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2007年1月 4日 (木)

四十一年目の発見

「ネヴュラ」をご覧の皆さんの中には、このお正月に旧友と再会され、親交を深められた方もいらっしゃるのでは。
私もご他聞にもれず、昨日一月三日、数年ぶりに昔の仲間3人を部屋に呼びました。

私の仲間と言えばやっぱり「その手」の連中で。昔から怪獣映画などを一緒に鑑賞し、作品論を語り合った仲。ただ最近は集まる機会も少なくなり、すっかり現役を離れてしまったせいか、昔のような盛り上がりはもうありませんでしたが(寂)。

Photo_415 お酒が飲めなかったせいもあるでしょうね。
ほとんどのメンバーは車で来ていたため、当然のように禁酒がルール。いい歳して「よいこのびいる」で乾杯という情けなさで(涙)。

でもこれ、色と泡立ちだけは本物そっくりで、一人だけヒールが飲めたメンバーとの乾杯もまったく違和感なし。雰囲気だけは楽しめました(笑)。

元日の記事でおひろめをした46インチテレビ、通称「ネヴュラ座」での「GMK」上映中も、劇場に迫る迫力に全員言葉を無くす場面は数知れず。昔のような横着な私見を交わせなくなってしまった事に、時の流れを感じます。
昔のテンションを保っているのはどうやら私だけのようで。これも毎回「ネヴュラ」で勝手な事を書きまくり、皆さんにお相手いただいているおかげですが(笑)。

深夜12時。翌日の仕事の為早めに切り上げたメンバーに別れを告げ、時間にリミットの無い先輩と二人になりました。
「せっかくの46インチなんだから色んなソフトを試してみようか」なんて乗りで取り出したのが、「ネヴュラ」レギュラーソフトと化している「ウルトラQ」DVD-BOX。既に何度か見ているんですが、深夜に部屋の明かりを消してまさに映画館状態で見るのは初めてです。例のタイトルバックが出たときはやっぱり興奮を抑えきれませんでした。

Photo_416 このDVD-BOX、お持ちの方はご存知でしょうが、映像、音声共に最新の技術でデジタルリマスターされた優れもの。本放送当時は受像機の性能が作品本来のクオリティーを再現できなかったため、今のDVD制作技術によって再現されたこの「ウルトラQ」本来の姿は、私達に名作のクオリティーを改めて認識させてくれます。

その事は、このDVD-BOX購入当時から感じていたことですが、今回「ネヴュラ座」でウルトラQを再見してみた所、また違った印象が残るのでした。

「ウルトラQ」は当然、テレビ番組ですから、そもそもこんな46インチなんて大画面で再生する事を想定されて作られていません。家電店などで、ガラモンやペギラを大画面テレビのデモンストレーション映像として流している所も見たことありませんし。(著作権法にも引っかかりますしね)。劇場で上映する映画よりも「ウルトラQ」のような映像は、かえって大画面上映が叶わないものなのです。ですから自分で大画面テレビを購入でもしなければこんな映像は見られない訳で。
ある意味すごく貴重な体験なんですよね。

Photo_417 そんな意気込みで昨夜も「ガラダマ」や「東京氷河期」など数本を観ました。
まあ、確かにとてつもなく大きい画面のサイズ(「ガラモンの逆襲」東京襲撃シーンの迫力たるや!)や擬似ステレオ処理された音声の効果も、普通のテレビと違う印象を与える要因ではあると思います。
1965年の制作当時、円谷プロ制作陣の英断によって実現した劇場用映画並みの35ミリフィルムのキメの細かさは、21世紀の今、フルハイビジョンテレビで再生される事により本来の意味を持つものかもしれません。

事実、ウルトラQを知らない人に、このドラマの本篇部分だけを見せたら、「映画?これ」という印象を持たれるレベルの、画面のクオリティーを獲得しているのです。
しかも「ハイキートーン」という明暗のはっきりした画面作りが、作品のイメージを陽性に仕上げている。
清潔感があるんですね。

これは撮影現場の照明技術に加え、カメラの絞り、フィルムの現像技術、編集上の仕上げ技術が一貫して同じ目標に向かって動いていた事を表していると思います。特撮テレビ番組黎明期のこの時期、画面のトーンを一定にするには、おそらく確固たる目標の元、試行錯誤を繰り返したと思うのです。それがこの、大画面に耐えるクオリティーを確保したとすれば、当時の円谷プロスタッフはおそろしく先見の明があったと言えましょう。

「おおー」「いやーすごい」なんて言いながら鑑賞した、真夜中の「ウルトラQ」。観ている私達は当初、見慣れたストーリー、画面を反芻するように画面に向かっていたのですが、不思議な事に、次第に違う感覚に囚われていくのでした。
それはまさに「目が体を離れて、この不思議な時間の中に入っていく」感覚。
「ウルトラQ」が、だんだんテレビ番組とは思えなくなってくるのです。
この奇妙な感覚はどういう事なのでしょうか。


1977年8月。あの有名なアニメーション「宇宙戦艦ヤマト」が全国で劇場公開されました。全国にアニメブームを巻き起こした作品として歴史に残る作品です。
ご他聞に漏れず、私も劇場前の「行列」に加わったクチ。思い出せば懐かしい熱き記憶です。(公開は夏でしたしね)さて、ようやく劇場に入り、熱狂の内に観た「ヤマト」。一部に新作部分もあったものの、そのほとんどがテレビシリーズの再編集という、当時よくあった人気アニメの興行形態でしたね。
さて、その時私が受けた印象は、「アップが多くて暑苦しいな、これ」というもの。確かに作品に惚れこんで劇場に向かったわけですから、ストーリーについては百も承知、文句は無いのですが、画面から受ける絵のサイズが、あきらかに劇場用作品のそれではない事に、改めて気づかされるのでした。

そりゃそうですよね。もともと劇場用として作っていない作品を、無理矢理映画にしてるんですから。そんな印象を受けるのは当たり前で。でも私はその時、「絵づくりというのはテレビと映画で違う」という事を初めて学んだのでした。

これは要するに、画面の大きさと見る人の「間合い」とでも言うものですね。監督の資質にもよりますが、劇場用映画では、情景カットなどは画面の広さを感じさせる効果が狙える為、多用する傾向があります。大爆発など迫力ある映像もなるべく引き目に撮ることで、劇場そのものが爆発に巻き込まれているような迫力を再現させようとするわけです。
人物も普段のカットバックなどはなるべく引いて撮ります。人物の感情を強調したい時にここぞ、とアップを使うわけですね。
大きなスクリーンを観る観客の為に考えられた、絵作りの文法とでも言うものです。


これがテレヒではまた違ってきます。劇場のスクリーンほど大きくない昔のテレビのブラウン管サイズでは、カメラの方から人物に寄らなければならない。テレビでは、人物のサイズが映画よりもアップ目になるんですね。そうする事で、小さなブラウン管で展開するドラマに迫力を与えるという演出方法が採られている訳です。
だからテレビ作品を劇場サイズの画面で映せば、画面がアップ目になり、暑苦しく感じる。逆にテレビ画面で劇場用映画を映せば、人物のサイズがやや小さめに感じる。これは二つのメディアの特徴を把握し、それぞれの効果を上げる為に制作者が努力した末の、異なる「間合い」なのです。

さて、前述の「ウルトラQ」にお話を戻しましょう。
確かに「ウルトラQ」の監督陣も、あるインタビューで「テレビ作品なので、アップ目を心がけている」といったお話をされています。今回大画面で見て感じたことはその部分。確かに言われればアップ目もあるんですが・・・
実際には、「ヤマト」で感じたほどの暑苦しさを感じないんですね。


Photo_418 これはやはり、「Q」演出陣に、東宝特撮映画に助監督クラスやカメラマンとして関わった、劇場作品経験者が多いせいではないかと思うのです。視聴者との間合いのとり方が、やはりテレビのそれとは違う。46インチで観て「映画だなー」と感じさせる要因は、そんな部分にもあるのでは。いやー、放送後41年目にしてこんな事を発見するとは。
ウルトラはまだまだ奥が深い(笑)。

これは今回「ネヴュラ座」で観てみて初めて体感した事です。大画面で作品を観るという事は、単に迫力を感じるだけではなく、作品を制作する上でのクリエイターの考え方をも重層的に感じる事ができるんですね。
これからもいろいろな発見があるでしょう。今まで穴の開く程見てきた作品にも、また新たな切り口が見つかったようで嬉しい限りです。

Photo_419 そうそう、元日の段階でまだ掃除が済んでいなかった食玩コーナーも、なんとかかたづけられました。これがその証拠写真です。ご覧の通り大した物は無いんですが、これだけあると拭くのも大変で・・・
え?写真が小さすぎてわからない?
そうなんですよねー。ブログの筆者と読者の「画面の間合い」というのも、今研究中の所で。
なかなか難しいところではあります(笑)。

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コメント

遅ればせながら、
「あけましておめでとうございます」です。
今年もヨロシクです。

「ネヴュラ座」で「ウルトラQ]上映ですか。
実は年末年始は地上波のTVはほとんど観ず、
深夜はCSで偶然ですが、
「ウルトラQ」一挙放送を観てました。
何度も観ているのにチャンネルを合わせてしまう性。
途中居眠りをしてしまい、朝起きたら
「悪魔ッ子」が流れていました(元旦に見た最初の
番組が、悪魔ッ子・・・)。
次の「燃えろ栄光」で気分を持ち直しましたが。

「Q」は今の技術でカラーにする企画があり、
一度やってみたら、つまらなくて結局ボツになったそうです。
モノクロだから「味がある」部分が引き立つんでしょうね。
クモ男爵なんて「怖さ」が違うかも知れませんもの。

オタクイーンさん、こんにちは!
いい年のオヤジ達(失礼)が「YOIKO NO BEER」を囲んでいる姿を勝手に想像して笑ってしまいました。
こんなノンアルコールビールあるんですね!
私も今度の新年会の小道具に使っちゃおうかな~(笑)。

宇宙戦艦ヤマトのTV放映は、高校生時代ですね!
デパートの家電売り場のTVに、学校帰りの学生達が黒山になっていたことを思い出します。
後年、映画になったときも「泣けた~」なんて友人が多数いたんだけど、私は、なんで?って 結構冷めた目で見てた記憶があります(笑)。

食玩コーナーに見える左上のゴジラは、私の家にもあると思います。
手・足・尻尾などをジョイントするタイプですよね・・・。
何度接着剤で貼り付けても、スグに子供がバラバラにして困りました(笑)。
ソフビの怪獣もそうですが、遊びで闘わせてはワザと手足をバラバラに取ってしまうんですよね。
よ~く考えたら、TVなどで最後怪獣がバラバラに爆発する、あれを真似ていることに気が付きました(笑)。

あれ?

また記事とはなんの関係もない話をだらだら書いてしまいました。
いつものこととお許しください(笑)。

8:14にコメントいただいたお方、
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
お名前が無かったのでちょっと戸惑いましたが・・・
(なんとなくどなたか分かるのですが、間違っていたら失礼と思いまして(笑)。

深夜の「ウルトラQ」は、昼間の鑑賞とはまた違った空気がいい感じですよね。私もたまに、あえて「真夜中Q」を楽しんでいます。
(「真夜中怪奇大作戦」もなかなか(笑)。
確かに「Q」は、モノクロ画面ならではの魅力がありますね。
カラーで制作されていたら、あの独特の雰囲気は出せなかったのではと思います。
「ウルトラマン」とは明らかに違うクールでアダルトな世界観があるからこそ、「目を体から離れさせる」魔力があったのでしょうね。

超兵器46インチテレビの導入で、今年は過去の作品を再発見できる年になりそうです。
おいおい記事にも上げようと思いますので、また覗いてやってください。

ポン太様 コメントありがとうございました。
記事にあるような穏やかなお正月を迎えられる事はなによりの喜びです。ただ、昔に比べメンバーのパワーダウンはいかんともしがたいですが(笑)。

「よいこのびいる」は、子供用に発売されている清涼飲料水で、単なる炭酸飲料なんですよ。ノンアルコールビールなんて高級品ではないので、味も「甘ーい」んです。これを新年会に出すとクレームが出るかも(笑)。

「宇宙戦艦ヤマト」は、私は本放送をリアルタイムで見たクチで、当時の低視聴率を尻目にえらくハマりこんでいました。(「機動戦士ガンダム」もまったく同じ状態で。)リアルタイムで見ていた世代には、当時のこれらの作品に対する世間の無関心さが逆に「自分だけが認めているんだ」という特権意識に繋がるんですね。劇場公開時、既に知っている作品なのに公開を心待ちにしていた心理は「世間にこの作品の面白さを知らしめるチャンス」的な、プロデュースサイドの意識だったような気もします。

食玩のゴジラは、90年代から2004年にかけてのゴジラ映画の公開に合わせ、毎年発売されていたので皆さん沢山お持ちでは?私もまったく同じで、毎年中身はほぼ同じなのに新パッケージ欲しさに集めたような恥ずかしい過去が(笑)。
これらは確かに接着していないと手足がポロポロとれちゃいますね。
私も未接着なので今回の掃除の時、とれちゃって大変でした(涙)。
でも遊びながら手足をバラバラにしてしまうとは(笑)。
実にハードな戦いですね。これは大迫力。

私の家でも、たまにお仕事から帰ると棚から一体怪獣が落ちてバラバラになっている時がありますが。
落ちる怪獣って決まってるんですよね。
そういうのに限って愛おしいというか。親心かなー(笑)。

>8:14にコメントいただいたお方
僕です・・。

ジャリゴン様 わざわざご指摘ありがとうございました(笑)。
頂いたコメントの的確さから、きっとジャリゴンさんだと思っていました。
今年もマニアックに飛ばしますので、また色々教えて下さいね(笑)。

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