覚えていたりするんですね。その逆もあったり。で、全員の記憶を繋げると学生時代の思い出が鳥瞰できるんですよ。
だから楽しい。「その名前久しぶりに聞いたー」とか、「そうそう、あの時さー」なんてセリフを何度口にした事か。

お互いおなかを抱えて笑う4時間でしたが、私の中には不思議な感覚がありました。
昔の記憶や感覚は共有できる。
でも、目の前で今話している彼らは、もう「異性」なんです。
それは危険性とかそういうレベルじゃなくて。例えばお酒が入って饒舌になるN君や、ウィットたっぷりのジョークを飛ばすG君のはにかむ顔を「可愛い」と感じてしまったりするんですよ。

不思議な感覚でした。こんな事、昔は全く感じなかったのに。
真面目だったK君から「パソコンでHサイト見ちゃう事もあってさー」なんて言われると、「この話題をどう可愛くかわそうか」なんて気になっちゃう自分に戸惑いを感じてしまうのでした。


「いやー楽しいなー。やっぱり友達の関係はいいわー。」彼らは私の事を、以前と変わらず友達として接してくれ、また今の生き方を認めてくれました。それはすごく嬉しかった。でもこの感覚に捉われている自分も、確実にそこに居るのでした。
この感覚はどうにも説明がつきません。でもまーいーか。
これが私みたいな存在が時を経て味わう「人生のコク」なのかもしれませんね。
若輩の私には過ぎたセリフですが(笑)。


「今度はもっと人数を増やして、同級会やろうか」なんて話題になりました。どうもみんな、今日のサプライズをみんなにも味あわせたいようです。
「長年生きてきたけど、こんなに驚いたのは久しぶりだ」なんて笑うメンバー。
たとえこれからスタンスは変わっても、きっと彼らとの付き合いは続いていくでしょう。
そんな気持ちにさせる、大雨の夜でした。


でも同級会が近づくと、また今回みたいな下準備に追われそうで。今度は何を着て行こうか。メイクも変えたいし。
でもやっぱり口紅は「ドラゴンフライ・レッド」かな。
既にこんな事ばっかり考えている私は、もう救いようの無い「オタクイーン」ですね。この夜の事を忘れたくなくて今だにマニキュアを落としていない指先が、キーを叩くたびにキラキラと(笑)。

時はコク深い人生の妙味(転の巻)

「しまった!」
朝4時半。起床直後、両手の指先を見た私。
マニキュアにムラがある!やっぱりシルバーは塗りが難しい。
今日が本番なのに。スケジュールはさらに複雑に。


更新が遅れ、申し訳ありませんでした。
おととい8日。読者の皆さんにはご存知の「幼馴染との再会」当日のお話です。
この日は私にとって大切な一日。もちろんお仕事は入れていません。
冒頭の一言のように、この日私は起き抜けから「北北西に進路をとれ」並みのジェットコースター・アクシデントの連続で。
今日の「ネヴュラ」は日記として自分の記憶を残すべく、その詳細を事細かくお話します。
ちょっと長くなりますがご了承下さい(笑)。

まーよくあるお話ですが、こういう日って大抵何かしらアクシデントがありますよね。全てがうまく行く日なんてあったためしがありません。いきなりのマニキュアショックで私のモチベーションは大幅ダウン。
分刻みのスケジュールもガタガタに。

思えば私も悪いんです。昨夜マニキュアを塗る時、ちょっと薄め液を多く入れすぎました。
「こんな事なら、メカゴジラのキットでも作って筆塗りの練習しとけば良かった。」
でももう遅い。一日は始まっています。あわててマニキュアを買いなおしにコンビニへ出発。今は朝4時50分、開いてるのはコンビニくらいしかないですから。

・・・惨敗。気に入った色が無い。私はこういう事にはこだわるたちなので、どんなに追い詰められても自分を曲げません。ある物で間に合わせるのは「自分に負ける事」と思ってしまうタイプ。「ダメだ。コスメショップが開いたら再度挑戦」とばかりに一時帰宅。本来のスケジュールを消化しないと。

5時50分。本番前最後のウォーキングに出発。
体力を温存しながらも出来る限り汗を流すべく気合を入れます。
1kgダウン。前日の若干のリバウンドを入れ、これでダイエット開始時より合計6.5キロカットに成功。ほぼ予定通り。熱いシャワーで身体を引き締めます。

(このあたりで、頭には「スパイ大作戦」劇中BGM「ザ・プロット」(アップテンポVer)が流れています。)

9時。持ち物をピックアップ。化粧品から予算まですべて点検。声枯れ用ヴィックスドロップもいつもより多めに準備して。こういう細かい事をおざなりにして失敗した例も数知れず。決してバカにはできません。まー女声が出せるようになってから自力でピンチを脱せるようになったので結構お気楽にもなってきましたが。でも気は抜かない。
9時50分。近くのジャスコへ出発。
ほぼスッピンですが仕方がない。マニキュアの他にも、今日どうしても必要なものがあったからです。
件のスーツに合わせるパッグ。


実は昨日、このジャスコを皮切りに、思いつく限りのショップを回って品定めをしていたんです。(6軒くらい回ったかな)で、予算・好みなどを考慮して、結局最初に見たバッグに決定したというわけで。私はこういうのも苦手で、「ここには一応候補があるけど、他のお店でもっと気に入るものがあるかも」病なんですよ。回れるだけ回らなければ気がすまない性格で。ですからレディース関係の買い物には必ず2日かかります(笑)。

10時50分。マニキュア、バッグともなんとか入手、部屋に戻っても休息の時間はなく。
キョトンとこちらを見ているコタに「今日はご馳走」と、レタス・ミニキャロットのフルコースを与えてからふたたびマニキュア塗りに突入。
女性読者はお分かりでしょう。マニキュアというものは一度塗ってしまうと指先が乾くまで行動が著しく制限されます。一時間ほどは何もできない。今日の一時間は予定外、大変なロスタイムですが仕方がないんです。ここでしっかり乾かしておかないと。
以前、出発直前にあわてて塗って、塗った直後に「しまった!お財布も開けない」なんておバカな失敗もしましたから(笑)。

指が使えず耐える事一時間。お昼12時です。本番まであと8時間。
これでも時間は足りません。二度目のシャワータイム。何故二度浴びするのかお分かりでしょうか?
二度目のシャワーでは、昨日カラーリングした髪を入念に洗うんです。

以前何かの番組で、女性に「美容院へ行く前に髪を洗いますか?」という質問の統計がありました。ほとんどの方が「洗う」と回答。
今日は本番前にストパーをかけ、サラサラの髪を手に入れる予定です。
女性はやはり、美容院でまた頭を洗ってもらう事が分かっていても、お店のスタッフへの気遣いを忘れないものなのです。
変な匂いは「自分のプライドが許さない」んですね。


13時30分。洗った髪を乾かしていよいよメイク。
以前お話した「ドラゴンフライ・レッド」の出番です。

二度のシャワーの後化粧水で引き締めた肌に、お気に入りのファンデ、アイシャドー、チークが重ねられていきます。
私は、この一時が結構好きなんです。多少のキャリアにより、下手ながらなんとか見られるようになったお化粧ですが、これ、その日ごとに微妙に「仕上がりに差」が出るんですよ。女性読者はよく分かりですよね。

私の場合、決め手は「眉毛の角度」。
普段の癖で、どうしても左の眉を低めに描いてしまうんです。(なんかこんな事、男性読者に読まれるのは恥ずかしいですね(笑)。ですからこれさえうまくクリアできれば、その日は一日上機嫌という訳で。


うまく行きました。微妙な「好みの角度」も再現できています。
ここでテンションは一気に上昇。こんなもんですよ私は(笑)。

スーツに着替え、新品のバッグに荷物を全部詰め込みました。
覗いた時計の針は15時。待ち合わせ時間まであと5時間。
朝のロスタイムも取り返し、スケジュールは順調に進んでいると思われたのですが・・・
ここで今日最大のアクシデントに襲われる事になろうとは!
(番組ならここでCMですね(笑)。

実は、美容院の予約時間は16時でした。まだ一時間の余裕があったんです。美容院まではいつものミニバイクで10分の距離。15時半に部屋を出ても余裕で間に合う。
事実美容院にも「ちょっと早めに着いちゃいます」なんて電話を入れていたんです。


ところが。この日私の地方はお天気が不安定で。朝から何となく雲の多い空だったんです。「なんとか一日持つでしょう」と希望的観測を持って30分ほど身支度に走ったことが私の明暗を分けました。
15時30分。エレベーターを下り、マンションの駐輪場へと歩き出した途端、(もうお分かりでしょうが)大粒の雨が降り出したのでした。

「ミニバイクはNG!」
瞬時に頭をよぎったのはバス・地下鉄の乗り換え計画。昨日、バスの時刻表はメモっておいたのですが、なにしろへき地なものでバスは30分に一本しかありません。
次のバスは15時48分。バス・地下鉄では美容院まで30分以上かかります。
迷っている余裕はありません。

「ウルトラ作戦第2号!」
バス停で美容院に「ちょっと遅れます」と入れる電話の声も上ずり気味(汗)。


案の定、この急な雨でバスは10分の遅れ。
結局美容院に駆け込んだのは16時30分。しかもそこで、懇意にしている店長さんから大きなダメ出しが。

「傘がダメだよ。傘が。」
この雨を予想していなかった私が慌てて持ち出した傘はなんと茶色のチェック柄。「男物」っぽい色だったのです。
「そこまでキメたんなら、傘ももっと女らしいのにしなきゃ。」
さすがにヘアサロンのマスター。動揺を見抜かれてる。
「急に雨が降ってきたって設定で、コンビニでビニール傘を買った事にしなよ」という店長さんのはからいで、お店のビニール傘を貸してもらう事ができました。

いやーギリギリセーフ。でも依然としてロスタイムの30分は回避の手立てがありません。
どーしよう。マスター助けて!


・・・そんな私の心配は杞憂に終わりました。
事情を聞いたサロンスタッフの手際よい仕事ぶりで、予定より30分も早く施術は終了。いやー助かりました。このお店のストパー「コスメ・ストレート」は、今まで試したどのお店のストパーよりも私の髪質に合うお気に入りメニュー。今日もサラサラの髪が私のものに。

「できましたよ。」合わせ鏡で後姿を映してくれるスタッフのOちゃんに、私は涙が出そうなほど感謝していました。
でもここで泣くとメイクが崩れちゃうのでぐっと我慢(笑)。


18時45分。スタッフに見送られ美容院を出た私は、その足で一路待ち合わせ場所に向かいました。そこは美容院から地下鉄で30分。その駅が集合場所です。
もうこれで準備OK。少し早めに到着できるでしょう。この日のために費やした準備、今朝からの14時間あまりが思い出されます。でも待ち合わせの駅が近づくにつれ、地下鉄のガラス窓に映る姿を見る私の胸の内には、時間の余裕ゆえかある不安が顔を覗かせていました。

みんなは私を見てどう思うだろうか。
今日までは「気にしないだろう」なんてタカをくくっていたけれど、実際自分が逆の立場だったら、私みたいな者をまともに扱う事ができるだろうか。
「ふざけるな」なんて一喝され、仲間にも入れられずとぼとぼと家路に、なんて事にならないだろうか。


ガラス窓の中の私の顔は、やがて不安にかき曇りがちになっていました。
何を一人ではしゃいでるんだろう。この姿で働いてはいても、仲間の前では男でいる必要があったのかもしれない。
地下鉄に乗る周り全ての人々も私をあざ笑っているような。このまま帰ってしまいたくなる不安。


19時15分。待ち合わせの駅に着きました。
旧知の仲間ゆえ待ち合わせ場所は「駅」という事しか決めていません。20年以上経ってはいても、姿を見ればお互い分かるだろうという感覚だったのです。

でも私には、その感覚が辛い。
たとえ仲間が私を見つけても、驚いて声をかけずに立ち去るなんて事だって。
駅ビルの前、バスターミナルのベンチで過ごす30分あまりがどれほど長く感じられた事でしょう。


19時50分。待ち合わせ10分前です。
ちょうど私が座るベンチの傍ら、ビルの大きな柱の向こうから聞き覚えのある声が漏れてきました。運がいいのか悪いのか、柱に遮られて相手の姿は見えません。

会話しているという事は、仲間は二人以上。
千々に乱れる心を抑えながら、私は恐る恐る柱の向こうに目を向けました・・・


つづく!
(次回「痴の巻」は今日中に更新の予定です(笑)。

2007年6月 7日 (木)

プロジェクト・ドラゴンフライ

昨日のお話に、大変多くの方々からコメントを頂きまして。
まさかこんなに反響があるとは。
「こんなお話、皆さん絶対引くだろうなー」と思ってました。
どうもありがとうございました(笑)。


ところで、今キーを打っている私は非常にムリな体勢にありまして。
ペティキュアを塗ったばかり。足をテーブルの右に伸ばし、乾かしながら文案を練っているというとても人様にお見せできない状況なのでした(笑)。
なにしろ明日は本番。女はいろいろ準備が大変なんですよ。
普段あまりマニキュアなどを塗らない私も、今回ばかりはちょっと気合も入っちゃって。
そんなわけで今日も、昨日のお話の続きです。まったく方向転換はありませんのでご了承下さい(涙)。

昨日、皆さんから頂いたご意見を参考に、少ない手持ちからなんとか「勝負服」を決めました。(何を勝負するんだかわかりませんが)
皆さんのご意見の圧倒的割合を占める「キャリアウーマン風スーツ」、そのイメージはこの「←ブログデザインのお姉さん」に集約されているようで。
有難い事です。実物にはほど遠いのに(涙)。

彼女のテイストをなんとか再現すべく、今日はお仕事の合間を縫ってワードローブと大格闘。

「結局、スーツ系ってこういうのしかないんだよねー。」
今日なんて最高気温も30度越え。この時期着てもおかしくない「スーツ」というのはなかなか無い物なんです。普通、OLさんというのは会社では制服が多い。確かに私が出入りするテレビ局などは私服で働く女性も多いですが、「スーツ」を着ていらっしゃる方はなかなか居ないんですね。
「キャリアウーマン風って、意外と浮世離れしてるんだ。」
確かに私だって普段のお仕事ではデニム系が多いですから。
ジャケットとキャミ、スカートとか。


いや、でも今回は一大イベント。きっとみんなもお仕事帰り、スーツで来るに違いない。
そんな場面で私だけ「業界人でーす」っていうのもちょっと。で、やっと決まった訳です。
まー一言で言えば、「日本テレビ系の女性キャスターがニュース本番で着る感じの、ちょっとくだけた感じのスカートスーツ」って所でしょうか。
トップスはシックに黒ジャケット。ボトムスのスカートにはブルー・シルバー系の幾何学模様が。

フジ系ほど若くなく、TBS系ほど理知的でもなく、テレ朝系ほど地味でもなく、テレ東系ほど原色を使わない(笑)、「けど普通のスーツじゃない感じ」を目指しました。
本当は写真をお見せできればいいんですが(見たくないって?(笑)


さて。このスーツに合わせるマニキュアですが。
(今日もだんだん、男性に興味の無い話題になってきましたね。「付き合いきれない」って飛ばしていただいても構いませんよ。なんかお時間頂くのも申し訳なくって)
女性の方には常識と化しているファッションの常識「マニキュアはウェアに使われている色を一色取り込む」これを実践しました。
スカートの色を一色もらい、シルバーを。
それもかなり白に近い、タミヤのアクリルカラー「フラットアルミ」に近い色です。
(ここでプラカラーを出すあたりが私ですね(笑)。


スーツ、マニキュアまで決まれば、後はバッグ、口紅あたりですが(本当にごめんなさいね。ここで他のサイトへ行って頂いても結構ですので(汗)。
多くの女性の方々と同じく、私にもお気に入りの口紅というものがありまして。
「メイベリン・ウォーターシャイニーNO.311 ドラゴンフライ・レッド」という色。


色目も鮮やかで発色もよく、塗るだけで顔を華やかに演出できるこの色に出会うまで、私も結構試行錯誤を繰り返しました。
一度使っただけでドレッサーの底に追いやられる「授業料」も数知れず。口紅って、店頭で試し塗りをして見ても、なかなか自分との合いが分かりにくいものなんですよ。

ですからこの色に出会えた時、私は小躍りしました。
今まで他の口紅を塗っていた時は、どこか「私の顔はこれじゃない」という違和感があったんです。でもこの色を唇に引いた時、鏡に映る私の顔は「これだよ」と言っていました。
「ボトムズ」予告篇風に言えば「いよいよ、キャスティング完了」といった感じでしょうか。


確かに口紅も化粧品の一部ですからTPOによって使い分けるものですが、私の中ではこれが一番しっくりくる。「自分の顔」という感じがするんですね。
ですから私は、楽しみたい時には必ずこの「ドラゴンフライ・レッド」を使います。
この色を引いただけで、顔が喜んでいると感じるからです。
「勝負ルージュ」という言葉があれば、これはきっとそういう一本なんでしょう。


多分「ネヴュラ」の女性読者の方々は、大きく頷かれているでしょう。
女性にはこういう感覚がありますよね。口紅に限らずアイシャドー、チーク、マスカラに至るまで、女性には「自分を輝かせてくれるお気に入りのアイテム」があるものなんです。私の場合それが、この「ドラゴンフライ・レッド」なんですよ。

一本1,050円。決して高いものではありません。でもどんなに高い口紅よりも「これだよ」という一本ってあるものなんです。

ですから明日の集まりには間違いなくこの一本が必要。
スーツもストパーもマニキュアも大事ですが、私の「女としての証」はこの口紅にあるのかもしれません。
そういう意味で、明日はまさに「プロジェクト・ドラゴンフライ」。
なんかスパイ組織の作戦名みたいですが(笑)。

さて。そろそろペティキュアも乾いたようです。
次はキーを打つこの指先をシルバーに染め上げないと。
明日に備え、私の準備はまだ続きそうです。


こんなつまらないお話に二日間もお付き合い頂いてありがとうございました。
ここ数日、頭からつま先まで女しているおバカのたわごととお笑い下さい。
梅雨も近づいています。私にはこんな他愛の無いひとつひとつの事が、雨の季節を楽しむ絶好のレクリエーションなのかもしれません(笑)。

2007年6月 6日 (水)

女子魂全開

美容院予約。
明日はヘアカラー。夏にふさわしく明るい色を目指す。

明後日は久しぶりのストパー。サラサラのシルク・ヘアーを目論む。天使の輪をゲット。
カット用にヘアカタログ入手も考えたけど、きっとストパー後ではセットなんて出来ないからいつものサロンスタッフ・Oちゃんにお任せ。
彼女のセンスなら、きっといい感じに仕上げてくれるんじゃ。

着ていく服の作戦会議。この時期は本当に難しい。
梅雨直前の湿気が厚着を拒否するけど本番時刻は午後8時。結構涼しい。

ワードローブ(なんて立派なものじゃないけど)を片っ端から開き、思いつくまま手当たり次第に引っ張り出す。
これはダメ。これも良くない。これは今の気分じゃない。
お仕事の帰りに覗いたお店にも目ぼしい物がない。

うーん。人生最大の悩み。

今日の気分を一言で語れと言われたら、私は上のように答えたでしょう。
「なんだー、今日はオタクイーン、普通のOLやってるじゃないの。」
そう思われた貴方、正解です。
私はここ数日、完全に「女子モード」なのです。

昨日の三時間ウォーキングもこの為でした。
無駄な努力ながら、少しでもスリムな姿を見せたい女心。おかげで即席ダイエット開始以来6kgカットに成功したものの、気を許せばすぐ戻る体質が恨めしい。
なぜここまで入れ込むのか。

25年ぶりの再会、だからです。

ごめんなさいね。今日は本当にこういうお話ばかり。いつものごとく途中からオタク話に方向転換、なんて事はありません。
「キモイ」と思われた方、お詫びします(笑)。

事の発端は一ヶ月ほど前。ひょんな事から幼馴染同士が偶然の再会をしたと思って下さい。25年の時を経ての再会でした。
その二人は懐かしさに顔をほころばせ、「昔の仲間に会いたいな」などと考えたのでしょう。当時一緒に遊んでいた仲間を呼び出し、旧交を温めようなんて気になるのも自然な流れだったのかもしれません。
私も幼い頃、仲間の一人として色々悪い事もやった恥ずかしい過去が。
仲間が私を思い出すまでには時間を要しませんでした。


「あんた、こなきゃいかんよ。」
半ば脅しのように聞こえる、懐かしい幼馴染の声(笑)。

多分5人くらいは集まれる、なんて彼の声に、断る理由はありませんでした。
もうお察しでしょう。その日は明後日、6月8日。午後8時。

さらにお察しでしょう。彼らと会うのは25年ぶり。
彼らは露ほども、私の今の状態を知らないのでした(爆笑)。


考えてみれば不思議なお話ですね。
今の私の事は、彼ら旧友よりも「ネヴュラ」のお仲間の方がはるかによくご存知なんです。
「遠くの旧友より近くのネット仲間」って本当ですねー(笑)。

25年ぶりの再会。これは今の私にとって重大局面なんですよ。
なにしろ何から手を付ければいいのかまるっきり分からなくて。
普段の状態をそのまま見せれば、とも思うんですが、やっぱりいくらなんでもスッピンにTシャツにデニム、というのはちょっとねー。
別に見栄を張りたい訳じゃないんです。でもせっかくこういう道を選んだんだから、ブスよりは美人に見えた方がいいじゃないですか。

とまあそんな訳で本番直前の今はもう大変。いつもの仕事着にはちょっとお休みしてもらって、イッチョウラに身体をねじ込むべくダイエットに励んでいた訳ですね。

実は、集まる幼馴染の一人は今の私をよく知っているんです。「ネヴュラ」でもたまにお話しする「社会人劇団の彼」です。彼が出演する公演に、私は結構女子な姿で出かけているので、彼を含む劇団の皆さんは私の事をよくご存知で(笑)。
何しろ劇団ですから。ちょっとやそっとでは驚かない集団です。

彼は今回の再会を楽しみにしているそうです。事情を知るのは彼だけですからそりゃー面白い事でしょう。彼だって、私が今の姿で現れたときには「動揺を隠し切れない」なんて言ってましたから。
みんなの驚く顔を見てみたいんでしょうね。悪趣味(笑)。

まーみんなそれぞれの道を歩む大人ですから、仲間の一人が女になったって別段驚くような事は無いでしょう。「それはそれ」的な感覚だろうとも思います。
そういう部分では別に心配は無いんですが、問題は冒頭の部分、「何を着ていくか」「どんな女を演出するか」ですよ。


顔も存じ上げない「ネヴュラ」のお仲間の皆さん、ちょっと考えてみて下さい。
25年ぶりに再会する幼馴染が女になっていた。貴方はその事実をまだ知らない。
向こうから手を振って歩いてくる。

こちらまであと20メートル・・・10メートル・・・
(「競馬の中継じゃないんだから」とお約束のツッこみを入れておいて)
あっ!あいつだ!女になってる!


もし貴方がそんなシチュエーションに遭遇したら、その時「彼女」にはどんな格好をしていてもらいたいですか?

A 清楚なお嬢様ワンピ
B バリバリのキャリアウーマン風パンツスーツ
C セクシーなお水ファッション
D 主婦丸出しのブカブカトレーナー、デニムのロングスカート
E メイドさん(笑)


これ、私の立場からすると本当に迷う所なんですよ。皆さんだってめったに遭遇しないシチュエーションですから迷うんじゃないですか?(笑)。
ただ一つ言えるのは、私は仲間に会った後も「私」であり続けるという事です。
別に「女」を演じたりしない。オネエ言葉でしなを作るような真似はしたくないんです。
こればっかりは変えようがないですからね(笑)。


そんな事を考えながらのコーディネートは大変ですが、何故かウキウキしている自分が居ます。なにしろ25年に一度の大イベントですから。
そーかー。女性が同窓会の前に味わう気持ちって、こんな感じなんだー。
なんかいいものですね。「女子魂」が疼く感じで。


さて。もう一つ大問題が。
女性読者の方はよくお分かりでしょうが、服が決まらないとマニキュアの色が決まらないんですよ。

私はマニキュアは本番前日の夜、ムラなく入念に塗りますから、服はなんとしても明日中に決めなきゃならない。
どーしよう!


きっと今夜は徹夜でファッションショーです。
こんなコメントしづらいお話で、申し訳ありません。
このテンションは、多分明日まで続くと思います(笑)。

2007年6月 5日 (火)

鳥を見た

今日はダメ。
さっき、今日二度目のウォーキングから帰ってきたところです。
一日三時間の歩き。今日だけで2.8㎏ダウン。体力の限界。
もう考える気力もありません。
Photo_878 今朝、一回目のウォーキングの時に撮った、
通称「あじさい通り」(私が勝手につけた名前ですが)
Photo_879
もう梅雨も目の前なんですね。
綺麗。


で、いつもの公園には。
Photo_880

今日はこれ以上、頭が回りません。
まだお仕事、残ってるし・・・

たまにはこんな日もあります。どうぞご勘弁を(涙)。

2007年6月 4日 (月)

謎の「科学玉手箱」

「なーるほどねー。」
例によってオタクなDVDを見ていた私。

OVA「ジャイアントロボ THE ANIMATION 
地球が静止する日」の特典ディスク。

アニメ界の鬼才、今川泰宏監督に平成ガメラの樋口監督ら「濃い」人たちを加えた、(もう中身が想像できるような)作品の裏話等を語る対談でした。
このメンバーですからもう内容は大変な事になっていて。あれだけの個性を誇る樋口監督をも凌駕する今川監督の語り口は、まさにあの超大作にふさわしいものでしたが(笑)。
そんな近年まれに見る超絶対談の中、私が膝を打ったのは、劇中の設定の元となった今川氏のある経験でした。

アニメ「ジャイアントロボ」には、劇中ストーリーの大きな根幹を成す「シズマドライブ」という設定があります。それは絶対安全絶対無公害のエネルギーシステム。その画期的なシステムは世界の隅々にまで行き渡っているという世界観です。
ところがそのシズマドライブ停止を企む者が一人。この男は秘密結社BF団と結託、シズマドライブのエネルギー駆動を中和し、世界中の動力を停止させる「アンチ・シズマドライブ」というシステムを開発します。
その「アンチ・シズマドライブ」が仕込まれたもの。
それは3つのアタッシュケース。
この小さなアタッシュケースこそ地球の命運を分けるパンドラの箱。ストーリーはこのアタッシュケース争奪戦を中心に大きなうねりを見せていくのですが・・・


今川監督は、この「アタッシュケース」という設定の元はある幼児体験だったと言うのです。
今川監督は子供の頃、映画館で「フランケンシュタイン対地底怪獣」(1965年東宝 本多猪四郎監督)を鑑賞、冒頭ドイツから運び出される「フランケンシュタインの心臓」に恐怖し、劇場で大声を上げて泣き叫んだそうです。
あの心臓の入ったアタッシュケースが印象的だったとか。
以来、「怖いものや危ないものはアタッシュケースに入ってるんだ」というトラウマが出来てしまったそうです。それがジャイアントロボのアタッシュケースに繋がったと言うんですね。

「そうだよねー。アタッシュケースってどこか、秘密の物が入っている感覚があるよねー。」
今川監督のそんな幼児体験に共感した私。
皆さんはいかがでしょうか。
古今東西、あらゆる映像作品に登場した「アタッシュケース」「トランク」「ジュラルミンケース」の類って、中には必ず「秘密の何か」が潜んでいませんでしたか?
今日はそんな「魅力一杯の謎の箱」についてのお話です。

「アタッシュケース」と聞いて、私がまず思い浮かべるのはやはりアレですね。
「007 ロシアより愛をこめて」(1963年イギリス テレンス・ヤング監督)。たぶんアタッシュケースという名称を一般的にしたのはこの作品でしょう。

世界で最も有名なスパイ、ご存知ジェームズ・ボンドが活躍するこの007シリーズの中で、最高傑作とされる「ロシア」ですが、この作品がシリーズ全作中でもやや異色の作品である事は、ファンの皆さんはよくご存知と思います。

なにしろ秘密兵器が地味。かの「アタッシュケース」にしたってライフル、予備銃弾や催涙ガス、飛び出しナイフ、買収用金貨が内蔵されている程度で、後のシリーズに登場する大仕掛けな「クリスマスのおもちゃ」にはとても太刀打ちできません。
ただこのアタッシュケース、劇中での使われ方が実に効果的で、武器一つ一つに「見せ場」が与えられている為に、見ていて思わず「欲しくなる」んですね(笑)。
たとえアストンマーチンDB5を持っていても使う機会はありませんが(あるかな?)あのアタッシュケースを持っていたら、ちょっと「フタのつまみを横にずらしてみたく」なりませんか?そんな悪戯心を感じさせる所が、この秘密兵器の魅力と思うんですが。

また、このアタッシュケースを持ち、スーツをビシッと決めている男性は魅力がありますしね。(それは私の女子目線でしょうか(笑)。

実は、アタッシュケースというと前述の「フラバラ」「Gロボ」「ロシア」ぐらいしか思い浮かばなかったんです。
相変わらず無知ですねー(笑)。
それなのに何故、ケースに「秘密感」を感じさせるのか、ちょっと考えてみました。
どうやら私の場合、その「秘密感」は、怪獣映画やウルトラシリーズなどに登場した新兵器のキャリーケースにあるような気がするのですが。

例えば「ウルトラQ」などでケースが印象的なエピソードと言えば、なんと言っても第9話「地低超特急西へ」(飯島敏宏監督)でしょう。
なにしろ「怪獣入りのトランク」ですから(笑)。

阪大の相川教授が開発した人工生命M1号。高圧ボンベに押し込まれたそれは、効果的な電飾も手伝って実にミステリアス。カメラのフラッシュで細胞分裂してしまう危うさも素晴らしいですね。
で、あの愛嬌ですから(笑)文句のつけようがありません。


第17話「1/8計画」(円谷一監督)と言えば、これもビックリの「由利ちゃん入りケース」ですね。1/8に縮小された我らが「由利ちゃん」が、S13地区から脱出する際に使った「非常用ポッド」とでも言うべきものですが、何故か化粧バッグくらいの大きさになっている所が良くって。
途中、拾い上げたシスター達が由利ちゃんを見て「まあ、可愛い」と言うのも無理はないと。(ただあのセリフはかなり不条理性を含んでいて、素直には笑えませんが)。


他にも{Q」では、第4話「マンモスフラワー」でジュラン撃退の為に使われた「炭酸ガス固定剤」入りトランクなど、怪獣掃討の決定打となる薬品などに「ケース」が多く使われています。まー考えてみればケースは「運ぶ為の物」ですから、あるのは当たり前なんですが。
「Q」の場合、前述のM1号や1/8由利ちゃんのように普通では考えられないようなものが入っている所が、その印象を強くしているのでしょう。
ある種「フラバラ」の心臓に通じる所もありますね。

「ウルトラマン」になると、今度はぐっと「科学兵器」の割合が強くなります。なにしろ使うのは我らの守り(笑)科学特捜隊ですから。またこの「専用ケース」を開けた時の、武器の収納具合がかっこよくて(喜)。
私が特に心惹かれたのが第16話「科特隊宇宙へ」(飯島敏宏監督)第27話「怪獣殿下・後篇」(円谷一監督)などに登場した超兵器「マルス133」。
イデ隊員発明のこの「科特隊製スペシウム光線銃」は、イデ隊員特製の専用ケースで輸送されます。まるでスナイパーの商売道具のごときそのプロユースぶりは、流星マーク入りのシックなケースによって一層強調されるのでした。
バルタン星人やゴモラなどの超人気キャラクターを相手にひけを取らない所も、超兵器としての魅力を倍増させていましたね。


「怪獣殿下・後編」では、ゴモラの動きを補足するために「怪獣探知発信弾」も使われましたね。発信弾が眠る特製ケースが開く時、私などは「あーこれが科学の粋を集めた怪獣探知の切り札なんだ」なんて興奮を覚えたものです。
「ケースを開く」このまがまがしさも、兵器の登場を盛り上げる大きな演出だったのかもしれません。

「マン」では、敵キャラクターも魅力的な「ケース」を持っていました。第31話「来たのは誰だ」(樋口祐三監督)に登場した謎の男、ゴトウ隊員。彼の怪しい行動は、その持ち込まれたトランクを開けた瞬間頂点に達します。
トランク内にうごめく奇怪な植物。しかも彼は、小さな球体を腕の静脈に押し付けるという奇行を見せます。もう怪しさ満点。
こういう品物が入っているのが「トランク」という日常性が、怪しさをより増幅させるんですね。


最近のゴジラ映画などにも、この手の「異常な物質を運ぶケース」は登場します。そう。「ゴジラVSビオランテ」(1989年 大森一樹監督)に登場する、「ゴジラ細胞輸送ケース」です。
これも考えてみれば凄い事ですよね。ゴジラの細胞を運んじゃおうって言うんですから。あの放射能の塊を(笑)。
ゴジラの破片が飛び散った新宿で、自衛隊に交じってゴジラ細胞を採取するバイオメジャー。彼らが手に入れたゴジラ細胞は、さらにサラジア国のシークレット・サービスによって奪い去られる・・・
その細胞がとてつもない価値を持つゴジラならではの壮絶な争奪戦でした。
まーあれが後々ビオランテとなっちゃうんですから、あのジュラルミンケースも「アンチ・シズマドライブ」並みに危険なケースだった訳ですが(笑)。


こう見てくると、やはりアタッシュケースを基とする一連のケースには「何が入っているか分からない」という恐れと期待、そして開けたいという誘惑が詰まっているような気もします。
最近、「仮面ライダー555」の変身アイテム、ファイズ・ドライバーをケースごと買ってしまったのも、そんな誘惑にかられたせいかもしれません。あの「開く瞬間」の興奮を味わいたくて。

でも最後に一つだけ。フタの裏に鏡が付いている化粧ケースだけは開けたくありませんね。私の場合、そこには「現実」が待っているだけですから(爆笑)。

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2007年6月 3日 (日)

ギャンブラーの胸の内には

「ロシアンルーレットね。これは。」
昨夜、「ネヴュラ」を更新しなかった理由は、この番組をリアルタイムで見たかったからでした。
夜9時からの「人志松本のすべらない話 ザ・ゴールデン」。
ご覧なった方もいらっしゃるでしょう。

ご存知の通り、毎回おバカなオタクトークをお聞きいただいている「ネヴュラ」ですが、かつてお笑い番組について語る事はほとんどありませんでした。
いわゆる「作り手側」である私にとって、最近のお笑い番組はその台所事情があまりにわかりすぎてしまう為、もう辛くて見る事ができなかったのです。
ほとんど台本なし、シチューエーションに芸人を放り込んで「なんとかしてもらう」という制作側の及び腰の姿勢が透けて見えてしまう。
芸人側にしてみれば現場は予備知識なし。ほとんどの視聴者は気づきませんが、ほんの一瞬すがるようにカメラをチラ見して「精一杯やったんだけど」と懇願する芸人を見るたび、悲しいほどに現状の辛さを感じてしまうのでした。

そういう安易な作りの通称「お笑い番組」が氾濫する中、本来お笑い好きな私はしっかりした作りの「お笑い追求番組」が放送されると、放送日当日は朝から上機嫌。HDD録画の予約もしながらもリアルタイムの鑑賞を基本とする鑑賞体制を引き、テーブルには飲み物、万全の準備で事に臨むのでした。

お笑いに関して、私は一つの法則を信じています。
「芸人は、ギャグを持たない方が長続きする。」

こんな法則は私以外にも多くの方がご存知と思います。確かに一世を風靡し、流行語大賞にも選ばれるような大ヒットギャグを生み出した芸人は一躍時代の寵児となりますが、ギャグというのは本来非常に賞味期限が短い上(おそらくどんなギャグでも、現状では1ヶ月が限界でしょう)波が去った後はオヤジギャグ化の一途を辿り、口にするのがかえって恥ずかしいくらい蔑まれるものなのです。
ヒットギャグを引っさげた芸人が一瞬の光芒を放ったものの、その後転落の末路を辿った例は数え切れないほどあります。
(ここで例を挙げるとこの記事そのものが一ヵ月後蔑まれるので、私にはお話しする勇気がありません(笑)。


こんな事をお話しすると、「じゃーオタクイーン、ヒットギャグも持たず消えてゆく芸人も星の数ほど居るけど、その方がいいの?」と思われる方も多いでしょう。
そうなんですよね。確かにその通り。確かにギャグをヒットさせる事さえ出来ない芸人さんは多いです。
ではこう言い換えましょうか。

「ギャグに頼るほど小さな芸じゃない芸人は、大成する。」

実は冒頭にお話した「すべらない話」のタイトルにも冠されている芸人、松本人志は、そんな数少ない「ギャグを持たない」芸人の一人。なにを今更、という感じでしょうが。
今の日本で「ダウンタウン」と言えば、お笑い界では既にカリスマとなった殿堂入りのコンビですね。おそらく知らない方はいらっしゃらないと思います。
前述の松本人志、そして相方の浜田雅功が繰り出す絶妙のクロストークは恐るべき斬新さで、その登場はどちらかと言えば一般視聴者よりも業界筋に与えた影響の方が大きかったと思います。

あの紳助・竜介の島田紳助が、ダウンタウン登場を理由にコンビを解消、漫才界から撤退したのは有名なお話ですね。

現在、司会業として引っ張りだこの紳助が当時そこまで震撼したダウンタウン。きっと紳助は、松本人志の才能を見抜いていたのだと思います。
「この男と、同じ土俵で勝負したら負ける。」
それを感じた紳助もまた、恐るべき才能の持ち主だったのです。


松本人志。この男の才能とは、いったいどういうものなのでしょうか。
昨夜放送された「すべらない話」という番組に、その才能の片鱗が現れていたと思います。それを説明するには二つの番組を引き合いに出すと分かりやすいかもしれません。

前述の紳助が企画した「オートバックスM-1グランプリ」。
ダウンタウンの同期、ウッチャンナンチャンが企画した「ザ・イロモネア」。

この二つの番組は、いわゆる「ダラダラ流し」のバラエティー番組の中にあって、唯一「芸人の芸の引き出しを競う番組」と思います。
私がお笑い番組として唯一楽しめる番組でもあったりします(笑)。


「M-1グランプリ」はもはや説明の必要もないほど有名な番組ですね。毎年クリスマスの夜にライブ放送される「お笑い頂上決戦」。勝ち抜きルールも実にフェアで、漫才師にとっては最も真っ当な勝負ができる企画だと思います。創始者・紳助の、漫才という芸事に対する愛情を大変感じます。

「ザ・イロモネア」は、芸人としては若干出目が異なるコンビ、ウッチャンナンチャンの企画によるものだけに、企画コンセプトが根本から異なります。これは基本的に「タイムリミット戦」なんですね。
ご存知の方も多いでしょう。コント・物ボケ・一発ギャグ・サイレント・モノマネという5つのジャンルで任意の観客を笑わせれば100万円が手に入るという「芸のバトル」とも言うべき企画です。芸人に与えられる時間はジャンル毎に一分。挑戦する芸人はこの一分間を駆使して観客に挑む訳です。


無い頭を絞って思うに、この二つの企画、どんなに見た目が違っても基本的には「観客相手のネタ見せ」という企画趣旨は変わっていないように思うんですよ。
出場する芸人はどんなに追い詰められても、もともと考えたネタを駆使する事で笑いを獲得する。それが結果に繋がるという構造です。

これが、お笑いの一時代を築いた島田紳助・ウッチャンナンチャンというビッグネームの「お笑い感」なんでしょうね。
そういう意味で、彼らのお笑いに対するスタンスは私たち一般視聴者とさほど変わらないと思います。


ところが、「すべらない話」の企画者にして今回のお話の主人公・松本人志の感覚は、前述の方々とかなり違うんじゃないかと思うんですよ。

昨夜の「すべらない話」、ご覧になった方はどんなご感想をお持ちになったでしょうか。
あれ、一般視聴者置いてけぼりですよね(笑)。
むしろ同業者・お笑い芸人同士のネタバトル的な感覚がある。はっきり言って別室の「サポーター」と称する芸能人達は関係ないですもんね。

(あれもゴールデン枠ゆえの仕方ない措置なんでしょうが、もう少し何とかならなかったんでしょうか。アイキャッチで「すべらんなー」と言わされるゲストの身にもなって欲しいと。)

観客から隔離され、実力派芸人達が卓を囲む一つの部屋。ルールはしごく単純です。芸人各々の名前が書かれたサイコロを振って、出た名前の芸人が「必笑」のフリートークを繰り広げるというだけ。

確かに視聴者にとって、彼らが披露するトークは爆笑ものでしょう。実際私もかなり笑いました。でも懸命な読者の方々もお気づきの通り、この番組の本当の面白さは別の所にありますよね。
「すべらない話」と言いながら、誰が最初にすべるか。
観客が居ない密室で、芸人同士は自分の話が「通るかどうか」
サイコロの目によって自分にばかり振りが集中し、「ネタ切れ」になるかもしれない。

視聴者はそんな芸人同士のあせり、かけ引き、トークによる大勝負の様子を見ているのです。すべった瞬間に全てが終わる、タイトロープのような時間を。
しかもこの番組が凄いのは、内容をフリートークに限定している所。要は「ギャグなんかでお茶を濁せない」訳です。


サイコロはリボルバー。トークは激鉄。笑いという反応によって自分は生き延びる。
私が冒頭つぶやいた「ロシアンルーレット」とは、この番組に芸人同士の壮烈なギャンブルを見た私の感想だったのです。

物凄い緊張感。観客が居ない為、出場芸人は観客の笑いにすがる事ができません。
周りに座るのは自分と同じ立場の芸人のみ。
この緊張感はM-1やイロモネアなど、前述の企画の比ではありません。
「すべらない話」は「芸人VS観客」ではなく、「芸人VS芸人」という構図を持つのです。
私たち視聴者は、そのおこぼれにすがっているだけに過ぎません。


以前放送されていた「一人ごっつ」もそうでしたが、松本氏にはこういう「視聴者に緊張感を強要する企画」が非常に多い。
「すべらない話」は出場芸人が普通のセンスを持っているためかなり一般的なお笑い番組の体裁に見えますが、松本氏の本質は別の所にあると思います。

シュールすれすれのネタで「この笑い、あんたに分かる?」とほくそ笑むような感覚。
これは万人受けを狙うお笑い界にあって、おそろしく挑戦的な姿勢です。はっきり言えば好き嫌いが分かれる。でも松本センスに波長があった観客はそれこそ至福の一時を過ごせる訳です。


久々にギャグなしのお笑いトークを緊張感とともに堪能しました。
その準備に時間を使えた、1960年代・70年代のようなお笑い番組が制作できない現在、こういう突出した芸人の企画による番組が主流になっていくんでしょうね。


松本氏の監督、主演による「大日本人」も公開されました。フリートークのアドリブ性に抜群の才能を発揮する松本氏が、修正の効かないフィルムに定着させた「映画」というメディアにどれ程の冴えを見せるのか。
観に行くことがギャンブルと言えますが、私は是非劇場で鑑賞してみたいと思います。
「観るか・観ないか」そんな葛藤を感じさせる事自体、既に松本氏の術中にはまっているとも言えますが(笑)。

2007年6月 2日 (土)

寝起きドッキリ

Photo_875
コタちゃんおはよー。

こんなむくんだ顔、撮らないでよー。

Photo_877

そうそう。保湿は大事よ。お肌の為にも。


平気だよ。お姉ちゃんより若いもん。

・・・ごはんあげないわよ!(よしこちゃん風に)

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2007年6月 1日 (金)

響く子宮はないけれど

「中華料理屋のメニューを読むだけで、相手を泣かせる俳優さんが居るんだよね。」
お昼過ぎに見ていた「ライオンのごきげんよう」。ゲストとのやりとりの中、司会の小堺一機さんがのたまわっていました。

「ラーメン。チャーハン。ギョーザ・・・」こんな言葉だけで人を感動させるとは。
まさに喋りのプロですねー。お話半分として聞いても、業界にはそんなカリスマ性を持った「魅惑の声」をお持ちの方がいらっしゃぃます。

精神的に女子の私は、やはり男性に耳元で囁かれるとメロメロになってしまうクチ。
いわゆる「子宮に響く」というヤツです。
そりゃー私には絶対ありえないですが、そこはそれバーチャルなお楽しみという事で(笑)。
今日は私が心惹かれる声の職人、声優さんについてのお話です。
正直なところ、私はアニメについてはさほど詳しくありません。知っている方もほんの数える程度。知識も浅く人選もかなり偏ってますが、その辺はどうぞお許しを(笑)。


中華料理と聞いて、あの人のあのセリフを思い出しました。
「そーだろーなー。耳元で『肉のないチンジャオロースなんてのは、チンジャオロースとは言わねえんじゃないのかなー』なんて言われたら、うひょーとなっちゃうよね。」
このセリフと言えばそう、TVアニメーション「カウボーイビバップ」(1998年~1999年)の主人公、スパイク・スピーゲル。


この主人公を演じた山寺宏一さん、通称ヤマちゃんは、ビバップ以外にも様々なアニメ作品で声を担当されていますよね。固い役から柔らかい役まで見事にこなすその芸の幅の広さはまさに「職人」ですね。
なにしろあのお顔からは想像もできない(褒め言葉ですよ)クールなセリフが飛び出す訳ですから、その素晴らしさは私の好みにピッタリで。


スパイクというキャラクターは98年当時、かなり斬新な存在だったようです。「ビバップ」という作品そのものがいわく付きの問題児(笑)だった事もあるでしょうが、渡辺信一郎監督以下スタッフ間に流れる空気もある意味「孤高のアーティスト」的なものがあったようで。
「いわゆるアニメ的な、はっきりした発音のセリフ回しは要求されなかった。実写作品のようなリアルな演技が要求された」と、後年山寺氏が語っている通り、スパイクの存在感は実写俳優のそれなのです。
軽さの裏に「大人の苦味」を感じさせる、あの飄々とした演技。
絶対に居ないけど、居たらかっこいいだろーなーと思わせるリアルな存在感が、「子宮をキューンとさせる」魅力に繋がっていたのでした。


そのスパイク生涯の『腐れ縁』、ビシャスも魅力的なキャラクターでしたね。
彼とスパイクとは、以前同じマフィア組織に所属しながら一人の女性を取り合った仲。
(そのジュリアという女性も凄く魅力的なんですが、今日は男性のお話なので)
やがて組織を抜けたスパイクとビシャスは因縁の仲となります。
スパイクが「陽」ならビシャスは「陰」。ストーリーはジュリアを巡って、この二人の対決でクライマックスを迎えるわけです。

ビシャスの声を演じたのは、私が好きな声優さんのトップ5に入る「飛び道具」、若本規夫さん。
この方もありとあらゆる作品の「締め役」として重宝されていますよね。
この方が出ないアニメ作品を探す方が難しいくらいで。なにしろ「サザエさん」まで出てますから。アナゴさんなんて渋い役どころで(笑)。


シリアス作品に於ける若本さんの演技は、「心にいつキレるかわからない狂気を飼う、静かなる野獣」といった雰囲気が魅力。業界内では「若本さんはキレてナンボ」なんて言われているそうなので(笑)、ご本人もそのキレぶりを楽しんでおられるようです。
前述のビシャスにしたって前半抑えて抑えて、「キレ待ち」をしている視聴者の方がキレそうになったところで豹変、というタイミングが実に絶妙で。
あの演技設計は、一本調子の演技が目立つ最近の声優さんにはちょっと真似できないかもしれません。


「カウボーイビバップ」の作風、スパイクのキャラクター設計(設定じゃなく)が、「ルパン三世」第一シリーズ(1971年~1972年)のそれに近いと言われているのは有名なお話です。確かにそのノワールな空気、軽妙洒脱なセリフ回し、スタイリッシュな映像などには一種通じる部分もあると思います。
でも個人的にはあの二作は完全に別物と。目指したものが違うのでは。
「ビバップ」があのレベルに達する事が出来たのは、「ルパン」をお手本にしたからではないと考えるからです。「越える」ではなく「別の物を作る」という発想が無ければオリジナルを越える事は絶対にできない。その事実は当の「ルパン三世」が証明していると思いますが。

さて。その「ルバン三世」。第一シリーズと以降のシリーズでルパンのキャラクターが著しく変わっているのは皆さんもご存知と思います。
あれだけの長寿シリーズですから皆さんの中にもそれぞれのルパン像がおありと思いますが、やはり私のお気に入りは第一シリーズ、それも第9話「殺し屋はブルースを歌う」までの通称「大隅ルパン」ですね。

故・山田康雄氏が演じたこの「殺し屋・ルパン」は、以降のルパンには無い「暗黒街の住人」とでも表現すべきキャラクター性がありました。
おそらく山田氏ご本人もその事は意識されていたと思います。


ストーリーの端々に見え隠れする「ルパン・シンジケート」の存在、「殺し屋としてのルパンの知名度」など、後のシリーズが意図的に廃したであろう設定が、あのキャラクターに深みを与えていたんじゃないかと。
謎の女盗賊・峰不二子はおろか、おそらく相棒・次元大介にも本音を覗かせなかったであろう、非情にして残酷な真の顔。
ルパンはその顔をあの軽さで覆い隠しながら、退屈な日常をあざ笑うかのように盗みを繰り返していたのです。
「この手の中に抱かれたものは、全て消えゆく」事も知っていながら。
きっと私が大隅ルパンに強く惹かれる理由は、その演出もさることながら演技の上で「真の顔」を表現した山田氏に負う所も大きいのでしょう。


山田康雄氏は生前、ルパンの演技設計について「何も考えてない」という意味の発言をされていましたが、あのフェイクに満ちたルパンの世界を表現するにピッタリのいいセリフだと思います。その発言の中に、ルパンが秘めた重く暗いものを全て内包しているような気がするからです。実際10話以降では、演技の中にもルパンのそんな内面は見えなくなりました。
「何も考えてない」と言いながら、山田氏はあの飄々とした演技の中で、演出側の要求に確実に応えていたのです。

私としてはいつもの軽いルパンじゃなく、剃刀のような鋭い解析を突きつけるルパンに問い詰められてみたいですね。
「ヤツを殺したのはみゆき君、君じゃないのかな?」なんて。
「負けたわ。ルパン」なんて言ってみたいんですよ。私(笑)。


「ビバップ」「ルパン」とお話してきて、キャラクターの一つの法則に気づいた私。
「あー私って、やっぱり謎の多い、影のある男性が好きなんだ。その声も。」
確かに「トマフォゥク・ブゥゥメランッ!」の神谷明さんも、「光子力ビイイィーーーム!」の石丸博也さんも大好きなんですが、どうも私はあの一点の曇りもない「超正義感」が眩しいタイプで(笑)。と言ってよく居る「シャア派」でもないんですが。

さて!そんな明るいキャラ爆発のロボットアニメにあって、私が唯一心惹かれるキャラこそ(お待たせしました!)「そう、先頭を走るのはいつもアイツ!」

キリコ・キュービィー。ご存知、「装甲騎兵ポトムズ」(1983年~1984年)の主人公にして「神を殺した男」です。
キリコ・キュービィーを演じた郷田ほづみさんがお笑いグループ「怪物ランド」の一員であったことはよく知られていますね。
キリコに抜擢された経緯について彼はこう語っています。
「ボトムズ以前の声優経験は「みつばちマーヤ」だけで、かっこいいロボットアニメの主人公にいつも憧れていた。その時ボトムズのお話が来たんです。で、キリコのデザイン画を見るとすごくかっこいい。」
いくらロボットアニメといえまさか自分の演じる役が「寡黙な兵士」とは、郷田氏も思わなかったでしょうね(笑)。


キリコの魅力についてはどんなにお話しても足りないくらいです。百年も続く星間戦争の一兵士として最前線に送り込まれ、終戦を迎えてしまった「戦う事しか知らない兵士。」
心に傷を抱え、なおも続く戦いの中運命に導かれるように銀河そのものの命運を分ける存在へと突き進んでいく「孤高の存在」。
その神にも等しい生存確率の前には、どんな超人も抗えない。
しかしキリコ本人の心を掴んだのは、生体兵器として開発された一人の女性のみだったという・・・
ある種「ブレードランナー」にも通じる悲しい男女のラブストーリーが、ボトムズという物語の根幹を成しているのです。

「寡黙」。キリコの印象を一言で表現すればそうなります。
ほとんど喋らない。そんなキャラの「声」に惚れるというのもおかしなお話ですが、これは作品をご存知の方ならどなたも頷かれるのではないでしょうか。
ですが、その寡黙ぶりが「語る」んですよ。キリコの内面を。

前述の通り、キリコを演じた郷田氏はそれまで声優経験がほとんどありませんでした。その上ボトムズのアフレコ現場では「疲れた喋り」という考えられない指示があったそうです。ちょっとでも元気に喋ると「疲れ方が足りない」とダメ出しが出たとか。
寡黙。疲れている。こんな要求の中で紡ぎあげられたキリコ像は、「一言が重い」という意外な効果を生みました。
疲れた兵士が搾り出すように放つ一言だから、それはそれは心に残るんです。


で、またそのセリフ一言一言がかっこいい。
正直、失礼ながら郷田さんは今日ご紹介したどの声優さんよりも声優経験が少ないんですが、それがかえって「演技力に裏打ちされないリアルな心の叫び」として迫ってくるのです。「生の迫力」と言うか。
それが、派手な見せ場もほとんど無い地味な「ボトムズ」という作品にピッタリだったんです。もしキリコ役がもっとベテランの声優さんによるものだったら、「ボトムズ」はあそこまでカルトな人気を獲得できたかどうか。


またいつもの妄想ですが、私だったらキリコには「お前は足手まといだ。基地で待て。本隊を待って合流しろ」なんて、冷たく突き放されてみたいですね。
「きっと帰ってきてくれるわよね。」なんて私がすがっても、眉一つ動かさずにドアの向こうに消えるその姿に、身震いするようなかっこ良さを感じます。
いつもなから何言ってるんでしょうか(笑)。


今日もまたおバカなお話ばかりしてしまいました。
今日はアニメの声優さんばっかりでしたが、映画や海外ドラマでも魅力的な声を吹き替えられる方は多くいらっしゃいますよね。いずれそんなお話もしてみたいと思います。
じゃーまあ、今日は声優さんのお話なので、締めくくりもそんな感じで。


「次回もオタクイーンにつきあってもらう。」
(銀河万丈さんの声でお読み下さい。)

ものまねチュー

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コタちゃん、巣箱のものまね?

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失礼ねーお姉ちゃん。巣箱はまるい方よ。

・・・・・いや、だから(笑)。

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