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2006年12月 9日 (土)

もう一頭の名獣

12月も中ごろを迎えると、昼間でもけっこう寒くなってきて。
北の地域の皆さんなどは、雪への準備も大変でしょうね。

Photo_384 私も最近は、ご覧の「ハロゲンヒーター」なんてものを出動させ、暖をとっております。
これ、近くのホームセンターで去年買ったものなんですが、特売の限定商品で1,980円だったにも関わらずものすごく重宝していて「これはヒット」なんて一人で喜んでいるのですが。
このハロゲンヒーター、他にもお気に入りのところがありまして。
本体の紺色が私の好みにピッタリなのと、もう一つ。
この形を見ていると、「パラボラ兵器」に見えてくるという(笑)
オタクならではの理由です。
電源を入れたときの、パラボラ部の「赤くなり方」がカッコイイんですよ。これ。


東宝特撮映画、特に怪獣映画を彩った「パラボラ兵器」。
古くは1957年「地球防衛軍」のマーカライト・ファープに始まり、1959年「宇宙大戦争」の熱線放射機、1961年「モスラ」の原子熱線砲など、作品の名場面を盛り上げた超兵器です。
東宝特撮映画には他にも魅力的な兵器が多数登場しますが、一つのジャンルを形成していると言ってもいい「パラボラシリーズ」のラインナップは特に多くのファンを生みました。
昔、勤めていた放送局の屋上に設置してあったパラボラアンテナを見て妙に気持ちが高揚した恥ずかしい記憶も。
(本当に恥ずかしいですが)

本来、電波などを収束する「サーバー」の役割を担う(そうですよね?)パラボラから、力強い光線が放たれるだけで、何故あんなに興奮するんでしょうか。
それはもう「見た目の説得力」としか言いようがありません。
「とにかくパラボラから光線が出ると絵になるんだ」というビジュアル・パワーでしょうか。


Photo_385 東宝が誇るパラボラ兵器の中でも、特に人気の高い「一機」と言えば(もうおわかりでしょうが)これ!ご存知「メーサー殺獣光線車」。「フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ」(1966年 本多猪四郎監督)に登場した、パラボラ兵器の決定打(笑)です。
これは当初、ゴジラシリーズとは別の文脈を持つ「フランケンシリーズ」に登場したのですが、後にゴジラシリーズでもフィルム流用などで「出演」し、「ゴジラ×メカゴジラ」(2002年 手塚昌明監督)ては、完全リニューアルで登場とあいなりました。そんな事実も、この兵器の人気の高さを物語っていますね。

正式名称「68式メーサー殺獣砲車」と呼ばれるこの兵器、陸上自衛隊が所有していて、劇中小田原付近より現れ、富士五湖方面に向かった怪獣ガイラに対し、2機で攻撃を加えた「L作戦」が特に有名。
おバカな私にはよく分かりませんが、マイクロウェーブ・レーザーを発射するメーサー車と高圧電流の二段構えでガイラを倒す、自衛隊の切り札的作戦でしたよね。
その「いかにもありそうな」準備風景、カマ首をもたげてガイラを狙うメーサー車の電飾、作画による力強い光線と、連動して切り倒される森の木々が実に大迫力で、まさに「怪獣対自衛隊」の互角の戦いを演出していました。
追い詰められた、満身創痍のガイラの元に、あそこでサンダが現れなかったら、人類は自力で怪獣を倒していたのです。愚直なまでのディテールの積み重ねが、怪獣掃討にリアリティーを与えていた名場面でした。

もう私、このメーサー車には本当に心酔してまして、最近発売された食玩サイズのミニチュアまで入れると結構な数のアイテムを集めましたねー。ただほとんどは組立が難しくて、今もパーツのまま新品の威厳を保っていますが(涙)

東宝特撮映画の中で、パラボラ兵器と並び人気があるのが「戦艦」でしょうか。
轟音を轟かせ、空中、海中、果ては宇宙までと八面六臂の活躍を見せる万能戦艦は、まさに子供の夢を具現化したスーパー・マシン。これはどちらかと言えば、パラボラ兵器よりさらに昔の、戦時中の「空想絵物語」などがルーツと言えますね。

東宝特撮にも登場したあまたある巨大戦艦の中で、前述の「メーサー車」と並ぶ人気を獲得しているのが・・・
もう皆さん、この文脈読んでるでしょ(笑)。

Photo_386 「海底軍艦」(1963年 本多猪四郎監督)。明治33年、科学冒険作家、押川春浪が作り出した冒険小説を、63年風にアレンジした映画です。
この作品に登場した「轟天号」は、原作版をかなりリニューアル。SF画家、小松崎茂がデザインしたその勇壮な姿はまさに「海底軍艦」の名に恥じない堂々たるものでした。
全長150メートル、重量10000トン、マッハ2で空を飛び、海上80ノット、海中50ノット、ドリルを回転させ地中を時速20キロで掘り進むという、今考えても驚愕の性能で。
そういう設定も魅力的でしたが、私にとってこの轟天号は、もう「見た目のインパクト」にとどめを刺します。
これはどの評論にも、どんなレビューにも書かれていませんので、本邦発感想(笑)。


轟天号って「男前」じゃありませんか?

あの、海底ドックを発進して湖から飛び出す、試運転のシーン。私はあのシーンだけでもう「轟天様!」となってしまいます。「キングコング対ゴジラ」で復活したゴジラがNATO基地を襲った時の、ゴジラが尻尾を振った後の「見得」ポーズと同じカッコ良さを、あの試運転シーンに感じてしまうのです。
主役メカ、というより、「主演俳優」ですね、あれは。もっと言うと「漢の色気」がある。
戦争という、「錆び付いた鎧を身に纏った」亡霊という悲劇的な背景が、「彼」をさらに引き立てます。
「悲劇のヒーロー」に弱いんですよ、私。
念仏の鉄とかバットマンとかスパイク・スピーゲルとか(笑)。


だから、その裏にある悲劇を思うにつれ、その後の轟天の活躍に悲しい影を感じてしまう。ムー帝国という、こちらもまさに「古い倫理観」と、轟天建武隊の「古い愛国心」の、どちらも現在には相容れない二つの美意識の戦いという構図が。
おそらく、建武隊のリーダー神宮寺大佐(田崎潤)も、楠見(上原謙)の説得にあの場では応じても、帰国後変わってしまった日本を見るに付け、自己のアイデンティティーが崩壊するような末路を感じてしまうからです。

「勝った方が人類最大の敵になる」という、どこかで聞いたキャッチフレーズがよく似合う(笑)、悲劇のストーリーにふさわしい「呪われたスーパーメカ」として群を抜いていると思います。

Photo_387 他にも東宝特撮には「怪獣総進撃」(1968年 本多猪四郎監督)に登場した「ムーンライトSY-3」など、魅力的な「宇宙戦闘機」が登場します。このSY-3も流線型のシルエットが実にカッコイイ。東宝宇宙戦闘機では群を抜く、洗練されたデザインと思います。
前述の「地球防衛軍」の兵器や、「宇宙大戦争」、「妖星ゴラス」などに登場した宇宙ロケットもシンプルな形状で好きなのですが、私はこの「ムーンライトSY-3」にある思い出がありまして。
1991年秋、東宝撮影所に「ゴジラVSキングギドラ」の特番ロケでお邪魔した時、川北紘一特技監督に質問しようと思っていたのがこのSY-3に関することで、要は「羽根が多くないですか、これ?」という疑問(笑)。
事前に同行のディレクターに「それだけは口が裂けても聞くな」と厳重に口止めされましたが(爆笑)。


Photo_388 この「怪獣総進撃」には、他にも「ファイヤー・ドラゴン」という特殊メカが出演しましたよね。
これはもともと敵宇宙人、キラアクの円盤で、それが炎を纏って高速で飛行するという「科学忍法火の鳥」のようなもので(笑)。
これが「怪獣」として登場した時の衝撃は、「ギドラを超える新怪獣?」と胸を躍らせたものでした。

さて、この「ファイヤー・ドラゴン」のお話から今日の私見に入りましょうか。
サブタイトルの「もう一頭の名獣」というのは、今日お話してきた「超兵器」の事で。

メーサー車、轟天号、SY-3、その他東宝特撮映画に登場する数々のスーパー・メカニックは、その際立つキャラクターと実力で、もう怪獣並みの存在感を放っているんじゃないかと思うんですよ。
「サンダ対ガイラ対メーサー」ですよね。あの映画。「海底軍艦」はそのまま、「ゴジラ」と同じ意味合い、主演怪獣の名前がタイトルになっていると。「怪獣総進撃」だって、ラストは「SY-3対ファイヤー・ドラゴン」ですしね。ファイヤー・ドラゴンに至っては、怪獣のふりをした円盤、という、「まさに怪獣並みの存在感」を体現したキャラクターでした。

まあ、「メーサー」「轟天」共々、操る俳優さんは田崎潤。怪獣と互角に張り合えるだけの迫力を持った人ではありますが(笑)。

最近の作品で、怪獣と互角に渡り合える「名獣」を考えてみますと、やはり「ゴジラVSビオランテ」(1989年 大森一樹監督)の「TCシステム」でしょうか。
ゴジラに射ち込まれた抗核エネルギーバクテリアを活性化する為、ゴジラの体温を上げる目的で展開される自衛隊の特殊作戦。人工的に稲妻を起こし、それを利用して高周波を発生させ、分子を振動、過熱するという。
劇中で「超大型の電子レンジ」と言われたあの作戦は、ゴジラにある程度までダメージを与える事に成功したのですが・・・
あれも息づまる攻防でしたね。

あれほどまでに「怪獣対自衛隊」の盛り上がりを感じた場面は、私にとって「サンダ対ガイラ」以来で。欲を言えば「ビオランテ」の存在が余計だったような気が(笑)。
「ウルトラセブン」はセブンさえ出なければ良質のSF作品に仕上がったのに、というファンの嘆きに近いものがあったりして。
あのテイストで「ゴジラ」(1984年版)を作ってもらえば良かったなー、なんてね。

おそらくこのあたりで「平成版メカゴジラは?」とツッこみが入りそうな空気もチラホラ。
ごめんなさい。どうしてもあの一連だけは認められなくて(涙)。
「メカゴジラ」がどうしてゴジラの形をしているか納得できたら、また考え直します。

Photo_389 最後に。「ゴジラ」(1954年版)の芹沢博士以来、一人でゴジラを倒した男と言えばこの方、「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」の防衛軍准将・立花泰三(宇崎竜童)。深海作業艇「さつま」でゴジラに特攻する姿はまさに「ゴジラ対立花」でした。
ギドラさえ葬ったゴジラに対し、命一つで立ち向かった立花准将の心意気は、ゴジラの怨念に負けないものがあったと思います。
でも「さつま」一隻でゴジラに勝っちゃうんだから、「GMK」最強の怪獣って立花さんじゃ?
「残留放射能を確認していな」くても生きてるし(笑)。

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コメント

こんばんは! ポン太です。
ウチにも2台ありますよ、遠赤外線砲(笑)。
しかし あのハロゲンヒーターを見て、メーサー砲 ~ 轟天号 etc に持って行くなんて、さすがにクイーンです。
ここで、またまた思い浮かんできた昔話に お付き合いください(笑)。
学生時代に使っていたデスクライト、自在に可動するアームの先にハロゲン球が収まった半円球の傘がついた物。オタクイーンさんならお分かりと思いますが・・・
勉強中に飛んできた虫に、この半円球の傘を被せて、熱線攻撃をしていました。今思うと残酷でした・・・(合掌)

ところで、あと26本ですね・・・「ネヴュラ」楽しみにしてます。

ポン太様 コメントありがとうございました。
家にも「遠赤外線砲」が2機ありまして(笑)。一機は記事の物、もう一機はスタンドタイプでこれもなかなかの逸品(爆笑)。
いいですねー「遠赤外線砲」という響き。
しばらくマイブームになりそうです。ありがとうございました。

ポン太さんがおっしゃっているデスクライトは、きっといわゆる「Zライト」のような物ですね。私も学生時代似た形の物を使っていまして、実は今でも現役選手です(笑)。
プラモデルの工作机に備え付けてあるのですが、ここ数年製作ペースが落ちるにつれてその机はバッグや小物置き場になり・・・
今ではレディースグッズに占領されています。
年末の大掃除で一気に整理し、再びキット製作に望もうと意気込んでいるのですが・・・意気込みだけで終わるかも(涙)。

そうそう「ネヴュラ」の謎解明まであと26本。
大したお話でもありませんので、あまりご期待に添えないかもしれませんが(笑)。

こんばんわ。
メーサー車や轟天は東宝メカの鑑です。
復活ゴジラで「スーパ-1」を観た時、
こりゃ負けるわ・・・と思ったものです。
実際、負けましたが。
平成版・メカゴジラ。
これまたデザインセンスを疑ってしまいますが、
機龍って名前になってからは
「少し」認めてます。釈ちゃんの時だけ。
それと、メカギドラくらいかな?
平成のメカ物で許せるのは。まぁ、完全に主観ですが。

ところで、「ネヴュラ」って
スペクトルマンの故郷ではなかったですっけ?

>復活ゴジラで「スーパ-1」を観た時、
こりゃ負けるわ・・・と思ったものです。

すいません、「スーパーX」でした・・・。
「スーパー1」は仮面ライダーですね(苦笑)。
ただ、「X」だろうが、「1」だろうが
何処が「スーパー」か、
さっぱり不明のメカには変りないのですが。

ジャリゴン様 コメントありがとうございました。
東宝特撮映画は本当に「キャラが立った」超兵器が続出しますよね。でもジャリゴンさんがおっしゃる通り「スーパーX」は、記事にも書けないくらい見せ場がなく、ジャリゴンさんがネーミングを勘違いされるのも無理は無い、つらい「やられ役」でした(涙)。
近作は昔の作品で登場した超兵器をリファインした物が多く、新鮮味に欠けてしまってちょっと寂しかったですね。旧作を「東宝の財産」と見るか、「超えるもの」と見るかで感じ方も変わってくるとは思いますが。ちなみに私は後者の考え方です。

「ネヴュラ」についてはおっしゃる通りの意味なんですが、実はブログにこの名前を冠したのにはいろいろ理由がありまして。
200本目の記事でお話しようと思っているんです。(大した理由でもないんですが)で、今回の記事が174本目なので、あと26本という訳で(笑)。私にとってもささやかなお楽しみです。
まあ、気長にお待ち下さい。

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