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2007年1月 7日 (日)

ゼンマイ仕掛けのお正月

「・・・意外に大漁だったなー」
私の住む街にも雪が舞った日曜日。一月も一週間を過ぎた今日、私は年末の大掃除でより分けた不要な本、ゲーム、DVDなどをBOOK OFFへ持って行きました。

予想よりも高く買い取ってもらえた為、思わぬ臨時収入に頬もほころんで「ちょっと贅沢しちゃおうかな」なんて車を飛ばしていたのです。

向かった先は地元のオタクショップ「Hobby OFF」。
ここはあまりマニアックな物はありませんが、一般的な食玩などは他のマニア店より安く手に入る為、私にとっては「今ネタならここで」という暗黙の「目的別お店選定」が出来上がっていたのでした。

ここで集めそびれた食玩を補填でもしようかと。

自動ドアが開くのももどかしく、お店の食玩コーナーに向かった私。「たしかこのあたりにあれが・・・」なんて見渡しましたが、どうも勝手が違う。コレクターの方ならお分かりでしょうが、自分がよく行くお店って、商品の並びをなんとなく覚えていますよね。以前目をつけていたアイテムの位置も無意識に頭に入っているはずなんです。
ところが今日、私はその記憶を見事裏切られてしまいまして。狙っていた数個の食玩が影も形も無くなっていたのでした。

「あ、そーか。」考えてみれば理由は簡単。今日は1月7日でしたね。要は目ぼしい商品はお正月に売れちゃっていたんてすよ。
私も勘が鈍りました。昔だったらこんな事いち早く予想して、もうちょっと新商品が入荷したら再度挑戦していた所だったのに。

予想外の臨時収入にいつもの「オタクアンテナ」が鈍っていたんですね(笑)。

部屋へ帰って一息ついた頃、ある事に気がつきました。
「そういえば今日感じたような喪失感って、子供の頃にも味わった事があったなー。」


昭和40年代に子供時代を過ごした方々なら、なんとなく思い出していただけるでしょう。
この頃、私とその周りの子供たちが熱中したおもちゃの王者は、何と言っても「プラモデル」でした。特に、「お年玉」という強力な収入が見込めるこのお正月、子供の財布はそれこそ年間で最も潤う時期なのでした。


「貯金しなさいよ!」という親の言葉に、その大半は預金通帳の数字と化していましたが、それでもいくらかの軍資金を手にした子供たちは、先を争うようにおもちゃ屋へ自転車を走らせたのでした。
この時程「早こぎ」した事もなかったですね(笑)。
当時は、今のように元日から開いているお店も少なかったですから、年末に「お正月は何日から開いているか」なんて情報収集も完璧に済ませ、開店日を心待ちにして。
それは今で言うブランド品バーゲンに群がる女性達(私もそんな一人ですが)にも似た状況でした。
普段目をつけていたあのキット、あそこのお店のあの棚、後ろに隠したあのプラモをわが手に!子供たちの火花散る争奪戦は、お正月三が日の風物詩でもあったのです。

そんな戦いも終わり、在庫数も激減したお店が、問屋さんへ商品を仕入れに行く時期の狭間、エアポケットに当たる時期が、丁度今、1月7日あたりなのでした。
この喪失感、お店が一時的に品薄になる寂しさは、今も昔も変わっていないんですね。
私が昔を思い出すのも無理はないような(笑)。

Photo_428 お正月の「お年玉」の思い出としてもう一つ、強烈な印象を残すのが、「ゼンマイ」でした。
以前「ネヴュラ」でもお話しましたが、子供時代の私がもっとも親しんだプラモデルはゼンマイ動力の怪獣やロボットだったのです。
モーター付きの電動キットなど、お年玉をもってしても数年に一個買えるかどうかの「高級ブランド商品」。私達が普段手にできるのは「アオシマ」「日東科学」「マルイ」「クラウン」などの「一般メーカー品」なのでした。

Photo_429 年末からお店で目を付けていたゼンマイキットは、当然他の子供も狙っています。小さな町のおもちゃ屋ですから、いくつも在庫がないこれらのキットを奪取できた子供こそお正月の勝利者。
それはそれは楽しい年明けを過ごすことができました。

私の場合、その争奪戦の成績は比較的良く、毎年ほぼ勝ち続き。
友達や従弟と大勢で「大名買い」を敢行し、買ったその日に組み立てて翌日の「決戦」に臨むというのがまさに王道の遊び方。ある種その年の「運試し」とでも言えるような気合に溢れていました(笑)。

Photo_430 当時のプラモデルはとにかく「可動」が命でしたね。モーター動力のキットなどは本体の動きなど当然で、光る、吠える、煙を吐くなんて芸当をこなす逸品までありましたから。
でも私が所属(笑)していたゼンマイキット部門では、そんな派手な機能はほとんどなく、ただひたすら前進あるのみ。怪獣やロボットは、腕が足と連動して動けばいい方で、ほとんどのキットの腕は固定かゴムで留めてあるだけのお粗末な代物でした。

でも、私は今もこの「ゼンマイキット」に愛着があるんです。
何しろ、モーターキットと違って「電池が要らない」。
電池切れで動かなくなる事がありません。ネジさえ巻けばいつでも動く。このエコノミーさが実に魅力的だったのです。
ゼンマイ独特の「ジージー」という可動音も大好きでしたね。
モーターの「ギャアアアン」という可動音には劣りますが、どうしてどうして、ゼンマイのあの可動音もなかなか迫力があるんですよ。
ゼンマイは構造が簡単というのも、子供心に安心感がありました。
なにしろモーターキットは一度動かなくなると配線の接触からギヤーのかみ合わせまで全部調べなければならない。また当時のモーターキットはよく壊れましたから。
そこへ行くとゼンマイキットはまず壊れない。壊れちゃった時はもう、ゼンマイそのものが切れちゃったぐらいの原因しかないですから。その時は諦めるしかない訳で。
肉弾戦がメインだった怪獣キット同士の戦いでは、壊れやすかった当時のモーターキットよりも、むしろゼンマイキットの方が重宝していたくらいなのです。(貧乏人のひがみかも(笑)。

Photo_431 で、このゼンマイ、私の中で最大の思い出は、「買った翌日の朝」なんです。
これ、きっと同じ経験をされた方も多いんじゃないかと思いますが。
前述の通り、当時プラモデルは「買ったその日に完成させる」というのが当たり前でした。なにしろ買った翌日には「決戦」でしたから。ある意味実にスリリングなプラモライフだった訳です。ですから当然、買った日に完成させたプラモデルは、夜「試運転」を済ませてから枕元なり、机の上で「出場」の時を待つ訳ですよね。
ここで、ゼンマイならではの現象が起こります。

ゼンマイって、動かした後完全に止まったと思っても、その後不意に動く事がありますよね。これはゼンマイの巻きしろがちょっと残っていてその為に動くものなんでしょうが、これって気温の低下も多少の影響を与えるものじゃないかと思うんですよ。
なにしろゼンマイ本体は金属ですから、気温で伸縮してもおかしくない。

この、気温の低下によるゼンマイの収縮が、不意の「作動」を起こさせちゃう。
そうです。お正月の寒い朝、気温が下がった時に起こる「怪獣キットの不意の作動」。
これがまた、子供の眠気を覚ましてくれるんですよ(笑)。
「そうだ!今日はこの怪獣で決戦だ!」
まるで怪獣が決戦を前に武者震いをしているかのようなこの動き。いい景気づけになるんです。


お正月。冬の朝。センマイ怪獣の武者震い。
私にとってこの3つはセットなんですよ。


まあ、この武者震いがあったからといって、別に連勝する訳でもないんですが。でもなんとなくいいですね。あの時代の空気さえ思い出させる、温かい記憶です。
こんな事を思い出すのも、この冬一番の冷え込みだった今日ゆえでしょうか。
ゼンマイキットが絶滅して数年。ハードディテールのディスプレイキット全盛期の今では、そういうエピソードも昔話になってしまうんでしょうが(笑)。

Photo_432 記事の写真を撮る為に棚から取り出したゼンマイキットの数々。撮影も終わり、棚に戻した後で、ふとあの懐かしい「ジージー」という作動音が聞こえたような気がしました。

わが家の怪獣キットの心臓は、まだまだ元気なようです(笑)。

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コメント

ホント懐かしいですね。
同じ(じゃないんでしょうが・・・)ゼンマイでも、「高級ゼンマイ使用」とか「強力ゼンマイ搭載」なんて 当時のパッケージも面白いですね。
「怪獣の心臓音」ですか? なるほど、オタクイーンさんらしい愛情ですね(*^^*)。

ポン太様 コメントありがとうございました。

ゼンマイには、なぜかブリキのおもちゃに通じる温かさを感じてしまいます。人間の手で作り上げたぬくもりと言うか。
確かにモーターも人間が作ったものですが、その動力は「電気」。
自力じゃないのでなんとなく「動かされている」感じがしてしまって。
ロボット的と言うんでしょうか。(それも凄く魅力的なんですが)

自力で一生懸命動くゼンマイに生命感を覚えてしまうおバカな私は、今年もゼンマイのように、マイペースを守っていくんでしょうね(笑)。

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