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2019年7月12日 (金)

ピープロ ジャケART

令和も二ヵ月余りが過ぎ、巷ではオタクグッズの殿堂・B社から発売された食玩
『ウルトラマン色紙ART』の話題で盛り上がっているようですね😃
ラインナップは昭和マン、対象年齢15歳以上というアダルト層狙いの上
箔押しメタリック塗装の豪華仕様。プラインドでなければ手を出していたかも。
貧乏ピープロGメンの私もそれなら対抗しなきゃと、ネット界隈をうろついた末
長年待ち望んだ昭和の当時物アートを、運良く何点か手に入れました😃😃
まずはコレ。

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'71年ビクター製『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』主題歌EP。
どーですこのジャケット画。ウルトラ色紙にひけをとらない味わい深さじゃありませんか😃
以前から細々と集めていたスペクトルマンレコードですが
このビクター版だけは、好みの絵柄にも関わらず巡り合わせが悪く
今回いたずら入札で難なく手に入った逸品。
舌切りすずめの昔から、無欲ほどお宝ゲットの近道というわけで💕

スペクトルグッズの発売時期は『ゴリ』~『対~』~『スペクトルマン』と変遷する番組名や
タイトルロゴの形で、ある程度までは推測できますが
この一枚が面白いのは、番組名が移行中間期の『対~』にも関わらず
ロゴの『スペクトルマン』が移行後の決定デザインになっているところ。
しかも収録曲が初期主題歌の『スペクトルマン・ゴーゴー』
副主題歌の『宇宙猿人ゴリなのだ』のカップリングという
かなり微妙な時期の発売を思わせる、珍品という印象なのです😃

2_20190712113101

で、まあ何と言ってもこのEPの最大の魅力は
昭和テイスト爆発のジャケットイラストでしょう💓
画角、ポージング、筆致、色使いなど全てが非常にキマっていて
ネットで見かける度、いつか入手をと目論んでおりました😃
他のジャケットと並べても、群を抜いて目を引く一枚です。

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中面は歌詞のみのあっさりした作りですが
レコード盤は中袋健在の上保存状態が良かったので、試しに聴いたらコレがビックリ😃
オリジナルには及ばないものの、過去聴いたソノラマ・エルム・東芝らカバー盤の
いずれをも上回る高クォリティで
こんな名音源がなぜ埋もれているのかと、耳を疑う新発見。
若草児童合唱団による「♪ゴーゴーォウッ」のキレは、一聴の価値アリです。
いやーまだまだ未開の地ですね。第二次怪獣ブーム黎明期の音源事情は😃

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この裏面イラストもたまりません😃
ゴリ・ラーコンビの劇画風タッチが、悪の魅力溢れる両者の佇まいを着ぐるみ以上に表現し
作画担当の宇宙猿人愛を感じるばかりで。
こういう作品をモノに出来る名画伯は、平成と共に去りゆく運命だったのでしょうか。

5_20190712113101

次はコレ。 
'71年朝日ソノラマ製、当時の二大ヒーローのカップリング盤。
『対~』時期でロゴデザインにも迷いが見られますから
発売は先の一枚以前と推測。

コレの面白いところはジャケットのサイズで。
いわゆるEPサイズより、一回り大きいんですよね。
カラフルな背表紙も含め、第一次ブーム時のソノシートジャケットと同じなんです。
(当時いっぱい持ってましたから、コレは高確率で推測できます😃)
でも、なぜこの商品がソノシートだと断言できないのかと言いますと・・・

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ジャケットにソノシートの表記が無い上
子ども用の音源商品が、レコードへの素材移行期だった事情もありますが
たぶん前オーナーの入れ間違いで
届いた盤が、この商品の物じゃなかったからなんですねー😃
まー中古品にはよくある事。番号も内容も別なので
この盤(レコードですが)は参考になりません。
同じライダー&スペクトルマンの主題歌盤ですから、間違えるのも無理はないですが。
(ちなみに裏面はガメラ&帰りマン。未所有だったのでコレはコレで儲けもの😃)

さてさてこの余裕の理由は・・・

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えー実は、おそらくこの盤と同じ物(右)を持ってるんですねー😃
入手時に紹介日記をしたためましたので、よろしければコチラを。

図版から内容まで全て同じですから、まあ間違いないでしょう。
大きな違いはスペクトルマンのタイトルぐらいで
それが発売時期の差を示す、皮肉な事実と言うところが何とも。
({ギラリンド}はむしろ当時っぽいので逆に嬉しかったりして😃)

結局、レコードorソノシートの謎は分からずじまいとはいえ
比較的メジャーな後期版に比べ、ややマイナーなこの前期版大判ジャケの方が
資料的価値が高いのも事実。お宝である事に変わりは無いのです。
よく見れば価格も前期版400円、後期版500円と
サイズは縮小しているのに値上げされているという
オイルショックの影響が如実に出ていて、時代の香りが実に濃厚😃

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ラストは'72年?ポリドール製『快傑ライオン丸』&同時期子ども番組の混載盤。
意外にもこの一枚、捜索下手なのかあまり見かけないため個人的には珍盤扱い。
(ライオン丸自体が人気作なので、関連品がやや高額な事情も大😵)
昔から『風雲』の方が好みとはいえ、高山造型の獅子マスクは独自の魅力がありますね💕

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中面もライオン丸のアップがあしらわれた大迫力ページ。
音源も味わい深いポリドールカバーで、勉強不足か初めて聴きました。

今回入手のピープロ音源全てに言えますが、他社の音源はオリジナルなのに
スペクトルマンやライオン丸だけ、哀愁漂うカバーなのは何故でしょう?
これだけ探しても、未だに番組使用音源に出会えない不思議。
やっぱり頼みの綱は老舗コロムビア?冒頭紹介のビクター盤はかなりいい線でしたが😃

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前述の仮面ライダー、トリプルファイターやケンちゃんには全く触れてませんが
ウチの日記はピープロメインなので、他社作品はどんなに有名でもアウェイなんです。
知識や解析では識者諸氏にかないませんし、そちらはお任せして
ここでは自分の守備範囲で、小さく遊ばせてもらおうと😃

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いずれも甲乙つけがたい珍品ですが、思い入れの強さと絵のクォリティで
やっぱり目立つのはビクター盤ですね。
まさにジャケARTの名に相応しく、手元で見ても惚れ惚れします💕

次は名挿絵&オリジナルドラマの宝庫、朝日ソノラマ・パンチシートから
電人ザボーガーあたりが狙い所かな。
ファンには高人気の名盤ですから、良い出会いに期待したいですが😃

2019年6月18日 (火)

墓場のスペクトルマン

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ツユノハレマヲネライ、ヘンシンセヨスペクトルマン!
おおっと今回のネヴィラの勇士はお肌ツルツル、体もピカピカ
エステ帰りみたいでダンディだぞ!😃

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それもそのはず、今回ゲットのお宝は当時物にあらず超新品。
2018年2月、オタクの聖地・中野ブロードウェイの"墓場の画廊"で行われた
【変身セヨ!スペクトルマン展】にて会場予約(同時ネット予約)が受付開始
ご存知メディコム・トイとCCPのタッグで実現した
数量限定のマスダヤ復刻ソフビでございます😃
売れ残っていたのか、最近までサイト受付が続いていましたが
先日めでたくSOLDOUT。晴れて絶版となりました。

ソフビファンには有名な同社STサイズ(後期版)をそのまま復刻
リアルカラーと銘打ち、着ぐるみCタイプ風の塗装にこだわった逸品。
田舎暮らしの私には、そんなイベントもお宝も無縁と諦めていたところへ
超兵器ネット環境の恩恵、コッソリ手に入れる事ができました🎵

長年の風雪に耐えた当時物の良さはもちろんですが
可塑剤も瑞々しい全身の輝きは、新品ならではの素晴らしさ💕
レトロソフビブームも一段落し、アイテムが厳選されつつある中
復刻の栄誉を勝ち取っただけの事はあります。

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着ぐるみを思わせる茶成型色に、顔・腕・腿の金塗装がほど良いマッチング。
当たり前ですが当時物は、この金部分の艶が落ち色が剥げ
成型色がむき出しになる、残念な品が非常に多いですからね。
さらに、茶色ボディに施された黒いウェザリングも絶妙な魅力です。
当時物の初期茶ボディVer.は、この汚しが銀スプレーでしたが
今回は大人のメモリアルアイテムらしく、渋さを演出していてお見事😃

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リアルに改修された後期金型は、今の目で見てもなかなかの出来。
こうして頭だけUPにすれば、新作と言われても通用しそう。
そのクォリティに加え、過去試みられなかった着ぐるみ通りの黒い眼。
私の記憶では、一峰大二画風パチ以外で眼に黒塗装が施された当時物立体物はありません。
スペクトルマンの場合、眼が黒いかどうかで顔の締まりが全く変わってきます。
そりゃ塗装ですから自分で塗れば良いんですけど
それをメーカーがやってくれた事こそ、大きな意味があるんですよ😃😃

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というわけで、お待ちかねの当時物(左)と簡単に比較してみましょう。
金型改修後は赤成型色しかないのも、当時物の特徴なので
思えばすでに、この復刻が茶成型色というだけで珍しいわけですが😃

面白いのはサイズ差。
写真でお分かりの通り、当時物の方がほんの少し大きい。
まーソフビの常識「復刻は当時物より一回り小さい」説が
はからずも実証されたようですね。
比べなければ絶対分かりません。私も手持ちは当時物と復刻でアイテムが被らず
まともに両方揃えたのはスペクトルマンだけですから(偏り過ぎですが😃)
今回並べてみて、初めて分かった次第で。

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コレで一目瞭然、当時物の方が1cm近く大きい。
ブーツ裾の高さからして、まったく違いますもんね。
そりゃーここまで違えば完全に別物、両方揃えたくもなりますよね。
そんな比較対照ができるという意味でも、この復刻は貴重という訳で。
当時物だけでなく、色変えサイズ変えの復刻を集め続けてこそ
極めるという事なんだなあと、おそまきながら理解できました。
険しいですねコレクションの道って😃 スペクトルマンだけでガマンできるかな?

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右足の刻印が違うところも心憎い限り。
初版から48年にして、初めて刻まれるピープロの社名が感慨深い。
こういう目立たない部分の新味が、マニア心をくすぐるんですよね❤

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ソフビに合わせ入手できた、同展限定発売のスペクトルマンパーカーと。
Mサイズにも関わらず非常に大きく、余裕で着られて一安心。
この巨大ロゴを胸に掲げ、令和の街にくり出せるか否かは
当時派の勇気が試されるところですが😃

メディコムトイ・CCPは、この2018年版に先駆け
2013年にもスペクトルマンを復刻しています。
金型は同じですが塗装が異なる、レトロ風リアルとも言う出来。
コレも残念ながら数量限定らしく、現在は絶版のようですが
胸の銀スプレーに郷愁を覚える私としては、機会あれば手にしたいところ。
こうして私も、レトロソフビの迷宮に迷い込んで行くんでしょうね😃

2019年5月18日 (土)

大怪獣バラン・岩屋湖掃討命令

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「アッ!あれは何だッ!?」
東北地方は北上川上流。山深い村落のしじまを破る太古の咆哮!
かの地へ謎の蝶を追い、生物研究所の調査員が怪死を遂げる中
真相究明に村へ分け入った追跡調査団の面々は
突如現れた巨大な異形に息を呑んだ!

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渦巻く湖面を割って出現したのは、身長数十米に及ぶ有翼膜竜。
生物研究所所長・杉本博士は、この生物を中生代の恐竜、バラノポーダーの生き残りと断定。
かくして杉本博士の協力を得たバラン掃討作戦が
自衛隊の指揮下、大規模に展開される事となった・・・


という訳で、今回入手のお宝は
2018年エクスプラス製・東宝30cmシリーズのバランでございます。
有名ガレージキットのソフビ化をコンセプトとした、FAVORITE SCULPTORS LINE の一品で
原型は2007年浅井造型「大怪獣バラン・羽田空港最終防衛線」なるレジンキットの模様。
さすが浅井篤氏入魂の造形、気合はハンパぢゃありません😃

このバランという怪獣、私は非常に不遇に感じていて。
円谷特撮映画の再評価が盛り上がった、'70年代末期~'80年代初頭。
私は映像ソフトでデビュー作『大怪獣バラン』を初見した遅れファンでしたが
(そりゃ'58年作ですから、封切に間に合わないのも無理はないですが)
鑑賞後、その怪獣掃討に特化したプロット、日本的湿り気が一切ない硬派な演出、
(後の『フラバラ』『サンガイ』に繋がる)仰角に拘ったカメラワークの妙に惚れ込んでしまい
怪獣造型の素晴らしさも手伝って、初作ゴジラと肩を並べる傑作と評価は最大級。
同好の友人たちと大騒ぎしていました😃

〇〇砲やメカ〇〇〇など、売り物ガシェットも登場しない地味な作風ですが
今も特撮映画の基準が'73年版『日本沈没』である私にとって
怪獣映画の好みは「空想に走りすぎた超兵器より、現用兵器のみで怪獣を倒す」方が
どちらかと言えば上なので、それも関係しているのでしょう。
逆に、怪獣の存在にリアリティを与える辺境舞台設定、土着信仰から漂う伝奇性や
破壊絵巻を存分に見せるミニチュアの作りこみ
「砲弾を跳ね返すのは皮膚の堅さではなく、柔らかいから受け付けない」等のセリフに見られる、
世界観豊かな疑似科学性には力が入っていて
そうした堅実な作りにも、怪獣映画の本質を感じています。

それほど好きな作品ですが、今も世界的な知名度を誇り新作が作り続けられるゴジラに比べ
未だ知る人ぞ知るマニアック怪獣の域に留まるバランの不遇ぶりは、皆さんもご存知の通り。
加えてデザイン、造型ともこれほど素晴らしいのに、立体化の数も雲泥の差という情けなさ😞

初見から早や40年近いですが、私にとってこれはどうにも腑に落ちません。
当然、人気の無さ=少量生産=高コスト=割高という資本主義原理により
いくら好きでも、おいそれと手に入らないという図式が成り立つわけで😃

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そんな事情で、リアル・レトロを問わずバランの立体物は
ミニソフビを除き、まったく入手できず数十年。
令和になってようやくの初入手となりましたが
コレは良い!☀

'58年当時、怪獣着ぐるみのお手本はゴジラやアンギラス、ラドン程度だったと思うんですが
この頭部を見るにつけ、いずれとも異なるデザインテイストを感じます。
頭部造型は利光貞三氏。
村瀬継蔵氏によれば、粘土原型→型起こしという行程は無かったそうで
俗にいう一発作り。ひとえに利光センスの賜物と言えますね。
劇中で崇拝対象となる、婆羅陀魏山神の面影を残しつつ
海外のモンスターやクリーチャーとは異なる、日本古来の「怪獣」に昇華させた
見事な仕事と思います。

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劇中前半のクライマックス、岩屋集落破壊シーンを思わせる四つ足ポーズ。
このフィギュアのイメージソースは、タイトル通り後半の羽田空港シーンですが
個人的には砂塵舞うあのシーンの方が、名カメラマン"スモーク円谷"を彷彿とさせ好きです。
ご覧の通りかなり尻尾が長く、引き締まった細マッチョ体型も手伝って
このシルエットは実に独特。
どちらかと言えば力士・プロレスラー体型のゴジラソフビを見慣れた目に
筋肉質なこのボディは新鮮に映ります。
やっぱりバランは逆三体型。浅井原型の再現度もお見事です❤

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このバラン、爪先から頭頂までの高さは約18cmなんですが
尻尾の先までは約20cm。尻尾の方が高いんです。
これがフィギュアの立体感、躍動感演出に非常に貢献していて
好感を覚える大きなファクターなんですよね。
とかくベッタリしがちな四つ足怪獣の尻尾ですが
藁ぶき屋根をなぎ倒すあの名演出への思い入れが、この跳ねに表れている気も。

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どーですこの、血管が浮き出たような腕の盛り上がり!
やっぱり男は上腕二頭筋よねー💕
この腕でワイシャツをまくった姿がたまんな(以下自粛)

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大腿二頭筋の発達ぶりなんてもう、アスリートのそれですよ。
劇中ではさほど俊敏さを発揮しなかったバランですが
この筋肉を見ると、アンギラスと互角もしくは凌ぐ脚力がありそうですね😃
極めて特異なこの着ぐるみを手がけた八木康栄・勘寿ご兄弟の造型コンセプトは
とういうものだったか、調べてみたい気もしますね。

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ご存知"村瀬ビニールホース背びれ(トゲ)&落花生の皮イメージ甲羅"。
バランと言えば最も印象的な"白い背びれ"が、
村瀬氏発案のホースだった事はあまりにも有名ですが
甲羅のヒントがおやつの剥き殻にあったなんて、初めて知りました。
耐久性、生物感ともに上々で好評だったそうです😃
このソフビも、表皮再現には苦労されたでしょうね。

このアイテムは素晴らしい事に、劇中でボーッと光るトゲを再現する為
わざわざ全身をクリヤー素材で抜き、ボディのみ塗装する手間の掛けよう。
おかげで劇中同様、象牙のような乳白色の質感が再現されているんです。
大したモノですねエクスプラス。村瀬リスペクトもここまで来ると感動しかありません😃

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神と崇められていた設定ですから、やっぱりバランは自然が似合いますね。
顔のアップなんか、どことなく厳かさまで漂います。
これが海外クリエイターに真似できない、和製怪獣の崇高さなんでしょうね。
近作はともかく黎明期の怪獣は、デザイン、制作の過程で
関わったクリエイターが神を宿しているんですよ。きっと😃

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全長約43cm。サイズだけなら、ビリケンのパゴスとほぼ同じです。
ものすごーく豪華な2Sですね。まさか令和早々にこんな日が訪れるとは😃

入手難のバランがお迎えできれば、いよいよ金子監督の幻企画
『GVBA』ソフビ再現計画もスタートできます。
灼熱怪獣と氷結怪獣の気温差が生む突風で飛ぶ有翼膜竜なんて
まさに神がかり的な発想と、企画頓挫した今でも思っていますので😃

2019年5月10日 (金)

新緑カネゴン

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こんどのゴジラおもしろいかニャ?
そんなことより、新札に合わせてコインも変わるのか気になるゴン!

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初夏の公園で昼寝のニャーちゃんと噂話を交わすのは
おなじみカネゴン大先生😃
令和捕獲のお宝第二弾、やまなや怪獣郷のSTソフビでございます。
どうやらこの色は、2000年10月25日発売の通販版らしい模様😃

一峰デザインのヤマトンなど一部を除き
やまなやのソフビはそれほどプレミアが付かないので
今でも相場はほぼ定価。
このカネちゃんも安心してゲットできました😃

とはいえカネゴンのヴィンテージ人気は根強く
STソフビの流通は、今もマルブル当時物/復刻が大半。
やまなや版やマーミット版、ノスヒロのマルサン電動プラモ復刻ソフビなどは
出品自体が少ないので、見逃さなければ価格的な心配は少ない方でしょう。
正直私も写真では何度も見ていたものの、現物を手にするのは初めて。
店頭でも見かけたことが無いし
手近な割に入手しにくいメーカーなんですよね。やまなやって😃

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リリースはふた昔前なのにさすが新規造形👀
個性に乏しい分、受け入れやすさは一級品。
どこから見ても外さない、これぞやまなやテイストと言える仕上がりですね😃
そこが物足りないという向きもいらっしゃいますが、私はこの無難さが好きで
気がつけばけっこう持っていました🎶
レトロ風ソフビの好みにマルブル・M1号派とやまなや・ベアモデル派があるとすれば
どちらかと言えば私は後者。
ついでに、マリンコングで有名なシカルナ・工房派でもありますが😃

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さらに、嫌みの無い造形と並ぶやまなやソフビの売りと言えば
ハッとするような原色系のカラーリングですね🎵
このカネちゃんも、マルブル版で刷り込まれたサックス系の先入観を覆し
『カネゴンの繭』収録LDの開田ジャケット画を思わせる、鮮やかなオレンジ色。
私も届くまで、多少の拒否反応は覚悟していましたが
手にした瞬間「コレもアリじゃん!」と、完全にやまなやマジックの術中に。
ボディ中心を縦に走る黄色、側面や口周りの薄紫が絶妙なアクセントとなって
CCPのウルトラソフビ等にあるような"夕焼けバージョン"の趣を
ユルソフビで実現しているのです。

いやーそういう彩色コンセプトだったのかなー。
あくまで想像の域を出ませんが😃

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やまなやSTって、軽く小さめなイメージがありましたが
マルブル版と比べたら、意外と同サイズで新鮮な驚き。
重量もそこそこありますし。
とはいえ、アイテム毎にソフビの厚みがまちまちで
このカネゴンやゴメス等の肉厚組と、ネロンガやドラコ等の肉薄組に別れるんですね。
薄々分かっていましたが、満足感が重さに比例する貧乏人には
願ってもない幸運でした😃

それでもご覧の通り、全身バランスはかなり違いますね。
カネゴンのようなファニー系怪獣でも、時代によって
造形がよりリアルに近づいていることが分かります。
どちらの原型師さんも、それなりに思い入れがあったんでしょうね。
それぞれの味が出ていて、捨てがたいものがあります😃

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細々と集めてきたわが家のチームカネちゃんも、今回の新顔登場でカラフルに。
コレクションは人を表すと言いますが
傾向が王道をちょっと外れるあたり、私という人間を映し出していて何とも😃

マルヨシやマルミツのポリ製パチに目の色を変える、はぐれおもちゃ好きですから
なにとぞお許し下さいませ。
一枚目のネコと2Sも、撮ってるうちに興が乗ってきちゃって
岩合光昭先生ばりに道に寝ころび演技指導。
通りがかりの散歩客に励まされたおバカでございます😃

2019年4月 8日 (月)

凶害獣ネズバードン

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「運動量、闘争心、相手を追いつめる知能。それぞれ合格だ。
 だがまだ決め手が無い。ワシは決定的な攻撃手段が欲しいのだ!」
われらのスペクトルマンを狙う宇宙猿人ゴリの送った、次なる使者は!?

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日本のチベット鬼里村を、恐怖のるつぼに突き落とす双頭怪獣
マスダヤSTソフビのネスバードンだ!😃
(本編では「ネスバートン」表記ですが商品名なんで足裏表記に準拠)
『宇宙猿人ゴリ』初期を代表する、フリーキーな魅力満載の一頭。
とはいえ、四つ眼を光らせ闇に暗躍する巨大害獣の獰猛さはどこへやら。
近所の桜に囲まれご満悦の様子ですが😃

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今回の入手品は、近年復刻のCCP・メディコム版ではなく
昭和46年発売の当時物。彩色から推測するに一期と思われます。
思えばもう、半世紀近く前のアイテムなんですね。
令和目前のこの時期に、前々元号のヴィンテージ品が手に入るとは
わがピープロ好きの血に呼ばれたのでしょうか。
一目でお分かりの通り、リアリティの対極に立ちながら
不思議な造形的魅力が全身に溢れる、マスダヤテイスト全開の逸品です😃

スペクトルマン怪獣ソフビの中でも、ネズバードンはこの独特なフォルム
(左右で長さが異なり頭部が独立可動する首や、おもちゃとは思えないリアルな表情
 着ぐるみと異なるボディ&翼のバランス等)が当時感に溢れる人気の逸品で
ミドロン、ゼロンらメジャーどころを差し置き、クルマニクラスと並ぶ高額アイテム。
私も狙っていましたが、諭吉先生が飛ぶ当時品相場にいつも悔し涙。
訳ありでもパッと見問題なしのこの品には、シッポを振って飛びついたのでした😃
マルブルSTより気持ち大きい、全高約23cmのマスダヤボリュームにも
いっそう期待がかかるというもので❤

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ほどなく到着。初見は室内灯のみの部屋だったので
そのあまりに地味な彩色に、正直微妙な印象だったのですが
外へ持ち出してみて、このソフビの真価が分かりました。
発売時の彩色が半世紀の間に退色し、イイ感じの深み、こなれ感があるんですよ😃
予想以上に軽い重量も、可塑剤の抜けによるヴィンテージ感を強烈に醸し出し
復刻品には出せない味でした。
(当時物はあまり持っていないので、こんなに軽くなるのかと新鮮な驚き💕)

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ちょっと思ったんですが。
CCP・メディコム等の復刻版に見られる(少々デリケートな)カラーリングは
あくまで後年「メモリアル品として部屋に飾る」事を目的とした彩色。
子どもが外でガンガン遊んだ当時品とは、開発目的が違うんでしょうね。
陽光の下で拝むなら、こうした単色の方がむしろ艶やか。
天然のコントラストが生む自然彩色が、ソフビの魅力を倍増させてくれます。
塗装剥がれも気にせず遊べますしね😃

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「怪物はもしかしたら、鷲みたいに空を飛ぶんじゃないかって」
(by遠藤理恵)
小西まち子女史の解析通り、満開のソメイヨシノに潜み虎視眈々と村民を狙う双頭の刺客!
恐ろしさより癒されるのが怪獣ソフビの魅力ですねえ😃

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必殺のフラッシュには再生能力、スライスには単独攻撃と
不死身の二本首で対抗する、まさに恐怖のネスバードン!
満身創痍で戦いを挑むスペクトルマンに、勝機はあるや否や!?

三つ首竜しかり、切断技に強いのがゴリ怪獣の特徴ですねえ。
わずか一週間の桜景色にふさわしい、強豪と言えましょう。
ちなみに今回初公開のスペクトルマンは、頭部新造型の第三期?ソフビ。
昭和46年当時物の豪華共演に、桜もいっそうの彩りを与えてくれます😃

2019年4月 6日 (土)

桜吹雪B/Oジラース

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まさに春らんまんで気温急上昇。早くも散り際の桜吹雪を背に
ほろ良い気分でお花見を楽しむ、懐かしのあのお方は!?

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そうです20度越えの暖かさには不釣り合いなマフラーをまとった
お馴染み円谷ファミリーのサラブレッド、ジラース兄さん!😃
マルサンB/Oスタイルと呼ばれる、超高級レトロソフビでございます。

先輩格は昭和41年発売、当時のブルジョアご子息に親しまれた
マルサン製・リモコン式電動歩行ブリキゴジラ。
着ぐるみ流用のブリキジラースは、同原型で彩色を変えエリマキを追加し
昭和46年、ブルマァクから発売されたようです。
(それが初版かどうかは資料不足で不明。ご存知の方はご教示を😃)
時は流れ平成21年。強プレミアで手が出ないブリキゴジラのイメージを
好事家諸氏にお届けすべく、マルサンからソフビ復刻されたのが
このB/Oスタイルシリーズです。
(ブリキ/オールドスタイルの略と勝手に解釈してますが、正式には知りません😃)
同原型のジラースが第二弾としてリリースされるのも、ごく当然の流れでした。

 まー最近のマルサンソフビはほとんどが通販&イベント発売、
おまけに個数限定で、おびただしいカラーバリエーションがありますから
先輩のB/Oゴジラにしてからが、何色あるのか情報が全く掴めません。
同じ事情でジラちゃんも、はたしてこの色が何年発売の何期なのか
さっぱり見当がつかない情けなさで。

マルサンさんにも、過去発売のソフビ彩色変えを時系列で紹介するページを
設けてもらいたいものですね。
そうすれば、カラバリ集めという新たな楽しみが出来るんですが。
その領域は、私的コレクター諸氏の活動分野なんでしょうか。
それを続けるには潤沢な資金と情報収集力、おまけに行動力が要求されますから
一個手に入れるのが精一杯の田舎の貧乏おもちゃ好きには
まったく頭が下がるばかりです😃

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それにしてもこの(何期か分かりませんが)B/Oジラース。
もちろん当時のブリキ玩具そのまま、全高約29cm(エリマキ含む)。
加えてご覧の通り彩色がいにしえのブリキ風で、もうホントに惚れ惚れするばかり。
ネットで比較する限り、先発B/Oゴジラのブリキ風彩色に近い味わいで
ベースのブラウンとシャドウに差されたグリーンが、絶妙なアクセントを見せています。
そして、締めに吹かれたシルバーのメタリック感。
この金属質のイメージが、ソフビとは思えない高級感の理由でしょう。
正直初めて見た時、コレは復刻おもちゃと言うより美術品系のヴィンテージレプリカだなと
タメ息をつきながら愛でていましたが
マルサンさんもそこを念頭に置いたんでしょうね。なんとなく風格があるんですよ😃

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ブリキ玩具の証、パーツ分割線もちゃんと再現。
しかも、寄りで見ると分かりますが・・・

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手足の可動軸を貫くシャフトの先端も、もちろんポチっと再現されています。
(ワッシャーが無いのは意図的な処理?)
さらに面白いのは、着ぐるみのディテールをイメージした全身のモールド。
ネット情報ではこのソフビ、「商品そのもの」ではなく
「商品の元となったリアルモールドの試作品」から開発されているらしいので
ブリキという素材の事情で、塗装でしか表現できなかった細かい凹凸までもが
リアルに再現されているというわけです。
言わば"当時の商品より出来が細かい"って事でしょうね。
当時品を持っていないので判断はできませんが
試作品と商品の比較写真を見た記憶では、おおよそのリアリティ差は分かります。
いやースゴいアイテムですね。そんな細かい所にまでこだわってるとは。
定価一万円越え、今もプレミアが付き続けている事が
ただの復刻ソフビではない、この逸品の格式を証明しています。

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歩行玩具の証、足・尻尾裏のローラーもちゃんとあります。
立たせた時足裏がちょっと浮く所なんか、リアルタイム派にはたまらない懐かしさ。
設置性命のディスプレイ派は眉をひそめそうですが、コレが昭和おもちゃの証ですから😃

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で、ジラースと言えば北山湖ですよねと、カモで賑わう近所の池で一枚。
うーむやっぱり海にはゴジラ湖にはジラース。昭和のおもちゃは田舎の風景。
似合いの場所ってあるもんだなーと至福のひと時。
春先にはあーいうのが出るのよねと、おバカな怪獣好きを遠目に皆さん泳いでました😃

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ブルマァク復刻のジラースとも好相性。
こう並べると、格の差が一目で分かりますね。
かけた手間、こだわりの違いが、たたずまいに表れるといった所でしょうか。
当時も今も、金属製の可動おもちゃは子どもの憧れですもんね。
私なんか憧れ続けて数十年、未だにソフビ製レプリカしか手に入りませんが😃

 

で、ここからは新機軸。
例年この時期に撮影している、桜おもちゃ写真ですが
撮影スポットはもう決まっているので、今年はちょっと趣向を変えて
開花前から満開までの様子を、数日間かけて定点撮影しました。
モデルはもちろん、今回のB/Oジラちゃん。
それではどうぞ😃

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3月20日。まだ蕾は固いままです。

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3月26日。蕾もちょっと芽吹いてきました。

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3月29日。二分咲きくらいでしょうか。

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4月4日。名古屋も満開と報じられましたが、地域差かさらに先があって・・・

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4月6日。チラホラ桜吹雪が舞う正真正銘の満開。
平成最後の艶姿を目に、おだやかな令和の訪れを待つこととしましょう😃

2019年2月 7日 (木)

元気ハツラツ!

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ベストサイズのフレームゲットでパネル化成功
平成の元気は櫻井くん、昭和の元気は大村崑ちゃん。
昭和の遺物の私には、やっぱりこの看板がしっくりきます。

ボンカレーやハイアース、オロナイン軟膏と並んで
コレこそ古き良き町角の風物詩。
よくある縦型でなく、横型デザインというのも珍しい
レトロブームで本物のホーロー看板は高騰
手が届かない上、取扱いにも困るので
ちょっとズルしてA2サイズの複製ステッカーを手に入れました。
フレーム込みで1,000円行かないお手軽インテリア

約60×40センチは、店先なら普通のサイズでも
部屋に置くとかなりの迫力。
駄菓子屋路線のわが家にピッタリのアイテムです。
ギャラリーはレトロ常連、カネちゃんブーちゃん。
照明も、薄暗かった昭和の黄昏をちょっとイメージしました


ソフビコンビが居るから一応

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2019年1月18日 (金)

巨大不明生物、三時間以内に再び都内侵入の可能性大!

「攻撃は、総理のご意思で決まります。」
鎌倉に再上陸した巨大不明生物・第四形態は
市街地を蹂躙しながら一路、都内を目指す。
時の総理・大河原は首都防衛の為
多摩川を絶対防衛ラインとするB-2号・タバ作戦を発令。
駆除を目的とした地上戦・航空戦の容認に至る
苦渋の決断を下すのだった・・・

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というわけで久々のお宝日記は、昨年末から連続入手しているGアイテム数点の中から
今日届きたてのシン・ゴジラ。
と言っても一昨年の大ヒット以来、未だに立体物のリリースが続く人気キャラクターだけに
一目でこのアイテムがお分かりの方は、相当なゴジラ好きでしょう
そうですコレはその出来の良さから封切当時に超高騰、好事家同士の争奪戦となった
パンプレスト製一番くじ、A賞のビッグフィギュアでございます

今でこそメジャー・マイナーを問わず
各メーカーから高品質の立体物が出揃った感のあるシン・ゴジラ。
このフィギュアにしても後に原型を利用し、三色カラバリのいずれかが当たる
とるパカという形で発売。
それなりに市場は潤いましたが、騒動の元凶はこの一体でした
あの大騒ぎから二年半。価格もようやく落ち着いて
いつもの落穂拾い候補に巡り合えた私。
当時の最高値の十分の一程度で入手てきたのですから、まあ文句はありません

それにしてもこの一体、さすが原形は酒井ゆうじ氏。
リアル怪獣フィギュアとしては現在メジャーな30cmラインより小さな
マルサンST並みの全高22cmサイズにも関わらず
このプロポーションの正確さ、ディテールの細かさはどうでしょう
封切にやや先駆けたリリースで、後発メーカーより資料が少なかったにも関わらず
相変わらずのツボを押さえた仕事ぶりには、ただ感服せざるを得ません。
私にしてからが今日開封した瞬間、あまりの出来にひえ~と驚き
他の予定を放ったらかして、このオープン撮影を決めた程ですから
そうさせるだけの気迫が、この一体には込められていたと信じて疑いません。

しかも。いつもならヘタな腕でつらつら並べる三面図写真も
今回はこの一枚で充分。他は蛇足と切り捨てる潔さ。
もともと勝算も無く、毎度のノープランでシャッターを切っただけなのに
陽光が予想以上の効果を醸し出し、撮影後プレビューで二度目の「ひえ~」でした
手前の街並みコレクションが、これほど活きるフィギュアも珍しい。
インドア怪獣派の皆さんも、コレに関しては陽光下で愛でることをお勧めします

この一番くじVer.と後発のとるパカ(これに相当する鎌倉上陸Ver.)は
同原型でも塗装がいくらか違うのか、私もネットで探してみたのですが
ついぞ比較記事は発見できませんでした
ですからそこは掘り下げられませんが、このディテールならきっと見事な出来でしょう。
ユーザー諸氏が、多少のプレミア価格でも満足とベタ褒めする理由が分かります。
封切当時の争奪戦の理由は、希少性以上に
今でも通用するクォリティーの高さにあったのです。
全ての賛美は、わずか22cmに過ぎないこの"小さな名作"に向けられるべきでしょうね

前回の日記で予告した、モンスターアーツの公開はまた追って
今三体居ますから、まとめて公開も面白そうですね。
こちらも16cmサイズなのに、ゴジラ個々の特徴を再現していて素晴らしい。
手軽に入手できない高額アイテムですが、価格以上の満足感を与えてくれています

2018年12月22日 (土)

S.H.MonsterArtsゴジラ1962(理由あって今は未開封)

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予約一番乗りから五ヶ月。気が遠くなるほど待たされて
暮れも押し迫った今日、ついに届いたこの逸品
バンダイS.H.MonsterArtsゴジラ1962。
プロポーションと可動の両立でいつも話題を呼ぶモンスターアーツシリーズに
昭和ゴジラで抜群の個性と人気を誇るキンゴジが、ようやくラインナップされました。
これを快挙と言わずして、どう表現すれば良いのやら

基本的に怪獣はソフビ派で、アクションフィギュアにはさほど食指が動かない私も
このシリーズのゴジラはなかなか気になっていて
拙ブログでも以前、こんな写真を上げたりしました。

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この時も、シリーズ屈指の出来でお気に入りのGMKゴジラを中古入手
ポージング自在の利点を活かし、下手なジオラマで悦に入っておりましたが
まさかこの平成最後の年末に、最も好みのキンゴジをわが手にできるとは
まさに盆と正月が一緒に来たような、尋常ならざる騒ぎでございます。
(正月は十日後に来ますから嬉しさも倍増

秒速で開封したいところですが、今回はお正月にかわいい従甥
(映画青年でゴジラにうるさい19歳)が遊びに来るので
おひろめはその時と決め、カッターを握りしめひたすら待ちの一言。
ブログでの公開も、従甥のリアクション後という事にしましょう。

今はこのカッコ良いパッケージを眺め、ひたすらため息をつくひと時。
何事も前夜が一番楽しいの法則で、あえてのおあずけを楽しむ所存です。
前評判が高かったモンアツキンゴジ、入手された方も多いでしょうから
中身は有名おもちゃ系ブロガー・YouTuber諸氏のレビューをご覧頂ければ

父親たる従弟の影響で、ミレニアム世代の割に昭和ゴジラが好きな19歳の目に
高度成長期の勢いが形になったような、このパワーファイターはどう映るのか?
若い世代とゴジラ談義を交すのも、オールドファンのささやかな楽しみですね

2018年11月25日 (日)

平成最後のウルトラ正月は

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来年のお正月は平成最後という事で、わが家もちょっと特別仕様に。
外身だけでも張り込もうとゲットしました、ウルトラおせちの三段重箱
言わずと知れたデアゴスティーニ製、紅白いずれかのCCP製ウルトラセブンソフビ付きで
各300個しか発売されなかった、超限定アイテムのお重でございます
怪獣仲間があしらわれた賑やかな箱絵に、わが家のペギちゃんカネちゃんも大喜び

ここ数年のウルトラおせちは、サークルKサンクスをはじめディアゴや高島屋などから
各社個性豊かな仕様で、半ば競作状態のごとく発売されていますから
とてつもなくお金持ちのウルトラファン諸氏には、すでにおなじみでしょうね。
この黒重箱・セブンソフビセットは2017年年末発売(2018年お正月版)ですから一年落ち。
もちろんソフビ&中身なし、重箱のみの中古品です
(このセットは高級おせち料理付きで税込27,000円近くもしましたから
私ごときには逆立ちしても無理ですよ

高島屋版など、重箱の蓋にはウルトラファミリーの新撮写真が華やかにコラージュされ
実にお正月らしい、ファン垂涎の逸品なんですが
このディアゴ2018年版は少し変わっていて、蓋絵が'60年代プラモ風イラスト仕様。
当時派の私にも琴線に触れ、貧乏ながら購入に走るきっかけとなりました
昭和を経て平成も終わりに近づく今、最新技術でこんなアイテムが作られるなんて
もう驚きしかありませんね。
しかもお正月の伝統風習、おせち料理の器になるなんて

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タテヨコ19.5cm四方×高さ16cm。ご覧の通りシンプルな三段重箱です。
コレは見栄えするでしょうねー
中身は高級おせちじゃなくても、スーパーのパックおせちやオードブルで充分。
コレに詰めかえれば、気分はさながら科特隊の新年会ですよ
フジ隊員のお酌に盃を傾け、テレビでは青空球児好児が明治神宮でゲロゲーロを奏でる
新春うるとら寄席に興じるなんて、夢のような元旦が瞼に浮かびます
コレが昭和の年明けですよねー。まさに平成最後のお正月にふさわしい。
かなりムリヤリっぽいですけど

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この蓋絵こそ、本アイテム最大のアピールポイント。
昭和プラモの箱絵画家・ 関口猪一郎氏描く、'60年代のウルトラマン原画
今の技術でも再現不可能な筆のタッチがもう、当時派にはたまりません。
ウルトラマン&人気怪獣のコラボも魅力的ですが
何と言っても私が惹かれたのは、マイ・フェバリットウルトラ怪獣のネロンガが
関口画で登場しているところ
この手のデザインには、バルタンやカネゴンはよく選出されますが
ネロンガは人気怪獣の割に露出が少ないので、今回の採用は嬉しい限りです
カラータイマーが、懐かしの光エフェクトで発光しているのもいいですね

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重箱側面は金塗装のおなじみシルエットが配され、実に豪華。
蒔絵並みの美観を醸し出しています。
セレクトを第一次ウルトラの三作品に絞り込んだことで
このあたりは成田デザインの独壇場ですね。
ウルトラ黎明期の息吹を反芻しながら、新春の候を楽しむのも一興でしょう
こんなおせちを味わいながら、オタク仲間の賀状に目を通し
亥ネタの怪獣ヒネリに優劣をつけるなんて、最高の元旦じゃありませんか
年賀ハガキの元号も最後の平成。格別の感慨がありますねえ

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やっぱりおせちですから、鏡餅も良く似合います
たとえ出来あいであっても、おせち料理は正月気分を盛り上げますね。
平成最後の年明け、(スーパーで買った)たつくりや昆布巻きをつまみながら
ウルトラ半世紀の歴史に想いを馳せるひと時を、この重箱は与えてくれそうです。

それとも童心に帰るなら、駄菓子を詰め合わせても楽しいかな?
好きなように使えるのが、重箱の良い所ですし

2018年9月28日 (金)

秋晴れミゼット

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台風24号の上陸を前に、予報では9月最後の秋晴れ
森の人気者ブーちゃんも、台風対策で荷物運びに余念がありません
こんな時活躍するのはおなじみ町のヘリコプター・1963年製ダイハツミゼット。
小回りが利いてモリモリ働く、頼もしい力持ちです
愛嬌タップリのいでたちに、ブーちゃんもバラサと大喜び
それにしても似合いすぎですねこのコンビ。
ブー冠パワーと軽三輪パワーで、台風なんか吹き飛ばしてくれそうです

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というわけで今回のお迎えは
アシェット製 1/24国産名車コレクションvol34・ダイハツミゼット。
後期の円ハンドル・密閉キャビンタイプです
予想以上の人気アイテムで、昨年12月に発売された瞬間品切れ
その後急速に高騰を続け、すっかり縁遠くなっちゃった買い逃し組でした
そこを発売9か月過ぎのこの度メルカリ入手。いつもながら貧乏人の味方です
ALWAYS三部作を全て劇場鑑賞した、根強いミゼットファンですから
かの怪獣王とも渡り合ったこの一台は、私の中で知られざる東宝超兵器扱いなのでした

小は食玩から大はブリキトイまで、国産車では抜きん出た立体化を誇るミゼットですが
無い知識をひも解いても、ダイキャスト製1/24なんて今回初。
(既商品化でしたら無知をお詫びします
そういう"痒い所に手"的ラインナップがこのシリーズの良い所ですから
ファンが飛びつくのも無理はありませんね
こうして秋の陽光下で眺めても、全く遜色ない出来の良さです
(シリーズの難点、ワイパー曲がりは私の扱いミス。
 撮影後プレビューで発見、ピンセット一手間で無事解決

当たり外れがあるとはいえ、かつて立体化されなかった1/24スケールの名車が
この価格で手に入るんですから、かなりお値打ちじゃないかと思いますね
(ちなみにコレでシリーズ5台目の入手ですが
 何がどう外れなのか未だに分からないミニカー素人。
 やっぱりソリドやコーギーあたりで喜んでちゃまだまだでしょうかね
 トミカはもちろん、このシリーズのメーカー・イクソにも親しんだ世代でございます
 
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コレですよコレ!大スケールの証、ドア開閉ギミック!
この独特のフロントフェイス、タイヤカバーの丸いラインもたまりません
ちなみに『TVチャンピオン極 昭和の名車王決定戦 』(BSジャパン今月23日放送)の
目隠し車体タッチクイズの問題に、マツダK360が登場。
その独特のフォルムで瞬殺でしたが
ミゼット・K360同様、軽三輪トラックの個性や人気は今なお健在ですね
小さな体で遮二無二働くこの車のけなげさは
未来を信じ高度成長期を駆け抜けた、当時の日本人の姿そのものに見えるのです

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実車はもちろん、ブリキやラジコントイでも重宝するこの荷台。
写真一枚目に見られる通り、同スケールの荷物やフィギュアを配置する事で
ディスプレイ時、表情やドラマ性を持たせられます。コレが好きなんですよ
荷台付きミニカーの大きな利点で、ミゼットなどかわいい車の場合
ミニソフビや食玩等が好相性ですね
ミゼット飾りは、荷台のセンスにかかっていると言っても過言ではないでしょう。
ちなみに今回は昭和風味でタイムスリップグリコ、
ウエストケンジのブーちゃんにオファー。
センスが無いのでヘタですが、ミゼットとブースカの並びは気に入っています

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手持ちの5台の内3台が軽という。なんとも和む癒され三人組
(ミゼットワイパー補修済
PAOやミラ・ジーノを乗り継いだ過去で
小さいモノ、ユルいモノ好きはお察し頂けるかと。
チャンスがあったら、次はマツダR360クーペかな
並べるなら、今度はチャメゴンあたりが似合いそうですね

ブースカが居るから

2018年9月18日 (火)

初秋のキタエトルマン

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平成最後の9月第一三連休明けは夏日復活、名古屋は最高気温31.7度
それでも低めの湿度が初秋を感じさせる、爽やかな残暑でした。
という訳で、今年もスポーツの秋到来
公害怪獣との戦いに備え筋トレ三昧、大胸筋ムキムキで現れた金色の勇士は!?

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さあ今回のお迎えはまさに幻の逸品。
1971年当時物、スぺクトルマンのポリ製パチフィギュア
当時鬼のように乱れ売られた無版権モノの中でも
とりわけ入手困難(と思っていた)アイテムでございます。
このキレッキレのマッチョ体型から、名付けてキタエトルマン
エンゼル体操のムキムキマンより7年早い!

私もつい最近までこの存在を知らず
スーパーコレクター氏のHP記事をチラリと見ただけ。
ヤフオク10年検索でもヒットはわずか3件。
毎月のように出品ページを賑わす、マルヨシ製やマルヤス製ら
メジャーどころとはわけが違うようで
(文献系にはうといので、有名パチなら無知をお詫びします
今後捕獲は望み薄、出現しても血で血を洗う争奪戦と諦めていたのですが
運が運を呼び、意外なほどアッサリ入手できました。
地方の土蔵から発掘か、はたまた高名マニア氏の放出か。
ずいぶん遊ばれたようですから、ただ飾っておかれるよりも
おもちゃにとっては本望でしょうね

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なにしろ単色でポリ素材ですから、サイズも駄玩具標準の15cm程度かと思っていたら
意外にも全高32.5cm(実測値)の大ボリューム
16cmクラスのフィギュアーツやモンスターアーツに慣れた目で見ると
この30cm越えは、サイズだけでメディコムRAH並みの満足感。
そう考えると最近のおもちゃって、つくづく精密化と共に縮小化してるんですね

そんな大きな無版権おもちゃが、色鮮やかなタグとビニール袋に閉じられて
おもちゃ屋さんや駅売店の軒先に堂々とぶら下がっていたとは。
もちろん当時は現役の子どもでしたけど、こんなパチあったかなー?
ここ数年で集めたスペクトルパチは、いずれも記憶の片隅に面影があったんですが
さすがにコレだけは完全に抜け落ちてました。
まー全国展開できないパチの悲しさ、販路は限られていたのかも。
私の住んでた名古屋の田舎までには、回ってこなかったんでしょうねきっと

で、このキタエトルマン、珍しいのはそのお顔

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鼻のダメージが残念ですが、47年も昔の品ですから多少の難は目をつぶろうと
そして本題。ツッコミ初心者がハマりがちな巨大なツノを別にすれば
(「ツノフトルマン」命名案もありましたが却下
この頭、かのスペクトルマン・Aタイプマスクに寄せてないかという事で
Aタイプマスクと言えば、耳の突起が無く鋭角的な平面構成が特徴的。
そうです『宇宙猿人ゴリ』第一話ラストで火だるまになったあのマスクに
見れば見るほどソックリぢゃありませんか
正規品パチ問わず、スペクトルマンの当時物はBタイプマスクが多いんですが
このパチのAタイプへのこだわりは、尋常じゃありません。
Aタイプマスクなんて、放送当時でも立体化された記憶などありませんし
ディテールの追及が進んだ現代でも、SAHデラックス版のマーミットか
少年リック版の差し替えパーツとして出した、エクスプラスあたりしか思い浮かびません。
それくらいレアなマスクですもんね

これが本当に(パチとはいえ)Aタイプマスクを目指したモデルなら
いろんな意味で貴重品という事になりますねー

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頭部とは逆に、このボディビルダー並みのムキムキ上半身は
この時期のパチにありがちな、時期的に競合する'71年大ヒット番組
仮面ライダーパチとの原型共用疑惑がありますねー。
胸の盛り上がりも、大胸筋と言うよりコンバーターラングって感じですもんね
不勉強で、同原型のライダーパチは未確認ですが
このブツとの頭差し替えでコストダウンなんて、私ごときが発想できるんですから
どう考えても実現済みの気がするなー。
パチ物好きの読者さんなら、一秒で思いつきますよねきっと

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どう処理したか気になるのは、この腹部のベルトバックルで。
おそらくコレは、どっちにも使えるデザインでなんとなくやり過ごす作戦に
走った形跡が濃厚な気配が
うーむまたしても出会ってしまった、路地裏玩具ミステリー。
半世紀近く昔のパチでこんなこと騒いでるのは、私くらいのモノでしょうけど

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とはいえ毎度言ってますが
そういう"メーカー側の苦労や事情"を窺わせてもらえる所が
路地裏玩具の楽しさ、愛おしさなんですよね
金型流用で転生したプラモデルを作らされる度に
昔作ったアレかと気がつく敗北感が快感となる、私達昭和世代は
そういうカラクリこそ蜜の味。
むしろ、そうこなくっちゃと膝を叩く余裕があるのです

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最後に正規品、全高35cmのスペクトルマンジョーロと記念写真
いいぢゃないですかキタエトルマン。正規品にヒケをとらないサイズと存在感。
わが家のスペクトルパチ軍団の中にあって、ひときわ個性を放ちそうです

展示コーナーも手狭になって来たので、そろそろスペース確保に整理しなきゃ。
でもガラスケースがピープロ関係ばっかりと言うのも、つくづく偏ってるなあと

2018年9月14日 (金)

ナリタ ササキ タカヤマ 誌上最大の決戦

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発売時買い逃して以来、刊行後22年を経てようやくわが手に
『空想特撮美術体系 大ウルトラマン図鑑('96年(株)ホビージャパン刊)』。
Q・マン怪獣造形研究書の最高峰として、今もファン愛蔵の一冊となっています。
迫力のA4サイズとハードカバーの豪華装丁。
珍しい図版がふんだんに使われた充実の内容

いやー長かった
このHJ社の図鑑シリーズは当時『大ゴジラ図鑑』の二冊で予算が尽きちゃって
これまで手が回らず泣く泣くスルーした記憶が。
しかしながら、情報の限界が最新作に止まざるをえないゴジラ資料の悲しさ。
時代と共に色褪せ徐々に値崩れ、今や中古市場で半額程度となったゴジラ図鑑に比べ
このウルトラマン図鑑は逆にプレミアが付き、ますます手の届かない高額アイテムに。
オタクの殿堂ま●だらけでも、目の眩む高値で売り場の主と化してるし
それが先日覗いたメルカリで(以下お察しの通り)。
待てば海路の日和あり。ウルトラの神は私のような貧乏人にも
ささやかなアルカイック・スマイルをおすそ分けしてくれました
唯一のネックだった帯欠けも、中身健在でこの安値なら微塵も気になりません

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並々ならぬ情熱と綿密な取材で、読者を唸らせた大ゴジラ図鑑と同じく
今に至るも、全ての怪獣のオリジンとなる第一次ブーム時のウルトラ怪獣を
ジャーナリスティックな視点で紐解く、著者ヤマダ・マサミ氏執念の労作。
著作物ゆえ内容公開は控えますが、刊行後20年以上を経てなお貴重な資料の数々や
怪獣の造形面に特化したヤマダ氏の、的を得たキャプション群は極めて新鮮。
怪獣というモチーフを得て、現代美術家たちが創造の翼を自在に広げた
第一次怪獣ブームの挑戦姿勢や現場の熱気、各々の試行錯誤を追体験する感覚。
成田亨、佐々木明、高山良策らウルトラ造形クリエイター諸氏の瑞々しい姿も窺え
当時新たなメディアだったテレビ時代の息吹を思わせます。

★ガラモンの全身のトゲはウレタン削り出しのままの色で
 くっつき防止用にラテ塗りや彩色はされていなかった事。
★ペギラの尻尾取付位置や初代レッドキングの前傾ポージングは
 マルサン電動プラモがかなり忠実に再現していた事。
★Aタイプウルトラマンが本編では遂に見せなかった鉄人バンガオーポーズや
 "右手を握っていない"変身ポーズなど、オフショット満載。
 (スーツアクター古谷敏氏の意向か、握り拳の写真は特に露出が少ないようで)
★拙ブログでも以前話題に挙げたウルトラマン第14話「真珠貝防衛指令」の間延び感は
 Aタイプ→Bタイプへのスーツ移行による撮影スケジュール圧迫に原因があった事。
★造形が恐すぎると変更された、迫力あるウーNGスーツの貴重写真。

・・・などなど、パラパラ見ただけでも
'96年当時の読者が狂喜した造形秘話がてんこ盛り。
さすがヤマダ氏。ファンのツボを知り尽くした心憎い編集です

刊行は'96年ですから、今では広く知られたこれら情報も
露出機会の少ない現場写真と絡めて語られると、なかなかの説得力があります。
ペギラの頭部は左右非対称なんて常識も、検証写真は本編焼き抜きよりクリアですし。

この図鑑が結果的に高騰、コレクターズアイテム化した勝因は
テーマを'66年のQ・マンのみに絞り込んだ事で
時代に流されない普遍性が与えられた事でしょうね。
その上で、怪獣を造形美術の切り口でここまで掘り下げた研究書は
今に至るも今作が唯一無二。
プロの造形師やモデラー諸氏が、GK制作の参考書に使う理由も頷けます。
スーツの素材やギミック仕込みのヒントを、制作途中の写真と共に
体系的にまとめた書籍って、意外に少ないんですよ

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史実を丹念に追い、膨大な資料を独自の視点で編み込む
ヤマダ氏の第一次ウルトラブーム研究本と言えば
制作背景面では『ウルトラQ伝説('98アスキー刊)』が印象深いですが
こと造形面に於いては、本書が決定版という気がしますね。
さらに、ブーム俯瞰の視点で編んだ
『大怪獣グラフィティ ウルトラ時代('99年ソフトガレージ刊)』
の三冊が揃えば、ウルトラ黎明期の雰囲気はほぼ鳥瞰できちゃう。
後続の研究書執筆者にとって、これら諸作が貴重な文献と共に高いハードルとなった事は
想像にかたくありません。

第一次ウルトラの造型を紐解く上で、今も怪獣ファンのマストアイテムですね。
名著は時の重みに耐えうることが再認識できました

2018年9月10日 (月)

バラサで起きよう!

携帯アラームの味気ない目覚めも明日からバラサ
ブー冠パワーで飛んできてくれた可愛い逸品は!?

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かなり昔から待ち望んでいた、快獣ブースカ目覚まし時計
出合い頭のメルカリ遭遇で昨日即決もう到着
中古完動品を送料込み千円で交渉成功、好機はいつも突然に
'71年物のスペクトルマン紙芝居をバックにしても違和感ゼロ。
ちゃぶ台風テーブルがこれほど似合うキャラクターも珍しいですね

さすがブースカ、平成発売なのにレトロな逸品。
文字盤は間違ってもデジタルぢゃいけません。
写真も普通に撮ってるのに、セピア風味満点です

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手の平サイズと思いきや、意外に大きい全高約21cm。
STソフビ並みのボリュームで、存在感抜群です。
サイズ比較用のチキンラーメンが似合いすぎですね
食べられそうだからすぐ片付けよっと

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頭のブー冠をアラームスイッチに、後頭部のスピーカーから
初代ブースカ役・高橋和枝さんの新録ボイス※が流れる所が
ファン感涙のマニアックぶり
(※もともと朝日新聞ノベルティ(高橋ボイス内臓)の一般販売用らしいので
 音声内容もほぼ同様と推測。お分かりの方はご教示下さい
 
お目覚めアラームは
★♪ボ~クはブースカブー に~んき者~
 ラーメン食べさせてよ 三十杯でいいからさ

で、ブー冠を押すと
★バラサパラサ
★シオシオのパー
★プリプリのキリリンコ カッカッカッ
のいずれかが流れて止まります。
いやー懐かしい!やっぱり高橋さんしか出せないブースカボイス
この声が毎朝聴けるだけで、入手の価値は充分です!
音量最大で大作君気分♪

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さらに嬉しいのは、この手のキャラクター系アナログ時計によくある秒針音が
かなり抑えられている事ですね
大きな秒針音に泣く泣く電池を抜き、置物化した時計が何個あった事か
新録ボイスが楽しめるコレクターズアイテムは手持ちが少ないので
私にとっては貴重な逸品です。

ブーちゃんのモーニングコールで、明日からの寝覚めはいっそう爽やか
毎朝ラーメンをねだられるのはお財布の毒ですが

2018年8月31日 (金)

うなれ速射破壊銃

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酷暑と台風ラッシュに悩まされた2018年8月も今日で終わり。
とはいえ秋の気配はどこへやら、青空の下でファイティングホーズをキメる
深紅の犯罪捜査ロボットは!?

2

そうです今回のお迎えはわれらが鋼の兄弟・電人サボーガーSTサイズ
正義の秘密刑事・大門豊の号令一下、メカアニマルとの戦闘用に変形を遂げた
バトルモードのソフビ化でございます。
さすがに当時物は手が出ずバンダイ製のブルマァク復刻版。全高約24.5cm(実測値)。
頭部が少々大きい'74年プロポーションで、今見てもなかなか味わい深い
水色成型の一般タイプですね

人間体型のバトルモードから移動用のバイクモードに変形するロボットの元祖として
以降、『機甲創世記モスピーダ』のライドスーツや『仮面ライダー555』のオートバジンに
少なからず影響を与えたであろう、このザボーガーは
2011年公開の劇場版リメイク作以降、未だ後継、類似作品が作られていません。
それは、どう作ってもザボーガーになってしまい他社が手を出せない証明な訳で
ピープロの独創性は、制作後44年を経た今も健在と確信しております(惚れた欲目

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心臓に埋め込まれた電極回路からほとばしる怒りの電流
超エネルギー元素・ダイモニウムと感応し
人間とロボットを繋ぐという設定の"人馬一体感"や
主人公・大門豊の(なんだったらザボーガーより強いんじゃないの的)驚異的戦闘力も
実に独創的でしたね。操縦者の能力がロボットを凌駕するという図式が
'70年代ヒーローでこのパワーバランスが近いのは
ご存知"霧の中から"アイアンキング&静弦太郎コンビあたりでしょうか。
爽やか青春路線の石橋"弦太郎"正次氏を、僕ァ幸せな若大将の東宝調とすれば
ブ●ース・リーが乗り移ったような山口"大門豊"暁氏は、さながら仁義なき東映調でした
変身せずとも生身で強い主人公など百花繚乱、イケメン揃いの現代より個性的だったのが
第二次ブームヒーローの特徴でしたね
(ついでながら当時、私がマネしたのはライダーキックではなく
 飛竜三段蹴りだった事を白状しておきましょう(空手も習ってましたし
 光線ポーズのマネ頻度も、スペシウム光線よりスペクトルフラッシュの方がはるかに高い
 鷺巣特撮漬けの毎日でした。珍しい子どもだったでしょうたぶん
 →ただこの手の昔話って
  還暦世代がミラクルボイスやエロルヤ光線銃を懐かしんでるみたいで
  ピープロ亡き今、現役特撮世代にはリアリティがなさすぎるんですよね。
  だから近頃は、話す意味があるのかちょっと躊躇があったりして

またザボーガーと言えば、印象的なのは一峰"スペクトルマン"大二氏のコミカライズ
全編に渡って、漫画ならではの一峰アレンジに溢れた内容でした。
着ぐるみゆえ動きが制約されたテレビ版ザボーガーとは違い、その戦術は見事の一言
・バイクモードで大門豊を乗せたまま両腕を伸ばし、新体操ばりの跳馬攻撃。
・チェーンパンチをジャンボメカのパネル隙間に絡みつけ、ウインチ状に巻き込み上昇。
・同じく、チェーンパンチの指にブーメランカッターを挟み込み鎖鎌化。
・ザボーガー活動停止、絶体絶命の危機にマウスカー起動、地面に穴を空け脱出する等
 それぞれの性能を活かした搭載メカの活躍も素晴らしいものでした。
それらが全て大門豊の状況判断と的確な命令で行われ
作戦成功に結び付くまでのカタルシス
テレビ版本編で実現したものもいくつかありますが、漫画版の迫力は段違いで
このあたりはやはり、氏の卓越したイマジネーションの賜物と思っています

6

7

お話を戻せばこのブルマァク版
ブーメランカッターの下端が頭部と一体成型なのが特徴で
コレがいわゆる逆テーパーってコトですかね?
後でお見せしますが、ミドルサイズも同じなんですよ。
'74年の商品としては比較的リアルなこのソフビにあって、唯一惜しいところですが
当時の造型資料としては、コレで正しいわけですね

全身のリベット表現も実に細かく、やっぱりマルサンの血を引くブルマァクの原型作りは
他メーカーとは一線を画す感がありますね。
全高も約24.5cmなのに、頭部ボリュームのおかげで一回り大きく見えるんですよ
プロポーションがリアルじゃないにも拘わらず、おもちゃとしての説得力は抜群。
実物を前にして不思議ですが、コレがブルマァクマジックなんでしょうね。
復刻版ではなく、こういうテイストで新造型されたレトロ風ソフビが
今もリリースされ続ける理由が分かります

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てなわけでわが家のTV版ザボーガー(ストロング除く)勢揃い。ちょっと少ない
サイズ的に、今回入手のブルマァク復刻(中央)がリーダーポジションかな?
カルタの前がミドルサイズ。コチラは当時物ですがやっぱりブルマァク。
STと同メーカーという事が、一目で分かります。
やっぱり良いですねーピープロ物は。このマイナーぶりがたまりません
このまま流行りに背を向け、円谷東映に続く第三のプロダクションの位置づけを
確立させて欲しいものです(思えば早や半世紀近くの鷺巣派

2018年8月 9日 (木)

白眼の怨獣

Photo

「鬼か悪魔か。奴の顔は憎悪に狂っているように見えた。
俺は一日たりとも忘れた事はない。奴に殺された、人々の叫びを。」

防衛省・橘准将の宿敵"黒く巨大な塊"、昭和の町に現る!
迎え撃つはわが国が誇る最新鋭兵器・メーサー殺獣光線車!
武器では倒せぬ残留思念の集合体に、果敢に挑む科学の粋に
はたして勝機はあるや否や!?

流行りのストラクチャーやダメージビルなど一切使わない
古き良き卓上特撮ですが
驚異の可動域を誇る最新ゴヂラフィギュアのおかげで
ヘタレ写真でもそれなりの迫力が出せました。
それにしてもプロポーションを崩さず動く動く。とても全高16cmとは思えません。
最近のバンダイクォリティーは凄まじいですね。
異常高温の名古屋では屋外撮影もままならないので
フィギュアの紹介はまた改めて。

ボンネットバスやクラウンパトカーも違和感なし。
やっぱり昭和テイストが似合いますね、このゴヂラには。
闇を切り裂く稲妻も良い味出してます

2018年7月22日 (日)

酷暑の恐怖 狙われたニュータウン

1

今日も命に関わる危険な暑さ襲来の、2018年7月22日。
肌を刺す灼熱の太陽の下、名古屋の片隅に降り立った
パチ感満点の一つ目怪獣は!?

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そうですこれこそ、おなじみ宇宙猿人ゴリが地球侵略に放った新たな刺客
吸血怪獣バクラー!
「できたての家に、人間様より先にバクラーが棲んでいようとは
お釈迦さまでも知るまいて。ヘハハハハハ
E惑星出身の割に仏教徒らしい悪の宇宙科学者は
庭付き3DK一万円の安さに惹かれた、若夫婦の生き血を吸い
バクラー飼育要員としてインベーダー配下化。
我らが公害Gメン・加賀隊員夫妻にもその魔手を向けるのだった・・・

ああなんて恐ろしいゴリ博士の陰謀。迎え撃てネヴィラの勇士!
"新緑とオゾンの別天地"日向ニュータウンを舞台に
スペクトルマンとバクラーの息詰まる激闘が始まった!

というわけで今回はネタに合わせ
いつもの森を飛び出して、近所の新興住宅地へやって来ました
屋台骨を根こそぎ食いつぶすわが家の大敵・シロアリ怪獣ですから
ぜったい歓迎されないだろうと、撮影も一瞬の早業でしたが

3

ゴキノザウルスと並ぶピープロ害虫怪獣の代表格として
強烈な印象を残す一頭ですね。このバクラーは。
(赤ちゃんが顔を出してるこの個体は、後に出現したVer.らしいですが
何よりこの巨大な一つ目と、お腹に飼ってる弱点・原生生物の姿は
一度見たら忘れられないインパクトでした
加えておどろおどろしいメイクや照明、カメラワークが印象的な
犠牲者インベーダー夫妻のアクションも相まって
この『ゴリ』バクラー前後篇は、スペクトルマン屈指のホラーエピソードとして
ファンに語り継がれているのです・・・

まースペクトルマンが富士山に脚をかけ、火口にガスタンクを投げ込む
超スペクタクルカットでも有名なエピソードですね
あれのおかげで、本邦最巨大化ヒーローの栄冠(?)に輝いたネヴィラの勇士ですが
ウルトラセブンのダリー戦同様、ヒーローに不可能無しをアピールする
エスカレート演出の一つと解釈しています
(そう考えなきゃやっていけませんよピープロファンは。
 スペクトルフラッシュのエフェクトやSEも千差万別ですし

4

5

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さすがシロアリ怪獣。巨大化でラドン並みの暴風を起こし
家をお菓子みたいに端からバリボリ食べちゃうんですから、かなりのストロング派ですね
今回入手のソフビはマスダヤ復刻版。人気は設定どおりの黄色成型色なので
やや不人気なこの茶色は、相場より若干お値打ちに入手できました

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オールドファンにはたまらない、ヤダモン印のピープロ証紙。
この絵の怪獣を解説しなきゃ分からない時代が、もう訪れているんでしょうね

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茶色なので地味に見えますが、シルバー彩色の白目は目力アピール最高
公園名物・タコチュウすべり台にもひけをとらないインパクトです。
もちろん当時の金型から起こされているので、フォルムは'71年テイストそのまま。
加えて、全身から漂う愛嬌が幸いし
当時物・復刻版共に今も人気のアイテムです
造型が劇中の暴れっぷりを思わせ
デフォルメの中にもやんちゃ坊主感があるせいでしょうか

設定では吸血怪獣ですし、ニュータウン壊滅から富士山噴火に至る大破壊エピソードですが
このソフビには、カネゴンブースカに通じるファニー系の香りがありますね
これもマスダヤマジックの一つでしょう。造型の妙はマルサンだけではないと

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遠近法でちょっと小さく見えますが、全高は25cm。
同じSTサイズでもマルサンを若干上回るのが、マスダヤの標準サイズです。
加えて頭も大きいので、かなりのボリューム感

宿敵同士なのに、バクラー込みだと和みますねーなんか
加えてユルソフビだと、仲が良さそうに見えるところがどーも。
尋常じゃなく暑いですねーと挨拶を交わす、真夏のピープロトリオでした。
(名古屋は39.5度で撮影汗だくソフビも暑さでフニャフニャのありさま

2018年7月 3日 (火)

チルソノアの神

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人跡未踏・謎の町と呼ばれた中近東の秘境、ガラージに分け入った科特隊は
森の聖地に佇む純白の石像に息を飲んだ!
「チルソノアの神・・・五千年の昔、ガラモンの先祖は地球上に現れ
侵略の魔の手を伸ばしていたのか!?」
(ロボット怪獣を先祖呼ばわりもアレですが、まー原典遵守という事で

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という訳で今回お迎えしたのは、海洋堂ソフビキット・1/200ガラモン
ガレージキット黎明期にスター原型師として名を馳せた、原詠人氏の手によるもので
白成型色が美しい1989年発売バージョンの、素組み無塗装版です。
そのクォリティの高さは、2016年に再販された事実からも証明できますね

このキットは当時、予想の斜め上を行く個性的造形の原氏が手がけたとあって
仲間内では話題騒然でした。
体中のトゲ再現がネックとなり、それまでメジャーメーカーが二の足を踏んでいたアイテムだけに
大人の鑑賞に耐えうるリアルガラモン、それもあの原アレンジが手に入るというだけで
ファンにはとてつもない朗報だったのです。
さらにキャストに比べ安価で手軽なソフビキットという事もあり、発売直後は争奪戦勃発
幸運にも入手できた者は200個近いパーツ接着にも果敢に挑み
仕上げただけで勇者扱い
思い込みタップリに塗装の腕を競ったものでした

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かくいう私も当時は東奔西走、行きつけショップで有名な成田画パッケージを入手。
喜び勇んだものの、ガラモン命の先輩が既に一体をロールアウト直後で
その工作・整形・塗装テクの凄まじさに呆然自失、ため息交じりに仰ぎ見るのみで
わが腕のふがいなさに手を出せなくなった過去があります
いわゆるトラウマアイテムですね
自分の実力が十しかないのに百を見ちゃった敗北感と言うか
そんな過去がモチベーションに影を落とし、キットも手つかずのまま手放すハメに
ガレキに手を染めた者なら誰もが通る黒歴史まーそんな昔話はともかく。

4

今回の入手は素組無塗装版だったので、当時のリベンジ的意味合いもあったのですが
前オーナーさんの工作技術が予想以上に素晴らしく、接着剤漏れ一つ無いので
むしろこのままで全然OK、しばらくはオブジェ扱いで鑑賞したい気分になって来まして
ビリケンキット等でもありますよね。無塗装で成型色を楽しむ鑑賞スタイルが。
私には珍しいですが、白のボディカラーにデッサン像的魅力を感じたとでも思って下さい

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白という色はディテールを浮き立たせ、明暗のコントラストがはっきり出るので
塗装でごまかせない分、造形の嘘がつけません。
その特性が、デッサンのモチーフとして使われる理由でもあるのでしょう
言ってみれば、原型師の腕がそのまま出てしまう恐ろしい色なんですね。
ですからこのガラモンも、期せずして原氏の造形技術を味わう
絶好の立体モデルというわけです
背面の量感からトゲのサイズ・フォルム・配置をはじめ・・・

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ガラモンという怪獣が持つ個性、プロポーションはもとより表面の細かい凹凸などが
塗装済みモデル以上にはっきり確認できます。
おそらく造型姿勢は憑依型であろう、豪放にして緻密な原氏のディテールへの執着。
左右非対称な腕の位置などに見られる、ポージングの躍動感。
それでいてガラモンの基本ラインを崩していない、このさじ加減が絶妙なんですね

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ガラモンの肌ってこんなにデコボコしてたっけ?まるで冷えて固まった溶岩のようですね。
皺の彫も尋常じゃない深さだし。
そこも微妙な原アレンジ。着ぐるみ再現より印象の追及と言う方向性でしょうか
その造型の魅力が、発表から30年近くを経た今も再販され続ける所以なのでしょう

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ただ白いというだけで巨大感を演出する"スター・ウォーズの法則"で
この一体も、実物以上に巨大に見えます。
梅雨空を切り取るその威容は、全高100mを誇るかの仙台大観音を思わせますね。
怪獣を観音様と比べちゃバチ当たりですけど

で、今回、あえてサイズ表記を避けていましたが・・・

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意外にもノスヒロやメディコムとほぼ同じ、25cmというビッグサイズなんですね
しかも昔見た時よりボリューミーな印象でした。逆はあるんですけどこういうのは珍しい。
三体並べてみればさながら、ガラモンフィギュア40年の歩み
電動歩行から固定モデルを経て、フレキシブルフィギュアにまでなっちゃうんですから
さすが人気怪獣、大したバリエーションと唸っています
ご覧の通り、海洋堂版はメディコム版よりハードディテールで顔も大きく
近くで見ればすごい迫力
しかも係累を持たない唯一無二のフォルムですから、存在感も抜群です

やっぱりガラモンは特別ですね。
いつかチャンスがあれば、ビリケン版とも比べてみたいところです

2018年6月10日 (日)

梅雨の復刻まつり

高額な当時物とは無縁な日々を強いられる、万年貧乏な私の強い味方
バンダイのブルマァク復刻ソフビ。
それすらもモノによってはプレミアが付く中
今回は双方難アリゆえ、お手頃価格でやって来てくれました
外は梅雨ですから、部屋に引きこもっての公開には絶好という事で
珍しくもないモノを何で今さらと、ご立腹などなさらぬよう

1

好事家諸氏には基本中の基本と、鼻で笑われそうですが

1991年リリース・カネゴンSTサイズ(マルサン風復刻カラー) 全高約22cm
※オリジナル・・・1966年マルサン→金型ブルマァク移行
2001年リリース・ジャイアントゴジラ(復刻第一期カラー) 全高約31cm
※オリジナル・・・1970年ブルマァク

の二体です。

難アリ部分は推して知るべし。
いずれも出品者さんのご厚意により、相場よりお値打ちでした
それでもカネちゃんは復刻時より高騰してる所が、人気アイテムの証ですね。
近所のショップに色違いが一万円超えで並んでいた時には、目が眩みました
ですから晴れれば連れ出して、バンザイの一つもしたくなるというモノ。
さすが当時型。見れば見るほど味わい深いスルメアイテムです

2

円谷ファニー系怪獣はブースカ派なので、カネちゃんの手持ちは少ないですが
気がつけばそれなりに集まってるあたりが、おもちゃ好きの業
復刻とはいえ真打の登場で、一族集合の絵も引き締まりますね。
いやーいつ見てもかわいいわあ
ちなみに手持ちの十円玉はギザジュウ。きっとツルジュウより美味しいんだろうなと

3

ジャイアントゴジラもミニサイズを絡め、親子ショットで
グリーン成型に黒彩色が復刻一期に選ばれた理由は不明ですが
ミニサイズのHMV限定版が同カラーリングな所を見ると
オリジナルにも存在したという事でしょうか?
(バンダイ'93年刊「ゴジラTOY博物館」には、記述が無いようですが
おびただしい色違いのほとんどがハデハデな、このアイテムにあって
着ぐるみを意識した渋い配色は、逆に新鮮に見えますね
なおこの個体、前オーナーさんが非常に大切にされていたようで
傷や汚れは皆無、スレ焼けも全く無いんですよ
まさに新品の輝き。復刻物は扱いにオーナーさんの性格が出るなあと

4

オリジナルの発売は'70年ですが、参考着ぐるみは息子ゴジラ~総進撃ゴジラあたり?
この角度だとキンゴジにも見えるような。
まー着ぐるみ特定さえ無かった時代の大らかさこそ、当時物の一番の魅力ですが
やっぱり良いですね。30cmサイズのレトロゴジラも。
リアルフォルムとは一味違う昭和オーラで、梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばしてくれています

2018年6月 8日 (金)

メトロン星人対ス●ル星人

1

名古屋も梅雨入り重苦しい灰色の空の下
ドドンゴーと駆けつけたウルトラさんを待っていた当時物は?

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好事家諸氏にはおなじみのウルトラアイテムEP盤「怪獣《4大主題歌と大迫力ドラマ》」。
前回日記のスペクトルマン「公害怪獣総登場」と、抱き合わせで入手したものです
メインはアチラだった上、補修アリジャンク扱いとあったので
それほど期待していませんでしたが、予想を上回る充実の内容で

表紙からいきなり、梶田達二画と思われるリアル挿絵で期待満点。
Bタイプウルトラマン対アントラーにビラ星人参戦!番組枠を越えた夢の対決
収録曲から見てリリースは、セブン放送時~新マン放送前の'68~'71年ごろでしょうか。
小松崎世代の私には、ツルリとしたCG画より肉筆画の方が思い入れ大で。
子ども時代に培われた価値観は、これほど強固な物なのかと

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表紙を開けばセブンのうた、大怪獣のうたと賑やかな幕開け
(テープ補修はご愛嬌
今にして思えば、宇宙哲学を語るセブンと怪獣大暴れのQでは色合いが異なりますが
当時はこういうカップリングも当たり前でしたね
怪獣とセブンの果てしない肉弾戦、ウルトラファイトのイメージも強いですし。
今でもセブンと言えば、宇宙陰陽の構えやマキシ斬りを駆使する
武闘派の印象があるんですよ
セブンファンには怒られそうですが

その後は数ページに渡る怪獣大図鑑。
かなり設定に忠実で、「ゼットンの炎は一兆度」ほどの驚きが無い所は今一つ。
巷の怪獣図鑑をご参考頂ければ充分なので、今回は割愛させて頂きます
ここは、前回の公害怪獣くらいのインパクトが欲しかったですね。
当時の円谷スタッフの、公式設定整備の素晴らしさとも言えますが。
(この頃、もう竹内博さんはご活躍だったのでしょうか?)

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怪獣図鑑に挟まれ現れたカラーページは「モーレツ怪獣大あばれ」。
待ってました!おバカな私にピッタリのビジュアル企画
今は失われた秘蔵図版続出かと、期待も高まりますが・・・
(結果的にある意味、期待以上でしたが

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おおーここからは、梶田画伯の誌上ウルトラファイトぢゃありませんか!
物語によれば、テレスドン下のツインローターが科特隊の装備みたいですが
ずいぶん思い切った発想ですねー。ミサイルまで発射してるし。
怪獣Gメンのボントトルエカも真っ青。腕自慢のモデラーさんが立体化しそうですね

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で、コレが当時物ならではの大ショックカット
予備知識ゼロだったのでひっくり返りました。
ス●ル先生がゴドラ・メトロンと並ぶセブン代表メンバーとは!
居並ぶセブン宇宙人を差し置き、見開きで堂々の出演

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この品が重版されたかどうかは不明ですが、間違いなくアウトでしょうコレは
件の回は本放送も見ましたが、大方のご感想通り他の回と変わりない印象で
とりわけ強インパクトでもなかったですし。
セブン以降がアウェイの私には、琴線に触れなかったのかもしれませんね。
しかしながら、未だに円谷側の解禁が無いあたり
問題が複雑化しているのかもしれませんし、私も配慮して公開はこの辺りまでに。
本放送数年後における当話の世間の感触が、わずかに垣間見える資料という事で。
(余談ですが右側の隊員、横顔ですがちょっとアマギさんに似てますね

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ハードテイストな宇宙人戦からうって変わって、次ページは華やかな怪獣大絵巻。
後光の射すレインボーコモラ?と正統派怪獣ガボラと戦うのは、なぜかウルトラセブン
テレスドンのページに記された「ウルトラマンはいずこに・・・」の語り通り
このレコードは完全にセブン推しなんでしょうね。収録曲も一曲目がセブンだし。
だったらウルトラファイトのタイトルで出せば良かったのに
山田二郎アナの新録実況入りなら、珍盤認定間違いなしだったでしょうね

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宇宙人も、こうして分かりやすく暴れてもらった方が気持ちいいなあと
やっぱり光線の応酬とブロウバトルですよ。着ぐるみ対決の醍醐味は
「地球人はこの二大怪獣の滅亡を願っいる」(原文ママ)
うーむメフィラス怪獣扱い!(ウルトラ怪獣散歩ではMCだしイロモノ枠だなこの人

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裏表紙前になってようやく、ウルトラマンがメイン扱いに
おまけにセブンより多い二曲入り。梶田挿絵がカッコイイですね。
ついでに言えば音源はすべてオリジナルで、やるなーエルムと感心

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まさかエルム版は「ピュピュン」なのかと期待しましたが
聴き慣れた3番でちょっと残念
東京一さんのお戯れではありませんでした

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裏表紙も気が抜けない、ザラブ対ジャミラ対(またなぜか)ホーク1号
ここまで番組の枠を越えてると、おはなし「怪獣ランドたんけん」も気になりますが
コレはキャップ役の小林昭二さんをホストに、ビートルで空中パトロールという
完全新録ドラマでした。小林さんの声が若い!
レッドキング、スフラン、ヒドラ、ケムラー、ゴモラ、バルタン星人、ガマクジラ
グビラ アボラス、バニラ、テレスドン、アントラーが暴れまわる賑やかなエピソードで
ウルトラマンと激闘を繰り広げます。(SEも完全オリジナル。さすがエルムの底力)
もちろんキャップも、防衛隊と共に大活躍。
「どんな怪獣でも束になってかかってこい!」「ウルトラ宙返りでかわしてやれ!」
この日のキャップは血の気が多いです

いやージャケットはセブン推しなのに、ドラマは全部マン怪獣という珍盤。
若き小林さんの名調子も聴けておなか一杯。マニア諸氏には有名な盤なのでしょうか?
こうなるとレコードやソノシートも、まだまだ発掘しがいがありそうですね。
思いがけない拾い物に感謝です。
こういうのがあるからやめられないんですよ。当時物散策は

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